JP2000321451A - ハイブリッド光導波回路チップ - Google Patents

ハイブリッド光導波回路チップ

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JP2000321451A
JP2000321451A JP12865699A JP12865699A JP2000321451A JP 2000321451 A JP2000321451 A JP 2000321451A JP 12865699 A JP12865699 A JP 12865699A JP 12865699 A JP12865699 A JP 12865699A JP 2000321451 A JP2000321451 A JP 2000321451A
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optical waveguide
height
waveguide circuit
circuit chip
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JP12865699A
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Hiroshi Kawashima
洋志 川島
Isao Oyama
功 大山
Kazutaka Nara
一孝 奈良
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッド光導波回路チップを切断するこ
となく光素子搭載部の上面と光導波回路のコア中心との
間の高さを検出可能とする。 【解決手段】 シリコン基板10の表面側に、光素子
(発光素子3や受光素子4)を搭載する光素子搭載部1
0aと光素子に接続される光導波回路1とを設けると共
に、光素子搭載部10aの上面とほぼ同じ高さの上面7
を有する基準面高さ検出用部位10bを形成し、その側
面8がハイブリッド光導波回路チップ5の端面Fに露出
するようにする。光導波回路1のコア40a,40bと
ほぼ同じ高さのコア高さ検出用光導波路2を形成し、そ
の一端側を基準面高さ検出用部位10bの側面8の露出
している前記端面Fに露出形成する。基準面高さ検出用
部位10bの上面7とコア高さ検出用光導波路2の中心
との間の高さh2を光素子搭載部10aの上面と光導波
回路1のコア40a,40bの中心間の高さとみなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信分野などで
用いられるハイブリッド光導波回路チップに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光通信分野で使用される光部品の量産性
を高め、コストを低減する方法として、光素子搭載部を
有する平面光導波回路(PLC: Planar Lightwave Circui
ts)に、光素子が実装されるハイブリッド光導波回路チ
ップは、その優れた量産性や、多様な光導波回路と受発
光素子との集積化が可能である点などで、注目されてい
る。
【0003】図4には、光素子を実装した従来のハイブ
リッド光導波回路チップの構成が示されている。なお、
同図の(a)は、上記ハイブリッド光導波回路チップ5
Aの上面図、同図の(b)は、同図の(a)のA−A’
断面図、同図の(c)は、図4の(a)のB−B’断面
図である。
【0004】同図に示されるように、従来のハイブリッ
ド光導波回路チップ5Aは、チップ基板としてのシリコ
ン(Si)基板10を有しており、このシリコン基板1
0上に、前記光素子搭載部10aと、コア40a,40
bを有する光導波回路1とを形成している。なお、シリ
コン基板10上には、下部クラッド層20が形成され、
下部クラッド層20上には、光素子搭載部10a上の電
極パターン60と光素子搭載部周辺領域20aを除く領
域に、光導波回路層70が形成されている。
【0005】光素子搭載部10aの上面6は光素子を搭
