JP2000320234A - 障子、扉等の開閉機構 - Google Patents

障子、扉等の開閉機構

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JP2000320234A
JP2000320234A JP11132079A JP13207999A JP2000320234A JP 2000320234 A JP2000320234 A JP 2000320234A JP 11132079 A JP11132079 A JP 11132079A JP 13207999 A JP13207999 A JP 13207999A JP 2000320234 A JP2000320234 A JP 2000320234A
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opening
sliding
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JP11132079A
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Inventor
Takeshi Tomoto
毅 戸本
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Chuo Hatsujo KK
Chuo Spring Co Ltd
Original Assignee
Chuo Hatsujo KK
Chuo Spring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状部材と枠との干渉がなく、板状部材と枠
との隙間が小さくでき、開放角度を大きくでき、開口部
を広くする。 【解決手段】 軸ピン11で相互に回動自在に支持した
主アーム20と従アーム30を、枠2側と障子3側でそ
れぞれ回動自在に支持し、主アーム20の末端を滑動用
カラー23で障子3側の摺動用溝302で摺動させ、従
アーム30の末端を滑動用カラー33で枠2側の摺動用
溝202で摺動させる。主アーム20には、障子3を開
放方向に付勢するトーションバーを備える。主アーム2
0の軸ピン11から滑動用カラー23が備えられたカラ
ーピン24までの長さが、軸ピン11から主アーム20
及び従アーム30の他の端部までの長さより長く設定し
てあるため、各アーム20、30が回動すると、障子3
を枠2から張り出させるとともに、障子3を揺動させ
て、枠2を開口させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓の障子や各種の
扉など、枠内での揺動動作によって開閉するよう設けら
れた障子や扉等の開閉機構に関し、特に、揺動時に障
子、扉等と枠との干渉をなくし、障子、扉等の開閉動作
における開放角度を大きくし、開口部を広くするための
改良に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、建物の窓において、枠内に障子や
扉等を配して開閉するための構造においては、単純な回
転ヒンジを枠の端部に設けて、障子等を開放する構造と
なっている。この場合、回転ヒンジは、回動軸部分が障
子等が開く側に突出して配置される構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】昨今では、揺動動作に
より開閉が必要な障子、扉等に対しても、建物等の外観
やインテリアに対する趣味が重要視されるようになり、
例えば、障子や扉が取り付けられる周り近傍の壁面等と
障子等に対して、連続した面としての一体感が要求さ
れ、単なる実用性を越えて、外観やインテリアに相応し
いより洗練された開閉機構が望まれている。
【0004】これに対し、従来のように、壁や床面から
回転ヒンジの回動軸部分が突出する構造では、上述の要
求に応えることができない。また、回転ヒンジの回動軸
部分が平面から突出しないようにするために、回動軸部
