JP2000319475A - 耐衝撃性樹脂組成物、その製造方法、および、その成形品 - Google Patents

耐衝撃性樹脂組成物、その製造方法、および、その成形品

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JP2000319475A JP2000000759A JP2000000759A JP2000319475A JP 2000319475 A JP2000319475 A JP 2000319475A JP 2000000759 A JP2000000759 A JP 2000000759A JP 2000000759 A JP2000000759 A JP 2000000759A JP 2000319475 A JP2000319475 A JP 2000319475A
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Koji Nishida
耕二 西田
Masaharu Fujimoto
雅治 藤本
Yasuhiko Nabeshima
泰彦 鍋島
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル系樹脂が持つ優れた耐候性、透明
性、耐擦傷性、剛性を犠牲にすることなく、耐衝撃性を
改良した樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリル系重合体成分(A)
と、変性ウレタンエラストマー成分(B)とからなり、
成分(B)は、成分(A)の連続相に囲まれた不連続の
分散相として存在し、分散相は成分(A)の一部を複合
包括したミクロ相分離構造を有しており、少なくとも一
部の成分(A)と少なくとも一部の成分(B)とが化学
結合している樹脂組成物;アクリル系シラップ(c)を
せん断下で相反転するまで予備重合を行なう工程を有す
る樹脂組成物の製造方法;および、この樹脂組成物を成
形して得られる成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、耐衝撃
性、透明性に優れた変性ウレタンエラストマー含有アク
リル系樹脂組成物、その製造方法、および、その樹脂組
成物を成形して得られる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリメタクリル酸メチルに代表されるア
クリル系樹脂の成形用品または成形部品は、透明性と耐
候性に優れ、美麗な外観を有する。このような点から、
アクリル系樹脂成形品は、例えば、看板用品、ディスプ
レイ用品、照明用品、インテリア用品、建築用部品、輸
送機関係部品、電子機器部品、医療機器部品、機器関係
部品、光学関係部品、交通関係部品等に広く用いられて
いる。ただし、アクリル系樹脂は耐衝撃性が低いという
欠点を有し、その使用用途が制限される。
【0003】一方、ブタジエン系共重合ゴムは、ポリス
チレンの耐衝撃性を向上させる強化剤として従来より使
用されている。例えば、特公昭37−8740号公報
は、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)の製造方
法を開示している。この方法によれば、約10μm程度
までのゴム状複合相からなる大粒子径の強化剤が得られ
る。このHIPSをポリマーに添加した混合物は、溶融
押出や射出成形加工されても上記粒子サイズは保持さ
れ、その成形品の耐衝撃性は大きく向上する。
【0004】アクリル系樹脂組成物においても、従来よ
り耐衝撃性を向上させる目的で、ブタジエンを主成分と
したジエン系ゴムを混合する方法が採られている。しか
し、この混合物は、衝撃強度が向上する反面、ゴム成分
のブタジエンに基づく残存二重結合のために耐候性、耐
熱性が悪くなることが知られている。
【0005】そこで、耐候性を保持したまま耐衝撃性を
付与する方法として、ポリアクリル酸アルキルエステル
−スチレン共重合体等のアクリル系ゴムを配合する方法
が有る(特公昭49−11982号公報等)。しかし、
この方法では、ブタジエン系ゴムを配合した場合に比べ
て耐衝撃性の改質効果が小さく、目的とする衝撃強度を
得るには多量のゴム成分を配合しなければならず、結果
的にアクリル系樹脂が本来持つ耐熱変形性、耐擦傷性、