載するための光素子搭載基準面と成しており、上面6の
一部と光素子搭載部周辺領域20aの一部の上に電極パ
ターン60が形成され、電極パターン60上に光素子と
しての発光素子3および受光素子4がそれぞれ搭載され
る。なお、同図に示すハイブリッド光導波回路チップ5
Aにおいては、コア40a,40bの一端側がハイブリ
ッド光導波回路チップ5Aの端面Eに露出して(終端し
て)いる。コア40aの他端側は、前記光導波回路層7
0の端面Dに終端し、コア40aが受光素子4の活性層
4aと光接続される構成と成している。また、コア40
bの他端側は、光導波回路層70の端面Cに終端し、コ
ア40bが発光素子3の活性層3aとが光接続される構
成と成している。
【0006】上記ハイブリッド光導波回路チップ5A
は、例えば図6に示すように、円盤形状のシリコンウエ
ーハ11上に複数作製された後、各ハイブリッド光導波
回路チップ5Aごとに切り離されるものであり、以下、
ハイブリッド光導波回路チップ5Aの作製工程を、図5
に基づいて説明する。なお、上記のように、各ハイブリ
ッド光導波回路チップ5Aはウエーハ11上に複数形成
されるものであるが、図5は、説明を分かりやすくする
ために、1つのハイブリッド光導波回路チップ5Aに切
り離した状態で示してあり、図4の(a)のA−A’断
面を用いて説明する説明図としている。
【0007】ハイブリッド光導波回路チップ5Aを作製
するときは、まず、図5の(a)に示されるように、S
i基板10上に光素子搭載部10aを突出形成する。こ
の光素子搭載部10aの形成は、Si基板10上に、予
め定められたパターンの段差を設けることにより行われ
る。次に、同図の(b)に示されるように、シリコン基
板10上に、火炎加水分解堆積法(FHD: Flame Hydroly
sis Deposition Method)により、厚さ50μm程度の
石英系下部クラッド層20が形成される。この段階でS
i基板10表面は完全に石英系下部クラッド層20で被
覆される。またSi基板10上に形成された光素子搭載
部10aの段差に応じ、クラッド層表面も段差が残った
状態となる。
【0008】次に、図5の(c)に示されるように、下
部クラッド層20上面を光素子搭載部10aが表面に露
出するまで機械的に研磨することにより、表面が平坦化
加工される。次に、同図の(d)に示されるように、下
部クラッド層20と同等の屈折率の石英系ガラスからな
る高さ調整層30が形成される。この高さ調整層30
は、厚さ10μm程度に形成され、後工程で搭載される
受光素子4および発光素子3の活性層4a、3aと光導
波回路1のコア40a,40bとを同じ高さに調整する
ためのものである。
【0009】次に、図5の(e)に示されるように、石
英系ガラスからなるコア層40が形成される。そして、
同図の(f)に示されるように、コア層40をリアクテ
ィブイオンエッチング(RIE)でエッチングして、所
定の機能を有する光導波回路1のコア40a,40bが
形成される。なお、図5は、図4の(a)のA−A’断
面を示したものであるから、図5の(f)にはコア40
aの端面のみが示されている。次に、同図の(g)に示
されるように、石英系ガラスからなる上部クラッド層5
0が積層され、前記コア40a,40bが埋め込まれ
る。なお、便宜上、前記高さ調整層30、光導波回路1
のコア40a,40b、及び上部クラッド層50を合わ
せて光導波路層70と呼ぶことにした。
【0010】次に、図5の(h)に示されるように、光
素子搭載部10aを含む光素子搭載部周辺領域20a上
の光導波路層70が除去され、光素子搭載部10aの上
面6を含む光素子搭載部周辺領域20aが露出させられ
る。そして、同図の(i)に示されるように、光素子搭
載部10aの上面6の一部と光素子搭載部周辺領域20
aの一部(図4の(a)に示されている)に、所定の電
極パターン60が形成される。
【0011】ところで、図4に示したように、上記ハイ
ブリッド光導波回路チップ5Aに発光素子3と受光素子
4を実装することにより、光導波回路1のコア40bは
