JP2000321753A - フォトマスク、露光装置、及びマイクロデバイス - Google Patents

フォトマスク、露光装置、及びマイクロデバイス

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JP2000321753A
JP2000321753A JP12701199A JP12701199A JP2000321753A JP 2000321753 A JP2000321753 A JP 2000321753A JP 12701199 A JP12701199 A JP 12701199A JP 12701199 A JP12701199 A JP 12701199A JP 2000321753 A JP2000321753 A JP 2000321753A
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light
reticle
exposure
pattern
photomask
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JP12701199A
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English (en)
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Takashi Aoki
貴史 青木
Soichi Yamato
壮一 大和
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光光の短波長化や高スループット化に十分
に対応しつつ、高精度なパターン形成を可能とし、高性
能、高品質、高信頼なマイクロデバイスを製造できるよ
うにすることである。 【解決手段】 レチクル(フォトマスク)Rは、レチク
ル基板51の表面に高反射率を有する遮光性パターン5
2を形成して構成される。遮光性パターン52はアルミ
ニウム、モリブデン、シリコン、若しくはタングステン
等の金属薄膜、又はフッ化カルシウム膜とフッ化ランタ
ン膜とを交互に積層する等による誘電体多層膜から構成
される。マスク基板51としては、蛍石、フッ素ドープ
石英、合成水晶等を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子、撮像
素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバ
イス、該マイクロデバイスを製造するために用いられる
フォトマスク及び露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造するためのフォトリ
ソグラフィ工程において、フォトマスク(レチクルを含
む)のパターンの像を投影光学系を介して、フォトレジ
スト(感光剤)が塗布された半導体ウエハやガラスプレ
ート等の感光基板上に投影転写する露光装置が使用され
ている。
【0003】このような露光装置に使用されるフォトマ
スクは、マスク基板の表面に遮光性の高い薄膜で回路パ
ターン(マスクパターン)を形成して構成される。マス
クパターンの材料としては、成膜加工が容易で遮光率が
高いという理由から、主にクロム(Cr)が使用されて
いる。
【0004】また、マスク基板の材料としては、石英ガ
ラスが多く用いられている。石英ガラスは、光の透過損
失が少なく、温度変化に対して耐性があり、耐食性や弾
性性能が良好で、線膨張率が小さい(約5.5×10
−7/K)等の優れた性質を有しており、精度の高いパ
ターン形成が可能であるとともに、その作業性も良いと
いう利点を有しているからである。
【0005】ここで、半導体集積回路は微細化の方向で
開発が進んでおり、これに対応すべく、フォトリソグラ
フィ工程においては、光源の短波長化が進んでおり、い
わゆる真空紫外線、特に200nmよりも短い波長の
光、例えばArFエキシマレーザ(波長193nm)は
実用段階に入りつつあり、また、Fレーザ(波長1
57nm)等のさらに短波長の光の使用も検討されてい
る。
【0006】ところが、通常の石英ガラスは、波長が2
00nm程度以下の光に適用すると、吸収や散乱によっ
て透過損失が大きくなるとともに、吸収により生じる発
熱や蛍光により光学性能が低下し、ガラス自体が経時的
に変色したり、密度が変化することがあり、このことは
波長が短くなるにつれて顕著となる。従って、通常の石
英ガラスを用いる場合には、ArFエキシマレーザ(波
長193nm)程度の波長の光への適用が限界であると
考えられ、それ以下の波長の光に対しては通常の石英ガ
ラスを用いたフォトマスクを使用することは一般に難し
いものと考えられる。
【0007】このため、200nm程度以下の波長の光
に対しても透過率が高い材料である蛍石(CaF
を用いてフォトマスクを製造することが検討されてい
る。なお、かかる蛍石の使用は波長190nm以下の光
に適用する場合に特に有効であると考えられるが、上述
のArFエキシマレーザの場合についても透過率の観点
からは、蛍石の使用が望ましい。
【0008】ところで、露光装置においては、かかる露
光光の短波長化のみならず、生産性の向上(高スループ
ット化)も要請されており、処理時間を短縮するために
露光光のエネルギが増大され、フォトマスクに単位時間
当たりに照射される光エネルギーは増大される傾向にあ
る。同様に高スループット化の観点から、感光基板の移
動や交換の高速化、アライメント処理等の高速化も図ら
れており、フォトマスクに対する露光光の照射が休止さ
れている時間が短縮される傾向にあり、デューティ(光
の照射時間をその照射時間と非照射時間との和で除した
値として定義される)も高くなる傾向にある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フォトマスクによると、そのパターンの形成材料とし
て、クロムを使用しており、クロムは特に真空紫外光と
いった短波長光に対して吸収が大きい(吸光率が高い)
素材であるため、露光光の高エネルギー化や高デューテ
ィ化等も手伝って、該パターンによる光吸収に伴う発熱
によりフォトマスクが全体的にあるいは部分的に熱膨張
し、パターン形状に拡大や歪みを生じ、高精度なパター
ンの転写が行えない場合があるという問題が生じた。
【0010】なお、フォトマスクが全体的・均一的に膨
張した場合には、投影倍率の調整によって補正すること
が可能であるが、フォトマスクのパターンに粗な部分と
密な部分がある場合には、当該密な部分ほど発熱量が多
くなるから、パターン形状の一部が局所的に歪むことに
なり、かかる歪みを光学的に補正することは難しい。
【0011】とりわけ、蛍石はその線膨張率が2.4×
10−5/Kであり、石英と比較して大きいので、露光
光の照射によるパターンの光吸収に伴い発生する熱の影
響を受けやすく、問題がさらに顕著となる。
【0012】このことは、一の露光工程で転写形成され
たパターンと次の露光工程で転写形成されるパターンと
の重ね合わせ精度を低下させる原因となり、製造される
マイクロデバイスの性能や信頼性を劣化させ、品質を低
下させることになる。
【0013】また、フォトマスクの温度が局所的に高く
なると、真空紫外光等の短波長光の照射により、マスク
基板がかかる部分で光損傷して、その寿命が短くなり、
マイクロデバイスの製造コストを上昇させる原因になる
ことがある。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、露光光の短波長化や高スループット化に
十分に対応しつつ、高精度なパターンの転写形成を可能
とし、高性能、高品質、高信頼なマイクロデバイスを製
造できるようにすることを目的とする。また、フォトマ
スクの長寿命化を図って、マイクロデバイスの製造コス
トを低減することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施
形態の図に示す参照符号を付して説明するが、本発明の
各構成要件は、これら参照符号によって限定されるもの
ではない。
【0016】上述した目的を達成するための本発明のフ
