JP2020134577A - レーザ露光用フォトマスク及びフォトマスクブランクス - Google Patents

レーザ露光用フォトマスク及びフォトマスクブランクス Download PDF

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Abstract

【課題】高いエネルギー密度のレーザ光等が照射されたとしても性能が低下するのを抑制可能なレーザ露光用フォトマスク及びフォトマスクブランクスを提供する。【解決手段】レーザ露光用フォトマスクは、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明ガラス基板と、透明ガラス基板の第1面に設けられてなるマスクパターンとを備え、マスクパターンは、金属層及び誘電体層を少なくとも1層ずつ交互に積層してなる積層膜により構成される遮光部と、開口部とを含み、誘電体層は、下記式(1)で示される厚みt1を有する。式(1)中、λは「レーザの波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「誘電体層を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「金属層を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。【選択図】図1

Description

本開示は、レーザ露光用フォトマスク及びフォトマスクブランクスに関する。
半導体素子の製造等において用いられる、配線パターン等を転写するためのフォトマスクは、配線パターン等に対応する遮光部及び開口部を含むマスクパターンを有する。配線パターン等の微細化、高集積化等に伴い、パターン形成に用いられるフォトリソグラフィ技術において、露光装置の光源として、高圧水銀灯のg線(436nm)やi線(365nm)に代えて、KrFエキシマレーザ(248nm)やArFエキシマレーザ(193nm)等が用いられ、露光装置の光源の短波長化が進行してきている。
これらの短波長の露光光源から出力される光は、高いエネルギー密度(例えば5mJ/cm2程度)を有するため、露光雰囲気にオゾンを生じさせ、それによりフォトマスクの遮光部に含まれる遮光材料(Cr、MoSi等の金属系化合物)が徐々に酸化されてしまい、遮光部を構成する金属の酸化物による石英ガラスへのマイグレーションや、遮光部の寸法変化等が生じ、フォトマスクとしての性能が低下してしまう。このような問題を解決するために、従来、遮光部の表面に存在する金属を、硝酸(HNO3)等による処理に付することで強制的に不動態化させてなるフォトマスクが提案されている(特許文献1参照)。
特開2011−75808号公報
上記特許文献1に記載のフォトマスクによれば、ArFレーザ等が照射された場合であっても、Cr等により構成される遮光部の劣化が抑制され得る。近年、パターン形成等の手法として、フォトリソグラフィに限らず、ガラス基板やシリコン基板等に対してフォトマスクを介したレーザ照射による直接的な微細加工や改質が行われてきており、今後益々レーザ加工の利用が広まっていくものと予想される。
これらの用途に用いられるフォトマスクにおいては、従来の半導体素子の製造におけるリソグラフィ工程に比して格段に高いエネルギー密度(例えば200mJ/cm2程度)のKrFエキシマレーザにて露光されるため、露光雰囲気におけるオゾンの発生、遮光部の光吸収に伴う高温化等が顕著になってしまうおそれがある。そのため、上記特許文献1に記載のフォトマスクにおいても、遮光部の形状変化、透明化等が生じてしまい、フォトマスクの性能(遮光部の反射率等)が低下してしまうおそれがある。
上記のような問題に鑑み、本開示は、高いエネルギー密度のレーザ光等が照射されたとしても性能が低下するのを抑制可能なレーザ露光用フォトマスク及びフォトマスクブランクスを提供することを一目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の一実施形態として、レーザ露光用フォトマスクであって、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明ガラス基板と、前記透明ガラス基板の前記第1面に設けられてなるマスクパターンとを備え、前記マスクパターンは、金属層及び誘電体層を少なくとも1層ずつ交互に積層してなる積層膜により構成される遮光部と、開口部とを含み、前記誘電体層は、下記式(1)で示される厚みt1を有するレーザ露光用フォトマスクが提供される。
Figure 2020134577
式(1)中、λは「前記レーザの波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「前記誘電体層を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「前記金属層を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
前記誘電体層を構成する前記誘電体として、Al23を用いることができ、前記金属層を構成する材料として、アルミニウム(Al)を用いることができる。
前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を1層ずつ交互に積層してなるものであってもよく、前記誘電体層の厚みt1を、30nm〜80nmとすることができ、前記金属層の厚みt2を、20nm〜200nmとすることができる。