発光素子3の活性層3aと光接続され、光導波回路1の
コア40aは受光素子4の活性層4aと光接続されるの
で、発光素子3とコア40bの結合効率を高めるために
は、発光素子3の発光部3aの高さ方向の位置と光導波
回路1のコア40bの高さ方向の位置とが一致している
ことが重要であり、同様に、受光素子4の受光部4aの
高さ方向の位置とコア40bの高さ方向の位置とが一致
していることが重要である。なお、図4に示したハイブ
リッド光導波回路チップ5Aにおいては、コア40aの
高さ方向の位置とコア40bの高さ方向の位置とは同等
であるため、これらの高さ方向の位置と、前記各活性層
3a,4aの高さ方向の位置とを一致させれば、光導波
回路1と発光素子3および受光素子4との結合効率が高
くなることになる。
【0012】一般に、発光素子3の活性層3aおよび受
光素子4の活性層4aの中心の高さは、予め定められた
高さに形成されているものなので、図4の(b)に示す
ように、活性層3aの高さに電極パターン60の高さを
加えた高さ(すなわち、発光素子3の実装後の活性層3
aの高さ位置)と光導波回路1のコア40aの中心の高
さ位置との位置合わせ精度は、光素子搭載部10aの上
面6と光導波回路1のコア40aの中心との間の高さh
1の精度によって決まる。また、同様に、前記活性層3
aの高さに電極パターン60の高さを加えた高さと光導
波回路1のコア40bの中心の高さ位置との位置合わせ
精度は、光素子搭載部10aの上面6と光導波回路1の
コア40bの中心との間の高さh1’(図示せず)の精
度によって決まる。なお、これらのh1、h1’は、前
記の如く同等であるので、その一方のみの精度を測定す
れば他方の精度も知ることができる。
【0013】そこで、従来は、前記高さh1を以下のよ
うな方法により推定し、この推定値が発光素子3や受光
素子4の活性層3a,4aの高さと電極パターン60の
高さとを加えた値とほぼ一致する場合に、発光素子3や
受光素子4を実装して光素子実装ハイブリッド光導波回
路チップとしていた。
【0014】以下、前記高さh1の推定方法について説
明する。まず、同一のシリコンウエーハ11に作製され
たハイブリッド光導波回路チップ5Aのうち、図6に示
す1個目の測定用のハイブリッド光導波回路チップC
と2個目の測定用のハイブリッド光導波回路チップC
について、図4の(a)のA−A’線で示す部分で切断
する。その後、測定用ハイブリッド光導波回路チップC
、C各々について、切断面と反対側の端面(前記ハ
イブリッド光導波回路チップの端面E側)よりコア40
aに光を入射して切断面を観察し、図4の(b)に示し
た、光素子搭載部10aの上面6と光導波回路1のコア
40aの中心との間の高さh1を測定する。測定用ハイ
ブリッド光導波回路チップCにおける高さh1を
、測定用ハイブリッド光導波回路チップCにおけ
る高さh1をTとする。
【0015】そして、上記2個の測定用ハイブリッド光
導波回路チップC、Cの間にあり、1個目の測定用
ハイブリッド光導波回路チップを1番として1個目の測
定用ハイブリッド光導波回路チップからk番目のハイブ
リッド光導波回路チップCの光素子搭載部10aの上
面6とコア40aの中心との間の高さh1をTとする
と、上記2個の測定用ハイブリッド光導波回路チップの
高さ測定結果から、以下に示す式(1)で高さTが推
定される。
【0016】
【0017】なお、上記式(1)において、前記の如
く、Tは1個目の測定用ハイブリッド光導波回路チッ
プCを1番とし、測定用ハイブリッド光導波回路チッ
プ側からk番目のハイブリッド光導波回路チップC
おける光素子搭載部10aの上面6と光導波回路1のコ
ア40aの中心との間の高さ、nは1個目の測定用ハイ
ブリッド光導波回路チップCと2個目の測定用ハイブ
リッド光導波回路チップCの間にあるハイブリッド光
導波回路チップの個数、Tは1個目の測定用ハイブリ
ッド光導波回路チップCにおける光素子搭載部10a
の上面6と光導波回路1のコア40aの中心との間の高
さ、Tは2個目の測定用ハイブリッド光導波回路チッ
プCの光素子搭載部10aの上面6と光導波回路1の
