JP2000315617A - セラミック積層電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック積層電子部品の製造方法

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JP2000315617A
JP2000315617A JP11122689A JP12268999A JP2000315617A JP 2000315617 A JP2000315617 A JP 2000315617A JP 11122689 A JP11122689 A JP 11122689A JP 12268999 A JP12268999 A JP 12268999A JP 2000315617 A JP2000315617 A JP 2000315617A
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Noriyuki Nishino
敬之 西野
Norimasa Asakura
教真 朝倉
Yasunobu Yoneda
康信 米田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 側面の凹状の程度を緩和することができ、吸
着ヘッド等による吸引・保持を確実に行うことができ、
実装効率を高め得るセラミック積層電子部品の製造方法
を得る。 【解決手段】 内部電極が印刷されたセラミックグリー
ンシートを積層し、第1の積層体を得、第1の積層体を
厚み方向にプレスし、しかる後、第1の積層体の上下に
セラミックグリーンシートを積層し、第2の積層体を
得、第1のプレス工程よりも弱い圧力で第2の積層体を
厚み方向にプレスし、該積層体を焼成し、セラミック焼
結体14を得、セラミック焼結体14の外表面に外部電
極を形成する、セラミック積層電子部品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば積層コンデ
ンサのようなセラミック積層電子部品の製造方法に関
し、より詳細には、焼成に先立ってセラミック生積層体
を得る工程が改良されたセラミック積層電子部品の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層コンデンサなどのセラミック積層電
子部品の製造に際しては、まず、セラミックグリーンシ
ートを介して複数の内部電極が積層されているセラミッ
ク積層体を得、該セラミック積層体を厚み方向に加圧す
る。しかる後、積層体を焼成してセラミック焼結体を
得、セラミック焼結体の外表面に外部電極を形成する。
このようなセラミック積層電子部品の製造方法は、例え
ば特開平7−335475号公報などに開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記セラミック積層体
の焼成に際しては、セラミックグリーンシート及び内部
電極が収縮する。もっとも、内部電極の焼成収縮率は、
セラミックグリーンシートの焼成収縮率よりも大きい。
【0004】積層コンデンサ51では、セラミック焼結
体52内において、複数の内部電極53がセラミック層
を介して積層されている。内部電極53の焼成収縮率が
大きいため、内部電極53が積層されている部分52A
の収縮率は、内部電極53が積層されている部分よりも
積層方向外側のセラミック層52Bの収縮率よりも大き
くなる。従って、図7に示す積層コンデンサ51のよう
に、セラミック焼結体52では、側面52a,52bが
中央でへこんだ凹状面となりがちであった。
【0005】なお、図7において、54,55は、外部
電極を示す。ところで、積層コンデンサ51をプリント
回路基板などに実装するに際しては、マウンタの吸着ヘ
ッドにより積層コンデンサ51が吸引保持される。積層
コンデンサ51では、セラミック焼結体52の上面52
c及び下面52dは平坦である。従って、上面52cま
たは下面52dが上方を向くように積層コンデンサ51
が配置されている場合には、マウンタの吸着ヘッドによ
り積層コンデンサ51を確実に吸引・保持することがで
きる。
【0006】他方、図7に示されているように、側面5
2aが上方を向くように積層コンデンサ51が配置され
ている場合には、側面52aにおいて吸着ヘッドにより
積層コンデンサ51を吸引・保持する必要がある。しか
しながら、側面52aが凹状面であるため、吸着ヘッド
により、積層コンデンサ51を確実に吸引・保持するこ
とができず、実装効率が低下するという問題があった。
【0007】特に、近年、積層コンデンサなどのセラミ
ック積層電子部品では、小型化が進行しており、縦方向
寸法、すなわちセラミック焼結体52の上面52cと下
面52dとの間の長さと、横方向寸法、すなわち側面5
2a,52b間の長さとが近接していることが多い。従
って、積層コンデンサ51は、図7に示されているよう
に、側面52aや側面52bが上方を向くように位置さ
れがちであった。よって、上述した吸着ミスにより、実
装効率がより一層低下しがちであった。