前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を2層ずつ交互に積層してなるものであってもよく、前記誘電体層の厚みt1を、30nm〜80nmとすることができ、前記積層膜を構成する複数の前記金属層の厚みの算術平均値t2を、10nm〜50nmとすることができる。
本開示の一実施形態として、レーザ露光用フォトマスクを製造するために用いられるフォトマスクブランクスであって、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明ガラス基板と、前記透明ガラス基板の前記第1面側に設けられてなる遮光層とを備え、前記遮光層は、金属層及び誘電体層を少なくとも1層ずつ交互に積層してなる積層膜により構成され、前記誘電体層は、下記式(1)で示される厚みt1を有するフォトマスクブランクスが提供される。
Figure 2020134577
式(1)中、λは「前記レーザの波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「前記誘電体層を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「前記金属層を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
前記金属層を構成する材料として、アルミニウム(Al)を用いることができ、前記誘電体層を構成する前記誘電体として、Al23を用いることができる。
前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を1層ずつ交互に積層してなるものであってもよく、前記誘電体層の厚みt1を、30nm〜80nmとすることができ、前記金属層の厚みt2を、20nm〜200nmとすることができる。
前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を2層ずつ交互に積層してなるものであってもよく、前記誘電体層の厚みt1を、30nm〜80nmとすることができ、前記金属層の厚みt2を、10nm〜50nmとすることができる。
本発明によれば、高いエネルギー密度のレーザ光等が照射されたとしても性能が低下するのを抑制可能なレーザ露光用フォトマスク及びフォトマスクブランクスを提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係るレーザ露光用フォトマスクの第1態様の概略構成を示す切断端面図である。 図2は、本開示の一実施形態に係るレーザ露光用フォトマスクの第2態様の概略構成を示す切断端面図である。 図3は、本開示の一実施形態に係るレーザ露光用フォトマスクの第2態様の他の態様の概略構成を示す切断端面図である。 図4は、本開示の一実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク(第1態様)の製造方法の各工程を断面にて示す工程フロー図である。 図5は、本開示の一実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク(第2態様)の製造方法の各工程を断面にて示す工程フロー図である。 図6(A)及び(B)は、本開示の一実施形態に係るレーザ露光用フォトマスクの他の態様の概略構成を示す断面図である。 図7は、試験例2及び試験例3におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 図8は、試験例4におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 図9は、試験例2及び試験例6におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 図10は、試験例7におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 図11は、試験例8におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 図12は、試験例9におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 図13は、試験例10におけるシミュレーション結果を示すグラフである。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
当該図面においては、理解を容易にするために、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更したり、誇張したりして示している場合がある。本明細書等において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む範囲であることを意味する。本明細書等において、「フィルム」、「シート」、「板」等の用語は、呼称の相違に基づいて相互に区別されない。例えば、「板」は、「シート」、「フィルム」と一般に呼ばれ得るような部材をも含む概念である。
本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスクについて説明する。図1及び図2は、それぞれ、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスクの第1態様及び第2態様の概略構成を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1は、第1面21及びそれに対向する第2面22を有する透明ガラス基板2と、透明ガラス基板2の第1面21上に設けられてなるマスクパターン3とを備える。本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1は、被加工基材上に形成された感光性レジスト層にパターニングする用途に用いられるものであってもよいし、被加工基材に対してレーザを照射することで直接的に微細加工等を行う用途に用いられる、レーザ加工用マスクであってもよい。
