JP2000313352A - 自動車の車体前側部構造 - Google Patents

自動車の車体前側部構造

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JP2000313352A
JP2000313352A JP11123164A JP12316499A JP2000313352A JP 2000313352 A JP2000313352 A JP 2000313352A JP 11123164 A JP11123164 A JP 11123164A JP 12316499 A JP12316499 A JP 12316499A JP 2000313352 A JP2000313352 A JP 2000313352A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前突時に、自動車の車体前側部において、効
果的な緩衝が達成されるようにし、かつ、車室が大きく
は変形しないようにする。 【解決手段】 サイドフレーム10の前部が、前部フレ
ーム14と、この前部フレーム14の後端部14a側か
ら後下方に向って延びる傾斜フレーム15とを備える。
後端部14aが傾斜フレーム15の後端部15aに結合
させられるサスペンションフレーム19と、上端部21
aがサイドフレーム10の前部に結合させられる一方、
下端部21bがサスペンションフレーム19の前端部1
9b側に結合させられる支持フレーム21とを設ける。
前部フレーム14と傾斜フレーム15とを互いに別体に
成形し、前部フレーム14の後端部14aと、傾斜フレ
ーム15の前端部15bを互いに結合させる。前部フレ
ーム14と傾斜フレーム15の互いの結合部35に、支
持フレーム21の上端部21aを結合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、サイドフレームに
サスペンション支持用のサイドフレームを結合させた自
動車の車体前側部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記自動車の車体前側部構造には、従
来、特開平10‐258770号公報で示されるものが
ある。
【0003】上記公報のものによれば、自動車の車体の
前側部を構成して前後方向に延びるサイドフレームの前
部が、前後方向にほぼ水平に延びる前部フレームと、こ
の前部フレームの後端部側から後下方に向って延びる傾
斜フレームとを備えている。
【0004】また、上記車体の側面視で上記サイドフレ
ームの前部の下方に配設されて前後方向に延びその後端
部が上記傾斜フレームの後端部に結合させられるサスペ
ンション支持用のサスペンションフレームと、上下方向
で上記サイドフレームの前部とサスペンションフレーム
との間に配設されると共にその上端部が上記サイドフレ
ームの前部に結合させられる一方、下端部が上記サスペ
ンションフレームの前端部側に結合させられる支持フレ
ームとが設けられている。
【0005】上記の場合、前部フレームは、傾斜フレー
ムに比べて走行駆動用の内燃機関等から上下方向に向う
より大きい負荷を与えられるものであり、また、走行中
に車体がその前方に位置する何らかの物体に衝突したと
き、いわゆる前突時にも、その前方からより大きい負荷
が与えられる。
【0006】このため、サイドフレームの各部強度が上
記負荷の大きさに対応できるよう、従来、次のように構
成されたものがある。
【0007】即ち、上記前部フレームと傾斜フレームと
を互いに別体に形成して、上記前部フレームの後端部
と、傾斜フレームの前端部とを互いに結合させて上記サ
イドフレームを形成することとし、ここで、上記前部フ
レームの正面視での断面形状を縦長の長方形状箱形とし
て、その断面形状を上記傾斜フレームのそれよりも大き
くし、もって、上記したそれぞれの大きさの負荷に対抗
し得るようになされている。
【0008】また、上記傾斜フレームを、その長手方向
に沿った視線でみて上記の前部フレームと車体の幅方向
の寸法がほぼ同じにし、かつ、ほぼU字形状をなすよう
形成し、この傾斜フレームの上面側にフロアパネルの前
部やダッシュパネルの下部を結合させて、上記傾斜フレ
ームと上記各パネルとにより、その断面形状が上記前部
フレームに比べて正方形に近い箱形となるようにし、も
って、上下、左右の負荷に対抗し得るようになされてい
る。
【0009】上記の場合、前部フレームと傾斜フレーム
との結合部と、傾斜フレームの前部と支持フレームの上
端部との他の結合部は、それぞれ、フレーム同士の互い
の補強によって大きい強度を有することとなっている。
【0010】また、上記結合部の後方に離れて他の結合