【0008】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、内部電極とセラミックグリーンシートとの焼
成収縮率の差に起因する吸着不良を確実に抑制すること
ができ、実装効率を効果的に高め得るセラミック積層電
子部品の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、複
数の内部電極がセラミック層を介して積層されているセ
ラミック積層電子部品の製造方法であって、内部電極が
印刷されたセラミックグリーンシートを積層し、第1の
積層体を得る工程と、第1の積層体を厚み方向にプレス
する第1のプレス工程と、第1の積層体の上下にセラミ
ックグリーンシートを積層し、第2の積層体を得る工程
と、前記第1のプレス工程よりも弱い圧力で第2の積層
体を厚み方向にプレスする第2のプレス工程と、前記第
2の積層体を焼成し、セラミック焼結体を得る工程と、
セラミック焼結体の外表面に外部電極を形成する工程と
を備えることを特徴とする。
【0010】本願の第2の発明は、複数の内部電極がセ
ラミック層を介して積層されているセラミック積層電子
部品の製造方法であって、複数の内部電極が印刷された
マザーのセラミックグリーンシートを積層し、第1のマ
ザーの積層体を得る工程と、第1のマザーの積層体を厚
み方向にプレスする第1のプレス工程と、第1のマザー
の積層体の上下にマザーのセラミックグリーンシートを
積層し、第2のマザーの積層体を得る工程と、第1のプ
レス工程よりも弱い圧力で、第2のマザーの積層体を厚
み方向にプレスする第2のプレス工程と、個々のセラミ
ック積層電子部品単位の積層体を得るために第2のプレ
ス工程後に第2のマザーの積層体を厚み方向に切断する
工程と、前記積層体を焼成し、セラミック焼結体を得る
工程と、前記セラミック焼結体の外表面に外部電極を形
成する工程とを備えることを特徴とする。
【0011】第1,第2の発明に係るセラミック積層電
子部品の製造方法は、様々なセラミック積層電子部品の
製造に用いることができるが、本発明の特定の局面で
は、セラミックグリーンシートとして誘電体セラミック
スを主成分とするものが用いられ、それによって積層コ
ンデンサが製造される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明ら
かにする。
【0013】本実施例では、チタン酸バリウム系セラミ
ック粉末のような誘電体セラミック粉末を主成分とする
セラミックグリーンシートを得る。セラミックグリーン
シートの成形方法については、特に限定されず、ロール
コート法やドクターブレード法など適宜の方法を用いる
ことができる。
【0014】次に、上記セラミックグリーンシートを矩
形形状に打ち抜き、矩形のセラミックグリーンシートを
得る。次に、矩形のセラミックグリーンシートの上面
に、導電ペーストを塗布し、内部電極を形成する。この
場合、導電ペーストとしては、Ag−PdペーストやN
iペーストなどを適宜の導電性粉末を含むものを用いる
ことができる。また、内部電極の形成に際しては、導電
ペーストの塗布に代えて、蒸着、メッキ等の薄膜形成法
を用いてもよい。
【0015】次に、内部電極が印刷された矩形のセラミ
ックグリーンシートを積層する。図2は、この工程を説
明するための斜視図である。矩形のセラミックグリーン
シート1〜4上には、それぞれ、内部電極5〜8が形成
されている。図2から明らかなように、セラミックグリ
ーンシート1,3上に形成された内部電極5,7と、セ
ラミックグリーンシート2,4上に形成された内部電極
6,8は、積層後に異なる端面に引き出されるように形
成されている。言い換えれば、内部電極が印刷された複
数枚のセラミックグリーンシートは、内部電極の引き出
される端縁が交互に反対側となるように積層される。こ
のようにして、図3に示す積層体9が得られる。積層体
9では、端面9aに内部電極5,7が引き出されてお
り、反対側の端面9bに内部電極6,8が引き出されて
いる。
【0016】なお、積層体9では、内部電極5は上面9
c上に配置されている。すなわち、この状態では、内部
電極5は積層体9内に埋設されていない。上記積層体9
を厚み方向にプレスし、第1のプレス工程を実施する。
その結果、内部電極5〜8がセラミックグリーンシート
1〜4を介して強固に密着される。
【0017】次に、図4に示すように、積層体9の上下
に、適宜の枚数の無地のセラミックグリーンシート1
0,11及びセラミックグリーンシート12,13をそ
れぞれ積層する。このようにして、第2の積層体を得、
第2の積層体を、厚み方向に加圧し第2のプレス工程を
実施する。もっとも、第2のプレス工程において加えら
れる圧力は、第1のプレス工程にて加えられる圧力より
も低くされる。
【0018】従って、得られた第2の積層体では、セラ
ミックグリーンシート10,11が積層されている部分
及びセラミックグリーンシート12,13が積層されて
いる部分の密度は、第1の積層体9における密度よりも