分を枠の内側に隠すように配置すると、開放時に回転ヒ
ンジ側で障子等と枠とが干渉してしまうとともに、障子
等と枠との隙間が小さいと開放角度が小さくなり、開口
部を広くすることができない。また、障子等の開放角度
を大きくするためには、回転ヒンジ側で障子等と枠との
間に大きな隙間が必要となり、壁と障子等との一体感が
損なわれてしまうため、昨今のインテリア重視の要求に
は応えることができないという問題がある。
【0005】さらに、外観の一体感を確保するために
は、障子等を枠からの滑り出し構造にすることが考えら
れるが、この場合には、障子の開放角度が大きくでき
ず、開口部を広くすることができないという問題があ
る。
【0006】本発明は、障子や扉等と壁面等とが干渉せ
ず、また、障子や扉等と壁面等との間に大きな隙間が生
じたり、壁等から突出部材が生じたりすることなく、障
子等と壁等との一体感を確保できるとともに、開放角度
を大きくでき、開口部を広くすることができる優れた開
閉機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1は、
枠の内側に配された障子、扉等の板状部材の1つの縁を
揺動基準縁とし、該揺動基準縁の近傍に設けられて前記
板状部材を前記枠に対して開閉自在に揺動支持する障
子、扉等の開閉機構において、軸によって相互に回動自
在に支持された主アーム及び従アームからなり、前記板
状部材における前記揺動基準縁の両側に位置する2つの
回動縁と、該回動縁にそれぞれ対応する前記枠との間に
配された1対のXアームであって、前記2本のアームの
各一端側を前記板状部材と前記枠に設けられた回動軸に
おいてそれぞれ回動自在に設けた回動軸端とし、該2本
のアームの各他端側をそれぞれ対向する前記枠及び前記
板状部材にそれぞれ設けられた滑動用溝内で滑動する滑
動子を有する滑動端とし、前記2本のアームのうち前記
枠側に回動軸端を有し前記板状部材側に滑動端を有する
前記主アームについて、前記軸から前記滑動端までの長
さを、該主アームにおける前記軸から前記回動端までの
長さ及び前記板状部材側に回動軸端を有し前記枠側に滑
動端を有する前記従アームの前記軸から各端までの長さ
に対して大きく設定することによって、前記板状部材の
開放動作と開放方向への張り出し動作とを同時に行うこ
とを特徴とする。
【0008】請求項2は、請求項1において、前記枠に
設けられた枠側滑動用溝は、該枠側滑動用溝内を滑動す
る前記従アームの滑動端が前記主アームの回動軸側へ近
づくにつれて、次第に前記板状部材の開方向へ変位させ
るように、前記枠の配置方向に対して開方向変位して形
成されたことを特徴とする。
【0009】請求項3は、請求項1、2において、前記
板状部材に設けられた板側滑動用溝は、前記板状部材の
開動作開始当初に、前記板側滑動用溝内を滑動する前記
主アームの滑動端が前記従アームの回動軸側へ近づくに
つれて、該滑動端と前記板状部材との相対距離を小さく
するように、前記板状部材の配置平面に対して接近変位
させるように形成されたことを特徴とする。
【0010】請求項4は、請求項1、2において、前記
板状部材に設けられた前記板側滑動用溝は、前記板状部
材の開動作終了時に、該滑動用溝内を滑動する前記主ア
ームの滑動端が前記従アームの回動軸側へ近づくにつれ
て、該滑動端と前記板状部材との距離を次第に遠くする
ように、前記板状部材の配置平面に対して離反変位させ
るように形成されたことを特徴とする。
【0011】請求項5は請求項1、2において、前記板
状部材に設けられた前記板側滑動用溝は、前記板状部材
の開動作開始当初に、前記板側滑動用溝内を滑動する前
記主アームの滑動端が前記従アームの回動軸側へ近づく
につれて、該滑動端と前記板状部材との相対距離を小さ
くするように、前記板状部材の配置平面に対して接近変
位させるように形成された接近変位溝と、前記板状部材
の開動作終了時に、該滑動用溝内を滑動する前記主アー
ムの滑動端が前記従アームの回動軸側へ近づくにつれ
て、該滑動端と前記板状部材との距離を次第に遠くする