部が配設されており、このため、上記したように大きい
強度を有する両結合部は、上記傾斜フレームの前部にお
ける一部分を前後から挟むよう位置することとされ、上
記傾斜フレームの一部分は、その強度が上記各結合部に
比べて急減する、いわゆる強度上の「断点」となってい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の技術の車体において、前突時に、上記サイドフレー
ムの前端部がその前方から衝撃力を与えられたときに
は、このサイドフレームは、その長手方向で上記衝撃力
を受けながら後方に向って全体的に収縮するよう塑性変
形することが望まれ、これによれば、上記衝撃力に基づ
くエネルギーがより十分に吸収されて、上記衝撃力が効
果的に緩衝される。
【0012】しかし、前記したようにサイドフレームは
その前後方向の中途部に「断点」を有しているため、上記
衝撃力が与えられたときには、この「断点」を中心とし
て、傾斜フレームに対し前部フレームが折れ曲がり易く
なるおそれがあり、よって、上記した効果的な緩衝の達
成が阻害されるおそれがある。
【0013】一方、上記傾斜フレームの後方に位置する
車室が前突時に大きくは変形しないようにすることが望
まれ、また、サスペンションフレームはサスペンション
支持用であることから、特に、これら両フレームには、
強度と剛性の向上が望まれ、かつ、この向上が簡単な構
成で達成されるようにすることが望まれている。
【0014】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、前突時に、自動車の車体前側部のサイド
フレームが十分に塑性変形して、効果的な緩衝が達成さ
れるようにすることを課題とする。
【0015】また、前突時に、傾斜フレームの後方に位
置する車室が大きくは変形しないようにし、また、サス
ペンションフレームによるサスペンションの支持がより
強固になされるようにし、かつ、これらが簡単な構成で
達成されるようにすることを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車の車体前側部構造は、次の如くであ
る。
【0017】請求項1の発明は、サイドフレーム10の
前部が、前後方向にほぼ水平に延びる前部フレーム14
と、この前部フレーム14の後端部14a側から後下方
に向って延びる傾斜フレーム15とを備え、車体2の側
面視で上記サイドフレーム10の前部の下方に配設され
て前後方向に延びその後端部14aが上記傾斜フレーム
15の後端部15aに結合させられるサスペンション支
持用のサスペンションフレーム19と、上端部21aが
上記サイドフレーム10の前部に結合させられる一方、
下端部21bが上記サスペンションフレーム19の前端
部19b側に結合させられる支持フレーム21とを設
け、上記前部フレーム14と傾斜フレーム15とを互い
に別体に成形し、上記前部フレーム14の後端部14a
と、傾斜フレーム15の前端部15bを互いに結合させ
た自動車の車体前側部において、
【0018】上記前部フレーム14と傾斜フレーム15
の互いの結合部35に、上記支持フレーム21の上端部
21aを結合させたものである。
【0019】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記前部フレーム14のその長手方向に沿った視線
でみた断面形状を縦長の長方形箱形とし、上記傾斜フレ
ーム15のその長手方向に沿った視線でみた断面形状を
ほぼU字形状とし、上記前部フレーム14の後端部14
aに上記傾斜フレーム15の前端部15bを嵌入させ、
上記結合部35で、上記傾斜フレーム15の前端部15
bにおける傾斜フレーム15の左右側板30,30を互
いに結合させる補強板37を設けたものである。
【0020】請求項3の発明は、請求項2の発明に加え
て、上記傾斜フレーム15の後端部15aにおける左右
側板30,30を互いに結合させる他の補強板45を設
けた自動車の車体前側部構造において、
【0021】上記他の補強板45を上記傾斜フレーム1
5に沿って前上方に延出させその延出端を上記補強板3
7に一体的に結合させたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0023】図において、符号1は自動車で、矢印Fr
はその前方を示している。また、下記する左右とは車体
2の幅方向をいうものとする。
【0024】上記自動車1の車体2は板金製で、その下
端部を構成する車体フレーム3と、上記車体2の上部側
を構成して上記車体フレーム3に支持される車体本体4
とを備え、この車体本体4の内部が車室5とされてい
る。上記車体2は、上記車体フレーム3にサスペンショ
ンを介して懸架された前車輪6と、不図示の後車輪とで
