JP2000311104A - 記録方法、管理方法、及び記録装置 - Google Patents

記録方法、管理方法、及び記録装置

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JP2000311104A JP2000038062A JP2000038062A JP2000311104A JP 2000311104 A JP2000311104 A JP 2000311104A JP 2000038062 A JP2000038062 A JP 2000038062A JP 2000038062 A JP2000038062 A JP 2000038062A JP 2000311104 A JP2000311104 A JP 2000311104A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高ビットレートのストリームデータに対応し
て書込可能とする。 【解決手段】 ストリームデータ等の主情報を連続して
記録している期間には、ディレクトリ情報やリンク情報
等の管理情報の更新は行なわないようにすることで、主
情報の記録に関して、単位時間当たりの書込可能なデー
タ量を大幅に増大させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種データファイル
を記録できる記録媒体に対するデータファイルの記録方
法、管理方法、及び記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばフラッシュメモリなどの固
体記憶素子を搭載した小型の記録媒体を形成し、専用の
ドライブ装置や、或いはドライブ装置をオーディオ/ビ
デオ機器、情報機器などに内蔵して、コンピュータデー
タ、静止画像データ、動画像データ、音楽や音声のオー
ディオデータなどを記憶できるようにするものが開発さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
固体記憶素子を利用した記録システムにおいては、動画
像データ、オーディオデータなど、内容的に時間的連続
性があり、記録データとしては時間的に連続して供給さ
れてくるデータ(以下、ストリームデータという)を記
録する場合には、単位時間当たりの記録可能データ量と
ストリームデータのビットレートの関係で、適切に記録
ができない場合がある。換言すれば、時間的に連続して
供給されてくるストリームデータのビットレート(単位
時間当たりのデータ量)が記録可能なデータ量としての
ビットレートを超える場合は、ストリームデータがオー
バーフローしてしまうことになる。そのため、記録可能
なストリームデータとしてのビットレートが制限される
ことになる。つまりビットレートが所定値以上高いスト
リームデータはリアルタイムには書込ができない。
【0004】ここで、フラッシュメモリを用いる記録媒
体に対して、FAT(File Allocation Table)により
書込データのアドレスを管理するとともに、アドレス変
換テーブルを用いるシステムについてのデータ書込処理
について図32に示す。FAT及びアドレス変換テーブ
ルについて詳しくは後述するが、FATとは所定データ
単位(後述するクラスタ)毎にデータを書き込んだ際
に、そのアドレスをリンクさせることで1つのファイル
としての各クラスタのつながりを管理する情報である。
またアドレス変換テーブルは、FATで用いる論理アド
レスを実際の記録媒体上の実アドレスである物理アドレ
スに変換するための情報である。即ち或る1つのファイ
ルデータは、記録媒体上で通常複数のクラスタに渡って
記録されるが、FATではそのクラスタのつながりを記
録することで、1つのデータファイルとしての記録部分
(各クラスタのアドレス及び順序)が管理される。また
FATでは論理アドレスとしてデータに対応するアドレ
スで処理を行うが、これがアドレス変換テーブルに基づ
いて物理アドレスに変換されて記録媒体に対する記録再
生アクセスが行われることになる。
【0005】ストリームデータの記録が行われる場合に
は、記録装置のコントローラは、図32に示すようにま
ずステップF301としてファイルオープンを行なって
記録動作を開始する。そして供給されてくるストリーム
データとして、1クラスタ分のデータが取り込まれる毎
に、ステップF302でそのクラスタ分のデータの記録
媒体への書込を行い、ステップF303、F304でク
ラスタの書込に伴ったアドレス変換テーブル及びFAT
の更新を行う。つまり記録媒体上のFAT及びアドレス
変換テーブルを書き換える。
【0006】これらの更新処理が必要なのは、クラスタ
データの書き込みには、FAT上の未使用の論理アドレ
スを割り当てて使用し、記録媒体上ではこの論理アドレ
スに対応した物理アドレスが使用されるためである。つ
まり、1つのクラスタの記録に応じてFAT上のある未
使用領域が割り当てられ、その論理アドレスに対応させ
て未使用の物理アドレスをアドレス変換テーブル上で割
り当てるためである。
【0007】1クラスタ分のストリームデータが取り込
まれる毎にこのステップF302〜F304を繰り返し
ていき、記録データとして供給された全ストリームデー
タの記録が完了したら、ステップF305からF306
に進み、ファイルクローズを行って処理を終える。
【0008】このような処理が通常行われるわけである
が、この場合、1クラスタ分のデータを書き込む毎に、
FATの更新データの書込及びアドレス変換テーブルの
更新データの書込が必要になる。つまりストリームデー
タ量:1に対して管理情報更新データ量:2の割合で書
込が必要になるため、ストリームデータの書込可能量は
単位時間当たりの書込可能データ量の約1/3となって
いた。
【0009】記録媒体に書込可能な単位時間当たりのデ
ータ量はシステムのハードウエアのスペックにより決ま
ってしまうため、上述したようにこれを越えるようなビ
ットレートのストリームデータに対応不能となることは
仕方ないが、上記処理の事情により、書込可能な単位時
間当たりのデータ量の約1/3など、ハードウエアのス
ペックによる上限よりも遙かに低い上限が生じてしまう
ことは好ましいものではない。このようなことから、或
る1つのシステムとして、ハードウエア的には可能であ
るが、ソフトウエア的な事情により高ビットレートのス
トリームデータの書込に対応できないというようなこと
をできるだけ解消したいという要望がある。言い換えれ
ば、可能な限りハードウエアのスペックにより決まる上
限に近いビットレートのストリームデータまで記録可能
とさせたい。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような事情
に応じて、ブロック化された単位領域を有し、時間的に
連続して入力される主情報を、離散的なブロック又は連
続的なブロックに記録していくことができる主情報記録
領域と、上記主情報に対する上記主情報記録領域上の記
録開始位置と、上記主情報が記録された各ブロックを論
理的に結合させるリンク情報と、上記主情報を管理する
ディレクトリ情報と、から成る管理情報を記録する管理
領域とから構成される記録媒体に対して、効率的な記録
処理を実行することで、より高ビットレートのストリー
ムデータにも対応して記録を実行できるようにすること
を目的とする。
【0011】このため上記記録媒体に主情報を記録する
本発明の記録方法は、新規な主情報を記録する際に上記
ディレクトリ情報として暫定ファイル名を記録する暫定
ファイル名記録手順と、上記主情報記録領域に存在する
記録可能なブロックを所定の順序で検索する検索手順
と、上記検索手順において検知した記録可能なブロック
に上記主情報を順次記録する主情報記録手順と、上記主
情報記録手順により、主情報の上記主情報記録領域への
記録が終了した後に、上記リンク情報を生成して、生成
されたリンク情報と記録開始位置を上記管理領域に記録
する管理情報記録手順と、上記暫定ファイル名を消去す
る暫定ファイル名消去手順と、が行われるようにする。
【0012】また上記記録媒体に対する本発明の管理方
法は、上記ディレクトリ情報に暫定ファイル名が書き込
まれているか否かを判定する暫定ファイル名判定手順
と、上記判定手順によって暫定ファイル名が書き込まれ
ていると判定された場合に、上記管理情報に基づいて記
録可能とされるブロックを所定の順序で検索する検索手
順と、上記検索されたブロックに主情報が記録されてい
るか否かを判定する記録判定手順と、上記記録判定手順
において最初に主情報が記録されたブロックであると判
定されたブロックを記録開始位置とし、さらに上記検索
手順の検索順序で主情報が記録されていると判定された
ブロックが論理的に結合されるようにリンク情報を作成
するリンク情報作成手順と、上記記録開始位置と上記リ
ンク情報を、上記管理情報として上記管理領域に記録す
る管理情報記録手順と、上記暫定ファイル名を消去する
暫定ファイル名消去手順と、が行われるようにする。
【0013】また上記記録媒体に対する本発明の記録装
置は、上記ディレクトリ情報と上記主情報と上記管理情
報の各々を、上記記録媒体の所定の領域に記録しまたは
消去することができる記録消去手段と、上記記録媒体の
記録可能なブロックを所定の順番で検索する検索手段
と、リンク情報を生成するリンク情報生成手段と、新規
な主情報を記録する際に暫定ファイル名を上記ディレク
トリ情報として上記管理領域に記録させ、また連続して
入力される主情報を上記検索手段により検索された記録
可能なブロックに順次記録させ、また上記主情報の記録
が終了した後に上記リンク情報生成手段によって生成さ
れたリンク情報と記録開始位置とを上記管理領域に記録
させ、また上記暫定ファイル名を消去させるように、上
記記録消去手段を制御する制御手段と、を備えているよ
うにする。
【0014】即ち本発明では、ストリームデータ等の主
情報を記録している期間には、管理情報やアドレス変換
情報の更新は行わないようにする(別の時点で行う)。
これにより主情報の記録に関して、単位時間当たりの書
込可能データ量を大幅に増大させ、より高ビットレート
のストリームデータにも対応できるようにする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、この実施の形態は、記録媒体として
板状の外形形状を有する板状メモリを挙げ、これに対し
てデータの記録再生を行うことのできるドライブ装置及
びそのドライブ装置による記録方法、管理方法とする。
説明は次の順序で行う。 1.板状メモリの外形形状 2.板状メモリのフォーマット 2−1.メモリファイルシステム処理階層 2−2.物理的データ構造 2−3.物理アドレス及び論理アドレスの概念 2−4.論理−物理アドレス変換テーブル 3.ドライブ装置の構成 4.FAT構造 5.ストリームデータの書込処理 6.復活処理
【0016】1.板状メモリの外形形状 まず図1により、本例の記録媒体である、板状メモリ1
の外形形状について説明する。板状メモリ1は、例えば
図1に示すような板状の筐体内部に例えば所定容量のの
メモリ素子を備える。本例としては、このメモリ素子と
してフラッシュメモリ(Flash Memory)が用いられるも
のである。図1に平面図、正面図、側面図、底面図とし
て示す筐体は例えばプラスチックモールドにより形成さ
れ、サイズの具体例としては、図に示す幅W11、W1
2、W13のそれぞれが、W11=60mm、W12=
20mm、W13=2.8mmとなる。
【0017】筐体の正面下部から底面側にかけて例えば
9個の電極を持つ端子部2が形成されており、この端子
部2から、内部のメモリ素子に対する読出又は書込動作
が行われる。筐体の平面方向の左上部は切欠部3とされ
る。この切欠部3は、この板状メモリ1を、例えばドラ
イブ装置本体側の着脱機構へ装填する際などに挿入方向
を誤ることを防止するためのものとなる。また筐体底面
側には使用性の向上のため滑り止めを目的とした凹凸部
4が形成されている。さらに底面側には、記憶内容の誤
消去を防止する目的のスライドスイッチ5が形成されて
いる。
【0018】2.板状メモリのフォーマット 2−1.メモリファイルシステム処理階層 続いて、板状メモリ1を記録媒体とするシステムにおけ
るフォーマットについて説明していく。図2は、板状メ
モリ1を記録媒体とするシステムのファイルシステム処
理階層を示すものである。この図に示すように、ファイ
ルシステム処理階層としては、アプリケーション処理層
の下に、順次、ファイル管理処理層、論理アドレス層、
物理アドレス層、フラッシュメモリアクセスがおかれ
る。この階層では、ファイル管理処理層がいわゆるFA
T(File Allocation Table)となる。また、この図か
ら分かるように、本例のファイルシステムでは論理アド
レス及び物理アドレスという概念が導入されているが、
これについては後述する。
【0019】2−2.物理的データ構造 図3には、板状メモリ1内の記憶素子である、フラッシ
ュメモリの物理的データ構造が示されている。フラッシ
ュメモリとしての記憶領域は、セグメントという固定長
のデータ単位が大元となる。このセグメントは、1セグ
メントあたり4MB(メガバイト)或いは8MBとして
規定されるサイズであり、1つのフラッシュメモリ内に
おけるセグメント数は、そのフラッシュメモリの容量に
依存して異なってくる。
【0020】そして、この1セグメントを図3(a)に
示すように、ブロックという固定長のデータ単位として
8KB(キロバイト)又は16KBにより区切るように
される。原則として、1セグメントは512ブロックに
区切られることから、図3(a)に示すブロックnにつ
いては、n=511とされることになる。但し、フラッ
