JP2000309528A - インターロイキン4産生抑制剤 - Google Patents

インターロイキン4産生抑制剤

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JP2000309528A
JP2000309528A JP11309548A JP30954899A JP2000309528A JP 2000309528 A JP2000309528 A JP 2000309528A JP 11309548 A JP11309548 A JP 11309548A JP 30954899 A JP30954899 A JP 30954899A JP 2000309528 A JP2000309528 A JP 2000309528A
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真美 野々村
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義章 市川
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和之 福田
Kimihiko Hori
公彦 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効力が優れ、かつ経皮吸収性や安定性、安全
性に優れたIL−4産生抑制剤、抗アレルギー剤及びア
トピー性皮膚炎予防・改善剤の提供。 【解決手段】 ヒドロキシ基を有するモノテルペン、ヒ
ドロキシ基を有するセスキテルペン(グロブロール及び
エピグロブロールを除く)及びそれらのアシル化物から
なる群より選ばれる1種以上を含有するIL−4産生抑
制剤、抗アレルギー剤及びアトピー性皮膚炎予防・改善
剤;オイゲノール等を含有するIL−4産生抑制剤、抗
アレルギー剤及びアトピー性皮膚炎予防・改善剤;セダ
ーウッド等の精油を含有するIL−4産生抑制剤、抗ア
レルギー剤及びアトピー性皮膚炎予防・改善剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のモノテルペ
ン、セスキテルペン又は特定のアルコール類等を含有す
るインターロイキン4(以下「IL−4」という)産生
抑制剤、抗アレルギー剤及びアトピー性皮膚炎予防・改
善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】IL−4は、ヒト又は動物の免疫応答細
胞であるTリンパ球より産生される物質であり、Bリン
パ球に作用してIgEなどの抗体の産生を増強すること
が知られている(臨床免疫,27巻,45−57頁,1
995年)。IgEはアトピー性疾患の発生に深く関与
していることが古くから知られている。また、IL−4
はアレルギー疾患における炎症部位への炎症性細胞の浸
潤促進作用を有することが知られている(Cell,6
2巻,457−467頁,1990年)。これらのこと
から、IL−4はアレルギー性疾患の発生に強く関与し
ていると考えられる。従って、IL−4の産生を抑制で
きれば、従来、アレルギー性疾患に行われてきたヒスタ
ミン遊離抑制剤、IgEやヒスタミンの作用の抑制剤な
どを用いた治療法、予防法と比較して、より根本から治
療及び予防できると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】IL−4の産生抑制物
質としては、トシル酸スプラタストを含む一群のスルホ
ニウム誘導体が良く知られ(Japan.J.Phar
macol.,61巻,27−30頁,1993年)、
経口薬に配合されてアトピー性皮膚炎などのアレルギー
性疾患やかゆみ等の治療に使用されているが効力は十分
ではない。また、構造上経皮吸収性が低いため、投与経
路が限定されていた。従って、効力が優れ、かつ、経皮
吸収性や安定性、安全性の優れたIL−4産生抑制剤、
抗アレルギー剤、アトピー性皮膚炎予防・改善剤が必要
とされていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヒドロキシ基
を有するモノテルペン、ヒドロキシ基を有するセスキテ
ルペン(グロブロール及びエピグロブロールを除く)及
びそれらのアシル化物からなる群より選ばれる1種以上
を含有するIL−4産生抑制剤、抗アレルギー剤及びア
トピー性皮膚炎予防・改善剤を提供するものである。本
