JP2000309921A - 杭圧入装置 - Google Patents

杭圧入装置

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JP2000309921A
JP2000309921A JP11120027A JP12002799A JP2000309921A JP 2000309921 A JP2000309921 A JP 2000309921A JP 11120027 A JP11120027 A JP 11120027A JP 12002799 A JP12002799 A JP 12002799A JP 2000309921 A JP2000309921 A JP 2000309921A
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pile
auger
press
casing
chuck
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JP11120027A
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English (en)
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Morio Kitamura
北村  精男
Teruo Nagayama
輝夫 長山
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Giken Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Giken Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーガの径を大きくするとともに、杭圧入が
進行するにしたがって杭とケーシングが離れることがな
いように保つことができる杭圧入装置を提供することを
目的としている。 【解決手段】 杭圧入装置1には、杭を掴んで圧入する
杭圧入手段2と、ケーシングオーガ6を備えて地盤を掘
削する掘削手段2とが備えられている。ケーシングオー
ガ6は、杭圧入手段2によって掴まれた杭の前に、杭か
ら離れて配置されている。杭圧入手段2には、杭を着脱
自在に掴む杭チャック20と、杭チャック20を昇降さ
せる油圧シリンダ21、21とが備えられている。掘削
手段3には、ケーシングオーガ6を着脱自在に掴むオー
ガチャック5と、オーガチャック5が杭チャック20に
対して昇降自在となるように杭チャック20にオーガチ
ャック5を支持させるケーシング昇降手段4とが備えら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質地盤において
も矢板などの杭を圧入可能とするために、アースオーガ
による掘削を併用して杭を圧入する杭圧入装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、先に地盤に打ち込まれた(圧入さ
れた)既設の杭から反力を取って杭を地盤に圧入させる
装置として、アースオーガ掘進および杭圧入併行型の杭
圧入装置が知られている。前記杭圧入装置において、図
7に示されるように、圧入させる杭、例えば鋼矢板8a
と、ケーシングオーガ6aとが、それぞれの長軸方向を
互いに平行となるように並んで配置されている。また、
前記杭圧入装置には前記鋼矢板8aを掴むチャックが設
けられていて、該チャック内に前記ケーシングオーガ6
aを掴むケーシング掴み機構が設けられている。ここ
で、図7は、前記鋼矢板8aと前記ケーシングオーガ6
aとの位置関係を示す平面図である。鋼矢板8aを地盤
に圧入する際には、ケーシングオーガ6aを地盤に対し
て垂直になるようにして地盤に向けて掘進させることに
よって地盤が削孔される。また、地盤の削孔に伴って、
前記鋼矢板8aを地盤に対して垂直になるようにして地
盤に向けて圧入させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記杭圧入
装置においては、鋼矢板8aを掴むチャックの内側に、
ケーシングオーガ6aが前記鋼矢板8aと並べて取り付
けられていたため、前記ケーシングオーガ6aの径は、
前記チャックの寸法や前記鋼矢板8aの形状などにより
制約されていた。したがって、前記ケーシングオーガ6
aの径を大きくすることができず、排土効率を高めるこ
