JP2000320696A - 流量調節弁 - Google Patents

流量調節弁

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JP2000320696A
JP2000320696A JP11125542A JP12554299A JP2000320696A JP 2000320696 A JP2000320696 A JP 2000320696A JP 11125542 A JP11125542 A JP 11125542A JP 12554299 A JP12554299 A JP 12554299A JP 2000320696 A JP2000320696 A JP 2000320696A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微少流量の正確な調節を可能とした流量調節
弁を提供すること。 【解決手段】 本発明の流量調節弁は、弁座面35に開
設された弁孔33の開口部33aを開閉すべく、弁座面
35に対して当接・離間する弁体41の上下方向の変位
を駆動手段によって制御し、弁体41と開口部33aと
の隙間の大きさによって弁孔33を通る流体の流量を調
節するものであって、弁孔33の開口部33aを開閉す
べく弁座面35に当接・離間する弁体41の流量調節面
43は、開口部分33aから遠い部分が弁座面35に対
して上下方向へ大きく変位する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体製造
装置のラインで洗浄液の流量制御を行うためなどに使用
される流量調節弁に関し、特に微少流量の流体を正確に
流量制御することができる流量調節弁に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造ラインには、例えば流路内を
流れる純水に酸やアルカリなどの薬液を、5〜20cc
/minといった微少量だけ混入する場合がある。その
ため、純水が流れる主流路に薬液を供給する供給路が連
通し、その供給路へ薬液を供給するための流量を調節す
る流量調節弁が設けられている。そこで、従来の流量調
節弁について一例を挙げて説明する。ここで、図15
は、従来の流量調節弁を示す一部断面図である。流量調
節弁100は、バルブボディ101の側面に入力ポート
102と出力ポート103とが開設され、その入力ポー
ト102には弁孔104が、出力ポート103には流出
路105が連通し、それぞれバルブボディ101上面へ
開設されている。
【0003】このバルブボディ101は、上方にアクチ
ュエータ本体111が固定され、そのアクチュエータ本
体111とバルブボディ101との間にダイアフラム弁
体121が挟み込まれている。アクチュエータ本体11
1内には、エア圧によって発生する上下運動をダイアフ
ラム弁体121に伝達するロッド112がバルブボディ
101側に延設されている。ダイアフラム弁体121
は、中心の弁体部122が上下動するロッド112の下
端に連結されている。そして、ダイアフラム弁体121
の弁体部122、及びこれに連結されたロッド112
は、弁孔104と中心線が重なるように設けられてい
る。
【0004】このような流量調節弁100によれば、ア
クチュエータ本体111内に吸排気されるエアによって
ロッド112が上下し、それに伴ってダイアフラム弁体
121の弁体部122と弁座面106との距離が調節さ
れ、弁孔104との隙間との大きさ、即ち流量が調節さ
れる。エアアクチュエータのエア圧は、電空レギュレー
タによって制御される。そこで、入力ポート102から
流入した薬液は、弁孔104によって流量が制限され、
更に弁孔104の開口部の隙間の大きさによって通過流
量が調節されて、流出路105から出力ポート103へ
と排出される薬液の微少流量調節が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
エアアクチュエータを利用した流量調節弁は、シール加
圧を大きくすることができるために流れの遮断ができる
ことや、エア圧を駆動源とするために防爆に対する安全
性の面で、半導体製造ラインなどにおける使用が考えら
れている。しかしながら、微少な流量調節を行う場合、
弁体部122のリフト量を非常に小さい値で制御しなけ
ればならないめ、これまでの流量調節弁100では微妙
なエア圧コントロールが必要となって制御が難しいとい
う問題があった。
【0006】従来の流量調節弁100では、例えば20
cc/minの微少流量調節を行う場合には、弁体部1
22と弁座面106との距離を0.02mm以下に設定
しなければならないからである。即ち、流量調節弁10
0は、図16に示すダイアフラム弁体121のリフト量
Sを極めて僅かな幅で制御する必要があるため、エアア
クチュエータに供給するエア圧の僅かなズレによって流
量が大きく変化してしまう問題があった。また、このリ
フト量Sの調節は、エア圧の制御の困難さに加え、エア
アクチュエータ自体のヒステリシスの影響を受けるとい
う問題もあった。これにより、従来の流量調節弁100
は、微少流量の正確な制御が非常に困難であった。
【0007】そこで、本発明は、微少流量の正確な調節
を可能とした流量調節弁を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る流量調節
弁は、弁座面に開設された弁孔の開口部を開閉すべく、
弁座面に対して当接・離間する弁体の上下方向の変位を
駆動手段によって制御し、弁体と開口部との隙間の大き