剛性等の性質を損なうことになる。
【0006】また、アクリル系ゴムの性能を改良する試
みもなされている。例えば、ポリメタクリル酸アルキル
エステル等の硬質重合体に、外層としてアクリル酸エス
テル等を用いてゴム状重合体を形成し、さらにその外層
側にメタクリル酸アルキルエステル等を用いて硬質重合
体成分をグラフトさせ、これにより硬質重合体−ゴム重
合体−硬質重合体の3層構造を有するグラフト重合体を
製造し、このグラフト重合体を他の樹脂に混合すること
が提案されている(特公昭48−55233号公報
等)。
【0007】このようなグラフト重合体を混合すれば、
アクリル樹脂の優れた外観を保持したまま、耐衝撃性を
改良することができる。しかし、乳化重合法では0.2
〜0.5μm以上の粒子径のゴムを得ることが困難であ
り、小さな粒子径のゴムを用いる場合は耐衝撃性改良効
果が十分とは言い難い。
【0008】また、特開昭48−42956号公報に
は、メタクリル酸エステル系重合体の耐衝撃性を改良す
る為に、メタクリル酸メチルを主成分とする単量体成分
と、両末端にアルケニル基を結合させたポリウレタンと
から成るアクリル系シラップをラジカル重合させて、耐
衝撃性に優れたアクリル系樹脂鋳込板を製造する方法が
記載されている。
【0009】本発明者等は、この樹脂組成物が変性ポリ
ウレタン成分の連続相中にアクリル系重合体成分の粒子
が分散したモルフォロジーを有しており、少量のウレタ
ンエラストマーがマトリクスを形成していることを確認
している。このようなモルフォロジーを有する樹脂組成
物は、メタクリル樹脂と比較すると衝撃強度が著しく優
れている。しかし、エラストマーの連続相を形成させる
ためには高価なウレタンエラストマーを15重量%以上
含有させる必要がある。また、耐候性に問題があるウレ
タンエラストマーがマトリクスであることから、結果と
して樹脂組成物の耐候性にも問題が生じるおそれがあ
り、実用化には至っていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した各
従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、アク
リル系樹脂が持つ優れた耐候性、透明性、耐擦傷性、剛
性を犠牲にすることなく、耐衝撃性を改良した樹脂組成
物、およびその簡易かつ良好な製造方法、ならびに、そ
の樹脂組成物を成形して得られる耐衝撃性に優れた成形
品を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、アクリル系樹脂と
化学結合形成可能な特定の官能基を有する変性ウレタン
エラストマーをゴム源として用い、マトリックス樹脂の
一部を複合包括した大粒子径のゴム粒子が分散した特異
のモルフォロジーを形成することにより、アクリル系樹
脂特有の透明性や耐候性を損なうことなく、少量のウレ
タンエラストマー含量で大幅に強靱化されることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明は、(メタ)アクリル系重
合体成分(A)と、変性ウレタンエラストマー成分
(B)とからなる樹脂組成物であって、変性ウレタンエ
ラストマー成分(B)は、(メタ)アクリル系重合体成
分(A)の連続相に囲まれた不連続の分散相として存在
し、該分散相は(メタ)アクリル系重合体成分(A)の
一部を複合包括したミクロ相分離構造を有しており、少
なくとも一部の(メタ)アクリル系重合体成分(A)
と、少なくとも一部の変性ウレタンエラストマー成分
(B)とが化学結合していることを特徴とする樹脂組成
物である。
【0013】さらに本発明は、上記樹脂組成物を製造す
る為の方法であって、メタクリル酸メチルを50重量%
以上含む(メタ)アクリル系単量体(a)中に、(メ
タ)アクリル系単量体(a)と化学結合形成可能な反応
性官能基を有する変性ウレタンエラストマー(b)を溶
解させてアクリル系シラップ(c)を調製し、このアク
リル系シラップ(c)をせん断下で相反転するまで予備
重合を行い、得られた予備重合シラップ(d)を注型重
合または懸濁重合することを特徴とする樹脂組成物の製
造方法である。
【0014】さらに本発明は、上記樹脂組成物を成形し
て得られる成形品である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。