とができない、という問題点があった。
【0004】また、鋼矢板8aとケーシングオーガ6a
との間の隙間に土砂が侵入する場合には、くさび効果に
より前記鋼矢板8aと前記ケーシングオーガ6aとのそ
れぞれの先端の間が開き、前記鋼矢板8a、前記ケーシ
ングオーガ6aが互いに離れて、地盤への進行方向が変
化する。その結果、前記ケーシングオーガ6aによる前
記鋼矢板8aの圧入補助効果が低下するので、硬質な地
盤への圧入が困難となるという問題点があった。さら
に、前記鋼矢板8aの圧入方向の制御が不安定となり、
複数の鋼矢板を精度良く並べて地盤に圧入することがで
きないため、大深度の圧入が不可能になるという問題点
も生じていた。
【0005】そこで、本発明は、オーガの径を大きくす
るとともに、杭圧入が進行するにしたがって杭とケーシ
ングが離れることがないように保つことができる杭圧入
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべ
く、請求項1記載の発明は、杭(例えば鋼矢板8)を地
盤に圧入するに際し、地盤のほぼ杭を圧入すべき位置を
ケーシングオーガ(6)で掘削する杭圧入装置(1)で
あり、杭を掴んで圧入する杭圧入手段(2)と、前記ケ
ーシングオーガを備えて地盤を掘削する掘削手段(3)
とを備え、前記杭圧入手段に掴まれた杭に対する前記掘
削手段のケーシングオーガの位置が、連続して複数の杭
を打ち込む際に、前記杭圧入手段に掴まれた杭より後に
前記杭圧入手段により圧入される杭のほぼ圧入位置とな
るように、前記ケーシングオーガが、連続して圧入され
る杭の並び方向に沿って前記杭圧入手段に掴まれた杭の
前に該杭から離れて配置されていることを特徴としてい
る。
【0007】請求項1記載の発明によれば、従来の杭圧
入装置では、ケーシングオーガと杭とが近接して支持さ
れていたのに対して、本発明の杭圧入装置では、ケーシ
ングオーガの位置と、杭圧入手段により掴まれた杭の位
置とが離れて配置されているため、前記ケーシングオー
ガ(のケーシング)の径は前記杭の形状によって制限さ
れない。また、従来の杭圧入装置では、杭を掴むチャッ
ク内に設けられたケーシング掴み機構によりケーシング
オーガが支持されていたのに対して、本発明の杭圧入装
置では、前記杭圧入手段により掴まれた杭の位置と離れ
た位置にあるケーシングオーガが、前記杭と離れた位置
に配置されたオーガチャックにより支持されているの
で、前記オーガチャックの寸法は前記杭の形状によって
制限されない。すなわち、前記ケーシングオーガの径
は、前記杭の形状や前記オーガチャックの寸法などによ
り制約されることがなく、必要に応じて前記ケーシング
オーガの径を大きくすることができる。さらに、前記ケ
ーシングオーガの径を大きくすることにより、前記ケー
シングオーガの排土効率を向上できる。
【0008】さらに、前記ケーシングオーガの位置が、
前記杭圧入手段に掴まれた杭より後に前記圧入手段によ
り圧入される杭の圧入位置となっているので、杭が圧入
されるのに先立って地盤が削孔される。従って、杭圧入
位置を先掘りすることにより、固い地盤でも杭の圧入を
容易にできる。また、上述のように、前記ケーシングオ
ーガの位置と、前記杭圧入手段により掴まれた杭の位置
とが離れて配置されているので、もし前記ケーシングオ
ーガと杭との間に土砂が侵入したとしても、土砂の侵入
によって前記杭と前記ケーシングオーガの先端が離れる
ほどには影響をうけない。
【0009】請求項2記載の発明は請求項1記載の杭圧
入装置であって、前記掘削手段には、前記ケーシングオ
ーガを着脱自在に掴むオーガチャック(5)が備えら
れ、該オーガチャックは、前記ケーシングオーガの全周
を囲むことなく、一部を開放した状態で前記ケーシング
オーガを掴むようになっていることを特徴としている。
【0010】請求項2記載の発明によれば、前記オーガ
チャックは、前記ケーシングオーガの全周を囲むことな
く、一部を開放した状態で前記ケーシングオーガを掴む
ようになっているので、前記オーガチャックの開放され
た部分に前記ケーシングオーガのケーシングに設けられ
た排土口の位置を合わせれば、前記ケーシングに複数の
前記排土口を上下に設けるものとしても、前記排土口と
前記オーガチャックの位置が重なって前記排土口が塞が
れたり、前記ケーシングの排土口に接続されるとともに
排土を任意の位置に導く排土用の排出ホースと前記オー
ガチャックとが当たってしまうのを防止することができ
る。したがって、排土口をケーシングの上端部に一つし