さによって弁孔を通る流体の流量を調節するものであっ
て、弁孔の開口部を開閉すべく弁座面に当接・離間する
前記弁体の流量調節面は、前記開口部分から遠い部分が
前記弁座面に対して上下方向へ大きく変位することを特
徴とする。従って、傾いた流量調節面によって弁体と開
口部との隙間を小さくすることができ、また流量調節面
は、開口部分の変位量が開口部から遠い部分の変位量に
比べて小さくなるため、流量調節面の遠い部分に駆動手
段によって調節する弁体のリフト量を対応させれば、駆
動手段によって行う開口部の隙間の微妙な調節が緩和さ
れ、微少流量調節の制御が容易になって正確な調節が可
能となる。
【0009】請求項2に係る流量調節弁は、弁座面に開
設された弁孔の開口部を開閉すべく、弁座面に対して当
接・離間する弁体の上下方向の変位を駆動手段によって
制御し、弁体と開口部との隙間の大きさによって弁孔を
通る流体の流量を調節するものであって、前記弁体は、
前記弁孔の開口部を塞ぐ膜部材と、前記開口部を囲むよ
うに前記弁座面に当接・離間して膜部材を上下に変位さ
せる、前記駆動手段に直接連結された保持部材とを有
し、その保持部材内の略中心位置にて前記膜部材を前記
弁座面に押し付ける押圧手段が設けられたものであり、
前記保持部材に伴って上昇及び下降する前記膜部材を前
記押圧手段が弁座面に相対的に押し付け、前記膜部材が
前記保持部材内の略中心位置より遠い部分が弁座面に対
して上下方向へ大きく変位することを特徴とする。
【0010】従って、押圧手段によって弁座面に押し付
けられた膜部材は、保持部材が上昇すると開口部上方で
傾斜面を形成するため、弁体と開口部との隙間を小さく
することができ、また膜部材を口部に近接した位置で弁
座面に押し付ければ、膜部材の開口部分における変位量
が開口部から遠い部分の変位量に比べて小さくなるた
め、弁体のリフト量に対して開口部分における変位量が
小さくなり、駆動手段によって行う開口部の隙間の微妙
な調節が緩和され、微少流量調節の制御が容易になって
正確な調節が可能となる。
【0011】請求項3に係る流量調節弁は、前記請求項
2のものであって、前記弁体が、前記保持部材をなす中
空円筒状のステム部に、前記膜部をなす前記ステム部の
下端を塞ぐ流量調節膜が張られ、ステム部の下端部外周
には半径方向に広がった可撓膜が周縁の固定部でバルブ
本体側へ固定されたダイアフラム弁体であることを特徴
とする。請求項4に係る流量調節弁は、前記請求項2の
ものであって、前記膜部材が、弁孔の開口部上方に張ら
れたダイアフラムであり、前記保持部材が、前記駆動手
段に連結された円筒形状のステム部材であることを特徴
とする。
【0012】請求項5に係る流量調節弁は、弁座面に開
設された弁孔の開口部を開閉すべく、弁座面に対して当
接・離間する弁体の上下方向の変位を駆動手段によって
制御し、弁体と開口部との隙間の大きさによって弁孔を
通る流体の流量を調節するものであって、前記弁体は、
弾性部材によって形成され、その先端を前記弁座面に押
し付けて弾性変形させることにより前記弁孔の開口部を
塞ぎ、弁座面に当接する最先端部から順に前記開口部を
塞ぐように変形する形状であり、前記駆動手段による駆
動によって前記開口部に対して遠い部分が前記弁座面に
対して上下方向へ大きく変位することを特徴とする。
【0013】従って、弾性変形して弁座面に押し付けら
れた弁体は、駆動手段によって持ち上げられると、開口
部上方で傾斜面を形成するため、弁体と開口部との隙間
を小さくすることができ、また最先端部を開口部に近接
した位置で弁座面に押し付ければ、弁体の開口部分にお
ける変位量が開口部から遠い部分の変位量に比べて小さ
くなるため、弁体のリフト量に対して開口部分における
変位量が小さくなり、駆動手段によって行う開口部の隙
間の微妙な調節が緩和され、微少流量調節の制御が容易
になって正確な調節が可能となる。
【0014】請求項6に係る流量調節弁は、前記請求項
5のものであって、前記弁体の先端形状が、凸面又は斜
面であることを特徴とする。また、請求項7に係る流量
調節弁は、前記請求項1乃至請求項5のいずれかのもの
であって、前記弁孔の開口部が、前記弁座面の凸状球面
部又は凹状円錐面部に形成されたものであることを特徴
とする。また、請求項8に係る流量調節弁は、請求項1
乃至請求項5のいずれかのものであって、前記弁孔が、
環状溝出口をなして前記弁座面に環状開口部が開設され
たものであって、流量調節面の押圧点が環状開口部の中
心に相当する弁座面上にあることを特徴とする。また、
請求項9に係る流量調節弁は、請求項1乃至請求項8の
いずれかのものであって、弁孔の開口部の形状が非円形
であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る流量調節弁の
一実施の形態について図面を参照して説明する。図1及
び図2は、本実施の形態の流量調節弁を示した断面図で
あり、図1は閉弁時、図2は開弁時を示している。本実
施の形態の流量調節弁1は、従来例で示したと同様にエ
アアクチュエータによって弁の開閉を行うものであり、
そのエアアクチュエータからなる駆動部及び流体の流れ
を直接制御する弁部が一体に構成されたものである。そ
こで、流量調節弁1は、流量制御対象となる流体が流れ
るバルブ本体2に、アクチュエータ本体3及びキャップ
4が一体になって構成されている。
【0016】アクチュエータ本体3は、中心部を上下に
貫く貫通孔11を有する管形状をなすものである。貫通
孔11内には、円筒形状のブシュ12が嵌装されてお