シュメモリでは、書き込み不可な損傷エリアであるディ
フェクトエリアとしてのブロック数が所定数の範囲で許
可されているため、データ書き込みが有効とされる実質
的なブロック数を対象とすれば、上記nは511よりも
少なくなる。
【0021】図3(a)に示すようにして形成されるブ
ロック0〜nのうち、先頭の2つのブロック0,1はブ
ートブロックといわれる。但し、実際には有効なブロッ
クの先頭から2つのブロックがブートブロックとして規
定されることになっており、必ずしもブートブロックが
ブロック0,1である保証はない。そして、残りのブロ
ックが、ユーザデータが格納されるユーザブロックとな
る。
【0022】1ブロックは、図3(d)に示すようにし
て、ページ0〜mにより分割される。1ページの容量
は、図3(e)に示すように、512バイトのデータエ
リアと16バイトの冗長部よりなる、528(=512
+16)バイトの固定長とされる。なお、冗長部の構造
については図3(f)により後述する。また、1ブロッ
ク内のページ数としては、1ブロックの容量が8KBの
場合には16ページ、16KBの場合には32ページと
なる。
【0023】このような、図3(d)(e)に示される
ブロック内のページ構造は、上記ブートブロックとユー
ザブロックとで共通である。また、フラッシュメモリで
は、データの読み出し、及び書き込みはページ単位で行
われ、データの消去はブロック単位で行われるものとさ
れる。そして、データの書き込みは、消去済みのページ
に対してしか行われないものとされている。従って、実
際のデータの書き換えや書き込みは、ブロック単位を対
象として行われることになる。
【0024】先頭のブートブロックは、図3(b)に示
すように、ページ0に対してヘッダーが格納され、ペー
ジ1には初期不良データの位置(アドレス)を示す情報
が格納される。また、ページ2にはCIS/IDSとい
われる情報が格納される。2つめのブートブロックは図
3(c)に示すように、ブートブロックとしてのバック
アップのための領域とされている。
【0025】図3(e)に示された冗長部(16バイ
ト)は、図3(f)に示す構造を有する。この冗長部
は、図のように先頭の第0バイト〜第2バイトの3バイ
トが、データエリアのデータ内容の更新に応じて書き換
えが可能なオーバーライトエリアとされる。このオーバ
ーライトエリアのうち、第0バイトにはブロックステー
タスが格納され、第1バイトにはデータステータスが格
納される(Block Flag Data)。また、第2バイトの上位
の所定ビットを利用して変換テーブルフラグ(Page Data
Status1)が格納される。
【0026】原則として第3バイト〜第15バイトは、
その内容が現ページのデータ内容に応じて固定とされ、
書き換えが不可とされる情報が格納される領域となる。
第3バイトには管理フラグ(Block Info)が格納され、第
4,第5バイトから成る2バイトの領域には、後述する
論理アドレス(Logic Address)が格納される。第6〜第
10バイトの5バイトの領域は、フォーマットリザーブ
の領域とされ、続く第11,第12バイトの2バイト
が、上記フォーマットリザーブに対して誤り訂正を施す
ための分散情報ECCを格納する領域とされる。残る第
13〜第15バイトには、図3(e)に示すデータエリ
アのデータに対して誤り訂正を行うためのデータECC
が格納される。
【0027】上記図3(f)に示した冗長部の第3バイ
トに格納される管理フラグは、図4に示すようにして、
ビット7〜ビット0の各ビットに、その内容が定義され
ている。ビット7,6、及びビット1,0はリザーブ
(未定義)領域とされている。ビット5は現ブロックに
対してのアクセス許可の「有効」(‘1’;Free)/
「無効」(‘0’;Read Protected)を示すフラグが格
納される。ビット4には現ブロックについてのコピー禁
止指定(‘1’;OK /‘0’;NG)についてのフ
ラグが格納される。
【0028】ビット3は変換テーブルフラグとされる。
この変換テーブルフラグは、現ブロックが後述する論理
−物理アドレス変換テーブルであるのか否かを示す識別
子であり、このビット3の値が‘0’とされていれば、
現ブロックは論理−物理アドレス変換テーブルであるこ
とが識別され、‘0’であれば無効となる。つまり、現
ブロックは論理−物理アドレス変換テーブルではないこ
とが識別される。
【0029】ビット2はシステムフラグが格納され、
‘1’であれば現ブロックがユーザブロックであること
が示され、‘0’であればブートブロックであることが
示される。
【0030】ここで、セグメント及びブロックと、フラ
ッシュメモリ容量との関係を図9(左3列を参照)によ
り説明しておく。板状メモリ1のフラッシュメモリ容量
としては、4MB,8MB,16MB,32MB,64
MB,128MBの何れかであるものとして規定されて
いる。そして、最も容量の小さい4MBの場合である
と、1ブロックは8KBと規定された上で、そのブロッ
ク数としては512個とされる。つまり、4MBはちょ
うど1セグメントの容量を有するものとされる。そし
て、4MBの容量であれば、同様に1ブロック=8KB
の容量が規定された上で、2セグメント=1024ブロ
ックとなる。なお、前述したように、1ブロック=8K
Bであれば、1ブロック内のページ数は16ページとな
る。但し16MBの容量では、1ブロックあたりの容量
として8KBと16KBの両者が存在することが許可さ
れている。このため、2048ブロック=4セグメント
(1ブロック=8KB)のものと、1024ブロック=
2セグメント(1ブロック=16KB)のものとの2種
類が在ることになる。1ブロック=16KBの場合に
は、1ブロック内のページ数は32ページとなる。
【0031】また、32MB,64MB,128MBの
容量では、1ブロックあたりの容量は16KBのみであ
るとして規定される。従って、32MBでは2048ブ
ロック=4セグメントとなり、64MBでは4096ブ
ロック=8セグメントとなり、128MBでは8192
ブロック=16セグメントとなる。
【0032】2−3.物理アドレス及び論理アドレスの
概念 次に、上述したようなフラッシュメモリの物理的データ
構造を踏まえたうえで、図5に示すデータ書き換え動作
に従って、本例のファイルシステムにおける物理アドレ
スと論理アドレスの概念について説明する。
【0033】図5(a)には、或るセグメント内から4
つのブロックを抜き出して、これを模式的に示してい
る。各ブロックに対しては物理アドレスが付される。こ
の物理アドレスはメモリにおけるブロックの物理的な配
列順に従って決まるもので、或るブロックとこれに対応
付けされた物理アドレスとの関係は不変となる。ここで
は、図5(a)に示す4ブロックに対して、上から順に
物理アドレスの値として、105,106,107,1
08が付されている。なお、実際の物理アドレスは2バ
イトにより表現される。
【0034】ここで、図5(a)に示すように、物理ア
ドレス105,106で示されるブロックがデータの記
憶されている使用ブロックで、物理アドレス107,1
08で示されるブロックがデータが消去、即ち、未記録
領域とされた未使用ブロックとなっている状態であると
する。
【0035】そして、論理アドレスであるが、この論理
アドレスは、ブロックに対して書き込まれたデータに付
随するようにして割り振られるアドレスとされる。そし
て、この論理アドレスが、後述するFATファイルシス
テムが利用するアドレスとされている。図5(a)で
は、4つの各ブロックに対して、上から順に論理アドレ
スの値として、102,103,104,105が付さ
れている状態が示されている。なお、論理アドレスも実
際には2バイトにより表現されるものである。
【0036】ここで、上記図5(a)に示す状態から、
例えば物理アドレス105に格納されているデータの更
新として、内容の書き換え又は一部消去を行うとする。
このような場合、フラッシュメモリのファイルシステム
では、同じブロックに対して更新したデータを再度書き
込むことはせずに、未使用のブロックに対してその更新
したデータを書き込むようにされる。つまり、例えば図
5(b)に示すようにして、物理アドレス105のデー
タは消去したうえで、更新されたデータはこれまで未使
用ブロックであった物理アドレス107で示されるブロ
ックに書き込むようにされる(処理)。
【0037】そして、処理として示すように、データ
更新前(図5(a))の状態では物理アドレス105に
対応していた論理アドレス102が、更新されたデータ
が書き込まれたブロックの物理アドレス107に対応す
るように、論理アドレスについての変更を行うものであ
る。これに伴って、データ更新前は物理アドレス107
に対応していた論理アドレス104については、物理ア
ドレス105に対応するように変更されている。
【0038】つまり、物理アドレスはブロックに対して
固有に付されるアドレスであり、論理アドレスは、一旦
ブロックに対して書き込まれたデータに付随するように
してついて回る、ブロック単位の書き込みデータに固有
となるアドレスであるとみることができる。
【0039】このようなブロックのスワップ処理が行わ
れることで、或る同一の記憶領域(ブロック)に対して
繰り返し集中的にアクセスされることが無くなり、書き
換え回数の上限があるフラッシュメモリの寿命を延ばす
ことが可能となる。そして、この際に論理アドレスを上
記処理のようにして扱うことで、ブロックのスワップ
処理によって更新前と更新後のデータとで書き込まれる
ブロックの移動があるようにされても、FATからは同
一のアドレスが見えることになり、以降のアクセスを適
正に実行することができるものである。なお、後述する
論理−物理アドレス変換テーブル上での更新のための管
理を簡略にすることなどを目的として、ブロックのスワ
ップ処理は、1セグメント内で完結するものとして規定
されている。逆に言えば、ブロックのスワップ処理はセ
グメント間で跨るようにしては行われない。
【0040】2−4.論理−物理アドレス変換テーブル 上記図5による説明から分かるように、ブロックのスワ
ップ処理が行われることで、物理アドレスと論理アドレ
スの対応は変化する。従って、フラッシュメモリに対す
るデータの書き込み及び読み出しのためのアクセスを実
現するには、物理アドレスと論理アドレスとの対応が示
される論理−物理アドレス変換テーブルが必要となる。
つまり、論理−物理アドレス変換テーブルをFATが参
照することで、FATが指定した論理アドレスに対応す
る物理アドレスが特定され、この特定された物理アドレ
スにより示されるブロックにアクセスすることが可能に
なるものである。逆に言えば、論理−物理アドレス変換
テーブルが無ければ、FATによるフラッシュメモリへ
のアクセスが不可能となる。
【0041】従来では、例えばセット本体に対して板状
メモリ1が装着されたときに、セット本体側のマイクロ
プロセッサが板状メモリ1の記憶内容をチェックするこ
とで、セット本体側で論理−物理アドレス変換テーブル
の構築を行い、更にこの構築された論理−物理アドレス
変換テーブルをセット本体側のRAMに格納するように
していた。つまり、板状メモリ1内には、論理−物理ア
ドレス変換テーブルの情報は格納されてはいなかった。
これに対して本例では、以降説明するように板状メモリ
1に対して、論理−物理アドレス変換テーブルを格納す
るように構成している。
【0042】図6は、本例の板状メモリ1に対して格納
される論理−物理アドレス変換テーブルの構築形態を概
念的に示すものである。つまり、本例では、例えば論理
アドレスの昇順に従って、これに対応する2バイトの物
理アドレスを格納するようにしたテーブル情報を論理−
物理アドレス変換テーブルとして構築するようにされ
る。なお、前述したように、物理アドレス、及び論理ア
ドレスは共に2バイトで表現される。これは、128M
Bの最大容量のフラッシュメモリの場合には8192個
のブロックが存在するため、最大で、この8192個の
ブロック数をカバーできるだけのビット数が必要とされ
ることに基づく。このため、図6において例示している
物理アドレスと論理アドレスとについても、実際に即し
て2バイトで表現している。但し、ここでは、この2バ
イトを16進数により表記している。つまり、「0x」
によりその後に続く値が16進法表記であることが示さ
れる。なお、この「0x」により16進数であることを
表す表記は、以降の説明において16進数を表記する場
合にも同様に用いることとする。(但し、表記の煩雑化
を防ぐため「0x」を省略している図面もある。)
【0043】図7に、上記図6に示した概念に基づく論
理−物理アドレス変換テーブルの構造例を示す。論理−
物理アドレス変換テーブルは、フラッシュメモリの最後
のセグメント内の或るブロックに対して、図7に示すよ
うにして格納される。先ず図7(a)に示すように、ブ
ロックを分割するページのうち、ページ0,1からなる
2ページの領域がセグメント0用の論理−物理アドレス
変換テーブルとして割り当てられる。例えば、図9にて
説明したように、フラッシュメモリが4MBの容量であ
れば1セグメントしか有さないために、このページ0,
1のみの領域が論理−物理アドレス変換テーブルの領域
となる。また、例えばフラッシュメモリが8MBの容量
であれば2セグメントを有するため、セグメント0用の
論理−物理アドレス変換テーブルとして割り当てられる
ページ0,1に加え、これに続くページ2,3の2ペー
ジがセグメント1用の論理−物理アドレス変換テーブル
として割り当てられることになる。
【0044】以降、フラッシュメモリの容量の増加に応
じて、続く2ページごとにセグメントごとの論理−物理
アドレス変換テーブルの割り当て領域が設定されていく