コア40a中心との間の高さである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、同一シリコンウエーハ11面内の9個の測定用
ハイブリッド光導波回路チップ5Aの高さ測定結果に基
づき、残りの91個のハイブリッド光導波回路チップ5
Aの高さを前記推定方法により推定した場合、図7に示
すように、同図の横軸に示す各ハイブリッド光導波回路
チップ5Aにおける推定高さTは、実際の各ハイブリ
ッド光導波回路チップ5Aにおける高さh1の実測値と
の相関が低く、推定高さが実際の高さと一致しない場合
が多いことが分かる。なお、図7に示す高さ実測値は、
実験のために、前記91個のハイブリッド光導波回路チ
ップ5Aを図4の(a)のA−A’断面において切断し
て、光素子搭載部10aの上面6と光導波回路1のコア
40aの中心との間の高さh1を実測した値を示してい
る。
【0019】そのため、前記推定高さに基づき、この推
定高さが発光素子3および受光素子4の活性層3a,4
aの中心の高さに電極パターン60の高さを加えた値と
ほぼ一致しているハイブリッド光導波回路チップ5Aに
発光素子3や受光素子4を実装しても、実際には、光導
波回路1のコア40a,40bの高さ方向の位置と光素
子搭載部10aに搭載される発光素子3および受光素子
4との高さ方向の位置が合わず、発光素子3や受光素子
4と光導波回路1との光結合効率が低いために、光素子
を実装したハイブリッド光導波回路チップ5Aを製品と
して用いることができないといった問題が生じている。
【0020】そうなると、発光素子3や受光素子4など
の光素子の実装の手間が無駄になる。また、これらの光
素子をハイブリッド光導波回路チップ5Aに実装した後
に、光素子をハイブリッド光導波回路チップ5Aから外
して再利用することはできないため、高価な光素子を無
駄にしてしまい、コストアップになる問題がある。
【0021】さらに、上記従来の方法により各ハイブリ
ッド光導波回路チップ5Aの前記高さh1を推定すると
きには、同一のシリコンウエーハ11上に形成した複数
のハイブリッド光導波回路チップ5Aのうち、いくつか
のハイブリッド光導波回路チップ5Aは、必ず切断しな
ければならないため、この点でも無駄が生じる。そこ
で、ハイブリッド光導波回路チップを破壊せず、全ての
ハイブリッド光導波回路チップについて、光素子搭載部
10aの上面6と光導波回路1のコア40a,40bの
中心との間の高さを正確に検出できる方法が強く望まれ
ている。
【0022】本発明は、上記従来の課題を解決するため
に成されたものであり、その目的は、ハイブリッド光導
波回路チップを切断することなく、正確に光素子搭載部
の上面(素子搭載基準面)と光導波回路のコアの中心と
の間の高さを検出することができるハイブリッド光導波
回路チップを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決する手
段としている。すなわち、本発明は、チップ基板の表面
側に、光素子を搭載する光素子搭載部と前記光素子に接
続される光導波回路とを形成したハイブリッド光導波回
路チップにおいて、前記チップ基板の表面側には前記光
素子搭載部の上面とほぼ同じ高さを有する基準面高さ検
出用部位が形成されて、該基準面高さ検出用部位の側面
がハイブリッド光導波回路チップの端面に露出してお
り、前記光導波回路のコアとほぼ同じ高さのコア高さ検
出用光導波路が形成されて、該コア高さ検出用光導波路
の少なくとも一端側が前記基準面高さ検出用部位の側面
の露出しているハイブリッド光導波回路チップの端面に
露出形成されている構成をもって課題を解決する手段と
している。
【0024】上記構成の本発明において、チップ基板の
表面側に形成された基準面高さ検出用部位は、光素子搭
載部の上面(光素子搭載基準面)とほぼ同じ高さを有し
ており、また、コア高さ検出用光導波路は、光導波回路
のコアとほぼ同じ高さに形成されている。そして、この
コア高さ検出用光導波路の少なくとも一端側と前記基準