【0016】本発明の樹脂組成物は、主として、(メ
タ)アクリル系重合体成分(A)の連続相(海相)と、
変性ウレタンエラストマー成分(B)の分散相(島相)
から成る。すなわち、変性ウレタンエラストマー成分
(B)は、(メタ)アクリル系重合体成分(A)の連続
相に囲まれた不連続の分散相として存在し、一方(メ
タ)アクリル系重合体成分(A)は、樹脂組成物中から
変性ウレタンエラストマー成分(B)を除いた残余の主
構成成分である。
【0017】さらに、本発明の樹脂組成物においては、
変性ウレタンエラストマー成分(B)の分散相は、(メ
タ)アクリル系重合体成分(A)の一部を複合包括した
ミクロ相分離構造を有しており、少なくとも一部の(メ
タ)アクリル系重合体成分(A)と少なくとも一部の変
性ウレタンエラストマー成分(B)が化学結合して、ブ
ロックあるいはグラフトポリマー等の構造を形成し、こ
れが界面強度を向上し強靭性を与えている。ここで、両
成分(A)(B)の化学結合の状態は、例えば、成分
(A)の一部と成分(B)の一部が化学結合によりグラ
フト化された状態をとり、また例えば、成分(B)が成
分(A)の一部を媒介として化学結合により架橋化され
ている状態をとる。
【0018】分散相は、主として成分(B)から成る
が、成分(A)の一部をも複合包括しており、この成分
(B)と一部の成分(A)とから成る分散相(複合ゴム
分散相)が、組成物の耐衝撃性を向上させる。
【0019】このような構造を形成する為には、例え
ば、変性ウレタンエラストマー成分(B)の原料とし
て、(メタ)アクリル系重合体成分(A)の原料と化学
結合形成可能な反応性官能基を有する変性ウレタンエラ
ストマーを用い、両原料の共存下特定の条件で重合を行
なえばよい。
【0020】(メタ)アクリル系重合体成分(A)とし
ては、例えば(メタ)アクリレート系重合体であり、メ
タクリル酸メチルを50重量%以上含む(メタ)アクリ
ル系単量体(a)を重合して得た(共)重合体であるこ
とが好ましい。また、変性ウレタンエラストマー成分
(B)は、この(メタ)アクリル系単量体(a)と化学
結合形成可能な反応性官能基を有する変性ウレタンエラ
ストマー(b)に由来する成分であることが好ましい。
【0021】(メタ)アクリル系単量体(a)におい
て、メタクリル酸メチル以外の単量体、すなわち50重
量%以下の範囲で混合して用いる単量体の具体例として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン等
の一分子中にアルケニル基を一個だけ有する非架橋性単
量体が挙げられる。
【0022】また、変性ウレタンエラストマーと化学結
合を形成しうる官能基を有する単量体を適正な量で添加
して用いることも有効な方法である。かかる官能基を有
する単量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、
無水マレイン酸、メタクリル酸グリシジル、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
【0023】変性ウレタンエラストマー(b)の反応性
官能基は、(メタ)アクリル系単量体(a)と化学結合
形成可能であればよく、その種類に特に制限は無い。そ
の反応性官能基の具体例としては、メタクリル基、アク
リル基、カルボン酸基、グリシジル基、ヒドロキシル
基、イソシアネート基、およびシラノール基が挙げられ
る。
【0024】例えば、(メタ)アクリル系単量体(a)
中の単量体のアルケニル基には、変性ウレタンエラスト
マー(b)のメタクリル基、アクリル基等が反応し、化
学結合を形成する。また例えば、(メタ)アクリル系単
量体(a)中に遊離のヒドロキシル基を含有する単量体
が含まれる場合、変性ウレタンエラストマー(b)の反
応性官能基が、例えばカルボン酸基、グリシジル基、イ
ソシアネート基等であっても化学結合を形成可能であ
る。
【0025】変性ウレタンエラストマー(b)は、ポリ
マー鎖中の側鎖または末端に反応性官能基を、モル比
で、好ましくは0.01〜3%、より好ましくは0.01
〜1.5%の割合で有する。反応性官能基の量を適度に
多くすれば、樹脂組成物の強靱化に必要な界面強度が得
られる。また適度に少なくすれば、樹脂組成物の強靱化
