JP2000321894A - 定着装置、及び定着方法 - Google Patents

定着装置、及び定着方法

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JP2000321894A
JP2000321894A JP11132758A JP13275899A JP2000321894A JP 2000321894 A JP2000321894 A JP 2000321894A JP 11132758 A JP11132758 A JP 11132758A JP 13275899 A JP13275899 A JP 13275899A JP 2000321894 A JP2000321894 A JP 2000321894A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交番磁界を発生させるためのスイッチング動
作としてのソフトスイッチング動作を、常時行えるよう
にする。 【解決手段】 交番磁界の作用で電磁誘導発熱体を発熱
させることにより定着処理を行う定着装置において、交
番磁界の発生を制御するためのスイッチング制御部に、
第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素
子に並列に接続された第1の共振コンデンサと、前記第
1のスイッチング素子に並列に接続された第2のスイッ
チング素子と第2の共振コンデンサとの直列接続体とを
備え、スイッチング制御部に供給される電力に応じて、
第1のスイッチング素子をオンするに先立って第2のス
イッチング素子をオンする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機・プリンタ
等の画像形成装置に関し、特に電磁誘導加熱方式による
定着技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置において、電子写真
プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の画
像形成プロセス部で、被記録材(転写材シート・エレク
トロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印
刷用紙・フォーマット紙など)に、転写方式あるいは直
接方式にて形成担持させた未定着画像(トナー画像)
を、被記録材面に水久固着画像として加熱定着させる定
着方式としては、熱ローラ方式が広く用いられていた。
近時は、クイックスタートや省エネルギーの観点からベ
ルト加熱方式が実用化されている。また、電磁誘導加熱
方式も提案されている。
【0003】(a) 熱ローラ方式 熱ローラ方式は、定着ローラ(加熱ローラ)と、加圧ロ
ーラと圧接ローラとの対を基本構成とし、該ローラ対を
回転させ、該ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部
に未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入し
て挟持搬送させ、定着ローラの熱と定着ニップ部の加圧
力にて、未定着トナー画像を被記録材面に定着させるも
のである。
【0004】定着ローラは、一般に、アルミニウムの中
空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源とし
てのハロゲンランプが挿入配設されており、ハロゲンラ
ンプの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持
されるようにハロゲンランプヘの通電が制御されて温調
される。
【0005】特に、最大4層のトナー画像層を十分に加
熱溶融させて混色させる能力を要求されるフルカラーの
画像形成を行う場合の定着装置としては、定着ローラの
芯金を高い熱容量を有するものにし、その芯金外周にト
ナー画像を包み込んで均一に溶融するためのゴム弾性層
を設け、そのゴム弾性層を介してトナー画像を加熱して
いる。また、加圧ローラ内にも熱源を設け、この加圧ロ
ーラも加熱・温調する構成にしたものも知られている。
【0006】しかし、熱ローラ方式の定着装置は、画像
形成装置の電源をオンすると同時に定着装置の熱源であ
るハロゲンランプに通電を開始しても、定着ローラの熱
容量が大きく、定着ローラ等が冷え切っている場合に
は、所定の定着可能温度に立上がるまでにはかなりの待
ち時間(ウエイトタイム)を要し、クイックスタート性
に欠ける。このため、迅速に画像形成動作を実行できる
ように、スタンバイ時にもハロゲンランプに通電して定
着ローラを所定の温調状態に維持させておく必要があ
り、電力消費量が大きくなる等の問題があった。
【0007】また、フルカラーの画像を形成する場合の
ように、特に熱容量の大きな定着ローラを用いる場合
は、温調と定着ローラ表面の昇温との間に遅延が発生す
るため、定着不良、光沢ムラ、オフセット等が発生する
という問題があった。
【0008】(b) フィルム加熱方式 フィルム加熱方式は、例えば特開昭63−313182
号公報、特開平2−157878号公報、特開平4−4
4075号公報、特開平4−204980号公報等にて
提案されている。
【0009】このフィルム加熱方式は、加熱体としての
セラミックヒータと加圧部材としての加圧ローラとの間
に、耐熱性フィルム(定着フィルム)を扶ませてニップ
部を形成させ、該ニップ部の定着フィルムと加圧ローラ
との間に未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を
導入して定着フィルムと一緒に挟持搬送させることで、
セラミックヒータの熱を定着フィルムを介して被記録材
に与え、またニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を
被記録材面に熱圧定着させるものである。
【0010】このフィルム加熱方式は、セラミックヒー
タと、低熱容量の部材を用いた定着フィルムとを用いて
オンデマンドタイプの定着装置を構成することができ、
画像形成時にのみ熱源としてのセラミックヒータに通電
して所定の定着温度に発熱させればよく、画像形成装置
の電源オンから画像形成動作を開始するまでの待ち時間
が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電
力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。ただ、大
きな熱量が要求されるフルカラー画像形成装置や高速機
種用の定着装置としては熱量的に難点がある。
【0011】(c) 電磁誘導加熱方式 実開昭51−109739号公報には、励磁コイルによ
り発生した交番磁束により定着ローラに電流を誘導さ
せ、ジュール熱によって発熱させる誘導加熱定着装置が
開示されている。これは、誘導電流の発生を利用するこ
とで定着ローラ自体を直接発熱させることができ、ハロ
ゲンランプを熱源とした熱ローラ方式よりも高効率の定
着プロセスを実現している。
【0012】しかしながら、励磁コイルにより発生した
交番磁束のエネルギーが定着ローラ全体の昇温に使われ
るため、放熱損失が大きく、投入エネルギーに対する定
着エネルギーの密度が低く、効率が悪いという欠点があ
った。
【0013】そこで、定着に作用するエネルギーを高密
度で得るために、発熱体である定着ローラに励磁コイル
を接近させたり、励磁コイルの交番磁束分布を定着ニッ
プ部近傍に集中させたりして、高効率化を図った定着装
置が考案された。
【0014】図17は、励磁コイルの交番磁束分布を定
着ニップに集中させて効率を向上させた電磁誘導加熱方
式の定着装置の一例を示す概略構成図である。
【0015】図17において、10は電磁誘導発熱層
(導電体層、磁性体層、抵抗体層)を有する電磁誘導発
熱性の円筒状の定着フィルムである。16は横断面略半
円弧状樋型のフィルムガイド部材であり、円筒状の定着
フィルム10は、このフィルムガイド部材16の外側に
ルーズに外嵌されている。
【0016】15はフィルムガイド部材16の内側に配