ように、前記板状部材の配置平面に対して離反変位させ
るように形成された離反変位溝とが連続して形成された
略へ字形状又は略円弧形状を呈することを特徴とする。
【0012】請求項6は、請求項1から5において、前
記主アームには、該主アームを前記板状部材の開放方向
へ回転付勢するためのトーションバーが備えられたこと
を特徴とする。
【0013】
【発明の作用・効果】本発明では、枠と板状部材とが揺
動基準縁の両側の回動縁で1対のXアームによって連結
されており、各Xアームの2本のアームのうち、枠側に
回動軸端を有し板状部材側に滑動端を有する主アーム
は、軸から滑動端までの長さが、他の端およびもう一方
の従アームの軸から各端までの長さより大きくなってい
る。従って、板状部材が開放されるときには、板状部材
全体が枠から張り出すように動作しながら、主アームの
軸から板状部材の滑動端までの長さが他よりも長く設定
されているため、板状部材が張り出すときに、板状部材
の滑動端側を、回動軸端側よりも大きく外側へ張り出さ
せる。これによって、板状部材全体は、揺動基準縁を略
揺動軸として揺動し、枠を開放する。
【0014】板状部材が枠から揺動するとき、枠に対し
て張り出す動作を伴うため、揺動基準縁側で板状部材と
の間で大きな隙間がなくても、確実に揺動動作を行うこ
とができる。従って、板状部材が枠と干渉することな
く、枠と板状部材との間の隙間を小さくすることがで
き、板状部材と枠の外側の壁等との一体感を損なうこと
がない。また、主アームの軸から滑動端までの長さがた
めの部分より大きくしてあるため、板状部材を確実に枠
から揺動させることができ、枠の開口部分を広くするこ
とができる。
【0015】請求項2では、板状部材の開放動作時に、
枠側滑動用溝内を板状部材を回動軸端とする従アームの
滑動端が滑動するとき、滑動端が主アームの回動軸側へ
近づくにつれて、次第に板状部材の開方向へ変位する。
この変位に伴って、Xアームにおいて各アームの交点で
ある軸は、枠によって形成されている開口平面から垂直
に当たる板状部材の開放方向ではなく、揺動基準縁から
遠ざかる方向へ変位の大きさ分だけ幾分傾いた方向へ向
かって変位することになる。これにより、板状部材の揺
動基準縁は、開放方向へ変位しながら、同時に揺動基準
縁と対応する枠との間隔が大きくなる方向へも変位する
ことになる。この結果、板状部材の揺動基準縁と枠との
干渉を確実に防止できる。
【0016】請求項3においては、板状部材の開放動作
の開始当初には、主アームの滑動端は、板状部材の板側
滑動用溝内で接近変位して、板状部材との相対距離が小
さくなる。これによって、主アームの滑動端は、滑動端
自らのみが開放方向へ変位するが、板状部材を開放側へ
変位させる力は、その板側滑動用溝内での滑動端の開方
向への変位の大きさに応じて小さく、或いは、なくな
る。これにより、揺動基準縁側を見かけ上の揺動軸とす
る板状部材の揺動(回転)が抑制され、板状部材全体が
枠から開放方向へ向かって変位することになる。従っ
て、この主アームの滑動端の開放方向への変位の間に、
従アームによって揺動基準縁側が枠から開放方向側へ張
り出されることになり、揺動基準縁側での板状部材と枠
との干渉を防止できる。
【0017】請求項4では、板状部材の開動作におい
て、主アームの滑動端が板状部材の板側滑動用溝内で従
アームの回動軸側へ次第に近づき、その滑動を終了する
ときには、主アームの滑動端が従アームの回動軸側へ近
づくにつれて、離反変位して、滑動端と板状部材との距
離が次第に遠くなる。これにより、板状部材の開動作に
おいて、主アーム自体が回動してその滑動端が板状部材
の開方向へ回動するとき、板側滑動用溝は、主アームの
滑動端に対して相対的にはさらに開方向への作用を受け
るため、板側滑動用溝を有する板状部材は、主アームの
回動角度よりさらに大きな角度まで開放されることにな
る。これによって、板側滑動用溝が閉方向変位して形成
されていない場合よりも、大きな開放角度まで板状部材
を開放させることができ、板側滑動用溝の長さを短く設