に必要な、成分(A)と成分(B)のミクロ相分離構造
が充分発達する。
【0026】なお、反応性官能基のモル比(%)とは、
変性ウレタンエラストマーを構成する全原料モノマーの
モル数Tに対する、アクリル系単量体と化学結合可能な
反応性官能基を有するモノマーのモル数Mの100分
率、すなわち100M/T(%)を意味する。
【0027】脂肪族または芳香族の有機ポリイソシアネ
ートとしては、市販されている各種の有機ポリイソシア
ネートを使用できる。すなわち、トリレンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,
4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3
−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等を使用
できる。これらは、単独であるいは複数種組み合わせて
使用できる。
【0028】有機ポリオールとしては、ガラス転移温度
が25℃以下のポリマーセグメントを分子構造中に有す
るものが好ましい。また、有機ポリオールの分子量は、
500以上であることが好ましく、500〜2000で
あることがより好ましい。このような有機ポリオールを
用いると、さらに耐衝撃性および引張伸度に優れた樹脂
組成物を得ることができる。
【0029】有機ポリオールとしては、市販されている
各種のものを使用できる。すなわち、ポリ(オキシエチ
レン)ジオール、ポリ(オキシプロピレン)ジオール、
ポリ(オキシテトラメチレン)ジオール、(プロピレン
オキシド−テトラヒドロフラン共重合体)ジオール、ポ
リ(エチレンアジペート)ジオール、ポリ(テトラメチ
レンアジペート)ジオール、(エチレンアジペート−プ
ロピレンアジペート共重合体)ジオール、ポリ(ε−カ
プロラクトン)ジオール、ポリブタジエンジオール
(1,2−付加体が主構成要素であるもの)、ポリ(ジ
メチルシロキサン)ジオール、ポリカーボネートジオー
ル、ポリアクリルポリオール(ブチルアクリレートが主
構成要素であるもの)等を使用できる。これらは、単独
であるいは複数種組み合わせて使用できる。
【0030】一般に、ポリウレタンは、これら有機ポリ
イソシアネートと有機ポリオールとの重付加反応により
合成できる。有機ポリイソシアネートと有機ポリオール
との配合割合は、イソシアネート基とヒドロキシル基の
モル比が1/2〜2の範囲内で、いずれか一方の官能基
が幾分過剰に存在するように定められる。高分子量のポ
リウレタンを合成する為には、イソシアネート基とヒド
ロキシル基のモル比が0.8〜1.2であることがより好
ましい。いずれの場合でも、変性ウレタンエラストマー
(b)の分子量はゴム性能と大きく関わるので、できる
だけ高分子量であることが好ましく、特に、重量平均分
子量で10万以上であることが好ましく、15万以上で
あることがより好ましい。
【0031】変性ウレタンエラストマー(b)は、メタ
クリル酸メチルを主体とするアクリル系単量体(a)中
に溶解し、シラップを得ることが可能なものであること
が好ましい。その分子構造の形態は問わないが、代表的
な形態は、直鎖状、櫛形状、軽度な橋かけ状である。
【0032】変性ウレタンエラストマー(b)が高度に
架橋構造を有する場合、シラップの粘度は著しく増大
し、シラップの取扱いに問題が生じ、しかも硬化物のモ
ルフォロジー形成に問題が生じる可能性がある。好まし
い形態は、直鎖状または櫛形状である。このような形態
は、メチルメタクリレートを主体とするアクリル系単量
体(a)中に容易に均一に溶解可能な形態である。
【0033】変性ウレタンエラストマー(b)の好まし
い例としては、両末端にメタクリル基を有する非架橋の
直鎖状ポリマーが挙げられる。このタイプの変性ウレタ
ンエラストマーは、例えば、ウレタンエラストマー中に
含まれる官能基と、この官能基と反応しかつメタクリル
基を有する化合物とを反応させることによって容易に得
られる。
【0034】また、両末端に反応性官能基を有する変性
ウレタンエラストマーの好ましい合成方法としては、両
末端にイソシアネート基を有するウレタンエラストマー
と、イソシアネート基と反応し得る少なくとも一個の活
性水素原子およびラジカル重合性の不飽和基を併せ持つ