ことになる。そして、最大の128MBの容量を有する
場合であれば16セグメントが存在するため、最大で
は、セグメント15用までのページが論理−物理アドレ
ス変換テーブルの領域として割り当てられることにな
る。従って、最大の128MBの容量のフラッシュメモ
リでは、32ページが使用されることになり、図7
(a)に示すページNとしては、最大でN=31とな
る。これまでの説明から分かるように、論理−物理アド
レス変換テーブルは、セグメントごとに管理されるもの
である。
【0045】図7(b)は、1セグメントあたりの論理
−物理アドレス変換テーブルの構造を示すものとして、
2ページ分のデータエリアを抜き出して示している。つ
まり、1ページのデータエリアは512バイト(図3
(e)参照)であることから、図7(b)には、102
4(=512×2)バイトが展開されている状態が示さ
れている。
【0046】図7(b)に示すように、この2ページ分
のデータエリアである1024バイトについて2バイト
ごとに区切り、この2バイトごとの領域を、先頭から順
次、論理アドレス0用、論理アドレス1用・・・・、の
ようにして割付を行い、最後は先頭から991バイト目
と992バイト目の2バイトの領域を論理アドレス49
5用の領域として割り付けるように規定を行う。これら
2バイトごとの領域に対して、各論理アドレスが対応す
る物理アドレスを書き込むようにする。従って、本例の
論理−物理アドレス変換テーブルでは、実際のデータ更
新によるブロックのスワップ処理などにより物理アドレ
スと論理アドレスの対応が変更された場合には、論理ア
ドレスを基準として、物理アドレスの格納状態が更新さ
れるようにしてテーブル情報の書き換えが行われること
になる。
【0047】また、残る993バイト目から最後の10
24バイト目までの計32バイトの領域は、余剰ブロッ
クの物理アドレスが格納される領域として割り当てられ
る。つまり、16個の余剰ブロックの物理アドレスを管
理することができる。ここでいう余剰ブロックとは、例
えばブロック単位でデータの更新を行う際に書き換え対
象となるデータを一時待避させる領域として設定された
いわゆるワークブロックなどを言うものである。
【0048】ところで、1セグメントは512ブロック
に分割されているものであると先に説明したのにも関わ
らず、図7に示したテーブル構造では、管理可能なブロ
ック数が論理アドレス0用〜論理アドレス495用の4
96ブロックとしている。これは、実際上、上記した余
剰アドレスが設定されることと、前述したように、フラ
ッシュメモリでは、或ブロック数のディフェクト(使用
不可領域)が許可されている。そのため現実には、相当
数のディフェクトブロックが存在することに依る。従っ
て、実際には、書き込み又は消去が有効なブロックを管
理するのに、496ブロックを管理できるように構成し
ておけば充分とされるものである。
【0049】そして、このようにして論理−物理アドレ
ス変換テーブルが格納されるブロックについては、これ
を形成する各ページの冗長部における管理フラグ(図4
参照)のデータ内容として、この管理フラグのビット3
に対して‘0’がセットされることになる。これによ
り、当該ブロックが論理−物理アドレス変換テーブルが
格納されているブロックであることが示されることにな
る。
【0050】論理−物理アドレス変換テーブルが格納さ
れるブロックも、論理−物理アドレス変換テーブルの内
容の書き換えがあった場合には、例外なく、先に図5に
て説明したスワップ処理が行われる。従って、論理−物
理アドレス変換テーブルが記録されているブロックは不
定であり、或る特定のブロックに論理−物理アドレス変
換テーブルを格納するように規定することは出来ない。
そこで、FATは、フラッシュメモリにアクセスして上
記した管理フラグのビット3が‘0’とされているブロ
ックを検索することで、論理−物理アドレス変換テーブ
ルが格納されているブロックを識別するようにされる。
但し、論理−物理アドレス変換テーブルが格納されてい
るブロックの検索がFATによって容易に行われるよう
にすることを考慮して、論理−物理アドレス変換テーブ
ルが格納されているブロックは、そのフラッシュメモリ
内における最後のナンバが付されたセグメントに在るよ
うに、本例では規定するものとされる。これにより、F
ATは最後のナンバが付されたセグメントのブロックの
サーチだけで、論理−物理アドレス変換テーブルを検索
することができる。つまり、論理−物理アドレス変換テ
ーブルを検索するのに、フラッシュメモリの全てのセグ
メントを検索する必要は無いようにされる。上記図7に
示した論理−物理アドレス変換テーブルは、例えば板状
メモリ1の製造時において格納するようにされる。
【0051】ここで、再度図9を参照して、フラッシュ
メモリ容量と論理−物理アドレス変換テーブルのサイズ
との関係を説明しておく。上記図7にて説明したよう
に、1セグメントを管理するための論理−物理アドレス
変換テーブルのサイズは2ページ分の1024バイト、
つまり1KBとなる。従って、図9の最右列に記されて
いるように、フラッシュメモリが4MB(1セグメン
ト)の容量では論理−物理アドレス変換テーブルは1K
Bのサイズとなる。また、フラッシュメモリの容量が8
MB(2セグメント)では論理−物理アドレス変換テー
ブルは2KB(4ページ)となる。また、フラッシュメ
モリの容量が16MBの場合、2048ブロック=4セ
グメントのものでは論理−物理アドレス変換テーブルは
4KB(8ページ)、1024ブロック=2セグメント
のものでは論理−物理アドレス変換テーブルは2KB
(4ページ)となる。そして、フラッシュメモリの容量
が32MB(4セグメント)では論理−物理アドレス変
換テーブルは4KB(8ページ)、フラッシュメモリの
容量が64MB(8セグメント)では論理−物理アドレ
ス変換テーブルは8KB(16ページ)となり、フラッ
シュメモリの容量が最大の128MB(16セグメン
ト)では論理−物理アドレス変換テーブルは16KB
(32ページ)となる。
【0052】ところで、例えば従前におけるフラッシュ
メモリのファイルシステムの構成では、論理−物理アド
レス変換テーブル上において、未使用とされる論理アド
レスに対応する物理アドレスの領域には、実質的なアド
レス値は不確定として格納しないようにされている。一
例を挙げると、図8(b)に示す論理−物理アドレス変
換テーブルにおいて、例えば論理アドレス0x000
0,0x0001,0x0002,0x0003は既に
使用されているものとすると、これらに対応する物理ア
ドレスの格納領域には、例えばそれぞれ、0x000
2,0x0006,0x0007,0x0008という
実際に論理アドレス(0x0000〜0x0003)に
対応してデータが書き込まれた物理アドレスの値が格納
されていることになる。これに対して、論理アドレス0
x0004は未使用であるとするならば、この論理アド
レス0x0004が対応する物理アドレスの格納領域に
は、0xFFFFという無効値(即ち、未使用であるこ
とが識別される値)が設定される。
【0053】ここで、上記図8(b)に示す論理−物理
アドレス変換テーブルを利用して、論理アドレス0x0
004に対応するデータを新規に記録しようとした場合
には、例えばFATにより、論理−物理アドレス変換テ
ーブルとは異なる階層で、物理的に未使用とされている
ブロックの検索を行い、この検索されたブロックに対し
てデータの書き込みを実行するようにされる。そして、
論理−物理アドレス変換テーブルに対しては、そのデー
タ書き込みが新規に行われたブロックを示す物理アドレ
スを論理アドレス0x0004に対応する格納領域に対
して書き込むようにして、その内容を更新することにな
る。
【0054】このような論理−物理アドレス変換テーブ
ルの管理形態であると、次のような不都合が生じること
が想定される。ここで、セット本体側において扱うべき
データが、動画像データや楽曲等の音声データなど、い
わゆるリアルタイム性を有する時系列データ(本例でい
うストリームデータ)であるとする。そして、セット本
体では、入力されてきたストリームデータについてリア
ルタイムに信号処理を行って、このデータを記録データ
として板状メモリ1に記録するような構成が採られてい
るものとする。
【0055】このとき上記図8(b)により説明したよ
うな論理−物理アドレス変換テーブルの管理形態を採っ
ているとすると、データ記録時には、先に述べたような
未使用ブロックのサーチが必然となる。しかし、上記し
たようなストリームデータを記録していく場合には、入
力された記録データがオーバーフローしない程度の平均
速度で書き込む必要があるため、この際の未使用ブロッ
クのサーチは非常に重い処理となってしまう。つまり、
リアルタイム性を有するストリームデータを板状メモリ
1に記録することは非常に困難であり、実用上は、リア
ルタイム性が要求されない文書ファイルや静止画ファイ
ルなどの記録にとどめられてしまう。
【0056】そこで、本例の論理−物理アドレス変換テ
ーブルとしては、未使用の論理アドレスに対応する格納
領域に対して、未使用のエリアとして管理されているブ
ロックの物理アドレスを予め割り当てておくようにす
る。この具体例を図8(a)に示す。図8(a)に示す
論理−物理アドレス変換テーブルにおいては、論理アド
レス0x0000,0x0001,0x0002,0x
0003は使用されているものとされ、これに対応する
物理アドレスの格納領域に対して、例えば0x000
2,0x0006,0x0007,0x0008とい
う、実際にデータが記録されている物理アドレスの値が
格納されている点では図8(b)と同様である。また、
論理アドレス0x0004は未使用であるとしている点
も図8(b)と同様である。
【0057】但しこの本例の場合、この未使用の論理ア
ドレス0x0004が対応する物理アドレスの格納領域
に対しては、0xFFFFという無効値を設定するので
はなく、未使用のエリアのブロックを指定する物理アド
レスとして、例えば0x0009を格納する。ここで
は、未使用のエリアに関して、論理アドレス0x000
4に対応する格納領域しか示していないが、他の未使用
とされる論理アドレスに対応する格納領域の各々に対し
ても、同様にして、それぞれ異なる未使用のブロックの
物理アドレスが格納されるものである。
【0058】このようにして論理−物理アドレス変換テ
ーブルを構築した場合、論理−物理アドレス変換テーブ
ルに対して既に空きエリアを示す物理アドレスが、論理
アドレスと対応付けされて示されているものと見ること
ができる。これにより、FATでは、論理−物理アドレ
ス変換テーブルを参照することで事前に未使用のブロッ
クの物理アドレスと論理アドレスとの対応を採ることが
でき、データ記録時においては、図8(b)に示した形
態の場合のように、未使用のブロックをサーチする処理
を実行する必要が無くなる。つまり、FAT上で空きエ
リアとして管理される論理アドレスに対応する物理アド
レスを論理−物理アドレス変換テーブルを参照すること
により得て、この物理アドレスにより示されるブロック
に対してアクセスしてデータ書き込みを実行すればよい
ことになる。このため、セット本体のマイクロコンピュ
ータの処理負担は大幅に軽減され、例えば先に述べたス
トリームデータの記録も容易に実現可能となるものであ
る。なお、これまでのように文書ファイルや静止画デー
タなど、リアルタイムな処理が要求されないデータ書き
込みに際しても、図8(a)に示した本例のファイルシ
ステムとすれば、当然のこととして、これまでよりもデ
ータ書き込みに要する時間は短縮されるものである。
【0059】以上のようにあらかじめ未使用の論理アド
レスと物理アドレスについてまでも対応をとったアドレ
ス変換テーブルを、板状メモリ1に記録又は必要に応じ
て更新することは、次に説明するドライブ装置によって
行われることになるが、少なくとも後述する高速書込処
理が実行される時点よりも前において、未使用の論理ア
ドレスと物理アドレスが対応づけられた状態とされてい
ればよい。また、実際には、板状メモリ1の使用前の最
初のフォーマット処理として、ドライブ装置が、全論理
アドレスと全物理アドレスを対応づけしたアドレス変換
テーブルを作成して、板状メモリ1に記録するととも
に、その後、記録/編集動作に応じて、図5で説明した
ような更新を行うようにすることが考えられる。
【0060】3.ドライブ装置の構成 続いて図10で本例のドライブ装置の構成を説明する。
図10は、これまで説明した板状メモリ1に対応してデ
ータの読出・書込・編集を行うことの出来るドライブ装
置のセット本体(本体装置)の構成を示している。この
図に示すセット本体100と板状メモリ1とにより、フ
ァイル記憶システムが構成される。なお、セット本体1
00が、板状メモリ1に対する書込や読出の対象として
扱うことのできる主データの種類は多様であり、例えば
動画データ、静止画データ、マイクロホン入力音声等の
ボイスデータ、高音質(HiFi)オーディオデータ
(音楽用データともいう)、制御用データなどがある。
本例では、ストリームデータの効率的な記録を実現する
ことを目的とするものであるため、主データとしてのス
トリームデータの1つであるボイスデータを記録/再生
するシステムとして説明していくが、セット本体100
内に、動画、静止画、音楽等のデータの入出力系/処理
系やコンピュータインターフェースを備えることによ
り、他のストリームデータや、リアルタイム性を要しな
いデータとしてのデータファイルの記録システムとでき
ることはいうまでもない。
【0061】セット本体100の構成としては、当該セ
ット本体100が着脱可能に装填される着脱機構120
が備えられ、この着脱機構120に装填された板状メモ
リ1と、マイクロコンピュータ109とのデータの授受