走行面7面上に支持されている。
【0025】上記車体フレーム3は、この車体フレーム
3の左右各側部を構成して前後方向に延びる左右一対の
サイドフレーム10,10と、車体2の幅方向に延びて
上記左右サイドフレーム10,10を互いに結合させる
前後に複数のクロスメンバ11とを備えている。上記車
体2の車体フレーム3と車体本体4とは、この車体2の
幅方向の中央を通る車体中央12を基準として左右ほぼ
対称形とされている。
【0026】上記各サイドフレーム10の前部は上記車
体2の前側部を構成しており、各サイドフレーム10の
前部は、このサイドフレーム10の前部における前部側
を構成して前後方向にほぼ水平に延びる前部フレーム1
4と、上記サイドフレーム10の前部における後部側を
構成して上記前部フレーム14の後端部14a側から後
下方に向ってほぼ直線的に延びる傾斜フレーム15とを
備えている。また、上記各サイドフレーム10は、これ
ら各サイドフレーム10の前後方向の中途部を構成して
上記傾斜フレーム15の後端部15aから後方に向って
一体的に延びる後部フレーム16を備えている。
【0027】上記の場合、車室5の上下方向の中途部の
前方に前部フレーム14が配設され、上記車室5の前部
下端に隣接して上記傾斜フレーム15と後部フレーム1
6とが配設されている。これを換言すれば、上記前部フ
レーム14の後方、かつ、上記傾斜フレーム15と後部
フレーム16との上方に上記車室5の前部が配設されて
いる。
【0028】上記車体フレーム3は、車体2の側面視
で、上記前部フレーム14の下方に配設されて前記サス
ペンションを支持するサブフレーム18と、上記前部フ
レーム14の後部と傾斜フレーム15の各下方に配設さ
れ前後方向にほぼ水平に延びその後端部19aが上記傾
斜フレーム15の後端部15aに結合させられるサスペ
ンションフレーム19と、上下方向で上記サイドフレー
ム10の前部とサスペンションフレーム19の前端部1
9b側との間に配設されると共にその上端部21aが上
記サイドフレーム10の前部に締結具20による締結に
よって結合させられる一方、下端部21bが上記サスペ
ンションフレーム19の前端部19b側に結合させられ
る支持フレーム21とを備え、上記サスペンションフレ
ーム19は上記サブフレーム18を介してサスペンショ
ンを支持している。
【0029】上記前部フレーム14と傾斜フレーム15
とは互いに別体に成形されている。特に、図3,4にお
いて、上記前部フレーム14のその長手方向に沿った視
線でみた断面形状は縦長の長方形箱形とされている。よ
り具体的には、上記前部フレーム14は、上下方向で離
れて対面する上、下板23,24と、これら上、下板2
3,24の車体2の幅方向における車体中央12側の各
一側端縁同士を互いに一体的に連結させる側板25と、
上記上、下板23,24の各他側端縁にそれぞれ一体成
形される外向きフランジ26,26と、これら両外向き
フランジ26,26に架設されてこれら各外向きフラン
ジ26にそれぞれスポット溶接S1により結合され上記
上、下板23,24の各他側端縁同士を互いに連結させ
る側板27とを備えている。
【0030】特に、図3,4において、上記傾斜フレー
ム15のその長手方向に沿った視線でみた断面形状は、
ほぼU字形状(倒立ハット形状)とされている。より具
体的には、上記傾斜フレーム15は、車体2の幅方向で
離れて対面する左右側板30,30と、これら側板3
0,30の各下端縁同士を互いに一体的に連結させる底
板31と、上記各側板30,30の各上端縁にそれぞれ
一体成形される外向きフランジ32,32とを備えてい
る。
【0031】特に、図5において、前記後部フレーム1
6は、上記傾斜フレーム15と同様の構成であって、上
記側板30、底板31、および外向きフランジ32を備
えている。
【0032】上記左右傾斜フレーム15,15の各後端
部15a,15aと、左右後部フレーム16,16とに
フロアパネル33が架設され、また、上記左右傾斜フレ
ーム15,15の各前部と中途部とにダッシュパネル3
4の下部が架設され、上記各パネル33,34は、上記
各フレーム15,16の外向きフランジ32,32上に
載置されると共にスポット溶接S2により結合させられ
ている。また、上記ダッシュパネル34の上部は、上記
傾斜フレーム15の前端部15b側から上方に向って延
出している。
【0033】特に、図3,4において、上記傾斜フレー
ム15の前端部15bは、左右側板30,30と、底板
31を備えているが、左右外向きフランジ32,32は
備えておらず、前記視線でみた断面形状はよりU字に近
い形状とされている。上記前部フレーム14の後端部1
4aの内部に、上記傾斜フレーム15の前端部15bが
