JP2000319255A - 置換インドール誘導体の製造方法 - Google Patents

置換インドール誘導体の製造方法

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JP2000319255A JP2000071046A JP2000071046A JP2000319255A JP 2000319255 A JP2000319255 A JP 2000319255A JP 2000071046 A JP2000071046 A JP 2000071046A JP 2000071046 A JP2000071046 A JP 2000071046A JP 2000319255 A JP2000319255 A JP 2000319255A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入手容易な原料を用いた置換インドール誘導
体の簡便な製造方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は各々独立して水素、アルキル基、
アリール基又はヘテロアリール基を表し、R3は水素又
はアリール基を表し、Xはハロゲンを表す。)で示され
るヒドラゾン誘導体を、ホスフィンとパラジウム化合物
を含む触媒、下記一般式(2) R45NH (2) (式中、R4及びR5は各々独立して水素、アルキル基又
はアリール基を表し、さらにR4とR5が任意に結合して
ヘテロ環を形成していてもよい。)で示されるアミン、
及び塩基の存在下で反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、置換インドール誘
導体の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
ハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を、ホ
スフィンとパラジウム化合物からなる触媒、アミン、及
び塩基を用いて、分子内環化させると同時に窒素を含ま
ない芳香環上にアミノ基を導入することからなる置換イ
ンドール誘導体の製造方法である。これらの置換インド
ール誘導体は医農薬原料及び電子材料原料等として有用
な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、置換インドール誘導体の合成法と
しては多くの方法が研究されてきており、フィッシャー
法、ライサート法、ビシュラー法等、著名な方法が古く
から知られている。また最近では、特開平3−2405
5号公報に記載されているパラジウム−銅−酸素による
ニトロスチレンを原料とする方法、S.L.Buchw
aldらによる、パラジウム/ホスフィン触媒で合成し
たインドリン化合物のパラジウムカーボンを用いる脱水
素によるインドール誘導体合成(Journalof
American Chemical Societ
y,1998年,120巻,3068−3073頁)が
報告されている。
【0003】o−ヨードアニリンとケトンからパラジウ
ム触媒環化によるインドール合成(C.Chenら、J
ournal of Organic Chemist
ry,1997年、62巻、2676−2677頁)及
びo−ヨードアニリンとアルキンからパラジウム触媒環
化によるインドール合成(R.C.Larockら、J
ournal of Organic Chemist
ry,1998年、63巻、7652−7662頁)が
報告されている。
【0004】また1−アミノインドールの合成法とし
て、o−ニトロソフェニルエチルアミンの電気化学的な
変換法が報告されている(B.A.F−Uribeら、
European Journal of Organ
ic Chemistry,1999年,2巻、419
−430頁)。
【0005】A.D.Batchoらによるo−ニトロ
トルエン誘導体を用いる還元的環化によるインドール合
成(Organic Syntheses,1985
年,63巻,214−224頁)が報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では原料の入手が難しく、置換インドール類を合
成する場合、インドール環上の置換基の位置は、主に5
位、6位、又は7位等の特定の位置のみに限られ、イン
ドール環の4位のみに置換基を導入することは容易では
なかった。
【0007】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、入手容易な原料を用いた置換イン
ドール誘導体の簡便な製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、入手容易な2−
クロロトルエン骨格を有する化合物から合成することが
できるハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体
を原料に用い、ホスフィンとパラジウム化合物を含む触
媒、アミン、及び塩基を用いて、分子内環化させると同
時に窒素を含まない芳香環上にアミノ基を導入すること
で、置換インドール誘導体が合成できることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
【0009】即ち本発明は、下記一般式(1)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1及びR2は各々独立して水素、
アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、
3は水素又はアリール基を表し、Xはハロゲンを表
す。)で示されるヒドラゾン誘導体を、ホスフィンとパ
ラジウム化合物を含む触媒、下記一般式(2) R45NH (2) (式中、R4及びR5は各々独立して水素、アルキル基又
はアリール基を表し、さらにR4とR5が任意に結合して
ヘテロ環を形成していてもよい。)で示されるアミン、
及び塩基の存在下、反応させることを特徴とする、下記
一般式(3)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1及びR2は各々独立して水素、
アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、
3は水素又はアリール基を表す。また、R4及びR5
各々独立して水素、アルキル基又はアリール基を表し、
さらにR4とR5が任意に結合してヘテロ環を形成してい
てもよい。)で示される置換インドール誘導体の製造方
法である。
【0014】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0015】本発明においては、ホスフィンとパラジウ
ム化合物を成分とする触媒、上記一般式(2)で示され
るアミン、及び塩基の存在下、上記一般式(1)で示さ
れるハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を
分子内環化させると同時に窒素を含まない芳香環上にア
ミノ基を導入する。
【0016】上記一般式(1)で示されるヒドラゾン誘
導体の置換基R1及びR2のアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等であり、置換基
1〜R3のアリール基としては、フェニル基、4−トリ
ル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキ
シフェニル基、4−ビフェニル基等である。置換基R1
及びR2のヘテロアリール基としては、4−ピリジル
基、3−ピリジル基、2−ピリジル基、2−フリル基、
2−チエニル基等を挙げることができる。Xのハロゲン
としては、塩素、臭素、ヨウ素である。
【0017】上記一般式(1)で示されるハロゲン化ア
リール基を有するヒドラゾン誘導体の製造方法は特に限
定するものではないが、例えば、下式に示される方法に
より合成することができる。
【0018】
【化5】
【0019】即ち、ベンゼン環の2位にハロゲンである
X及びベンゼン環上にもう1つのハロゲンXを有するベ
ンジルハライド(A)をエーテル中、マグネシウムと接
触させることにより対応するベンジルグリニャール試薬
を調製した後、N,N−ジメチルカルボン酸アミド(R
3CONMe2)と反応させる。生成した置換基を有する
ベンジルケトン又はベンジルアルデヒド(R3=H)
(B)とヒドラジン化合物(R12NNH2)をトルエ
ン中、反応せしめることで、本発明の製造法の原料であ
るヒドラゾン誘導体(1)を合成することができる。
【0020】2,6−ジクロロベンジルクロライド、
2,4−ジクロロベンジルクロライド、及び2,5−ジ
クロロベンジルクロライド等の各種のハロゲン置換され
たベンジルハライド(A)は市販されており、容易に入
手することが可能である。また、ジクロロトルエン類も
入手容易であり、側鎖メチル基は常法により塩素化又は
臭素化せしめて、ハロゲン置換されたベンジルハライド
(A)とすることもできる。このように本発明の原料と
なるヒドラゾン誘導体は、入手容易な化合物から合成す
ることができるものである。該合成法によるヒドラゾン
誘導体の収率は、ハロゲン置換されたベンジルハライド
(A)から通算して50〜60%である。
【0021】本発明において使用される上記一般式
(2)で示されるアミンとしては、具体的には、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジ(n−ブチル)アミン、
アニリン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、ジ
(p−トリル)アミン、ジ(p−メトキシフェニル)ア
ミン、ジ(p−フルオロフェニル)アミン、ジ{m−
(トリフルオロメチル)フェニル}アミン、m−(トリ
フルオロメチル)アニリン、ピペラジン、4−アルキル
−1−ピペラジン、2−メチルピペラジン、ホモピペラ
ジン、ピロール、インドール及びカルバゾール等が挙げ
られうる。これらのアミンの使用量は上記一般式(1)
で示される化合物に対してモル比で0.7〜10の範囲
であり、より好ましくは0.9〜6の範囲である。
【0022】本反応においては触媒として、パラジウム
化合物とホスフィンを組み合わせて反応系に加える。添
加方法は、反応系にそれぞれ単独に加えても、予め錯体
の形に調製して添加してもよい。
【0023】本発明で用いるパラジウム化合物としては
特に限定するものではないが、例えば、塩化パラジウム
(II)、臭化パラジウム(II)、酢酸パラジウム
(II)、パラジウムアセチルアセトナート(II)、
ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、
ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)、ジクロロテトラアンミンパラジウム(I