り、そのブシュ12を貫いた摺動ロッド13が摺動可能
に支持されている。一方、キャップ4は、下方に開口し
た凹部21が形成されたものであり、開口側がアクチュ
エータ本体3の上端面に嵌合固定されている。そして、
そのアクチュエータ本体3とキャップ4との間にはダイ
アフラム14が強固に挟み込まれている。また、ダイア
フラム14には、その中心を貫いたロッド13が一体に
保持されている。即ち、ロッド13上方の小径部分に
は、ダイアフラム14を介して環形状のスペーサ15
a,15bが上下にはめ込まれ、更にその上方からロッ
ド13先端に切られた雄ネジにナット16が螺合され
て、ダイアフラム14を挟んだスペーサ15a,15b
がロッド13に固定されている。
【0017】アクチュエータ本体3の貫通孔11は、上
端面から所定深さの位置に径を縮小したシール部11a
が形成され、その内周面の溝にOリング17が装填され
ている。そこで、ダイアフラム14下方には、Oリング
17によって密閉された加圧室18が構成され、アクチ
ュエータ本体3には、その加圧室18へ圧縮エアを吸排
気させるエアポート19が穿設されている。一方、ダイ
アフラム14上方のキャップ4の凹部21内には、ダイ
アフラム14を下方へ付勢する復帰バネ22がスペーサ
15aに当接して配設されている。
【0018】アクチュエータ本体3の下端にはバルブ本
体2が嵌合固定されている。バルブ本体2には、入力ポ
ート31と出力ポート32とが左右一対に形成されてい
る。入力ポート31には弁孔33が、出力ポート32に
は流出路34がそれぞれ連通し、各開口部がバルブ本体
2の上面に開設されている。そして、この弁孔33及び
流出路34が開設されたバルブ本体2の上面が弁座面3
5をなしている。一方、アクチュエータ本体3内に摺動
可能に支持されたロッド13の先端部にはダイアフラム
弁体41が嵌合保持されている。ダイアフラム弁体41
は、円筒形状のステム部42と、そのステム部42の底
部を塞ぐ流量調節膜43と、ステム部42の下端部外周
から環状に張り出した可撓膜44と、その可撓膜44の
周縁部に連続する肉厚の固定部45とから構成され、P
TFE樹脂によって一体に成形又は切削加工されたもの
である。
【0019】そのダイアフラム弁体41は、ステム部4
2がロッド13に嵌合し、ロッド13の移動に従って弁
の開閉動作を行うよう構成されている。ステム部42
は、その環状の下端面が弁座面35に当接して弁孔33
の開口部の周りを囲む位置にあり、流量調節膜43が、
弁孔33の開口部を塞ぐようにして構成され、二重のシ
ール構造がとられている。更に、ステム部42内にはボ
ール46が挿入され、そのボール46が、ロッド13と
の間に配設されたスプリング47によって流量調節膜4
3に押し当てられている。ところで、本実施の形態の流
量調節弁1は、この流量調節膜43とボール46、及び
弁孔33とに特徴を有し、これらの関係を主要な構成と
して微少流量調節の実現が図られている。
【0020】ここで、図3は、流量調節弁1の弁部を示
した拡大断面図であり、(a)〜(d)にかけて弁の開
閉動作を時系列的に示している。そこで、図3を含めて
流量調節弁1の特徴的な構成について説明する。先ず、
図1に示すように、ロッド13とダイアフラム弁体41
のステム部42とは、その中心線が同一の軸線L上にあ
り(図3参照)、更にステム部42内のボール47の中
心点がその軸線Lに一致するよう設けられている。一
方、図3に示すように弁孔33は、軸線Lに重ならない
近接した位置に穿設され、その軸線Nがボール47の中
心点を通る軸線Lとずれている。本実施の形態では、軸
線Lが弁孔33のほぼ周縁上に近接した弁座面35上に
位置するようになっている。そして、可撓性を有する流
量調節膜43は、ダイアフラム弁体41のステム部42
が持ち上げられると、ボール46に押されて下方へ湾曲
し軸線L上に最隆起点Pが形成される。従って、流量調
節弁1は、弁孔33の軸線Nからずれた位置で、流量調
節膜43の最隆起点Pが弁座面35に当たる、いわゆる
オフセット構造が採られている。
【0021】次に、オフセット構造を採用した本実施の
形態の流量調節弁1における流量調節の原理を、従来の
流量調節弁との比較において説明する。図15に図示し
て説明した従来の流量調節弁100は、本実施の形態の
ものと同様のエアアクチュエータによって弁の駆動が行
われ、その弁孔104を流れる流体の流量が調節されて
いる。このとき単位時間当たりに流れる流体の流量は、
弁体と弁孔の開口部との間の有効断面積によって決定さ
れると考えられる。そこで、従来の流量調節弁100の
場合、図4(a)に示すように弁体121がリフト量S
のときに、有効断面積は、図4(b)に示す円筒面A1
の面積である。そして、この有効断面積である円筒面A
1の面積と弁体121のリフト量Sとの関係をグラフを
図7に示した。図7に示したグラフは、縦軸に円筒面A
1の面積、横軸に弁体リフト量Sをとっている。
【0022】このグラフ(実線)から、従来の流量調節
弁100は、弁体121のリフト量Sに対して有効断面
A1の面積の変化量が大きく、僅かな弁体の変位によっ
て制御流体の流量が大きく変化してしまうことが分か
る。そのため、従来の流量調節弁100では、弁体12
1の微妙な制御が要求されるが、その制御は困難なもの
であった。そこで、このグラフの傾きを緩やかにするこ
と(破線)、即ち、弁体の変位量に対して有効断面積の
変化量を小さくする必要があった。そのためには、弁体
のリフト量に対して有効断面積を小さくする必要があっ
