JP4608723B2 - 置換インドール誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明に属する技術分野】
本発明は、置換インドール誘導体の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、ハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を、ホスフィンとパラジウム化合物からなる触媒、アミン、及び塩基を用いて、分子内環化させると同時に窒素を含まない芳香環上にアミノ基を導入することからなる置換インドール誘導体の製造方法である。これらの置換インドール誘導体は医農薬原料及び電子材料原料等として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、置換インドール誘導体の合成法としては多くの方法が研究されてきており、フィッシャー法、ライサート法、ビシュラー法等、著名な方法が古くから知られている。また最近では、特開平3−24055号公報に記載されているパラジウム−銅−酸素によるニトロスチレンを原料とする方法、S.L.Buchwaldらによる、パラジウム/ホスフィン触媒で合成したインドリン化合物のパラジウムカーボンを用いる脱水素によるインドール誘導体合成(Journalof American Chemical Society,1998年,120巻,3068−3073頁)が報告されている。
【0003】
o−ヨードアニリンとケトンからパラジウム触媒環化によるインドール合成(C.Chenら、Journal of Organic Chemistry,1997年、62巻、2676−2677頁)及びo−ヨードアニリンとアルキンからパラジウム触媒環化によるインドール合成(R.C.Larockら、Journal of Organic Chemistry,1998年、63巻、7652−7662頁)が報告されている。
【0004】
また1−アミノインドールの合成法として、o−ニトロソフェニルエチルアミンの電気化学的な変換法が報告されている(B.A.F−Uribeら、European Journal of Organic Chemistry, 1999年,2巻、419−430頁)。
【0005】
A.D.Batchoらによるo−ニトロトルエン誘導体を用いる還元的環化によるインドール合成(Organic Syntheses,1985年,63巻,214−224頁)が報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法では原料の入手が難しく、置換インドール類を合成する場合、インドール環上の置換基の位置は、主に5位、6位、又は7位等の特定の位置のみに限られ、インドール環の4位のみに置換基を導入することは容易ではなかった。
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、入手容易な原料を用いた置換インドール誘導体の簡便な製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、入手容易な2−クロロトルエン骨格を有する化合物から合成することができるハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を原料に用い、ホスフィンとパラジウム化合物を含む触媒、アミン、及び塩基を用いて、分子内環化させると同時に窒素を含まない芳香環上にアミノ基を導入することで、置換インドール誘導体が合成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち本発明は、下記一般式(1)
【0010】
【化3】
Figure 0004608723
【0011】
(式中、R及びRは各々独立して水素、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、Rは水素又はアリール基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で示されるヒドラゾン誘導体を、ターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィン、芳香族ホスフィン及び9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテンからなる群より選ばれるホスフィンとパラジウム化合物を含む触媒、下記一般式(2)
NH (2)
(式中、R及びRは各々独立して水素、アルキル基又はアリール基を表し、さらにRとRが任意に結合してヘテロ環を形成していてもよい。)
で示されるアミン、及び塩基の存在下、反応させることを特徴とする、下記一般式(3)
【0012】
【化4】
Figure 0004608723
【0013】
(式中、R1及びR2は各々独立して水素、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、R3は水素又はアリール基を表す。また、R4及びR5は各々独立して水素、アルキル基又はアリール基を表し、さらにR4とR5が任意に結合してヘテロ環を形成していてもよい。)
で示される置換インドール誘導体の製造方法である。
【0014】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0015】
本発明においては、ホスフィンとパラジウム化合物を成分とする触媒、上記一般式(2)で示されるアミン、及び塩基の存在下、上記一般式(1)で示されるハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を分子内環化させると同時に窒素を含まない芳香環上にアミノ基を導入する。
【0016】
上記一般式(1)で示されるヒドラゾン誘導体の置換基R1及びR2のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等であり、置換基R1〜R3のアリール基としては、フェニル基、4−トリル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ビフェニル基等である。置換基R1及びR2のヘテロアリール基としては、4−ピリジル基、3−ピリジル基、2−ピリジル基、2−フリル基、2−チエニル基等を挙げることができる。Xのハロゲンとしては、塩素、臭素、ヨウ素である。
【0017】
上記一般式(1)で示されるハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体の製造方法は特に限定するものではないが、例えば、下式に示される方法により合成することができる。
【0018】
【化5】
Figure 0004608723
【0019】
即ち、ベンゼン環の2位にハロゲンであるX及びベンゼン環上にもう1つのハロゲンXを有するベンジルハライド(A)をエーテル中、マグネシウムと接触させることにより対応するベンジルグリニャール試薬を調製した後、N,N−ジメチルカルボン酸アミド(R3CONMe2)と反応させる。生成した置換基を有するベンジルケトン又はベンジルアルデヒド(R3=H)(B)とヒドラジン化合物(R12NNH2)をトルエン中、反応せしめることで、本発明の製造法の原料であるヒドラゾン誘導体(1)を合成することができる。