ォトマスクは、マスク基板(51)の表面に高反射率を
有する遮光性パターン(52)を形成してなることを特
徴とする。
【0017】また、上述した目的を達成するための本発
明の露光装置は、マスク基板(51)の表面に高反射率
を有する遮光性パターン(52)を形成してなるフォト
マスク(R)と、露光光を射出する光源(1)と、該露
光光をフォトマスクに照射する照明光学系と、前記フォ
トマスクから出射する露光光を感光基板(W)上に投射
する投影光学系(PL)とを備えて構成される。
【0018】これらの場合において、前記遮光性パター
ン(52)は金属材料から形成することができ、該金属
材料としては、アルミニウム(Al)、モリブデン(M
o)、シリコン(Si)、又はタングステン(W)を用
いることができる。また、前記遮光性パターン(52)
は誘電体多層膜から形成することもでき、前記誘電体多
層膜としては、フッ化カルシウム(CaF)膜、フ
ッ化マグネシウム(MgF)膜、フッ化アルミニウ
ム(AlF)膜、又は酸化チタン(TiO )膜
と、フッ化ランタン(LaF)膜とを交互に積層し
てなるものを用いることができる。前記遮光性パターン
の反射率としては、該遮光性パターンの遮光率の60%
以上であることが望ましい。
【0019】本発明によると、マスク基板の表面に形成
された遮光性パターンは、光の反射率が高いので、照射
された露光光は該パターンに吸収されることなく、その
多くは反射されることになるので、該パターンによる露
光光の吸収に伴う発熱が抑制される。従って、露光光の
高エネルギ化や高デューティ化が行われたとしても、パ
ターン形状の全体的あるいは部分的な歪みが抑制される
ので、このフォトマスクを用いてリソグラフィ工程を実
施することにより、感光基板上に高精度なパターンの転
写形成が可能であり、高性能、高品質、かつ高信頼なマ
イクロデバイスを製造することができる。
【0020】また、フォトマスクの温度が局所的に高く
なることが抑制されるので、真空紫外光等の短波長光を
照射したとしても、マスク基板の光損傷等による経時的
な劣化が少なくなり、フォトマスクの長寿命化を図るこ
とができ、ひいてはマイクロデバイスの製造コストを低
減することができる。
【0021】ここで、前記フォトマスクは、波長が20
0nm程度以下の露光光を射出する光源を備えた露光装
置に使用されるのに特に好適であり、この場合には、前
記マスク基板としては、200nm程度以下の光に対し
て透過率が良好である、フッ化カルシウム(蛍石)、フ
ッ化マグネシウム、フッ素ドープ石英、又は水晶から形
成することが望ましい。フッ化カルシウムやフッ化マグ
ネシウムは熱膨張率が比較的に大きいが、マスク基板上
の遮光性パターンの光吸収は少ないので、これによる熱
膨張が小さくなり、高精度なパターンの転写形成が可能
となる。フッ素ドープ石英や水晶は比較的に熱膨張率が
小さいが、全く熱膨張しないわけではないので、本発明
を適用することによって、さらに高精度なパターンの転
写形成が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0023】全体構成 本実施形態は、フォトマスクとしてのレチクル上に形成
されたパターンの像を投影光学系を介してウエハ(感光
基板)上の各ショット領域に逐次転写するステップ・ア
ンド・スキャン方式の投影露光装置に本発明を適用した
ものである。
【0024】図1は本発明の実施形態の投影露光装置の
概略構成図である。同図において、1はFレーザ光
源であり、この光源1からの波長157nmの露光光と
しての紫外パルス光ILは、露光装置本体との間で光路
を位置的にマッチングさせるための可動ミラー等を含む
ビームマッチングユニット(BMU)3を通り、遮光性
のパイプ5を介して光アッテネータとしての可変減光器
6に入射する。
【0025】ウエハ上のレジストに対する露光量を制御
するための露光コントローラ(露光制御装置)30が、
光源1の発光の開始及び停止、発振周波数、及びパルス
エネルギーで定まる出力を制御するとともに、可変減光
器6における紫外パルス光ILに対する減光率を段階的
又は連続的に調整する。なお、光源1として、波長19
3nmのArFエキシマレーザ光やその他の波長200
nm程度以下あるいはそれ以上の紫外線を射出するもの
を使用する場合にも本発明を適用することができる。
【0026】可変減光器6を通った光ILは、所定の光
軸に沿って配置されるレンズ系7A,7Bよりなるビー
ム整形光学系を経て、オプチカル・インテグレータ(ロ
ットインテグレータ、又はフライアイレンズなどであっ
て、図1ではフライアイレンズ)11に入射する。な
お、フライアイレンズ11は、照度分布均一性を高める
ために、直列に2段配置してもよい。フライアイレンズ
11の射出面には開口絞り系12が配置されている。開
口絞り系12には、通常照明用の円形の開口絞り、複数
の偏心した小開口よりなる変形照明用の開口絞り、輪帯
照明用の開口絞り等が切り換え自在に配置されている。
フライアイレンズ11から出射されて開口絞り系12の
所定の開口絞りを通過した光ILは、透過率が高く反射
率が低いビームスプリッタ8に入射する。ビームスプリ
ッタ8で反射された光は光電検出器よりなるインテグレ
ータセンサ9に入射し、インテグレータセンサ9の検出
信号は露光コントローラ30に供給されている。
【0027】ビームスプリッタ8の透過率及び反射率は
予め高精度に計測されて、露光コントローラ30内のメ
モリに記憶されており、露光コントローラ30は、イン
テグレータセンサ9の検出信号より間接的に投影光学系
PLに対する光ILの入射光量をモニタできるように構
成されている。なお、投影光学系PLに対する入射光量
をモニタするためには、同図中に示すように、例えばレ
ンズ系7Aの前にビームスプリッタ8Aを配置し、この
ビームスプリッタ8Aからの反射光を光電検出器9Aで
受光し、光電検出器9Aの検出信号を露光コントローラ
30に供給するようにしてもよい。
【0028】ビームスプリッタ8を透過した光ILは、
コンデンサレンズ系14を経てレチクルブラインド機構
16内の固定照明視野絞り(固定ブラインド)15Aに
入射する。固定ブラインド15Aは、投影光学系PLの
円形視野内の中央で走査露光方向と直交した方向に伸び
るように配置された直線スリット状又は矩形状の開口部
を有する。さらに、レチクルブラインド機構16内に
は、固定ブラインド15Aとは別に照明視野領域の走査
露光方向の幅を可変とするための可動ブラインド15B
が設けられている。可動ブラインド15Bの開口率の情
報は露光コントローラ30にも供給され、インテグレー
タセンサ9の検出信号から求められる入射光量にその開
口率を乗じた値が、投影光学系PLに対する実際の入射
光量となる。
【0029】レチクルブラインド機構16の固定ブライ
ンド15Aでスリット状に整形された紫外パルス光IL
は、結像用レンズ系17、反射ミラー18、及び主コン
デンサレンズ系19を介して、レチクルRの回路パター
ン領域上で固定ブラインド15Aのスリット状の開口部
と相似な照明領域を一様な強度分布で照射する。即ち、
固定ブラインド15Aの開口部又は可動ブラインド15
Bの開口部の配置面は、結像用レンズ系17と主コンデ
ンサレンズ系19との合成系によってレチクルRのパタ
ーン面とほぼ共役となっている。
【0030】紫外パルス光ILのもとで、レチクルRの
照明領域内の回路パターンの像が両側テレセントリック
な投影光学系PLを介して所定の投影倍率β(βは例え
ば1/4,1/5等)で、投影光学系PLの結像面に配
置されたウエハW上のレジスト層のスリット状の露光領
域に転写される。その露光領域は、ウエハW上の複数の
ショット領域のうちの1つのショット領域上に位置して
いる。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を
とり、Z軸に垂直な平面内で走査方向(図1の紙面に平
行な方向)にX軸をとり、走査方向に直交する非走査方
向(図1の紙面に対して垂直な方向)にY軸をとって説
明する。
【0031】このとき、レチクルRは、その両側部近傍
