JP2000322633A - カード処理装置及びカード処理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、挿入されたカードの磁気データ処
理とイメージデータ処理とを搬送しながら略同時に処理
することにより、装置の小型化及び処理時間の短縮を図
ることができるカード処理装置及びカード処理システム
の提供を目的とする。 【解決手段】この発明は、カード搬送路上を搬送してデ
ータ処理位置に導かれたカードをイメージリーダ及び磁
気ヘッドでデータ処理するカード処理装置であって、上
記イメージリーダの配設位置を上記磁気ヘッドの搬送方
向配設位置より前方に設定することにより、挿入された
カードのイメージデータ処理と磁気データ処理とを搬送
しながら略同時に処理して、双方を同一搬送路上に効率
よく配設することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動預金
支払機（ＡＴＭ）等の各種の自動取引機に内部構成され
るようなカード処理装置に関し、さらに詳しくは１枚の
カードを並行してデータ処理するデータ処理性能を有し
て装置の小型化を図ったカード処理装置およびカード処
理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、ＡＴＭ等に内部構成されるカー
ド処理装置は、取引利用されるカードの照合精度を高め
るためイメージリーダと磁気ヘッドとの双方を組合せて
構成している。

【０００３】例えば、図６〜図８に示すように、このカ
ード処理装置６１は正面にカード挿入口６２を有し、こ
のカード挿入口６２と連通する内方にカードＣを水平方
向に挟持搬送するカード搬送路６３と、このカード搬送
路６３の入口位置にシャッタ６４と磁気センサ６５を配
設し、中間位置に磁気ヘッド６６を配設し、後段位置に
イメージリーダ６７を配設して構成している。

【０００４】このカード取引時に、シャッタ６４を開け
てカード挿入口６２にカードＣが挿入されると、磁気セ
ンサ６５との対応位置で同カードＣの磁気ストライプの
有無が確認され、続いて磁気ヘッド６６との対応位置で
カードデータが読取られた後、最後にイメージリーダ６
７との対応位置でカード表面のエンボス符号等のカード
表面のデータが読取られる。

【０００５】このようなカード処理装置６１を内部構成
するＡＴＭは、少ない設置台数のＡＴＭで取引処理件数
を増やすために１取引当りの処理時間の短縮が望まれ、
さらにＡＴＭを小型化して、設置スペースの有効利用を
図ることが課題になっていた。しかしながら、現状では
次のような問題を有していた。

【０００６】（１）イメージリーダの配設位置は書込み
磁気ヘッドの搬送方向配設位置より後方に配設して、磁
気データ処理の完結後に次のイメージデータ処理に移
り、このときイメージリーダでカード表面の絵柄、エン
ボス符号等のイメージデータを完全に読取るには、カー
ドの全表面をイメージリーダの読取り位置に通過させる
必要があるためカードをイメージリーダの位置より後方
に搬送しなければならず、このためカード搬送路の搬送
距離が長くなり小型化に限界が生じていた。

【０００７】（２）イメージリーダの読取り処理及びイ
メージリーダのデータ伝送時期が、磁気データの伝送時
期より後になるため、データ処理に時間がかかり、カー
ド１枚当りの処理時間が長くなっていた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、挿
入されたカードの磁気データ処理とイメージデータ処理
とを搬送しながら略同時に処理することにより、装置の
小型化及び処理時間の短縮を図ることができるカード処
理装置及びカード処理システムの提供を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
カード搬送路上を搬送してデータ処理位置に導かれたカ
ードをイメージリーダ及び磁気ヘッドでデータ処理する
カード処理装置であって、上記イメージリーダの配設位
置を上記磁気ヘッドの搬送方向配設位置より前方に設定
したことを特徴とする。

【００１０】請求項２記載の発明は、イメージリーダは
カード挿入口に挿入されたカードの後端が装置内部に取
込まれた取込み完了時点でイメージデータ処理を開始す
る配設位置に設定したことを特徴とする。

【００１１】請求項３記載の発明は、磁気ヘッドはイメ
ージリーダの読取り結果に基づいて磁気データ処理の要
否を決定する制御手段を備えたことを特徴とする。

【００１２】請求項４記載の発明は、請求項１、２また
は３記載のカード処理装置と、その処理データに基づい
て制御動作する上位装置とからなるカード処理システム
であることを特徴とする。

