JP2000317307A - 亜酸化窒素分解触媒及びこれを用いた分解方法 - Google Patents

亜酸化窒素分解触媒及びこれを用いた分解方法

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nitrous oxide
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Seiichiro Imamura
成一郎 今村
Hitoshi Kamishiro
等 神代
Yoshio Koyama
義夫 小山
Sadafumi Ogoshi
貞文 大越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた分解性能を有する亜酸化窒素分解触
媒を得る。 【解決手段】 酸化セリウム及び酸化ジルコニウムか
らなる複合酸化物担体にロジウムを担持させてなる亜酸
化窒素分解触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、亜酸化窒素の分解触媒に関す
る。また、本発明は、この触媒を用いた亜酸化窒素の分
解方法に関する。
【0002】NOは麻酔性があり、主に補助的な麻酔
剤として用いられている。また、高温で分解し酸素を放
出するので強力な酸化剤としても用いられる。NOは
窒素酸化物であるが化学的には比較的安定であるため、
従来、NOやNOのように、環境汚染物質NOとし
ては見なされていなかった。しかしながら、近年、N
OはCO、CH、O、フロン等と並んで地球温暖
化および成層圏のオゾン層破壊に関与することが明らか
になってきた。NOの発生源は、完全には特定されて
いないが、海洋および土中微生物の活動によるものが最
も多く、ナイロン原料であるアジピン酸の製造、化石燃
料やバイオマスの燃焼による発生等がそれに続く。N
Oの現在の大気中濃度は約310ppbとCOの1000分の1
程でしかないが、寿命は約150年と長く、その濃度は
年平均0.2〜0.3%ずつ増加している。
【0003】また、赤外光の吸収係数が大きく、地球温
暖化に対して将来は10%もの寄与がある推定されてい
る。このようにN0の潜在的な環境負荷が明らかにな
ったため、最近はN0の分解に有効な触媒を求めて研
究が盛んに行われており、本発明者らは以前、Rh/Ce
がNOの分解に高い活性を示すことを見いだし
た。
【0004】CeOは、自動車排ガス浄化のための三
元触媒(TWC)に対する助触媒として広く用いられて
いる。また、CO、COの水素化、COの酸化、メタ
ネーション、メタノール合成、水性ガスシフト反応、ア
セトンの水素化、NO+CO反応、トルエンの選択酸
化、有機化合物の湿式酸化等、様々な反応への応用の可
能性を有しており、近年、盛んに研究されている。これ
らの反応過程におけるCeOの役割としてはAl
の耐熱性向上、金属の酸化促進と高酸化状態の安定化、
VIII属金属との電子的相互作用、そして、特に排ガス浄
化触媒において、酸素の貯蔵が挙げられる。一方、Rh
もまたPt、Pdと共に自動車排ガス浄化触媒の活性成分
として必須であり、貴金属/CeO系は興味ある研究
対象となっている。
【0005】
【発明の目的及び概要】本発明の目的は、優れた分解性
能を有する亜酸化窒素分解触媒を得ることにある。本発
明者らは、このような課題について鋭意研究を行った結
果、CeO系の触媒担体にZrを添加することにより顕
著な活性の向上が得られるとの知見を得て本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、酸化セリウム及び酸
化ジルコニウムからなる複合酸化物担体にロジウムを担
持させてなる亜酸化窒素分解触媒及びこれを用いた亜酸
化窒素の分解方法を提供することにある。本発明の触媒
は、酸化セリウム及び酸化ジルコニウムの割合が金属の
モル比で90/10〜10/90であるのが好ましく、複合酸化物
担持の焼成温度が550〜1200℃であるのがより好まし
い。
【0007】
【発明の詳細な開示】本発明の触媒の担体としては、酸
化セリウムと酸化ジルコニウムからなる複合酸化物担体
が用いられる。かかる酸化セリウム及び酸化ジルコニウ
ムの割合は、金属のモル比として90/10〜10/90、好まし
くは90/10〜70/30であるのが好ましい。
【0008】このような複合酸化物担体に対するロジウ
ムの担持量は、担体に対して0.1〜10重量%、好ま
しくは0.5〜2重量%である。
【0009】本発明触媒の担体であるCeO−ZrO
複合酸化物は、従来公知の種々の方法により製造するこ
とができるが、以下のように共沈法により調製するのが
好ましい。すなわち、硝酸セリウムなどの水溶性のセリ
ウム塩、および硝酸ジルコニルなどの水溶性のジルコニ
ル塩を所定のCe/Zr比になるように秤量しイオン交換
水に溶解する。このようにして得た金属塩の水溶液を過
剰のアルカリ、例えばアンモニア水などに注いで中和、
沈殿させる。