発明はまた、オイゲノール、ヒノキチオール、シネオー
ル及びアセチルセドレンからなる群より選ばれる1種以
上を含有するインターロイキン4産生抑制剤、抗アレル
ギー剤及びアトピー性皮膚炎予防・改善剤を提供するも
のである。本発明はまた、セダーウッドオイル、ユーカ
リオイル、パチョリオイル、サンダルウッドオイル、ベ
チバーオイル、グアイヤックウッドオイル、ベイオイ
ル、クローブオイル、カモミルオイル、ジンジャーオイ
ル、クミンオイル、ペッパーオイル、ローズマリーオイ
ル、ヒノキオイル、ヒバオイル、ピメントベリーレジノ
イド及びミルラレジノイドからなる群より選ばれる1種
以上の精油を含有するインターロイキン4産生抑制剤、
抗アレルギー剤及びアトピー性皮膚炎予防・改善剤を提
供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】セダーウッドオイル等の精油は、
植物の枝葉、根茎、木皮、果実、蕾、樹脂等に存在し、
揮発成分が多く、特有の香気を有することから、香料の
成分として用いられている。また、ヒドロキシ基を有す
るモノテルペン、ヒドロキシ基を有するセスキテルペ
ン、オイゲノール、ヒノキチオール、シネオールは、精
油の単離成分として植物の枝葉等に存在し、香料の成分
として用いられている。更に、精油の単離成分の反応物
としてアセチルセドレン、セドリルアセテートなどの誘
導体が香気成分として用いられている。しかし、これら
がIL−4産生抑制作用等を有することは全く知られて
いなかった。
【0006】ヒドロキシ基を有するモノテルペンとして
は、l−メントール及びシトロネロールが好ましい。ヒ
ドロキシ基を有するセスキテルペンとしては、ファルネ
ソール、グアイオール、パチョリアルコール、セドロー
ル、サンタロール、ベチベロール、ウィドロール、ツヨ
プセノール及びセドレノールが好ましい。アシル化物と
しては、アセチル化物が好ましく、セドリルアセテート
がより好ましい。これらのうちファルネソール、グアイ
オール、パチョリアルコール、セドリルアセテート、及
びセドロールが特に好ましい。
【0007】ヒドロキシ基を有するモノテルペン、ヒド
ロキシ基を有するセスキテルペン、及びオイゲノール、
ヒノキチオール、シネオールは、公知のこれらを含む植
物から常法に従って単離することができる。また、アセ
チルセドレンは、セダーウッドオイル等から単離したセ
ドレンをアセチル化することにより得ることができる。
また、これらは、化学的に合成したものでもよい。
【0008】さらに、これらは、公知のこれらを含む植
物の抽出物や留分等をそのまま用いることもできる。す
なわち、木、ハーブ、スパイス等を原材料とし、それら
の木片、皮、根茎、葉、実、花等を常法に従って抽出、
水蒸気蒸留、圧搾等することによって得られるエキス、
レジノイド、アブソリュート等の形態の精油をそのまま
用いることもできる。より具体的には、セドロールはセ
ダーウッドオイル;パチョリアルコールはパチョリオイ
ル;オイゲノールはベイオイル、クローブオイル、ピメ
ントベリーレジノイド;グアイオールはグアイヤックウ
ッドオイル;ヒノキチオールはヒノキオイル;シネオー
ルはカルダモンオイル等をそのまま用いることができ
る。上記木、ハーブ、スパイス等としては、例えばセダ
ー、ユーカリ、パチョリ、サンダルウッド、ベチバー、
ベイ、クローブ、カモミル、ショウガ、クミン、ミル、
コショウ、ローズマリー、ペパーミント、コノコソウ、
スイカズラ、タイム、チャ、グアイヤックウッド、ヒ
バ、ヒノキ、ピメントベリー、セージ等が挙げられる。
これら原料植物の産地、気候、採取法及び取扱い法等に
特に制限はない。
【0009】本発明において、精油は、セダーウッドオ
イル、パチョリオイル、ピメントベリーレジノイド、ベ
チバーオイル、サンダルウッドオイル、ベイオイル、ユ
ーカリアブソリュート、クローブオイル、カモミルオイ
ル、グアイヤックウッドオイル、ジンジャーオイル、ク
ミンオイルが好ましく、このうち、セダーウッドオイ
ル、パチョリオイル、ピメントベリーレジノイド、ベチ
バーオイル及びサンダルウッドオイルがより好ましく、
セダーウッドオイル及びピメントベリーレジノイドが特
に好ましい。かかる精油は、これらを含む植物を原料と
し、常法に従って得ることができる。
【0010】本発明に用いるヒドロキシ基を有するモノ
テルペン、ヒドロキシ基を有するセスキテルペン、それ
らのアシル化物、オイゲノール、ヒノキチオール、シネ
