JP2000319752A - 耐食性に優れた構造用鋼とその製造方法 - Google Patents

耐食性に優れた構造用鋼とその製造方法

Info

Publication number
JP2000319752A
JP2000319752A JP12667799A JP12667799A JP2000319752A JP 2000319752 A JP2000319752 A JP 2000319752A JP 12667799 A JP12667799 A JP 12667799A JP 12667799 A JP12667799 A JP 12667799A JP 2000319752 A JP2000319752 A JP 2000319752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
ferrite
corrosion resistance
ceq
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12667799A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Ishikawa
忠 石川
Toshihiko Koseki
敏彦 小関
Tomohiko Hata
知彦 秦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP12667799A priority Critical patent/JP2000319752A/ja
Publication of JP2000319752A publication Critical patent/JP2000319752A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼材組織を制御することによって、構造用鋼
の耐食性、特に塩素あるいは塩化物を含む水環境での耐
食性を向上させる。 【解決手段】 特定成分の鋼又は鋼の素材をAc3点以
上に加熱してCを固溶させた状態で、熱間加工の前又は
途中でその時点における表層からそれぞれで鋼の径又は
厚さの5%以上の表層領域を3℃/秒以上の冷却速度で
フェライト分率が10%以上となる温度まで急冷した後
に、該表層領域を復熱させる過程において(Ac1点−
150℃)以上の温度から熱間加工を開始又は再開し
て、(Ac1点−150℃)〜Ac3点+100℃の範囲
で熱間加工を終了し、前記表層領域において、フェライ
トが95%以上を占め、かつ、そのフェライト組織の硬
さHを、特定の式で算出される値以下にする耐食性に優
れた構造用鋼とその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高張力棒鋼・線材・
機械構造用鋼、又は造船、建築、橋梁・橋脚、タンク、
圧力容器、海洋・港湾構造物、及び化学プラント等の大
型鋼構造物向け溶接構造用鋼、等に適用される耐食性に
優れた構造用鋼及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】腐食は単独で、あるいは、疲労破壊、不
安定破壊、脆性破壊の起点となって、鋼構造物の重大損
傷を引き起こす。腐食及び腐食を起点とする損傷事例は
鋼構造物全体の損傷事例の大きな割合を占めるため、そ
の改善は極めて重要である。
【0003】鋼構造物の使用環境は幅広いが、特に腐
食、腐食疲労が問題となるのは、海水環境はじめとする
塩素あるいは塩化物を含む水環境である。これに対し
て、例えば日本鉄鋼協会第159回西山記念講座(19
96)P123にまとめられているように、従来、マリ
ーナースチールはじめ、Cu、Ni、Cr、Pなどの合
金成分を添加・増量し耐海水性を高めた鋼材がこれまで
開発されてきた。更に、鋼の耐食性は、鋼中の合金成分
によって決まり、鋼の組織への依存性はないというの
が、これまでの知見であった。従って鋼に耐食性を付与
する為には前述のような合金元素の添加が必要となる
が、それによって、構造用鋼としてコスト上昇するとと
もに、多量の合金元素の含有により、構造用鋼として必
要な溶接性や加工性が低下する問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような背景から、
本発明の課題は、鋼材組織を制御することによって、構
造用鋼の耐食性、特に塩素あるいは塩化物を含む水環境
での耐食性を向上させることにある。即ち、従来の構造
用鋼に対しては、上述のような耐食性に有効な合金元素
を添加することなく、コスト上昇を抑え、かつ、溶接性
を確保しながら、耐食性を向上することを課題とすると
ともに、更に、従来の耐食構造用鋼に対しては、合金元
素の節減・溶接性向上、あるいは同成分系で、従来の耐
食性を更に大幅に向上させることも課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、鋼の表層部又は鋼板の表・裏層部における鋼
組織をフェライト結晶粒界及び/又は結晶亜粒界に0.
5μm以下のセメンタイト及び/又はNb・Ti・Ta
の炭窒化物を析出せしめ、フェライトが95%以上を占
め、かつ、そのフェライト組織の硬さを、下記(1)式
で算出される値H以下にするものである。
【0006】 H=200[Ceq%]+20+(9[Ceq%]+3.7)/√d ・ ・ ・ (1)式 但し[Ceq%]=C%+Si%/24+Mn%/6+
(Cu%+Ni%)/15であり、C%、Si%、Mn
%、Cu%、Ni%はそれぞれC、Si、Mn、Cu、
Niの重量%で、dはフェライトの平均円相当粒径であ
る。
【0007】本発明の要旨とするところは、以下の通り
である。
【0008】(1) 重量%で、C:0.04〜0.2
5%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.3〜2.
0%、S:0.01%以下の成分を有し、残部鉄及び不
可避的不純物からなり、鋼の表層部又は鋼板の表・裏層
部からそれぞれで鋼の径又は厚さの5%以上の表層領域
においてフェライトが95%以上を占め、かつ、そのフ
ェライト組織の硬さが、上記(1)式で算出される値H
以下であることを特徴とする耐食性に優れた構造用鋼。
【0009】(2) 重量%で、Al:0.005〜
0.6%の成分を有すると共にNb:0.005〜0.
1%、Ti:0.005〜0.05%、Ta:0.00
5〜0.05%の一種又は二種以上を含有することを特
徴とする上記(1)項に記載の耐食性に優れた構造用
鋼。
【0010】(3) 重量%で、Cu:0.05〜1.