た。有効断面積が小さくなれば、弁体リフト量の変化に
対する有効断面積の絶対的な変化量を小さくすることが
できるからである。そこで、この考えによれば、弁孔の
径をより小さくすればよいが、加工精度や加工コスト、
それに必要な最大流量を確保できないなどの問題から実
現性を欠いていた。
【0023】そうした課題の対策として、従来から図5
(a)に示すようなニードル弁が一案としてあった。ニ
ードル弁は、弁体131の先端にテーパ部131aを設
け、弁孔132に対してテーパ部131aを出し入れし
て、弁の開閉が行われるものである。このニードル弁の
場合、流体の流量に起因する有効断面積は、図5(b)
に示す弁孔132の開口部132aの環状面A2の面積
が相当する。そこで、このニードル弁と前記図4に示す
弁との有効断面積を同じ弁体のリフト量Sで比較する
と、環状面A2の面積が円筒面A1の面積に比して格段
に小さくなった。従って、ニードル弁を使用すれば、図
7に示すグラフの傾きを緩やかにすることができるよう
になる。しかし、ニードル弁は、弁体と弁孔の開口部の
角とが開閉時に摺れ合い、パーティクルを発生させるた
め採用には問題があった。また、微少流量用のニードル
形状の弁体は、その材料費や加工コスト、或いは加工精
度の問題もあった。
【0024】しかるに、前述した流量調節弁1のオフセ
ット構造は、このような弁体のリフト量に対する有効断
面積の変化量を小さくすることが可能な構成をなすもの
である。オフセット構造によると、ステム部42が上昇
しても、所定リフト間においては、流量調節膜43は、
図6(a)に示すように最隆起点Pがボール46によっ
て弁座面35に押しつけらている。そのため、流量調節
弁1での有効断面積は、流量調節膜43と弁孔33の開
口部33aとの間に形成される図6(b)に示す楔形円
筒面A3の面積となる。この場合、図6(a)に示す流
量調節膜43と開口部33aとの隙間S1と、図4
(a)に示す弁体リフト量Sとが同一であるとすると、
両者の弁の有効断面積は、楔形円筒面A3の面積が円筒
面A1の面積の1/2以下に抑えることができた。
【0025】そして、更にこの流量調節弁1は、有効断
面積である楔形円筒面A3の面積に起因する隙間S1の
変化量が、弁体のリフト量Sの変化に対して小さくなる
ように構成されている。即ち、流量調節弁1のオフセッ
ト構造では、隙間S1は、弁体42のリフト量Sに対
し、最隆起点Pからの距離の比で制御される。そのた
め、流量調節膜43が最隆起点Pから直線的に傾斜する
と仮定するならば、図6(a)に示すように楔形円筒面
A3の隙間S1の距離は、リフト量SのL1/L2とな
る。従って、流量調節弁1,100とについて、有効断
面積に対する高さと弁体のリフト量Sとの関係をグラフ
に示すと、図8のようになった。図8は、縦軸に有効断
面積に対する高さ、横軸に弁体のリフト量を表してい
る。
【0026】従来の流体調節弁100は、図4に示すよ
うに有効断面積に対する高さがリフト量Sと一致するの
に対し、本実施の形態の流量調節弁1は、有効断面積の
高さS1が、リフト量SのL1/L2になる。そのた
め、図8に示すように、流量調節弁100は、円筒面A
1の高さが弁体リフト量Sと一対一の割合で増加するの
に対して、オフセット構造を採った流量調節弁1の場合
には、楔形円筒面A3の高さ(隙間S1)は、弁体のリ
フト量Sに対してL1/L2の割合で増加することにな
った。従って、流量調節弁1は、弁体のリフト量Sに対
する楔形円筒面A3の高さ(隙間S1)の変化率を小さ
くしたことと、楔形円筒面A3の面積自体が円筒面A1
よりも小さくなったことによって、図7に示した場合の
傾斜を倒すことができた。即ち、オフセット構造は、弁
体リフト量Sの変化に対する有効断面積の変化率を格段
に小さくすることを可能とする構造である。
【0027】そこで、次にこのようなオフセット構造を
なす流量調節弁1の流量調節動作について説明する。流
量調節弁1は、復帰バネ22の付勢力によって通常弁が
閉じられるノーマルクローズタイプのものである。復帰
バネ22は、スペーサ15a,15bを介してロッド1
3を下方に付勢し、ロッド13に一体的に設けられたダ
イアフラム弁体41を弁座面35へ押圧することとな
る。そのため、図3(a)に示すように、ダイアフラム
弁体41のステム部42は、弁孔33を囲んで弁座面に
当接し、流量調節膜43が弁孔33の開口部33aを塞
ぐこととなる。弁孔33は、流量調節膜43が被せられ
ただけで、ボール46からの押圧力によって開口部33
aが塞がれているわけではない。従って、一次圧によっ
て弁孔33の開口部33aから流体が漏れることがある
が、ステム部42が弁座面に強く押しつけられてシール
しているため、閉弁時に流体が二次側へ漏れ出ることは
ない。
【0028】次に、微少流量の流体の供給を制御する場
合には、エアポート19から加圧室18内へ圧縮エアが
送られて、ダイアフラム14に対する加圧調整が行われ
る。エア圧は電空レギュレータなどの圧力制御機器によ
って制御される。そして、加圧室18のエア圧によっ
て、ダイアフラム14が復帰バネ22に抗して上方へ撓
められる。ロッド13は、そのダイアフラム14の上下
方向の変位分だけ、スペーサ15a,15bを介して持
ち上げられるように上昇することとなる。ロッド13
は、ブシュ22によって摺動可能に支持されているた
め、その軸線に沿って直線的な上昇(或いは下降)を行
う。従って、ダイアフラム14の変位量は、ロッド13
に一体的に設けられたダイアフラム弁体41の変位、特
にステム部42の変位となる。