の領域がレチクルホルダ(不図示)上に真空吸着されて
おり、このレチクルホルダは伸縮可能な複数の駆動素子
を介してレチクルステージ20A上に載置されている。
レチクルステージ20Aは、レチクルベース20B上に
X方向に等速移動できるとともに、X方向、Y方向、回
転方向に微動できるように載置されている。レチクルス
テージ20A(レチクルR)の2次元的な位置、及び回
転角は駆動制御ユニット22内のレーザ干渉計によって
リアルタイムに計測されている。この計測結果及び装置
全体の動作を統括制御するコンピュータよりなる主制御
系27からの制御情報に基づいて、駆動制御ユニット2
2内の駆動モータ(リニアモータやボイスコイルモータ
等)は、レチクルステージ20Aの走査速度及び位置の
制御を行う。
【0032】そして、レチクルRのアライメントを行う
際には、レチクルRに形成されている一対のレチクルア
ライメントマーク41A,41B(図2(a)参照)の
中心を投影光学系PLの露光フィールドのほぼ中心に設
定した状態で、レチクルアライメントマーク41A,4
1Bが露光光ILと同じ波長域の露光光で照明される。
レチクルアライメントマーク41A,41Bの像はウエ
ハステージ24上の基準マーク(不図示)の近傍に形成
され、レチクルアライメント顕微鏡(不図示)でレチク
ルアライメントマーク41A,41Bの像に対するウエ
ハステージ24上の基準マークの位置ずれ量を検出し、
これらの位置ずれ量を補正するようにレチクルステージ
20Aを位置決めすることで、レチクルRのウエハWに
対する位置合わせが行われる。
【0033】この際に、例えばオフアクシス方式のアラ
イメントセンサ(不図示)で対応する基準マークを観察
することで、アライメントセンサの検出中心からレチク
ルRのパターン像の中心までの間隔(ベースライン量)
が算出される。ウエハW上に重ね合わせ露光を行う場合
には、アライメントセンサの検出結果をそのベースライ
ン量で補正した位置に基づいてウエハステージ24を駆
動することで、ウエハW上の各ショット領域にレチクル
Rのパターン像を高い重ね合わせ精度で転写できる。
【0034】一方、ウエハWは、ウエハホルダWHを介
してZチルトステージ24Z上に吸着保持され、Zチル
トステージ24Zは、投影光学系PLの像面と平行なX
Y平面に沿って2次元移動するXYステージ24XY上
に固定され、Zチルトステージ24Z及びXYステージ
24XYによりウエハステージ24が構成されている。
Zチルトステージ24Zは、ウエハWの表面をオートフ
ォーカス方式及びオートレベリング方式で投影光学系P
Lの像面に合わせ込み、XYステージ24XYはウエハ
WのX方向への等速走査、X方向及びY方向へのステッ
ピングを行う。Zチルトステージ24Z(ウエハW)の
2次元的な位置、及び回転角は駆動制御ユニット25内
のレーザ干渉計によってリアルタイムに計測されてい
る。この計測結果及び主制御系27からの制御情報に基
づいて、駆動制御ユニット25内の駆動モータ(リニア
モータ等)は、XYステージ24XYの走査速度及び位
置の制御を行う。ウエハWの回転誤差は、主制御系27
及び駆動制御ユニット22を介してレチクルステージ2
0Aを回転することで補正される。
【0035】主制御系27は、レチクルステージ20A
及びXYステージ24XYのそれぞれの移動位置、移動
速度、移動加速度、位置オフセット等の各種情報を駆動
制御ユニット22及び25に送る。そして、走査露光時
には、レチクルステージ20Aを介して紫外パルス光I
Lの照明領域に対してレチクルRが+X方向(又は−X
方向)に速度Vrで走査されるのに同期して、XYステ
ージ24XYを介してレチクルRのパターンの像の露光
領域に対してウエハWが−X方向(又は+X方向)に速
度β・Vr(βはレチクルRからウエハWへの投影倍
率)で走査される。
【0036】また、主制御系27は、ウエハW上の各シ
ョット領域のレジストを適正露光量で走査露光するため
の各種露光条件を設定して、露光コントローラ30とも
連携して最適な露光シーケンスを実行する。即ち、ウエ
ハW上の1つのショット領域への走査露光開始の指令が
主制御系27から露光コントローラ30に発せられる
と、露光コントローラ30は光源1の発光を開始すると
ともに、インテグレータセンサ9の検出信号等に基づき
投影光学系PLに対する入射光量を求める。そして、露
光コントローラ30では、その入射光量及び投影光学系
PLの透過率に応じて、走査露光後のウエハW上のレジ
ストの各点で適正露光量が得られるように、光源1の出
力(発信周波数及びパルスエネルギー)及び可変減光器
6の減光率を制御する。そして、当該ショット領域への
走査露光の終了時に、光源1の発光が停止される。
【0037】また、この実施形態のZチルトステージ2
4Z上のウエハホルダWHの近傍には光電検出器よりな
る照射量モニタ32が設置され、照射量モニタ32の検
出信号も露光コントローラ30に供給されている。照射
量モニタ32は、投影光学系PLによる露光領域の全体
を覆う大きさの受光面を備え、XYステージ24XYを
駆動してその受光面を投影光学系PLの露光領域を覆う
位置に設定することで、投影光学系PLを通過した紫外
パルス光ILの光量を計測できる。この実施形態では、
インテグレータセンサ9及び照射量モニタ32の検出信
号を用いて投影光学系PLの透過率を計測する。なお。
照射量モニタ32の代わりに、その露光領域内での光量
分布を計測するためのピンホール状の受光部を有する照
度むらセンサを使用しても良い。
【0038】この実施形態では、Fレーザ光源1を
用いているため、パイプ5内から可変減光器6、レンズ
系7A,7B、さらにフライアイレンズ11〜主コンデ
ンサレンズ系19までの光路を外気から遮断するサブチ
ャンバ35が設けられ、そのサブチャンバ35内の全体
には配管36を通して酸素含有率を極めて低く抑えたヘ
リウムガス(He)が供給される。同様に投影光学系P
Lの鏡筒内部の空間(複数のレンズ素子間の空間)の全
体にも配管37を介してヘリウムガスが供給される。
【0039】そのヘリウムガスの供給は、サブチャンバ
35や投影光学系PLの鏡筒の気密性が高い場合は、一
度大気との完全な置換が行われた後はそれ程頻繁に行う
必要はない。しかしながら、光路内に存在する各所の物
質(硝材、コート材、接着剤、塗料、金属、セラミック
ス等)から生じる水分子や炭化水素分子、シリコン系有
機物等が光学素子の表面に付着して起こる透過率変動を
考慮すると、温度制御されたヘリウムガスを光路内で強
制的にフローさせつつ、ケミカルフィルタや静電フィル
タによってそれらの不純物分子を除去していくことも必
要である。
【0040】レチクル(フォトマスク) 次に、フォトマスクとしてのレチクルの構成について詳
細に説明する。図2(a)はレチクルのパターン面(底
面)を示す図であり、図2(b)はその側面図である。
また、図3はレチクルの要部を拡大した断面図である。
【0041】これらの図に示されているように、レチク
ルRは、露光光ILに対してほぼ透明な透過型であり、
平板状のレチクル基板(ブランクス)51に、ウエハW
上に転写すべき回路パターンに対応するレチクルパター
ン(デバイスパターン)52、アライメントマーク41
A,41B、及び基板を保護するための保護膜42A〜
42D等を形成して構成されている。レチクル基板51
は、ここでは、フッ化カルシウム(CaF)、即
ち、蛍石からなる平板を使用している。
【0042】レチクルパターン52(図3参照)は、レ
チクルRのパターン面(底面)の中央部のパターン領域
40(図2(a)及び図2(b)参照)に形成されてい
る。図3に示されているように、レチクルパターン52
上にはこれを保護するための保護膜53が形成されてい
る。
【0043】レチクルパターン52は、特に限定されな
いが、ここでは、反射率が高い(吸光率が低い)性質を
有する遮光性の金属材料から形成されている。かかる金
属材料としては、アルミニウム(Al)、モリブデン
(Mo)、シリコン(Si)、又はタングステン(W)
等を用いることができる。
【0044】これらの金属薄膜による紫外光の反射率を
既知の光学定数を用いて計算すると、アルミニウムにつ