か設けることができない場合に比べて、排土効率を高め
ることができる。
【0011】請求項3記載の発明は請求項1または請求
項2記載の杭圧入装置であって、前記掘削手段が、着脱
自在に取り付けられていることを特徴としている。
【0012】ここで、前記掘削手段は、既設の杭圧入装
置に後付可能となっている方が好ましく、例えば、掘削
手段は、アタッチメントとして、既設の杭圧入装置に取
り付けられるようになっていることが好ましい。請求項
3記載の発明によれば、前記掘削手段が、着脱自在に取
り付けられているので、掘削効果の異なる前記掘削手
段、例えばケーシングオーガの径の異なるもの、を選択
することができ、地盤の硬さに応じて杭を圧入させるこ
とができる。なお、既設の杭圧入装置に後付可能となっ
ていれば、既設の杭圧入装置を購入済みの場合には、前
記掘削手段のみ購入することで前述の発明の効果を得る
ことができるので、新たに杭圧入装置の一式を購入する
場合に比べて低コストで済ませることができる。
【0013】請求項4記載の発明は請求項1〜3のいず
れか一つに記載の杭圧入装置であって、前記杭圧入手段
が、杭を着脱自在に掴む杭チャック(20)と、該杭チ
ャックを昇降させる杭昇降手段(例えば油圧シリンダ2
1)とを備え、前記掘削手段が、前記ケーシングオーガ
を着脱自在に掴むオーガチャック(5)と、前記杭チャ
ックの前方で、前記オーガチャックが前記杭チャックに
対して昇降自在となるように該杭チャックに前記オーガ
チャックを支持させるケーシング昇降手段(4)とを備
えていることを特徴としている。
【0014】請求項4記載の発明によれば、前記オーガ
チャックが前記杭チャックに対して昇降自在となってい
るので、前記ケーシングオーガが地盤に入り込んだ状態
で杭を圧入するとともに、前記オーガチャックを上昇さ
せることでケーシングオーガを引き抜くことにより、前
記ケーシングオーガにかかる引抜抵抗から反力を取るこ
とができる。また、杭圧入時の反力により、杭圧入装置
に回転モーメントが作用した場合に、前記ケーシングオ
ーガの引抜抵抗により回転モーメントをうち消すことが
できる。これに加えて、前記ケーシングオーガの位置と
杭圧入位置が離れて配置されているので、ケーシングオ
ーガの位置と杭圧入位置が近接して配置されている従来
の場合と比較すると、より効果的に回転モーメントを軽
減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る杭圧入装置
の実施の形態例を図1から図6に基づいて説明する。図
1から図4は本発明の実施の形態の一例の杭圧入装置を
示すものであり、図5と図6は前記杭圧入装置を用いた
場合の鋼矢板とケーシングオーガとの位置関係を示す図
面である。
【0016】本発明に係る杭圧入装置1は、杭(例えば
鋼矢板8)を地盤に圧入するに際し、地盤のほぼ鋼矢板
8を圧入すべき位置をケーシングオーガ6で掘削するも
のであって、図1と図2に示されるように、既設の鋼矢
板8、8…(図示しない)を掴むクランプ10、10…
と、該クランプ10、10…を下部に備えたサドル11
と、該サドル11に対して前後にスライド移動するスラ
イドベース12と、該スライドベース12上で旋回する
旋回部13と、該旋回部13の前方に設けられた杭圧入
手段2と、該杭圧入手段2の前方に着脱自在に取り付け
られた掘削手段3とを備えたものである。
【0017】前記杭圧入手段2は、杭チャック20と油
圧シリンダ21、21とを備えたものであり、前記杭チ
ャック20は、旋回部13の前面に上下動自在に嵌合し
た状態とされるとともに、前記油圧シリンダ21、21
に取り付けられて、上下に駆動されて昇降するようにな
っている。また、前記杭チャック20は、周知の杭圧入
装置と同様に、地盤に圧入される鋼矢板8を着脱自在に
掴むことができるとともに、前記鋼矢板8を左右に反転
した状態で掴むことができる。前記杭チャック20にお
ける前記鋼矢板8を掴む手段としては、例えば、前記杭
チャック20内に設けられた図示しない油圧シリンダ
と、該油圧シリンダに対向して配置された図示しない杭
固定爪とからなるものを挙げることができ、このような
構成によれば、前記油圧シリンダのチューブの先端部と
前記杭固定爪との間に前記鋼矢板8を挟持して固定する
ことができる。
【0018】前記掘削手段3は、杭圧入手段2の前面部
に取り付けられたケーシング昇降手段4と、該ケーシン
グ昇降手段4により上下動されるオーガチャック5と、