定することができる。従って、小型の開閉機構でありな
がら、板状部材の開放角度を大きくすることができる。
【0018】請求項5では、板状部材に設けられた板側
滑動用溝は、主アームの滑動端が従アームの回動軸側へ
近づくにつれて、開動作の開始当初には、滑動端と板状
部材との相対距離が次第に小さくなるように接近変位
し、開動作終了時には、滑動端と板状部材との相対距離
が次第に大きくなるように離反変位するように、略へ字
形状又は略円弧形状に形成されている。従って、板状部
材の一連の開動作において、主アームは、板状部材を当
初は開方向へ張り出させ、動作終了時には、板状部材の
開放角度を大きくするように作用する。これによって、
小型の開閉機構でありながら、板状部材と枠とが干渉す
ることなく、板状部材の円滑な開動作を確保することが
できるとともに、板状部材の開放角度を大きくすること
ができる。
【0019】請求項6は、主アームには、主アームを板
状部材の開放方向へ回転付勢するためのトーションバー
が備えられている。このため、板状部材を開放する場合
に、板状部材の閉鎖状態を解除するだけで簡単に開放動
作を開始することができ、開放操作の負担が少ない。特
に、板状部材が閉鎖状態において、水平状態に配置され
ている場合には、上方へ向かって付勢しておくことで、
閉鎖解除を行うことで、板状部材を立ち上がらせるよう
に開放することができる。従って、例えば、板状部材が
床面に設けられているような場合には、板状部材を引き
上げるための把手等を設けなくても、簡単に開放操作を
行うことができ、板状部材と枠の周りとの一体感を損な
うことがないとともに、板状部材の重さが軽減されるた
め、開放操作が容易となる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の開閉機構を説明する。図1は、建物の壁面に設けら
れる窓装置1である。窓装置1は、矩形の枠2と枠2の
内側に配置される障子3と、障子3を枠2に対して開閉
自在に支持するための1対の開閉機構10とからなり、
開閉機構10は、枠2及び障子3の一方の側(図1にお
いて上方)に偏って、障子3の両側に左右対象構造に設
けられている。尚、障子3において、開閉機構10が設
けられた側の縁3a(図1において上方の縁)が、上記
説明における揺動基準縁に相当し、枠2においては、縁
3aと面する側が、揺動基準縁に対応する側に相当す
る。また、障子3において、縁3aを挟む両側の各縁3
b、3cが回動縁に相当する。以下、開閉機構10を図
に基づいて説明する。尚、以下の図及び説明では、開閉
機構10を、図1における右側部分についてのみ示して
説明し、左側部分はこれらと対称構造を有するものであ
り、説明を省略する。
【0021】開閉機構10は、図2、図3に示すとお
り、長さの異なる2本のアーム20、30を軸ピン11
で相互に回動自在に軸支した変形Xアームを中心にして
構成される。変形Xアームのうち長さの長い主アーム2
0は、障子3を開閉させるための主部材となるもので、
軸ピン11を通す軸穴21を中心にして一方が短く、他
方が長くなっており、また、軸穴21を中心にして軸周
方向に僅かに折れ曲がった略へ字形状を呈している。
【0022】主アーム20の軸穴21からの長さが短い
方の端部近傍には、枠2側で支持されて回動軸となる回
動用カラー12を通すための回動用穴22が形成され、
主アーム20の軸穴21からの長さが長い方の端部近傍
には、滑動子となる滑動用カラー23を支持するカラー
ピン24を通すためのピン穴25が形成されている。
【0023】他方、変形Xアームのうち長さの短い従ア
ーム30は、障子3を開閉させるとき、障子3と枠2と
の干渉を防ぐために、揺動する障子3の揺動軸側を変位
させるための補助部材となるもので、軸ピン11を通す
軸穴31を中心にして、その両端までの長さが、主アー
ム20の軸穴21から回動用穴22側の短いほうの端部
までの長さとほぼ同等であり、一方の端部近傍には、障
子3側で支持されて回動軸となる回動軸ピン13を通す
ための軸ピン穴32が形成され、従アーム30の他方の