面高さ検出用部位の側面とが同じハイブリッド光導波回
路チップの端面に露出しているために、コア高さ検出用
光導波路の一端側と基準面高さ検出用部位の側面とが露
出しているハイブリッド光導波回路チップの端面におい
て、基準面高さ検出用部位とコア高さ検出用光導波路の
中心との間の高さを測定することにより、ハイブリッド
光導波回路チップを切断することなく、光素子搭載部の
上面と光導波回路のコアの中心との間の高さを正確に検
出することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明におい
て、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重
複説明は省略する。図1には、本発明に係るハイブリッ
ド光導波回路チップの一実施例が示されており、図1の
(a)には、本実施形態例のハイブリッド光導波回路チ
ップ5の上面図が、同図の(b)にはハイブリッド光導
波回路チップ5の側面F側から見た側面図がそれぞれ示
されている。なお、図1の(b)に示す側面図は、その
両端側を省略して本発明の重要部分のみを示した要部構
成図である。
【0026】図1の(a)に示すように、本実施形態例
は、図4に示した従来例とほぼ同様に構成されており、
本実施形態例が従来例と異なる特徴的なことは、ハイブ
リッド光導波回路チップ5の端面F側に露出させて、基
準面高さ検出用部位10bとコア高さ検出用光導波路2
を形成したことである。
【0027】基準面高さ検出用部位10bは、図1の
(b)に示すように、シリコン基板10の表面側に形成
されており、光素子搭載部10aの上面6とほぼ同じ高
さを有する突起部であり、この突起部の上面7と光素子
搭載部10aの上面6の高さがほぼ一致している。ま
た、基準面高さ検出用部位10bの側面8がハイブリッ
ド光導波回路チップ5の端面Fに露出している。前記コ
ア高さ検出用光導波路2は、光導波回路1のコア40
a,40bとほぼ同じ高さに形成されており、コア高さ
検出用光導波路2の一端側9が基準面高さ検出用部位1
0bの側面8の露出しているハイブリッド光導波回路チ
ップ5の端面Fに露出(終端)形成されている。
【0028】本実施形態例は以上のように構成されてお
り、図2に示すような工程により作製される。なお、図
2の(a)〜(i)は、図1のA−A'断面を用いて説
明する説明図である。まず、図2の(a)に示されるよ
うに、(100)Si基板10を、KOHをエッチャン
トとする異方性エッチングによりエッチングし、光素子
搭載部10aと基準面高さ検出用部位10bとを同一高
さに形成し、かつ、基準面高さ検出用部位10bの側面
8はハイブリッド光導波回路チップ5の端面Fに露出さ
せて形成する。なお、これらの形成方法は、従来例と同
様であり、シリコン基板10上に、予め定めたパターン
に段差を設けることにより形成される。
【0029】次に、図2の(b)に示されるように、火
炎加水分解法(FHD: Flame Hydrolysis Deposition Met
hod)により、厚さ50μm程度の石英系下部クラッド
層20を形成し、下部クラッド層20表面を、機械加工
により平坦化して、光素子搭載部10aと基準面高さ検
出用部位10bの上面6,7を露出させる。その後、同
図の(d)、(e)に示すように、高さ調整層30とコ
ア層40を順次形成する。なお、本実施形態例でも高さ
調整層30およびコア層40の形成方法は従来例と同様
であり、高さ調整層30は、光素子搭載部10aの上面
6と基準面高さ検出用部位10bの上面7に厚さ約10
μmに形成される。また、コア層40は、本実施形態例
では、光導波回路1のコア40a,40bとコア高さ検
出用光導波路2になるものである。
【0030】次に、図2(f)に示されるように、前記
コア層40をフォトリソグラフィーとリアクティブイオ
ンエッチングにより加工することによって、光導波回路
1のコア40a、40b(図1(a)に示されている)
及び、コア高さ検出用光導波路2(図1(b)に示され
ている)を同時に形成し、コア高さ検出用光導波路2と