いては、波長157nmで93%、波長193nmで9
3%(実測値で85〜90%)、モリブデンについて
は、波長157nmで54%、波長193nmで64
%、シリコンについては、波長157nmで69%、波
長193nmで69%、タングステンについては、波長
157nmで52%、波長193nmで64%である。
一方、従来の材料としてのクロムについては、波長15
7nmで8%、波長193nmで24%であり、上述の
金属材料を用いることにより、紫外光の吸収が少なくな
り、光吸収に伴う発熱が抑制されることになる。
【0045】なお、例えば、金(Au)について同様に
計算した反射率は、波長157nmで20%、波長19
3nmで21%であり、ニッケル(Ni)については、
波長157nmで25%、波長193nmで35%であ
り、クロムよりは優れた値となっているので、かかる金
属材料を用いることにより、ある程度の効果が期待でき
る。ただし、その程度があまり多くないので、より十分
な効果を達成するためには、上述したアルミニウム、モ
リブデン、シリコン、又はタングステンのように反射率
が60%程度以上のものが望ましい。
【0046】レチクルパターン52は、リソグラフィ工
程によって形成される。即ち、かかる金属材料による薄
膜がスパッタリング法あるいはCVD(Chemica
lVapor Deposition)法等の成膜技術
を用いてレチクル基板51上に一様に形成され、レジス
ト塗布後に、電子線描画装置、レーザ描画装置、あるい
は露光装置等を用いて、転写すべきパターンに対応する
潜像を形成し、その後、現像、エッチング、洗浄等の工
程を実施することにより形成される。
【0047】なお、保護膜53は、レチクルパターン5
2の形成のためのリソグラフィ工程の実施の際にレチク
ルパターン52となるべき部分を保護するためのもので
あり、例えば、レチクルパターン52にアルミニウムを
用いる場合には、酸化アルミニウムとする等、レチクル
パターン52の形成材料の酸化物を用いることができ
る。このような酸化物は、例えば、レチクルRの洗浄工
程で使用される洗浄液としての硫酸等の強酸に対して安
定だからである。
【0048】また、図4に示されているように、かかる
高反射率を有するレチクルパターン52は、上述のよう
な高反射率を有する金属材料の他、誘電体多層膜から形
成することもできる。誘電体多層膜は、互いに屈折率の
異なる誘電体材料からなる誘電体層52a,52bを複
数積層形成して構成される。各層の誘電体材料を適宜に
選択することにより、特定の波長において高反射率を呈
するレチクルパターン52を形成することができる。
【0049】かかる誘電体層52a,52bとしては、
特に限定されないが、フッ化カルシウム(CaF
膜とフッ化ランタン膜(LaF)とを交互に積層し
てなるものを用いることができる。その他には、フッ化
マグネシウム(MgF)膜とフッ化ランタン膜(L
aF)、フッ化アルミニウム(AlF)膜とフ
ッ化ランタン膜(LaF)、又は酸化チタン(Ti
)膜とフッ化ランタン膜(LaF)を交互に
積層してなるものを用いることもできる。
【0050】誘電体多層膜の全体としての反射率は、理
論上では、上述した誘電体層52A,52Bを18〜1
9層積層することで99%以上の反射率を得ることがで
きると考えられる。但し、実測では、90%程度の値が
得られている。誘電体多層膜の各誘電体層52a,52
bの膜厚としては、適用する光の波長の1/2、1/4
とすることができ、積層数としては、数層から20層程
度とすることができる。また、誘電体多層膜の最上層上
には、上記と同様の保護膜53が形成されている。
【0051】また、図2(a)及び図2(b)に示され
ているように、パターン領域40の両側には、このレチ
クルRを露光装置に対して位置合わせするための、レチ
クルアライメントマーク41A,41Bが形成されてい
る。そして、レチクルアライメントマーク41A,41
Bの上下には、例えば、レチクルパターン52と同じ材
料よりなる保護膜42A〜42Dが形成されている。
【0052】通常、レチクルRが露光装置に装填される
際には、露光動作中のレチクルRの位置ずれを防止する
ため、レチクルRのパターン領域40側の面内の所定の
領域が、レチクルホルダに真空吸着される。レチクルR
は、この真空吸着が行われる領域に保護膜42A〜42
Dが形成されており、レチクルRの真空吸着面が、保護
膜42A〜42Dで覆われることになる。また、このレ
チクルRを走査型露光装置にロードする場合には、レチ
クルアライメントマーク41A,41Bの対称軸に平行
な方向が走査方向となる。
【0053】このように、レチクルRの真空吸着面には
保護膜42A〜42Dが形成されているため、レチクル
基板51として、蛍石のような柔らかい材質の基板を使
用する場合であっても、露光装置との接触時に損傷等が
生じることはなく、また損傷が生じる際の異物の発生
や、その異物のパターン面への付着も完全に防止するこ
とができる。また、露光時のみでなく、露光装置へのレ
チクルRの搬入、及び露光装置からのレチクルRの搬出
時や、レチクルRがケースに収納された状態において
も、レチクルは、レチクルRにおいて保護膜42A〜4
2Dが形成されている領域が、レチクルローダ、又はケ
ースと接触しながら搬送、及び保持されているため、保
護膜42A〜42Dによりこれらの段階における損傷及
び発塵も防止される。
【0054】なお、この保護膜42A〜42Dが形成さ
れている領域は、レチクルパターン52の形成されたパ
ターン領域40とは異なる位置にあるので、保護膜42
A〜42Dの材質は露光光を透過できないものであって
も良く、例えばCVD(Chemical Vapor
Deposition)法で成長させたダイヤモンド
なども使用できる。また、酸化ケイ素(SiO又は
SiO)を使用する場合には、製造コストを低下できる
利点がある。
【0055】パターン領域40に使用するレチクルパタ
ーン52の材料に、上述した金属薄膜あるいは誘電体多
層膜を使用する場合には、保護膜42A〜42Dもこれ
らと同じ材料で形成することができ、この場合には、レ
チクルパターン52の成膜と同時に、保護膜42A〜4
2Dの成膜も行うことが可能であるため、成膜工程が簡
略化され、製造コストを低下できる利点がある。
【0056】なお、保護膜42A〜42Dの形成箇所
は、図2(a)及び図2(b)に示した位置に限定され
ず、レチクルRの側面部分や他の部材と接触する全ての
部分に形成することができる。
【0057】また、レチクルR上で露光光ILが照射さ
れない領域、例えば保護膜42A〜42Dの形成領域、
あるいはレチクルRの端面で保護膜又は識別コード(例
えばバーコード、2次元コード)が形成される領域など
では、レチクルパターン52と同一の材料を用いなくて
もよく、前述のダイヤモンドや酸化珪素、更には露光光
ILの波長域に対して反射率が比較的高くない材料、例
えば反射率が60%未満である金属材料(クロム、ニッ
ケルなど)を用いるようにしてもよい。但し、レチクル
Rの製造コストを考慮すると、露光光ILが照射されな
い領域であっても、レチクルパターン52と同一面に形
成されるパターン(保護膜、アライメントマーク、識別
コード、遮光帯(後述)などを含む)は、レチクルパタ
ーン52と同一構成及び材料、即ち同一工程で形成する
ことが好ましい。一方、レチクルRの端面に形成する保
護膜又は識別コードなどは、レチクルパターン52とは
別の工程で形成され得るので、その構成や材料などが制
約を受けることはない。
【0058】さらに、図2(a)では示していないが、
レチクルR上のパターン領域40を規定するために、そ
のパターン領域40を囲んで幅が数mm程度の遮光帯も
形成されている。この遮光帯、及びアライメントマーク
41A,41Bを、パターン領域40内のレチクルパタ
ーン52と同一の構成及び材料、即ち金属薄膜あるいは
誘電体多層膜で形成してもよいし、あるいはレチクルパ
ターン52の形成工程とは別の工程によって構成と材料
との少なくとも一方を異ならせて形成するようにしても
よい。但し、遮光帯やアライメントマーク41A,41
Bには露光光IL、又はそれとほぼ同一波長域の光が照