端部近傍には、滑動子となる滑動用カラー33を支持す
るカラーピン34を通すためのピン穴35が形成されて
いる。
【0024】以上の構成からなる主アーム20と従アー
ム30は、軸穴21、31同士がワッシャ14を介して
重ね合わせられて軸ピン11を貫通させて、軸ピン11
の末端がかしめられて、相互に回動自在の変形Xアーム
として一体化される。
【0025】枠2には、上部内側コーナーに下方を向い
て大きく突き出した略L字側の滑動用ブラケット201
が設けられ、滑動用ブラケット201には、従アーム3
0に備えられた滑動用カラー33を滑動させるための滑
動用溝202が形成されている。この滑動用溝202
は、滑動用カラー33の滑動位置が主アーム20が回動
支持される回動用カラー12へ近づくに伴って次第に障
子3の開放方向へ変位するように、滑動用カラー33の
滑動位置の変位に伴って、枠2の内外方向にも変位する
ように、斜めに方向に形成されている。
【0026】枠2には、また、滑動用ブラケット201
との間に、変形Xアームを配するための間隔をおいて、
同じく下方を向いて突き出した回動軸用ブラケット20
3が設けられている。回動軸用ブラケット203には、
上記回動用カラー12を通すためのカラー支持用穴20
4が形成されている。
【0027】障子3には、障子3の開放方向と反対の側
に、滑動用ブラケット301と回動軸用ブラケット30
3とが設けられる。滑動用ブラケット301には、主ア
ーム20に備えられた滑動用カラー23を滑動させるた
めの滑動用溝302が形成されており、回動軸用ブラケ
ット303には、上記回動軸ピン13を通すためのピン
用穴304が形成されている。
【0028】滑動用溝302は、滑動用カラー23の滑
動位置が従アーム30が回動支持される回動軸ピン13
すなわち縁3a側へ近づくに伴って、最初は次第に障子
3との相対距離が次第に小さくなるように接近変位する
ように、後半は、逆に、障子3との相対距離が大きくな
るように離反変位するように、滑動用カラー23の滑動
位置の変位に伴って、障子3との相対距離が変位するよ
うに、略円弧形状に形成されている。
【0029】上記Xアームの主アーム20は、回動用穴
22がワッシャ205を介して回動軸用ブラケット20
3のカラー用穴204に重ね合わせられて、カラー用穴
204と回動用穴22内に回動用カラー12が嵌め込ま
れて、回動用カラー12の末端が、フレア形状にかしめ
られて、主アーム20が回動軸用ブラケット203に対
して、回動自在に支持される。主アーム20の末端で
は、ピン穴25が鍔付きの滑動用カラー23を介して滑
動用ブラケット301の滑動用溝302に重ね合わせら
れて、滑動用溝302の裏側でワッシャ26を介してカ
ラーピン24の末端がかしめられて、カラーピン24が
滑動用溝302に対して滑動可能に一体化される。
【0030】また従アーム30は、回動用穴32がワッ
シャ305を介して回動軸用ブラケット303のピン用
穴304に重ね合わせられて、回動用穴32とピン用穴
304内に回動軸ピン13が嵌め込まれて、回動軸ピン
13の末端がかしめられて、従アーム30が回動軸用ブ
ラケット303に対して回動自在に支持される。従アー
ム30の末端では、ピン穴35が鍔付きの滑動用カラー
33を介して滑動用ブラケット201の滑動用溝202
に重ね合わせられて、滑動用溝202の裏側でワッシャ
36を介してカラーピン34の末端がかしめられて、カ
ラーピン34が滑動用溝202に対して滑動可能に一体
化される。
【0031】以上の構成からなる開閉機構10には、さ
らに、障子3を開放方向に付勢するための付勢手段とし
てのトーションバー40が備えられている。トーション
バー40は、棒状ばねの両端がそれぞれ互いにねじれ方
向に折れ曲がった枠側係止部41及びアーム側係止部4
2として成形されているもので、一方の枠側係止部41
は、枠2の内側に設けられた枠側固定部材43の係止穴
44内に差し込まれており、他方のアーム側係止部42
は、主アーム20の回動用穴22と軸穴21との間に複