設された磁場発生部であり、励磁コイル18とE型の磁
性コア(芯材)17とを有している。30は弾性体で構
成された加圧ローラであり、フィルムガイド部材16の
下面と所定の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部Nを
形成させ、定着フィルム10を挟んで相互圧接させてい
る。磁場発生部15の磁性コア17は、定着ニップ部N
と対向する位置に配設されている。
【0017】加圧ローラ30は、駆動モータMにより矢
示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30
と定着フィルム10の外面との摩擦力で、加圧ローラ3
0の回転力が定着フィルム10に伝達され、定着フィル
ム10は、その内面が定着ニップ部Nにおいてフィルム
ガイド部材16の下面に密着して摺動しながら矢示の時
計方向に回転する(加圧ローラ駆動方式)。この際、定
着フィルム10は、加圧ローラ30の回転周速度にほぼ
対応した周速度で回転する。
【0018】フィルムガイド部材16は、定着ニップ部
Nへの加圧、磁場発生部15としての励磁コイル18と
磁性コア17の支持、定着フィルム10の支持、該フィ
ルム10の回転時の搬送安定性を図る役目を果たす。こ
のフィルムガイド部材16は磁束の通過を妨げない絶縁
性の部材で構成され、高い荷重に耐えられる材料が用い
られる。
【0019】励磁コイル18は、不図示の励磁回路から
供給される交番電流によって交番磁界(交番磁束)を発
生する。交番磁束は、定着ニップ部Nの対向位置に配設
されたE型の磁性コア17により定着ニップ部Nに集中
的に分布し、その交番磁束は定着ニップ部Nにおいて定
着フィルム10の電磁誘導発熱層に渦電流を発生させ
る。この渦電流は、電磁誘導発熱層の固有抵抗によって
電磁誘導発熱層にジュール熱を発生させる。
【0020】この定着フィルム10の電磁誘導発熱は、
交番磁束を集中的に分布させた定着ニップ部Nにおいて
集中的に生じるので、定着ニップ部Nが効率よく加熱さ
れる。定着ニップ部Nの温度は、不図示の温度検知手段
を含む湿調系により励磁コイル18に対する電流供給が
制御されることで、所定の温度が維持されるように温調
される。
【0021】しかして、加圧ローラ30が回転駆動さ
れ、それに伴って円筒状の定着フィルム10がフィルム
ガイド部材16の外回りを回転し、励磁回路から励磁コ
イル18への給電により定着フィルム10の電磁誘導発
熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がっ
て温調された状態において、不図示の画像形成部から搬
送された未定着トナー画像tが形成された被記録材P
が、定着ニップ部Nの定着フィルム10と加圧ローラ3
0との間に、画像面が上向き、即ち定着フィルム面に対
向して導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着
フィルム10の外面に密着して定着フィルム10と一緒
に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニッ
プ部Nを定着フィルム10と一緒に被記録材Pが挟持搬
送されていく過程において、定着フィルム10の電磁誘
導発熱で加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像t
が加熱定着される。被記録材Pは、定着ニップ部Nを通
過すると、定着フィルム10の外面から分離して排出さ
れていく。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電磁誘導加
熱方式における加熱制御用の電気回路は、励磁コイルと
直列に接続されたスイッチング素子と、スイッチング素
子に並列に接続された共振コンデンサと、ACライン電
圧整流器の後に設けられたフィルタコンデンサにより、
電圧共振回路を構成していた。電圧共振回路を構成する
ことで、コイル及びコンデンサからなる並列共振回路に
より発生するフライバック電圧を利用して、スイッチン
グ素子に印加される電圧が“0”となったときにスイッ
チングを行うことにより、ソフトスイッチングを実現し
ていた。
【0023】しかしながら、このような電圧共振回路で
は出力電力が少ない場合、正確には1パルスあたりのエ
ネルギーが小さい場合に、フライバック電圧の大きさが
不十分となり、ソフトスイッチング動作を期待出来ない
場合があった。
【0024】本発明は、このような背景の下になされた
もので、その課題は、交番磁界を発生させるためのスイ
ッチング動作としてのソフトスイッチング動作を、常時
行えるようにすることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、交番磁界の作用で電磁誘導発熱体を発熱
させることにより定着処理を行う定着装置において、前
記交番磁界の発生を制御するためのスイッチング制御部
に、第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチン
グ素子に並列に接続された第1の共振コンデンサと、前
記第1のスイッチング素子に並列に接続された第2のス
イッチング素子と第2の共振コンデンサとの直列接続体
とを備えている。
【0026】また、本発明は、前記スイッチング制御部
により制御される磁場発生手段に供給される電力を検出
する電力検出手段を備え、該電力検出手段により検出さ
れた電力に応じて、前記第1のスイッチング素子をオン
するに先立って前記第2のスイッチング素子をオンして
いる。
【0027】また、本発明では、前記電力検出手段は、
前記スイッチング制御部に供給される電流の電流値を検
出している。
【0028】また、本発明は、前記スイッチング制御部
に発生するフライバック電圧を検出する電圧検出手段を
備え、前記電圧検出手段により規定値以下のフライバッ
ク電圧が検出された場合に、前記第1のスイッチング素
子をオンするに先立って前記第2のスイッチング素子を
オンしている。
【0029】また、本発明は、前記電圧検出手段は、前
記第1のスイッチング素子に並列に接続されたツェナー
ダイオードを含んでいる。
【0030】また、本発明は、交流電源ラインの電圧を
検出する電圧検出手段を備え、該電圧検出手段により規
定値以上の交流電源ラインの電圧が検出され、かつ温度
制御がなされて前記第1のスイッチング素子のオン時間
が規定値以下に短縮された場合に、前記第1のスイッチ
ング素子をオンするに先立って前記第2のスイッチング
素子をオンしている。
【0031】また、本発明は、交流電力を整流した後の
直流電圧を検出する電圧検出手段を備え、該電圧検出手
段により規定値以上の直流電圧が検出され、かつ温度制
御がなされて前記第1のスイッチング素子のオン時間が
規定値以下に短縮された場合に、前記第1のスイッチン
グ素子をオンするに先立って前記第2のスイッチング素
子をオンしている。
【0032】また、本発明は、前記電圧検出手段により
規定値以上の直流電圧が検出された旨を、前記第1のス
イッチング素子のオン時間幅を制御するオン時間幅制御
部に報知するためのフォトカプラを備えている。
【0033】また、本発明は、交番磁界の作用で電磁誘
導発熱体を発熱させることにより定着処理を行う定着方
法において、第1のスイッチング素子と、前記第1のス
イッチング素子に並列に接続された第1の共振コンデン
サと、前記第1のスイッチング素子に並列に接続された
第2のスイッチング素子と第2の共振コンデンサとの直
列接続体とを用いて、前記交番磁界の発生を制御するた
めのスイッチング制御部の動作を制御している。
【0034】また、本発明は、前記スイッチング制御部
により制御される磁場発生手段に供給される電力に応じ
て、前記第1のスイッチング素子をオンするに先立って
前記第2のスイッチング素子をオンしている。
【0035】また、本発明では、前記電力として電流の
電流値を検出している。
【0036】また、本発明は、前記スイッチング制御部
に発生するフライバック電圧が規定値以下の場合に、前
記第1のスイッチング素子をオンするに先立って前記第