低くなる。なお、上記セラミックグリーンシート10,
11が積層されている部分及びセラミックグリーンシー
ト12,13が積層されている部分を、以下、外層部分
と称する。
【0019】すなわち、上記第1のプレス工程において
加えられた圧力に比べて、第2のプレス工程において加
えられた圧力を低めることにより、外層部分の密度が第
1の積層体9の密度よりも低められている。
【0020】次に、第2の積層体を焼成することによ
り、図1に示すセラミック焼結体14を得る。前述した
ように、焼成に際しては、内部電極の焼成収縮率は、セ
ラミックグリーンシートの焼成収縮率よりも大きい。従
って、内部電極が積層されている第1の積層体部分の焼
成収縮率は比較的大きい。しかしながら、本実施例で
は、外層部分の密度が積層体9の密度よりも低いため、
外層部分を構成しているセラミックグリーンシートは第
1の積層体9を構成しているセラミックグリーンシート
よりも大きく収縮する。
【0021】従って、図1に示されているように、セラ
ミック焼結体14では、側面14e,14fは、凹状面
となるものの、その凹状の度合いが従来例に比べて小さ
くなる。
【0022】上記セラミック焼結体14の端面14a,
14bを覆うように、外部電極を形成することにより、
積層コンデンサが得られる。得られた積層コンデンサを
図5に断面図で示す。積層コンデンサ15では、外部電
極16,17がセラミック焼結体14の端面14a,1
4bを覆うように形成されている。外部電極16,17
の形成方法については、導電ペーストの塗布・焼付け、
蒸着、メッキもしくはスパッタリングなどの薄膜形成方
法など適宜の方法を用いることができる。また、外部電
極を構成する材料についても特に限定されず、Ag、A
g−Pd、Cuなど任意の金属材料を用いることができ
る。
【0023】本実施例の製造方法では、上述したよう
に、第1の積層体9の密度に比べて、外層部分の密度が
低められているので、得られたセラミック焼結体14に
おいて、側面14e,14fの凹状の度合いが著しく小
さくなる。従って、上面14cや下面14dではなく、
側面14e,14fが上方を向くように積層コンデンサ
15が配置されたとしても、マウンタの吸着ヘッドによ
り積層コンデンサ15が確実に吸引・保持される。
【0024】なお、上記実施例では、1個の積層コンデ
ンサの製造方法を例にとり説明したが、本発明において
は、生産性を高めるために、マザーのセラミックグリー
ンシートを用い、マザーの第2の積層体を得る段階まで
をマザーの状態で行ってもよい。
【0025】次に、具体的な実験例につき説明する。以
下の実験例では、内部電極積層数が101、内部電極間
のセラミック層の厚みが5μmの1.6mm×0.8m
m×0.8mmのセラミックコンデンサを作製した。
【0026】(実施例1)まず、チタン酸バリウム系セ
ラミック粉末を含むセラミックスラリーをキャリアフィ
ルム上に、ロールコート法により塗布厚みが6μmとな
るように塗工し、塗工されたセラミックスラリーを乾燥
し、第1のマザーのセラミックグリーンシートを得た。
【0027】また、上記と同様にして、但し、塗工厚み
を12μmとして、第2のマザーのセラミックグリーン
シートを得た。第1のマザーのセラミックグリーンシー
ト上に、Niペーストをスクリーン印刷し、複数の内部
電極パターンを形成した。しかる後、内部電極パターン
が形成された第1のマザーのセラミックグリーンシート
を、内部電極積層数が101となるように複数枚積層
し、第1のマザーの積層体を得た。第1のマザーの積層
体を、厚み方向に800kgf/cm2 の圧力で厚み方
向にプレスした。
【0028】次に、第1のマザーの積層体の上下に、前
述した第2のマザーのセラミックグリーンシートを各1
0枚積層し、第2のマザーの積層体を得た。第2のマザ
ーの積層体を、厚み方向に500kgf/cm2 の圧力
を加え、第2のプレス工程を実施した。
【0029】上記のようにして得られた第2のマザーの
積層体を、個々の積層コンデンサ単位となるように切断
し、個々の積層コンデンサ単位の積層体を得た。得られ
た積層体を1300℃で焼成し、セラミック焼結体を得
た。
【0030】最後に、得られたセラミック焼結体の内部
電極が露出している両端面に、Cuを主体とする導電ペ
ーストを塗布・焼付け、さらに焼付電極膜表面に、半田
付け性を高めるためにSnをメッキし、外部電極を形成
することにより積層コンデンサを得た。
【0031】(比較例1)実施例1において、第2のプ
レス工程に際して加えられる圧力を1000kgf/c
2 としたことを除いては、実施例1と同様にして積層
コンデンサを得た。
【0032】(比較例2)実施例1で用いた第1のマザ
ーのセラミックグリーンシート上に、実施例1と同様に
してマザーの内部電極パターンを形成した。この第1の
マザーのセラミックグリーンシートを実施例1と同様に
積層し、さらに、実施例1で用いた第2のセラミックグ
リーンシートを上下に各10枚積層し、マザーの積層体
を得た。このマザーの積層体を、厚み方向に1400k