【0029】そこで、流量調節弁1は、図3(a)に示
す閉弁状態から、図3(b)に示すようにステム部42
が弁座面35から離間した状態になる。但し、このとき
流量調節膜43は、スプリング47の付勢力を受けたボ
ール46によって弁座面35に押しつけられているた
め、最隆起点Pで弁座面35に当接した状態になってい
る。そのため有効断面積は小さく、弁孔33から微少流
量の流体が二次側へ流れ出ることとなる。入力ポート3
1から流入した流体は、弁孔33の開口部33aを通る
際に微少流量に絞られるからである。そして、この絞ら
れた流量の流体が、流出路34を通って出力ポート32
から排出される。
【0030】流量の調節は、ダイアフラム14を加圧す
る加圧室18のエア圧を調節することによって行われ
る。そこで、更に流量を増やす場合には、加圧室18内
のエア圧を上げれば、復帰バネ22に抗してダイアフラ
ム14が変位し、ロッド13及びダイアフラム弁体41
のステム部42を上昇させ、図3(b)から図3(c)
の状態へと変化する。よって、図6で示す楔形円筒面A
3の高さ(隙間S1)が高くなり、有効断面積が大きく
なって弁孔33の通過流量が増すこととなる。
【0031】そして、図3(d)に示すように、更にス
テム部42を上昇させれば、流量調節膜43が弁座面3
5から離間し、ダイアフラム弁体41の影響を受けるこ
となく流体が流れ出る最大流量を得ることができる。一
方、図3(b)乃至図3(d)のいずれかの開弁状態
で、加圧室18内のエア圧が下げられれば、復帰バネ2
2の付勢力によってダイアフラム弁体41が押し下げら
れ、図6で示す楔形円筒面A3の高さ(隙間S1)が低
くなってその有効断面積が小さくなり、弁孔33の通過
流量が絞られる。また、更に図3(a)の状態に至って
閉弁状態に戻される。
【0032】ここで、実際に従来の流量調節弁100と
本実施の形態の流量調節弁1とで流量制御の比較試験を
行った。図9は、単位時間当たりに流れる流体の流量を
縦軸に、弁体リフト量を横軸にとって示したグラフであ
る。弁体のリフト量は、従来のものでは弁体121の変
位であり、本実施の形態のものではダイアフラム弁体4
1のステム部42の変位である。但し、これは両者とも
エアアクチュエータをなすダイアフラム14の上下方向
の変位量である。その結果、流量調節弁1は、図9のグ
ラフに示されるようにリフト量の変化に対する流量の増
加量が大幅に抑えられた。具体的には、10cc/mi
nまでの間で流量調節を行う場合、従来の流量調節弁1
00では、S1〜S2間の約0.01mm幅の弁体変位
によってしか流量制御ができなかった。これに対して、
本実施の形態の流量調節弁1では、S3〜S4間の約
0.37mm幅の弁体変位で流体制御できるようになっ
た。つまり、従来のものに比べ、本実施の形態のものは
37倍も弁体リフト量Sの領域が広がったことになる。
【0033】よって、本実施の形態の流量調節弁1によ
れば、前述したように流量調節する際の弁体のリフト幅
の拡大に伴い、電空レギュレータへ入力する比例帯の幅
が拡大したことで、微少流量調節の制御が容易になっ
た。即ち、エアアクチュエータを構成するダイアフラム
14の変位量に対する流量変化が小さくなり、従来極め
て微妙であったエア圧調節が緩和されることによって、
微少流量調節の制御を正確に行うことが可能となった。
微少流量調節は、流量調節膜43の径を大きくすること
によって、更に有効断面積に対するリフト領域を広げる
ことは容易であり、更に制御し易くなり、流量調節を正
確に行うことが可能となる。
【0034】また、従来の流量調節弁100の場合、二
次側の圧力変動によって圧力が高くなると、ダイアフラ
ム弁体121の膜部が加圧されて弁体部122が押し上
げられてしまい、流量が変動してしまう問題があった。
しかし、本実施の形態の流量調節弁1では、ダイアフラ
ム弁体41にかかる二次圧が変動してリフト位置が変化
しても、図9に示すように、ダイアフラム弁体41のリ
フト量の変化に対して流量変化が極めて少ない。そのた
め、二次圧変動に対する流量変動への影響がほとんどな
くなった。
【0035】ところで、本発明の流量調節弁1は、様々
な変形が可能である。そこで、他の実施の形態を図面を
参照して説明する。以下に説明する流量調節弁の変形例
は、エアアクチュエータによって駆動部が構成されたも
のであり、バルブ本体の構成も図1及び図2に示したも
のと概略同一であるため全体の構成図は省略する。その
ため、以下に本発明の特徴をなす弁部の構成のみを示
し、前記実施の形態のものと共通する構成要素について
は、同一の符号を示して説明する。
【0036】そこで、先ず前記実施の形態の流量調節弁
1の弁体側の変形例について説明する。図10は、第1
変形例を示す弁部の拡大断面図である。このダイアフラ
ム弁体51は、弁座面35から所定距離離れた高さに、
バルブ本体2とアクチュエータ本体3とで挟み込むよう
にしてダイアフラム52を張り、ロッド13に嵌合した
円筒形状のシールステム53内に、スプリング54によ
って下方へ付勢されるボール55を備えるものである。
そして、このダイアフラム弁体51は、ダイアフラム5
2に押さえつけられたときの最隆起点P1が、弁孔33
の開口部33aに近接して弁座面35に当接するように
設けられている。
【0037】そこで閉弁時には、下降するシールステム
53によってダイアフラム52が弁座面35に押し付け
られ、弁孔33の周りが環状にシールされる。シールス
テム53内では、ダイアフラム52が弁座面35に対し
てボール55によって点で押さえ付けられる。次いで、