【0020】
2,6−ジクロロベンジルクロライド、2,4−ジクロロベンジルクロライド、及び2,5−ジクロロベンジルクロライド等の各種のハロゲン置換されたベンジルハライド(A)は市販されており、容易に入手することが可能である。また、ジクロロトルエン類も入手容易であり、側鎖メチル基は常法により塩素化又は臭素化せしめて、ハロゲン置換されたベンジルハライド(A)とすることもできる。このように本発明の原料となるヒドラゾン誘導体は、入手容易な化合物から合成することができるものである。該合成法によるヒドラゾン誘導体の収率は、ハロゲン置換されたベンジルハライド(A)から通算して50〜60%である。
【0021】
本発明において使用される上記一般式(2)で示されるアミンとしては、具体的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ(n−ブチル)アミン、アニリン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、ジ(p−トリル)アミン、ジ(p−メトキシフェニル)アミン、ジ(p−フルオロフェニル)アミン、ジ{m−(トリフルオロメチル)フェニル}アミン、m−(トリフルオロメチル)アニリン、ピペラジン、4−アルキル−1−ピペラジン、2−メチルピペラジン、ホモピペラジン、ピロール、インドール及びカルバゾール等が挙げられうる。これらのアミンの使用量は上記一般式(1)で示される化合物に対してモル比で0.7〜10の範囲であり、より好ましくは0.9〜6の範囲である。
【0022】
本反応においては触媒として、パラジウム化合物とホスフィンを組み合わせて反応系に加える。添加方法は、反応系にそれぞれ単独に加えても、予め錯体の形に調製して添加してもよい。
【0023】
本発明で用いるパラジウム化合物としては特に限定するものではないが、例えば、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、パラジウムアセチルアセトナート(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロテトラアンミンパラジウム(II)、ジクロロ(シクロオクタ−1,5−ジエン)パラジウム(II)、パラジウムトリフルオロアセテート(II)等の2価パラジウム化合物、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムクロロホルム錯体(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の0価パラジウム化合物を挙げることができる。これらのうち、特に好ましくは、酢酸パラジウム及びトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)である。パラジウム化合物の使用量は、特に限定するものではないが、上記一般式(1)で示される化合物に対し、パラジウム換算で0.001〜10モル%であり、より好ましくはパラジウム換算で0.005〜7モル%であり、更に好ましくはパラジウム換算で0.005〜5モル%である。
【0024】
本発明において使用されるホスフィンの具体例としては、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィン、1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジターシャーリーブチルホスフィノ)フェロセン、1−(メトキシメチル)−2−(ジターシャーリーブチルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジターシャーリーブチルホスフィノ)フェロセン、2,2’−ビス(ジターシャーリーブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−メトキシ−2’−(ジターシャーリーブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−(ジターシャリーブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジターシャリーブチルホスフィノ)−2’−ジメチルアミノビフェニル、2−(ジターシャリーブチルホスフィノ)−2’−ジメチルアミノ−1,1’−ビナフチル、(ジターシャリーブチルホスフィノ)フェロセン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジターシャリーブチルホスフィノ)キサンテン等のターシャーリーブチル−リン結合を有するホスフィン、及びトリ(o−トリル)ホスフィン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1−(メトキシメチル)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン等の芳香族ホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン等を挙げることができる。特に反応の活性及び選択性を著しく向上させることが可能な、ターシャーリーブチル−リン結合を有するホスフィンを用いることが好ましい。ホスフィンの使用量は特に限定するものではないが、パラジウム化合物に対して0.5〜10倍モルが適当であり、より好ましくはパラジウム化合物に対して0.8〜5倍モルの範囲である。
【0025】
本発明において使用される塩基としては、有機塩基及び無機塩基からなる群より選択すればよく、特に限定する必要はないが、より好ましくは、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、ナトリウムアミド、カリウムアミド、リチウムアミド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウム金属、カリウム金属、リチウム金属、メトキシナトリウム、メトキシカリウム、エトキシナトリウム、エトキシカリウム、エトキシリチウム、ターシャリーブトキシリチウム、ターシャリーブトキシナトリウム、ターシャリーブトキシカリウム等を具体例として挙げることができる。特に好ましくはターシャリーブトキシナトリウム及び炭酸塩である。これらの塩基の使用量は、一般式(1)で示される化合物に対してモル比で0.7〜5の範囲であり、より好ましくは0.9〜3の範囲である。
【0026】
本反応は、通常は不活性溶媒下に実施される。使用できる溶媒としては、本反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホトリアミド等を例示することができる。より好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒である。
【0027】