化合物とを反応させる方法が挙げられる。この方法で使
用する化合物としては、例えば、メタクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートが挙げられる。
【0035】また、別の方法として、両末端にヒドロキ
シル基を有するウレタンエラストマーと、イソシアネー
ト基およびラジカル重合性の不飽和基を併せ持つ化合物
とを反応させる方法が挙げられる。この方法で使用する
化合物としては、例えば、メタクリル酸−2−エチルイ
ソシアネート、メタクリロイルイソシアネートが挙げら
れる。
【0036】この不飽和基付加の反応においては、ジブ
チル錫ジラウリレート、トリエチルアミン等の従来より
知られる各種のウレタン用触媒を添加することが、反応
速度を高める上で有効である。
【0037】本発明の樹脂組成物の実効ゴム体積は、変
性ウレタンエラストマー成分(B)の体積と、変性ウレ
タンエラストマー成分(B)により複合包括された(メ
タ)アクリル系重合体成分(A)の体積との和で表され
る。したがって、変性ウレタンエラストマー成分(B)
の含量が少量であっても、著しい耐衝撃性の向上が可能
となる。本発明の樹脂組成物中の変性ウレタンエラスト
マー成分(B)の含有量は、1〜20重量%が好まし
く、5〜15重量%がより好ましい。
【0038】(メタ)アクリル系重合体成分(A)の一
部を複合包括した変性ウレタンエラストマー成分(B)
の分散相(複合ゴム分散相)は、樹脂組成物中で応力集
中の場を与え、クレーズの形成を助長する。この複合ゴ
ム分散相の粒子径が大きくなると、クレーズが形成し易
くなる。しかし、粒子径が大きくなるとボイドも形成し
易くなり、クラックの確率も高くなる。このような点か
ら、複合ゴム分散相の平均粒子径は0.2〜20μmが
好ましく、0.5〜10μmがより好ましい。
【0039】なお、複合ゴム分散相は必ずしも球形状で
はなく、その断面形状は通常図1に示すような不定形状
を有している。各複合ゴム分散相の粒子径は、酸化ルテ
ニウムで黒色に染色された樹脂組成物を透過型電子顕微
鏡で観察した際に画面に現れる黒色の集合体の外周を結
ぶ閉曲線の面積を、円の面積に換算することによって得
られる直径の値である。
【0040】樹脂組成物の透明性が要求される場合は、
変性ウレタンエラストマー成分(B)の屈折率を、(メ
タ)アクリル系重合体成分(A)の屈折率と一致させる
ことが好ましい。例えばキシリレンジイソシアネートと
ポリ(ε−カプロラクトン)ジオールから得た変性ウレ
タンエラストマー、キシリレンジイソシアネートとポリ
(オキシプロピレン)ジオールから得た変性ウレタンエ
ラストマー等を用いることにより、透明性に優れた樹脂
組成物を得ることができる。
【0041】本発明の樹脂組成物は、例えば、メタクリ
ル酸メチルを50重量%以上含む(メタ)アクリル系単
量体(a)中に、(メタ)アクリル系単量体(a)と化
学結合形成可能な反応性官能基を有する変性ウレタンエ
ラストマー(b)を溶解させてアクリル系シラップ
(c)を調製し、このアクリル系シラップ(c)をせん
断下で相反転するまで予備重合を行い、得られた予備重
合シラップ(d)を注型重合または懸濁重合することに
より製造できる。
【0042】アクリル系シラップ(c)は、変性ウレタ
ンエラストマー(b)を(メタ)アクリル系単量体
(a)中に均一に溶解することにより調製できる。その
溶解は攪拌によって促進され、30〜60℃程度に幾分
加熱することによりさらに促進される。
【0043】変性ウレタンエラストマー(b)は、脱水
精製したメタクリル酸メチルを50重量%以上含む(メ
タ)アクリル系単量体(a)中で合成することも可能で
ある。そして、この方法を用いれば、ワンステップで変
性ウレタンエラストマー(b)を溶解したアクリル系シ
ラップ(c)の調製が可能である。
【0044】その後、例えば、アゾビスイソブチロバレ
ロニトリル等の適当な開始剤と、n−オクチルメルカプ
タン等の適当な連鎖移動剤を用いた通常のバルク重合法
により、アクリル系シラップ(c)の予備重合を行な
う。この予備重合により、(メタ)アクリル系単量体
(a)の一部が重合し、成分(A)の一部が形成され、
同時に変性ウレタンエラストマー(b)とのグラフト化
も進行する。
【0045】この予備重合において、シラップ中では、