透明ガラス基板2としては、特に限定されるものではなく、例えば、無アルカリガラス、石英ガラス、合成石英板等の可撓性を有しない透明なリジット材等を用いることができる。なお、本実施形態における透明ガラス基板2は、レーザ露光用フォトマスク1を介して照射される露光光により感光性レジストが感光し得る程度又は被加工基材に直接的に微細加工を施し得る程度に透明であればよい。透明ガラス基板2は、好ましくは露光光(KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)等)の80%以上、より好ましくは90%以上の透過率を有する。特に合成石英ガラスは、高いエネルギー密度のKrFエキシマレーザの透過率が高く、透明ガラス基板2として好適に用いられ得る。
透明ガラス基板2の大きさは、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1を用いて製造しようとする物品の大きさや、当該物品の製造に用いられる露光装置における露光方式等により適宜設定され得る。例えば、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1が半導体素子の製造等に用いられるものである場合、透明ガラス基板2の大きさは、127mm×127mm〜228.6mm×228.6mm程度に設定することができる。
透明ガラス基板2の厚さは、特に限定されるものではないが、露光時にレーザ露光用フォトマスク1を撓ませることなく保持する必要があるため、透明ガラス基板2の大きさによって適宜設定することができ、例えば、0.5mm〜7mmの範囲で設定され得る。
マスクパターン3は、露光光を遮光可能な遮光部3Aと、露光光を透過可能な開口部3Bとを含む。露光光に対する遮光部3Aの光学濃度(OD値)は、2.0以上であるのが好ましい。光学濃度(OD値)が2.0以上であることで、露光時に所望の部分において必要な遮光性を得ることができる。
遮光部3Aは、誘電体層31と金属層32とを少なくとも1層ずつ交互に積層してなる積層膜により構成され、本実施形態においては誘電体層31が透明ガラス基板2の第1面21上に接している。当該遮光部3Aを構成する積層膜における誘電体層31及び金属層32の積層数は、互いに1層ずつであってもよいし(図1参照)、互いに2層ずつであってもよい(図2参照)。すなわち、第1誘電体層311、第1金属層321、第2誘電体層312及び第2金属層322が透明ガラス基板2の第1面21上にこの順に積層されていてもよい(図2参照)。また、当該積層数は、互いに3層ずつ以上であってもよい。
誘電体層31は、例えば、Al23等の誘電体により構成され得る。金属層32を構成する材料としては、例えば、アルミニウム(Al)等が好適であるが、アルミニウム青銅(AlCu)、タングステン(W)等も用いられ得る。
誘電体層31の厚みt1は、露光光が照射されたときに金属層32における露光光の吸収率が所定の数値以下(例えば、7.6%以下)となる厚みであればよく、具体的には、下記式(1)で示される範囲内である。
Figure 2020134577
式(1)中、λは「露光光(レーザ)の波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「誘電体層31を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「金属層32を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
誘電体層31の厚みt1が上記式(1)で示される範囲内であることで、透明ガラス基板2の第2面22側から照射された露光光が第1面21と誘電体層31との界面において反射した反射光と、誘電体層31を透過した露光光が金属層32にて反射した反射光とが、干渉して強めあう結果、露光光のうちの反射光のエネルギーの比率が増大し、遮光部3Aを透過する光や、金属層32に吸収される光のエネルギーの比率が低下する。そのため、遮光部3Aの性能(反射率)の低下が抑制され得る。なお、式(1)におけるmの値は、好ましくは2以下、より好ましくは1である。mの値が3以上であってよもいが、mの値が大きくなるほど製造上のデメリットが大きくなる傾向にある。
露光光としてKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)が用いられる場合、誘電体層31の厚みt1は、30nm〜80nmであればよく、40nm〜75nmであるのが好ましく、50nm〜60nmであるのがより好ましい。誘電体層31の厚みt1が上記数値範囲から外れると、金属層32における露光光の吸収率が高くなってしまい、遮光部3Aの性能が経時的に劣化してしまうおそれがある。
金属層32の厚みt2は、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1における遮光部3Aが所望の性能を発揮可能な程度に適宜設定されるものであって、例えば、露光光の透過率が所定の数値以下(例えば、1%以下)となる厚みであればよい。
露光光としてKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)が用いられ、遮光部3Aが誘電体層31と金属層32とを1層ずつ積層してなる積層膜である場合(図1参照)、金属層32の厚みt2は、例えば、20nm〜200nmであればよく、25nm〜80nmであるのが好ましく、30nm〜40nmであるのがより好ましい。金属層32の厚みt2が20nm未満であると、露光光の透過率が大きくなってしまい、遮光部3Aとしての所望の性能を得られなくなるおそれがある。金属層32の厚みt2が200nmを超えると、金属層32を均一な厚みで、かつ緻密に形成するのが困難となるおそれがある。