光導波回路1のコア40a,40bの高さをほぼ同じ高
さとする。
【0031】次に、図2の(g)に示されるように、F
HD法により下部クラッド層20と整合された屈折率の
石英系ガラスからなる上部クラッド層50により、光導
波回路1のコア40a,40bおよびコア高さ検出用光
導波路2を被覆し、同図の(h)に示されるように、従
来例と同様に、光素子搭載部周辺領域20aの上側の光
導波路層70を、RIEを用いて除去する。なお、基準
面高さ検出用部位10bは光素子搭載部周辺領域20a
とは異なる部分に形成されているため、上記RIEによ
る光導波層70の除去の際に、基準面高さ検出用部位1
0b上の光導波路層70は除去されず、図1(b)に示
されているh2が測定できる状態とされる。
【0032】そして、図2の(i)に示されるように、
リフトオフ法により光素子搭載部10aの一部と光素子
搭載部周辺領域20aの一部に電極パターン60が形成
され、最後に、ダイシングソー等を用いて各ハイブリッ
ド光導波回路チップ5が切り出される。
【0033】本実施形態例によれば、光素子搭載部10
aの上面6とほぼ同じ高さを有する基準面高さ検出用部
位10bと、光導波回路1のコア40a,40bとほぼ
同じ高さのコア高さ検出用光導波路2を形成し、コア高
さ検出用光導波路2の一端側9と基準面高さ検出用部位
10bの側面8とがハイブリッド光導波回路チップ5の
同じ端面Fに露出するようにしたために、ハイブリッド
光導波回路チップ5の端面Fにおいて、基準面高さ検出
用部位10bの上面7とコア高さ検出用光導波路2の中
心との間の高さh2(図1)を測定検出することによ
り、ハイブリッド光導波回路チップ5を切断することな
く、光素子搭載部10aの上面6と光導波回路1のコア
40a,40bとの間の高さを正確に検出することがで
きる。
【0034】そのため、例えば、高さ検出値h2が発光
素子3や受光素子4などの光素子の活性層の高さと電極
パターン60の高さとを加えた値に対し、許容範囲を外
れて異なるときには、そのハイブリッド光導波回路チッ
プ5には光素子を実装しないようにすれば、従来のよう
に、実際の高さとは異なる高さ推定値に基づいて光素子
を実装することにより、光素子搭載部10aの上面6と
光導波回路1のコア40a,40bとの間の高さ精度が
悪いハイブリッド光導波回路チップに光素子を実装して
しまうことはなく、光素子実装後に、光素子と光導波回
路1との光結合が悪いために光素子とハイブリッド光導
波回路チップとを共に廃棄せざるをえなくなるといった
ことを防ぐことができる。
【0035】したがって、本実施形態例によれば、光素
子を実装する手間や光素子そのものを無駄にすることは
なく、光素子ハイブリッド部品の低コスト化を図ること
ができる。
【0036】図3には、図6に示したような円盤形状の
シリコンウエーハ11に本実施形態例のハイブリッド光
導波回路チップ5を複数作製し、各ハイブリッド光導波
回路チップ5について、高さh2を測定し、この高さ検
出値h2と、光素子搭載部10aの上面6と光導波回路
1のコア40aの中心との間の高さの実測値h1との相
関を求めた結果を示す。
【0037】なお、図3に示すグラフデータは、以下の
ようにしてh2、h1を各々測定することにより求め
た。まず、ハイブリッド光導波回路チップ5において、
コア高さ検出用光導波路2の延長線上付近の端面G(図
1の(a)のH付近)のクラッド膜に光を入射して、こ
の光がコア高さ検出用光導波路2に入射した状態で端面
Fを観察し、図1(b)のように基準面高さ検出用部位
10bの上面7とコア高さ検出用光導波路2の中心間の
高さh2を測定する。
【0038】次に、前記測定したハイブリッド光導波回
路チップ5を図1の(a)のA−A’線で切断し、切断
されたハイブリッド光導波回路チップ5の端面Eのコア
40aに光を入射して、切断面を観察し、光素子搭載部
10aの上面6と光導波回路1のコア40aの中心との
間の高さh1(図2の(h)に図示されている)を測定
する。このような測定を同一シリコンウエーハ11内の