gf/cm2 の圧力を加えてプレスした。このマザーの
積層体を、個々の積層コンデンサ単位に切断し、個々の
積層コンデンサ単位の積層体を得た。この積層体を実施
例1と同様にして焼成し、セラミック焼結体を得、実施
例1と同様にして外部電極を形成し、積層コンデンサを
得た。
【0033】(実施例及び比較例の評価)実施例1及び
比較例1,2で得た各積層コンデンサについて、外観を
観察すると共に、側面の凹状の程度を評価した。凹状の
程度については、側面の曲率半径を測定することにより
評価した。結果を下記の表1に示す。
【0034】また、マザーの積層体から個々の積層コン
デンサ単位の積層体を得るための切断に際し、斜めカッ
ト不良が発生したか否かを評価した。ここで、斜めカッ
トとは、図6に模式的断面図で示すように、切断により
形成された個々の積層コンデンサ単位の積層体21の側
面21a,21bが傾斜する現象を言う。これは、マザ
ーの積層体の密度が高くなり過ぎ、切断刃がマザーの積
層体の厚み方向とほぼ一致するように移動せずに、切断
刃が曲がり、斜め方向に切断されることに起因する。
【0035】図6の斜めカット量C、すなわち積層体の
上面と下面との横方向のずれ長さが、50μm以上の場
合を、斜めカット不良とした。上記斜めカット不良の発
生割合についても、結果を下記の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、比較例1,2で
は、それぞれ、側面の凹状の程度を示す曲率半径Rが7
μm及び6μmであったのに対し、実施例1では、曲率
半径Rが5μmと小さくされており、従って側面の凹状
の程度を効果的に低減し得ることがわかる。これは、積
層体において外層部分の密度が相対的に低いので、外層
の焼成収縮率が大きくなり、凹状の程度が緩和されたこ
とによるものと考えられる。
【0038】また、比較例1では、斜めカット不良が3
0個中5個の積層コンデンサで発生し、比較例2では、
30個中20の割合で発生したのに対し、実施例1で
は、斜めカット不良が生じなかった。これは、比較例2
では、凹状の程度を和らげるために、大きな圧力を加え
てマザーの積層体を一度プレスしていたため、マザーの
積層体の密度が非常に高くなり、切断に際し斜めカット
不良が生じ易くなっているのに対し、実施例では、第1
のプレス工程及び第2のプレス工程のいずれにおいて
も、比較例2のように大きな圧力を加えていないので、
マザーの積層体の切断に際し斜めカットが生じ難いため
と思われる。
【0039】従って、実施例1によれば、側面の凹状の
程度を和らげるだけでなく、斜めカット不良の発生をも
効果的に抑制することができ、それによって積層コンデ
ンサの生産性を高め得ることがわかる。比較例1では、
2回目の圧力が大きいので、積層体の密度が上がり過ぎ
たために、斜めカット不良が起こった。
【0040】
【発明の効果】第1の発明に係るセラミック積層電子部
品の製造方法では、内部電極が印刷されたセラミックグ
リーンシートを積層して第1の積層体を得、第1の積層
体を第1のプレス工程においてプレスした後に、第1の
積層体の上下に外層部分を構成するセラミックグリーン
シートを積層して第2の積層体が得られている。そし
て、第1のプレス工程よりも弱い圧力で第2の積層体が
第2のプレス工程において厚み方向にプレスされる。
【0041】従って、外層の密度が相対的に低くされて
いるので、焼成に際し、外層の焼成収縮率が大きくな
り、それによってセラミック焼結体側面の凹状の程度を
効果的に和らげることが可能となる。よって、吸着ヘッ
ド等により、確実に吸引・保持することができるセラミ
ック積層電子部品を提供することができ、セラミック積
層電子部品の実装効率を高めることが可能となる。
【0042】また、第2の発明に係るセラミック積層電
子部品の製造方法では、第1の発明において第1の積層
体を得る工程から、第2のプレス工程までがマザーの状
態で行われ、第2のマザーの積層体が得られる。従っ
て、第2のマザーの積層体を厚み方向に切断して個々の
セラミック積層電子部品単位の積層体を得、焼成した場
合、第1の発明と同様に、外層の密度が相対的に低くさ
れているので、セラミック焼結体側面の凹状の程度を効
果的に和らげることができ、吸着ヘッド等による吸引・
保持を確実に行い得るセラミック積層電子部品を提供す
ることができる。
【0043】加えて、焼成に先立ち、外層の密度を相対
的に低くすることにより、内部電極とセラミックグリー
ンシートの焼成収縮率の差に起因する側面に現れる凹状
の程度が和らげられているので、第1,第2のプレス工
程において大きな圧力を加える必要がない。従って、第
2のマザーの積層体においては、外層だけでなく、外層
に挟まれている部分の密度もさほど高くならないので、
第2のマザーの積層体を切断するに際し、上述した斜め
カット不良が生じ難い。よって、セラミック積層電子部
品の良品率を高めることができ、それによってセラミッ
ク積層電子部品の生産性を高めることが可能となる。
【0044】また、本発明において、上記セラミックグ