露光光としてKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)が用いられ、遮光部3Aが第1誘電体層311、第1金属層321、第2誘電体層312及び第2金属層322をこの順に積層してなる積層膜である場合(図2参照)、第1金属層321及び第2金属層322のそれぞれの厚みt21,t22の算術平均値t2(=(t21+t22)/2)は、例えば、10nm〜50nmであればよく、15nm〜40nmであるのが好ましく、18nm〜30nmであるのがより好ましい。第1金属層321及び第2金属層322の平均厚みt2が10nm未満であると、露光光の透過率が大きくなってしまい、遮光部3Aとしての所望の性能を得られなくなるおそれがある。第1金属層321及び第2金属層322の平均厚みt2が50nmを超えても、特に第1金属層321における露光光吸収率がほとんど変化しない。
図2に示す第2態様において、第1金属層321の厚みt21と、第2金属層322の厚みt22とは、互いに同一であるが、これに限定されるものではなく、第1金属層321の厚みt21と、第2金属層322の厚みt22とは、互いに異なっていてもよい(図3参照)。両者の厚みt21,t22が互いに異なる場合、第1金属層321の厚みt21が、第2金属層322の厚みt22よりも薄いのが好ましい。第1金属層321及び第2金属層322が互いに同一の厚みを有すると(図2参照)、両者のうち、露光光源により近い第1金属層321の方が露光光源により遠い第2金属層322に比して露光光の吸収率が大きくなる。そのため、第1金属層321が、第2金属層322よりも先に経時的に劣化し、その結果として、レーザ露光用フォトマスク1の遮光部3Aの遮光性能が低下してしまうおそれがある。しかしながら、第1金属層321の厚みt21を第2金属層322の厚みt22よりも薄くすることで、両者における露光光の吸収率の差異を小さくすることができ、第1金属層321の経時的な劣化を抑制することができる。
なお、図1〜図3に示すレーザ露光用フォトマスク1において、最上層にて露出する金属層32、第2金属層322や、遮光部3Aの側壁にて露出する金属層32、第1金属層321、第2金属層322が酸化(自然酸化)するのを防止することを目的として、最上層にて露出する金属層32、第2金属層322や遮光部3Aの側壁を被覆する保護層(Al23等)が設けられていてもよい。また、当該保護層に代えて、最上層にて露出する金属層32、第2金属層322や、遮光部3Aの側壁にて露出する金属層32、第1金属層321、第2金属層322の熱酸化(強制酸化)により、それらの金属層32、第1金属層321、第2金属層322の露出する表層に酸化膜を形成してもよい。
開口部3Bの形状(平面視形状)は、特に限定されるものではなく、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1を用いて形成されるパターンの形状(平面視形状)等により適宜設定され得る。当該開口部3Bの形状としては、例えば、略円形状、略三角形状、正方形・長方形等の略方形状、略多角形状等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
開口部3Bの寸法もまた特に限定されるものではなく、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1を用いて形成されるパターンの寸法(レーザ露光用フォトマスク1を用いて製造される半導体素子のデザインルール)等により適宜設定され得る。例えば、開口部3Bの形状が略円形状である場合、当該開口部3Bの直径は1μm〜数mm程度であればよい。
上述した構成を有する本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1によれば、マスクパターン3の遮光部3Aを構成する誘電体層31が所望の厚みを有することで、遮光部3Aの遮光性能の低下を防止することができる。よって、特に高いエネルギー密度(例えば200mJ/cm2以上)のKrFエキシマレーザ等が照射されたとしてもレーザ露光用フォトマスク1の性能の低下(金属層32(第1金属層321及び第2金属層322)の高温化に伴う遮光部3Aの反射率等の低下や、変形・寸法変動等)を抑制することができる。
〔フォトマスクの製造方法〕
上述した本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1を製造する方法について説明する。図4及び図5は、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスクの製造方法の各工程を断面にて示す工程フロー図である。
<マスクブランクス準備工程>
第1面21及びそれに対向する第2面22を有する透明ガラス基板2を準備し、当該透明ガラス基板2の第1面21上に誘電体膜31L及び金属膜32L、又は第1誘電体膜311L、第1金属膜321L、第2誘電体膜312L及び第2金属膜322Lをこの順で形成してフォトマスクブランクス10を準備する。そして、フォトマスクブランクス10の金属膜32L又は第2金属膜322L上に感光性レジスト層80を形成する(図4(A),図5(A)参照)。