数のねじ等によって取付けられたフック45内に嵌め込
まれている。
【0032】以上の構成からなる開閉機構10は、図
4、図5に示すように、枠2及び障子3に取付けられ
て、窓装置1が構成されている。尚、この窓装置1に
は、障子3を枠2の内側へ閉鎖するための機構として、
例えば、ワイヤー、チェーンケース、手動閉鎖装置など
が備えられており、これらの閉鎖機構が機能している場
合には、トーションバー40の付勢力に抗して、閉鎖状
態が維持される。
【0033】次に、上記構成からなる窓装置1における
障子3の開放作動を説明する。図6(a)に示すよう
に、閉鎖状態において、閉鎖機構(図示なし)を解除す
ると、トーションバー40の付勢力によって回動付勢さ
れている主アーム20が、障子3を開放方向へ付勢し、
それに伴い、従アーム30が、軸穴31で軸ピン11に
よって軸穴21を介して主アーム20によって開放付勢
される。また、主アーム20の滑動用カラー23及び従
アーム30の滑動用カラー33が、滑動用溝302及び
滑動用溝202において、それぞれ滑動しながら、相対
的に障子3を開放付勢する。
【0034】この開放動作では、従アーム30の滑動用
カラー33は、滑動用溝202内で滑動とともに次第に
障子3の開放方向へ変位する。他方、開放動作初期に
は、主アーム20の滑動用カラー23は、滑動用溝30
2において、障子3との相対距離が次第に近づくように
接近変位する。この結果、障子3は、図6(b)に示す
ように、僅かに揺動するものの、障子全体としては、枠
2から外側へ向かって張り出すように変位する。さら
に、主アーム20及び従アーム30がそれぞれ回動する
と、図7、図8に示すように、障子3は、次第に揺動角
度を大きくする。
【0035】障子3の開放動作が進行し、主アーム20
の滑動用カラー23が滑動用溝302内で、接近変位し
た側へ滑動すると、滑動用カラー23は、滑動用溝30
2を介して障子3をさらに開放させるように作用し、障
子3の開放動作において、最終的には、図9に示すよう
に、主アーム20の回動角度より大きな角度まで障子3
を揺動させて、枠2を開放する。
【0036】以上の開放動作において、滑動用溝202
が、滑動用カラー33の滑動時に斜め方向に変位するよ
うに形成されていることによって、変形Xアームにおい
て各アームの交点である軸ピン11の位置は、枠2によ
って形成されている窓用開口平面から垂直に当たる方向
ではなく、回動軸である回動用カラー12から遠ざかる
方向へ幾分傾いた方向(図8、9において、図示左方向
よりやや斜め下方)へ向かって変位することになる。こ
れにより、障子3の回動軸ピン13側の縁3aは、開放
方向へ変位しながら、同時に障子3の回動軸ピン13側
の縁3aと対応する枠2との間隔が大きくなる方向へも
変位することになる。この結果、障子3の縁3aと、枠
2との干渉を確実に防止できる。
【0037】また、滑動用溝302が、滑動用カラー2
3の滑動時に、障子3の開放動作初期には障子3との相
対距離が次第に近づくように変位し、その後は、障子3
との相対距離が次第に大きくなるように変位するよう
に、略円弧形状に形成されていることによって、障子3
の開放動作当初には、揺動基準縁側となる障子3の縁3
a側を見かけ上の揺動軸とする障子3の揺動(回転)が
抑制され、障子3全体が枠2から開放方向へ向かって張
り出すように変位することになる。従って、この主アー
ム20の滑動用カラー23が障子3に近づいて、主アー
ム20の先端側が開放方向へ変位する間に、従アーム3
0によっても揺動基準縁の縁3aが枠2から開放方向側
へ張り出されることになり、縁3a側での障子3と枠2
との干渉を防止できる。
【0038】さらに、障子3の開放動作の後半では、滑
動用カラー23が滑動用溝302内を滑動する際に、障
子3から遠ざかるように変位する。この変位によって、
障子3は、滑動用カラー23と障子3との相対的な距離
が大きくなり、滑動用カラー23が障子3をさらに開放
側へ変位させることになる。これにより、障子3は、回
動用カラー12を回動軸とする主アーム20自体の回動
