JP2000316921A - 医療用診療装置 - Google Patents
医療用診療装置Info
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Abstract
設定できる医療用診療装置を提供する。 【解決手段】 姿勢選択スイッチを設け、この姿勢選択
スイッチを操作することで、患者用診療台を、以下の2
つの姿勢のいずれかに自動的に設定できるようにした。 (a)診療姿勢:背板と座席がほぼ水平になった姿勢。 (b)うがい姿勢:背板が起立し、座席がスピットンに
対向した姿勢。
Description
特に、座席と傾動自在な背板とを有する患者用診療台を
有する医療用診療装置に関する。
この座席に傾動自在に連結された背板とを有する患者用
診療台を備え、必要に応じて座席の高さ、方向、背板の
傾斜角等を変更できるようにした医療用診療装置が用い
られている。
診療装置は、患者用診療台を単に回転できるようにした
だけのものである。したがって、患者用診療台を、ある
特定の姿勢(例えば、座席を特定の方向に向け、背板を
起こした患者導入姿勢)から別の姿勢(例えば、座席を
患者導入姿勢から回転し、背板を倒した診療姿勢)に変
更する場合、術者が自ら座席回転スイッチと背板傾動ス
イッチを押して適当な方向、角度を設定する必要があっ
た。
め設定しておき、目的の診療台姿勢を選択すると、患者
用診療台をこの目的の診療台姿勢に自動的に設定できる
医療用診療装置を提供することを目的とする。
診断の結果をカルテに記入するための天板、また患者の
レントゲン写真を患者に見せて病状を説明するためのモ
ニター又はシャーカステンを有する衝立が設けてある。
また、歯科診療台の場合、この歯科診療台の近くには、
うがいをするためのスピットン、刷掃指導用の鏡等が備
えてある。したがって、現在設定されている診療台姿勢
から別の診療台姿勢に移動する際に、背板が天板等の医
療器具に接触、衝突することがあり得る。そこで、本発
明は、ある診療台姿勢から別の診療台姿勢に移動する指
令がなされた場合、衝突の危険を回避する医療用診療装
置を提供することを別の目的とする。
ために、本発明に係る医療用診療装置は、鉛直方向の軸
を中心として回転自在な座席と該座席に対して傾動自在
な背板とを有する患者用診療台と、上記患者用診療台の
近くに配置された術者用椅子と、上記患者用診療台の近
くに配置され、少なくとも天板を有するキャビネットと
を有し、上記キャビネットには、スピットンを設け、姿
勢選択スイッチにより、上記患者用診療台を、少なくと
も以下の2つの姿勢のいずれかに自動的に設定できるよ
うにしたことを特徴とする。 (a)診療姿勢 背板と座席とフートレストがほぼ水平になった姿勢。 (b)うがい姿勢 背板が起立し、座席がスピットンに対向した姿勢。 なお、この診療姿勢は、後で説明する12時診療姿勢や
9時診療姿勢のみならず11時診療姿勢、10時診療姿
勢等自由に設定しうるものである。また、上記姿勢選択
スイッチにより更に次の姿勢が自動的に選択できる。 (c)対面姿勢 背板が起立し、座席がキャビネットの長手方向にほぼ平
行な方向に向き且つ術者用椅子に対向した姿勢。 (d)相談姿勢 背板が起立し、座席が表示部に対向した姿勢。 (e)刷掃指導姿勢 背板が起立し、座席が鏡に対向した姿勢。
けられた衝立のいずれに設けてもよいし、上記表示部は
鏡の左右いずれに配置してもよい。
ツルメントを保持するホルダと上記姿勢選択スイッチと
を有するユニットテーブルを、引き出し自在に設けるの
が好ましい。
直方向の軸を中心として回転自在に且つ上記鉛直軸に沿
って昇降自在に支持された座席と、該座席に傾動自在に
連結された背板とを有する患者用診療台と、上記患者用