誘電体膜31L、第1誘電体膜311L及び第2誘電体膜312Lを構成する材料としては、例えば、Al23等の誘電体が挙げられる。また、金属膜32L、第1金属膜321L及び第2金属膜322Lを構成する材料としては、例えば、アルミニウム(Al)等が好適であるが、アルミニウム青銅(AlCu)、タングステン(W)等も用いられ得る。
誘電体膜31L、第1誘電体膜311L及び第2誘電体膜312Lの厚みT1は、作製されるレーザ露光用フォトマスク1に露光光が照射されたときに金属層32における露光光の吸収率が所定の数値以下(例えば、7.6%以下)となる厚みであればよく、具体的には、下記式(2)で示される範囲内である。
Figure 2020134577
式(2)中、λは「露光光(レーザ)の波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1’は「誘電体膜31Lを構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2’は「金属膜32Lを構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
露光光としてKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)が用いられる場合、誘電体膜31L、第1誘電体膜311L及び第2誘電体膜312Lの厚みT1は、30nm〜80nmであればよく、40nm〜75nmであるのが好ましく、50nm〜60nmであるのがより好ましい。誘電体膜31L、第1誘電体膜311L及び第2誘電体膜312Lの厚みT1が上記数値範囲から外れると、作製されるレーザ露光用フォトマスク1の金属層32における露光光の吸収率が高くなってしまい、遮光部3Aの性能が経時的に劣化してしまうおそれがある。
金属膜32L、第1金属膜321L及び第2金属膜322Lの厚みT2,T21,T22は、作製されるレーザ露光用フォトマスク1における遮光部3Aが所望の性能を発揮可能な程度に適宜設定されるものであって、例えば、露光光の透過率が所定の数値以下(例えば、1%以下)となる厚みであればよい。
作製されるレーザ露光用フォトマスク1が、露光光としてKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)を用いるものであり、その遮光部3Aが誘電体層31と金属層32とを1層ずつ積層してなる積層膜である場合(図1参照)、金属膜32Lの厚みT2(図4(A)参照)は、例えば、20nm〜200nmであればよく、25nm〜80nmであるのが好ましく、30nm〜40nmであるのがより好ましい。金属膜32Lの厚みT2が20nm未満であると、露光光の透過率が大きくなってしまい、遮光部3Aとしての所望の性能を得られなくなるおそれがある。金属膜32Lの厚みT2が200nmを超えると、金属膜32Lを均一な厚みで、かつ緻密に形成するのが困難となるおそれがある。
作製されるレーザ露光用フォトマスク1が、露光光としてKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)が用いられ、遮光部3Aが第1誘電体層311、第1金属層321、第2誘電体層312及び第2金属層322をこの順で積層してなる積層膜である場合(図2参照)、第1金属膜321Lの厚みT21及び第2金属膜322Lの厚みT22(図5(A)参照)の算術平均値T2(=(T21+T22)/2)は、例えば、10nm〜50nmであればよく、15nm〜40nmであるのが好ましく、18nm〜30nmであるのがより好ましい。第1金属膜321L及び第2金属膜322Lの厚みT21,T22の算術平均値T2が10nm未満であると、露光光の透過率が大きくなってしまい、遮光部3Aとしての所望の性能を得ることができなくなるおそれがある。第1金属膜321L及び第2金属膜322Lの厚みT21,T22の算術平均値T2が50nmを超えても、作製されるレーザ露光用フォトマスク1において享受される効果(露光光の吸収率を低減させる効果)が向上し難い。
第1金属膜321Lの厚みT21と、第2金属膜322Lの厚みT22とは、互いに同一であるが、これに限定されるものではなく、第1金属膜321Lの厚みT21と、第2金属膜322Lの厚みT22とは、互いに異なっていてもよい。両者の厚みT21,T22が互いに異なる場合、第1金属膜321Lの厚みT21が、第2金属膜322Lの厚みT22よりも薄いのが好ましい。第1金属膜321L及び第2金属膜322Lが互いに同一の厚みを有すると、作製されるレーザ露光用フォトマスク1の遮光部3Aを構成する第1金属層321及び第2金属層322の互いの厚みが同一となる。この場合、露光光源により近い第1金属層321の方が露光光源により遠い第2金属層322に比して露光光の吸収率が大きくなる。そのため、第1金属層321が、第2金属層322よりも先に経時的に劣化し、その結果として、レーザ露光用フォトマスク1の遮光部3Aの遮光性能が低下してしまうおそれがある。しかしながら、第1金属膜321Lの厚みT21を第2金属膜322Lの厚みT22よりも薄くしておくことで、作製されるレーザ露光用フォトマスク1においても第1金属層321の厚みt21が第2金属層322の厚みt22よりも薄くなる。その結果、両者における露光光の吸収率の差異を小さくすることができ、第1金属層321の経時的な劣化を抑制することができる。
透明ガラス基板2の第1面21上に誘電体膜31L、第1誘電体膜311L,第2誘電体膜312L、金属膜32L、第1金属膜321L及び第2金属膜322Lを形成する方法としては、従来公知の方法を適用することができ、例えば、スパッタリング、真空蒸着、熱CVD、プラズマCVD等が挙げられる。