100個のハイブリッド光導波回路チップ5について行
って、グラフ化した。
【0039】同図から明らかなように、高さh2の測定
結果と、高さ実測値h1とは良く一致しており、本実施
形態例のハイブリッド光導波回路チップ5は、基準面高
さ検出用部位10bの上面7とコア高さ検出用光導波路
2の中心との間の高さh2を測定することにより、ハイ
ブリッド光導波回路チップ5を切断することなく、光素
子搭載部10aの上面6と光導波回路1のコア40a,
40bの中心との間の高さを正確に検出できる(保証で
きる)ハイブリッド光導波回路チップ5であることが確
認された。
【0040】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、
上記実施例では1つのハイブリッド光導波回路チップ5
内に、基準面高さ検出用部位10bとコア高さ検出用光
導波路2を1つずつ設けたが、ハイブリッド光導波回路
チップ5の同一端面(上記実施形態例では端面F)に露
出する基準面高さ検出用部位10bとコア高さ検出用光
導波路2の数は特に限定されるものではなく、一方又は
両方を複数設けてもよい。
【0041】例えば、図1の(a)の端面F側に、基準
面高さ検出用部位10bとコア高さ検出用光導波路2を
複数設けてもよいし、端面F側に露出させて1組以上の
基準面高さ検出用部位10bとコア高さ検出用光導波路
2とを設け、他の端面G側に露出させて1組以上の基準
面高さ検出用部位10bとコア高さ検出用光導波路2を
設けてもよい。以上のようにすると、複数の基準面高さ
検出用部位10bとコア高さ検出用光導波路2とを用い
て検出した高さ検出値の平均をとったりすることがで
き、より一層正確に、光搭載部10aの上面6と光導波
回路1のコア40a,40bの中心との間の高さを求め
ることができる。
【0042】また、上記実施形態例では、コア高さ検出
用光導波路2の一端側をハイブリッド光導波回路チップ
の端面Fに露出形成したが、例えば図1の鎖線に示すよ
うに、コア高さ検出用光導波路2の両端側をそれぞれハ
イブリッド光導波回路チップの端面F,Eに露出形成し
てもよい。このようにした場合は、例えばハイブリッド
光導波回路チップの端面E側からコア高さ検出用光導波
路2に光を入射させることができる。
【0043】さらに、上記実施形態例では、基準面高さ
検出用部位10bは、その側面8が台形状となるように
形成し、コア高さ検出用光導波路2は直線状に形成した
が、基準面高さ検出用部位10bやコア高さ検出用光導
波路2の形状は特に限定されるものではなく、適宜設定
されるものである。ただし、基準面高さ検出用部位10
bやコア高さ検出用光導波路2を上記実施形態例のよう
に形成すると、これらの形成も非常に容易に行なうこと
ができるし、基準面高さ検出用部位10bの上面7とコ
ア高さ検出用光導波路2の中心との高さを測定すること
により、光素子搭載部10aの上面6と光導波回路1の
コア40a,40bの中心との間の高さを検出すること
を非常に容易に行なうことができる。
【0044】さらに、上記実施形態例では、石英系光導
波路を用いたハイブリッド光導波回路チップ5について
述べたが、本発明のハイブリッド光導波回路チップ5を
形成する材質は特に限定されるものではなく、ポリマー
系または半導体系等の光導波回路を用いたハイブリッド
光導波回路チップ5にも適用可能である。
【0045】さらに、上記実施形態例ではSi基板10
の段差構造により光素子搭載部10aを形成したハイブ
リッド光導波回路チップについて述べたが、他の方法に
よって光素子搭載部10aを形成した場合にも適用可能
である。
【0046】さらに、本発明のハイブリッド光導波回路
チップ5に形成される光導波回路1の形態や搭載される
光素子の種類等は特に限定されるものではなく、適宜設
定されるものである。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、光素子搭載部の上面と
ほぼ同じ高さを有する基準面高さ検出用部位と、光導波
回路のコアとほぼ同じ高さのコア高さ検出用光導波路を