成分(A)の生成に伴い、成分(A)を含む(a)相が
形成され、成分(B)を含む(a)相と相分離が生じ
る。
【0046】静置下でこのシラップの重合を進行させた
場合、粘度の高いゴム成分が連続相を形成しているの
で、一般に相反転は起こり難く、モルフォロジーはその
まま固定化され、成分(B)の連続相に成分(A)の分
散相を有する重合体が形成される。
【0047】一方、せん断下でこのシラップの予備重合
を行った場合、成分(A)を含む(a)相の体積が成分
(B)を含む(a)相の体積を上回ったところで、すな
わち、成分(A)を含む(a)相の粘度が成分(B)相
を含む(a)相の粘度を上回ったところで、相全体を安
定化させる為の作用が働き、成分(A)を含む(a)相
と成分(B)を含む(a)相の相反転が進行し、粘度が
減少する。この相反転の現象に伴い、後に得られる樹脂
組成物においては、成分(A)の連続相が形成され、成
分(B)の分散相に成分(A)相の一部が複合包括され
る。
【0048】この相反転を行った予備重合シラップ
(d)は、ガラスセル中に流し込み注型重合を、または
適当な量の水と分散剤を加え懸濁重合を行うことによ
り、完全に重合し、本発明の樹脂組成物が得られる。
【0049】予備重合が充分行われていないと、相分
離、相反転が進行されないおそれがある。一方、過剰に
予備重合が行われると、シラップ粘度が著しく上昇する
ので取り扱いが困難になるおそれがある。好ましい予備
重合シラップ(d)の重合率は、シラップ中に含有する
変性ウレタンエラストマー(b)の含有量の2倍以上で
あって、全体で50重量%以下である。例えば、シラッ
プ(c)中の変性ウレタンエラストマーの含量が10重
量%である場合、予備重合シラップ(d)の重合率は2
0重量%〜50重量%であることが好ましい。
【0050】ここで、予備重合シラップ(d)の重合率
が、シラップ中に含有する変性ウレタンエラストマー
(b)の含有量の2倍以上であるとは、予備重合シラッ
プ(d)中の成分(a)が重合して生成した成分(A)
の重量が、予備重合シラップ(d)中の成分(b)の重
量の2倍以上になっていることをいう。また、予備重合
シラップ(d)の重合率が50重量%以下であるとは、
予備重合シラップ(d)の総量を100重量%として、
予備重合で重合した成分(A)と成分(b)の合計がま
だ50重量%以下であることをいう。
【0051】せん断下で予備重合を行うことは、相反転
の為に重要である。無せん断の条件では、通常は、目的
のミクロ相分離構造を有する樹脂組成物を得ることはで
きない。せん断条件により、複合ゴム分散相の粒子径は
ある程度の制御が可能である。
【0052】予備重合で使用される反応装置は、単一あ
るいは多段の槽型反応器であり、重合は回分式または連
続式で実施される。タンク内のシラップに十分なせん断
が加わるものであれば、攪拌羽の形状は特に限定されな
い。予備重合時に目的とする分散相の粒子径を得る為に
は、何れの場合においても予備重合の初期に攪拌回転速
度100〜300rpmのせん断を加えることが好まし
い。攪拌回転速度が小さ過ぎるとシラップに十分なせん
断がかからず、分散相の粒子径が大きくなるおそれがあ
る。また、攪拌回転速度が大きすぎるとせん断が強すぎ
て分散相の粒子径が小さくなるおそれがあり、更に、高
粘度時にはモーター等の駆動系にかなりの負荷がかかる
ため好ましくない。
【0053】ただし、この分散相の粒子径の制御はその
大部分が予備重合の初期に決定されれることから、多段
の槽型反応器を用いて予備重合する場合は、2段目以降
の反応器における攪拌回転速度は100rpm未満であ
ってもよい。
【0054】本発明の樹脂組成物を用いれば、強靱化さ
れた成形品を得ることができる。例えば、射出成形、圧
縮成形、押出成形、真空成形等、従来より知られる溶融
加熱成形により成形品が得られる。その成形品におい
て、複合ゴム分散相の粒子径の大きさや形はある程度変
化するかもしれないが、外見上の変化は見られない。加
熱溶融成形された成形品は、相当する樹脂組成物と少な
くとも同等の特性を有している。
【0055】本発明の樹脂組成物には、例えばコア−シ
ェル粒子のような他の改質剤を含む通常の添加剤を用い
ることも有効である。この場合、これらの改質剤はいく
らかの特性を改善させるために通常のレベルより少量添
加することが好ましい。