【0010】得られた沈殿物は、吸引濾過などにより分
別した後洗浄を行う。洗浄はイオン交換水を用い濾液の
pHが9以下となるまで行う。このようにして得た沈殿
を80〜110℃にて3〜24時間乾燥し、これを温度
550〜900℃にて1〜6時間の焼成を行いCeO
−ZrO複合酸化物を得る。
【0011】つぎに、この複合酸化物にロジウムを担持
させる。ロジウムを担持させるには、硝酸ロジウムなど
の水溶性のロジウム塩の水溶液を調製し、これを前記C
eO −ZrO複合酸化物に含漬させ、乾燥、焼成を行
う。乾燥は80〜110℃にて1〜6時間行う。こうし
て得られた乾燥固体粉末を300〜650℃にて1〜6
時間、空気中で焼成し触媒とする。
【0012】(亜酸化窒素の分解反応)NO分解反応
には、固定床常圧流通型反応器など、従来公知の反応装
置がいずれも用いられてよい。触媒は100〜400kgf/cm
程度の加圧によりペレットとし、あるいは、これを粉砕
したものをはじめ、従来、公知の成型法により、粒状、
ハニカム状などにしてもよい。また、成形には公知の成
形助剤、無機繊維、有機バインダーなどを用いてもよ
い。分解反応において、空間速度(GHSV)は1,000
〜30,000h-1、好ましくは1,500〜10,000h-1である。
分解反応の温度は200〜600℃、好ましくは250〜400℃で
ある。反応温度がこれより低いと十分な活性が得られな
い。
【0013】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとづきさらに具体
的に説明する。 (触媒の調製)下記の表1に示すCe/Zr比及び焼成温
度で複合酸化物担体を調製し、これらにRhを担持し
て、Rh/CeO−ZrO系触媒を得た。
【0014】CeO−ZrO複合酸化物は、つぎのよ
うに共沈法により調製した。硝酸セリウム(ナカライ)
及び硝酸ジルコニル(三津和化学薬品)を所定のCe/Z
r比になるように秤量しイオン交換水に溶解した。この
水溶液を過剰の3N−アンモニア水に一気に注いで中和
し、沈殿を得た。次いで、この沈殿物を吸引濾過し、更
に約1Lのイオン交換水で濾液のpHが9以下になるま
で洗浄した。こうして得た沈殿を80℃の乾燥器内で1昼
夜乾燥し、これを500〜1200℃の所定の温度で焼成して
CeO−ZrO複合酸化物を得た。
【0015】各種濃度の硝酸ロジウム水溶液を調製し、
これに前記複合酸化物を浸漬して室温で約1時間攪拌し
た。この複合酸化物を取り出し、エバポレータで滅圧乾
燥を行い、更に80℃で1昼夜乾燥させた。こうして得ら
れた乾燥固体粉末を最後に550℃にて3時間、空気中で
焼成し触媒とした。
【0016】 [表1] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Rh Ce/Zr 担体焼成温度 (wt%) (mol) (℃) ─────────────────────────── 100/0 90/10 70/30 1 50/50 500,600,700,800,900a) 30/70 10/90 0/100 ─────────────────────────── 1 2 4 70/30 900 7 10 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ a)Ce/Zr=70/30については1000℃及び1200℃の焼成も行った。
【0017】(亜酸化窒素の分解反応)NO分解反応
は通常の固定床常圧流通型反応器で行った。触媒は100
〜400kgf/cmの加圧によりペレットとし、粉砕して8
〜14メッシュとした。これを石英反応管に、かさ体積で
1ml詰め反応に供した。反応ガスは1%NO/He(三
井化学)および、O(京都帝酸)を混合して用いた。
触媒床に導入された時の供給ガスの組成はNO(0.9
%)/O(10%)/He(89.1%)である。空間速度(G
HSV)は6000h−1である。触媒床の昇温は管型電気
炉により約5℃/minで行った。反応流出ガスはガスサン
プラー(島津製作所MSG−4)により一定量(1ml)
を採取しガスクロマトグラフ(島津製作所GC−8A)
により分析した。ガスクロマトグラフの使用条件は、つ
ぎのとおりである。
【0018】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ カラム1 活性炭(1m)(NO,NO,CO) カラム2 モレキュラーシーブ5A(3m)(N,O) INJ.温度 100℃ DET.温度 100℃ COL.温度 90℃ キャリアーガス He 検知器 TCD ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0019】測定、分析はつぎのようにして行った。BET表面積測定 各触媒の表面積はBET法により測定した。粉末X線回折分析(XRD) 触媒のバルク構造に関する情報を得るため粉末X線回折
法による分析を行った。X線光電子分光法(XPS) 触媒の表面をXPSにより分析し、表面元素組成および