該オーガチャック5により着脱自在に掴まれるケーシン
グオーガ6とを備えたものである。
【0019】前記ケーシング昇降手段4は、杭圧入手段
2の前面部にボルトの締結等により着脱自在に取り付け
られたガイド部材40と、オーガチャック5を上下動さ
せるための油圧シリンダ41、41とを備えたものであ
る。また、前記ガイド部材40は、その左右の側部が前
方に突出した状態とされ、これら左右側部の互いに対向
する内側面側に、ケーシングオーガ6の軸方向に沿っ
て、ガイド溝42、42が設けられている。該ガイド溝
42、42には、前記オーガチャック5に設けられたガ
イドレール50、50が上下動自在に嵌合している。し
たがって、このような構成により、前記油圧シリンダ4
1、41を作動させることにより、前記オーガチャック
5を上下動させることができる。
【0020】前記オーガチャック5には、ケーシングオ
ーガ6が上下に貫通するように、その前面側に、半円よ
り少し円に近い形状の前部が開放された状態の凹部が設
けられている。また、前記オーガチャック5には、上述
のガイドレール50、50が設けられている。前記凹部
の左右の内面には、それぞれ、前記ケーシングオーガ6
の軸方向に沿って、ガイド溝51、51が設けられてい
る。該ガイド溝51、51は、ケーシング7の外周の左
右に設けられた後述する突条70、70と嵌合してい
て、前記ケーシング7が左右に回転不可能な状態で上下
方向に移動自在となっている。また、前記凹部の向かっ
て左の側部には、図3に示されるように、油圧シリンダ
52、52が上下に並んで設けられ、かつ、前記凹部の
向かって右の側部には、図4に示されるように、ケーシ
ング固定爪53が設けられている。したがって、前記油
圧シリンダ52、52のチューブの先端と、前記ケーシ
ング固定爪53とで前記ケーシング7を挟持すること
で、前記ケーシング7が前記オーガチャック5により掴
まれる。
【0021】前記ケーシングオーガ6は、図3に示され
るように、円筒状をなすケーシング7と、該ケーシング
7内に設けられ、先端部(下端部)が前記ケーシング7
の先端部(下端部)より所定長さだけ突出しているオー
ガスクリュー61とを備えたものである。前記ケーシン
グ7の上端部には、前記オーガスクリュー61を回転さ
せるための図示しない油圧モータが取り付けられてい
る。また、前記ケーシング7には、オーガチャック5の
ガイド溝51と嵌合する上述の突条70、70が軸方向
に沿って延在している。前記ケーシング7の前面部には
上下に並んで複数の排土口71、71…が設けられてい
る。ここで、図3に示されるように、前記排土口71の
高さの位置で前記オーガチャック5により前記ケーシン
グ7を掴んでも、前記排土口71は前記オーガチャック
5の前部の開放された部分に対応するので、オーガチャ
ック5により覆われないようになっている。また、前記
排土口71、71…には、排土を任意の位置に導くため
の排出ホース(図示しない)を接続しても良い。
【0022】ここで、前記杭圧入装置1の動作を説明す
る前に、杭の圧入とケーシングオーガによる掘削との関
係を説明する。ケーシングオーガ6の位置は、杭チャッ
ク20により掴まれた鋼矢板8より後に圧入される鋼矢
板8のほぼ圧入位置となるように、前記杭チャック20
と前記オーガチャック5とが配置されている。例えば、
図5に示されるように、複数の鋼矢板81、82、83
が順次地盤に圧入される場合において、前記鋼矢板81
が圧入されるときには掘削位置91に前記ケーシングオ
ーガ6を配置し、同様に、前記鋼矢板82が圧入される
ときには掘削位置92に、前記鋼矢板83が圧入される
ときには掘削位置93に前記ケーシングオーガ6を配置
する。ここで、隣り合って圧入される鋼矢板8が互いに
掛かり合って接合する部分に掘削位置が配置されている
ことが望ましい。この場合には、前記鋼矢板83を圧入
する時点において、前記掘削位置91、92(前記鋼矢
板83の前部と後部の二箇所)は前記ケーシングオーガ
6によって既に掘削されていることとなる。
【0023】次に、前記杭圧入装置1により鋼矢板8を
地盤に圧入して矢板壁を形成する際の、前記杭圧入装置
1の動作を説明する。既設の鋼矢板8、8…(図示しな
い)をクランプ10、10…により掴まれた状態として
から、杭チャック20とオーガチャック5とを、油圧シ
リンダ21、21と油圧シリンダ41、41とにより、
それぞれ上昇させる。続いて、ケーシング7を前記オー
ガチャック5により掴まれた状態とし、かつ、鋼矢板8