【0056】本発明の樹脂組成物は、耐衝撃性のみなら
ず、耐候性、透明性に優れているので、各種の成形用
品、または成形部品に適している。その用途としては、
例えば広告塔、スタンド看板、袖看板、欄間看板、屋上
看板等の看板用品;ショーケース、仕切板、店舗ディス
プレイ等のディスプレイ用品;蛍光灯カバー、ムード照
明カバー、ランプシェード、光天井、光壁、シャンデリ
ア等の照明用品;ペンダント、ミラー等のインテリア用
品;ドア、ドーム、安全窓ガラス、間仕切り、階段腰
板、バルコニー腰板、レジャー用建築物の屋根等の建築
用部品;航空機風防、パイロット用バイザー、オートバ
イ、モーターボート風防、バス用遮光板、自動車用サイ
トバイザー、リアバイザー、ヘッドウィング、ヘッドラ
イトカバー等の輸送機関係部品;音響映像用銘板、ステ
レオカバー、テレビ保護マスク、自動販売機等の電子機
器部品;保育器、レントゲン部品等の医療機器部品;機
械カバー、計器カバー、実験装置、定規、文字盤、観察
窓等の機器関係部品;液晶保護板、フレネルレンズ等の
光学関係部品;道路標識、案内板、カーブミラー、防音
壁等の交通関係部品;その他、温室、大型水槽、箱水
槽、時計パネル、バスタブ、サニタリー、デスクマッ
ト、遊技部品、玩具、溶接保護マスト等、各種の用途が
げられる。
【0057】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。各記載中「部」および「%」は全て「重量部」
および「重量%」を示す。
【0058】実施例中の各評価は以下の方法に従い行っ
た。
【0059】<成形板のモルフォロジー観察>各成形板
を、酸化ルテニウム水溶液の染色剤で染色した後、切断
し、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−10
0CxII)で観察した。
【0060】<成形板の物性>成形板の物性評価に関し
ては、アイゾット衝撃強度はASTM D−256に準
じ、曲げ弾性率はASTM D−790に準じ、全光線
透過率はASTM D1003に準じて行った。
【0061】<耐候性評価>サンシャインウエザオメー
ター(SWOM)において、63℃、雨有りの条件に
て、1000時間後の全光線透過率の測定を行った。
【0062】<製造例1:変性ウレタンエラストマー含
有アクリル系シラップ(c−1)の合成>攪拌機、環流
冷却管、滴下漏斗を備えた内容量3Lの反応容器内で、
ポリ(ε−カプロラクトン)ジオール[ダイセル化学
製、商品名プラクセル220、分子量2000]330
g(0.165モル)を、モレキュラーシーブにより脱
水精製したメタクリル酸メチル(以下「MMA」と略
す)777gに溶解して、ジブチル錫ジラウレート0.
75gを加え、窒素置換15分後、80℃に昇温した。
次いで、キシリレンジイソシアネート37.3g(0.2
0モル)と脱水精製したMMA50gとの混合溶液を、
45分かけて攪拌下に滴下し、そのまま45分間加熱攪
拌した。
【0063】続いて、脱水精製したメタクリル酸−2−
ヒドロキシエチル8.6g(0.07モル)と脱水精製し
たMMA50gとの混合溶液を、15分かけて滴下し、
そのまま45分間加熱攪拌した。
【0064】反応液を室温に冷却したところ、粘度が1
0000cps程度(25℃)の無色透明なアクリル系シ
ラップ(c−1)を得た。このアクリル系シラップ(c
−1)の少量をメタノール中に加えたところ、ゴム状の
不溶物が析出した。析出した不溶物の重量はシラップの
31%であり、その重量平均分子量は18万であった。
【0065】<製造例2:変性ウレタンエラストマー含
有アクリル系シラップ(c−2)の合成>製造例1にお
いて、ポリ(ε−カプロラクトン)ジオール330gの
代わりに、ポリプロピレングリコール(分子量200
0)330g(0.165モル)を用いたこと以外は製
造例1と同様にして、アクリル系シラップ(c−2)を
得た。
【0066】<製造例3:アクリル系シラップ(c−
1)(c−2)の予備重合>アクリル系シラップ(c−
1)または(c−2)167部と、MMA323部と、
n−オクチルメルカプタン0.5部を、窒素ガス導入
管、攪拌機および環流冷却管を備えた反応容器に仕込
み、窒素バブリング後、90℃に加熱した。
【0067】次いで、アゾビスイソブチロニトリル0.