射されるので、その波長域に対して高い反射率を有する
材料(前述の金属薄膜や誘電体多層膜など)を用いるこ
とが好ましい。特に、レチクルパターン52と同一構
成、材料で遮光帯やアライメントマーク41A,41B
を形成することが望ましく、これによりレチクルパター
ン52と遮光帯及びアライメントマーク41A,41B
とを全て同一の工程で形成することが可能となり、レチ
クルの製造コストの上昇を抑えることができる。
【0059】また、図3ではレチクルパターン52を単
層の金属材料で構成するものとしたが、例えば複数の金
属材料、あるいは金属材料と金属以外の材料とを用いる
多層膜としてもよい。さらに、図3、図4に示した保護
膜53は、レチクルパターン52と同一工程で形成する
ことが好ましい。即ち、レチクル基板51上にパターン
材料(金属薄膜又は誘電体多層膜など)と保護膜とをそ
れぞれほぼ一様の膜厚で形成した後、同一の露光、現
像、エッチング、及び洗浄などの工程を実施する。
【0060】上述したように、レチクル基板51上に反
射率の高い材料でレチクルパターン52を形成してレチ
クルRとしたので、レチクルパターン52における露光
光の吸収が少なくなり、かかるパターン52の光吸収に
伴うレチクル基板51の温度上昇、これに伴う全体的あ
るいは局所的な膨張が抑制され、ひいてはレチクルパタ
ーン52の全体的あるいは局所的な歪みが防止される。
従って、各露光工程でウエハ(感光基板)W上に転写形
成される回路パターンの重ね合わせ誤差が少なくなり、
微細かつ高精度な回路パターンを形成することができ、
これにより、優れた性能及び品質を有し、かつ信頼性の
高いマイクロデバイスを製造できるようになる。
【0061】また、真空紫外光のような短波長の露光光
を照射した場合に、レチクルRにおいて、局所的に温度
が高いと、その部分において、レチクル基板51が光損
傷を受けて、レチクルRが経時的に劣化(光透過率の低
下等)する場合があるが、本実施形態では、レチクルパ
ターン52の光吸収に伴う温度上昇を極めて低くできる
ので、かかる問題も少なくすることができ、レチクルR
の長寿命化を図ることもできる。これにより、運転コス
トを低減することができ、マイクロデバイスの製造コス
トを低減することができる。
【0062】ところで、レチクルパターンに4〜15%
程度の透過率を持たせ、かつレチクルパターンを透過す
る透過光の位相と該パターン以外の部分の透過光の位相
を互いに反転させる(180度位相をずらす)ようにし
た、いわゆるハーフトーンレチクルが使用される場合が
あるが、このようなハーフトーンレチクルにも本発明を
適用することができる。この場合には、レチクルパター
ン52の形成材料として高反射率を有する金属材料、例
えば、アルミニウム(Al)を使用して、これをレチク
ル基板51上に極めて薄く蒸着することにより実現する
ことができる。これにより、レチクルパターン52を透
過する4〜15%の透過光以外の光束の多くは反射さ
れ、該パターン52に吸収されるものはわずかであるの
で、露光光の吸収によるレチクル基板51の温度上昇、
及びこれに伴う膨張を非常に少なくすることができる。
【0063】上述の説明では、レチクルRのレチクル基
板51の材料として、蛍石(フッ化カルシウム)を使用
するとしているが、真空紫外光(例えば、波長120〜
180nm程度)に対して高い透過率を有する他の材料
を使用できることは勿論である。例えば、フッ化マグネ
シウム(MgF)、フッ素ドープ石英、水晶、Li
F、LaF、リチウム・カルシウム・アルミニウム
・フロライド(ライカフ結晶)等を用いることができ
る。特に、フッ素ドープ石英や水晶は、真空紫外光に対
して高い透過率を有することに加えて、温度変化に対し
て耐性があり、耐食性や弾性性能が良好で、線膨張率が
小さい等の優れた性質を有しており、精度の高いパター
ン形成が可能であるとともに、パターン形成の作業性も
良いという利点を有していることから有望である。
【0064】例えば、フッ素がドープされた合成石英ガ
ラスは、以下のようにして製造することができる。図5
の製造工程図を参照して説明する。
【0065】まず、SiClのようなケイ素化合物
を酸水素火炎中で加水分解せしめてガラス微粒子(いわ
ゆるスート)を得る(S1)。次に、該ガラス微粒子を
堆積させて多孔質ガラス(いわゆるスート体)を形成す
る(S2)。かかる多孔質ガラスの形成方法及び諸条件
は特に限定されず、いわゆるVAD(Vapor Ph
aseAxial Deposition)法、いわゆ
るOVD(Outside Vapor Deposi
tion)法、いわゆるゾルゲル法等が適宜採用され
る。
【0066】続いて、前記多孔質ガラスをフッ素含有雰
囲気中で加熱処理してフッ素ドープされた多孔質ガラス
を得る(S3)。このフッ素含有雰囲気としては、Si
のようなフッ素化合物のガスを0.1〜100容量
%含有する不活性ガス雰囲気が好ましい。また、このフ
ッ素ドープ処理中の圧力は、0.1〜10atm、温度
は1000〜1700℃がそれぞれ好ましい。上記の範
囲外では充分量のフッ素がドープされにくい傾向にある
からである。
【0067】次いで、前記フッ素ドープされた多孔質ガ
ラスを透明化してフッ素ドープされた合成石英ガラスを
得る(S4)。多孔質ガラスは、通常、Heのような不
活性ガス雰囲気中で該ガラスの軟化点(好ましくは融
点)近傍以上の温度で透明化されるが、ここでは前記多
孔質ガラスをフッ素含有雰囲気中で透明化することが好
ましい。フッ素含有雰囲気中で透明化を行うと、ドープ
されるフッ素量が増加、維持される傾向にあるからであ
る。このフッ素含有雰囲気としては、SiFのような
フッ素化合物のガスを0.1〜100容量%含有する不
活性ガス雰囲気が好ましい。また、このフッ素ドープ処
理中の圧力は、0.1〜10atmが好ましい。なお、
フッ素含有雰囲気中で前記多孔質ガラスを透明化する場
合、前記フッ素ドープ処理工程(S3)と、この透明化
処理工程(S4)とを単一の工程で行うことも可能であ
る。
【0068】そして、前記フッ素ドープされた合成石英
ガラスを水素ガス含有雰囲気中で加熱処理することによ
ってフッ素及び水素がドープされた合成石英ガラスを得
る(S5)。この水素ガス含有雰囲気としては、水素ガ
スを0.1〜100容量%含有する不活性ガス雰囲気が
好ましい。また、この水素ドープ処理中の圧力は、0.
1〜10atmが好ましい。上記の範囲外では、充分量
の水素分子がドープされにくい傾向にあるからである。
また、上記水素ドープ処理(S5)の間の温度は、好ま
しくは500℃以下、より好ましくは0〜500℃、特
に好ましくは300〜500℃である。
【0069】この製造方法においては、まず前記多孔質
ガラス(いわゆるスート体)にフッ素をドープすること
により、多孔質ガラス中の不完全構造(結合)をフッ素
で終端することが可能になる。特にVAD法等で合成さ
れた多孔質ガラスでは、脱水処理や透明化処理の際に雰
囲気が酸素欠乏雰囲気になり易く、163nmに吸収帯
を持つSi−Si結合が生成し易くなる。この製造方法
によれば、ここにFが存在することにより、Si−Si
結合を開裂させてSi−F結合で終端させることができ
るため上記吸収帯の生成が解消される。また、Si−F
結合はSi−H結合やSi−Cl結合より結合エネルギ
ーが大きく、紫外線の強いエネルギーを受けても安定に
その構造を保つことができる。
【0070】なお、このようなレチクル基板51を用い
たレチクルRを、波長170nm程度以下の露光光を照
射する光源を備えた露光装置において使用する場合に
は、上記の脱水処理等によって、石英ガラス中のOH基
の濃度を低下させることが望ましい。OH基の濃度を低
下させることによって、石英ガラスの波長155nmか
ら170nm程度の光束に対する透過率を向上させるこ
とができるためである。
【0071】透過率向上のために、石英ガラス中のOH
基の濃度は100ppm以下に抑えることが望ましい。
また、より好ましくは、10ppm程度以下とすると、
波長155nmから170nm程度の光束に対する透過
率を一層向上させることができ好都合である。ここで、
1ppm以下にまで脱OH基処理した場合は、還元性の