本反応は、常圧下、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下に実施されるが、加圧条件下に実施することもできる。反応温度は20℃〜300℃の範囲で実施されるが、より好ましくは50℃〜200℃の範囲である。反応時間は、反応条件、一般式(1)で示される化合物、及びパラジウム化合物等により異なるが、数分〜72時間の範囲から選択すればよい。反応終了後、常法に従い処理することにより目的とする化合物を得ることができる。
【0028】
本発明で製造することのできる上記一般式(3)で示される置換インドール誘導体の具体例としては、以下のものを挙げることができる。即ち、4−ジメチルアミノ−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−ジブチルアミノ−1−(メチルアミノ)インドール、4−(N−フェニル−N−メチルアミノ)−1−(ジフェニルアミノ)インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−(ジフェニルアミノ)インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−(N−フェニル−N−メチルアミノ)インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−{(N−(4−ピリジル)−N−メチルアミノ}インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−{(N−(3−ピリジル)−N−メチルアミノ}インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−{(N−(2−フリル)−N−メチルアミノ}インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−{(N−(2−チエニル)−N−メチルアミノ}インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−{(N−(4−トリフルオロメチルフェニル)−N−メチルアミノ}インドール、4−(1−ピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)−2−フェニルインドール、4−(1−ピロリル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−(1−インドリル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、6−(1−ピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、6−(1−ピロリル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−(1−ホモピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)インドール、4−(9−カルバゾリル)−1−(ジメチルアミノ)インドール等のインドール誘導体を挙げることができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明により、医薬、農薬原料及び電子材料原料等として有用な置換インドール誘導体が、入手容易なハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を原料に用い、パラジウム化合物とホスフィンからなる触媒、アミン、及び塩基存在下、分子内環化させると同時に窒素を含まない芳香環上にアミノ基を導入することにより合成することが可能となった。また、本発明の製造法で得ることができる置換インドール化合物は、環内窒素に直接窒素が結合した1−アミノ構造を有している。このような構造の化合物は、例えば、特開平7−53376号公報には医薬としての用途が記載されている有用な化合物であるが、従来の方法では限られた実施例しかなく、また合成に手間を要していたが、本発明の方法を用いて容易に合成することが可能となった。さらに、従来法ではインドール環の4位のみに置換基を導入することは容易ではなかったが、本発明の製造方法では入手容易な原料から、4位のみに置換基を有するインドール誘導体を合成することが可能になった。
【0030】
一方、本発明の生成物は、水素化還元することにより窒素−窒素結合が容易に開裂するので、窒素上に置換基を有さない置換インドール誘導体を提供することもできる。
【0031】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
参考例1
(2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンの合成)
温度計、滴下ロート、3方コック、及びメカニカルスターラーを備えた200mlの三口フラスコを窒素置換し、マグネシウム1.85g(76mmol)及びジエチルエーテル30mlを加えた。滴下ロートに2,6−ジクロロベンジルクロライド(東京化成品)13.5g(69mmol)及びジエチルエーテル40mlからなる溶液を加え、反応系内の温度が30℃前後になるように滴下した。30分間室温で熟成後、氷冷し、N,N−ジメチルホルムアミド6g(82mmol)を滴下した。室温で1時間熟成後、氷冷し、3N塩酸50mlを投入した。分相し、ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮後、得られた残渣にメチルターシャーリーブチルエーテル5mlを添加し、加熱溶解させた。室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒドの結晶8.1g(43mmol)を得た。収率62%。
【0033】
30mlの一口フラスコに1.0gのモレキュラーシーブ4Aを加え、窒素置換した。上記で得られた2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド1.01g(5.3mmol)を加え、トルエン4mlに溶解させた。氷冷し、N,N−ジメチルヒドラジン351mg(5.8mmol)を投入した。室温で3時間攪拌後、濾過し濾液を減圧下、濃縮した。残渣を2mmHgの減圧下蒸留し、2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾン1.14g(4.9mmol)を得た。収率93%。
【0034】
参考例2
2,6−ジクロロベンジルクロライドの代わりに、2,4−ジクロロベンジルクロライド(和光純薬品)を用いた以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。2,4−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンが、収率53%(2,4−ジクロロベンジルクロライド基準)で得られた。
【0035】
実施例1