嵌入させられ、これら後端部14aと前端部15bのそ
れぞれ少なくとも一部が互いに接合させられてスポット
溶接S3により互いに結合させられている。
【0034】図1〜4において、上記前部フレーム14
の後端部14aと傾斜フレーム15の前端部15bとの
互いの結合部35に、上記支持フレーム21の上端部2
1aが前記した締結具20により結合させられている。
この構成につき、より具体的に説明する。
【0035】上記結合部35で、上記傾斜フレーム15
の前端部15bにおける左右側板30,30を互いに結
合させてこの前端部15bを補強すると共に、上記結合
部35を補強する補強板37が設けられている。この補
強板37は上記前端部15bの上端部の内部に嵌入され
ており、上記補強板37は、車体2の幅方向で離れて対
面する左右側板38,38と、これら側板38,38の
各下端縁同士を互いに一体的に連結させる底板39とを
備えている。
【0036】上記傾斜フレーム15の前端部15bにお
ける左右側板30,30に上記補強板37の左右側板3
8,38が接合させられてそれぞれスポット溶接S4さ
れ、これにより、上記傾斜フレーム15の前端部15b
における左右側板30,30が上記補強板37により互
いに結合させられている。この場合、スポット溶接S4
の一部は、前記スポット溶接S3と一体とされ、つま
り、上記結合部35において、前部フレーム14、傾斜
フレーム15の前端部15b、および補強板37の各側
板25,30,38が互いに重ね合わされ、三枚重ねと
されて一体的にスポット溶接S3,S4され、上記結合
部35がより補強されている。
【0037】上記締結具20は、上記傾斜フレーム15
の前端部15bにおける底板31と、上記補強板37の
底板39との間に介設され軸心が上下方向に延びる円筒
形のスペーサ41と、上記前部フレーム14の下板2
4、上記両底板31,39、スペーサ41、および支持
フレーム21の上端部21aを貫通するボルト42と、
このボルト42にねじ付けられるナット43とを備え、
前後方向で、上記締結具20と、結合部35における各
スポット溶接S3,S4とは互いに近接させられ、即
ち、前記したように結合部35に支持フレーム21の上
端部21aが結合させられている。
【0038】図1〜3,5において、上記傾斜フレーム
15の後端部15aと後部フレーム16とにおける各側
板30,30を互いに結合させる他の補強板45が設け
られている。この他の補強板45は前記傾斜フレーム1
5と同様の構成であって、側板46、底板47、外向き
フランジ48を備えている。
【0039】上記他の補強板45の各外向きフランジ4
8は、上記傾斜フレーム15の後端部15aと後部フレ
ーム16とにおける各外向きフランジ32の上面に接合
させられて前記スポット溶接S2によりフロアパネル3
3と共に結合させられ、上記他の補強板45の各側板4
6,46は上記傾斜フレーム15の後端部15aと後部
フレーム16とにおける各側板30,30の各上端部に
接合させられてスポット溶接S5されている。
【0040】図1,3中一点鎖線で示すように、上記他
の補強板45を上記傾斜フレーム15に沿って前上方に
延出させ、この延出端を上記補強板37に一体的に結合
させ、つまり、上記補強板37と他の補強板45とを互
いに一体成形してもよく、この場合、他の補強板45の
延出部の各部を上記傾斜フレーム15にスポット溶接さ
せて、補強してもよい。
【0041】前記構成によれば、前部フレーム14と傾
斜フレーム15の互いの結合部35に、支持フレーム2
1の上端部21aを結合させたため、上記サイドフレー
ム10の前部には、従来の技術で生じていた両結合部間
の「断点」が存在しなくなる。
【0042】よって、前突時に、上記サイドフレーム1
0がその前方から後方に向う衝撃力を与えられたときに
は、このサイドフレーム10の前部における前部フレー
ム14が、その長手方向の中途部を中心として容易に折
れ曲がるということが防止され、上記衝撃力を受けなが
ら後方に向って全体的に収縮するよう塑性変形すること
となる。このため、上記衝撃力に基づくエネルギーがよ
り十分に吸収され、効果的な緩衝が達成される。
【0043】また、上記結合部35から傾斜フレーム1
5の後端部15aに至る傾斜フレーム15には前記「断
点」が存在しないことから、車体2の側面視で、この傾
斜フレーム15、サスペンションフレーム19、および
支持フレーム21で形成される三角形状の枠組体(1
5,19,21)は、その各部に十分の強度が確保さ
れ、つまり、十分の強度と剛性とが確保される。
【0044】よって、前突時、上記傾斜フレーム15の
後方における車室5の変形がより確実に防止されると共
に、上記サスペンションフレーム19によるサスペンシ