2のスイッチング素子をオンしている。
【0037】また、本発明は、前記フライバック電圧
は、前記第1のスイッチング素子に並列に接続されたツ
ェナーダイオードを用いて検出している。
【0038】また、本発明は、交流電源ラインの電圧が
規定値以上となり、かつ温度制御がなされて前記第1の
スイッチング素子のオン時間が規定値以下に短縮された
場合に、前記第1のスイッチング素子をオンするに先立
って前記第2のスイッチング素子をオンしている。。
【0039】また、本発明は、交流電力を整流した後の
直流電圧が規定値以上となり、かつ温度制御がなされて
前記第1のスイッチング素子のオン時間が規定値以下に
短縮された場合に、前記第1のスイッチング素子をオン
するに先立って前記第2のスイッチング素子をオンして
いる。
【0040】また、本発明は、交流電力を整流した後の
直流電圧が規定値以上となった旨を、フォトカプラを用
いて前記第1のスイッチング素子のオン時間幅を制御す
るオン時間幅制御部に報知している。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0042】[第1の実施形態] (1)画像形成装置 図1は、本発明を適用した画像形成装置の画像形成部の
一例を示す概略構成図である。本画像形成装置は、電子
写真式のカラープリンタとして機能している。図1にお
いて、101は有機感光体やアモルファスシリコン感光
体で構成された感光体ドラム(像担持体)であり、矢示
の反時計方向に所定のプロセススピード(周速度)で回
転駆動される。感光体ドラム101は、その回転過程で
帯電ローラ等の帯電装置102により所定の極性・電位
の一様な帯電処理を受ける。
【0043】次いで、その帯電処理された感光体ドラム
101は、レーザスキャナ110から出力されるレーザ
光103により、画像情報が走査露光される。この際、
レーザスキャナ110は、不図の画像読取装置等の画像
信号発生装置から出力されたデジタル画素信号に対応し
て変調されたレーザ光103を出力することにより、感
光体ドラム101上に静電潜像を形成する。109はレ
ーザスキャナ110から出力されたレーザ光を、感光体
ドラム101の露光位置に偏向させるミラーである。
【0044】フルカラー画像を形成する場合は、目的の
フルカラー画像の第1の色成分画像、例えばイエロー成
分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜
像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像器
104Yの作動でイエロートナー画像として現像され
る。そのイエロートナー画像は、感光体ドラム101と
中間転写体ドラム105との接触部(或いは近接部)で
ある1次転写部T1において、中間転写体ドラム105
上に転写される。中間転写体ドラム105に対してトナ
ー画像を転写した後は、感光体ドラム101は、クリー
ナ107により転写残りトナー等の付着残留物の除去を
受けて消掃される。
【0045】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の第2の色成分画像(例えばマゼンタ成分画像、マゼ
ンタ現像器104Mが作動),第3の色成分画像(例え
ばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作動),第
4の色成分画像(例えば黒成分画像、黒現像器104B
Kが作動)の各色の成分画像について順次実行され、中
間転写体ドラム105上にイエロートナー画像・マゼン
タトナー画像・シアントナー画像・黒トナー画像の4色
のトナー画像が順次重ねて転写されて、目的のフルカラ
ー画像に対応したカラートナー画像が合成される。
【0046】中間転写体ドラム105は、金属ドラム上
に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有し、感光体ドラム
101に接触して或いは近接して感光体ドラム101と
略同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動される。そし
て、中間転写体ドラム105の金属ドラムにバイアス電
位を与え、感光体ドラム101との電位差で感光体ドラ
ム101上のトナー画像を中間転写体ドラム105上に
転写させる。
【0047】中間転写体ドラム105上に合成されたカ
ラートナー画像は、中間転写体ドラム105と転写ロー
ラ106との接触ニップ部である二次転写部T2におい
て、二次転写部T2に不図示の給紙部から所定のタイミ
ングで送り込まれた被記録材P上に転写されていく。転
写ローラ106は、被記録材Pの背面からトナーと逆極
性の電荷を供給することで、中間転写体ドラム105上
から被記録材P側へ合成カラートナー画像を一括して転
写する。
【0048】二次転写部T2を通過した被記録材Pは、
中間転写体ドラム105から分離されて定着装置100
へ導入され、未定着トナー画像の加熱定着処理を受け
て、装置外の不図示の排紙トレーに排出される。定着装
置100の詳細は、後述する。
【0049】中間転写体ドラム105は、被記録材Pに
対してカラートナー画像を転写した後、クリーナ108
により転写残りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受
けて清掃される。このクリーナ108は、清掃処理時に
のみ中間転写体ドラム105に接触され、それ以外の期
間は非接触状態で保持されている。また転写ローラ10
6も、転写処理時にのみ中間転写体ドラム105に接触
され、それ以外の期間は非接触状態で保持されている。
【0050】本画像形成装置は、白黒画像などモノカラ
ー画像のプリントモードも実行できる。また両面画像プ
リントモード、或いは多重画像プリントモードも実行で
きる。両面画像プリントモードの場合は、定着装置10
0を通過した片面に画像プリントがなされた被記録材P
は、不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再
び二次転写部T2ヘ送り込まれ、裏面にトナー画像が転
写されて、再度、定着装置100に導入されて裏面に対
するトナー画像の定着処理がなされる。
【0051】多重画像プリントモードの場合は、定着装
置100を通過した片面に画像プリントがなされた被記
録材Pは、不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転さ
れずに再び二次転写部T2へ送り込まれ、画像プリント
済みの面に2回目のトナー画像が転写されて、再度、定
着装置100に導入されて2回目のトナー画像の定着処
理がなされる。
【0052】(2)定着装置100 本定着装置100は、電磁誘導加熱方式を採用してい
る。図2は定着装置100の要部の横断側面図、図3は
要部の正面図、図4は要部の縦断正面図である。本定着
装置100は、図23の定着装置と同様に、円筒状の電
磁誘導発熱性材を用いた、加圧ローラ駆動方式、電磁誘
導加熱方式の装置である。図23の装置と共通の構成部
材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略す
る。
【0053】磁場発生部は、磁性コア17a・17b・
17c及び励磁コイル18を有している。磁性コア17
a・17b・17cは、高透磁率の部材により構成さ
れ、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコア
に用いられる材料が適しており、より好ましくは100
kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよ
い。
【0054】励磁コイル18には、励磁回路27(図
5)が接続されている。この励磁回路27は、20KH
zから500KHzの高周波をスイッチング電源で発生
できるようになっている。励磁コイル18は、励磁回路
27から供給される交番電流(高周波電流)によって交
番磁束を発生する。
【0055】16a,16bは横断面略半円弧状樋型の