診療台の近傍に配置された医療器具と、上記座席の方向
と、背板の傾斜角とを組合せた複数の診療台姿勢を記憶
した第1の記憶部と、上記複数の診療台姿勢のいずれか
を選択する第1のスイッチと、上記座席の回転又は背板
の傾動を指令する第2のスイッチと、上記背板と上記医
療器具とが干渉する可能性のある干渉領域を記憶した第
2の記憶部と、上記第2のスイッチからの指令に基づい
て上記座席の回転又は背板の傾動が指令され、上記座席
の回転中又は背板の傾動中に上記背板が干渉領域に近づ
いたとき、上記背板の傾動を禁止する制御部と、を備え
たことを特徴とする。
直方向の軸を中心として回転自在に且つ上記鉛直軸に沿
って昇降自在に支持された座席と、該座席に傾動自在に
連結されたフートレストとを有する患者用診療台と、上
記患者用診療台の近傍に配置された医療器具と、上記座
席の方向と、フートレストの傾斜角とを組合せた複数の
診療台姿勢を記憶した第1の記憶部と、上記複数の診療
台姿勢のいずれかを選択する第1のスイッチと、上記座
席の回転又はフートレストの傾動を指令する第2のスイ
ッチと、上記フートレストと上記医療器具とが干渉する
可能性のある干渉領域を記憶した第2の記憶部と、上記
第2のスイッチからの指令に基づいて上記座席の回転又
はフートレストの傾動が指令され、上記座席の回転中又
はフートレストの傾動中に上記フートレストが干渉領域
に近づいたとき、上記フートレストの傾動を禁止する制
御部と、を備えたことを特徴とする。
直方向の軸を中心として回転自在に且つ上記鉛直軸に沿
って昇降自在に支持された座席と、該座席に傾動自在に
連結された背板とを有する患者用診療台と、上記患者用
診療台の近傍に配置された医療器具と、上記座席の方向
と背板の傾斜角とを組合せた複数の診療台姿勢を記憶し
た第1の記憶部と、上記複数の診療台姿勢のいずれかを
選択する姿勢選択スイッチと、上記背板の傾動を指示す
る傾動スイッチと、上記背板と上記医療器具とが干渉す
る可能性のある領域を記憶した第2の記憶部と、上記姿
勢選択スイッチで選択された診療台姿勢に上記座席と背
板を設定すると共に、設定中に上記背板と上記医療器具
との干渉の可能性があるときは該干渉を回避して選択さ
れた診療台姿勢に設定する姿勢制御部と、を備えたこと
を特徴とする。
と、該電源スイッチのオン時に、上記座席の回転をロッ
クする機構とをもうけてもよい。
用、産科用、婦人科用、泌尿器科用のいずれの診療装置
にも適用可能である。
に係る医療用診療装置の実施形態を説明する。なお、以
下の説明は、本発明を歯科用診療装置に適用した実施形
態に関するが、本発明の適用は歯科用診療装置に限るも
のでなく、広く、耳鼻科用、眼科用、産科用、婦人科
用、泌尿器科用の診療装置にも適用できるものである。
診療装置10は、患者用診療台(以下「診療台」とい
う。)12を有する。この診療台12は、診療室の床面
14に固定された基台16を有する。基台16は、鉛直
方向に昇降自在に昇降台18を支持している。昇降台1
8はまた、鉛直方向の軸20を中心として回転自在とし
てある。なお、診療台12を昇降し回転する具体的な機
構は当業者に周知であり、本明細書では説明を省略す
る。
ている。座席22の一端側には、この座席22に対して
傾動する背板24が連結してある。また、背板24の上
端部にはヘッドレスト26が設けてある。座席22を挟
んで背板24の反対側には、フートレスト28が設けて
ある。このフートレスト28は、座席22に隣接し、患
者のふくらはぎを支えるふくらはぎ支持部30と、この
ふくらはぎ支持部30を挟んで座席22の反対側に位置
し、患者が座席22に着座した状態で患者の足を受ける
足置きステップ32とを有する。これら背板24、フー
トレスト28は、それらの内部に設けた機械連結機構等