結合エネルギーを調べた。装置は島津製作所ESCA75
0を使用した。透過型電子顕微鏡(TEM) 透過型電子顕微鏡により触媒表面の観察を行った。装置
は日立H−800を用い加速電圧200kVとして触媒のTEM像
および電子線回折像を得た。
【0020】(結 果)比表面積測定 実施例にて得られた触媒の比表面積をBET一点法により
測定した結果を図1に示す。ZrOの添加により触媒
の比表面積が大きくなっている。特にZrOを添加す
ると高温でも高い比表面積が維持できる。また、550〜9
00℃のいずれの焼成温度でもCe/Zr=50/50を中心とし
たM字型が特徴である。各組成ごとに見ると、単独のC
eOは最も焼成温度に敏感で、550℃焼成の時51m/g
あった比表面積は600℃焼成では30m/g、900℃焼成で
はわずか1.2m/gしかない。特に、500〜700℃までの
比較的低い温度領域で表面積の低下が著しい。
【0021】ZrOは550℃程度の低温焼成ではCeO
単独よりも低表面積であるが、CeOよりも温度に
鈍感(耐熱性が高い)であり、800、900℃焼成のものは
同じ焼成温度のCeOよりも高表面積である。Ce/Zr
=90/10の組成の触媒は550℃焼成、600℃焼成では、調
製した触媒の中で最も高い比表面積を有する。また、焼
成温度に対する反応はCeO単独が低温領域で敏感で
あったのに対し、800℃までの比表面積の減少は比較的
ゆるやかであり、急激な減少は900℃以上まで見られな
かった。
【0022】900℃でも比表面積18.6m/gであった。
ZrOを添加した他の組成の触媒も550℃での比表面積
こそCe/Zr=90/10には及ばないが、比表面積の減少抑
制効果はむしろ高く、Ce/Zr=10/90では900℃で比表
面積は24.0m/gで同じ焼成温度の物の中では最も大き
かった。固体触媒では表面は反応場となることから担体
として用いる物質の比表面積は大きいほうが反応に有利
である。従って、CeOを担体として用いる場合に
は、特に排ガス処理など触媒が厳しい反応条件に曝され
るような場合には、ZrOの添加は有効である。
【0023】反 応 図2に調製したRh/CeO−ZrO触媒のNO分解
活性を、担体CeO−ZrO中のZr含有率の関数と
して示した。ここで活性は簡単のためNO分解率が50
%となる温度(T50)で示した。担体がCeO単独
の場合は焼成温度を550〜900℃の間で変化させると、60
0℃で一度活性が最高になるが(T50=251℃)、それ
以上の温度での焼成では活性が急激に低下する。600℃
以上での焼成が見られる大きな活性低下は、担体酸化物
の焼結による結晶成長が起こり、触媒の比表面積が低下
するのが主な原因であろう。しかし、550℃から600℃の
間でも比表面積は60m/gから30m/gと50%も低下し
ているが、この時T50は264℃から251℃へ13℃も低く
なり、逆に活性は高くなっている。表面積以外の要因の
変化が起こっているのは明らかである。
【0024】ZrOを添加した触媒では、同じ組成ご
とに見ると多少順序の変化はあるが高温焼成ほど高活性
になっている。これは前述したCeOの550〜600℃焼
成の場合と同じである。やはりこの場合も焼成温度が高
くなるにつれて触媒の比表面積は減少しているので、C
eOの場合と同じように表面積以外の要因が活性向上
に関与していると推定される。また、550℃焼成ではCe
の含有量が減るに従い活性はほぼ直線的に低下して
いる。600℃焼成も傾向は550で焼成と同じである。しか
し、活性の低下の仕方は直線的と言うよりCe/Zr=50/
50のところで上下に膨らんだN字型になっている。700
℃焼成はCeOの活性が低下してW型である。Ce/Zr
=50/50以上では直線的に活性が低下している。
【0025】800℃焼成になるとCeO単独の活性低下
が顕著になり底の平たいU字型となっている。Zr10〜7
0%の間の活性低下の仕方は極揺るやかであり、それ以
上のZrOを添加すると活性は急に大きく低下する。9
00℃焼成は800℃焼成と似ているがCe/Zr=10/90だけ
は例外的に活性が高くなり、大きなW型となっている。
以上のから、NO分解の場合、CeOへのZrO
添加は高温焼成ほど有効であることが分かる。
【0026】透過型電子顕微鏡(TEM) Rhの担持状態の直接観察を目的にTEMによる触媒の
観察を行った。そのままではCeOとRhのコントラス
ト差が小さく観察できない恐れがあるので、触媒はすべ
て400℃、1時間水素により還元処理を行った後、TE
M観察に供した。 (a)Rh/CeO(900℃焼成)で
は3000〜4000ÅのCeO上に100Å程度のRhと思われ
る粒子が観察された。ただし、回折リングにはRhによ
る斑点は数えるほどしか現れていない。CeOの粒径
がXRDにより求めたもの(570Å)とだいぶ違うがX
RDにより求まる結晶子径が結晶面のそろった一次粒子
についての値であるためであると考えられる。