フィルムガイド部材であり、開口側を互いに向かい合わ
せて略円柱体を構成し、外側に円筒状の電磁誘導性発熱
フィルムである定着フィルム10をルーズに外嵌させて
ある。フィルムガイド部材16aは、磁性コア17a・
17b・17cと励磁コイル18を内側に保持してい
る。また、フィルムガイド部材16aには、図4に示す
ように、紙面垂直方向長手の良熱伝導部材40が、ニッ
プ部Nの加圧ローラ30との対向位置で、定着フィルム
10の内側に配設されている。
【0056】良熱伝導性部材40としては、アルミニウ
ムを用いている。良熱伝導部材40は、熱伝導率kがk
=240[W・m-1・K-1]であり、厚さ1[mm]で
ある。また、良熱伝導部材40は、励磁コイル18と磁
性コア17a・17b・17cにより発生される磁場の
影響を受けないように、この磁場の外に配設されてい
る。具体的には、励磁コイル18、磁性コア17a・1
7b・17cを定着ニップ部Nとの対向位置からずらし
て配置することにより、定着ニップ部Nとの対向位置に
配設された良熱伝導部材40を磁路の外側に位置させて
いる。
【0057】22はフィルムガイド部材16aの内面平
面部に当接させて配設した横長の加圧用剛性ステイであ
る。19は磁性コア17a・17b・17c及び励磁コ
イル18と加圧用剛性ステイ22との間を絶縁するため
の絶緑部材である。フランジ部材23a・23bは、フ
ィルムガイド部材16a,16bのアセンブリの左右両
端部に外嵌し、前記左右位置を固定しつつ回転自在に取
り付け、定着フィルム10の回転時に定着フィルム10
の端部を受けて、定着フィルム10のフィルムガイド部
材長手に沿う寄り移動を規制する役目を果たす。
【0058】加圧ローラ30は、芯金30aと、芯金3
0aの周りに同心一体にローラ状に成形被覆させたシリ
コンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂などの耐熱性・弾性
材層30bとで構成されており、芯金30aの両端部
を、装置の不図示のシャーシ側板金間に回転自由に軸受
けするように配設されている。
【0059】また、加圧用剛性ステイ22の両端部と装
置のシャーシ側のバネ受け部材29a・29bとの間
に、それぞれ加圧バネ25a・25bを縮設することで
加圧用剛性ステイ22に押し下げ力を作用させている。
これにより、フィルムガイド部材16aの下面と加圧ロ
ーラ30の上面とが定着フィルム10を挟んで圧接し、
所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
【0060】加圧ローラ30は、駆動モータMにより矢
示の反時計方向に回転駆動される。この際、加圧ローラ
30と定着フィルム10の外面との摩擦力で定着フィル
ム10に回転力が作用し、定着フィルム10は、その内
面が定着ニップNにおいて良熱伝導部材40の下面に密
着して摺動しながら、矢示の時計方向にフィルムガイド
部材16a,16bの外回りを回転する。このとき、定
着フィルム10の周速度は、加圧ローラ30の回転周速
度にほぼ対応した周速度となる。
【0061】また、定着ニップ部Nにおける良熱伝導部
材40の下面と定着フィルム10の内面との相互摺動摩
擦力を低減化させるために、定着ニップ部Nの良熱伝導
部材40の下面と定着フィルム10の内面との間に耐熱
性グリスなどの潤滑剤を介在させるか、或いは良熱伝導
性部材40の下面を潤滑部材で被覆することもできる。
これは、良熱伝導部材40としてアルミニウムを用いた
場合のように表面滑り性が材質的によくない場合、或い
は仕上げ加工を簡素化した場合に、摺動する定着フィル
ム10に傷をつけて定着フィルム10の耐久性が悪化す
るのを防ぐためである。
【0062】良熱伝導部材40は、長手方向の温度分布
を均一にする効果があり、例えば、小サイズ紙を通紙し
た場合、定着フィルム10の非通紙部の熱量が良熱伝導
部材40を介して小サイズ紙へ伝熱することにより、小
サイズ紙を通紙したときの消費電力を低減させる効果が
得られる。
【0063】また、図5に示すように、フィルムガイド
部材16aの周面に、その長手方向に沿って所定の間隔
を置いて凸リブ部16eを設けることにより、フィルム
ガイド部材16aの周面と定着フィルム10の内面との
接触摺動抵抗を低減させて、定着フィルム10の回転負
荷を少なくしている。このような凸リブ部16eは、フ
ィルムガイド部材16bにも同様に設けることができ
る。
【0064】図6は、交番磁束の発生の様子を模式的に
表したものである。磁束Cは発生した交番磁束の一部を
表す。磁性コア17a・17b・17cに導かれた交番
磁束Cは、磁性コア17aと磁性コア17bとの間、そ
して磁性コア17aと磁性コア17cとの間において、
定着フィルム10の電磁誘導発熱層1(図8,9参照)
に渦電流を発生させる。この渦電流は、電磁誘導発熱層
1の固有抵抗によって電磁誘導発熱層1にジュール熱
(渦電流損)を発生させる。この発熱量Qは、電磁誘導
発熱層1を通る磁束の密度によって決まり、図6のグラ
フに示したように分布する。
【0065】すなわち、図6のグラフは、縦軸が磁性コ
ア17aの中心を“0”とした場合の角度θで表した定
着フィルム10の円周方向の位置を示し、横軸が定着フ
ィルム10の電磁誘導発熱層1での発熱量Qを示す。こ
こで、発熱域Hは、定着に必要な発熱量が得られる領域
であり、最大発熱量をQとした場合、発熱量がQ/e以
上の領域と定義する。
【0066】この定着ニップ部Nの温度は、サーミスタ
などの温度センサ26(図2参照)を含む温調系により
励磁コイル18に対する電流供給が制御されることで、
定着ニップ部Nが所定の温度に立上がって、その温度が
維持されるように温調される。この温調された状態にお
いて、画像形成部から搬送された未定着トナー画像tが
形成された被記録材Pが、定着ニップ部Nの定着フィル
ム10と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即ち
定着フィルム面に対向して導入され、定着ニップ部Nに
おいて画像面が定着フィルム10の外面に密着して定着
フィルム10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されて
いく。被記録材Pが定着ニップ部Nを通過する過程にお
いて、発熱された定着フィルム10により被記録材Pが
加熱され、被記録材P上の未定着トナー画像tが定着さ
れて固着像となる。被記録材Pは、定着ニップ部Nを通
過すると、回転定着フィルム10の外面から分離して排
出されていく。
【0067】なお、本定着装置100では、故障などで
定着装置100が暴走した場合に励磁コイル18への給
電を遮断するために、図2に示すように、定着フィルム
10の発熱域H(図6)の対向位置に、サーモスイッチ
50を配設している。
【0068】図7は、サーモスイッチ50を用いた安全
回路の回路図である。サーモスイッチ50は、+24V
のDC電源、及びリレースイッチ51に対して直列に接
続されており、サーモスイッチ50が切れると、リレー
スイッチ51への給電が遮断されてリレースイッチ51
が動作し、励磁回路27への給電が遮断されることによ
り、励磁コイル18への給電を遮断する構成をとってい
る。
【0069】なお、本実施形態では、サーモスイッチ5
0のオフ動作温度は、220℃に設定している。また、
サーモスイッチ50は、定着フィルム10の外面と接触
しない位置に配設した。サーモスイッチ50と定着フィ
ルム10との間の距離は、略2mmとした。これによ
り、定着フィルム10にサーモスイッチ50が接触して
傷が付くことを回避し、定着画像が劣化するのを防止し
ている。
【0070】本定着装置100では、図23のような定
着ニップ部Nで発熱する構成とは異なり、定着ニップ部
Nから離れた位置で発熱しているので、故障などで定着
装置100が暴走した場合に、定着ニップ部Nに紙が挟
まった状態で定着器が停止し、励磁コイル18への給電
が継続して定着フィルム10が発熱し続けても、記録紙
が直接加熱されることはない。さらに、発熱量が多い発
熱域Hには、サーモスイッチ50が配設してあるため、