25部を溶解したMMA10部を加え、90℃で10分
間加熱攪拌を続け、氷水で室温に達するまで強制冷却を
行い、予備重合シラップ(d−1)(d−2)を得た。
【0068】<実施例1、2:予備重合シラップのキャ
スト重合>上記手法により得られた予備重合シラップ
(d−1)または(d−2)300部に、アゾビスイソ
ブチロニトリル0.15部を添加してよく混合し、減圧
脱泡してキャスト重合用シラップを得た。得られたキャ
スト重合用シラップを密閉したガラスセル中に入れ、6
0℃の水浴中で3時間、次いで130℃の空気浴中で2
時間加熱した後冷却して、厚さ3mmの硬化物(樹脂組
成物)を得た。
【0069】得られた硬化物(樹脂組成物)の評価結果
を表1、表2に示す。さらに、実施例1で得た硬化物の
透過型電子顕微鏡観察の写真を図1に示す。ここで、エ
ラストマー相は黒く着色されている。
【0070】<比較例1>予備重合前のアクリル系シラ
ップ(c−1)300部に、そのままアゾビスイソブチ
ロニトリル0.15部を添加してよく混合し、減圧脱泡
してキャスト重合用シラップを得た。得られたキャスト
重合用シラップを密閉したガラスセル中に入れ、60℃
の水浴中で3時間、次いで130℃の空気浴中で2時間
加熱した後冷却して、厚さ3mmの硬化物(樹脂組成
物)を得た。その評価結果を表1、表2に示す。
【0071】<比較例2>一般のメタクリル樹脂板[三
菱レイヨン(株)製、アクリライト(登録商標)L、厚
さ3mm]に対して同様の評価を行った。その評価結果
を表1、表2に示す。
【0072】<比較例3>多層構造グラフトゴムを含有
した耐衝撃性メタクリル樹脂板[三菱レイヨン(株)
製、アクリライト(登録商標)ML、厚さ3mm]に対
して同様の評価を行った。その評価結果を表1、表2に
示す。
【0073】<実施例3:射出成形>実施例1で得た硬
化物(樹脂組成物)をクラッシャーで粉砕し、押出機に
てペレット化した後射出成形を行い、成形品(試験片)
を得た。この試験片に対して同様の評価を行ったとこ
ろ、実施例1と類似のモルフォロジーが観察され、同様
の機械特性が得られた。
【0074】<実施例4:予備重合シラップの懸濁重合
>予備重合シラップ(d−1)300部と、アゾビスイ
ソブチロニトリル0.15部と、水600部と、分散剤
とを、窒素ガス導入管、攪拌機および環流冷却管を備え
た反応容器に仕込み、窒素バブリング後、75℃に加熱
した。発熱ピーク後、90℃でさらに1時間加熱攪拌を
行い、洗浄、ろ過、乾燥を行い、懸濁ビーズを得た。得
られた懸濁ビ−ズを押出機にてペレット化した後、射出
成形を行い、成形品(試験片)を得た。得られた試験片
の各評価を行ったところ、実施例1と類似のモルフォロ
ジーが観察され、同程度の機械特性が得られた。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂組成
物は、アクリル系樹脂が持つ優れた耐候性、透明性、耐
擦傷性、剛性を犠牲にすることなく、耐衝撃性を改良し
た耐衝撃性樹脂組成物である。この樹脂組成物から製造
される成形品は、従来のアクリル系樹脂成形品と比較し
て、より厳しい耐候性、透明性、耐衝撃性を必要とする
用途分野にまで適用可能であり、特に看板、遮音板、自
動販売機前面板、車両用外装品、その他先に挙げた各種
の用途に非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得た樹脂組成物の構造を透過型電子
顕微鏡観察した写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 33/06 75:04)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル系重合体成分(A)
    と、変性ウレタンエラストマー成分(B)とからなる樹
    脂組成物であって、 変性ウレタンエラストマー成分(B)は、(メタ)アク
    リル系重合体成分(A)の連続相に囲まれた不連続の分
    散相として存在し、該分散相は(メタ)アクリル系重合
    体成分(A)の一部を複合包括したミクロ相分離構造を
    有しており、少なくとも一部の(メタ)アクリル系重合
    体成分(A)と、少なくとも一部の変性ウレタンエラス
    トマー成分(B)とが化学結合していることを特徴とす
    る樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 変性ウレタンエラストマー成分(B)の
    含有量が、1〜20重量%である請求項1記載の樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 (メタ)アクリル系重合体成分(A)の
    一部を複合包括した変性ウレタンエラストマー成分
    (B)の分散相の平均粒子径が、0.2〜10μmの範
    囲内にある請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリル系重合体成分(A)
    が、メタクリル酸メチルを50重量%以上含む(メタ)
    アクリル系単量体(a)の(共)重合体である請求項1
    〜3の何れか一項記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の樹脂組成物を製造する為
    の方法であって、 メタクリル酸メチルを50重量%以上含む(メタ)アク
    リル系単量体(a)中に、(メタ)アクリル系単量体
    (a)と化学結合形成可能な反応性官能基を有する変性
    ウレタンエラストマー(b)を溶解させてアクリル系シ
    ラップ(c)を調製し、このアクリル系シラップ(c)
    をせん断下で相反転するまで予備重合を行い、得られた
    予備重合シラップ(d)を注型重合または懸濁重合する
    ことを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 回分式または連続式の槽型反応装置を用
    いて、攪拌回転速度100〜300rpmのせん断をか
    けて予備重合する請求項5記載の樹脂組成物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4の何れか一項記載の樹脂組
    成物を成形して得られる成形品。
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