【００１３】

【発明の作用及び効果】この発明によれば、挿入された
カードをデータ処理する際、カード搬送路上で先にイメ
ージリーダが検知対応してカード表面のイメージデータ
をカードの搬送にしたがって読取り始め、この読取り直
後に、その後段に位置する磁気ヘッドが接触対応して同
カードの磁気データ処理を開始する。

【００１４】このように、イメージリーダの配設位置を
磁気ヘッドの搬送方向配設位置より前方に設定している
ため、挿入されたカードのイメージデータ処理と磁気デ
ータ処理とを搬送しながら略同時に処理することがで
き、この結果、双方の処理部を同一搬送路上に効率よく
配設してカード搬送路の搬送距離を短縮できるため装置
の小型化が図れ、またイメージリーダの読取り処理及び
イメージリーダから上位装置へのデータ伝送を、磁気デ
ータの伝送より先にできる配置構成のため効率よくデー
タ処理が完結して挿入されたカードの処理時間を短縮で
きる。

【００１５】また、カード挿入口に挿入されたカードの
後端が装置内部に取込まれた取込み完了時点でイメージ
データ処理を開始する位置にイメージリーダを配設すれ
ば、カードの取込み完了と同時にイメージデータ処理を
開始することができ、カード搬送路の始端側から直ちに
データ処理を開始してカード搬送路の短縮が図れると共
に、挿入されたカードの処理速度を速めることができ
る。

【００１６】さらに、イメージリーダの読取り結果に基
づいて磁気データ処理の要否を決定する制御手段を備え
た場合は、カード表面の適正な取引カードを確認してか
ら磁気データ処理を実行することができ、無効カードの
場合は直ちに受付け拒否して返却することができ、無駄
なカード処理を事前に回避することができる。

【００１７】このようなカード処理装置と、そのカード
処理データに基づいて制御動作する上位装置とからなる
カード処理システムを構築すれば、ＡＴＭ等の各種の上
位装置に適用して装置の小型化及び処理時間の短縮を図
ることができる。

【００１８】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はカード処理装置を示し、図１〜図３に示
すように、このカード処理装置１１は正面にカード挿入
口１２を有し、このカード挿入口１２と連通する内方に
磁気カードＣを水平方向に挟持搬送するカード搬送路１
３を配設し、このカード搬送路１３の入口位置にシャッ
タ１４と磁気センサ１５を配設し、中間位置にイメージ
リーダ１６を配設し、後段位置に磁気ヘッド１７を配設
して構成している。

【００１９】このカード搬送路１３は搬送駆動装置１８
を駆動することに基づいて搬送方向に配設された上下に
対向する複数対の搬送ローラＲ…を一定速度で同期して
回転させる。

【００２０】このカード搬送路１３の始端側に位置する
カード挿入口１２は、通常、シャッタ１４によりカード
挿入口１２を閉鎖した状態にあり、取引信号に基づいて
シャッタソレノイド１９を駆動してシャッタ１４が開口
されることにより磁気カードＣが挿入許容され、このカ
ード挿入口１２に挿入された磁気カードＣは入口位置の
駆動に基づいて内方に取込まれ、磁気センサ１５との対
応位置で磁気カードＣに付されている磁気ストライプの
有無が確認される。このとき、磁気カードＣの挿入方向
が間違って挿入された場合や磁気ストライプのない無効
カードが挿入された場合は、磁気ストライプの確認がで
きないため受付け拒否して直ちに返却する。

【００２１】一方、磁気ストライプの存在を確認してカ
ード搬送路１３の内方に導かれた磁気カードＣは同搬送
路１３の上面側に配設されたイメージリーダ１６で磁気
カードＣのエンボス符号等の表面データが読取られ、最
後にカード搬送路１３の後段側に配設された磁気ヘッド
１７で磁気データを読取り・書込み処理する。

【００２２】このように、イメージリーダ１６と磁気ヘ
ッド１７とで１枚の磁気カードＣに対する２種類のデー
タ処理を行い、ことにイメージリーダ１６の配設位置を
磁気ヘッド１７の搬送方向配設位置より前方に設定して
いるため、カード搬送路１３上に導かれた磁気カードＣ
は先にイメージリーダ１６が検知対応してカード表面の
イメージデータを磁気カードＣの搬送にしたがって読取
り始め、この読取り直後に、その後段に位置する磁気ヘ
ッド１７が同カードＣに接触対応して磁気データ処理を
開始して、挿入された磁気カードＣのイメージデータ処
理と磁気データ処理とを搬送しながら並行してデータ処
理する。