形成し、コア高さ検出用光導波路の少なくとも一端側と
基準面高さ検出用部位の側面とが同じハイブリッド光導
波回路チップの端面に露出するようにしたものであるか
ら、前記ハイブリッド光導波回路チップの端面におい
て、基準面高さ検出用部位の上面とコア高さ検出用光導
波路の中心との間の高さを測定検出することにより、ハ
イブリッド光導波回路チップを切断することなく、光素
子搭載部の上面と光導波回路のコアとの間の高さを正確
に検出することができる。
【0048】そのため、本発明のハイブリッド光導波回
路チップにおいて、例えば、上記のようにして検出した
光素子搭載部の上面と光導波回路のコアの中心との間の
高さが、例えば光素子の活性層の高さに電極パターンの
高さを加えた値に対して許容範囲を外れて異なると判断
されるときには、そのハイブリッド光導波回路チップに
は光素子を実装しないようにすれば、従来のように、光
素子搭載部の上面と光導波回路のコアとの間の高さ精度
が低いハイブリッド光導波回路チップに光素子を実装し
てしまうことはなく、光素子実装後に光素子とハイブリ
ッド光導波回路チップとを共に廃棄せざるをえなくなる
ことはない。
【0049】したがって、本発明によれば、光素子を実
装する手間や光素子そのものを無駄にすることはなく、
光素子ハイブリッド部品の低コスト化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハイブリッド光導波回路チップの
一実施形態例の要部構成図である。
【図2】上記実施形態例のハイブリッド光導波回路チッ
プの作製工程を断面図により示す説明図である。
【図3】上記実施形態例のハイブリッド光導波回路チッ
プにおいて、基準面高さ検出用部位上面とコア高さ検出
用光導波路の中心との間の高さ検出値と、光素子搭載部
上面と光導波回路のコアの中心との間の高さ実測値との
相関図である。
【図4】従来のハイブリッド光導波回路チップを示す説
明図である。
【図5】従来のハイブリッド光導波回路チップの作製工
程を断面図により示す説明図である。
【図6】従来のハイブリッド光導波回路チップの光素子
搭載部と光導波回路のコア中心間の高さ推定方法を説明
する図である。
【図7】従来のハイブリッド光導波回路チップの光素子
搭載部上面と光導波回路のコアの中心との間の高さ推定
値と、この高さの実測値との相関図である。
【符号の説明】
1 光導波回路 2 コア高さ検出用光導波路 3 発光素子 4 受光素子 5 ハイブリッド光導波回路チップ 6 光素子搭載部の上面 7 基準面高さ検出用部位の上面 10a 光素子搭載部 10b 基準面高さ検出用部位 40a,40b 光導波回路のコア F ハイブリッド光導波回路チップの端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈良 一孝 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KB09 LA12 MA05 MA07 RA08 TA43

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ基板の表面側に、光素子を搭載す
    る光素子搭載部と前記光素子に接続される光導波回路と
    を形成したハイブリッド光導波回路チップにおいて、前
    記チップ基板の表面側には前記光素子搭載部の上面とほ
    ぼ同じ高さを有する基準面高さ検出用部位が形成され
    て、該基準面高さ検出用部位の側面がハイブリッド光導
    波回路チップの端面に露出しており、前記光導波回路の
    コアとほぼ同じ高さのコア高さ検出用光導波路が形成さ
    れて、該コア高さ検出用光導波路の少なくとも一端側が
    前記基準面高さ検出用部位の側面の露出しているハイブ
    リッド光導波回路チップの端面に露出形成されているこ
    とを特徴とするハイブリッド光導波回路チップ。
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