により互いに機械的に連結されており、背板24が起立
した状態で、ふくらはぎ支持部30がほぼ垂直、足置き
ステップ32がほぼ水平となり、図示するように、背板
24を倒した状態で、ふくらはぎ支持部30と足置きス
テップ32がほぼ水平となるようになっている。なお、
このような機械連結機構も当業者に周知であり、本明細
書では説明を省略する。また、座席22の両側には肘掛
34が設けてある。ただし、肘掛34は特に必要ではな
い。また、フートレスト28のふくらはぎ支持部30
は、座席22と連接一体となっていて足置きステップ3
2は設けられていない構成であっても良い。
ネット(以下「キャビネット」という。)36が配置さ
れている。キャビネット36は、天板38と、この天板
38を支持する基台39と、天板38の後部に設けた衝
立40を有する。
ットン42が設けてある。また、スピットン42の右側
の天板部分44は、例えば歯科医師がカルテを記載した
りするために、自由に利用できるスペースとしてある。
一方、衝立40には、スピットン42の後方に鏡46が
設けてある。鏡46の右側には、液晶モニタ又はシャー
カステンなどの表示部48としてあり、そこにレントゲ
ン撮影で得た歯列の断層写真等が表示できるようにして
ある。なお、表示部48を鏡46の右側に配置すること
は限定的なことでなく、診療室の状況等に応じて左右い
ずれに設けてもよい。また、表示部48は天板38上に
設けてもよい。またスピットンも天板下に収納引き出し
可能にしていても良い。
側)に配置されている基台39に支持されており、背板
24及びふくらはぎ支持部30を起こした状態で足置き
ステップ32及び診療台12に着座した患者の足がキャ
ビネット36と干渉することなく移動できるように、空
間が形成されている。また、右側の天板部分44の下
は、歯科治療に必要なインスツルメント等を有するユニ
ットテーブル50が引き出し可能に収容できるスペース
が確保されている。
治療に必要な材料等を載せる材料テーブル62と、診療
台12を操作する各種の操作スイッチを有する操作パネ
ル64と、歯科治療用のインスツルメント66を保持す
るホルダ58とを有する。このユニットテーブル50
は、天板38の下に固定された支柱70に、相互に回転
自在に連結された複数のアーム部分からなるアーム機構
72を介して連結されており、図1に示す引出し位置
と、天板38の下に収納した位置との間を自由に移動で
きるようにしてある。
けた操作スイッチには、診療台12の回転を制御する回
転スイッチ74、76、昇降を制御する昇降スイッチ7
8、背板24とフートレスト28の傾きを調整する傾動
スイッチ80等が含まれる。なお、回転スイッチ74は
診療台12を時計回り方向に回転するスイッチ、回転ス
イッチ76は診療台12を反時計回り方向に回転するス
イッチである。また、操作パネル64には、後に説明す
る診療台12の自動姿勢制御用の姿勢選択スイッチ82
が設けてある。なお、診療台12の回転と昇降、及び背
板24とフートレスト28の傾動は、図1に示すよう
に、基台16の横に配置されているフートコントローラ
84でも制御できる。
傍には、図2に示すように、歯科医師用の椅子86が設
けてある。この椅子86は、診療室の床面14にキャス
ター等で移動自在な座板90を有する。
82で、以下に説明する6つの指定姿勢に自動設定でき
る。なお、自動設定できる姿勢は以下の6つの姿勢に限
るものでなく、利用者の好みに応じてその他の姿勢も設
定できる。
台12から患者を退出させる姿勢で、背板24とフート
レスト28のふくらはぎ支持部30は起立姿勢を採る。
この患者導入姿勢は、診療室の形態に応じて、椅子86
の前方から患者を診療台12に導入する前方導入姿勢
(図3)と、椅子86の後方から患者を診療台12に導