角度よりさらに大きな角度まで開放されることになる。
従って、開放動作の後半に、滑動用溝302が接近変位
していない場合よりも、大きな開放角度まで障子3を開
放させることができ、障子3の滑動用溝302の長さを
短く設定することができる。従って、小型でありなが
ら、障子3の開放角度を大きくすることができる。
【0039】以上の実施例では、障子3側に設けた滑動
用ブラケット301の滑動用溝302を略円弧形状にし
たものを示したが、接近変位の溝と離反変位の溝とが連
続的に設けられているものであれば同様の効果が得ら
れ、例えば、直線状の溝を連続させた「く」字形状」や
「へ」字形状であってもよい。また、この滑動用溝30
2は、それぞれ、接近変位の溝と離反変位の溝とがそれ
ぞれ別々の作用効果を奏するものであるため、どちらか
一方が、障子3と平行であっても、他方の変位溝によっ
て、独立した作用効果を奏することができる。
【0040】上記実施例では、枠2が垂直に配設される
窓装置の実施例を示したが、枠2が水平方向に配される
窓装置でもよい。また、上記実施例では、障子3が開閉
される窓装置を示したが、床面に開閉扉が設けられる床
下収納庫などの扉を開閉するものでもよい。その場合に
は、扉と枠との干渉を防止する効果が大きいため、扉と
枠(床面)との隙間を著しく小さくすることができ、よ
り効果的であるとともに、扉の開放角度を大きくするこ
とができるため、収納庫内への物の出し入れを円滑に行
うことができる。さらには、トーションバーを備えてい
て、扉を開放方向に付勢できるため、物を出し入れする
扉の開放時に、誤って扉が閉じてしまう不具合をなくす
ことができ、使い勝手が非常に優れたものとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉機構の実施例を示す窓装置の概略
を示す正面図である。
【図2】本発明の開閉機構の主要部を示す組付図であ
る。
【図3】本発明の開閉機構の主要部を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の窓装置における開閉機構を示す窓装置
の部分拡大図である。
【図5】本発明の窓装置における開閉機構を示す窓装置
の部分断面図である。
【図6】本発明の窓装置における開閉機構の作動を説明
するための側面図であり、(a)は閉鎖状態、(b)は
開放動作初期状態を示す。
【図7】本発明の窓装置における開閉機構の作動を説明
するための側面図で、開放動作初動状態を示す。
【図8】本発明の窓装置における開閉機構の作動を説明
するための側面図で、開放動作前半の中間状態を示す。
【図9】本発明の窓装置における開閉機構の作動を説明
するための側面図で、開放動作完了状態を示す。
【符号の説明】
2 枠 3 障子(板状部材) 3a 縁(揺動基準縁) 3b,3c 縁(回動縁) 10 開閉機構 11 軸ピン(軸) 12 回動用カラー(回動軸) 13 回動軸ピン(回動軸) 20 主アーム 21 軸穴(回動軸端) 23 滑動用カラー(滑動子) 25 ピン穴(滑動端) 30 従アーム 31 軸穴(回動軸端) 33 滑動用カラー(滑動子) 35 ピン穴(滑動端) 40 トーションバー 202 滑動用溝(枠側滑動用溝) 302 滑動用溝(板側滑動用溝)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠の内側に配された障子、扉等の板状部
    材の1つの縁を揺動基準縁とし、該揺動基準縁の近傍に
    設けられて前記板状部材を前記枠に対して開閉自在に揺
    動支持する障子、扉等の開閉機構において、 軸によって相互に回動自在に支持された主アーム及び従
    アームからなり、前記板状部材における前記揺動基準縁
    の両側に位置する2つの回動縁と、該回動縁にそれぞれ
    対応する前記枠との間に配された1対のXアームであっ
    て、 前記2本のアームの各一端側を前記板状部材と前記枠に
    設けられた回動軸においてそれぞれ回動自在に設けた回