【００２３】この結果、イメージリーダ１６と磁気ヘッ
ド１７との双方を同一搬送路上に効率よく配設してカー
ド搬送路１３の搬送距離を短縮でき、このため装置の小
型化が図れる。またこの場合、カード挿入口１２に挿入
された磁気カードＣの後端が装置内部に取込まれた取込
み完了時点で、イメージデータ処理を開始すぺくイメー
ジリーダ１６を配設している。これにより、磁気カード
Ｃの取込み完了と同時にイメージデータ処理を開始する
ことができ、カード搬送路の始端側から直ちにデータ処
理を開始してカード搬送路の短縮が図れると共に、カー
ド処理速度の向上が図れる。

【００２４】図４はカード処理装置１１の制御回路ブロ
ック図を示し、ＣＰＵ４１はＲＯＭ４２に格納されたプ
ログラムに沿って各回路装置を制御し、その制御データ
をＲＡＭ４３で読出し可能に記憶する。

【００２５】カード検知センサＳはカード搬送路１３に
沿って複数個配設され、このカード搬送路１３上を進退
する磁気カードＣの搬送状態及び挿脱状態を検知確認す
る。搬送モータＭは搬送駆動装置１８を駆動してカード
搬送路１３上に導かれた磁気カードＣを正逆転して取込
み・返却処理する。画像処理チップ４４はイメージリー
ダ１６で読取った画像データをＲＡＭ４３に記憶させる
ためのドライバである。

【００２６】通信装置４５は、イメージリーダ１６及び
磁気ヘッド１７で読取ったカードデータを上位装置４６
に伝送し、この場合、イメージリーダ１６の読取り処理
及びイメージリーダ１６から上位装置４６へのデータ伝
送を、磁気データの伝送より先にできる配置構成のため
効率よくデータ処理が完結して、挿入されたカードの処
理時間を短縮することができる。

【００２７】また、ＣＰＵ４１はイメージリーダ１６の
読取り結果に基づいて、磁気データ処理の要否を決定す
るように設定している。このため、カード表面の適正な
取引カードを確認してから磁気データ処理を実行するこ
とができ、無効カードの場合は直ちに受付け拒否して返
却することができ、無駄なカード処理を事前に回避する
ことができる。

【００２８】このように構成されたカード処理装置１１
のデータ処理動作を図５の比較説明図を参照して説明す
る。今、シャッタ１４が開放されてカード挿入口１２に
磁気カードＣが挿入されると、これに基づいてＣＰＵ４
１は搬送モータＭを駆動して同カードＣをカード搬送路
１３に取込み動作し、このとき入口位置の磁気センサ１
５で磁気ストライプの有無を確認し、適正な磁気カード
Ｃの挿入を確認すると、この取込まれた磁気カードＣは
内方のイメージリーダ１６の位置を通過して同カード表
面のエンボス符号や表面模様の表面データが読取られる
と共に、同カードＣの先端側は磁気ヘッド１４との対応
位置に至り、この磁気カードＣの磁気ストライプが磁気
ヘッド１７に接触して並行して磁気データが読取られ
る。または磁気カードＣに応じた処理データが書込まれ
る。

【００２９】この磁気カードＣがカード搬送路１３上の
データ処理終了位置まで搬送されたとき、既述した従来
のカード処理装置６１（図５Ａ参照）の搬送長さに比べ
て、図５Ｂに示すように、この発明の前段のイメージリ
ーダ１６と後段の磁気ヘッド１７との配置構成により、
カード処理装置１１自体の搬送方向の短縮化に加えて磁
気カードＣの搬送長さが短くて済み、その短縮長さＬの
往復距離だけ確実に処理時間の短縮が図れる。

【００３０】そして、この磁気カードＣがデータ処理終
了位置まで搬送されたことをカード検知センサＳが検知
すると、ＣＰＵ４１は直ちにカード搬送路１３を逆転さ
せて同カードＣを逆送し、カード挿入口１２に返却され
て同カードＣが抜取られたことをカード検知センサＳが
検知確認すると、シャッタ１４を閉じてこの磁気カード
Ｃのデータ処理が終了する。

【００３１】上述のように、挿入された磁気カードをデ
ータ処理する際、カード搬送路上で先にイメージリーダ
が検知対応してカード表面のイメージデータを磁気カー
ドの搬送にしたがって読取り始めた読取り直後に、その
後段に位置する磁気ヘッドが接触対応して同カードの磁
気データ処理を開始する。