は、ホストインターフェイスIC101を介することで
行われる。
【0062】また、このセット本体100には、例え
ば、マイクロフォン103が備えられて、このマイクロ
フォン103により収音された音声は、マイクアンプ1
04を介して音声信号としてDSP(Digital Signal Pr
ocessor)102に対して供給される。DSP102で
は、この入力された音声信号をデジタルオーディオデー
タに変換して、エンコード処理等をはじめとする所要の
信号処理を施し、記録データとしてボイスデータを制御
用マイクロコンピュータ109に供給する。マイクロコ
ンピュータ109は、この記録データをホストインター
フェイスIC101を介して板状メモリ1に記録するた
めの処理を実行することが可能とされる。
【0063】また、マイクロコンピュータ109は、板
状メモリ1に記録されているオーディオデータ又はボイ
スデータファイルをホストインターフェイスIC101
を介して読み出し、この読み出したデータをDSP10
2に供給する。DSP102では、供給されたデータに
ついて復調処理をはじめとする所要の信号処理を施し
て、最終的にはアナログ音声信号としてスピーカアンプ
105に出力する。スピーカアンプ105では、入力さ
れた音声信号を増幅してスピーカ106に出力する。こ
れにより、再生音声が出力される。
【0064】また、マイクロコンピュータ109は、表
示ドライバ107を制御することで、表示部108に対
して、所要の画像を表示させることが可能とされる。例
えばユーザーの操作のためのメニューやガイド表示、或
いは板状メモリ1に記憶されたファイル内容などの表示
が実行される。また、例えば板状メモリ1に対して動画
若しくは静止画の画像データが記録されているとすれ
ば、この画像データを読み出して、表示部108に表示
させるようにすることも可能とされる。
【0065】操作部112には、セット本体100に対
する各種操作をユーザが行うための各種キーが設けられ
ている。マイクロコンピュータ109は、この操作部1
12に対して行われた操作に応じたコマンドを受信し、
コマンドに応じた所要の制御処理を実行する。操作内容
としては、ファイル記録指示、ファイル選択指示、ファ
イル再生指示、編集指示などが可能とされる。
【0066】この図10に示す構成のセット本体100
により、上述したような板状メモリ1に対する記録再生
(データ書き込み又は読み出し)を実現するのには、フ
ァイルシステム上でFATが参照する論理−物理アドレ
ス変換テーブルが必要となるのは前述したとおりであ
る。そこで図11に、上記図10に示す構成に基づくセ
ット本体100のマイクロコンピュータ109と板状メ
モリ1に格納されている論理−物理アドレス変換テーブ
ル間とのインターフェイスを概念的に示す。例えば、本
例の板状メモリ1が装填されたときには、マイクロコン
ピュータ109は、ホストインターフェイスIC101
を介して、板状メモリ1に格納されている論理−物理ア
ドレス変換テーブルのうちから必要なデータ部分を読み
込んで、内部のRAM111に格納すればよいことにな
る。
【0067】なおこのことから、本例では、セット本体
100のマイクロコンピュータ101の処理として、論
理−物理アドレス変換テーブルを構築する処理は必要な
く、このため、マイクロコンピュータ109による論理
−物理アドレス変換テーブル構築処理のための待ち時間
はなくなり、例えば板状メモリ1を装着したときに行わ
れるファイルシステムの立ち上げ処理は、従来よりもは
るかに短時間で済むことになる。
【0068】更に、図8(a)にて説明したように、未
使用のブロックの物理アドレスを未使用の論理アドレス
と対応させた論理−物理アドレス変換テーブルとしてい
ることで、FATによる未使用のブロックへのアクセス
は、従来よりも軽い処理で迅速に実行されることにな
る。特に、図10に示したように、音声データ等のリア
ルタイムな処理が要求されるデータを記録する構成をセ
ット本体100が採るような場合には有効となるもので
ある。
【0069】なお、図10に示したセット本体100の
構成はあくまでも一例であり、これに限定されるもので
はない。つまり、板状メモリ1に対応してデータの書込
が可能な構成を採る限りは、どのようなタイプの記録装
置とされていても構わないものである。
【0070】4.FAT構造 図2のファイルシステム階層で説明したように、ファイ
ル管理処理はFATにより行われることになる。即ち図
10に示した構成のドライブ装置により、板状メモリ1
に対する記録再生を実現するには、アプリケーション処
理での要求に伴ってFATによるファイル記憶位置管理
が参照され、さらに上述した論理−物理アドレス変換が
行われて実際のアクセスが行われることになる。ここ
で、FATの構造について説明しておく。
【0071】図12はFATによる管理構造の概要を示
している。なお、本例ではFAT及び論理−物理アドレ
ス変換テーブルは板状メモリ1内に格納されることにな
るが、図12に示すFAT構造が、板状メモリ1内での
管理構造となるものである。
【0072】そして、図示するようにFAT管理構造
は、パーティションテーブル、空き領域、ブートセク
タ、FAT、FATのコピー、ルートディレクトリ、デ
ータ領域から成る。データ領域には、クラスタ2、クラ
スタ3・・・として単位データを示しているが、このク
ラスタとは、FATで扱う管理単位としての1データ単
位となる。一般にFATでは、クラスタサイズは標準で
4Kバイトとされるが、このクラスタサイズは512バ
イト〜32Kバイトの間で2のべき乗の大きさをとるこ
とができる。本例の板状メモリ1では、上述したように
1つのブロックが8Kバイト又は16Kバイトとされる
が、1ブロック=8Kバイトとされる板状メモリ1の場
合は、FATで扱うクラスタは8Kバイトとされる。ま
た1ブロック=16Kバイトとされる板状メモリ1の場
合は、FATで扱うクラスタは16Kバイトとされる。
即ち、8Kバイト又は16KバイトがFAT管理上での
データ単位であり、かつ板状メモリ1でのブロックとし
ての1つのデータ単位とされる。なお、従って板状メモ
リからみれば、FATで扱われるクラスタサイズ=その
板状メモリのブロックサイズとなる。このため、本例の
以降の説明については、簡略化のためにブロック=クラ
スタとして考えることとする。
【0073】そして図12左側にブロックナンバとして
x・・・(x+m−1)、(x+m)(x+m+1)
(x+m+2)・・・と示したが、例えばこのように各
ブロックにおいてFAT構造を構築する各種データは記
憶されることになる。なお、実際には必ずしもこのよう
に物理的に連続する各ブロックに各情報が記憶されるも
のではない。
【0074】FAT構造において、まずパーティション
テーブルには、FATパーティション(最大2Gバイ
ト)の先頭と終端のアドレスが記述されている。ブート
領域には、いわゆる12bitFAT、16bitFA
Tの別や、FAT構造(大きさ、クラスタサイズ、各領
域のサイズなど)が記述される。
【0075】FATは、後述するように各ファイルを構
成するクラスタのリンク構造を示すテーブルとなり、ま
たFATについては続く領域にコピーが記述される。ル
ートディレクトリには、ファイル名、先頭クラスタ番
号、各種属性が記述される。これらの記述は1つのファ
イルにつき32バイト使用される。
【0076】FATにおいては、FATのエントリとク
ラスタは1対1で対応しており、各クラスタのエントリ
にはリンク先、つまり後に続くクラスタの番号が記述さ
れる。つまり、複数のクラスタ(=ブロック)で形成さ
れている或るファイルについてみると、まずディレクト
リによって先頭のクラスタ番号が示され、FATにおけ
るその先頭クラスタのエントリには、次のクラスタ番号
が示される。さらに次のクラスタ番号のエントリには、
さらに次のクラスタ番号が示される。このようにクラス
タのリンクがFATに記述される。
【0077】図13はこのようなリンクの概念を模式的
に示している(数値は16進値)。例えば2つのファイ
ル「MAIN.C」「FUNC.C」が存在するとする
と、ディレクトリにはこの2つのファイルの先頭クラス
タ番号が例えば「002」「004」と記述される。そ
してファイル「MAIN.C」については、クラスタ番
号「002」のエントリに次のクラスタ番号「003」
が記述され、またクラスタ番号「003」のエントリに
次のクラスタ番号「006」が記述される。さらに、ク
ラスタ番号006がこのファイル「MAIN.C」の最
後のクラスタであるとすると、クラスタ番号「006」
のエントリには、最後のクラスタであることを示す「F
FF」が記述される。これによりファイル「MAIN.
C」がクラスタ「002」→「003」→「006」と
いう順番で記憶されている。即ち、仮にクラスタ番号と
板状メモリ1でのブロック番号が一致していると仮定す
ると、ファイル「MAIN.C」は、板状メモリ1内で
ブロック「002」「003」「006」に記憶されて
いることが表現されている。(但し、FATで扱うクラ
スタは、上述のように論理アドレスで扱うものとなるた
め、ブロックの物理アドレスとそのまま一致するもので
はない)
【0078】また同様にファイル「FUNC.C」につ
いては、FATにより、クラスタ「004」→「00
5」に記憶されていることが表現される。
【0079】なお、未使用のブロックに対応するクラス
タについては、そのエントリは「000」とされる。
【0080】ところでルートディレクトリの領域に記憶
される各ファイルのディレクトリにおいては、図13に
示した先頭クラスタ番号だけでなく、例えば図14のよ
うに各種データが記述される。即ちファイル名、拡張
子、属性、変更時刻情報、変更日付情報、先頭クラスタ
番号、ファイルサイズが、それぞれ図示するバイト数で
記述される。
【0081】また或るディレクトリの下層となるサブデ
ィレクトリについては、図12のルートディレクトリの
領域ではなく、データ領域に記憶される。つまりサブデ
ィレクトリは、ディレクトリ構造を持つファイルとして
扱われる。そしてサブディレクトリの場合はサイズは無
制限とされ、また自分自身へのエントリと親ディレクト
リへのエントリが必要になる。
【0082】図15に、或るルートディレクトリ内にフ
ァイル「DIR1」(属性=ディレクトリ:つまりサブ
ディレクトリ)があり、さらにその中にファイル「DI
R2」(属性=ディレクトリ:つまりサブディレクト
リ)があり、さらにその中にファイル「FILE」が存
在する場合の構造例を示している。つまりルートディレ
クトリの領域には、サブディレクトリであるファイル
「DIR1」としての先頭クラスタ番号が示され、上述
したFATにより、クラスタX、Y、Zがリンクされて
いる状態となる。この図からわかるように、サブディレ
クトリ「DIR1」「DIR2」についてはファイルと
して扱われてFATのリンクに組み込まれる。
【0083】以上の説明を図22を用いてまとめる。図
22にFAT管理による管理方法を説明する。図22
は、板状メモリ1内の模式図(メモリマップ)を示して
おり、上からパーティションテーブル、空き領域、ブー
トセクター、FAT領域、FATのコピー領域、ルート
ディレクトリ領域、サブディレクトリ領域、データ領域
が積層されている。なお、このメモリマップは上述した
論理−物理アドレス変換テーブルに基づく、論理アドレ
ス→物理アドレス変換後のメモリマップである。
【0084】ブートセクター、FAT領域、FATのコ
ピー領域、ルートディレクトリ領域、サブディレクトリ
領域、データ領域を全部まとめてFATパーティション
領域と称する。
【0085】上記パーティションテーブルにはFATパ
ーティション領域のはじめと終わりのアドレスが記録さ
れている。なお通常フロッピーディスクで使用されてい
るFATには上記パーティションテーブルは備えられて
いない。またメモリ内の先頭領域にはパーティションテ
ーブル以外のものは置かないために図示するように空き
エリアが生ずる。
【0086】ブートセクターには12ビットFAT/1
6ビットFATであるかの別に応じてFAT構造の大き
さ、クラスタサイズ、それぞれの領域のサイズが記録さ
れている。FATはデータ領域に記録されているファイ
ル位置を管理するものである。FATのコピー領域はF
ATのバックアップ用の領域である。
【0087】ルートディレクトリはファイル名、先頭ク
ラスタアドレス、各種属性が記録されており、1ファイ
ルにつき32バイト使用する。サブディレクトリはディ
レクトリというファイルの属性のファイルとして存在し
ており、この図22の例ではPBLIST.MSV,C
AT.MSV,DOG.MSV、MAN.MSVという
4つのファイルが存在する。
【0088】このサブディレクトリにはファイル名とF
AT上の記録位置が管理されている。即ち、図22にお
いては、CAT.MSVというファイル名が記録されて
いるスロットには”5”というFAT上のアドレスが管
理されており、DOG.MSVというファイル名が記録
されているスロットには”10”というFAT上のアド
レスが管理されている。更に、MAN.MSVというフ
ァイル名が記録されているスロットには”110”とい
うFAT上のアドレスが管理されている。
【0089】クラスタ2以降が実際のデータ領域で、こ
のエリアに本例ではADPCMで圧縮処理されたボイス
データが記録される。本例では、クラスタ5〜クラスタ
8にCAT.MSVというファイル名のADPCMで圧
縮処理されたボイスデータが記録され、クラスタ10〜
クラスタ12にDOG.MSVというファイル名の前半
パートであるDOG−1がADPCMで圧縮処理された
ボイスデータが記録され、クラスタ100〜クラスタ1