I)、ジクロロ(シクロオクタ−1,5−ジエン)パラ
ジウム(II)、パラジウムトリフルオロアセテート
(II)等の2価パラジウム化合物、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベン
ジリデンアセトン)二パラジウムクロロホルム錯体
(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(0)等の0価パラジウム化合物を挙げることがで
きる。これらのうち、特に好ましくは、酢酸パラジウム
及びトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム
(0)である。パラジウム化合物の使用量は、特に限定
するものではないが、上記一般式(1)で示される化合
物に対し、パラジウム換算で0.001〜10モル%で
あり、より好ましくはパラジウム換算で0.005〜7
モル%であり、更に好ましくはパラジウム換算で0.0
05〜5モル%である。
【0024】本発明において使用されるホスフィンの具
体例としては、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィ
ン、1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジ
ターシャーリーブチルホスフィノ)フェロセン、1−
(メトキシメチル)−2−(ジターシャーリーブチルホ
スフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジターシャー
リーブチルホスフィノ)フェロセン、2,2’−ビス
(ジターシャーリーブチルホスフィノ)−1,1’−ビ
ナフチル、2−メトキシ−2’−(ジターシャーリーブ
チルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−(ジタ
ーシャリーブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジタ
ーシャリーブチルホスフィノ)−2’−ジメチルアミノ
ビフェニル、2−(ジターシャリーブチルホスフィノ)
−2’−ジメチルアミノ−1,1’−ビナフチル、(ジ
ターシャリーブチルホスフィノ)フェロセン、9,9−
ジメチル−4,5−ビス(ジターシャリーブチルホスフ
ィノ)キサンテン等のターシャーリーブチル−リン結合
を有するホスフィン、及びトリ(o−トリル)ホスフィ
ン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,
1’−ビナフチル、1−(N,N−ジメチルアミノメチ
ル)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1−
(メトキシメチル)−2−(ジフェニルホスフィノ)フ
ェロセン等の芳香族ホスフィン、9,9−ジメチル−
4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン等を
挙げることができる。特に反応の活性及び選択性を著し
く向上させることが可能な、ターシャーリーブチル−リ
ン結合を有するホスフィンを用いることが好ましい。ホ
スフィンの使用量は特に限定するものではないが、パラ
ジウム化合物に対して0.5〜10倍モルが適当であ
り、より好ましくはパラジウム化合物に対して0.8〜
5倍モルの範囲である。
【0025】本発明において使用される塩基としては、
有機塩基及び無機塩基からなる群より選択すればよく、
特に限定する必要はないが、より好ましくは、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、ナトリウ
ムアミド、カリウムアミド、リチウムアミド、炭酸カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸ルビジウ
ム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、ナトリウム金属、カリウム金属、リチウム金属、
メトキシナトリウム、メトキシカリウム、エトキシナト
リウム、エトキシカリウム、エトキシリチウム、ターシ
ャリーブトキシリチウム、ターシャリーブトキシナトリ
ウム、ターシャリーブトキシカリウム等を具体例として
挙げることができる。特に好ましくはターシャリーブト
キシナトリウム及び炭酸塩である。これらの塩基の使用
量は、一般式(1)で示される化合物に対してモル比で
0.7〜5の範囲であり、より好ましくは0.9〜3の
範囲である。
【0026】本反応は、通常は不活性溶媒下に実施され
る。使用できる溶媒としては、本反応を著しく阻害しな
い溶媒であればよく、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルホスホトリアミド等を例示することができ
る。より好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素溶媒である。
【0027】本反応は、常圧下、窒素、アルゴン等の不
活性ガス雰囲気下に実施されるが、加圧条件下に実施す
ることもできる。反応温度は20℃〜300℃の範囲で
実施されるが、より好ましくは50℃〜200℃の範囲
である。反応時間は、反応条件、一般式(1)で示され
る化合物、及びパラジウム化合物等により異なるが、数
分〜72時間の範囲から選択すればよい。反応終了後、