入する後方導入姿勢(図4)のいずれかを採用できる。
前方導入姿勢を採る場合、図3に示すように、診療台1
2は、キャビネット36の後縁とほぼ平行に向けられ
る。また、後方導入姿勢を採用する場合、図4に示すよ
うに、診療台12は、キャビネット36の前縁とほぼ平
行に向けられる。
った歯科医師が、表示部48から伸びる垂線92を境に
ほぼ対称(等間隔)に並び、表示部48に表示されたレ
ントゲン撮影写真等を見ながら歯科医師の説明を患者が
聴く姿勢で、背板24とフートレスト28のふくらはぎ
支持部30は起立姿勢を採り、診療台12は表示部48
に向けられる。
照) 刷掃指導姿勢は、診療台12に着座した患者が鏡46に
向かって刷掃指導を受けると共に、指導を受けた刷掃動
作を実践し確認する姿勢で、背板24とフートレスト2
8のふくらはぎ支持部30は起立姿勢を採り、診療台1
2は鏡46に向けられる。本実施形態では、鏡46の前
にスピットン42が配置されているので、刷掃指導姿勢
はうがい姿勢を兼ねている。尚、鏡46の下に設けられ
た小型撮像カメラ47によって患者が鏡22に正面に向
かっている像等を歯科医師は表示装置48で確認でき
る。
患者の頭部真後方に歯科医師が位置して歯科診断及び歯
科治療を行う姿勢で、診療台12はその背板24とフー
トレスト28のふくらはぎ支持部30をほぼ水平に倒
し、ヘッドレスト26を椅子86に向けた状態でキャビ
ネット36の後縁と平行に向けられる。
患者の頭部真右横に歯科医師が位置して歯科診断及び歯
科治療を行う姿勢で、診療台12はその背板24とフー
トレスト28のふくらはぎ支持部30をほぼ水平に倒
し、12時診療姿勢の位置から時計回り方向に約90°
回転した方向に向けられる。
座った患者に対面して診療(例えば、義歯装着時の咬合
チェック)をする姿勢で、背板24とフートレスト28
のふくらはぎ支持部30は起立姿勢を採り、診療台12
は椅子86に向けられる。この時、患者用診療台12と
術者用椅子86とを結ぶ線は、キャビネット40の長手
方向にほぼ平行となっている。
10参照)で選択できる。例えば、診療台12が患者導
入姿勢に設定されている状態で、姿勢選択スイッチ82
で刷掃指導姿勢が選択された場合、診療台12が自動的
に回転して刷掃指導姿勢になる。また、診療台12が刷
掃指導姿勢にあるとき姿勢選択スイッチ82で12時診
療姿勢が選択されると、診療台12は所定角度水平回転
し、背板24とフートレスト28のふくらはぎ支持部3
0がほぼ水平に倒れる。このように、姿勢選択スイッチ
82で目的の姿勢を選択するだけで、診療台12は予め
決められた目的の姿勢となるので、従来の歯科診療装置
のように、診療台の回転スイッチと傾動スイッチを操作
する煩わしさが無い。また、予め決められた場所及び姿
勢に正確に設定されるので、歯科医師は常に一定した姿
勢で治療を行うことができ、治療の正確性も向上する。
い状態でも、ユニットテーブル50の操作パネル64ま
たはフートコントローラ84の回転スイッチ74、7
6、昇降スイッチ78、傾動スイッチ80等を操作し、
治療に都合の良い場所に診療台12を移動することがで
きる。
の指定姿勢は、姿勢選択スイッチ82、又は必要であれ
ばその他の上述したマニュアルスイッチを利用して微調
整できる。また、一度ティーチングされた姿勢は、その
後、自由に変更できる。したがって、一旦設定された姿
勢を、歯科医師が自分の体型等に一番ふさわしい状態に
再設定することは当然可能である。また、姿勢選択スイ
ッチ82は、これらの複数の姿勢に対応して複数設けら
れているので、それぞれのスイッチを操作することによ
りそれぞれの姿勢をとらせることができる。
下「非指定姿勢」という。)から診療台12が回転又は
昇降した場合また背板24とフートレスト28の傾斜を