0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:0.03〜3.
0%、Mo:0.05〜1.0%、V:0.01〜0.
4%、B:0.0002〜0.002%、P:0.15
%以下、Ca:0.0001〜0.02%、Mg:0.
0001〜0.02%、REM:0.001%〜0.2
%の一種又は二種以上を含有することを特徴とする上記
(1)項又は(2)項に記載の耐食性に優れた構造用
鋼。
【0011】(4) 重量%で、C:0.04〜0.2
5%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.3〜2.
0%、S:0.01%以下の成分を有し、残部鉄及び不
可避的不純物からなる、鋼又は鋼の素材をAc3点以上
に加熱してCを固溶させた状態で、熱間加工の前又は途
中でその時点における表層からそれぞれで鋼の径又は厚
さの5%以上の表層領域を3℃/秒以上の冷却速度でフ
ェライト分率が10%以上となる温度まで急冷した後
に、該表層領域を復熱させる過程において、(Ac1
−150℃)以上の温度から熱間加工を開始又は再開し
て、(Ac1点−150℃)〜Ac3点+100℃の範囲
で熱間加工を終了し、前記表層領域において、フェライ
トが95%以上を占め、かつ、そのフェライト組織の硬
さが、上記(1)式で算出される値H以下にすることを
特徴とする耐食性に優れた構造用鋼の製造方法。
【0012】(5) 重量%で、C:0.04〜0.2
5%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.3〜2.
0%、S:0.01%以下、Al:0.005〜0.6
%の成分を有し、Nb:0.005〜0.1%、Ti:
0.005〜0.05%、Ta:0.005〜0.05
%の一種又は二種以上を含有し、残部鉄及び不可避的不
純物からなる、鋼又は鋼の素材をAc3点以上に加熱し
てC及びNb、Ti、Taの一種又は二種以上を固溶さ
せた状態で、熱間加工の前又は途中でその時点における
表層からそれぞれで鋼の径又は厚さの5%以上の表層領
域を3℃/秒以上の冷却速度でフェライト分率が10%
以上となる温度まで急冷した後に、該表層領域を復熱さ
せる過程において、(Ac1点−150℃)以上の温度
から熱間加工を開始又は再開して、(Ac3点−100
℃)〜Ac3点+100℃の範囲で熱間加工を終了し、
前記表層領域において、フェライトが95%以上を占
め、かつ、そのフェライト組織の硬さが、上記(1)式
で算出される値H以下とすることを特徴とする耐食性に
優れた構造用鋼の製造方法。
【0013】(6) 熱間加工の終了後、冷却速度が5
℃/秒以上で加速冷却又は直接焼き入れすることを特徴
とする上記(4)項又は(5)項に記載の耐食性に優れ
た構造用鋼の製造方法。
【0014】(7) 加速冷却又は直接焼き入れ終了後
に引き続いて、焼戻しすることを特徴とする上記(6)
項記載の耐食性に優れた構造用鋼の製造方法。
【0015】(8) 重量%で、Cu:0.05〜1.
0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:0.03〜3.
0%、Mo:0.05〜1.0%、V:0.01〜0.
4%、B:0.0002〜0.002%、P:0.15
%以下、Ca:0.0001〜0.02%、Mg:0.
0001〜0.02%、REM:0.001%〜0.2
%の一種又は二種以上を含有せしめたことを特徴とする
上記(4)項〜上記(7)項のいずれかに記載の耐食性
に優れた構造用鋼の製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者が種々の鋼の塩素を含む
水環境、湿潤環境、乾湿繰り返し環境での耐食性を詳細
に検討した結果、鋼組織において、転位密度の低いフェ
ライトを主体とさせることで鋼の耐食性が大きく向上す
ることを見出した。
【0017】この転位密度が低いと耐食性が向上する機
構は明確ではないが、転位密度の高い組織の方が、転位
による歪みエネルギーが大きいため、腐食反応の際にも
活性化するのではないかと推察される。
【0018】フェライトは比較的転位密度の低い組織で
はあるが、加工フェライト等、転位密度の高い組織も存
在するため、フェライト組織で、かつ転位密度の低いこ
とを必要条件としなければならない。
【0019】このため、まず、フェライト内部の転位密
度を評価する必要がある。この転位密度を定量的に直接
測定することは極めて難しいが、転位密度が高いとフェ
ライト硬さは高くなる傾向にある。このため、フェライ
ト内部の硬さを測定できれば転位密度を評価することが
出来る。
【0020】このフェライト内部の硬さは、フェライト
粒界やフェライト内に固溶している炭素量等により決定
される。そこで、粒界の特性により、粒径と降伏応力の
関係が変化することを利用して、オーステナイト/フェ
ライト変態により生成した通常の粒界での関係からの逸
脱程度を調査した。この結果、転位密度の低い組織で
は、例えば、ビッカ−ス硬度計で測定したフェライトの
硬さHvと各成分量、結晶粒度dを変数とする下記式
(2)で求められる値HはHv≦Hなる関係になること