01にDOG.MSVというファイル名の後半パートで
あるDOG−2がADPCMで圧縮処理されたボイスデ
ータが記録されている。更に、クラスタ110〜クラス
タ111にMAN.MSVというファイル名のADPC
Mで圧縮処理されたボイスデータが記録されている。ま
たデータ領域上のEmpryとかかれた領域は記録可能
領域である。
【0090】この例において、DOG.MSVというフ
ァイル名のファイルは、単一のファイルが2分割されて
離散的に記録されている例となっている。
【0091】クラスタ200以降はファイルネームを管
理する領域であり、クラスタ200にはCAT.MSV
というファイルが、クラスタ201にはDOG.MSV
というファイルが、クラスタ202にはMAN.MSV
というファイルが記録されている。ファイル順を並び替
える場合には上記クラスタ200以降で並び替えを行え
ばよい。
【0092】最初、このような板状メモリ1が挿入され
た場合には、ドライブ装置は、先頭のパーティションテ
ーブルを参照してFATパーティション領域のはじめと
終わりのアドレスを把握する。そしてブートセクタの再
生を行った後にルートディレクトリ,サブディレクトリ
の再生を行う。そしてサブディレクトリに記録されてい
る再生管理情報である、PBLIST.MSFが記録さ
れているスロットを検索して、PBLIST.MSFが
記録されているスロットの終端部のアドレスを参照す
る。図22の例では、PBLIST.MSFが記録され
ているスロットの終端部には”200”というアドレス
が記録されているので、これに基づいてクラスタ200
を参照することになる。
【0093】上述したようにクラスタ200以降はファ
イル名を管理するとともにファイルの再生順を管理する
領域であり、この例の場合にはCAT.MSVというフ
ァイルが1番目となり、DOG.MSVというファイル
が2番目となり、MAN.MSVというファイルが3番
目となる。
【0094】ここでクラスタ200以降を全て参照した
ら、サブディレクトリに移行して、上記CAT.MSV
及びDOG.MSV及びMAN.MSVという名前のフ
ァイル名と合致するスロットを参照する。図22におい
ては、CAT.MSVというファイル名が記録されたス
ロットの終端には”5”というアドレスが記録され、D
OG.MSVというファイルが記録されたスロットの終
端には”10”というアドレスが記録され、MAN.M
SVというファイルが記録されたスロットの終端には1
10というアドレスが記録されている。
【0095】ここで、CAT.MSVのスロットにおけ
る”5”というアドレスに基づいて、FAT上のエント
リーアドレスを検索すると”6”というクラスタアドレ
スがエントリーをされており、”6”というエントリー
アドレスを参照すると”7”というクラスターアドレス
がエントリーされており、”7”というエントリーアド
レスを参照すると”8”というクラスターアドレスがエ
ントリーされており、”8”というエントリーアドレス
を参照すると”FFF”という終端を意味するコードが
記録されている。よって、CAT.MSVというファイ
ルは、クラスタ5,6,7,8の領域を使用しており、
データ領域のクラスタ5,6,7,8を参照することで
CAT.MSVというADPCMデータが実際に記録さ
れている領域をアクセスすることができる。
【0096】また離散的に記録されているDOG.MS
Vというファイルを検索する場合は以下のようになる。
DOG・MSVというファイルが記録されたスロットの
終端には”10”というアドレスが記録されている。こ
こで、上記”10”というアドレスに基づいて、FAT
上のエントリーアドレスを検索すると”11”というク
ラスタアドレスがエントリーをされており、”11”と
いうエントリーアドレスを参照すると”12”というク
ラスターアドレスがエントリーされており、”12”と
いうエントリーアドレスを参照すると”100”という
クラスターアドレスがエントリーされており、”10
0”というエントリーアドレスを参照すると”101”
というクラスターアドレスがエントリーされており、”
101”というエントリーアドレスを参照するとFFF
という終端を意味するコードが記録されている。
【0097】よって、DOG.MSVというファイル
は、クラスタ10,11,12、100,101という
クラスタ領域を使用しており、データ領域のクラスタ1
0,11,12を参照することでDOG.MSVという
ファイルの前半パートに対応するADPCMデータが実
際に記録されている領域をアクセスすることができる。
更に、データ領域のクラスタ100,101を参照する
ことでDOG.MSVというファイルの後半パートに対
応するADPCMデータが実際に記録されている領域を
アクセスすることができる。
【0098】また、上記MAN.MSVのスロットにお
ける”110”というアドレスに基づいて、FAT上の
エントリーアドレスを検索すると”111”というクラ
スタアドレスがエントリーをされており、”111”と
いうエントリーアドレスを参照すると”FFF”という
終端を意味するコードが記録されている。よって、MA
N.MSVというファイルは、クラスタ110,111
という領域を使用していることがわかる。
【0099】以上のように板状メモリ1上に記録された
データファイルをFATを参照して再生することがで
き、またデータファイルが離散的に記録されていても、
それらを連結してシーケンシャルに再生することが可能
となる。
【0100】5.ストリームデータの書込処理 続いて本例の最も特徴的な動作となる、ストリームデー
タの板状メモリ1への記録処理について説明していく。
上述したように、板状メモリ1で扱うことのできる主デ
ータとしては、動画データ、静止画データ、ボイスデー
タ、高音質なオーディオデータ(音楽用データ)、制御
用データなどがあるが、例えばボイスデータ、動画デー
タ、オーディオデータ等のリアルタイム性を有するスト
リームデータを記録する場合には、より高いビットレー
トのストリームデータにも対応できるように、効率的な
記録処理がおこなわれることが必要である。このために
本例で実行するデータ書込処理を、図32により前述し
た書込処理と区別して高速書込処理と呼ぶこととし、図
16〜図20により説明する。
【0101】図16、図17は、ドライブ装置のマイク
ロコンピュータ109の制御により実行される処理のフ
ローチャートであり、また図18は板状メモリ1上での
ストリームデータ(ボイスデータ等)のファイルの記録
状態を概念的に示すものである。さらに、図19、図2
0は記録処理前後でのFAT内容を示している。
【0102】或る板状メモリ1をドライブ装置に装填
し、記録操作をおこなうことで、ユーザーはマイクロフ
ォン103により集音される音声を音声データとして板
状メモリ1に記憶させていくことができる。
【0103】ユーザーによりこのような記録動作が指示
されたら、マイクロコンピュータ109は図16のステ
ップF101として、まず高速処理マーキング作成を行
う。これは、高速書込を行うファイルとして、仮にルー
トディレクトリに特別なファイルエントリを作成する処
理となる。そしてそのファイルエントリに応じて、ステ
ップF102で高速ファイルオープンを行なう。これは
高速なデータ書き込みに先んじて行われる必要のある処
理であり、図17で後に詳細に説明する書き込みが行わ
れるクラスタに対する処理である。ステップF102の
高速処理マーキング作成の処理は図31に詳しく示され
る。なお、作成するファイルエントリについては「te
mptemp.tmp」という暫定的なファイル名と
し、これについては図23〜図30を用いた説明におい
て後述する。
【0104】まずステップF130でFATで管理され
ている未使用クラスタのうちでクラスタ2以降の、その
時点でもっとも若いクラスタナンバを変数CL(x)に
セットしている。このとき論理物理アドレス変換変換テ
ーブルの内容に基づいて板状メモリ1内のフラッシュメ
モリのブロック番号に変換しておく。ステップF131
でその次に若い未使用クラスタナンバを変数CL(y)
にセットしている。このときもステップF130と同様
に物理アドレスに変換しておく。次にステップF132
においてステップF130で得られたフラッシュメモリ
の物理アドレスに対応するブロックのデータの消去を行
い、ステップF133ではステップF131で得られた
フラッシュメモリの物理アドレスに対応するブロックの
データを消去する。なおここまでで得られた物理アドレ
スは以降に説明するステップで利用されるため保持され
る。
【0105】以上の図31のように、図16のステップ
F102の処理を終えたら、続いて図16のステップF
103,F104として、入力されるボイスデータの記
録が完了するまで(例えばユーザーが記録停止操作を行
う直前までのボイスデータの書込が終了するまで)、板
状メモリ1に対してクラスタ単位でストリームデータの
書込を続ける。
【0106】ステップF103の処理は図17に詳しく
示される。すなわちステップF103では、時間的に連
続して入力されてくるストリームデータについて、まず
図17のステップF120でクラスタ単位のデータ量の
取り込みを行い、クラスタ単位のデータ量の取り込みが
完了したら、ステップF121でクラスタCL(x)に
対応する板状メモリ1のブロックに取り込まれたクラス
タ単位データ量のストリームデータの書き込みを行う。
このときに使用されるクラスタCL(x)の値は例えば
最初のクラスタ単位量のストリームデータの書き込みで
あった場合は、図16のステップF102、より詳しく
は図31のステップF130で得た値である。また、そ
れ以降のストリームデータ書き込みである場合には次に
説明するステップF122で得られた値になる。
【0107】次にステップF122においては、新たな
クラスタCL(x)として、次にストリームが書き込ま
れるクラスタの板状メモリ1上での物理ブロックアドレ
スをCL(y)の値のコピーによって設定する。更に次
のステップF123においては、次の次にストリームデ
ータが書き込まれるクラスタであるFATファイル管理
された空きクラスタのうちで次に若いクラスタナンバを
取得し論理物理アドレス変換テーブルによって板状メモ
リ1における物理ブロックナンバを変数CL(y)にセ
ットする。そして次のステップF124においてステッ
プF123で得られた板状メモリ1の物理ブロック番号
のブロックのデータを消去している。この処理により次
にストリームデータが書き込まれるクラスタの次のクラ
スタが消去されることになる。
【0108】なお、ここで説明している例は、説明を単
純化するためにデータの取り込みやフラッシュメモリへ
の書き込みの単位を1クラスタすなわちフラッシュメモ
リ上での1ブロックとしたものである。しかしながら、
「2−2.物理的データ構造」で説明したように、板状
メモリ1内のフラッシュメモリヘの書き込みの単位はペ
ージとなるので、例えばストリームデータの取り込みを
フラッシュメモリの1ページに対応する量とし、書き込
みも1ページ単位で書き込む用にしても良い。その場合
は、1クラスタ分つまり1ブロック分のデータを書き込
むためには、1ブロックが16ページの場合であれば1
6回書き込みのページを変えながら書き込み処理を繰り
返し、1ブロックが32ページの場合であれば32回書
き込みのページを変えながら書き込み処理を繰り返すこ
ととなる。そして図16のステップF104による評価
を行うことも可能であり、また、1ページの書き込みご
とにステップF104に相当する入力されるデータの終
了判定を行うようにしても良い。
【0109】以上の図17の処理が、図16のステップ
F103で実行される。なお、この処理では、空きクラ
スタ(ブロック)のうちで最も若いクラスタナンバ(論
理アドレス)のブロックにストリームデータの書込を行
い、次に若いクラスタナンバのブロックについてデータ
消去を行うようにしているが、これは後述する復活処理
を可能とするためのものであり、処理の意味については
後に説明する。
【0110】この図16のステップF103の処理(=
図17の処理)は、ストリームデータの記録が完了する
まで、クラスタ単位のデータが取り込まれる毎に繰り返
し実行されることになるが、従ってその都度、各時点で
最も若いクラスタナンバのブロックに書込が行われ、続
いて若いクラスタナンバのブロックに対する消去が行わ
れていくことになる。
【0111】これは、実際の書き込みにおいては先に説
明したようにデータの書き込みは1ページ単位での書き
込みをしていくわけであるが、1クラスタ分のデータつ
まり16ページまたは32ページのデータを書き終わる
前に次ぎに書き込むべきクラスタが消去されている必要
があるからである。フラッシュメモリの消去の単位は先
に説明した通りクラスタであるが、1クラスタの消去に
要する時間に比べて1ページのデータを書く時間が短い
ためで、最後のページの書き込みが始まるよりも十分に
前である必要があることと処理の簡易化をはかるために
常に1クラスタ先を消去しておくのである。また、先の
ステップF102について図31で説明したが、ステッ
プF102では、図17のステップF122,F12
3,F124と同様の意味の処理とクラスタCL(x)
のデータの消去をしている。この処理をすることによっ
て最初にストリームデータの書き込まれるクラスタCL
(x)とその次に書き込まれるクラスタつまり次に若い
番号のクラスタCL(y)が消去された状態になるので
ある。
【0112】上記のステップF103の処理がストリー
ムデータの終了まで継続されるが、全ストリームデータ
の書込が完了したら、処理はステップF104からF1
05に進み、ストリームデータの記録動作に応じてFA
Tを更新する。ここでは、FATのエントリを更新して