【0027】(b)Rh/Ce0.7Zr0.3(900
℃焼成)では約200〜300ÅのCeOの1次粒子が凝集
して1000〜2000Åの2次粒子を形成しているので観察で
きるがRhと思われるような粒子は見当たらない。ま
た、回折リングにもRhにあたる点は現れていない。ま
た、ZrOにあたる回折点もなく、CeOのものだけ
であった。最後に(c)Rh/Ce0.7Zr0.3
(1200℃で焼成)では2000〜4000ÅのCeO上に10
0〜300Åの粒子が観察される。回折リングにもRh(11
1)面にあたる回折点が多数現れている。ZrOにあた
る回折点はやはり現れていない。
【0028】Rh担持量の影響 Rhの担持状態の影響と担体の物性(比表面積、粒径な
ど)の影響を分離して検討するため、Rh担持量の異な
る900℃焼成のRh/Ce0.7Zr0.3を調製し、
これらの触媒でNO分解を行い、担体の物性を一定に
した条件でRh担持状態の影響を検討した。表2はこれ
らの触媒のBET表面積である。 [表2] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Rh(wt%) Sw(m/g) ─────────────────────────── 0.5 15.8 1.0 22.1 2.0 15.5 4.0 15.9 7.0 15.2 10.0 16.1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0029】図3にこれら触媒のNO分解の結果(T
50)とXPSにより求めた表面Rh濃度を示す。0.5〜
1wt%のRh担持量では、その増加にしたがって活性が
高くなるが、それ以上の担持量では表面Rh濃度が高く
なるにもかかわらず触媒の活性は低下する。Rhが1wt
%以上における活性低下は、多量のRhの担持によりRh
が凝集し有効なNO分解作用が得られないものと推察
される。
【0030】以上のようにCeO/ZrO担体の焼成
温度(550〜900℃)とNO分解活性との関係を検討し
たところ、CeO単独の担体を用いた場合は、N
の分解活性が焼成温度の上昇と共に急激に低下した。こ
れに対して、ZrOを添加した担体を用いた場合に
は、焼成温度が高いほど触媒活性は向上し、特にZr低
含有量(10〜30mol%)触媒は活性が最も高い600℃焼成
のRh/CeOに匹敵する活性を900℃焼成で達成した。
触媒の比表面積を測定した結果、ZrOを添加すると
高温焼成による比表面積の減少がかなり抑制される。し
たがって、Zrは高温におけるCeOの焼結を妨げ、そ
の結果Rhは高温でも高い分散状態を維持でき、CeO
単独では失活してしまう高温でも触媒活性が維持される
ものと推定される。
【0031】
【発明の効果】本発明の触媒は、亜酸化窒素の分解反応
において、高温でも優れた活性を示し、効率的に亜酸化
窒素を分解する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例にて得られた各触媒のZr含有率と比表
面積との関係を示すグラフである。
【図2】 Rh/CeO−ZrO触媒のNO分解活
性と、担体CeO−ZrO中のZr含有率との関係を
示すグラフである。
【図3】 亜酸化窒素分解触媒によるNO分解の結
果(T50)とXPSにより求めた表面Rh濃度の関係
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大越 貞文 大阪府高石市西取石3丁目16−1 サンフ ラワー506号 Fターム(参考) 4D048 AA07 AB03 BA08X BA08Y BA19X BA19Y BA33X BA33Y BA42X BA42Y 4G069 AA03 AA08 BA05A BA05B BB06A BB06B BC43A BC43B BC71A BC71B CA10 CA13 DA05 FA02 FB30 FC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化セリウム及び酸化ジルコニウムから
    なる複合酸化物担体にロジウムを担持させてなる亜酸化
    窒素分解触媒。
  2. 【請求項2】 酸化セリウム及び酸化ジルコニウムの割
    合が金属のモル比で90/10〜10/90である請求項1の亜酸
    化窒素分解触媒。
  3. 【請求項3】 Rhの担持量が、担体の重量に対して0.
    1〜10重量%である請求項1の亜酸化窒素分解触媒。
  4. 【請求項4】 複合酸化物担体の焼成温度が550〜1
    200℃である請求項1の亜酸化窒素分解触媒。
  5. 【請求項5】 請求項1の触媒からなる反応器を設け、
    これに亜酸化窒素を接触させる亜酸化窒素の分解方法。
  6. 【請求項6】 温度200〜600℃で接触反応を行う
    請求項5の分解方法。
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