エアアクチュエータによってシールステム53が持ち上
げられると、ダイアフラム52は、その弾性によってシ
ールステム53にならって上方へ変位する。但し、スプ
リング54とダイアフラム52との弾性力のバランスに
より、アクチュエータが所定以上上昇するまでは、ダイ
アフラム52がボール55によって押さえ付けられ、図
示するように最隆起点P1で弁座面35に当接した状態
になっている。
【0038】従って、前記実施の形態と同様に有効断面
積を楔形円筒面の面積としたことによって、微少流量調
節の制御が容易になった。特に、本例の場合には、図示
するような流量調節時に、ダイアフラム52がシールス
テム53の外周に引っかけられて変位するため、最隆起
点Pを中心にして広がるダイアフラム52の傾斜角が小
さくなって有効断面積を小さくでき、流量を微少にする
ことができる。また、弁部の構造をシールステム53と
ダイアフラム52とに分離させたことにより、弁体の構
造を簡単にし、その製作が容易になった。
【0039】次に、図11は、第2変形例を示す弁部の
拡大断面図である。このダイアフラム弁体61は、ロッ
ド13に嵌合する支持部62が、前記ダイアフラム弁体
41のステム部42の下端部分を中実にし、その下端に
球面突起63を設けたものである。そして、その支持部
62には、可撓膜64及び不図示の固定部65とが前記
実施の形態と同様にして連続し、弾性体によって一体成
形されたものである。そして、このダイアフラム弁体6
1は、球面突起63の最隆起点P2が弁孔33の開口部
33aに近接して弁座面35に当接するように設けられ
ている。
【0040】そのため、図示する位置から支持部62が
下降すれば、下方への押圧力を受けて球面突起63が潰
されるようにして変形し、弁孔33の開口部33aを塞
ぐこととなる。そして、その状態から嵌合部62が上昇
すれば、弁座面35にと押しつけられた最隆起点P2を
中心とする所定領域の接触面は、その最隆起点P2に対
して遠い位置から弁座面35と離間していく。そこで、
このような弁の場合、その有効断面積が図6に示す楔形
円筒面A3に示すようになるため、この第2変形例によ
れば、弁体の構造を簡易なものとし、前記実施の形態の
流量調節弁1と同様に微少流量調節の制御性が良くなっ
た。
【0041】次に、前記実施の形態の流量調節弁1の弁
座側を変形例について説明する。図12は、第3変形例
を示す弁部の拡大断面図である。これは、弁座面71を
隆起させた凸状球面71aを設け、そこに弁孔72を穿
設させたものである。弁体41は、ボール46の中心を
通る軸線Lが、凸状球面71aの中心に位置するように
配置され、弁孔72は、軸線Lに重ならない近接した位
置にあって、その軸線Nが軸線Lとずれたオフセット構
造がとられている。そこで、エアアクチュエータの駆動
によりダイアフラム弁体41が図示する位置から下降す
れば、ステム部42が弁座面71の平面71bに当接
し、流量調節膜43が凸状球面71aを包み込んで閉弁
が行われる。
【0042】続いて、ダイアフラム弁体41が上昇する
と、ステム部42が弁座面71から離間し、流量調節膜
43は、凸状球面71aの頂部に当接されたまま周りが
上方へ変位してく。その際、流量調節膜43は、凸状球
面71aと同方向に湾曲した状態から図示する水平な状
態、そして更にボール46の球面の沿った下方に湾曲し
た状態へと変化していく。このように流量調節膜43が
ステム部42の上昇に伴って変化してしいく場合、弁孔
72の開口部72aにおける有効断面積が徐々に大きく
なって流量が増すこととなる。
【0043】従って、本例の場合、流量調節膜43が図
示する水平状態から上下に変位可能なため、その流量調
節膜43を弁座面71(凸状球面71a)に当接させて
行う流量調節動作の領域が広がり、微少流量調節する際
の最大流量を大きくすることができた。また、流量調節
膜43が上下方向の変位量を得たため、弁体リフト量の
領域の拡大に伴い電空レギュレータなどの圧力制御機器
へ入力する比例帯の幅がより拡大し、制御幅が広がり、
微少流量調節の制御が容易になった。また、弁孔72の
開口部72aを凸状球面71aの斜面に形成したため、
流量調節膜43が下方を向いたときに有効断面積を小さ
くすることができ、より微少な流量調節が行えるように
なった。
【0044】次に、図13は、第4変形例を示す弁部の
拡大断面図である。これは、弁孔81の開口部81a部
分の弁座面82に凹曲面82aを形成したものである。
弁体41は、ボール46の中心を通る軸線Lが、凹曲面
82aの中心に位置するように配置され、弁孔81は、
軸線Lに重ならない近接した位置にあって、その軸線N
が軸線Lとずれたオフセット構造がとられている。そこ
で、エアアクチュエータの駆動によりダイアフラム弁体
41が図示する位置から下降すれば、ステム部42が弁
座面82の平面82bに当接し、流量調節膜43が弁孔
81の開口部81aを塞いで閉弁が行われる。続いて、
ダイアフラム弁体41が上昇すると、ステム部42が弁
座面82から離間し、流量調節膜43はそれに伴って上
方へ変位していく。しかし、開口部81aが流量調節膜
43と同じ方向に傾斜しているため、開口部81aに隙
間ができるまでのリフト量が大きくなり、また流量調節
膜43が開口部81aの一部を塞いだまま隙間が形成さ
れることとなり、有効断面積がより小さくなる。
【0045】従って、本例の場合、有効断面積を更に小
さくすることができるため、より微少流量の調節をする
ことができるようになった。また、流体が流れ始める弁
体のリフト位置が高くなり、エアアクチュエータの制御