今回の記録に応じたリンク構造が記録されるようにする
とともに、ディレクトリエントリの更新、及びステップ
F101で行った高速処理マーキングの消去を行うこと
になる。なお後述するが、このときに、例えば「tem
ptemp.tmp」という暫定ファイル名を消去し、
記録したストリームデータに本来付与されるファイル名
が記録され、ディレクトリ構成内に配される。これによ
って、ステップF103で書き込んでいったストリーム
データがFAT上で適正に管理された有効なファイルデ
ータとなる。FAT更新を終えたら、ステップF106
でファイルクローズを行なって処理を終える。
【0113】以上の処理により高速書込処理が完了する
わけであるが、この処理によって記録されるストリーム
データファイル及びFAT更新状況を図18〜図20で
述べる。今回の記録前の時点において、図18(a)に
示すファイルF1が、板状メモリ1に既に記録されてい
たとする。そして仮にこのファイルF1は、クラスタC
L(2)、CL(3)、CL(4)、CL(6)、CL
(8)、CL(9)に記憶されていたものとする。なお
実際にはこのクラスタナンバのそれぞれに対応する物理
アドレスのブロックに記録されているものであり、これ
までの説明からわかるように、実際の記録ブロックの物
理アドレスはアドレス変換テーブルに示される。また従
って、図18は1つのファイルが物理的に連続したブロ
ックに記録されている状態を表すものではない。
【0114】この場合、このファイルF1のクラスタリ
ンクを示すFATは図19のようになっている。即ち図
示していないが図13で説明したディレクトリエントリ
によってファイルF1の先頭のクラスタがクラスタCL
2とされ、図19のFATのクラスタCL(2)のエン
トリには、「003」と記憶されている。つまりクラス
タCL(2)がクラスタCL(3)にリンクすることが
示される。またクラスタCL(3)のエントリには「0
04」と記憶され、クラスタCL(4)にリンクするこ
とが示される。以降同様にリンク状態が記録され、最後
のクラスタCL(9)のエントリには最終クラスタであ
ることを示す値「FFF」が記憶される。このようなF
ATによって、図18(a)のファイルF1がクラスタ
CL(2)、CL(3)、CL(4)、CL(6)、C
L(8)、CL(9)に、その順序で格納されているこ
とが管理される。そしてこの状態では、クラスタCL
(5)、CL(7)、及びクラスタCL(A)以降は
「000」つまり未使用とされている。
【0115】ここでユーザーが新たに記録を指示し、上
記高速書込処理により、新たなストリームデータファイ
ルとして図18(b)のファイルF2が記録されたとす
る。この場合、ストリームデータの記録に7クラスタを
用いたとすると、ファイルF2は、クラスタCL
(5)、CL(7)、CL(A)、CL(B)、CL
(C)、CL(D)、CL(E)に記録されることにな
る。
【0116】即ち図17に示した処理により、まず最初
のクラスタ単位のデータは、最も若いクラスタナンバの
空きクラスタに記録されるため、図19からわかるよう
にクラスタCL(5)が用いられることになる。またこ
のとき、次とさらにその次に若いクラスタ(に対応する
ブロック)がデータ消去されるが、この場合はクラスタ
CL(7)、CL(A)が消去対象となる。さらに次の
クラスタ単位のストリームデータは、同じくその時点で
最も若い空きクラスタが用いられることになるため、今
度はクラスタCL(7)が用いられる。またこのとき、
次とさらにその次に若いクラスタであるクラスタCL
(A)、CL(B)が消去対象となる。上述した処理に
より以上の動作が行われていくことで、ステップF10
4で終了と判断された時点では、図18(b)のように
クラスタCL(5)、CL(7)、CL(A)、CL
(B)、CL(C)、CL(D)、CL(E)のそれぞ
れに対応する物理アドレスのブロックに、ストリームデ
ータが記録された状態となる。但し、この時点ではFA
Tが更新されておらず図19のままであるため、ステッ
プF105としてFATのリンク及びディレクトリエン
トリの更新が行われ、ファイルF2に対応するクラスタ
リンクが形成される。即ち、ファイルF2についてのデ
ィレクトリエントリが形成され、先頭のクラスタがクラ
スタCL(5)と指示されるとともに、図20に示すよ
うに、FATにおいてクラスタCL(5)のエントリに
は「007」、クラスタCL(7)のエントリには「0
0A」、クラスタCL(A)のエントリには「00B」
・・・・・クラスタCL(E)のエントリには「FF
F」と記録される。これによって、高速書込処理により
記録されたファイルF2が、FATによって管理された
状態となり、つまり有効なファイルデータとなる。
【0117】これまでの説明について、図23〜図30
を用いて補足説明する。図23は新しくデータを書き込
む前のディレクトリを示している。ルートディレクトリ
の下には「VOICE」と名付けられたサブディレクト
リのほか図示しないサブディレクトリが存在している。
また、「VOICE」ディレクトリの下には「FOLD
ER1」と名付けられたサブディレクトリと図示しない
その他のサブディレクトリが存在している。さらに「F
OLDER1」ディレクトリの下には既に記録された
「98120100.MSV」と言うファイルが存在し
ている。
【0118】図26は、図23に対応したFATファイ
ルシステム上での各データの配置を示している。ルート
ディレクトリには「VOICE」という名称のディレク
トリが存在することが示されている。そしてサブディレ
クトリには図示しない「FOLDER1」という名称の
サブディレクトリが存在しさらに「98120100.
MSV」と言うファイルのエントリがその下に存在して
いることを示している。このエントリには「98120
100.MSV」と言うファイルの先頭のクラスタを示
す「2」が書かれている。
【0119】FAT領域においては、「2」というFA
T上のアドレスには「3」というアドレスが書かれてお
り、更にアドレス「3」には「5」というアドレスを示
す値が書かれている。このようにして離散的に書かれて
いるデータをFATファイルシステム上でおっていくこ
とで「98120100.MSV」というファイルは、
クラスタ2→クラスタ3→クラスタ5→クラスタ6→ク
ラスタ7→クラスタ8→クラスタ10→クラスタ11の
順に板状メモリ1に記録されていることがわかる。これ
は図26のデータ領域内に示しているように、「981
20100.MSV」というファイルが3つの離散的な
ファイル「98120100−1」「98120100
−2」「98120100−3」で構成されることにな
る。なお上述した図22の説明から理解されるように、
ファイル名はクラスタ200に記録されている。
【0120】このようなディレクトリ構造を持った板状
メモリ1に新たにデータを書こうとした場合、図16の
ステップF101において仮にルートディレクトリに特
別なエントリファイルが作成されるわけであるが、これ
により図24に示すように例えば「temptemp.
tmp」と言うファイル名のファイルが作成される。た
だし、この段階ではファイルエントリが作成されるだけ
のため、ファイルサイズは0とされている。図27は、
この段階でのFATファイルシステム上でのデータの状
態を示している。ルートディレクトリには「tempt
emp.tmp」という名称のサイズ0のファイルが作
成されている。
【0121】この後、クラスタ1ではない一番若いクラ
スタ番号を持った空のクラスタを検索する。この検索
は、FAT領域を順に見ていき「0」の書かれているア
ドレスを発見することで行われる。この例の場合はFA
Tのアドレス「4」に対応するクラスタが空であるとい
うことがわかる。このアドレス「4」が図16のステッ
プF102(図31)に示した高速ファイルオープン処
理のCL(x)を求める処理になる。またその次に若い
クラスタ番号を持った空のクラスタを検索するが、この
場合はFATのアドレス「9」に相当するクラスタであ
りステップF102の高速ファイルオープン処理のCL
(y)が「9」とされることがわかる。この後それぞれ
のクラスタ「4」,クラスタ「9」が実際のフラッシュ
メモリ上で対応するブロック番号を論理物理アドレス変
換テーブルをもって求め、求められた物理アドレスにし
たがって対応するブロックの消去を行うことになる。こ
れによって図16のステップF102に示した高速ファ
イルオープン処理が完了したことになる。
【0122】図28はストリームデータを板状メモリ1
に書き込んでいる途中の状態を表している。図28では
クラスタ4とクラスタ9にボイスデータが記録されてい
る。なお、例えばこれらを「temptemp−1」
「temptemp−2」とするが、これらは説明の都
合上ふった名称であって実際のファイル管理システム上
に管理されているものではない。
【0123】図32のような従来のデータ書き込み手順
の場合、FATファイルシステムを利用して書き込みを
行うため、この時点で例えばFAT領域のアドレス
「4」にはクラスタ9にリンクする情報として「9」が
書かれることになるが、本実施の形態ではそのような処
理はこの段階では行わないため、FATのアドレス
「4」には 図28のように「0」が書かれた状態とな
っている。
【0124】このときには、次に書込が行われるクラス
タ12は既に消去がされている状態であり、クラスタ1
2が次に書き込むクラスタとして変数CL(x)にセッ
トされ、更にその次に書き込みされるクラスタとしてク
ラスタ13が変数CL(y)にセットされてクラスタC
L(y)のデータは消去されることになる。
【0125】図29は、入力されるストリームデータが
終了した状態を表している。この場合、最終的に入力さ
れたストリームデータは3クラスタのデータ量であった
ことになる。ここで新たに書き込まれた3番目のクラス
タのデータを仮に「temptemp−3」とするが、
これはファイル管理システムで管理された名称でないの
は上記「temptemp−1」や「temptemp
−2」と同様である。
【0126】続いて、これまでに書き込まれたストリー
ムデータを実体のあるファイルとしてファイルシステム
に登録する処理が必要になるが、それを図30を用いて
説明する。つまり図16のステップF105のFAT更
新であるが、ここでFATを走査して空のクラスタを示
す「0」が書かれた一番小さいFAT上のアドレスを探
しだす。この例(図29の時点)ではクラスタ4に対応
するアドレス「4」の部分に「0」が書かれていること
が検出される。つまりクラスタ4が新たに記録したスト
リームデータの先頭になるわけである。さらに次の空の
クラスタを示すFAT上のアドレスを探す。この例(図
29)の場合クラスタ9であることがわかるので、先程
のクラスタ4を示すFATのクラスタ4に相当する位置
(アドレス「4」)に次ぎに再生されるデータがクラス
タ9であることを示す「9」を書き込む(図30参
照)。
【0127】次にクラスタ9のデータを読みだしてみ
る。このときデータの書き込みがあると判断されるので
更に次に空のクラスタで若いクラスタ番号のクラスタ
を、同様にFAT上で探す。この例の場合クラスタ12
であることがわかり、またクラスタ12は空ではないの
で、FATのクラスタ9を示す位置に次ぎに再生される
クラスタがクラスタ12であることを示す「12」を書
き込む(図30参照)。
【0128】さらに次に若いクラスタナンバのクラスタ
をFATにおいて探すとクラスタ13であることがわか
るが、実際にクラスタ13にはストリームデータは書き
込まれておらず消去された状態にあることが、クラスタ
13を読み出すことによってわかる。そこでFATのク
ラスタ12を示す位置にはこのクラスタ12が新たに記
録されたストリームデータの最後のクラスタであること
を示す「FFF」を書き込む(図30参照)。
【0129】これによって図30のように、FATとさ
れている領域の4番目には「9」、9番目には「1
2」、12番目には「FFF」が書かれて、離散的に書
き込まれたストリームデータのリンクが形成されたこと
になる。
【0130】次にディレクトリエントリの更新を行う
が、これはファイル名「temptemp.tmp」と
したファイルサイズ0のファイルのファイルサイズを、
ストリームデータの書き込みに応じた値にして、さらに
サブディレクトリの領域に例えば図30の例であればフ
ァイル名「temptemp.tmp」を「98120
200.MSV」と名称を変更して記録するものであ
る。このとき「98120200.MSV」の最初のク
ラスタナンバが4であることも一緒に更新する。つまり
ファイルサイズの更新とディレクトリ変更を伴うファイ
ル名変更を行うものである。さらに、クラスタ201に
はファイル名称が「98120200.MSV」である
ことがファイルシステムによって認識されるように「9
8120200.MSV」を書き込む。
【0131】この処理によって図16のステップF10
1において行った高速処理マーキングとしての「tem
ptemp.tmp」と言う名称のファイルの消去も行
われたことになる。
【0132】この状態を図25に示している。上記図2
4の状態においてはルートディレクトリの直下にVOI
CEと言う名称のサブディレクトリと同列に存在してい
た「temptemp.tmp」という名称のファイル
は、ディレクトリの変更を伴う名称変更をした結果、図
25に示したようにルートディレクトリの下の「VOI
CE」という名称のサブディレクトリの下の「FOLD
ER1」という名称のサブディレクトリの下に、「98
120100.MSV」という名称のデータと同列に新
たに記録されたストリームデータとして、「98120
200.MSV」という名称でファイルシステムに認識