変えた場合、診療台12又は診療台12に乗っている患
者が、診療台12の近くにあるキャビネット36、テー
ブル50等の医療器具に干渉(衝突)し、これを損傷す
る可能性がある。例えば、12時診療姿勢の状態から診
療台12を回転すると、ヘッドレスト26、背板24、
フートレスト28、また診療台12に患者が乗っている
場合はこの患者が、キャビネット36の天板38、椅子
86、テーブル50に干渉する可能性がある。また、刷
掃指導姿勢で診療台12を上昇すると、診療台12に着
座した患者と天板38が干渉する。さらに、相談姿勢で
背板24及びフートレスト28を傾けると、足置きステ
ップ32がキャビネット36と干渉する。
療台12及び患者が医療器具と干渉する可能性のある領
域を動作制限範囲として指定し、姿勢の変更等が指令さ
れたときに、診療台12又は患者が医療器具と干渉する
可能性があるときは、この干渉を回避する制御回路が組
み込まれている。
制御回路100において、回転検出器102は診療台1
2の方向(予め決められた特定の方向に対する回転量)
を検出する。昇降量検出器104は、診療台12の高さ
(昇降量)を検出する。傾斜検出器106は、背板24
及びフートレスト28の傾斜角を検出する。これらの検
出器102、104、106には、ポテンシオメータが
好適に利用できるが、その他の検出器(例えば、エンコ
ーダ、マイクロスイッチ、歪センサ等の公知の種々の検
出器)を用いてもよい。これら検出器102、104、
106で検出された回転量等は、A/D変換器108で
デジタルデータに変換され、中央処理装置110で後に
説明する干渉防止制御に利用される。
に、診療台12及びこの診療台12に乗った患者が周辺
の医療器具(例えば、キャビネット36、ユニットテー
ブル50、椅子86等)と干渉する可能性のある領域を
設定する装置である。動作制限範囲は、診療台12の回
転角、傾斜角、昇降量についてそれぞれ設定される。ま
た、動作制限範囲は、診療台12の設置されている環境
(診療台12とキャビネット36との距離、診療台12
に対するキャビネット36の方向等)に応じて異なる。
したがって、診療台12を診療室に設置した状態で、診
療台12を回転、傾動、昇降し、具体的な動作制限範囲
が設定される。動作制限範囲設定器112で設定された
動作制限範囲のデータはA/D変換器108でデジタル
データに変換された後、第2の記憶部114に記憶され
る。また、動作制限範囲設定器112は、ポテンシオメ
ータが好適であるが、マイクロスイッチでも良い。マイ
クロスイッチ4を使うとA/D変換器等が不要となる。
この時にはマイクロスイッチが作動する診療台に設けた
カム面等が第2の記憶部を構成する。
転スイッチ74、76、傾動スイッチ80、昇降スイッ
チ78)はプログラマブル入力装置116に接続されて
おり、これらの操作スイッチから入力された信号は、プ
ログラマブル入力装置116で処理される。これらの操
作スイッチは、上述した6つの指定姿勢に関する姿勢デ
ータの入力に利用できる。例えば、姿勢選択スイッチ8
2で指定姿勢を選択し、回転スイッチ74、76、昇降
スイッチ78、傾動スイッチ80で、それぞれの指定姿
勢について、診療台12の回転角と昇降量及び背板24
とフートレスト28の傾斜角等に関する姿勢データが入
力される。入力された姿勢データは第1の記憶部118
に記憶される。電源スイッチ120もプログラマブル入
力装置116に接続されている。検出器102、10
4、106にマイクロスイッチを使用すると上記と同様
に診療台に設けたカム面等が第1の記憶部118を構成
する。
台12の回転と昇降及び背板24とフートレスト28の
傾動を制御する制御回路(回転制御回路122、12
4、昇降制御回路126、傾動制御回路128)が接続