ョンの支持がより強固になされる。
【0045】また、前記したように、上記前部フレーム
14のその長手方向に沿った視線でみた断面形状を縦長
の長方形箱形とし、上記傾斜フレーム15のその長手方
向に沿った視線でみた断面形状をほぼU字形状とし、上
記前部フレーム14の後端部14aに上記傾斜フレーム
15の前端部15bを嵌入させ、上記結合部35で、上
記傾斜フレーム15の前端部15bにおける傾斜フレー
ム15の左右側板30,30を互いに結合させる補強板
37を設けてあり、このため、上記結合部35の強度と
剛性が、上記補強板37によって更に向上させられ、つ
まり、前記した枠組体(15,19,21)により十分な
強度等が確保される。
【0046】よって、前突時、車室5の変形が更に確実
に防止される。
【0047】ここで、従来の技術でも説明のように、通
常、上記前部フレーム14の断面形状は上記傾斜フレー
ム15のそれよりも大きくされているため、上記したよ
うに、前部フレーム14の後端部14aと、傾斜フレー
ム15の前端部15bとを結合させようとして、上記後
端部14aに前端部15bを嵌入させることは、上記前
部フレーム14や傾斜フレーム15の各部断面形状をそ
れぞれ大きく変化させないで、達成できる。
【0048】よって、上記前部フレーム14と傾斜フレ
ーム15の結合のための上記後端部14aや前端部15
bの成形は容易にできる。
【0049】また、前記したように、傾斜フレーム15
の後端部15aにおける左右側板30,30を互いに結
合させる他の補強板45を設けた場合に、上記他の補強
板45を上記傾斜フレーム15に沿って前上方に延出さ
せその延出端を上記補強板37に一体的に結合させても
よく、このようにすれば、上記補強板37および/もし
くは他の補強板45によって、上記傾斜フレーム15が
更に補強され、もって、上記枠組体(15,19,21)
に、より十分の強度等が確保される。
【0050】そして、上記したように、補強板37は既
設の他の補強板45と一体成形されるため、部品点数の
増加が抑制され、即ち、簡単な構成によって、上記枠組
体(15,19,21)に十分の強度等が確保される。
【0051】なお、以上は図示の例によるが、他の補強
板45は、外向きフランジ48を備えないものとして、
上記傾斜フレーム15の後端部15aと後部フレーム1
6のそれぞれ上下方向の中途部に設けてもよく、また、
左右外向きフランジ32,32に架設される単なる平板
形状のものでもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0053】請求項1の発明は、サイドフレームの前部
が、前後方向にほぼ水平に延びる前部フレームと、この
前部フレームの後端部側から後下方に向って延びる傾斜
フレームとを備え、車体の側面視で上記サイドフレーム
の前部の下方に配設されて前後方向に延びその後端部が
上記傾斜フレームの後端部に結合させられるサスペンシ
ョン支持用のサスペンションフレームと、上端部が上記
サイドフレームの前部に結合させられる一方、下端部が
上記サスペンションフレームの前端部側に結合させられ
る支持フレームとを設け、上記前部フレームと傾斜フレ
ームとを互いに別体に成形し、上記前部フレームの後端
部と、傾斜フレームの前端部を互いに結合させた自動車
の車体前側部において、
【0054】上記前部フレームと傾斜フレームの互いの
結合部に、上記支持フレームの上端部を結合させてあ
る。
【0055】このため、上記サイドフレームの前部に
は、従来の技術で生じていた両結合部間の「断点」が存在
しなくなる。
【0056】よって、前突時に、上記サイドフレームが
その前方から後方に向う衝撃力を与えられたときには、
このサイドフレームの前部における前部フレームが、そ
の長手方向の中途部を中心として容易に折れ曲がるとい
うことが防止され、上記衝撃力を受けながら後方に向っ
て全体的に収縮するよう塑性変形することとなる。この
ため、上記衝撃力に基づくエネルギーがより十分に吸収
され、効果的な緩衝が達成される。
【0057】また、上記結合部から傾斜フレームの後端
部に至る傾斜フレームには前記「断点」が存在しないこと
から、車体の側面視で、この傾斜フレーム、サスペンシ
ョンフレーム、および支持フレームで形成される三角形
状の枠組体は、その各部に十分の強度が確保され、つま
り、十分の強度と剛性とが確保される。
【0058】よって、前突時、上記傾斜フレームの後方
における車室の変形がより確実に防止されると共に、上
記サスペンションフレームによるサスペンションの支持
がより強固になされる。
【0059】請求項2の発明は、上記前部フレームのそ
の長手方向に沿った視線でみた断面形状を縦長の長方形