されるようになる。これによってルートディレクトリの
直下に存在していた「temptemp.tmp」とい
う名称のファイルはファイルシステムから消去されたこ
とになる。
【0133】以上の処理を終えたら、図16のステップ
F106のファイルクローズを行い、一連の処理が完了
する。
【0134】なお本例では、新たに記録されたストリー
ムデータのファイル名を「98120200.MSV」
としているが、このようなファイル名は装置が適当に割
り振っても良いし、また記録開始前または記録終了時な
どにユーザーに入力させるようにしても良い。
【0135】以上の説明から理解されるように、本例で
は高速書込処理として、ストリームデータは連続的にク
ラスタ単位で書込を行っていくようにし、FATの更新
はストリームデータの書込終了後に実行される。また上
述したように、本例のアドレス変換テーブルでは、未使
用の論理アドレスと物理アドレスについても、予め対応
関係が記録されているものとなっている。
【0136】このため、ストリームデータを連続して記
録している期間には、FATやアドレス変換テーブルの
更新は行なわれないことにる。従ってストリームデータ
の記録に関して、単位時間当たりの書込可能なデータ量
を、図32で説明した従来の処理に比べて大幅に増大で
きる。つまり単位時間当たりの書込可能なデータ量は、
ほぼハードウエアのスペックによる上限まで増大させる
ことが可能となる。これにより、高ビットレートのスト
リームデータに対しても対応可能となる。例えばボイス
データ、高音質オーディオデータはもとより、データ量
の多い動画データなどについても、十分にリアルタイム
な記録動作が可能となる。さらに、実質的にはデータ書
込速度が大幅に高速化されることにもなり、またFAT
の更新のためのアクセスは1回のみとなり、大幅に減少
することになるため、記録動作にかかる消費電力も著し
く低減できる。
【0137】また、高ビットレートのストリームデータ
のリアルタイムな書込に対応できることは、大容量のバ
ッファメモリを設けたり、或いは他の機器から出力され
るオーディオデータや動画データなどを記録する際に、
そのストリームデータの供給機器側からの出力タイミン
グを制御するなどのシステム処理を行うことなどが不要
となることをも意味し、ドライブ装置としてのハードウ
エア及びソフトウエアの両面での構成の簡略化を実現で
きることにもなる。
【0138】6.復活処理 ところで上記高速書込処理により、例えば高ビットレー
トのストリームデータでもリアルタイムな書込が可能と
なるが、上述した処理の説明からもわかるように、FA
T更新はストリームデータの書込完了後において行われ
るものであり、またFAT更新が完了して初めて書き込
まれたストリームデータが有効化、つまり再生可能なデ
ータとされるものである。これは、もしストリームデー
タの書込途中もしくは書込が完了した時点などにおい
て、FAT更新が行われる前に例えば停電やその他の障
害により電源遮断が発生し、FAT更新が不能となって
しまった場合は、書き込んだストリームデータが無効な
ファイル、つまりFATで管理されていないため再生不
能なファイルとなってしまう。
【0139】これが例えば他の記録媒体からダビングし
たデータである場合などは、再度ダビングをすることに
より事なきを得るが、マイクロフォン103から集音し
た音声を記録していた場合や、或いは撮像機器で撮像さ
れた動画データをリアルタイムで記録していた場合、さ
らには例えば放送受信機器で受信復調された放送音声を
記録していた場合など、再度そのストリームデータを取
り込むことができない場合は、大きな問題となってしま
う。このため本例では、一旦板状メモリ1に書き込んだ
データについては、もしFAT更新が不能となった場合
でも、復活処理により有効なデータに復活させることが
できるようにしている。
【0140】この復活処理としてマイクロコンピュータ
109が実行する処理を図21に示すが、この復活処理
を実現するために、書込時には上述した図17の処理が
行われているものである。つまり、上述したようにクラ
スタ単位での書込動作の際には、書込規則として、各時
点で空きクラスタのうちで最も若いクラスタナンバ(論
理アドレス)のブロックにストリームデータの書込を行
なうようにしていることと、次及びその次に若い2つの
クラスタナンバのブロックについてデータ消去を行うよ
うにしていることである。
【0141】このような処理を前提とすることで、図2
1の復活処理が可能となる。復活処理の際には、まずス
テップF201として、FATで管理されている未使用
クラスタ(=空きクラスタ)のうちで、その時点で最も
若いクラスタナンバ(論理アドレス)を変数CL(x)
にセットする。なお、上記図18、図19、図20で説
明したような書込動作について復活処理が実行されるの
は、例えば図18のようにファイルF2が板状メモリ1
に記録されはしたが、FATが依然として未更新の図1
9のままである場合である。従って、このステップF2
01で最も若いクラスタナンバと判断されるクラスタ
は、実際にはファイルF2の最初のクラスタが書き込ま
れたクラスタナンバとなる。つまり図18、図19の場
合は、クラスタCL(5)となる。
【0142】次にステップF202で、クラスタナンバ
CL(x)となるクラスタに対してデータ読み出しを実
行し、ステップF203で、実データが存在するか否
か、つまり、データ消去が実行されているブロックであ
るか否かを判別する。上記例の場合、クラスタCL
(5)にはデータが記録されているため、ステップF2
04に進むことになる。
【0143】ステップF204では、FAT(図19の
状態)において空きクラスタとされるうちで、次に若い
クラスタナンバを変数CL(x)にセットする。そして
ステップF202、F203の処理を行う。つまり同様
にそのクラスタナンバCL(x)のブロックの読み込み
及びデータ存在の確認を行う。上記例の場合、クラスタ
CL(5)の次に若いクラスタナンバであるクラスタC
L(7)について読込及びデータ確認が行われることに
なる。そしてクラスタCL(7)にはデータが記録され
ているため、再びステップF204に進む。
【0144】このようなステップF201〜F204の
処理により、データが記録されている最後のブロックが
検出されることになる。つまり、例えば上記例の場合
は、空きクラスタについてナンバが若い順に、クラスタ
CL(5)、CL(7)、CL(A)、CL(B)、C
L(C)、CL(D)、CL(E)とそれぞれ読出及び
データ存在の確認が行われる。ここでクラスタCL
(E)まではデータ存在が確認され、ステップF204
に進むことになるが、そのステップF204では、変数
CL(x)としてクラスタCL(F)がセットされ、ス
テップF202,F203で読出及びデータ存在確認が
行われることになる。このとき、上述した書込処理にお
いて、ストリームデータを書き込んだ次及びその次のブ
ロックに対しては消去を実行しているため、データ無し
と判断されることになる。
【0145】従って、これによってクラスタCL
(5)、CL(7)、CL(A)、CL(B)、CL
(C)、CL(D)、CL(E)に有効化すべきデータ
が存在するということが確認でき、ステップF205で
は、現在のクラスタCL(x)(=CL(F))が異常
終了にかかるクラスタであると判断する。そしてステッ
プF206、F207では、有効化すべきと判断された
クラスタCL(5)、CL(7)、CL(A)、CL
(B)、CL(C)、CL(D)、CL(E)がFAT
上でリンクされるようにし、またこれが有効なファイル
とされるようにディレクトリエントリを更新する。これ
によりFATは図20の状態に更新され、つまりファイ
ルF2が有効なファイルとして復活されることになる。
【0146】このように復活処理が行われることで、た
とえ上述した高速書込処理として、FAT更新がストリ
ームデータ記録後に一括して実行されるようにしても、
電源遮断等の事故の場合も対応できることになる。つま
り上記高速書込処理により、書込済のストリームデータ
に対してFAT未更新状態が発生することがあり得るこ
ととなるが、この復活処理が実行できることで、FAT
未更新状態が発生してもそれを解消できることとなり、
問題ないものとなる。
【0147】なお、ファイルF2としての全ストリーム
データの書込が完了した後にFAT更新不能となった場
合は、このように復活処理によりそのファイルF2を完
全に復活させることができるが、ストリームデータの書
込途中において電源遮断などで処理が中断されてしまっ
た場合は、その書込が行われた部分までが復活処理の対
象となることはいうまでもない。例えば図18のファイ
ルF2についてクラスタCL(5)、CL(7)、CL
(A)、CL(B)まで書き込んだ時点で動作不能とな
った場合は、ステップF201〜F204の処理で、ク
ラスタCL(C)についてデータ無し(消去状態)と判
断されることになるため、ステップF206、F207
の更新処理では、クラスタCL(5)、CL(7)、C
L(A)、CL(B)がリンクされた1つのファイルと
なるように更新される。
【0148】なお、以上の復活処理は、ユーザー操作に
より開始されるようにしても良いし、マイクロコンピュ
ータ109がFAT未更新状態を自動検出して実行して
も良い。例えばマイクロコンピュータ109は、電源が
回復した時点で、板状メモリ1において高速処理マーキ
ングがオフされていないなど適正なファイルクローズが
行われていないことを検出したら、即座に復活処理を実
行するようにすれば、ユーザーに対してはFAT更新状
況によるファイルの有効/無効を意識させることなく、
あくまでも書込を行った部分については有効であるよう
に認識させることができる。また高速マーキング処理に
おいて、上述した「temptemp.tmp」のよう
な暫定的なファイル名を設定し、最終的にそれを消去し
て正規のファイル名を設定する場合は、電源回復時点な
どで「temptemp.tmp」というファイル名が
検出された場合は、適正なファイルクローズが行われて
いないと判断することができる。従ってそのような場合
に上記復活処理を開始すればよい。
【0149】以上、実施の形態について述べてきたが、
本発明はこれらの構成及び動作に限定されるものではな
い。特に高速書込処理や復活処理の細かい手順としては
各種の変形例が考えられる。
【0150】例えば高速書込処理において最後に書き込
みされたクラスタの判断として、消去済みのクラスタを
検出したか否かという方法をとっているが、ストリーム
データの書き込みが終了した時点で記録の最後のクラス
タ番号をマイクロコンピュータ109が記憶しておい
て、クラスタのリンクを作成する段階でマイクロコンピ
ュータ109が記憶した最後のクラスタ番号と照合する
ことでリンクの最後のクラスタを容易に判別することが
可能である。
【0151】また、記録終了後に記録したクラスタのリ
ンクをさせていく処理を簡略化する目的でストリームデ
ータの記録開始位置を書き込み処理中であることを表す
「temptemp.tmp」の関連情報の一部とし
て、図27に示したサブディレクトリに書かれた「98
120100.MSV」の開始位置として記憶している
クラスタアドレス「2」と同様に、クラスタアドレス
「4」を記録するようにしても良い。このようにするこ
とでリンク情報作成時においてFAT領域を参照して記
録開始位置を確認することが不要となり、またFAT領
域を参照するのであれば記録開始位置が正しいことを知
ることもできる。
【0152】さらに、記録終了後に記録したクラスタを
リンクをさせていく処理を簡略化する目的で、ストリー
ムデータを板状メモリ1に記録するたびに、たとえばド
ライブ装置内のRAM111にクラスタ番号のみ記録順
序が判別可能なように記録しておき、記録されたクラス
タのリンクの処理時にはRAM111に記憶しておいた
クラスタ番号に基づいてリンクの作成を行っていけば、
板状メモリ1上に形成されているFATの読み出しや消
去済みとされているクラスタにデータが書き込まれてい
るかどうかを判断する処理は省略可能となる。このよう
にすることによって正常に記録が終了してFATの更新
処理などが行われる場合には、新たに記録されたストリ
ームデータに対するクラスタのリンク処理がより高速に
行えることになる。
【0153】また、本発明のシステムとしては、図1の
ような板状メモリに限定されるものではなく、他の外形
形状とされた固体メモリ媒体(メモリチップ、メモリカ
ード、メモリモジュール等)でも構わない。また、これ
まで説明したファイルシステムのフォーマットも、例え
ば実際に応じてその細部の規定などは変更されて構わな
い。更には、フラッシュメモリ容量のバリエーションも
図9に示したものに限定されるものではない。もちろ
ん、本発明の記録媒体のメモリ素子はフラッシュメモリ
に限られず、他の種のメモリ素子でもよい。
【0154】
【発明の効果】以上の説明からわかるように、本発明の
記録方法、記録装置では、ストリームデータ等の主情報
を連続して記録している期間には、ディレクトリ情報や
リンク情報等の管理情報の更新は行なわれないことにな
り、従って主情報の記録に関して、単位時間当たりの書
込可能なデータ量を大幅に増大できる。つまり単位時間
当たりの書込可能なデータ量は、ほぼハードウエアのス
ペックによる上限まで増大させることが可能となる。こ
れにより、より高ビットレートのストリームデータに対
しても対応可能となるという効果がある。さらに、実質
的にはデータ書込速度が大幅に高速化されることになる
という効果もあり、また管理情報やアドレス変換情報の
更新のためのアクセス回数の大幅減少から記録動作時の
消費電力も著しく低減できる。
【0155】また本発明の管理方法によれば、主情報の