サーモスイッチ50が220℃を感知してオフした時点
で、リレースイッチ51により励磁コイル18への給電
が遮断される。従って、紙の発火温度である400℃近
辺まで記録用紙の温度が上昇して発火することはない。
【0071】なお、温度検知素子としては、サーモスイ
ッチの他に温度ヒューズを用いることもできる。本例で
はトナーtに低軟化物質を含有させたトナーを使用した
ため、オフセット防止のためのオイル塗布機構を定着装
置に設けていないが、低軟化物質を含有させていないト
ナーを使用した場合には、オイル塗布機構を設けてもよ
い。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場
合にも、オイル塗布や冷却分離を行ってもよい。
【0072】(3) 励磁コイル 励磁コイル18の導線としては、1本ずつがそれぞれ絶
緑被覆された銅製の細線を複数本束ねた束線を用いてい
る。本励磁コイル18では、10ターン巻いてコイルを
形成している。絶縁被覆材としては、定着フィルム10
の発熱による熱伝導を考慮して、アミドイミドやポリイ
ミドなどの耐熱性の有るものを使用するのが好ましい。
また、励磁コイル18は、外部から圧力を加えて密集度
を向上させてもよい。
【0073】励磁コイル18の形状は、図2のように、
発熱層の曲曲に沿うようにしている。本実施形態では、
定着フィルム10の発熱層1と励磁コイル18との間の
距離は、略2mmになるように設定した。励磁コイル保
持部材19の材質としては、絶縁性に優れ、耐熱性がよ
いものがよい。例えば、フェノール樹脂、フッ素脂、ポ
リイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹
脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LCP樹脂などを選択
するとよい。
【0074】磁性コア17a・17b・17c及び励磁
コイル18と、定着フィルム10の発熱層1との間の距
離についは、この距離が5mmを越えると、磁束の吸収
効率が著しく低下するため、5mm以内にするのがよ
い。なお、5mm以内であれば、定着フィルム10の発
熱層1と励磁コイル18との距離を、必ずしも一定に保
つ必要はない。また、励磁コイル保持部材19からのコ
イルの引出線18a、18b(図5参照)については、
励磁コイル保持部材19から外の部分について絶縁被覆
を施している。
【0075】(4) 定着フィルム 図8は、定着フィルム10の層構成を示す断面図であ
る。定着フィルム10は、電磁誘導発熱性のフィルムの
基層となる金属フィルム等で構成された発熱層1と、そ
の下側に積層した弾性層2と、弾性層2の下側に積層し
た離型層3の複合構造となっている。なお、発熱層1と
弾性層2との間の接着、弾性層2と離型層3との間の接
着のため、各層間にプライマー層(不図示)を設けても
よい。略円筒形状にして実装するときは、発熱層1が内
面側となり、離型層3が外面側となる。
【0076】前述のように、発熱層1に交番磁束が作用
することで、発熱層1に渦電流が発生して発熱層1が発
熱する。その熱が弾性層2・離型層3を介して被記録材
Pに伝達され、被記録材P上のトナー画像が熱作用等で
定着される。
【0077】発熱層1は、ニッケル、鉄、強磁性SU
S,ニッケル−コバルト合金といった強磁性体の金属を
用いるとよい。非磁性の金属でも良いが、より好ましく
は磁束の吸収の良いニッケル、鉄、磁性ステンレス、コ
バルト−ニッケル合金等の金属が良い。その厚みは、次
の式で表される表皮深さより厚く、かつ200μm以下
にすることが好ましい。表皮深さσ[m]は、励磁回路
の周波数f[Hz]、透磁率μ、固有抵抗ρ[Ωm]と
すると、 σ=503×(ρ/fμ)1/2 と表される。
【0078】この式は、電磁誘導で使われる電磁波の吸
収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波
の強度は1/e以下になっており、逆にいうと殆どのエ
ネルギーはこの深さまでで吸収されている(図10参
照)。
【0079】発熱層1の厚みが1μmよりも小さいと、
ほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が
悪くなる。また、発熱層が100μmを超えると剛性が
高くなりすぎて屈曲性が悪くなり、回転体として使用す
るには現実的ではない。従って、発熱層1の厚みは1〜
100μmとするのが好ましい。
【0080】弾性層2の才質としては、シリコンゴム、
フツ素ゴム、フルオロシリコンゴム等の耐熱性がよく、
熱伝導率もよい材質を選択するのが好ましい。これは、
カラー画像形成する場合、特に写真画像などでは、被記
録材P上で大きな面積に亙ってベタ画像が形成される
が、この場合、被記録材の凹凸あるいはトナー層の凹凸
に加熱面(離型層3)が追従できないと、加熱ムラが発
生し、伝熱量が多い部分光沢度が高くなり、伝熱量が少
ない部分では光沢度が低くなって、光沢ムラが発生する
からである。
【0081】また、弾性層2の厚さは、定着画像品質を
保証するために10〜500μmとするのが好ましい。
これは、弾性層2の厚さが10μm以下の場合には、被
記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢
ムラが発生してしまうからである。また、弾性層2の厚
さが1000μm以上の場合には、弾性層2の熱抵抗が
大きくなり、クイックスタートを実現するのが難しくな
るからである。なお、詳細な説明は省略するが、他の事
象を考慮すると、より好ましくは、弾性層2の厚みは5
0〜500μmとするのがよい。
【0082】弾性層2の硬度については、硬度が高すぎ
ると被記録材Pあるいはトナー層の凹凸に追従しきれず
画像光沢ムラが発生してしまうので、60°(JIS−
A)以下、より好ましくは45°(JIS−A)以下の
ものを使用するのがよい。
【0083】弾性層2の熱伝導率λに関しては、 6×10-4〜2×10-3[ca1/cm・sec・de
g] のものを採用するのがよい。
【0084】熱伝導率λが6×10-4[ca1/cm・
sec・deg]よりも小さい場合には、熱抵抗が大き
く、定着フィルムの表層(離型層3)における温度上昇
が遅くなり、熱伝導率λが2×10-3[ca1/cm・
sec・deg]よりも大きい場合には、硬度が高くな
りすぎたり、圧縮永久歪みが悪化するからである。な
お、詳細な説明は省略するが、他の事象を考慮すると、
弾性層2の熱伝導率は、より好ましくは、8×10-4
1.5×10-3[ca1/cm・sec・deg]のも
のを採用するのがよい。
【0085】離型層3としては、フッ素樹脂、シリコン
樹脂、フルオロシリコンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴ
ム、PFA,PTFE,FEP等の離型性かつ耐熱性の
よい材料を選択するのが好ましい。離型層3の厚さは、
1〜100μmとするのが好ましい。離型層3の厚さが
1μmよりも小さいと、塗膜の塗ムラで離型性の悪い部
分ができたり、耐久性が不足するといった問題が発生す
るからである。また、離型層が100μmを超えると、
熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の離
型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層2の効果がな
くなってしまうからである。
【0086】また、図9に示すように、定着フィルム1
0の構成としては、発熱層1のフィルムガイド面側(発
熱層1の弾性層2とは反対面側)に断熱層4を設けても
よい。この断熱層4としては、フッ素樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEE
K樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTF
E樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂を用いるのがよい。