リーンシートとして誘電体セラミックスを主成分とする
ものを用い、セラミック積層電子部品として積層コンデ
ンサを製造した場合には、積層コンデンサでは内部電極
積層数が比較的多いため、上記側面の凹状の程度を和ら
げる効果がより効果的に発揮される。
【0045】もっとも、本発明は、積層コンデンサ以外
の、積層バリスタ、積層インダクタ、セラミック積層圧
電共振部品、積層サーミスタなど様々なセラミック積層
電子部品の製造にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で得られるセラミック焼結体
を説明するための斜視図。
【図2】本発明の一実施例において第1の積層体を構成
するために積層されるセラミックグリーンシート及び該
セラミックグリーンシート上に形成されている内部電極
を説明するための斜視図。
【図3】本発明の一実施例において用意される第1の積
層体を示す断面図。
【図4】本発明の一実施例において、第1の積層体の上
下に外層を構成するセラミックグリーンシートを積層し
て第2の積層体を得る工程を説明するための断面図。
【図5】本発明の一実施例で得られた積層コンデンサを
示す断面図。
【図6】斜めカット不良を説明するための模式的断面
図。
【図7】従来の積層コンデンサの一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1〜4…セラミックグリーンシート 5〜8…内部電極 9…第1の積層体 9a,9b…端面 9c…上面 9d…下面 10〜13…外層を構成するセラミックグリーンシート 14…セラミック焼結体 14e,14f…側面 15…積層コンデンサ 16,17…外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 康信 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AC09 AC10 AE02 AE03 AF00 AF06 AH01 AH05 AH06 AH09 AJ01 AJ02 5E082 AA01 AB03 BC38 BC40 EE04 EE23 EE35 FG06 FG26 FG46 FG54 GG10 GG11 GG26 GG28 HH43 JJ03 JJ05 JJ12 JJ21 JJ23 LL01 LL02 LL03 LL35 MM22 PP07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の内部電極がセラミック層を介して
    積層されているセラミック積層電子部品の製造方法であ
    って、 内部電極が印刷されたセラミックグリーンシートを積層
    し、第1の積層体を得る工程と、 第1の積層体を厚み方向にプレスする第1のプレス工程
    と、 第1の積層体の上下にセラミックグリーンシートを積層
    し、第2の積層体を得る工程と、 前記第1のプレス工程よりも弱い圧力で第2の積層体を
    厚み方向にプレスする第2のプレス工程と、 前記第2の積層体を焼成し、セラミック焼結体を得る工
    程と、 セラミック焼結体の外表面に外部電極を形成する工程と
    を備えることを特徴とする、セラミック積層電子部品の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 複数の内部電極がセラミック層を介して
    積層されているセラミック積層電子部品の製造方法であ
    って、 複数の内部電極が印刷されたマザーのセラミックグリー
    ンシートを積層し、第1のマザーの積層体を得る工程
    と、 第1のマザーの積層体を厚み方向にプレスする第1のプ
    レス工程と、 第1のマザーの積層体の上下にマザーのセラミックグリ
    ーンシートを積層し、第2のマザーの積層体を得る工程
    と、 第1のプレス工程よりも弱い圧力で、第2のマザーの積
    層体を厚み方向にプレスする第2のプレス工程と、 個々のセラミック積層電子部品単位の積層体を得るため
    に第2のプレス工程後に第2のマザーの積層体を厚み方
    向に切断する工程と、 前記積層体を焼成し、セラミック焼結体を得る工程と、 前記セラミック焼結体の外表面に外部電極を形成する工
    程とを備えることを特徴とする、セラミック積層電子部
    品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記セラミックグリーンシートが誘電体
    セラミックスを主成分とし、セラミック積層電子部品と
    して積層コンデンサが製造される、請求項1または2に
    記載のセラミック積層電子部品の製造方法。
JP12268999A 1999-04-28 1999-04-28 セラミック積層電子部品の製造方法 Expired - Fee Related JP3460620B2 (ja)

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