されている。同様に、診療台12の回転ロック機構13
0もプログラマブル入力装置116に接続されており、
電源スイッチ120がオンされると回転ロック機構13
0に信号が出力され、診療台12の回転をロックするよ
うに設計されている。診療台12の回転ロック機構13
0は、例えば、シリンダのピストンに摩擦部材を取り付
け、電源スイッチ120のオン信号により、この摩擦部
材を診療台12の回転部分に押し付けて回転を規制する
構成が考えられる。
路126、傾動制御回路128は、それぞれ対応する駆
動装置132(回転装置、昇降装置、傾動装置)に連結
されており、これら制御回路からの信号に基づいて駆動
装置132が動作し、診療台12が回転、昇降、傾動す
る。
御は2つに分かれる。一つは、回転スイッチ74、7
6、昇降スイッチ78、又は傾動スイッチ80から診療
台12の回転、昇降、又は傾動が指令されたとき、必要
以上の回転、昇降、又は傾動を禁止する制御(禁止制
御)である。他方は、姿勢選択スイッチ82で任意の指
定姿勢が選択されたとき、現在の姿勢から指定姿勢に切
り換わる際に、診療台12が動作制限範囲を通過する可
能性があるか否かを判断し、周辺の医療器具と干渉する
危険があれば、その干渉の可能性を回避して目的の指定
姿勢に切り換わる制御(回避制御)である。
4、76、昇降スイッチ78、又は傾動スイッチ80か
ら入力された回転、昇降、又は傾動の指令を受け付け
る。次に、各種検出器102、104、106で検出さ
れたデータをもとに、現在の診療台姿勢を検出する。次
に、指令に応じた制御回路122、124、126、1
28を通じて対応する駆動装置132を起動する。例え
ば、回転スイッチ74が押された場合、回転制御回路1
22を通じて回転装置を起動し、診療台12を時計回り
方向に回転する。次に、診療台12が動作制限範囲に接
近したか否かを判断し、そのまま動作を継続すれば動作
制限範囲に入ると判断した場合、(動作制限範囲設定器
112がマイクロスイッチで構成される場合にはマイク
ロスイッチの作動により)、駆動装置132を停止す
る。
82から入力された指定姿勢を受け付ける。次に、各種
検出器102、104、106で検出されたデータをも
とに、現在の診療台姿勢を検出する。次に、現在の診療
台姿勢から選択された指定姿勢に切り換わる際に、動作
制限範囲を通過するか否かを判断する。動作制限範囲を
通過しないと判断した場合、自動姿勢制御に移る。他
方、動作制限範囲を通過すると判断した場合、まず、診
療台12を最も低い位置まで下降し、次に、背板24と
フートレスト28のふくらはぎ支持部30を起立し、そ
の上で診療台12を目的指定姿勢の位置まで回転する。
そして、回転が完了すると、必要であれば背板24等を
傾動する。以上の回避制御は、ある指定姿勢から別の指
定姿勢に切り換わる場合だけでなく、上述した6つの指
定姿勢以外の姿勢にある診療台12を指定姿勢に切り換
える場合も適用される。
勢に切り換わる場合、12時診療姿勢のままで(つま
り、背板24を倒した状態で)9時診療姿勢の位置に診
療台12を移動しても、この診療台12は医療器具と干
渉する危険がない。したがって、この場合、12時診療
姿勢の状態で9時診療姿勢が選択されると、背板24等
を倒した状態のままで9時診療姿勢に移動する。しか
し、12時診療姿勢から対面姿勢に切り換わる場合、1
2時診療姿勢の診療台12をそのまま回転すると背板2
4等は周辺医療器具に干渉する。したがって、まず、背
板24等を起こし、診療台12を最も低い位置に下げ、
その上で診療台12を対面姿勢の位置まで回転する。
台12が周辺医療器具と干渉することなく目的の姿勢に
切り換えられる。したがって、診療台12だけでなく、
周辺医療器具を損傷することもないし、診療台12に乗