箱形とし、上記傾斜フレームのその長手方向に沿った視
線でみた断面形状をほぼU字形状とし、上記前部フレー
ムの後端部に上記傾斜フレームの前端部を嵌入させ、上
記結合部で、上記傾斜フレームの前端部における傾斜フ
レームの左右側板を互いに結合させる補強板を設けてあ
る。
【0060】このため、上記結合部の強度と剛性が、上
記補強板によって更に向上させられ、つまり、前記した
枠組体により十分な強度等が確保される。
【0061】よって、前突時、車室の変形が更に確実に
防止されるなどの効果が生じる。
【0062】ここで、従来の技術でも説明のように、通
常、上記前部フレームの断面形状は上記傾斜フレームの
それよりも大きくされているため、上記したように、前
部フレームの後端部と、傾斜フレームの前端部とを結合
させようとして、上記後端部に前端部を嵌入させること
は、上記前部フレームや傾斜フレームの各部断面形状を
それぞれ大きく変化させないで、達成できる。
【0063】よって、上記前部フレームと傾斜フレーム
の結合のための上記後端部や前端部の成形は容易にでき
る。
【0064】請求項3の発明は、上記傾斜フレームの後
端部における左右側板を互いに結合させる他の補強板を
設けた自動車の車体前側部構造において、
【0065】上記他の補強板を上記傾斜フレームに沿っ
て前上方に延出させその延出端を上記補強板に一体的に
結合させてある。
【0066】このため、上記補強板および/もしくは他
の補強板によって、上記傾斜フレームが更に補強され、
もって、上記枠組体に、より十分の強度等が確保され
る。
【0067】そして、上記したように、補強板は既設の
他の補強板と一体成形されるため、部品点数の増加が抑
制され、即ち、簡単な構成によって、上記枠組体に十分
の強度等が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体前部の側面図である。
【図2】車体前部の平面図である。
【図3】図2の部分拡大断面図である。
【図4】図3の4‐4線矢視断面図である。
【図5】図2の5‐5線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 車体 3 車体フレーム 4 車体本体 5 車室 10 サイドフレーム 14 前部フレーム 14a 後端部 15 傾斜フレーム 15a 後端部 15b 前端部 16 後部フレーム 19 サスペンションフレーム 19a 後端部 19b 前端部 20 締結具 21 支持フレーム 21a 上端部 21b 下端部 30 側板 33 フロアパネル 34 ダッシュパネル 35 結合部 37 補強板 45 他の補強板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイドフレームの前部が、前後方向にほ
    ぼ水平に延びる前部フレームと、この前部フレームの後
    端部側から後下方に向って延びる傾斜フレームとを備
    え、車体の側面視で上記サイドフレームの前部の下方に
    配設されて前後方向に延びその後端部が上記傾斜フレー
    ムの後端部に結合させられるサスペンション支持用のサ
    スペンションフレームと、上端部が上記サイドフレーム
    の前部に結合させられる一方、下端部が上記サスペンシ
    ョンフレームの前端部側に結合させられる支持フレーム
    とを設け、上記前部フレームと傾斜フレームとを互いに
    別体に成形し、上記前部フレームの後端部と、傾斜フレ
    ームの前端部を互いに結合させた自動車の車体前側部に
    おいて、 上記前部フレームと傾斜フレームの互いの結合部に、上
    記支持フレームの上端部を結合させた自動車の車体前側
    部構造。
  2. 【請求項2】 上記前部フレームのその長手方向に沿っ
    た視線でみた断面形状を縦長の長方形箱形とし、上記傾
    斜フレームのその長手方向に沿った視線でみた断面形状
    をほぼU字形状とし、上記前部フレームの後端部に上記
    傾斜フレームの前端部を嵌入させ、上記結合部で、上記
    傾斜フレームの前端部における傾斜フレームの左右側板
    を互いに結合させる補強板を設けた請求項1に記載の自
    動車の車体前側部構造。
  3. 【請求項3】 上記傾斜フレームの後端部における左右
    側板を互いに結合させる他の補強板を設けた自動車の車
    体前側部構造において、 上記他の補強板を上記傾斜フレームに沿って前上方に延
    出させその延出端を上記補強板に一体的に結合させた請
    求項2に記載の自動車の車体前側部構造。
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