欠陥種、例えば前記Si−Si結合などが生成する可能
性があるが、ここでは、石英ガラス中に、フッ素をドー
プしており、このフッ素の作用によりこのような欠陥の
発生を抑制することができる。
【0072】次に、上記多孔質ガラスを透明化した後、
水素ガス雰囲気中、好ましくは500℃以下の温度域で
加熱処理する。水素分子のドープは熱力学的には常温か
ら2500K(2227℃)までの温度領域で可能であ
る。水素を好ましくは500℃以下という比較的低温で
ドープすることにより、紫外線照射により結合が切れて
E’センターになり易いSi−H結合を作ることなく、
また、Si−F結合を減少させることなく、水素分子の
状態で水素ドープを行うことができる。
【0073】従って、上記の強い構造に加え、紫外線の
照射により生成したE’センターが、ドープされている
水素分子により終端され、さらに強い耐紫外線性を得る
ことができる。なお、500℃を越えた温度で水素雰囲
気での熱処理を行うと、Si−H結合が生成するため耐
紫外線性は低下してしまう傾向があり、熱処理温度をさ
らに上昇させることは好ましくない。もっとも、熱処理
温度が低い程、生産効率が低下するため、特に好ましく
は300〜500℃である。
【0074】このようにして製造された合成石英ガラス
中のフッ素濃度は、100ppm以上が好ましく、より
好ましくは100〜30000ppm、特に好ましくは
500〜30000ppmである。また、この合成石英
ガラス中の水素分子濃度は、1×1017molecu
les/cm以上が好ましく、特に好ましくは1×
1017〜1×1010molecules/cm
である。
【0075】なお、上述した製造方法においては、フッ
素に加えて水素をもドープしているが、水素のドープは
必ずしも必要ではなく、フッ素のみをドープした合成石
英ガラスを用いてレチクルRを製造することもできる。
この場合における合成石英ガラスの製造方法は、上述し
たフッ素及び水素をドープした合成石英ガラスの製造方
法から水素をドープする工程(図5のS5)を削除する
ことにより容易に実現できるので、その説明は省略する
ことにする。
【0076】上述した方法により製造されたフッ素がド
ープされた合成石英ガラスからなるレチクル基板52を
用いて、レチクルRを製造することにより、該ガラス中
の不完全な構造(結合)がフッ素により終端され、より
完全な構造となり、紫外線の吸収が少なくなるととも
に、紫外線の強いエネルギーを受けても安定にその構造
を保つことができる。
【0077】従って、このようにして製造されたレチク
ルRは、波長が157nmのFレーザを露光光として
使用する場合にも光透過率が高く、カラーセンターやコ
ンパクションの発生等の紫外線照射による経時的な劣化
が少ない。さらに、合成石英ガラスを用いているから、
加熱・冷却に対して耐性があり、パターンの形成を含む
製造の作業性が良いとともに、線膨張率が極めて小さい
ので、製造時及び露光時において、高い精度を実現する
ことができる。
【0078】また、フッ素に加えて水素をもドープする
ことにより、フッ素及び水素分子のそれぞれの耐紫外線
性に対する特性の相乗効果によって耐紫外線性を飛躍的
に高めることができる。
【0079】なお、レチクルRの基板サイズとしては、
例えば、厚さ6mm程度の150mm角が一般的である
が、上記VAD法,OVD法,ゾルゲル法等の製法は、
円柱状の石英ガラスの製造に適するものであり、このよ
うな大面積の平板ガラスの製造に適したものではない。
そこで、石英ガラス基板の製造に際し、まず、円柱状の
ガラスロッドを上記各製法で製造した後、円柱状のガラ
スロッドを加熱プレスして概平板状に変形し、その後
に、研削及び研磨して所望のサイズに仕上げる方法を採
用することもできる。このプレス変形加工に際し、さら
に、上記加熱処理後に500℃以下での水素雰囲気処理
を行なっても良い。
【0080】この水素処理により、石英ガラス中に水素
分子を溶存させることで耐光性を向上させることができ
る。この水素処理時の温度は、水素との反応による完全
性の欠陥種の生成を抑制するために、500℃以下であ
ることが望ましい。
【0081】この方法により、150mm角のレチクル
用基板を、より小さな直径の円柱状の石英ガラスから形
成することが可能となり、より小規模の、すなわちより
安価な生産設備によって、かかるレチクルRを製造する
ことが可能である。
【0082】また、上述したレチクルRは、水晶(結晶
した石英)からなるレチクル基板を用いて製造すること
もできる。ここで、波長146nm程度までの紫外線に
対して透明な(吸収などによる透過損失が少ない)合成
水晶の製造(育成)方法について説明する。
【0083】ここでは、オートクレーブを用いた水熱合
成法(hydro−thermalmethod)で育
成する。育成条件は以下のように設定する。
【0084】オートクレーブの屑水晶(水晶粒)が配置
される下槽(原料槽)の温度は352℃、オートクレー
ブの下槽に対する上槽(育成槽)の温度差(Δt)は−
44℃、充填率は82%、圧力は1570atm、溶液
は1M(モル濃度)の水酸化ナトリウム(NaOH)水
溶液、溶液にリチウム(Li)塩を添加する場合は
0.1M、種結晶の基準面は(0001)面、成長速度
は1.78mm/日とする。
【0085】ここで、合成水晶中のFe及びOH濃度が
高いほど、紫外線吸収が大きくなる(即ち、適用可能な
紫外線の波長が長い側にシフトする)傾向にあるので、
これを低くするため、この実施形態では、NaOH溶液
に、Li塩として、例えば、LiNOを添加す
る。また、オートクレーブ及び屑水晶バスケット、バッ
フル(対流制御板)、種結晶ホルダ、その他の溶液に接
触する部材及び部分を合金鋼製とすると、溶液中のFe
濃度が高くなり、合成水晶中のFe濃度も高くなるの
で、この実施形態では、これらを銀メッキしたものを用
いている。なお、銀でライニングしたもの、あるいは銀
そのもので製造したものを用いてもよい。また、メッキ
材などとしては、銀以外の非鉄金属であって、水酸化ナ
トリウム溶液に対して溶融性でないものを用いてもよ
い。
【0086】このような条件下で合成水晶を育成する
と、天然水晶に近い、若しくはほぼ同等、又はさらに良
好な光透過率を実現することができる。なお、実験上、
天然水晶のOH含有率は4ppm、実用できる波長は1
52nmまでであるのに対して、本実施形態の方法で育
成した合成水晶は、条件により多少異なるが、最も優れ
たもので、OH含有率は同じく4ppm、波長は146
nmまで実用可能であり、光源としてのFレーザに
対して十分実用できる。なお、前述した水晶の製造方法
は、例えば、A.A.Ballman, D.M.Dodd, N.A.Kuebler, R.
A.Laudise, D.L.Wood, and D.W.Rudd, “APPLIED OPTIC
S Vol.7, No.7 (July,1968)”, P1387-P1390に開示され
ている。
【0087】また、上記のような製法によってFeの含
有を抑えた水晶板の場合には、異物粒子(インクルージ
ョン)の混入をなくすことができる。インクルージョン
とは、Fe化合物による直径数十μmの不透明な粒子で
あり、このインクルージョンがパターン面付近にある
と、そのまま転写され、回路に欠陥を生じてしまう。イ
ンクルージョンの位置を特定、測定することもできる
が、時間を要し効率がよくない。結局、レチクル内にイ
ンクルージョンが皆無であることが望ましい。上記の製
法によってFeの含有を減らすことでインクルージョン
の混入をなくすことができる。
【0088】このようにして育成した合成水晶を適宜に
切断・研磨して、所定の大きさの水晶板とする。次い
で、フォトリソグラフィ技術により、上述した所定の金
属薄膜又は誘電体多層膜で反射率の高いレチクルパター
ン52を形成することにより、レチクルRが製造され
る。
【0089】ここで、パターンの形成面は水晶の光学軸
(Z軸又はc軸)に直交する面となるように設定するこ
とが望ましい。これは、水晶の熱膨張率は光学軸に直交
する方向(X軸若しくはa軸、Y軸若しくはb軸)には
1.337×10−5/Kであり、光学軸方向には0.