感光性レジスト層80を構成するレジスト材料としては、特に限定されるものではないが、電子線感応型ポジレジスト材料、電子線感応型ネガレジスト材料、紫外線感応型ポジレジスト材料、紫外線感応型ネガレジスト材料等を用いることができる。
感光性レジスト層80の膜厚は、誘電体膜31L、第1誘電体膜311L,第2誘電体膜312L、金属膜32L、第1金属膜321L及び第2金属膜322Lをエッチングする際のマスクとして十分に機能し得る厚みである限りにおいて特に制限されるものではなく、例えば、50nm〜500nm程度であればよい。
なお、感光性レジスト層80と金属膜32L又は第2金属膜322Lとの間にハードマスク層(図示省略)が設けられていてもよい。ハードマスク層が設けられていることで、レジストパターン81(図4(B),図5(B)参照)をマスクとしたハードマスク層のエッチングにより形成されるハードマスクパターンを、誘電体膜31L、第1誘電体膜311L,第2誘電体膜312L、金属膜32L、第1金属膜321L及び第2金属膜322Lをエッチングする際のエッチングマスクとして利用することができる。このようなハードマスク層を構成する材料としては、誘電体膜31L、第1誘電体膜311L,第2誘電体膜312L、金属膜32L、第1金属膜321L及び第2金属膜322Lや感光性レジスト層80を構成する材料とのエッチング選択比等を考慮して適宜設定すればよい。
<レジストパターン形成工程>
感光性レジスト層80を所定のフォトマスクを介して露光・現像して、レジストパターン81を形成する(図4(B),図5(B)参照)。レジストパターン81の寸法は、本実施形態に係るレーザ露光用フォトマスク1の遮光部3Aの寸法と実質的に同一であればよい。なお、レジストパターン81は、当該レジストパターン81に対応する凹凸パターンを有するインプリントモールドを用いたインプリント処理により形成されてもよいし、感光性レジスト層80に対する電子線等の直描(直接描画)により形成されてもよい。レジストパターン81をインプリント処理により形成する場合、感光性レジスト層80に代えて、光(UV)硬化性樹脂等により構成されるレジスト層を形成すればよい。
<エッチング工程>
次に、上述のようにして形成したレジストパターン81をエッチングマスクとして、所定のエッチングガス(例えば、塩素系のエッチングガス等)を用いて誘電体膜31L、第1誘電体膜311L,第2誘電体膜312L、金属膜32L、第1金属膜321L及び第2金属膜322Lをドライエッチングし、遮光部3A及び開口部3Bを有するマスクパターン3を形成する(図4(C),図5(C)参照)。その後、残存するレジストパターン81を剥離することで、レーザ露光用フォトマスク1を作製することができる(図4(D),図5(D)参照)。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態においては、透明ガラス基板2の第1面21上に誘電体層31又は第1誘電体層311が設けられているが、この態様に限定されるものではない。例えば、透明ガラス基板2の第1面21上の遮光部3Aは、金属層32及び誘電体層31、又は第1金属層321、第1誘電体層311、第2金属層322及び第2誘電体層312がこの順に積層されてなる積層膜であってもよい(図6(A),(B)参照)。この態様において、透明ガラス基板2の第1面21と金属層32又は第1金属層321との間に、透明ガラス基板2の構成材料(例えば石英)と金属層32又は第1金属層321の構成材料(例えばアルミニウム)との界面反応を防止するための保護層(Al23等)が設けられていてもよい。透明ガラス基板2の第1面21と金属層32又は第1金属層321とが接していると、高いエネルギー密度のKrFエキシマレーザ等が照射されたときに、金属層32又は第1金属層321が加熱され、例えば透明ガラス基板2を構成するSiO2と金属層32又は第1金属層321を構成するAlとの界面反応が起こってしまうおそれがある。このような界面反応が生じると、レーザ露光用フォトマスク1の性能を低下させてしまうおそれがある。しかしながら、透明ガラス基板2の第1面21と金属層32又は第1金属層321との間に保護層が設けられていることで、遮光部3Aの反射率の低下、遮光部3Aの変形・寸法変動等を抑制することができ、レーザ露光用フォトマスク1の性能の低下を防止することができる。この態様のレーザ露光用フォトマスク1においては、透明ガラス基板2の第1面21側から第2面22に向かって露光光としてのレーザ光を照射して用いられ得る。
以下、実施例等によりさらに詳細に説明するが、本開示は下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
〔試験例1〕
Al23により構成される誘電体層及びAlにより構成される金属層をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)を透明ガラス基板の第2面側から照射した場合において、金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。その結果として得られたコンター図(横軸:誘電体層の厚み,縦軸:金属層の厚み)から、露光光吸収率(%)が最も小さくなる誘電体層の厚みt1は55nmであった。
〔試験例2〕
Alにより構成される金属層を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、金属層の厚みt2を変動させたときにおける金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図7に示す。
〔試験例3〕