を知見した。
【0021】 H=200[Ceq%]+20+(9[Ceq%]+3.7)/√d ・ ・ ・ (2)式 但し、[Ceq%]=C%+Si%/24+Mn%/6
+(Cu%+Ni%)/15であり、C%、Si%、M
n%、Cu%、Ni%はそれぞれC、Si、Mn、C
u、Niの重量%である。
【0022】即ち、上記(2)式は、転位密度の状態を
示す指標であり、化学成分(Ceq)と結晶粒径dによ
り決定される指標である。
【0023】このため、結晶粒径dの測定が重要であ
る。本発明では、通常のオーステナイト/フェライト変
態による粒界だけでなく、加工再結晶による粒界も対象
とするので、通常のナイタール腐食による粒界現出では
不鮮明となる。そこで、加工組織でも鮮明な粒界を現出
させる為には、蓚酸水溶液、過酸化水素水、硫酸水溶液
を主体とする腐食液であるマーシャル試薬が適している
ことを知見し、本試薬により腐食させて粒界を現出させ
た結晶粒径dを測定した。
【0024】このマーシャル試薬は、8%蓚酸水溶液5
0ml、過酸化水素水50ml、50%硫酸液14m
l、エチルアルコール1mlから成るものを用いた。試
料をまず5%塩酸液に3〜4秒浸漬の後、水洗、乾燥さ
せた後、室温の上記マーシャル試薬中に3〜5秒浸漬し
て腐食させ、水洗、乾燥させることにより、粒界を現出
させるものである。この腐食方法は、代表例であり、腐
食液の成分を多少変化させてもよく、この場合は粒界の
観察は多少し難くなるものの、観察しようとする粒界は
腐食、現出されるものであれば良い。
【0025】図1に、表層部の組織がフェライト分率で
95%以上の種々サンプルを用いて、腐食試験結果に及
ぼすフェライト硬さをビッカ−ス硬度計で測定した値H
vと前記(2)式でのH値との関係を示す。
【0026】この腐食試験は海水浸漬試験での3ヶ月経
過後の板厚減少量と塩水散布暴露試験での3ヶ月経過後
の板厚減少量での値を示した。フェライト分率が95%
以上の場合には、そのフェライトの硬さHvが(2)式
で求めた値Hよりも小さくなる(1以下)と転位密度が
低いため腐食量が小さいことがわかる。
【0027】また、フェライト分率が90%以下の場合
にはフェライトの硬さだけでは支配されないため、フェ
ライト硬さHvが(2)式で求めた値Hより小さくなっ
ても比較的大きな腐食量を示すことが判明した。
【0028】以下に本発明を詳細に説明する。
【0029】Cは過飽和固溶状態から0.5μm以下に
フェライト結晶粒界又は結晶亜粒界に析出させたセメン
タイトによって超微細粒フェライトをピンニングする為
に必須元素であり安価に強度を向上するのに最も有効な
元素であるが、0.25%を越えると低温靱性を阻害す
るとともに本発明で規定する鋼の表層部又は鋼板の表・
裏層部においてもパーライト分率が10%を越え、0.
04%未満ではピンニングに必要なセメンタイト量が不
足する為に、0.04〜0.25%に限定する。尚、溶
接用の構造用鋼の場合には0.2%を越えると溶接性
(溶接部靱性)が劣化する為に0.04〜0.2%にす
るのが好ましい。
【0030】Siは強度向上元素として有効であり安価
な溶鋼の脱酸元素としても有用であるが、1.0%を越
えると溶接性が劣化し、0.01%未満では脱酸効果が
不十分でTiやAl等の高価な脱酸元素を多用する必要
がある為に、0.01〜1.0%に限定する。
【0031】Mnは強度を向上する有用な元素であり、
その必要下限から0.3%以上として、2.0%超の添
加は母材靱性・溶接性を阻害するとともにAr3変態点
を低下させる結果、二相域圧延等の熱間圧延を困難にす
る為に0.3〜2.0%に限定した。
【0032】Sは耐食性、靭性の観点から0.01%以
下に限定した。MnSが塩素あるいは塩化物を含む水環
境で溶解し、選択的な腐食起点となることはよく知られ
ており、その観点から、Sは出来るだけ低いほど好まし
い。
【0033】Nbは加工熱処理(TMCP)鋼において
Tiとともに最も有用な元素であり、NbC又はNb
(C,N)(Carbo−nitride)として鋼材
の再加熱時のγ粒成長の抑制・制御圧延時の未再結晶域
温度域の拡大・圧延時の変形帯における析出強化・大入
熱溶接時の溶接熱影響部(HAZ)におけるHAZ軟化
の防止の効果が一般的に知られている。更に、本発明者
の仔細な検討から超微細析出させたセメンタイトの熱的
な安定性及びフェライト粒の成長抑制効果が著しく増加
することを知見した。従って、0.005%未満では過
飽和固溶状態から0.5μm以下にフェライト結晶粒界
又は結晶亜粒界に析出させるNbC又はNb(C,N)
量が不足するとともに0.5μm以下に析出させたセメ
ンタイトの熱的な安定性も不足して、0.1%超では溶
接性を損なう為に0.005〜0.1%に限定する。
【0034】Tiも又TMCP鋼においてNbとともに
最も有用な元素であり、TiC又はTi(C,N)とし
て鋼材の再加熱時のγ粒成長の抑制・制御圧延時の未再
結晶域温度域の拡大・圧延時の析出強化・大入熱溶接時
のHAZ靱性向上の効果が一般的に知られている。更
に、本発明者の仔細な検討からNbと同様に超微細析出
させたセメンタイトの熱的な安定性及びフェライト粒の
成長抑制効果が改善することを見出した。従って、0.