    動軸端とし、該2本のアームの各他端側をそれぞれ対向
    する前記枠及び前記板状部材にそれぞれ設けられた滑動
    用溝内で滑動する滑動子を有する滑動端とし、 前記2本のアームのうち前記枠側に回動軸端を有し前記
    板状部材側に滑動端を有する前記主アームについて、前
    記軸から前記滑動端までの長さを、該主アームにおける
    前記軸から前記回動端までの長さ及び前記板状部材側に
    回動軸端を有し前記枠側に滑動端を有する前記従アーム
    の前記軸から各端までの長さに対して大きく設定するこ
    とによって、前記板状部材の開放動作と開放方向への張
    り出し動作とを同時に行うことを特徴とする障子、扉等
    の開閉機構。
  2. 【請求項2】 前記枠に設けられた枠側滑動用溝は、 該枠側滑動用溝内を滑動する前記従アームの滑動端が前
    記主アームの回動軸側へ近づくにつれて、次第に前記板
    状部材の開方向へ変位させるように、前記枠の配置方向
    に対して開方向変位して形成されたことを特徴とする請
    求項1記載の障子、扉等の開閉機構。
  3. 【請求項3】 前記板状部材に設けられた板側滑動用溝
    は、 前記板状部材の開動作開始当初に、前記板側滑動用溝内
    を滑動する前記主アームの滑動端が前記従アームの回動
    軸側へ近づくにつれて、該滑動端と前記板状部材との相
    対距離を小さくするように、前記板状部材の配置平面に
    対して接近変位させるように形成されたことを特徴とす
    る請求項1、2記載の障子、扉等の開閉機構。
  4. 【請求項4】 前記板状部材に設けられた前記板側滑動
    用溝は、 前記板状部材の開動作終了時に、該滑動用溝内を滑動す
    る前記主アームの滑動端が前記従アームの回動軸側へ近
    づくにつれて、該滑動端と前記板状部材との距離を次第
    に遠くするように、前記板状部材の配置平面に対して離
    反変位させるように形成されたことを特徴とする請求項
    1、2に記載の障子、扉等の開閉機構。
  5. 【請求項5】 前記板状部材に設けられた前記板側滑動
    用溝は、 前記板状部材の開動作開始当初に、前記板側滑動用溝内
    を滑動する前記主アームの滑動端が前記従アームの回動
    軸側へ近づくにつれて、該滑動端と前記板状部材との相
    対距離を小さくするように、前記板状部材の配置平面に
    対して接近変位させるように形成された接近変位溝と、 前記板状部材の開動作終了時に、該滑動用溝内を滑動す
    る前記主アームの滑動端が前記従アームの回動軸側へ近
    づくにつれて、該滑動端と前記板状部材との距離を次第
    に遠くするように、前記板状部材の配置平面に対して離
    反変位させるように形成された離反変位溝とが連続して
    形成された略へ字形状又は略円弧形状を呈することを特
    徴とする請求項1、2記載の障子、扉等の開閉機構。
  6. 【請求項6】 前記主アームには、該主アームを前記板
    状部材の開放方向へ回転付勢するためのトーションバー
    が備えられたことを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の障子、扉等の開閉機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231821A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Sankyo Tateyama Aluminium Inc 内倒しサッシ
CN102733704A (zh) * 2011-03-29 2012-10-17 富士通先端科技株式会社 开闭部件的开闭机构
CN112336362A (zh) * 2020-10-16 2021-02-09 东软医疗系统股份有限公司 安装机构、防护装置及医疗影像设备

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