【0087】また、断熱層4の厚さとしては、10〜1
000μmが好ましい。断熱層4の厚さが10μmより
も小さい場合には断熱効果が得られず、耐久性も不足す
るからである。一方、1000μmを超えると、磁性コ
ア17a・17b・17c及び励磁コイル18から発熱
層1への距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層1吸収
されなくなるからである。
【0088】断熱層4を設けた場合は、発熱層1に発生
した熱が定着フィルム10の内側に向かわないように断
熱できるので、断熱層4がない場合と比較して、被記録
材P側への熱供給効率が良くなり、消費電力を抑えるこ
とができる。
【0089】(5) 定置フィルムの誘導加熱制御 次に、本発明に特有な定置フィルムの誘導加熱制御を説
明する。
【0090】図5に示したように、励磁回路27を励磁
コイル18に接続し、励磁コイル18へ供給する励磁電
流を励磁回路27により制御して交番磁界を発生させて
いる。この励磁回路27では、約20KHzから100
KHzの高周波電流を発生させている。
【0091】図11は、励磁回路27の回路図であり、
互いに並列に接続されたスイッチング素子201、ツェ
ナーダイオード202、及び共振コンデンサ204と、
互いに直列に接続されたスイッチング素子205、及び
共振コンデンサ207と、スイッチング素子205に対
して並列に接続されたツェナーダイオード202とが、
励磁コイル18に接続されている。
【0092】なお、互いに直列に接続されたサブ・スイ
ッチング素子205、及びサブ・共振コンデンサ207
は、メイン・スイッチング素子201、ツェナーダイオ
ード202、及びメイン・共振コンデンサ204に対し
て、並列に接続されている。また、スイッチング素子2
01,205としては、MOSETやIGBTといった
素子を用いることができる。通常の状態では、サブ・ス
イッチング素子205は、オープン状態にしており、こ
の状態でメイン・スイッチング素子201をオン/オフ
することによりシングル電圧共振を行っている。
【0093】図12は、図11の励磁回路27を含む誘
導加熱制御部の全体構成を示すブロック図である。
【0094】図12において、301はAC電源ライン
入力端子、302はサーキットブレーカ、51は前述し
たリレースイッチ(図7参照)、304は交流入力に対
して両波整流を行うブリッジ整流回路と高周波フィルタ
リングを行うコンデンサで構成された整流回路、30
5,306はゲート制御トランスである。また、メイン
・スイッチング素子201、サブ・スイッチング素子2
05、メイン・共振コンデンサ204、サブ・共振コン
デンサ207は、図12に示したものに相当するもので
ある。
【0095】311はメイン・スイッチング素子201
でスイッチングされたスイッチング電流を検出するカレ
ントトランス(電流検出トランス)であり、定着器ユニ
ット313内の励磁コイル18と接続されている。定着
器ユニット313は、電気的なデバイスとしては、上記
励磁コイル18と、サーミスタ26と、過昇温を検出す
るサーモスイッチ50を有している。
【0096】314は定着器に対する加熱オン/オフ信
号であり、被記録材Pが定着器ユニット313の近傍ま
で搬送されてきたのを検知するレジセンサの検知信号に
基づいて、図示省略したプリンタシーケンスコントロー
ラから送られてくる信号である。315は定着器のサー
ミスタ26の温度検出値に基づいて、目標温度と比較し
ながら制御量をコントロールするフィードバック制御回
路、316はフィードバック制御信号を受けて、励磁回
路27等を制御するドライバ回路である。なお、ドライ
バ回路316には、後述するPWM制御部312も内蔵
されている。
【0097】このような構成の下で、電源ライン入力端
子301、過電流ブレーカ302及びリレースイッチ5
1を介して整流回路304にAC電源が印加されると、
整流回路304内の両波整流ダイオードにより、脈流化
DC電圧が生成される。なお、リレースイッチ51の励
磁巻線は、定着フィルム10が異常昇温した場合に遮断
するサーモスイッチ50を介して励磁するように構成さ
れており、仮にトラブルが発生して定着フィルム10が
異常昇温をしたとしても、サーモスイッチ50を介して
リレースイッチ51を遮断して励磁コイル18への電源
供給を停止することにより、熱暴走による定着器の破壊
等を防止している。
【0098】そして、整流回路304に後続するスイッ
チング素子によりメイン・スイッチシグ素子201がス
イッチング動作を行うようにゲートトランス305をド
ライブすることにより、励磁コイル18とメイン・共振
コンデンサ204で形成された共振回路に交流パルス電
圧が印加される。
【0099】この結果、メイン・スイッチング素子20
1の導通時には励磁コイル18に脈流化DC電圧が印加
され、励磁コイル18のインダクタンスと抵抗により定
まる電流が励磁コイル18に流れはじめる。ゲートトラ
ンス305からのゲート信号に従ってメイン・スイッチ
ング素子201がターンオフすると、励磁コイル18は
電流を流し続けようとするため、励磁コイル18の両端
にメイン・共振コンデンサ204の容量と励磁コイル1
8のインダクタンスにより定まる、フライバック電圧と
呼ばれる高電圧が発生する。このフライバック電圧は、
電源電圧を中心に振動し、メイン・スイッチング素子2
01をオフ状態のまま放置すると、電源電圧に収束す
る。
【0100】フライバック電圧のリンギングが大きい場
合は、メイン・スイッチング素子201の励磁コイル1
8側の端子のフライバック電圧が負になるが、この負に
なる期間は、ツェナーダイオード202がターンオン
し、励磁コイル18に電流が流入している間は、励磁コ
イル18とメイン・スイッチング素子201の接点は、
0Vにクランプされることになる。
【0101】このように、励磁コイル18とメイン・ス
イッチング素子201の接点が0Vにクランプされてい
る期間に、メイン・スイッチング素子201をオンすれ
ば、電圧を背負うことなくターンオン可能なことが一般
に知られており、ZVS(Zero Volt Swi
tting:ソフトスイッチングともいう)と呼ばれて
いる。このように電圧を背負うことなくターンオンした
場合は、メイン・スイッチング素子201のスイッチン
グに伴う損失は最小となり、効率の良い、ノイズの少な
いスイッチングが可能となる。
【0102】そこで、本実施形態では、後で詳細に説明
するように、たとえ、フライバック電圧が小さくなって
も、メイン・スイッチング素子201が確実にソフトス
イッチング動作を行うように制御するためのデバイスと
して、サブ・スイッチング素子205、サブ・共振コン
デンサ207を設けている。
【0103】定着ニップ部Nでの定着フィルム10の温
度検出はサーミスタ26により行っており、サーミスタ
26の抵抗変化を電圧に変換し、予め定められた基準電
圧と比較し、目標温度との差として検出する。この検出
結果に基づいて、メイン・スイッチング素子201のオ
ン時間幅を決定し、そのオン時間幅に基づいてPWM
(Pulse Wide Modulation)制御
を行っている。
【0104】PWM制御部312は、図示省略したが、
オン時間制御部とオフ時間制御部との2対の定電流源回
路及びコンデンサ、コンパレータを有しており、オン時
間中はオフ時間制御部を停止し、オフ時間中はオン時間
制御部を停止するステアリングフリップフロップによ
り、その時間幅を変更しながらオン時間、オフ時間を繰
返すようにPWM制御を行う。
【0105】オフ時間用のコンパレータは調整可能では
あるが、フィードバックループを持たせない構成にする
ことにより一定時間の制御とし、オン時間用のコンパレ
ータに温度情報をフィードバックすることで温度制御を
実現している。励磁コイル18に電流を流す時間、すな
わちメイン・スイッチング素子201をオンさせる時間
の最大値は、ACラインの電圧値と供給可能な電力によ
り定まり、ドライバ回路316からの制御信号は、その
最大時間を超えない範囲となっている。なお、メイン・