005%未満では過飽和固溶状態から0.5μm以下に
フェライト結晶粒界又は結晶亜粒界に析出させるTiC
又はTiCN量が不足するとともに0.5μm以下に析
出させたセメンタイトの熱的な安定性も不足して、0.
05%超では溶接性を損なう為に、0.005〜0.0
5%に限定する。
【0035】TaはTaC又はTa(C,N)として鋼
材の再加熱時のγ粒成長の抑制・大入熱時のHAZ靱性
向上の効果が知られているが、高価な為にそれ程一般的
に使われてはいない。然し、本発明者の仔細な検討から
Nb・Tiと同様に超微細析出させたセメンタイトの熱
的な安定性及びフェライト粒の成長抑制効果が改善する
ことを見出した。従って、0.005%未満では過飽和
固溶状態から0.5μm以下にフェライト結晶粒界又は
結晶亜粒界に析出させるTaC又はTaCN量が不足す
るとともに0.5μm以下に析出させたセメンタイトの
熱的な安定性も不足して、0.05%超では溶接性を損
なう為に、0.005〜0.05%に限定する。
【0036】AlはSi同様に脱酸上必要な元素であ
り、本発明の技術思想からTi・Ta又はNbを微量添
加する時にはその酸化を防止するのにSi単独の脱酸で
は不十分な為に0.005%以上添加が必要である。更
に本発明者はAlの添加が本発明鋼の耐食性に対しても
有効であることを知見した。但し0.6%超の過度の添
加はHAZ靭性を損なう為に、0.005〜0.6%に
限定した。
【0037】以上が本発明が対象とする鋼の基本成分で
あるが、更に、母材強度の向上や低温靱性・溶接性の改
善を目的とした低炭素等量化の為に、要求される品質特
性又は鋼材の大きさ・鋼板厚に応じて本発明で規定する
合金元素(Cu、Ni、Cr、Mo、V、B)を強度・
低温靱性・溶接性を向上する観点から一種又は二種以上
添加しても本発明の効果は何ら損なわれることはない。
また、Cu、Ni、Crは従来から、海水など塩素ある
いは塩化物を含む水環境で鋼の耐食性を向上させる元素
として知られているが、これら元素を含有する鋼に本発
明を適用することにより、さらなる耐食性向上が得られ
る。このため、これらの合金元素の含有量の範囲をそれ
ぞれ、Cu:0.05〜1.0%、Ni:0.1〜2.
0%、Cr:0.03〜3.0%、Mo:0.05〜
1.0%、V:0.01〜0.4%、B:0.0002
〜0.002%とした。更に、これら元素と併せてP添
加も耐食性に有効であり、本発明においても添加が可能
であるが、但し、0.15%を越える添加は、靭性、溶
接性を著しく低下させることから、0.15%以下と限
定した。
【0038】更に、前述のように塩素あるいは塩化物を
含む水環境ではMnSは腐食の起点として有害であり、
これを低減する為に、鋼中硫化物の形態・分散制御の観
点からCa、Mg、REMの一種又は二種以上添加は本
発明効果と重畳して有効である。その添加範囲をそれぞ
れ、Ca:0.0001〜0.02%、Mg:0.00
01〜0.02%、REM:0.001%〜0.2%と
した。
【0039】次に、本発明の技術思想である結晶組織を
規定する理由について述べる。
【0040】ベイナイトを含むフェライト・パーライト
鋼ではフェライト組織が主体となっても耐食性は必ずし
も改善しない。本発明者の仔細な調査により、フェライ
ト粒が加工を受けて転位密度が高い場合には、腐食環境
下で腐食反応が活発化し、塩素あるいは塩化物を含む水
環境での腐食孔発生頻度が高く、かつ腐食深さが大きい
ことが判明した。更に、そのような転位密度の低いフェ
ライト組織の分率を95%以上にした場合にのみ、耐食
性は特段の効果があることも知見した。
【0041】他方、鋼の表層部又は鋼板の表・裏層部の
それぞれで超細粒組織の割合が鋼の径又は厚さの5%未
満では、長時間側の耐食性にばらつきがみられ顕著に改
善しない為に5%以上に限定した。超細粒組織の占める
割合が大きいほど耐食性が向上して好ましくその上限は
規定しないが、過度の増加は製造コストの上昇につなが
る。
【0042】次に、本発明で鋼の表層部又は鋼板の表・
裏層部における改質組織を実現する製造方法を規定する
理由について述べる。
【0043】鋼の素材又は鋼を再加熱時においてC及び
/又はNb・Ti・Taの一種又は二種以上を固溶させ
る加熱温度はAc3点以上に限定される。Nb・Ti・
Taの一種又は二種以上を充分に固溶させる加熱温度と
しては1000℃以上が好ましく、加熱時におけるγ粒
の粗大化を防止する為には加熱温度を1300℃以下と
することが好ましい。
【0044】鋼の表層部又は鋼板の表・裏層部のそれぞ
れで鋼の径又は厚さの5%以上の領域において、転位密
度の低いフェライトを主体とする組織となすには、鋼又
は鋼の素材をAc3点以上に加熱してから熱間加工の前