記録動作の中断又は完了の後に、管理情報更新動作が実
行不能となった場合には、その後の動作時において、主
情報の記録に用いられたブロックを判別し、その判別に
応じて管理情報を更新して、更新した管理情報を記録媒
体に記録することで、主情報の記録動作においてその中
断又は完了までに記録された主情報を有効化させる記録
データ復活動作が可能となる。従って、本発明の記録方
法、記録装置のように管理情報の更新が主情報の書込完
了後に行われるシステムであって、例えば突然の電源遮
断などによって管理情報更新が不能となった場合でも、
記録済データについては保護できることになる。これに
よりシステムの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の板状メモリの外形形状を
示す平面図、正面図、側面図、底面図である。
【図2】実施の形態のファイルシステム処理階層の説明
図である。
【図3】実施の形態の板状メモリの物理的データ構造の
説明図である。
【図4】実施の形態の板状メモリの管理フラグ内容の説
明図である。
【図5】実施の形態の板状メモリにおけるデータ更新処
理と物理アドレス及び論理アドレスの概念の説明図であ
る。
【図6】実施の形態の論理−物理アドレス変換テーブル
の管理形態の説明図である。
【図7】実施の形態の論理−物理アドレス変換テーブル
の構造の説明図である。
【図8】論理−物理アドレス変換テーブルにおける未使
用ブロックの管理形態を説明するための説明図である。
【図9】実施の形態の板状メモリのフラッシュメモリ容
量/ブロック数/1ブロックの容量/1ページの容量/
論理−物理アドレス変換テーブルのサイズの関係の説明
図である。
【図10】実施の形態のドライブ装置のブロック図であ
る。
【図11】実施の形態における板状メモリとセット本体
のマイクロコンピュータとのインターフェイスを概念的
に示す説明図である。
【図12】FAT構造の説明図である。
【図13】FATによるクラスタ管理形態の説明図であ
る。
【図14】ディレクトリの内容の説明図である。
【図15】サブディレクトリ及びファイルの格納形態の
説明図である。
【図16】実施の形態の高速書込処理のフローチャート
である。
【図17】実施の形態の高速書込処理のフローチャート
である。
【図18】実施の形態の高速書込動作例の説明図であ
る。
【図19】実施の形態の高速書込処理前のFATの説明
図である。
【図20】実施の形態の高速書込処理後のFATの説明
図である。
【図21】実施の形態の復活処理のフローチャートであ
る。
【図22】実施の形態のFATによる管理構造の説明図
である。
【図23】実施の形態のデータ書込前のディレクトリ構
成例の説明図である。
【図24】実施の形態のデータ書込中のディレクトリ構
成例の説明図である。
【図25】実施の形態のデータ書込後のディレクトリ構
成例の説明図である。
【図26】実施の形態のデータ書込前のデータ状態の説
明図である。
【図27】実施の形態のデータ書込中のデータ状態の説
明図である。
【図28】実施の形態のデータ書込中のデータ状態の説
明図である。
【図29】実施の形態のFAT更新前のデータ状態の説
明図である。
【図30】実施の形態のFAT更新後のデータ状態の説
明図である。
【図31】実施の形態の高速書込処理のフローチャート
である。
【図32】従来の書込処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 板状メモリ、2 端子部、4 凹凸部、5 スライ
ドスイッチ、100セット本体、103 マイクロフォ
ン、104 マイクアンプ、105 スピーカアンプ、
106 スピーカ、107 表示ドライバ、108 表
示部、109マイクロコンピュータ、112 操作部、
120 着脱機構

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロック化された単位領域を有し、時間
    的に連続して入力される主情報を、離散的なブロック又
    は連続的なブロックに記録していくことができる主情報
    記録領域と、 上記主情報に対する上記主情報記録領域上の記録開始位
    置と、上記主情報が記録された各ブロックを論理的に結
    合させるリンク情報と、上記主情報を管理するディレク
    トリ情報と、から成る管理情報を記録する管理領域とか
    ら構成される記録媒体に、主情報を記録する記録方法と
    して、 新規な主情報を記録する際に上記ディレクトリ情報とし
    て暫定ファイル名を記録する暫定ファイル名記録手順
    と、 上記主情報記録領域に存在する記録可能なブロックを所
    定の順序で検索する検索手順と、 上記検索手順において検知した記録可能なブロックに上
    記主情報を順次記録する主情報記録手順と、 上記主情報記録手順による主情報の上記主情報記録領域
    への記録が終了した後に、上記リンク情報を生成して、
    生成されたリンク情報と記録開始位置を上記管理領域に
    記録する管理情報記録手順と、 上記暫定ファイル名を消去する暫定ファイル名消去手順
    と、 が行われることを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】 上記検索手順での記録可能なブロックの
    検索は、ブロックに付与された番号を昇順に検索してい
    くことを特徴とする請求項1に記載の記録方法。
  3. 【請求項3】 上記主情報記録手順での、上記記録可能
    なブロックヘの主情報の記録は、上記検索手順で検索さ
    れた記録可能なブロックの番号を記録媒体の物理アドレ
    スに変換してから行うことを特徴とする請求項1に記載
    の記録方法。
  4. 【請求項4】 上記主情報記録手順では、上記記録可能
    なブロックへの主情報の記録終了前に、次に記録可能な
    ブロックの内容を消去するようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の記録方法。
  5. 【請求項5】 上記管理情報記録手順では、上記管理情
    報で記録可能とされているブロックのうちで主情報が既
    に記録されたブロックを検索して、そのブロックの番号
    を順に結合させることで上記リンク情報を作成すること
    を特徴とする請求項1に記載の記録方法。
  6. 【請求項6】 上記リンク情報の作成の際には、上記管
    理情報で記録可能とされているブロックの番号を所定の
    順に検索して行き、上記主情報が記録されていないブロ
    ックを検出した際の直前のブロックを、上記主情報が最
    後に記録されたブロックと判別してリンク情報を作成す
    ることを特徴とする請求項5に記載の記録方法。
  7. 【請求項7】 上記主情報記録手順では、最後に主情報
    を記録したブロックに付与された番号を記憶しておき、 上記管理情報記録手順では、上記主情報記録手順で記憶
    した番号を最後に主情報の記録されたブロックと判別し
    てリンク情報を作成することを特徴とする請求項5に記
    載の記録方法。
  8. 【請求項8】 上記暫定ファイル名とともに、新たな主
    情報を最初に記録するブロックに付与された番号を記憶
    しておき、 上記管理情報記録手順では、上記暫定ファイル名ととも
    に記憶した番号を主情報の記録された最初のブロックと
    判別してリンク情報を作成することを特徴とする請求項
    5に記載の記録方法。
  9. 【請求項9】 上記暫定ファイル名消去手順では、上記
    暫定ファイル名を消去するとともに、記録された主情報
    を示すファイル名を上記管理領域に記録することを特徴
    とする請求項1に記載の記録方法。
  10. 【請求項10】 ブロック化された単位領域を有し、時
    間的に連続して入力される主情報を、離散的なブロック
    又は連続的なブロックに記録していくことができる主情
    報記録領域と、 上記主情報に対する上記主情報記録領域上の記録開始位
    置と、上記主情報が記録された各ブロックを論理的に結
    合させるリンク情報と、上記主情報を管理するディレク
    トリ情報と、から成る管理情報を記録する管理領域とか
    ら構成される記録媒体を管理する管理方法として、 上記ディレクトリ情報に暫定ファイル名が書き込まれて
    いるか否かを判定する暫定ファイル名判定手順と、 上記判定手順によって暫定ファイル名が書き込まれてい
    ると判定された場合に、上記管理情報に基づいて記録可
    能とされるブロックを所定の順序で検索する検索手順
    と、 上記検索されたブロックに主情報が記録されているか否
    かを判定する記録判定手順と、 上記記録判定手順において最初に主情報が記録されたブ
    ロックであると判定されたブロックを記録開始位置と
    し、さらに上記検索手順の検索順序で主情報が記録され
    ていると判定されたブロックが論理的に結合されるよう
    にリンク情報を作成するリンク情報作成手順と、 上記記録開始位置と上記リンク情報を、上記管理情報と
    して上記管理領域に記録する管理情報記録手順と、 上記暫定ファイル名を消去する暫定ファイル名消去手順
    と、 が行われることを特徴とする管理方法。
  11. 【請求項11】 上記検索手順での所定順序の検索は、
    ブロックに付与された番号の昇順に行うことを特徴とす
    る請求項10に記載の管理方法。
  12. 【請求項12】 上記リンク情報作成手順では、上記管
    理情報で記録可能とされているブロックの番号の所定の
    順の検索において、上記主情報が記録されていないブロ
    ックを検出した際の直前のブロックを、上記主情報が最
    後に記録されたブロックと判別してリンク情報を作成す
    ることを特徴とする請求項10に記載の管理方法。
  13. 【請求項13】 ブロック化された単位領域を有し、時
    間的に連続して入力される主情報を、離散的なブロック
    又は連続的なブロックに記録していくことができる主情
    報記録領域と、 上記主情報に対する上記主情報記録領域上の記録開始位
    置と、上記主情報が記録された各ブロックを論理的に結
    合させるリンク情報と、上記主情報を管理するディレク
    トリ情報と、から成る管理情報を記録する管理領域とか
    ら構成される記録媒体に対して、主情報を記録する記録
    装置として、 上記ディレクトリ情報と上記主情報と上記管理情報の各
    々を、上記記録媒体の所定の領域に記録しまたは消去す
    ることができる記録消去手段と、 上記記録媒体の記録可能なブロックを所定の順番で検索
    する検索手段と、 リンク情報を生成するリンク情報生成手段と、 新規な主情報を記録する際に暫定ファイル名を上記ディ
    レクトリ情報として上記管理領域に記録させ、また連続
    して入力される主情報を上記検索手段により検索された
    記録可能なブロックに順次記録させ、また上記主情報の
    記録が終了した後に上記リンク情報生成手段によって生
    成されたリンク情報と記録開始位置とを上記管理領域に
    記録させ、また上記暫定ファイル名を消去させるよう
    に、上記記録消去手段を制御する制御手段と、 を備えていることを特徴とする記録装置。
  14. 【請求項14】 上記検索手段は、ブロックに付与され
    た番号の昇順に検索を行うことを特徴とする請求項13
    に記載の記録装置。
  15. 【請求項15】 上記検索手段で検索された記録可能な
    ブロックの番号を記録媒体の物理アドレスに変換する変
    換手段を更に備え、 上記記録消去手段による記録可能なブロックヘの主情報
    の記録は、上記物理アドレスに基づいて行われることを
    特徴とする請求項13に記載の記録装置。
  16. 【請求項16】 上記制御手段は、上記記録可能なブロ
    ックへの主情報の記録が終了する前に、次に記録可能な
    ブロックの記録内容を上記記録消去手段によって消去さ
    せることを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
  17. 【請求項17】 上記リンク情報生成手段は、上記検索
    手段によって検索された記録可能なブロックのうち主情
    報が既に書き込まれたブロックの番号を所定の順に結合
    させて上記リンク情報を生成することを特徴とする請求
    項13に記載の記録装置。
  18. 【請求項18】 上記検索手段によって上記所定の順序
    で検索された記録可能なブロックのうちで、主情報が記
    録されていた最後のブロックを、上記主情報の連続した
    記録における最後のブロックと判断することを特徴とす
    る請求項13に記載の記録装置。
  19. 【請求項19】 上記制御手段は、上記記録消去手段に
    より上記暫定ファイル名を消去させるとともに新たに記
    録した主情報を示すファイル名を上記管理領域に記録さ
    せることを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
  20. 【請求項20】 上記記録媒体が着脱可能とされている
    ことを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
  21. 【請求項21】 上記記録媒体は、フラッシュメモリで
    構成されることを特徴とする請求項13に記載の記録装
    置。
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