スイッチング素子201をオンさせる時間の最小値につ
いても規定するように構成してもよい。
【0106】朝1番に立上げる時など電源投入時の定着
器の温度が低い場合には、最大時間幅に近いオン時間幅
でメイン・スイッチング素子201への電力供給を行う
ことになる。すなわち、電源オン時から温度制御が機能
するまでの間は、最大オン時間幅でメイン・スイッチン
グ素子201へ電力を供給し、その後は、サーミスタ2
6からの信号によりメイン・スイッチング素子201の
オン時間幅を制限して電力供給を制御するようになって
いる。
【0107】先に述べたように、フライバック電圧は電
源電圧を基準電圧として振動を行うために、温度が十分
高くなり、温度制御によりメイン・スイッチング素子2
01のオン時間幅が短くなった場合、特に電源電圧が高
く、オン時間幅が短い場合には、メイン・スイッチング
素子201の励磁コイル18との接点の電圧が0Vまで
下がりきることができず、ZVSが実現できなくなって
くる。そこで、カレントトランス311により検出した
回路電流を基準値と比較し、カレントトランス311に
流れる正方向(オン時間時)の電流値と、逆方向(オフ
時間時)の電流値を検出し、正方向電流が大きく、逆方
向電流が小さい場合に、サブ・スイッチング素子205
をオンした後、メイン・スイッチング素子201をオン
するようにしている。
【0108】図13は、上記のカレントトランス311
を用いた電流検出回路を示している。図13に示したよ
うに、電流検出回路は、カレントトランス311、検出
抵抗401、フィルタ回路402、ダイオードDX1,
DX2、コンパレータCM1,CM2を有しており、通
常は検出抵抗401により過電流を検出し、検出電流値
が規定値を越えると電力を絞るリミッタ動作を行わせる
ように構成している。
【0109】ダイオードDX1,DX2は、フィルタ回
路402によりノイズ成分が除去された電流検出波形
を、正方向と逆方向に振り分けるように作用し、それぞ
れコンパレータCM1,CM2で基準値と比較する。コ
ンパレータCM1,CM2は、その比較結果に基づい
て、サブ・スイッチング素子205に対するオンイネー
ブル信号を生成し、ドライバ回路316内のPWM制御
部312に出力している。なお、サブ・スイッチング素
子205に対して直接入力するオン信号は、メイン・ス
イッチング素子201をオン/オフするPWM制御回路
312を利用して生成している。
【0110】すなわち、オン時間終了時、上記ステアリ
ングフリップフロップからの出力により、オフ時間タイ
マ用コンデンサのディスチャージが行われ、その後、定
電流源によりオフ時間タイマ用コンデンサのチャージが
行われる。このチャージ電圧は、一定のスロープで上昇
していく。このチャージ期間中に、予め定められたチャ
ージ電圧の範囲の間だけ、サブ・スイッチング素子20
5をオンするように、ウインドウコンパレータ(図示省
略)を設けている。このように、本実施形態では、メイ
ン・スイッチング素子201がオフしている間に、メイ
ン・スイッチング素子201をオンするに先立ってサブ
・スイッチング素子205をオンしている。
【0111】[第2の実施形態]第1の実施形態では、
回路電流を検出することにより、フライバック電圧がゼ
ロクロスするか否かを判断していたが、第2の実施形態
では、電源電圧を検出することにより、フライバック電
圧がゼロクロスするか否かを判断している。
【0112】図14は、電源電圧検出回路の回路図であ
る。この電源電圧検出回路は、ACライン電圧検出トラ
ンス501と、整流用のダイオードブリッジ502と、
検出電流を流す検出抵抗503を有しており、ACライ
ンの電圧波形を絶縁距離を取りつつ検出するように構成
されている。この検出電圧をコンパレータCM3により
基準値と比較して、検出電圧が予め定められた値より小
さくなった旨を検出し、その検出信号をPWM制御回路
316に出力している。
【0113】一方、PWM制御回路316は、温度情報
に基づいてメイン・スイッチング素子201のオン時間
幅を制御しているが、温度制御状態になってオン時間が
短く絞り込まれる、すなわち、デューティ制御信号が予
め定められた値以下となった場合に、サブ・スイッチ素
子205に対するスイッチングイネーブル信号を出力す
るように構成されている。コンパレータCM3にて使用
する基準電圧は可変としてもよく、実際には、プリンタ
シーケンスコントローラからのD/A出力により変化さ
せている。
【0114】ACライン電圧検出トランス501と、整
流用のダイオードブリッジ502は、ACラインの電圧
波形を検出する場合に必要であるが、ACラインの電圧
が一定電圧以上であることさえ検出できればよい場合
は、図15に示したように、ACライン側(一次側)
に、電圧検出用の抵抗601,602と、コンパレータ
CM4を設け、フォトカプラ603を用いて、ACライ
ンの電圧が高い期間をPWM回路312に報知するよう
にしてもよい。
【0115】[第3の実施形態]フライバック電圧がゼ
ロクロスするか否かは、メイン・スイッチング素子20
1に並列に接続されたツェナーダイオード202に流れ
る電流により、検出することができる。
【0116】すなわち、図16に示したように、ツェナ
ーダイオード202のアノード側に電流検出トランス7
01を設け、この電流検出トランス701により、ツェ
ナーダイオード202に流れる電流を検出する。この場
合、フライバック電圧がゼロクロスした場合には、ツェ
ナーダイオード202に電流が流れ、その電流は電流検
出トランス701により検出される。そこで、電流検出
トランス701から出力された電流の電流値をコンパレ
ータCM5により基準値と比較し、その比較結果をメイ
ン・スイッチング素子201のイネーブル信号として、
PWM制御部312に出力している。
【0117】以上説明したように、第1〜第3の実施形
態では、スイッチング1パルスあたりの電力が小さい場
合に、メイン・スイッチング素子201をオンする直前
にサブ・スイッチング素子205をオンすることで、メ
イン・スイッチング素子201によるノイズの少ないソ
フトスイッチング動作を常時可能にすると共に、メイン
・スイッチング素子201の電力制御幅を拡大してい
る。
【0118】これにより、メイン・スイッチング素子2
01に印加すべき電力を減少させて、メイン・スイッチ
ング素子201でのスイッチングロスを軽減してエネル
ギー効率を高めることが可能となり、延いては、定着装
置の長寿命化を図り、信頼性を向上させることが可能と
なる。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
交番磁界の作用で電磁誘導発熱体を発熱させることによ
り定着処理を行う定着装置において、交番磁界の発生を
制御するためのスイッチング制御部に、第1のスイッチ
ング素子と、前記第1のスイッチング素子に並列に接続
された第1の共振コンデンサと、前記第1のスイッチン
グ素子に並列に接続された第2のスイッチング素子と第
2の共振コンデンサとの直列接続体とを備え、前記スイ
ッチング制御部に供給される電力に応じて、前記第1の
スイッチング素子をオンするに先立って前記第2のスイ
ッチング素子をオンするようにしたので、交番磁界を発
生させるためのスイッチング動作としてのソフトスイッ
チング動作を常時行うことが可能となる。延いては、前
記第1のスイッチング素子をオンさせるために印加すべ
き電力を減少させ、前記第1のスイッチング素子に於い
て発生するスイッチングロスを軽減することが可能とな
り、さらに、装置の長寿命化を図り、信頼性を向上させ
ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の画像形成部の
概略構成図である。
【図2】定着装置の要部を示す横断側面図である。
【図3】定着装置の要部を示す正面図である。
【図4】定着装置の要部を示す横断正面図である。
【図5】磁場発生部と励磁回路との接続態様を示した図
である。
【図6】磁場発生部と発熱量Qとの関係を示した図であ
る。
【図7】安全回路を示した図である。
【図8】電磁誘導発熱性の定着フィルムの断面図であ