が安定した段階で開口部81aが開き始めるため、有効
断面積を小さくすることとも相まって極めて微少な流量
の調整ができるようになった。また、凹曲面82aを形
成したことにより、加工精度のバラツキを補正して図示
するようにボール46をバランス良く位置決めできる。
【0046】また、閉弁時には、凹曲面82aによって
受圧面積が大きくなるため、ボール46による局所的な
加圧が避けられ、そのボール46から加圧力を受ける流
量調節膜43及び開口部81a周辺のクリープが防止さ
れる。よって、クリープによる形状変化によって、流量
特性が変化するのを防止することができる。更に、凹曲
面82a内にボール46が正確に位置決めされるため、
最隆起点Pの位置をより弁孔81に近づけることができ
る。そのため、最隆起点Pからステム部42との距離の
比に起因する有効断面積を決定する高さを小さくするこ
とができ、より微少流量の調節を制御性良く行うことが
可能となった。
【0047】次に、図14は、第5変形例を示す弁部の
拡大断面図である。これは、弁孔91に環状溝出口91
aに連通し、弁座面92には環状開口部91bが開設さ
れたものである。そして、弁体41は、ボール46の中
心を通る軸線Lが、環状開口部91bの中心に位置する
ように配置されている。そこで、エアアクチュエータの
駆動によりダイアフラム弁体41が図示する位置から下
降すれば、ステム部42が環状開口部91bの周りで弁
座面82に当接し、流量調節膜43が環状開口部91b
を塞いで閉弁が行われる。続いて、ダイアフラム弁体4
1が上昇すると、ステム部42が弁座面92から離間
し、流量調節膜43はそれに伴って上方へ変位してく。
その際、環状開口部91bと流量調節膜43との間には
環状に隙間ができ、その隙間における有効断面積に従っ
た流量調節により流体が流れることとなる。従って、本
例の場合、有効断面積が大きく、流量を増やした微少流
量の流量調節を制御性良く行うことが可能となった。ま
た、ダイアフラム弁体41を弁座面92から離間させて
有効断面積に起因しない状態になった時の最大流量を大
きくすることができる。
【0048】なお、本発明は、前記実施の形態及びその
変形例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しな
い範囲で様々な変更が可能である。例えば、前記実施の
形態では、本発明を具体化した一つの手段としてオフセ
ット構造のものを主に説明したが、他の手段によるもの
であってもよい。また、前記実施の形態では、20cc
/min程度の微少流量調節に使用する流量調節弁とし
て説明したが、流量に限定されるものではなく、本発明
の流量調節弁によれば流量が大きくても流量調節を制御
性良く行うことを可能とする効果を得ることができる。
また、前記実施の形態では、駆動手段としてエアアクチ
ュエータを採用したが、その他ソレノイドやピエゾ素
子、或いはモータを利用したリニアアクチュエータであ
ってもよく、またエアアクチュエータにしてもダイアフ
ラムではなくシリンダであってもよい。また、例えばダ
イアフラム弁体41を上昇させた際に、流量調節膜43
を弁座面に押圧する手段としてボール46を介したスプ
リング47の弾性力を利用したが、ステム部42内に加
圧封入した流体圧力を利用するようにしてもよい。
【0049】また、弁孔の孔形状は円形だけでなく楕円
や菱形などの様々な形状であってもよい。例えば、孔形
状が菱形の場合、ボールをオフセットさせることをしな
くても、流量調節膜43が上方に変位する際に微小な有
効断面積を形成することができ、その変化量もボールの
中心からステム部42との比で変位することとなり、制
御性を良くすることができる。また、図13に示したボ
ール46を正確に位置決めする弁座面82の形状は、凹
曲面82bに限らずすり鉢状などであってもよい。ま
た、図11では、球面突起63を設けたダイアフラム弁
体61を弾性体で形成した、弾性体によれば、例えば図
15に示すように、球面突起とせずに円柱の下端を斜面
にした流量調節面とした弁体を弁座面に対して垂直に当
接させるようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】本発明は、弁座面に開設された弁孔の開
口部を開閉すべく、弁座面に対して当接・離間する弁体
の上下方向の変位を駆動手段によって制御し、弁体と開
口部との隙間の大きさによって弁孔を通る流体の流量を
調節するものであって、弁孔の開口部を開閉すべく弁座
面に当接・離間する前記弁体の流量調節面が、前記開口
部分から遠い部分が前記弁座面に対して上下方向へ大き
く変位するようにしたので、微少流量の正確な調節を行
うことができる流量調節弁を提供することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流量調節弁の一実施の形態のを示
した閉弁時の断面図である。
【図2】本発明に係る流量調節弁の一実施の形態のを示
した開弁時の断面図である。
【図3】弁部を示した拡大断面図であり、(a)〜
(d)にかけて弁の開閉動作を時系列的に示している。
【図4】従来の流量調節弁の弁開度を概念的に示した図
である。
【図5】ニードル弁の弁開度を概念的に示した図であ
る。
【図6】本実施の形態の流量調節弁の弁開度を概念的に
示した図である。
【図7】円柱形空間A1を弁開度とした場合の当該弁開
度に対する弁体リフト量との関係のグラフを示した図で
ある。
【図8】隙間A,Cに対する弁体のリフト量(エアアク