又は途中で当該表層領域を3℃/秒以上の冷却速度でフ
ェライト分率が50%以上となる温度まで急冷したる後
に、この冷却によっても温度低下の少ない鋼の中心部の
顕熱を利用して復熱させる過程で、(Ac1点−150
℃)以上の温度から熱間加工を開始又は再開して、Ac
3点以下で加工が終了する場合には加工中でのフェライ
ト変態を進行させ、Ac3点以上で加工が終了する場合
には微細なオーステナイト組織を形成させることにより
焼き入れ性を低下させ、その後オーステナイト・フェラ
イト変態時にフェライト分率を増大させるとともに、フ
ェライト内部の転位密度を低下させ、表・裏層部を選択
的に転位密度の低いフェライト組織に改質するものであ
る。
【0045】熱間加工としては圧延・押し出し・引き抜
き等の一般的な熱間加工を対象とする。また、鋼の素材
寸法が大きくて加熱温度が1170℃以上に高い場合や
更に低温靱性の要求が厳しい場合には鋼の表層部又は鋼
板の表・裏層部を冷却する前の初期γ粒を細かくしてお
く為に、Nb・Ti・Taの添加及び制御圧延等の熱間
加工を行うことが好ましい。更に、鋼の加熱に引き続く
冷却前に熱間加工を行わない場合には鋼の初期γ粒を細
かくしておく為に低温加熱及びNb・Ti・Taの添加
又は初期γ粒の細かな熱間加工半製品の使用が好まし
い。
【0046】鋼又は鋼板を高強度化する為には要求強度
レベルに応じて添加成分を調整するとともに、熱間加工
の終了後に引き続いてAc3点以上に復熱させることな
く5℃/秒以上の冷却速度でTMCP設備による加速冷
却又はDQ設備による直接焼き入れを実施すればよい。
【0047】加速冷却又は直接焼き入れに引き続いて、
鋼又は鋼板を焼戻しするには通常の熱処理設備による焼
戻しを行う。尚、TMCP設備による加速冷却やDQ設
備による直接焼き入れの場合には加速冷却又は直接焼き
入れ時の水冷を途中停止するオートテンパーで代替して
も構わない。
【0048】
【実施例】本発明の実施例を以下に示す。
【0049】まず表1に示すような鋼を溶製した。成分
的に、鋼A〜鋼E及び鋼G〜鋼Hが本発明例であり、鋼
FはC、Sが本発明の範囲外となる比較例である。
【0050】
【表1】
【0051】次に表2に示すような製造条件で鋼板を製
造した。表3に製造鋼板における当該表裏層部のフェラ
イト分率を表3に示すが、鋼EA−1、鋼EB−1、鋼
EC−1、鋼ED−1、鋼EE−1、鋼EG−1、鋼E
H−1、鋼EI−1、鋼EJ−1が本発明例である。
【0052】一方、鋼EA−2は鋼板の途中冷却におけ
る表層領域の冷却後、その冷却速度が遅く鋼板内部の温
度が低かった為にAc3点−100℃以下で圧延を終了
してしまった比較例である。鋼EB−2は十分な冷却速
度はあったが、途中冷却時間が短くα分率が50%以上
となる表層領域の厚さが鋼板の5%未満と小さかった比
較例である。鋼EC−2及び鋼ED−2は、それぞれ途
中冷却を実施しなかったため、表層にフェライト層の形
成がなかった鋼板の比較例であり、EE−2は途中冷却
が不十分だった鋼板の比較例である。最後に鋼EF−1
は本発明例の鋼EC−1と概ね同じ製造条件であるが、
その主要な成分であるC、Sが本発明の範囲から外れた
比較例である。
【0053】
【表2】
【0054】それぞれの鋼板の耐食性評価結果を表3に
示す。評価法としては、塩水散布暴露試験、及び海水浸
漬試験を行った。塩水散布暴露試験は鋼板表層から採取
した150mm長×50mm幅×5mm厚さの試験片を
屋外暴露し、5%NaCl水溶液を一日一回噴霧器にて
試験面に散布して、試験面の腐食の発生に伴う板厚減、
重量減を測定するものである。暴露期間は3ヶ月と6ヶ
月、それぞれの期間、各鋼種、3試験片ずつ供試した。
また、海水浸漬試験は海水相当の3.5%NaClの5
0℃の水溶液に150mm長×50mm幅×5mm厚さ
の試験片を浸漬し、腐食の発生に伴う板厚減、重量減を
測定するものである。浸漬期間は1ヶ月と3ヶ月、それ
ぞれの期間、各鋼種、3試験片ずつ供試した。表3の結
果はいずれの試験も3試験片の平均値である。
【0055】
【表3】
【0056】この結果から、A〜E及びG〜Jのいずれ
の鋼板においても、本発明例の方が、表層の組織の状態
が本発明の要件を満足する結果、同一組成の比較例と比
べて暴露試験、浸漬試験とも明らかに耐食性に優れてい
る。例えば本発明例のEA−1鋼においては、比較例の
EA−2鋼と比べて表層のフェライト分率が充分高く、
かつフェライト硬さも充分低かったため、それに伴い腐
食減量も改善されている。
【0057】また、比較例の鋼EA−2はAc3点−1
00℃以下で圧延を終了したため、圧延中に加工を受け
たフェライト相が充分回復できずに高い転位密度のまま
になっているものであり、鋼板表面に発生した腐食ピッ