った患者に危害が及ぶこともない。
設けているが、左利き用診療装置においては、キャビネ
ットが歯科医師用椅子の位置から見て患者用診療台の左
側に設置すると都合が良いので、この場合には、表示部
が鏡に向かって左側に設けられる。また、本実施例では
フートレストに足置きステップを設けたが、これは必ず
しも設ける必要はない。また、本実施例では、患者用診
療台とキャビネットとの干渉について述べたが、キャビ
ネットのユニットテーブルのアーム機構に位置検出器を
設け、ユニットテーブルと診療台との干渉を避ける機構
としても良い。
択スイッチにより、患者用診療台を、少なくとも2つの
姿勢(診療姿勢、うがい姿勢)のいずれかに自動的に設
定できるようにした医療用診療装置によれば、姿勢選択
スイッチを押すだけで診療台が目的の姿勢に自動設定さ
れるので、利用者(医師等)に快適な診療環境を提供で
きる。また、相談姿勢や対面姿勢にも自動設定できるの
でインフォームドコンセントがスムーズに行える。
の回転又は背板の傾動が指令され且つ座席の回転中又は
背板(又はフートレスト)の傾動中に、背板(又はフー
トレスト)が干渉領域に近づいたとき、背板(又はフー
トレスト)の傾動を禁止する制御部を備えた医療用診療
装置によれば、背板(又はフートレスト)及び診療台に
乗った患者と医療器具との干渉を未然に防止できる。
療台姿勢に座席と背板を設定すると共に、設定中に背板
と医療器具との干渉の可能性があるときは該干渉を回避
して選択された診療台姿勢に設定する姿勢制御部を備え
た医療用診療装置によれば、背板及び診療台に乗った患
者と医療器具との干渉が未然に防止できるだけでなく、
診療台は干渉を回避して目的の姿勢に移行するので、利
用者に快適な診療環境を提供できる。
席の回転をロックする機構を設けた医療用診療装置によ
れば、電源を入れた状態で座席が不必要に動くことがな
いので、診療台に対する患者の導入、退出が安全かつス
ムーズに行える。
置)の斜視図。
面図。
面図。
図。
ト。
ト。
直方向の軸、22…座席、24…背板、26…ヘッドレ
スト、28…フートレスト、36…キャビネット、38
…天板、40…衝立、42…スピットン、46…鏡、4
8…表示部、50…ユニットテーブル、74、76…回
転スイッチ、78…昇降スイッチ、80…傾動スイッ
チ、82…姿勢選択スイッチ、86…椅子、100…干
渉防止制御回路。
Claims (10)
- 【請求項1】 鉛直方向の軸を中心として回転自在な座
席と該座席に対して傾動自在な背板とを有する患者用診
療台と、 上記患者用診療台の近くに配置された術者用椅子と、 上記患者用診療台の近くに配置され、少なくとも天板を
有するキャビネットとを有し、 上記キャビネットには、スピットンを設け、 姿勢選択スイッチにより、上記患者用診療台を、少なく
とも以下の2つの姿勢のいずれかに自動的に設定できる
ようにしたことを特徴とする医療用診療装置。 (a)診療姿勢 背板と座席がほぼ水平になった姿勢。 (b)うがい 背板が起立し、座席がスピットンを使用可能とした姿
勢。 - 【請求項2】 上記キャビネットには、モニタ又はシャ
ーカステンを有する表示部と、上記スピットンの後方に
配置された鏡を設け、上記姿勢選択スイッチにより、更
に以下の姿勢が自動的に選定できることを特徴とする請
求項1記載の医療用診療装置。 (c)対面姿勢 背板が起立し、座席が術者用椅子に対向した姿勢。 (d)相談姿勢 背板が起立し、座席が表示部に対向した姿勢。 (e)刷掃指導姿勢 背板が起立し、座席が鏡に対向した姿勢。 - 【請求項3】 上記表示部が天板又は天板上に設けられ
た衝立に設けられていることを特徴とする請求項1又は
2の医療用診療装置。 - 【請求項4】 上記表示部が鏡の左右いずれか一方に配