【００３２】このように、イメージリーダの配設位置を
磁気ヘッドの搬送方向配設位置より前方に設定している
ため、挿入されたカードのイメージデータ処理と磁気デ
ータ処理とを搬送しながら略同時に処理することがで
き、この結果、双方の処理部を同一搬送路上に効率よく
配設してカード搬送路の搬送距離を短縮でき、このため
装置の小型化が図れ、またイメージリーダの読取り処理
及びイメージリーダから上位装置へのデータ伝送を、磁
気データの伝送より先にできる配置構成のため略同時に
データ処理が完結して、カードの処理時間を短縮でき
る。

【００３３】また、カード挿入口に挿入された磁気カー
ドの後端が装置内部に取込まれた取込み完了時点で、イ
メージデータ処理を開始する位置にイメージリーダを配
設しているため、磁気カードの取込み完了と同時にイメ
ージデータ処理を開始することができ、カード搬送路の
始端側から直ちにデータ処理を開始してカード搬送路の
短縮が図れると共に、挿入された磁気カードの処理速度
を速めることができる。

【００３４】さらに、イメージリーダの読取り結果に基
づいて磁気データ処理の要否を決定する制御機能を有し
ているため、カード表面の適正な取引カードを確認して
から磁気データ処理を実行することができ、無効カード
の場合は直ちに受付け拒否して返却することができ、無
駄なカード処理を事前に回避することができる。

【００３５】このようなカード処理装置と、そのカード
処理データに基づいて制御動作する上位装置とからなる
カード処理システムを構築しているため、ＡＴＭ等の各
種の上位装置に適用して装置の小型化及び処理時間の短
縮を確実に図ることができる。

【００３６】この発明と、上述の一実施例の構成との対
応において、この発明のカードは、磁気カードＣに対応
し、以下同様に、制御手段は、ＣＰＵ４１に対応する
も、この発明は、請求項に示される技術思想に基づいて
応用することができ、上述の一実施例の構成のみに限定
されるものではない。

【００３７】例えば、イメージリーダから上位装置への
伝送と、磁気ヘッドから上位装置への伝送とを別々のイ
ンターフェースで行うように設定すれば、両データが干
渉せず、また上位装置は双方のデータから照合確認でき
るため、より一層、精度の高いカード取引が可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明のカード処理装置の平面図。

【図２】 この発明のカード処理装置の側面図。

【図３】 この発明のカード処理装置の要部正面図。

【図４】 この発明のカード処理装置の制御回路ブロッ
ク図。

【図５】 この発明のカード処理装置と従来のカード処
理装置との使用状態を比較して示す側面図。

【図６】 従来のカード処理装置の平面図。

【図７】 従来のカード処理装置の側面図。

【図８】 従来のカード処理装置の正面図。

【符号の説明】

１１…カード処理装置 １２…カード挿入口 １３…カード搬送路 １５…磁気センサ １６…イメージリーダ １７…磁気ヘッド ４１…ＣＰＵ ４６…上位装置 Ｃ…磁気カード Ｌ…短縮長さ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０７Ｄ 9/00 ４３６ Ｇ０６Ｆ 15/30 ３５０Ｚ ５Ｂ０７２ Ｇ０７Ｆ 7/08 Ｋ Ｆターム(参考） 3E040 AA03 BA07 FG04 FG07 FG12 FH05 FK10 3E044 AA09 BA04 CA05 CC06 DC05 DD02 DE01 5B023 BA05 GA01 GA02 GA06 5B055 BB03 BB19 GG10 GG20 KK01 5B058 CA31 CA35 KA12 KA22 YA18 5B072 AA01 AA03 CC02 DD23 JJ06 MM02

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カード搬送路上を搬送してデータ処理位置
   に導かれたカードをイメージリーダ及び磁気ヘッドでデ
   ータ処理するカード処理装置であって、上記イメージリ
   ーダの配設位置を上記磁気ヘッドの搬送方向配設位置よ
   り前方に設定したカード処理装置。
2. 【請求項２】イメージリーダはカード挿入口に挿入され
   たカードの後端が装置内部に取込まれた取込み完了時点
   でイメージデータ処理を開始する配設位置に設定した請
   求項１記載のカード処理装置。
3. 【請求項３】磁気ヘッドはイメージリーダの読取り結果
   に基づいて磁気データ処理の要否を決定する制御手段を
   備えた請求項１記載のカード処理装置。
4. 【請求項４】請求項１、２または３記載のカード処理装
   置と、その処理データに基づいて制御動作する上位装置
   とからなるカード処理システム。