トは鋼EA−1より鋼EA−2の方が大きく、かつ深
い。
【0058】尚、フェライト硬さは、10kgのビッカ
ース硬度計を用いて測定し、結晶粒径は前述のマーシャ
ル試薬による組織現出により測定した。
【0059】また、Nb・Ti・Taを添加した鋼EB
−1、EC−1ではフェライト結晶粒界及び結晶亜粒界
にセメンタイト又は炭窒化物が極めて微細に析出してフ
ェライト若しくは一部ベイナイトの成長を効果的に抑制
する結果、変態前の粒径が微細となり焼き入れ性が低下
した結果、炭素等量が大きくなっているにもかかわらず
フェライト分率の確保が安定しており、その結果、腐食
ピットも更に微細化し、腐食減量の点でも一段と優れ
る。一方、比較例の鋼EB−2は仕上げ圧延前の途中冷
却条件が不十分で細粒層の厚さが5%未満と本発明に不
足する為に、表裏層部でのフェライト分率が確保できず
耐食性は本発明例よりも大きく劣っている。途中冷却を
実施しなかった比較例である鋼板E−2は当然のことな
がら本発明例よりもその特性が劣っている。同様の傾向
は、鋼ED−1とED−2、鋼EE−1とEE−2の間
にも認められた。
【0060】また、本発明例同志、例えば鋼EA−1と
鋼EB−1〜鋼EE−1を比較すると、鋼材成分にC
u、Ni、Cr、及びCa、REM、Mgを添加した方
が絶対的なレベル比較では耐食性に優れている。
【0061】このことは、これら添加元素の耐食性への
効果(従来知見)と本発明が重畳できることを示してい
る。
【0062】本発明により、通常の構造用鋼の耐食性を
向上できるばかりでなく、更に従来の耐食構造用鋼の耐
食性も大幅に向上できる。
【0063】最後に、本発明例の鋼EA−2と概ね製造
条件が同じでありながら、C、Sが本発明例の高め側に
外れている比較例の鋼EF−1はフェライト分率とフェ
ライト硬さも本発明の条件を満足しているが、パーラー
と分率が高く、かつ高Sの結果、耐食性が本発明例より
も劣っている。
【0064】
【発明の効果】本発明は鋼の表層部又は鋼板の表・裏層
部の5%以上の領域におけるフェライト分率を増大さ
せ、かつ転位密度の低いフェライト組織を主体として構
成させることによって、海水など、塩化物を含む水環境
での構造用鋼又は溶接用の構造用鋼の耐食性を向上可能
なら占めた。これにより機械部品又は鋼構造物の耐食性
向上を、鋼材の化学成分面だけでなく、鋼材組織の点か
らも可能とするものである。更に、Cu,Ni等の高価
な元素の多量の添加をしなくても本発明により耐食性の
向上が可能となり、産業界が享受可能な経済的利益は多
大なものがあると思料される。更に、本発明鋼の優れた
機械的性質と相まって、本発明は、腐食を起点とする腐
食疲労、SCCに対しても抵抗力の高い鋼材のベースと
なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビッカ−ス硬度計で測定したフェライト硬さH
vと(1)式で求めた値Hの比と腐食量との関係を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秦 知彦 大分市大字西ノ州1番地 新日本製鐵株式 会社大分製鐵所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA04 AA05 AA08 AA11 AA12 AA14 AA16 AA19 AA22 AA23 AA24 AA27 AA29 AA31 AA33 AA35 AA36 AA40 BA01 BA02 CA02 CA03 CC04 CD02 CD03 CF02 CF03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.04〜0.25%、
    Si:0.01〜1.0%、Mn:0.3〜2.0%、
    S:0.01%以下の成分を有し、残部鉄及び不可避的
    不純物からなり、鋼の表層部又は鋼板の表・裏層部から
    それぞれで鋼の径又は厚さの5%以上の表層領域におい
    てフェライトが95%以上を占め、かつ、そのフェライ
    ト組織の硬さが、下記式で算出される値H以下であるこ
    とを特徴とする耐食性に優れた構造用鋼。 H=200[Ceq%]+20+(9[Ceq%]+
    3.7)/√d 但し[Ceq%]=C%+Si%/24+Mn%/6+
    (Cu%+Ni%)/15であり、C%、Si%、Mn
    %、Cu%、Ni%はそれぞれC、Si、Mn、Cu、
    Niの重量%で、dはフェライトの平均円相当粒径であ
    る。
  2. 【請求項2】 重量%で、Al:0.005〜0.6%
    の成分を有すると共にNb:0.005〜0.1%、T
    i:0.005〜0.05%、Ta:0.005〜0.