チュエータの出力量)との関係のグラフを示した図であ
る。
【図9】単位時間当たりの流量に対する弁体変位との関
係のグラフを示した図である。
【図10】第1変形例を示す弁部の拡大断面図である。
【図11】第2変形例を示す弁部の拡大断面図である。
【図12】第3変形例を示す弁部の拡大断面図である。
【図13】第4変形例を示す弁部の拡大断面図である。
【図14】第5変形例を示す弁部の拡大断面図である。
【図15】従来の流量調節弁を示した部分断面図であ
る。
【図16】従来の流量調節弁を示した弁部の拡大断面図
である。
【符号の説明】
1 流量調節弁 2 バルブ本体 3 アクチュエータ本体 4 キャップ 13 ロッド 14 ダイアフラム 33 弁孔 41 ダイアフラム弁体 42 ステム部 43 流量調節膜 44 可撓膜 45 固定部 46 ボール 47 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 昭夫 愛知県春日井市堀ノ内町850番地 シーケ ーディ株式会社春日井事業所内 Fターム(参考) 3H052 AA01 BA35 CA18 CA22 DA02 EA16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁座面に開設された弁孔の開口部を開閉
    すべく、弁座面に対して当接・離間する弁体の上下方向
    の変位を駆動手段によって制御し、弁体と開口部との隙
    間の大きさによって弁孔を通る流体の流量を調節する流
    量調節弁において、 弁孔の開口部を開閉すべく弁座面に当接・離間する前記
    弁体の流量調節面は、前記開口部分から遠い部分が前記
    弁座面に対して上下方向へ大きく変位することを特徴と
    する流量調節弁。
  2. 【請求項2】 弁座面に開設された弁孔の開口部を開閉
    すべく、弁座面に対して当接・離間する弁体の上下方向
    の変位を駆動手段によって制御し、弁体と開口部との隙
    間の大きさによって弁孔を通る流体の流量を調節する流
    量調節弁において、 前記弁体は、前記弁孔の開口部を塞ぐ膜部材と、前記開
    口部を囲むように前記弁座面に当接・離間して膜部材を
    上下に変位させる、前記駆動手段に直接連結された保持
    部材とを有し、その保持部材内の略中心位置にて前記膜
    部材を前記弁座面に押し付ける押圧手段が設けられたも
    のであって、 前記保持部材に伴って上昇及び下降する前記膜部材を前
    記押圧手段が弁座面に相対的に押し付け、前記膜部材が
    前記保持部材内の略中心位置より遠い部分が弁座面に対
    して上下方向へ大きく変位することを特徴とする流量調
    節弁。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の流量調節弁において、 前記弁体は、前記保持部材をなす中空円筒状のステム部
    に、前記膜部をなす前記ステム部の下端を塞ぐ流量調節
    膜が張られ、ステム部の下端部外周には半径方向に広が
    った可撓膜が周縁の固定部でバルブ本体側へ固定された
    ダイアフラム弁体であることを特徴とする流量調節弁。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の流量調節弁において、 前記膜部材が、弁孔の開口部上方に張られたダイアフラ
    ムであり、前記保持部材が、前記駆動手段に連結された
    円筒形状のステム部材であることを特徴とする流量調節
    弁。
  5. 【請求項5】 弁座面に開設された弁孔の開口部を開閉
    すべく、弁座面に対して当接・離間する弁体の上下方向
    の変位を駆動手段によって制御し、弁体と開口部との隙
    間の大きさによって弁孔を通る流体の流量を調節する流
    量調節弁において、 前記弁体は、弾性部材によって形成され、その先端を前
    記弁座面に押し付けて弾性変形させることにより前記弁
    孔の開口部を塞ぎ、弁座面に当接する最先端部から順に
    前記開口部を塞ぐように変形する形状であって、前記駆
    動手段による駆動によって前記開口部に対して遠い部分
    が前記弁座面に対して上下方向へ大きく変位することを
    特徴とする流量調節弁。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の流量調節弁において、 前記弁体の先端形状が、凸面又は斜面であることを特徴
    とする流量調節弁。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の流量調節弁において、 前記弁孔の開口部が、前記弁座面の凸状球面部又は凹状
    円錐面部に形成されたものであることを特徴とする流量
    調節弁。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の流量調節弁において、 前記弁孔は、環状溝出口をなして前記弁座面に環状開口
    部が開設されたものであって、流量調節面の押圧点が環
    状開口部の中心に相当する弁座面上にあることを特徴と
    する流量調節弁。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の流量調節弁において、 弁孔の開口部の形状が非円形であることを特徴とする流
    量調節弁。
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