797×10−5/Kであるから、熱膨張率の等しいX
軸とY軸を含む平面内にパターンを形成した方が有利だ
からである。また、水晶は1軸性結晶で複屈折性があ
り、レチクルのパターン面は照明光の入射方向下流側の
面であるからその影響は少ないが、全くないわけではな
く、かかる複屈折による影響を無くすためでもある。
【0090】上述した方法により育成された合成水晶に
よるレチクル基板52を用いてレチクルRを製造するこ
とにより、波長146nm程度までの紫外線に対してそ
の吸収が少なく、紫外線の強いエネルギーを受けても安
定にその構造を保つことができる。従って、波長が15
7nmのFレーザを露光光として使用する場合にも
光透過率が高く、紫外線照射による経時的な劣化が少な
い。
【0091】また、水晶の熱膨張率は上述の通りであ
り、蛍石の熱膨張率2.4×10−5/Kと比較して小
さいので、レチクルの製造時における加熱による変形も
少なく、加熱・冷却に対しても耐性があり、レチクルパ
ターンの形成を含む製造の作業性が良い。
【0092】上述したような構成を有するレチクルRの
他、以下のようなレチクルにも本発明を適用することが
できる。
【0093】図6(a)及び図6(b)は、本発明の他
の実施形態のレチクル及びレチクルホルダの構成を示す
図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は平面図で
ある。これらの図において、フォトマスクとしてのレチ
クルRは、薄板状の合成石英ガラスからなるガラス基板
41及び板状の蛍石(CaF)からなる補強基板
(補強部材)42を備えて構成される。
【0094】ガラス基板41(レチクル基板51)上に
は、フォトリソグラフィ工程によって、上述した高反射
率を有する金属材料又は誘電体多層膜からなるレチクル
パターン(52)及びレチクルアライメントマーク(4
1A,41B)等が形成される。ガラス基板41の厚さ
としては、例えば0.5〜1.0mm程度であり、この
場合における補強基板42の厚さとしては、例えば2〜
3mm程度に設定することができる。なお、図6(b)
において、参照番号43で示すのがガラス基板41のパ
ターン形成領域(露光光が通過し得る領域)である。
【0095】レチクルホルダ(図1のレチクルステージ
20A上に設置されている)は、第1ホルダ44,44
及び第2ホルダ45,45を備えて構成される。第1ホ
ルダ44は補強基板42を吸着保持するものであり、第
1ホルダ44には真空吸引用の複数の通孔44Aが形成
されているとともに、補強基板42が吸着される部分に
はゴム等からなる薄膜状の弾性シート46がそれぞれ装
着されている。
【0096】第2ホルダ45は、第1ホルダ44に略直
交するように配置されており、これらの第2ホルダ45
には真空吸引用の複数の通孔45Aが形成されており、
ガラス基板41の両側部近傍がこの第2ホルダ45に吸
着保持される。これらの第1ホルダ44及び第2ホルダ
45は、レチクルステージ20A上に互いに独立的に支
持固定されている。
【0097】補強基板42は第1ホルダ44上に吸着保
持された状態でその上面が第2ホルダ45の上面と同一
の平面となり、若しくは極めて僅かに突出しており、ガ
ラス基板41がそのパターン形成面を下に向けて第2ホ
ルダ45に吸着保持された状態で、補強基板42の上面
はガラス基板41の下面に一様に密着することにより、
ガラス基板41が薄板状であるがための自重による撓み
等の変形を防止する。
【0098】この実施形態におけるレチクルRは、薄板
状のガラス基板41にパターンを形成し、このガラス基
板41の撓み等を防止すべく紫外線、特に真空紫外線に
優れた特性を有する蛍石からなる補強基板42で保持す
るようにしている。ガラス基板41は合成石英ガラスか
ら構成されているので、加熱・冷却による劣化が少な
く、硬度も高く傷等もつき難いからパターン形成等の加
工の作業性が良いとともに、線膨張率が小さいから精度
の良いパターンを形成することができる。
【0099】このガラス基板41は薄いので露光光の透
過損失が小さく、露光光として紫外線を用いた場合であ
っても実用が可能である。ここで、ガラス基板41は透
過損失を小さくすべく薄板としたことから、撓み等によ
る変形により露光時の精度の低下が懸念されるが、蛍石
からなる比較的に厚い補強基板42によって、ガラス基
板41の少なくともパターン形成領域(露光光の通過領
域)を一様に保持するようにしたから、この部分の変形
は防止され、高精度の露光を実現することができる。
【0100】なお、ガラス基板41は通常の合成石英ガ
ラスであっても良いが、上述した実施形態で説明したよ
うなフッ素をドープした合成石英ガラス、フッ素及び水
素をドープした合成石英ガラス、又は合成水晶を用いて
構成することができ、このようにすれば、さらに耐紫外
線性や透過率を向上することができる。
【0101】アルミニウムなどの軽金属、あるいはゲル
マニウムなどをドープした合成石英ガラスを用いてもよ
い。上述した弾性シート46は、補強部材42やホルダ
44,45等の各部の寸法を厳密に加工等して、補強基
板42の上面と第2ホルダ45上面を同一平面内に設定
することができる場合には必ずしも必要ではなく、若し
くはこれに代えて各部の寸法誤差を吸収するための他の
手段を採用することも可能である。
【0102】また、補強基板42として蛍石を用いる代
わりに、例えば、上述した実施形態で説明したようなフ
ッ素をドープした合成石英ガラス、フッ素及び水素をド
ープした合成石英ガラス、又は合成水晶、LiF、La
、ライカフ結晶等を用いてもよい。
【0103】上述した実施形態では、ガラス基板41と
補強基板42をそれぞれ独立的に第1及び第2ホルダ4
4,45に吸着保持するようにしているが、両者を密着
させた状態で保持する保持部材により一体化し、これを
レチクルホルダに吸着保持させるようにしてもよい。こ
のようにすることで、ガラス基板41と補強基板42の
間に埃や異物等が進入することを防止でき、ガラス基板
41のパターン形成面の保護にも役立つとともに、補強
基板42をペリクルとして機能させることができる。補
強基板42は、ガラス基板41の少なくとも露光光が通
過する領域43の部分を保持できれば十分であるから、
その領域に対応する部分のみを蛍石で構成し、これを保
持部材で保持して構成することができる。
【0104】ところで、蛍石は脆弱で傷つき易いという
性質を有しているから、補強基板42を含むレチクルR
の搬送中等において該補強基板42に傷がつき、あるい
は損傷により発生した異物により露光処理に悪影響を及
ぼすことが懸念される。この対策としては、補強基板4
2に以下のような保護膜を形成するのがよい。
【0105】図7(a)及び図7(b)はこの場合の補
強基板を示す図であり、図7(a)は底面図、図7
(b)は側面図である。補強基板42の底面(ガラス基
板が密着される面と反対側の面)の第1ホルダ41に真
空吸着される部分には、それぞれ保護膜47が形成され
ている。この保護膜47としては、例えば、CVD(C
hemical Vapor Deposition)
法で成長させたダイヤモンドを使用することができる。
また、酸化ケイ素(SiO又はSiO)、クロム
(Cr)、酸化クロム(CrO)、ケイ化モリブデン
(MoSi)等を使用することもでき、その形成方
法としては、フォトリソグラフィプロセスにより形成す
ることができる。
【0106】補強基板42の第1ホルダ44に真空吸着
される部分には保護膜47が形成されているので、蛍石
のように柔らかい材質で構成した場合であっても、第1
ホルダ44等との接触時に損傷等が生じることがなく、
補強基板42自体に欠陥を生じることが少なくなるとと
もに、異物の発生が少なくなるから、該異物がガラス基
板41のパターン面等に付着して露光精度を悪化させる
等の不具合を防止することができる。
【0107】なお、補強基板42の保護膜47の形成箇
所は、図7(a)及び図7(b)に示した位置に限定さ
れず、その側面部分や他の部材と接触する全ての部分に
形成することができる。また、補強基板42とガラス基
板41を一体化させる場合には、そのために使用する保
持部材に保持される部分に保護膜47を形成するとよ
い。さらに、この保護膜47は補強基板42のみなら
ず、ガラス基板41の第2ホルダ45に対する真空吸着
部分やその他の部分に形成してもよい。
【0108】この場合には、ガラス基板41のパターン
の成膜と同時に成膜するようにすれば、成膜工程が簡略
化され、製造コストを低減することができる。なお、補
強基板42はレチクルホルダ(第1ホルダ44)に常に
保持しておくようにし、ガラス基板41のみを交換する
ようにしてもよい。また、第1ホルダ44を用いなくて
もよく、このときは補強基板42をレチクルステージ2
0Aに直接固定してもよい。
【0109】なお、上述した実施形態及び他の実施形態
においては、レチクル基板51上に形成するレチクルパ
ターン52は、高反射率を有しており、これによりレチ
クルパターン52における光吸収を抑制し、レチクル基
板51の露光光照射に伴う温度上昇を抑制するものであ
るが、この反面、かかる反射光が照明光学系に逆入射す
る等して、露光精度に悪影響を与えることもあり得る。
【0110】この場合には、照明光学系(図1参照)の
光学素子(例えば、レチクルRに最も近い側のレンズ1
9等)の表面形状を工夫したり、あるいは当該光学素子
に反射防止膜を施す等の対策を講じることにより、かか
る反射光による悪影響を低減することができる。
【0111】また、前述の各実施形態ではレチクル基板
の一例として、不純物(例えばフッ素、又は軽金属な
ど)をドープした合成石英を例示したが、不純物をドー
プした合成石英ではその面内で露光光ILに対する透過
率分布が生じ得る。例えばフッ素をドープした合成石英
ではその透過率が±0.5%程度ばらつくので、例えば
レチクルパターン52が形成される面と反対側の面にそ
の透過率分布を相殺する薄膜を形成し、ウエハW上での
照度分布をほぼ均一にすることが好ましい。また、レチ
クル基板に密着して、あるいは所定間隔だけ離して、前
述の透過率分布を相殺する透明基板(例えばフッ素ドー
プ石英など)を設けるようにしてもよい。この場合、レ
チクル基板に対してその透明基板をレチクルパターン側
に設け、その透明基板をペリクルの代わりに用いるよう
にしてもよい。さらに、前述の透過率分布に応じてレチ
クルパターン52の線幅を部分的にその設計値と異なら
せるようにしてもよい。この場合、ウエハW上での照度
分布は均一化されないものの、ウエハW上に転写される
パターン像が前述の透過率分布に関係なくほぼ設計値通
りに形成されることになる。
【0112】上記の実施の形態では、ステップ・アンド
・スキャン方式の縮小投影型露光装置(スキャニング・
ステッパー)についての説明としたが、例えばレチクル
とウエハとを静止させた状態でレチクルパターンの全面
に露光用照明光を照射して、そのレチクルパターンが転
写されるべきウエハ上の1つの区画領域(ショット領
域)を一括露光するステップ・アップ・リピート方式の
縮小投影型露光装置(ステッパー)、さらにはミラープ