温度計、3方コック、マグネチックスターラーを備えた30mlの三口フラスコを窒素置換し、ピペラジン521mg(6.0mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(ストレム製、21.2mg,パラジウムとして0.046mmol,基質2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンに対して3.0mol%)、ターシャリーブトキシナトリウム331mg(3.44mmol)、o−キシレン5ml、1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジターシャーリーブチルホスフィノ)フェロセン26.7mg(0.069mmol)、及び2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾン350mg(1.51mmol)を、この順番に加えた。120℃まで昇温した後、その温度で20時間撹拌した。室温まで冷却後、水10mlを添加し、ジエチルエーテルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィーで精製し(溶媒;酢酸エチル:メタノール=5:1)、目的物の4−(1−ピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)インドールを111mg(0.45mmol)得た。収率30%。
【0036】
実施例2
2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンの代わりに、2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N−フェニル−N−メチルヒドラゾンを用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返した。4−(1−ピペラジニル)−1−(N−フェニル−N−メチルアミノ)インドールの収率は32%であった。
【0037】
実施例3
ピペラジンの代わりに、N−メチルアニリン(194mg,1.81mmol)を用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返した。4−(N−フェニル−N−メチルアミノ)−1−(ジメチルアミノ)インドールの収率は34%であった。
【0038】
実施例4
2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンの代わりに、2,4−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返した。6−(1−ピペラジニル)−1−(ジメチルアミノ)インドールを収率30%で得た。
【0039】
実施例5
1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジターシャーリーブチルホスフィノ)フェロセンの代わりに、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィンを用い、ピペラジンの代わりにピロール(154mg,2.30mmol)を用い、ターシャリーブトキシナトリウムの代わりに炭酸ルビジウムを用いた以外は、実施例4と同様な操作を繰り返した。6−(1−ピロリル)−1−(ジメチルアミノ)インドールの収率は21%であった。
【0040】
実施例6
2,4−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンの代わりに2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを用い、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムを34.8mg(パラジウムとして基質に対して5.0mol%)用いた以外は実施例5と同様な操作を繰り返した。4−(1−ピロリル)−1−(ジメチルアミノ)インドールの収率は54%であった。
【0041】
実施例7
2,4−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンの代わりに2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを用い、ピロールの代わりにインドール(212mg,1.81mmol)を用い、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムを34.8mg(パラジウムとして基質に対して5.0mol%)用いた以外は実施例5と同様な操作を繰り返した。4−(1−インドリル)−1−(ジメチルアミノ)インドールの収率は40%であった。
【0042】
実施例1〜実施例7の基質及び生成物を表1及び表2に示した。
【0043】
【表1】
Figure 0004608723
【0044】
【表2】
Figure 0004608723

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0004608723
    (式中、R及びRは各々独立して水素、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、Rは水素又はアリール基を表し、Xはハロゲンを表す。)
    で示されるヒドラゾン誘導体を、ターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィン、芳香族ホスフィン及び9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテンからなる群より選ばれるホスフィンとパラジウム化合物を含む触媒、下記一般式(2)
    NH (2)
    (式中、R及びRは各々独立して水素、アルキル基又はアリール基を表し、さらにRとRが任意に結合してヘテロ環を形成していてもよい。)
    で示されるアミン、及び塩基の存在下、反応させることを特徴とする、下記一般式(3)
    Figure 0004608723
    (式中、R及びRは各々独立して水素、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、Rは水素又はアリール基を表す。また、R及びRは各々独立して水素、アルキル基、又はアリール基を表し、さらにRとRが任意に結合してヘテロ環を形成していてもよい。)
    で示される置換インドール誘導体の製造方法。
  2. 一般式(1)及び一般式(3)において、R及びRが各々独立してアルキル基を表すことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 一般式(1)及び一般式(3)において、R及びRが各々独立してフェニル基又は置換フェニル基を表すことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  4. ホスフィンが、ターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。
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