    05%の一種又は二種以上を含有することを特徴とする
    請求項1に記載の耐食性に優れた構造用鋼。
  3. 【請求項3】 重量%で、Cu:0.05〜1.0%、
    Ni:0.1〜2.0%、Cr:0.03〜3.0%、
    Mo:0.05〜1.0%、V:0.01〜0.4%、
    B:0.0002〜0.002%、P:0.15%以
    下、Ca:0.0001〜0.02%、Mg:0.00
    01〜0.02%、REM:0.001%〜0.2%の
    一種又は二種以上を含有することを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の耐食性に優れた構造用鋼。
  4. 【請求項4】 重量%で、C:0.04〜0.25%、
    Si:0.01〜1.0%、Mn:0.3〜2.0%、
    S:0.01%以下の成分を有し、残部鉄及び不可避的
    不純物からなる、鋼又は鋼の素材をAc3点以上に加熱
    してCを固溶させた状態で、熱間加工の前又は途中でそ
    の時点における表層からそれぞれで鋼の径又は厚さの5
    %以上の表層領域を3℃/秒以上の冷却速度でフェライ
    ト分率が10%以上となる温度まで急冷した後に、該表
    層領域を復熱させる過程において、(Ac1点−150
    ℃)以上の温度から熱間加工を開始又は再開して、(A
    1点−150℃)〜Ac3点+100℃の範囲で熱間加
    工を終了し、前記表層領域において、フェライトが95
    %以上を占め、かつ、そのフェライト組織の硬さが、下
    記式で算出される値H以下にすることを特徴とする耐食
    性に優れた構造用鋼の製造方法。 H=200[Ceq%]+20+(9[Ceq%]+
    3.7)/√d 但し[Ceq%]=C%+Si%/24+Mn%/6+
    (Cu%+Ni%)/15であり、C%、Si%、Mn
    %、Cu%、Ni%はそれぞれC、Si、Mn、Cu、
    Niの重量%で、dはフェライトの平均円相当粒径であ
    る。
  5. 【請求項5】 重量%で、C:0.04〜0.25%、
    Si:0.01〜1.0%、Mn:0.3〜2.0%、
    S:0.01%以下、Al:0.005〜0.6%の成
    分を有し、Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.0
    05〜0.05%、Ta:0.005〜0.05%の一
    種又は二種以上を含有し、残部鉄及び不可避的不純物か
    らなる、鋼又は鋼の素材をAc3点以上に加熱してC及
    びNb、Ti、Taの一種又は二種以上を固溶させた状
    態で、熱間加工の前又は途中でその時点における表層か
    らそれぞれで鋼の径又は厚さの5%以上の表層領域を3
    ℃/秒以上の冷却速度でフェライト分率が10%以上と
    なる温度まで急冷した後に、該表層領域を復熱させる過
    程において、(Ac1点−150℃)以上の温度から熱
    間加工を開始又は再開して、(Ac3点−100℃)〜
    Ac3点+100℃の範囲で熱間加工を終了し、前記表
    層領域において、フェライトが95%以上を占め、か
    つ、そのフェライト組織の硬さが、下記式で算出される
    値H以下とすることを特徴とする耐食性に優れた構造用
    鋼の製造方法。 H=200[Ceq%]+20+(9[Ceq%]+
    3.7)/√d 但し[Ceq%]=C%+Si%/24+Mn%/6+
    (Cu%+Ni%)/15であり、C%、Si%、Mn
    %、Cu%、Ni%はそれぞれC、Si、Mn、Cu、
    Niの重量%で、dはフェライトの平均円相当粒径であ
    る。
  6. 【請求項6】 熱間加工の終了後、冷却速度が5℃/秒
    以上で加速冷却又は直接焼き入れすることを特徴とする
    請求項4又は請求項5に記載の耐食性に優れた構造用鋼
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 加速冷却又は直接焼き入れ終了後に引き
    続いて、焼戻しすることを特徴とする請求項6記載の耐
    食性に優れた構造用鋼の製造方法。
  8. 【請求項8】 重量%で、Cu:0.05〜1.0%、
    Ni:0.1〜2.0%、Cr:0.03〜3.0%、
    Mo:0.05〜1.0%、V:0.01〜0.4%、
    B:0.0002〜0.002%、P:0.15%以
    下、Ca:0.0001〜0.02%、Mg:0.00
    01〜0.02%、REM:0.001%〜0.2%の
    一種又は二種以上を含有せしめたことを特徴とする請求
    項4〜請求項7のいずれかに記載の耐食性に優れた構造
    用鋼の製造方法。
JP12667799A 1999-05-07 1999-05-07 耐食性に優れた構造用鋼とその製造方法 Pending JP2000319752A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12667799A JP2000319752A (ja) 1999-05-07 1999-05-07 耐食性に優れた構造用鋼とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12667799A JP2000319752A (ja) 1999-05-07 1999-05-07 耐食性に優れた構造用鋼とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000319752A true JP2000319752A (ja) 2000-11-21

Family

ID=14941136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12667799A Pending JP2000319752A (ja) 1999-05-07 1999-05-07 耐食性に優れた構造用鋼とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000319752A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2392919A (en) * 2002-09-12 2004-03-17 Corus Uk Ltd A corrosion resistant steel for marine applications
WO2008072645A1 (ja) * 2006-12-08 2008-06-19 Jfe Steel Corporation 減衰能に優れた部材およびその製造方法、ならびに減衰能に優れた部材として用いられる鋼板
JP2013136829A (ja) * 2011-11-30 2013-07-11 Jfe Steel Corp 耐衝突性に優れた鋼材およびその製造方法
CN103643121A (zh) * 2013-11-21 2014-03-19 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种用于架空拉线的镀锌钢绞线及其生产工艺
CN103643572A (zh) * 2013-11-21 2014-03-19 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种热处理预应力钢绞线的制造方法
CN103643125A (zh) * 2013-11-21 2014-03-19 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种预应力混凝土用钢棒及其生产工艺
CN104313476A (zh) * 2014-11-07 2015-01-28 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种sphc管桩用端板及其生产工艺