ロジェクション方式やプロキシミティ方式又はコンタク
ト方式等の露光装置、フォトリピータ、その他のあらゆ
る形式の露光装置にも同様に本発明を適用することが可
能である。
【0113】また、半導体素子、液晶ディスプレイ、薄
膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCDなど)の製造に用
いられる露光装置だけでなく、レチクル、又はマスクを
製造するために、ガラス基板、又はシリコンウエハなど
に回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用で
きる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途などに
関係なく、露光光ILが透過するレチクル基板51上
に、遮光性又は半透過性のレチクルパターン52が形成
される透過型のレチクル又はマスクに対して有効なもの
である。
【0114】また、本発明のレチクル又はマスクをフォ
トリソグラフィ工程で製造するために、従来通りの電子
線露光装置を用いてもよいし、あるいは遠紫外光又は真
空紫外光などを露光光として用いる、ステップ・アンド
・スティッチ方式の縮小投影型露光装置を用いてもよ
い。後者の露光装置では、レチクル又はマスクに形成す
べき回路パターンをその縮小倍率の逆数倍だけ拡大し、
その拡大パターンを複数に分割してそれぞれ複数の親レ
チクルに形成し、この複数の親レチクルの各パターンを
縮小投影して、レチクル基板上でつなぎ合わせて転写す
るものである。なお、各親レチクルのパターンをレチク
ル基板上に転写するときには走査露光方式及び静止露光
方式のいずれを採用してもよい。また、レチクル基板上
で隣接して転写される複数のパターン間でその接続部が
なくてもよい。即ち、ステップ・アンド・スティッチ方
式とは、パターンの接続部の有無に関係なく、レチクル
基板上で部分的に重畳する複数の被露光領域にそれぞれ
親レチクルのパターンを転写するものである。さらに、
前述した通り本発明をその親レチクルに適用することも
可能である。
【0115】光源として、Fレーザ光源を用いる露
光装置に限らず、ArFエキシマレーザ(193nm)
光源を用いる露光装置にも勿論適用することができ、波
長が190nm程度以下、具体的には120〜190n
mに発振スペクトルを有する露光光を用いる露光装置に
おいて、上述したようなレチクルRの使用は特に効果的
である。例えば、Krレーザ(波長146nm)、
KrArレーザ(波長134nm)、又はArレー
ザ(波長126nm)などを用いる露光装置が考えられ
る。
【0116】また、FレーザやArFエキシマレー
ザなどを用いる代わりに、例えばDFB半導体レーザ又
はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域
の単一波長レーザを、エルビウム(又はエルビウムとイ
ットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプ
で増幅し、さらに非線形光学結晶を用いて紫外光に波長
変換した高調波を用いてもよい。
【0117】例えば、単一波長レーザの発振波長を1.
51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が18
9〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波
長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が
出力される。特に発振波長を1.544〜1.553μ
mの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8
倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長と
なる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μ
mの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の1
0倍高調波、即ちFレーザとほぼ同一波長となる紫
外光が得られる。
【0118】また、発振波長を1.03〜1.12μm
の範囲内とすると、発生波長が147〜160nmの範
囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.
099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が
157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ちF
レーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。なお、
単一波長発振レーザとしてはイットリビウム・ドープ・
ファイバーレーザを用いる。
【0119】ところで、半導体素子は回路の機能・性能
設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、前
述した実施形態で説明したレチクルを製作するステッ
プ、シリコンウエハを製作するステップ、前述の実施形
態で説明した露光装置を用いてレチクルのパターンをウ
エハ上に転写するステップ、組立ステップ(ダイシング
工程、パッケージ工程などを含む)、及び検査ステップ
等を経て製造される。
【0120】なお、本発明は、上述した各実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変す
ることができることは言うまでもない。
【0121】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、露光光の照射に伴うフォトマスクの全体的あるいは
局所的な熱膨張を抑制することができ、パターン形状の
歪みやマスク基板の経時的な劣化を少なくすることがで
きる。これにより、露光光の短波長化や高スループット
化に十分に対応しつつ、高精度なパターンの転写、形成
が可能になり、高性能、高品質、かつ高信頼なマイクロ
デバイスを製造することができるようになるという効果
がある。また、フォトマスクの長寿命化を図ることがで
き、マイクロデバイスの製造コストを低減することがで
きるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成
図である。
【図2】 本発明の実施形態のレチクルの構成を示す図
であり、(a)は底面図、(b)は側面図である。
【図3】 本発明の実施形態の一例としてのレチクルの
要部を示す断面図である。
【図4】 本発明の実施形態の他の例としてのレチクル
の要部を示す断面図である。
【図5】 本発明の実施形態のフッ素ドープ石英の製造
工程を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の他の実施形態のレチクル及びレチク
ルホルダの構成を示す図であり、(a)は正面図、
(b)は平面図である。
【図7】 本発明の他の実施形態のレチクルの補強基板
の構成図であり、(a)は底面図、(b)は側面図であ
る。
【符号の説明】
R… レチクル(フォトマスク) W… ウエハ(感光基板) PL… 投影光学系 1… Fレーザ光源 20A… レチクルステージ 41… ガラス基板 42… 補強基板 42A〜42D… レチクル保護膜 44… 第1ホルダ 45… 第2ホルダ 47… 補強基板保護膜 51… レチクル基板(マスク基板) 52… レチクルパターン(マスクパターン) 52a,52b… 誘電体層 53… パターン保護膜

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク基板の表面に高反射率を有する遮
    光性パターンを形成してなることを特徴とするフォトマ
    スク。
  2. 【請求項2】 前記遮光性パターンは金属材料からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 【請求項3】 前記金属材料は、アルミニウム、モリブ
    デン、シリコン、及びタングステンのうちのいずれかで
    あることを特徴とする請求項2に記載のフォトマスク。
  4. 【請求項4】 前記遮光性パターンは誘電体多層膜から
    なることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  5. 【請求項5】 前記誘電体多層膜は、フッ化カルシウム
    膜、フッ化マグネシウム膜、フッ化アルミニウム膜、及
    び酸化チタン膜のうちのいずれかと、フッ化ランタン膜
    とを交互に積層してなることを特徴とする請求項4に記
    載のフォトマスク。
  6. 【請求項6】 前記遮光性パターンの反射率は、該遮光
    性パターンの遮光率の60%以上であることを特徴とす
    る請求項1に記載のフォトマスク。
  7. 【請求項7】 波長が200nm程度以下の露光光を射
    出する光源を備えた露光装置に使用されることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか一項に記載のフォトマス
    ク。
  8. 【請求項8】 前記マスク基板は、フッ化カルシウム、
    フッ化マグネシウム、フッ素ドープ石英、及び水晶のう
    ちのいずれかからなることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれか一項に記載のフォトマスク。
  9. 【請求項9】 前記マスク基板は露光光が透過する透過
    型であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項
    に記載のフォトマスク。
  10. 【請求項10】 露光光を射出する光源と、該露光光を
    フォトマスクに照射する照明光学系と、前記フォトマス
    クから出射する露光光を感光基板上に投射する投影光学
    系とを備えた露光装置において、前記フォトマスクは、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のフォトマスクであ
    ることを特徴とする露光装置。
  11. 【請求項11】 前記光源は波長が200nm程度以下
    の露光光を射出することを特徴とする請求項10に記載
    の露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載の露光装置
    を用いて製造されたマイクロデバイス。
  13. 【請求項13】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    フォトマスクに形成されるデバイスパターンを基板上に
    転写するリソグラフィ工程によって製造されたマイクロ
    デバイス。
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