置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かの医療用診療装置。 - 【請求項5】 上記天板の下には、診療用インスツルメ
ントを保持するホルダと上記姿勢選択スイッチとを有す
るユニットテーブルを、引き出し自在に設けたことを特
徴とする請求項1乃至4のいずれかの医療用診療装置。 - 【請求項6】 鉛直方向の軸を中心として回転自在に且
つ上記鉛直軸に沿って昇降自在に支持された座席と、該
座席に傾動自在に連結された背板とを有する患者用診療
台と、 上記患者用診療台の近傍に配置された医療器具と、 上記座席の方向と、背板の傾斜角とを組合せた複数の診
療台姿勢を記憶した第1の記憶部と、 上記複数の診療台姿勢のいずれかを選択する第1のスイ
ッチと、 上記座席の回転又は背板の傾動を指令する第2のスイッ
チと、 上記背板と上記医療器具とが干渉する可能性のある干渉
領域を記憶した第2の記憶部と、 上記第2のスイッチからの指令に基づいて上記座席の回
転又は背板の傾動が指令され、上記座席の回転中又は背
板の傾動中に上記背板が干渉領域に近づいたとき、上記
背板の傾動を禁止する制御部と、 を備えたことを特徴とする医療用診療装置。 - 【請求項7】 鉛直方向の軸を中心として回転自在に且
つ上記鉛直軸に沿って昇降自在に支持された座席と、該
座席に傾動自在に連結されたフートレストとを有する患
者用診療台と、 上記患者用診療台の近傍に配置された医療器具と、 上記座席の方向と、フートレストの傾斜角とを組合せた
複数の診療台姿勢を記憶した第1の記憶部と、 上記複数の診療台姿勢のいずれかを選択する第1のスイ
ッチと、 上記座席の回転又はフートレストの傾動を指令する第2
のスイッチと、 上記フートレストと上記医療器具とが干渉する可能性の
ある干渉領域を記憶した第2の記憶部と、 上記第2のスイッチからの指令に基づいて上記座席の回
転又はフートレストの傾動が指令され、上記座席の回転
中又はフートレストの傾動中に上記フートレストが干渉
領域に近づいたとき、上記フートレストの傾動を禁止す
る制御部と、を備えたことを特徴とする医療用診療装
置。 - 【請求項8】 鉛直方向の軸を中心として回転自在に且
つ上記鉛直軸に沿って昇降自在に支持された座席と、該
座席に傾動自在に連結された背板とを有する患者用診療
台と、 上記患者用診療台の近傍に配置された医療器具と、 上記座席の方向と背板の傾斜角とを組合せた複数の診療
台姿勢を記憶した第1の記憶部と、 上記複数の診療台姿勢のいずれかを選択する姿勢選択ス
イッチと、 上記背板と上記医療器具とが干渉する可能性のある領域
を記憶した第2の記憶部と、 上記姿勢選択スイッチで選択された診療台姿勢に上記座
席と背板を設定すると共に、設定中に上記背板と上記医
療器具との干渉の可能性があるときは該干渉を回避して
選択された診療台姿勢に設定する姿勢制御部と、を備え
たことを特徴とする医療用診療装置。 - 【請求項9】 電源スイッチと、該電源スイッチのオン
時に、上記座席の回転をロックする機構とを有すること
を特徴とする請求項1から6のいずれかの医療用診療装
置。 - 【請求項10】 患者用診療台が、歯科用、耳鼻科用、
眼科用、産科用、婦人科用、泌尿器科用のいずれかの診
療台であることを特徴とする請求項1から9のいずれか
の医療用診療装置。
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- 1999-05-14 JP JP13474699A patent/JP3860682B2/ja not_active Expired - Fee Related
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