Al23により構成される誘電体層(厚みt1=55nm)及びAlにより構成される金属層をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、金属層の厚みt2を変動させたときにおける金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図7にあわせて示す。
図7に示す結果から、試験例2のサンプルに比較して、試験例3のサンプルにおいては金属層の露光光吸収率(%)が低下していることが確認された。
〔試験例4〕
Al23により構成される誘電体層及びAlにより構成される金属層(厚みt2=32nm,50nm,100nm)をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、誘電体層の厚みt1を変動させたときにおける金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図8に示す。
図7及び図8に示す結果から、試験例4のサンプル(金属層の厚みt2=32nm)において誘電体層の厚みを44.4nm〜65.8nmとすることで、試験例2のサンプルにおける吸収率の最小値(7.6%)を実現可能であることが確認された。
また、図8に示す結果から、金属層の厚みt2が32nmである場合、誘電体層が下記式(1)で示される厚みt1を有することで、露光光吸収率を低減可能であることが理解された。
Figure 2020134577
式(1)中、λは「露光光(レーザ)の波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「誘電体層を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「金属層を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
〔試験例5〕
Al23により構成される第1誘電体層、Alにより構成される第1金属層、Al23により構成される第2誘電体層及びAlにより構成される第2金属層をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)を透明ガラス基板の第2面側から照射した場合において、第1金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。その結果として得られたコンター図(横軸:誘電体層の厚み,縦軸:金属層の厚み)から、露光光吸収率(%)が最も小さくなる第1誘電体層及び第2誘電体層の厚みt1は54nmであった。
〔試験例6〕
Al23により構成される第1誘電体層(厚みt1=54nm)、Alにより構成される第1金属層、Al23により構成される第2誘電体層(厚みt1=54nm)及びAlにより構成される第2金属層をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、第1金属層及び第2金属層の厚みt21,t22を変動させたときにおける第1金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図9に示す。
図9のグラフに、試験例2のサンプルの結果もあわせて示す。当該結果から、試験例2のサンプルに比較して、試験例6のサンプルにおいては金属層の露光光吸収率(%)が低下していることが確認された。
〔試験例7〕
Al23により構成される第1誘電体層、Alにより構成される第1金属層、Al23により構成される第2誘電体層及びAlにより構成される第2金属層(第1金属層及び第2金属層の厚みt21,t22=19nm,30nm,50nm,100nm)をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、第1誘電体層及び第2誘電体層の厚みt1を変動させたときにおける第1金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図10に示す。
図9及び図10に示す結果から、試験例7のサンプル(第1金属層及び第2金属層の厚みt21,t22=19nm)において第1誘電体層及び第2誘電体層の厚みt1を48.1nm〜66.8nmとすることで、試験例2のサンプルにおける吸収率の最小値(7.6%)を実現可能であることが確認された。
また、図10に示す結果から、第1誘電体層及び第2誘電体層が下記式(1)で示される厚みt1を有することで、露光光吸収率を低減可能であることが理解された。
Figure 2020134577
式(1)中、λは「露光光(レーザ)の波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「第1誘電体層及び第2誘電体層を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「第1金属層及び第2金属層を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
〔試験例8〕
Al23により構成される第1誘電体層、Alにより構成される第1金属層、Al23により構成される第2誘電体層、Alにより構成される第2金属層、Al23により構成される第3誘電体層、Alにより構成される第3金属層、Al23により構成される第4誘電体層及びAlにより構成される第4金属層(第1〜第4金属層の厚みt21,t22,t23,t24=12nm,20nm,40nm)をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、第1〜第4誘電体層の厚みt1を変動させたときにおける第1金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図11に示す。
〔試験例9〕