常法に従い処理することにより目的とする化合物を得る
ことができる。
【0028】本発明で製造することのできる上記一般式
(3)で示される置換インドール誘導体の具体例として
は、以下のものを挙げることができる。即ち、4−ジメ
チルアミノ−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−
ジブチルアミノ−1−(メチルアミノ)インドール、4
−(N−フェニル−N−メチルアミノ)−1−(ジフェ
ニルアミノ)インドール、4−(1−ピペラジニル)−
1−(ジメチルアミノ)インドール、4−(1−ピペラ
ジニル)−1−(ジフェニルアミノ)インドール、4−
(1−ピペラジニル)−1−(N−フェニル−N−メチ
ルアミノ)インドール、4−(1−ピペラジニル)−1
−{(N−(4−ピリジル)−N−メチルアミノ}イン
ドール、4−(1−ピペラジニル)−1−{(N−(3
−ピリジル)−N−メチルアミノ}インドール、4−
(1−ピペラジニル)−1−{(N−(2−フリル)−
N−メチルアミノ}インドール、4−(1−ピペラジニ
ル)−1−{(N−(2−チエニル)−N−メチルアミ
ノ}インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−
{(N−(4−トリフルオロメチルフェニル)−N−メ
チルアミノ}インドール、4−(1−ピペラジニル)−
1−(ジメチルアミノ)−2−フェニルインドール、4
−(1−ピロリル)−1−(ジメチルアミノ)インドー
ル、4−(1−インドリル)−1−(ジメチルアミノ)
インドール、6−(1−ピペラジニル)−1−(ジメチ
ルアミノ)インドール、6−(1−ピロリル)−1−
(ジメチルアミノ)インドール、4−(1−ホモピペラ
ジニル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−
(3−メチル−1−ピペラジニル)−1−(ジメチルア
ミノ)インドール、4−(9−カルバゾリル)−1−
(ジメチルアミノ)インドール等のインドール誘導体を
挙げることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明により、医薬、農薬原料及び電子
材料原料等として有用な置換インドール誘導体が、入手
容易なハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体
を原料に用い、パラジウム化合物とホスフィンからなる
触媒、アミン、及び塩基存在下、分子内環化させると同
時に窒素を含まない芳香環上にアミノ基を導入すること
により合成することが可能となった。また、本発明の製
造法で得ることができる置換インドール化合物は、環内
窒素に直接窒素が結合した1−アミノ構造を有してい
る。このような構造の化合物は、例えば、特開平7−5
3376号公報には医薬としての用途が記載されている
有用な化合物であるが、従来の方法では限られた実施例
しかなく、また合成に手間を要していたが、本発明の方
法を用いて容易に合成することが可能となった。さら
に、従来法ではインドール環の4位のみに置換基を導入
することは容易ではなかったが、本発明の製造方法では
入手容易な原料から、4位のみに置換基を有するインド
ール誘導体を合成することが可能になった。
【0030】一方、本発明の生成物は、水素化還元する
ことにより窒素−窒素結合が容易に開裂するので、窒素
上に置換基を有さない置換インドール誘導体を提供する
こともできる。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0032】参考例1 (2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N
−ジメチルヒドラゾンの合成)温度計、滴下ロート、3
方コック、及びメカニカルスターラーを備えた200m
lの三口フラスコを窒素置換し、マグネシウム1.85
g(76mmol)及びジエチルエーテル30mlを加
えた。滴下ロートに2,6−ジクロロベンジルクロライ
ド(東京化成品)13.5g(69mmol)及びジエ
チルエーテル40mlからなる溶液を加え、反応系内の
温度が30℃前後になるように滴下した。30分間室温
で熟成後、氷冷し、N,N−ジメチルホルムアミド6g
(82mmol)を滴下した。室温で1時間熟成後、氷
冷し、3N塩酸50mlを投入した。分相し、ジエチル
エーテルで抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。濾過、濃縮後、得られた残渣にメチルタ
ーシャーリーブチルエーテル5mlを添加し、加熱溶解
させた。室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、2,
6−ジクロロフェニルアセトアルデヒドの結晶8.1g
(43mmol)を得た。収率62%。
【0033】30mlの一口フラスコに1.0gのモレ
キュラーシーブ4Aを加え、窒素置換した。上記で得ら
れた2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド1.0
1g(5.3mmol)を加え、トルエン4mlに溶解
させた。氷冷し、N,N−ジメチルヒドラジン351m
g(5.8mmol)を投入した。室温で3時間攪拌
後、濾過し濾液を減圧下、濃縮した。残渣を2mmHg
の減圧下蒸留し、2,6−ジクロロフェニルアセトアル
デヒド N,N−ジメチルヒドラゾン1.14g(4.