を前記杭チャック20により掴まれた状態とする。
【0024】そして、ケーシング7の上端部に設けられ
た油圧モータ(図示しない)によりオーガスクリュー6
1を回転させるとともに、前記ケーシング7を掴んだ状
態のオーガチャック5を油圧シリンダ41、41により
下降させて、ケーシングオーガ6で地盤を先堀りする。
次に、前記オーガチャック5をその1ストローク分だけ
下降させた後、鋼矢板8を掴んだ状態の杭チャック20
を油圧シリンダ21、21により下降させるとともに、
前記オーガスクリュー61を回転させつつ前記オーガチ
ャック5を上昇させる。このとき、前記杭チャック20
の下降速度よりも前記オーガチャック5の上昇速度が速
くなるように、すなわち、該オーガチャック5が地盤に
対して上昇するように、前記油圧シリンダ21、21と
前記油圧シリンダ41、41を作動させる。この動作に
よって、前記鋼矢板8が地盤に圧入されるとともに、図
6に示されるように、前記ケーシングオーガ6の掘削に
より形成された空隙へ、前記鋼矢板8を地盤に圧入した
際に前記鋼矢板8におされた土砂が向かうこととなる。
したがって、前記鋼矢板8を圧入しやすくなる。上述の
動作を、前記杭チャック20がその1ストローク分だけ
下降するまで繰り返す。
【0025】杭チャック20をその1ストローク分だけ
下降させた後、鋼矢板8とケーシング7を離し、油圧シ
リンダ21、21と油圧シリンダ41、41とにより前
記杭チャック20とオーガチャック5をそれぞれ上昇さ
せ、これまで掴んでいた位置よりも高い位置で、前記鋼
矢板8と前記ケーシング7を掴んで固定する。そして、
再びケーシングオーガ6で地盤を掘削しながら鋼矢板8
を圧入する。上述の動作を、前記鋼矢板8が最終的に予
め決められた深さ地盤に圧入されるまで繰り返す。
【0026】鋼矢板8の圧入が終了した後、杭圧入装置
1のサドル11に対してスライドベース12を前方にス
ライド移動させることにより、杭チャック20とケーシ
ングオーガ6とを次の杭圧入位置、掘削位置に移動させ
る。その後再び、次に圧入する鋼矢板8を、上述のよう
にして圧入する。以上のように鋼矢板8の圧入を繰り返
し行うことにより、矢板壁を構築することができる。な
お、前記杭圧入装置1は従来の杭圧入装置と同様に、既
設の鋼矢板8上を自走可能となっており、順次前記杭圧
入装置1を前進させて鋼矢板8を連続して圧入すること
ができる。
【0027】以上のように、本発明の杭圧入装置1で
は、ケーシングオーガ6の位置と杭圧入位置が離れて配
置されているので、前記ケーシングオーガ6の径を大き
くすることができる。さらに、前記ケーシングオーガ6
の径を大きくすることで、前記ケーシングオーガ6の排
土効率を向上することができる。また、上述のように、
前記ケーシングオーガ6の位置と杭圧入位置が離れて配
置されているので、杭圧入時において、もし前記ケーシ
ングオーガ6と鋼矢板8との間に土砂が侵入したとして
も、土砂の侵入によって前記鋼矢板8と前記ケーシング
オーガ6の先端が離れるほどには影響を受けない。よっ
て、前記鋼矢板8の圧入が進行するにしたがって前記鋼
矢板8と前記ケーシングオーガ6が離れることがないよ
うに保つことができるので、前記鋼矢板8の圧入方向の
制御が安定化して大深度の圧入が可能となり、かつ、安
定した圧入補助効果が得られる。また、上述のように、
鋼矢板8が圧入されるのに先立って地盤が削孔されるの
で、固い地盤でも前記鋼矢板8の圧入を容易にできる。
【0028】また、上述のように、ケーシング7に排土
口71を複数設けることができるので、該排土口71を
前記ケーシング7の上端部に一つしか設けることができ
ない場合に比べて低い位置で排土が行われる為、排土の
処理が容易で、かつ、排土効率を高めることができる。
【0029】そして、掘削手段3が着脱自在に取り付け
られているので、掘削効果の異なる前記掘削手段3、例
えばケーシングオーガ6の径の異なるもの、を選択する
ことができ、地盤の硬さに応じて鋼矢板8を圧入させる
ことができる。なお、前記掘削手段3が既設の杭圧入装
置にアタッチメントとして取り付けられるようになって
いれば、既設の杭圧入装置を購入済みの場合には、前記
掘削手段3のみ購入することで前述の発明の効果を得る
ことができるので、新たに杭圧入装置1の一式を購入す
る場合に比べて低コストで済ませることができる。
【0030】さらに、オーガチャックが杭チャックに対
して昇降自在となっているので、ケーシングオーガ6が
地盤に入り込んだ状態で鋼矢板8を圧入した場合、上述