Al23により構成される誘電体層及びAlCuにより構成される金属層(厚みt2=45.3nm,100nm)をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、誘電体層の厚みt1を変動させたときにおける金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図12に示す。
〔試験例10〕
Al23により構成される誘電体層及びWにより構成される金属層(厚みt2=25.6nm)をこの順に積層してなる積層膜を透明ガラス基板の第1面上に形成し、露光光としてのKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を第2面側から照射した場合において、誘電体層の厚みt1を変動させたときにおける金属層の露光光吸収率(%)をシミュレーションにより求めた。結果を図13に示す。
1…レーザ露光用フォトマスク
2…透明ガラス基板
3…マスクパターン
3A…遮光部
31…誘電体層
32…金属層
3B…開口部

Claims (18)

  1. レーザ露光用フォトマスクであって、
    第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明ガラス基板と、
    前記透明ガラス基板の前記第1面に設けられてなるマスクパターンと
    を備え、
    前記マスクパターンは、金属層及び誘電体層を少なくとも1層ずつ交互に積層してなる積層膜により構成される遮光部と、開口部とを含み、
    前記誘電体層は、下記式(1)で示される厚みt1を有するレーザ露光用フォトマスク。
    Figure 2020134577
    式(1)中、λは「前記レーザの波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「前記誘電体層を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「前記金属層を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
  2. 前記誘電体層を構成する前記誘電体が、Al23である請求項1に記載のレーザ露光用フォトマスク。
  3. 前記金属層を構成する材料が、アルミニウム(Al)である請求項1又は2に記載のレーザ露光用フォトマスク。
  4. 前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を1層ずつ交互に積層してなる請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ露光用フォトマスク。
  5. 前記誘電体層の厚みt1が、30nm〜80nmである請求項4に記載のレーザ露光用フォトマスク。
  6. 前記金属層の厚みt2が、20nm〜200nmである請求項4又は5に記載のレーザ露光用フォトマスク。
  7. 前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を2層ずつ交互に積層してなる請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ露光用フォトマスク。
  8. 前記誘電体層の厚みt1が、30nm〜80nmである請求項7に記載のレーザ露光用フォトマスク。
  9. 前記積層膜を構成する複数の前記金属層の厚みの算術平均値t2が、10nm〜50nmである請求項7又は8に記載のレーザ露光用フォトマスク。
  10. レーザ露光用フォトマスクを製造するために用いられるフォトマスクブランクスであって、
    第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明ガラス基板と、
    前記透明ガラス基板の前記第1面側に設けられてなる遮光層と
    を備え、
    前記遮光層は、金属層及び誘電体層を少なくとも1層ずつ交互に積層してなる積層膜により構成され、
    前記誘電体層は、下記式(1)で示される厚みt1を有するフォトマスクブランクス。
    Figure 2020134577
    式(1)中、λは「前記レーザの波長」を表し、mは「1以上の整数」を表し、n1は「前記誘電体層を構成する誘電体の屈折率の実部」を表し、k2は「前記金属層を構成する金属の屈折率の虚部」を表す。
  11. 前記金属層を構成する材料が、アルミニウム(Al)である請求項10に記載のフォトマスクブランクス。
  12. 前記誘電体層を構成する前記誘電体が、Al23である請求項10又は11に記載のフォトマスクブランクス。
  13. 前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を1層ずつ交互に積層してなる請求項10〜12のいずれかに記載のフォトマスクブランクス。
  14. 前記誘電体層の厚みt1が、30nm〜80nmである請求項13に記載のフォトマスクブランクス。
  15. 前記金属層の厚みt2が、20nm〜200nmである請求項13又は14に記載のフォトマスクブランクス。
  16. 前記積層膜は、前記金属層及び前記誘電体層を2層ずつ交互に積層してなる請求項10〜12のいずれかに記載のフォトマスクブランクス。
  17. 前記誘電体層の厚みt1が、30nm〜80nmである請求項16に記載のフォトマスクブランクス。
  18. 前記金属層の厚みt2が、10nm〜50nmである請求項16又は17に記載のフォトマスクブランクス。
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