9mmol)を得た。収率93%。
【0034】参考例2 2,6−ジクロロベンジルクロライドの代わりに、2,
4−ジクロロベンジルクロライド(和光純薬品)を用い
た以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。2,4
−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチ
ルヒドラゾンが、収率53%(2,4−ジクロロベンジ
ルクロライド基準)で得られた。
【0035】実施例1 温度計、3方コック、マグネチックスターラーを備えた
30mlの三口フラスコを窒素置換し、ピペラジン52
1mg(6.0mmol)、トリス(ジベンジリデンア
セトン)二パラジウム(0)(ストレム製、21.2m
g,パラジウムとして0.046mmol,基質2,6
−ジクロロフェニルアセトアルデヒドN,N−ジメチル
ヒドラゾンに対して3.0mol%)、ターシャリーブ
トキシナトリウム331mg(3.44mmol)、o
−キシレン5ml、1−(N,N−ジメチルアミノメチ
ル)−2−(ジターシャーリーブチルホスフィノ)フェ
ロセン26.7mg(0.069mmol)、及び2,
6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメ
チルヒドラゾン350mg(1.51mmol)を、こ
の順番に加えた。120℃まで昇温した後、その温度で
20時間撹拌した。室温まで冷却後、水10mlを添加
し、ジエチルエーテルで抽出した。無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグ
ラフィーで精製し(溶媒;酢酸エチル:メタノール=
5:1)、目的物の4−(1−ピペラジニル)−1−
(ジメチルアミノ)インドールを111mg(0.45
mmol)得た。収率30%。
【0036】実施例2 2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−
ジメチルヒドラゾンの代わりに、2,6−ジクロロフェ
ニルアセトアルデヒド N−フェニル−N−メチルヒド
ラゾンを用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返
した。4−(1−ピペラジニル)−1−(N−フェニル
−N−メチルアミノ)インドールの収率は32%であっ
た。
【0037】実施例3 ピペラジンの代わりに、N−メチルアニリン(194m
g,1.81mmol)を用いた以外は、実施例1と同
様な操作を繰り返した。4−(N−フェニル−N−メチ
ルアミノ)−1−(ジメチルアミノ)インドールの収率
は34%であった。
【0038】実施例4 2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−
ジメチルヒドラゾンの代わりに、2,4−ジクロロフェ
ニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを
用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返した。6
−(1−ピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)イン
ドールを収率30%で得た。
【0039】実施例5 1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジター
シャーリーブチルホスフィノ)フェロセンの代わりに、
トリ(ターシャリーブチル)ホスフィンを用い、ピペラ
ジンの代わりにピロール(154mg,2.30mmo
l)を用い、ターシャリーブトキシナトリウムの代わり
に炭酸ルビジウムを用いた以外は、実施例4と同様な操
作を繰り返した。6−(1−ピロリル)−1−(ジメチ
ルアミノ)インドールの収率は21%であった。
【0040】実施例6 2,4−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−
ジメチルヒドラゾンの代わりに2,6−ジクロロフェニ
ルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを用
い、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムを
34.8mg(パラジウムとして基質に対して5.0m
ol%)用いた以外は実施例5と同様な操作を繰り返し
た。4−(1−ピロリル)−1−(ジメチルアミノ)イ
ンドールの収率は54%であった。
【0041】実施例7 2,4−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−
ジメチルヒドラゾンの代わりに2,6−ジクロロフェニ
ルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを用
い、ピロールの代わりにインドール(212mg,1.
81mmol)を用い、トリス(ジベンジリデンアセト
ン)二パラジウムを34.8mg(パラジウムとして基
質に対して5.0mol%)用いた以外は実施例5と同
様な操作を繰り返した。4−(1−インドリル)−1−
(ジメチルアミノ)インドールの収率は40%であっ
た。
【0042】実施例1〜実施例7の基質及び生成物を表
1及び表2に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は各々独立して水素、アルキル基、
    アリール基又はヘテロアリール基を表し、R3は水素又
    はアリール基を表し、Xはハロゲンを表す。)で示され
    るヒドラゾン誘導体を、ホスフィンとパラジウム化合物
    を含む触媒、下記一般式(2) R45NH (2) (式中、R4及びR5は各々独立して水素、アルキル基又
    はアリール基を表し、さらにR4とR5が任意に結合して
    ヘテロ環を形成していてもよい。)で示されるアミン、
    及び塩基の存在下、反応させることを特徴とする、下記
    一般式(3) 【化2】 (式中、R1及びR2は各々独立して水素、アルキル基、
    アリール基又はヘテロアリール基を表し、R3は水素又
    はアリール基を表す。また、R4及びR5は各々独立して
    水素、アルキル基、又はアリール基を表し、さらにR4
    とR5が任意に結合してヘテロ環を形成していてもよ
    い。)で示される置換インドール誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)及び一般式(3)におい
    て、R1及びR2が各々独立してアルキル基を表すことを
    特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)及び一般式(3)におい
    て、R1及びR2が各々独立してフェニル基又は置換フェ
    ニル基を表すことを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(1)及び一般式(3)におい
    て、R4が4位であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 ホスフィンが、ターシャリーブチル−リ
    ン結合を有するホスフィンであることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれかに記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0753376A (ja) * 1993-07-19 1995-02-28 Hoechst Roussel Pharmaceut Inc 強迫疾患の治療用医薬を製造するためのn−(ピリジニル)−1h−インドール−1−アミンの使用

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JPN6010028165, Org. Lett., 1999, 1, 35−37 *
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JPN6010028171, J. Am. Chem. Soc., 1999, 121, 10251−10263 *
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