のようにしてケーシング7を地盤に対して上昇させるこ
とによって、前記ケーシングオーガ6にかかる引抜抵抗
から反力を取ることができる。したがって、杭圧入時の
反力により前記杭圧入装置1に回転モーメントが作用し
た場合に、前記ケーシングオーガ6の引抜抵抗により回
転モーメントをうち消すことができる。これに加えて、
本発明の杭圧入装置1では、上述のように、前記ケーシ
ングオーガ6の位置と杭圧入位置が離れて配置されてい
るので、ケーシングオーガの位置と杭圧入位置が近接し
て配置されている従来の場合と比較すると、より効果的
に回転モーメントを軽減することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の杭圧入装置によれば、杭の形状
に関係なく掘削手段のケーシングオーガの径を大きくす
ることができるので、排土効率を高めることができる。
また、杭の圧入が進行するにしたがって杭とケーシング
オーガが離れることがないように保つことができるの
で、杭の圧入方向の制御が安定化して大深度の圧入が可
能となり、かつ、安定した圧入補助効果が得られる。
【0032】また、ケーシングオーガにかかる引抜抵抗
により、杭圧入時の反力により杭圧入装置に作用する回
転モーメントをうち消す場合において、ケーシングオー
ガの位置と杭圧入位置が近接して配置されている従来の
場合と比較すると、より効果的に回転モーメントを軽減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の杭圧入装置を示す
平面図である。
【図2】上記例の杭圧入装置を示す側面図である。
【図3】上記例の杭圧入装置の掘削手段を示す正面図で
ある。
【図4】上記例の杭圧入装置のオーガチャックを示す側
断面図である。
【図5】上記例の杭圧入装置を用いた場合の鋼矢板とケ
ーシングオーガとの位置関係を示す平面図である。
【図6】上記例の杭圧入装置を用いた場合の鋼矢板とケ
ーシングオーガとの位置関係を示す斜視図である。
【図7】従来の鋼矢板とケーシングオーガとの位置関係
を示す平面図である。
【符号の説明】
1 杭圧入装置 2 杭圧入手段 3 掘削手段 4 ケーシング昇降手段 5 オーガチャック 6 ケーシングオーガ 8 鋼矢板(杭) 20 杭チャック 21 油圧シリンダ(杭昇降手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 杭を地盤に圧入するに際し、地盤のほぼ
    杭を圧入すべき位置をケーシングオーガで掘削する杭圧
    入装置であって、 杭を掴んで圧入する杭圧入手段と、前記ケーシングオー
    ガを備えて地盤を掘削する掘削手段とを備え、 前記杭圧入手段に掴まれた杭に対する前記掘削手段のケ
    ーシングオーガの位置が、連続して複数の杭を打ち込む
    際に、前記杭圧入手段に掴まれた杭より後に前記杭圧入
    手段により圧入される杭のほぼ圧入位置となるように、
    前記ケーシングオーガが、連続して圧入される杭の並び
    方向に沿って前記杭圧入手段に掴まれた杭の前に該杭か
    ら離れて配置されていることを特徴とする杭圧入装置。
  2. 【請求項2】 前記掘削手段には、前記ケーシングオー
    ガを着脱自在に掴むオーガチャックが備えられ、 該オーガチャックは、前記ケーシングオーガの全周を囲
    むことなく、一部を開放した状態で前記ケーシングオー
    ガを掴むようになっていることを特徴とする請求項1記
    載の杭圧入装置。
  3. 【請求項3】 前記掘削手段が、着脱自在に取り付けら
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の杭圧入装置。
  4. 【請求項4】 前記杭圧入手段が、杭を着脱自在に掴む
    杭チャックと、該杭チャックを昇降させる杭昇降手段と
    を備え、 前記掘削手段が、前記ケーシングオーガを着脱自在に掴
    むオーガチャックと、前記杭チャックの前方で、前記オ
    ーガチャックが前記杭チャックに対して昇降自在となる
    ように該杭チャックに前記オーガチャックを支持させる
    ケーシング昇降手段とを備えていることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一つに記載の杭圧入装置。
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