る。
【図9】電磁誘導発熱性の定着フィルムの他の構成例を
示す断面図である。
【図10】定着フィルムにおける発熱層深さと電磁波強
度の関係を示した図である。
【図11】誘導加熱制御部におけるスイッチング部の基
本的な構成を示す回路図である。
【図12】誘導加熱制御部の電気的な全体構成の概要を
示すブロック図である。
【図13】上記スイッチング部における電流検出回路
(第1の実施形態)を示す回路図である。
【図14】上記スイッチング部における電源電圧検出回
路(第2の実施形態)を示す回路図である。
【図15】上記スイッチング部における他の電源電圧検
出回路(第2の実施形態の変形例)を示す回路図であ
る。
【図16】上記スイッチング部におけるゼロクロス検出
回路(第3の実施形態)を示す回路図である。
【図17】従来の定着装置の要部を示す横断側面図であ
る。
【符号の説明】
1:発熱層、10:定着フィルム、17a,17b,1
7c:磁性コア、18:励磁コイル、27:励磁回路、
201:メイン・スイッチング素子、202:ツェナー
ダイオード、204:メイン・共振コンデンサ、20
5:サブ・スイッチング素子、207:サブ・共振コン
デンサ、311,701:電流検出トランス、312:
PWM制御部、315:フィードバック制御回路、31
6:ドライバ回路、501:電圧検出トランス、40
1,503,601,602:検出抵抗、502:ダイ
オードブリッジ、603:フォトカプラ、DX1,DX
2:ダイオード、CM1,CM2,CM3,CM4,C
M5:コンパレータ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月18日(2000.2.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交番磁界の作用で電磁誘導発熱体を発熱
    させることにより定着処理を行う定着装置において、前
    記交番磁界の発生を制御するためのスイッチング制御部
    に、 第1のスイッチング素子と、 前記第1のスイッチング素子に並列に接続された第1の
    共振コンデンサと、 前記第1のスイッチング素子に並列に接続された第2の
    スイッチング素子と第2の共振コンデンサとの直列接続
    体と、 を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング制御部により制御され
    る磁場発生手段に供給される電力を検出する電力検出手
    段を備え、該電力検出手段により検出された電力に応じ
    て、前記第1のスイッチング素子をオンするに先立って
    前記第2のスイッチング素子をオンすることを特徴とす
    る請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記電力検出手段は、前記スイッチング
    制御部に供給される電流の電流値を検出することを特徴
    とする請求項2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング制御部に発生するフラ
    イバック電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記電圧
    検出手段により規定値以下のフライバック電圧が検出さ
    れた場合に、前記第1のスイッチング素子をオンするに
    先立って前記第2のスイッチング素子をオンすることを
    特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧検出手段は、前記第1のスイッ
    チング素子に並列に接続されたツェナーダイオードを含
    むことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 交流電源ラインの電圧を検出する電圧検
    出手段を備え、該電圧検出手段により規定値以上の交流
    電源ラインの電圧が検出され、かつ温度制御がなされて
    前記第1のスイッチング素子のオン時間が規定値以下に
    短縮された場合に、前記第1のスイッチング素子をオン
    するに先立って前記第2のスイッチング素子をオンする
    ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 交流電力を整流した後の直流電圧を検出
    する電圧検出手段を備え、該電圧検出手段により規定値
    以上の直流電圧が検出され、かつ温度制御がなされて前
    記第1のスイッチング素子のオン時間が規定値以下に短
    縮された場合に、前記第1のスイッチング素子をオンす
    るに先立って前記第2のスイッチング素子をオンするこ
    とを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧検出手段により規定値以上の直
    流電圧が検出された旨を、前記第1のスイッチング素子
    のオン時間幅を制御するオン時間幅制御部に報知するた
    めのフォトカプラを備えたことを特徴とする請求項7記
    載の定着装置。
  9. 【請求項9】 交番磁界の作用で電磁誘導発熱体を発熱
    させることにより定着処理を行う定着方法において、 第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素
    子に並列に接続された第1の共振コンデンサと、前記第
    1のスイッチング素子に並列に接続された第2のスイッ
    チング素子と第2の共振コンデンサとの直列接続体とを
    用いて、前記交番磁界の発生を制御するためのスイッチ
    ング制御部の動作を制御することを特徴とする定着方
    法。
  10. 【請求項10】 前記スイッチング制御部により制御さ
    れる磁場発生手段に供給される電力に応じて、前記第1
    のスイッチング素子をオンするに先立って前記第2のス
    イッチング素子をオンすることを特徴とする請求項9記
    載の定着方法。
  11. 【請求項11】 前記スイッチング制御部に供給される
    電流の電流値に応じて前記第2のスイッチング素子を制
    御することにより、前記第1のスイッチング素子をオン
    するに先立って前記第2のスイッチング素子をオンする
    ことを特徴とする請求項10記載の定着方法。
  12. 【請求項12】 前記スイッチング制御部に発生するフ
    ライバック電圧が規定値以下の場合に、前記第1のスイ
    ッチング素子をオンするに先立って前記第2のスイッチ
    ング素子をオンすることを特徴とする請求項9記載の定
    着方法。
  13. 【請求項13】 前記フライバック電圧は、前記第1の
    スイッチング素子に並列に接続されたツェナーダイオー
    ドを用いて検出することを特徴とする請求項12記載の
    定着方法。
  14. 【請求項14】 交流電源ラインの電圧が規定値以上と
    なり、かつ温度制御がなされて前記第1のスイッチング
    素子のオン時間が規定値以下に短縮された場合に、前記
    第1のスイッチング素子をオンするに先立って前記第2
    のスイッチング素子をオンすることを特徴とする請求項
    9記載の定着方法。
  15. 【請求項15】 交流電力を整流した後の直流電圧が規
    定値以上となり、かつ温度制御がなされて前記第1のス
    イッチング素子のオン時間が規定値以下に短縮された場
    合に、前記第1のスイッチング素子をオンするに先立っ
    て前記第2のスイッチング素子をオンすることを特徴と
    する請求項9記載の定着方法。
  16. 【請求項16】 交流電力を整流した後の直流電圧が規
    定値以上となった旨を、フォトカプラを用いて前記第1
    のスイッチング素子のオン時間幅を制御するオン時間幅
    制御部に報知することを特徴とする請求項14記載の定
    着方法。
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