CN104313512A (zh) * 2014-11-07 2015-01-28 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种钢筋混凝土用高强度钢筋及其制造方法
CN105586540A (zh) * 2016-03-16 2016-05-18 临沂金正阳管业有限公司 一种耐磨耐热铸造合金钢抓臂材料及其制备方法
CN105839434A (zh) * 2016-04-27 2016-08-10 袁春华 一种瞬时淬火改性制备预应力钢绞线的方法
CN106088479A (zh) * 2016-08-16 2016-11-09 重庆市晟庄建材有限责任公司 一种预应力高强度混凝土钢筋笼的加工方法
WO2024082955A1 (zh) * 2022-10-18 2024-04-25 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 耐腐蚀460MPa级钢板及其生产方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2392919A (en) * 2002-09-12 2004-03-17 Corus Uk Ltd A corrosion resistant steel for marine applications
GB2392919B (en) * 2002-09-12 2005-01-19 Corus Uk Ltd Corrosion resistant steels
WO2008072645A1 (ja) * 2006-12-08 2008-06-19 Jfe Steel Corporation 減衰能に優れた部材およびその製造方法、ならびに減衰能に優れた部材として用いられる鋼板
JP2013136829A (ja) * 2011-11-30 2013-07-11 Jfe Steel Corp 耐衝突性に優れた鋼材およびその製造方法
CN103643121A (zh) * 2013-11-21 2014-03-19 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种用于架空拉线的镀锌钢绞线及其生产工艺
CN103643572A (zh) * 2013-11-21 2014-03-19 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种热处理预应力钢绞线的制造方法
CN103643125A (zh) * 2013-11-21 2014-03-19 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种预应力混凝土用钢棒及其生产工艺
CN104313476A (zh) * 2014-11-07 2015-01-28 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种sphc管桩用端板及其生产工艺
CN104313512A (zh) * 2014-11-07 2015-01-28 江苏天舜金属材料集团有限公司 一种钢筋混凝土用高强度钢筋及其制造方法
CN105586540A (zh) * 2016-03-16 2016-05-18 临沂金正阳管业有限公司 一种耐磨耐热铸造合金钢抓臂材料及其制备方法
CN105839434A (zh) * 2016-04-27 2016-08-10 袁春华 一种瞬时淬火改性制备预应力钢绞线的方法
CN106088479A (zh) * 2016-08-16 2016-11-09 重庆市晟庄建材有限责任公司 一种预应力高强度混凝土钢筋笼的加工方法
CN106088479B (zh) * 2016-08-16 2018-08-24 重庆市晟庄建材有限责任公司 一种预应力高强度混凝土钢筋笼的加工方法
WO2024082955A1 (zh) * 2022-10-18 2024-04-25 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 耐腐蚀460MPa级钢板及其生产方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2328545C2 (ru) Композиция стали для производства холоднокатаных изделий из многофазной стали
KR20170107070A (ko) 고 크랙-제어성을 갖는 강판 및 그 제조방법
WO2009093728A1 (ja) 中空部材およびその製造方法
JP4291480B2 (ja) 耐食性と耐腐食疲労特性に優れた構造用鋼
CN114318159B (zh) 一种抗氢致开裂性能的345MPa级容器钢板及其制备方法
JP4207334B2 (ja) 溶接性と耐応力腐食割れ性に優れた高強度鋼板およびその製造方法
US4826543A (en) Process for producing high toughness, high strength steel having excellent resistance to stress corrosion cracking
JP2000319752A (ja) 耐食性に優れた構造用鋼とその製造方法
US20010007280A1 (en) Method of production of cold-rolled metal coated steel products, and the products obtained, having a low yield ratio
JP2002088447A (ja) 加工性およびめっき性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板ならびにその製造方法
KR20210091774A (ko) 열간 압연 강 및 그 제조 방법
JP4374196B2 (ja) 加工性、めっき性および靱性に優れた微細組織を有する高強度鋼板及びその製造方法
JP2000160245A (ja) 耐hic性に優れた高強度鋼の製造方法
JPH10121202A (ja) 耐硫化物応力割れ性を必要とする環境で使用される高強度鋼材およびその製造方法
JPH04325657A (ja) 伸びフランジ性の優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法
JP2000256777A (ja) 強度および低温靱性に優れた高張力鋼板
JP2001020035A (ja) 耐食性と耐腐食疲労特性に優れた構造用鋼とその製造方法
JP2828793B2 (ja) 深絞り性、化成処理性、耐2次加工脆性及びスポット溶接性の良好な高強度冷延鋼板及びその製造方法
JP2000144309A (ja) 耐食性に優れた構造用鋼及びその製造方法
JPH03188240A (ja) 高強度マルテンサイトステンレス鋼及びその製造方法
JPH06293914A (ja) 耐co2 腐食性、haz靱性に優れた低合金ラインパイプ用鋼板の製造方法
JP3779811B2 (ja) 加工性に優れた電縫鋼管とその製造方法
JP2001032035A (ja) 耐食性の良好な構造用鋼とその製造方法
KR100368553B1 (ko) 고온강도가 우수한 저항복비형 열연강판의 제조방법
JP3548461B2 (ja) 耐食性と耐腐食疲労特性に優れた構造用鋼及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050915

A977 Report on retrieval

Effective date: 20071225

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080129

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080603

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02