オール、アセチルセドレンは、光学活性を有していても
よい。
【0011】かかるヒドロキシ基を有するモノテルペ
ン、ヒドロキシ基を有するセスキテルペン、それらのア
シル化物、オイゲノール、ヒノキチオール、シネオー
ル、アセチルセドレン、及びセダーウッドオイル等の精
油(以下、これらを「IL−4産生抑制物質」という)
は、優れたIL−4産生抑制活性を有し、抗アレルギー
剤、特にアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支
喘息等の予防・改善剤として有用である。
【0012】また、IL−4は皮膚の様々な非アレルギ
ー性疾患とも関係があるものと考えられる。IL−4は
角化細胞に作用してIL−6の産生を増強する作用を有
しており(Ann.N.Y.Acad.Scl.,55
7巻,454−465頁,1989年)、皮膚の炎症に
関与すると考えられる。また、IL−4によって刺激さ
れた肥満細胞は、エンドセリンに反応してヒスタミン遊
離を起こすことが知られている(J.Immuno
l.,154巻,1830−1837頁,1995
年)。エンドセリンは紫外線によって角化細胞から産生
されることを考えると、紫外線によるかゆみへの関与も
十分考えられる。IL−4は、繊維芽細胞に作用してコ
ラーゲン合成能を修飾することも知られており(J.C
lin.Invest.,90巻,1479−1485
頁,1992年)、皮膚のしわ及びたるみに関与する可
能性もある。従って、本発明のIL−4産生抑制剤は、
IL−4の関与する他の疾患、すなわち、かゆみ、し
わ、しみ、水虫、口内炎等の予防及び治療に有効である
ことが期待できる。
【0013】本発明のIL−4産生抑制剤、抗アレルギ
ー剤、アトピー性皮膚炎予防・改善剤は、皮膚外用剤、
浴用剤、経口投与剤、注射剤、吸入剤等として投与でき
る。
【0014】皮膚外用剤としては、軟膏、化粧水、クリ
ーム、乳液、パック、ファンデーション等が挙げられ
る。かかる皮膚外用剤は、上記IL−4産生抑制物質の
他、皮膚外用剤に通常用いられる皮膚外用基剤、他の薬
効成分等を配合し、常法に従い製造できる。皮膚外用基
剤としては、油性基剤、油/水、水/油型の乳化系基剤
及び水のいずれでもよい。油性基剤としては、例えば、
植物油、動物油等の油脂、高級アルコール、脂肪酸、エ
ステル類等が挙げられる。また、薬効成分としては、例
えば鎮痛消炎剤、殺菌消毒剤、ビタミン剤、皮膚柔軟化
剤等を必要に応じて適宜使用できる。更に、保湿剤、紫
外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、
アルコール類、色素、香料等を配合できる。
【0015】浴用剤は、上記ヒドロキシ基を有するモノ
テルペン、ヒドロキシ基を有するセスキテルペン又はそ
れらのアシル化物の他に、浴用剤に通常用いられる無機
塩類、生薬、油剤、界面活性剤等を適宜配合し、常法に
従い製造できる。剤型は、粉末状、顆粒状、錠剤、液状
のいずれでもよい。
【0016】経口投与剤は、常法に従い、上記IL−4
産生抑制物質を乳糖、でんぷん等の担体と混合し、必要
により成型して、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤とす
るか、精製水等に溶解ないし分散させて液剤、シロップ
剤、ドリンク剤とすることにより調整される。また、注
射剤、吸入剤も常法に従い調製される。
【0017】上記IL−4産生抑制物質の配合量、投与
量は、化粧品、医薬品、医薬部外品として通常の範囲内
であれば特に制限はないが、浴用剤としては、浴湯中
0.01ppM以上、特に0.1〜1000ppMとな
る量が好ましい。また浴用剤以外の場合は、通常成人1
日当たり0.001〜2000mgであることが好まし
い。
【0018】
【実施例】実施例1 IL−4産生抑制能の測定 4mg/mLのKLH(PIERCE社製Keyhole Limpet Hemocyan
in)溶液と完全フロイントアジュバントFCA(DIFCO社
製Bacto Adjuvant Complete Freund)を1:1の容量比
で混合乳化し、これをBalb/cマウス(雌、8〜1
2週齢)前肢および後肢足蹠に、200μL/head
で皮下注射し感作した。約7日後に腋窩、膝窩リンパ節
を摘出し、PBS中で洗浄後、磨りガラスを用いてRP
MI Medium(BRL社製RPMI1640 Medium にカナ
マイシンとβ−メルカプトエタノールをそれぞれ最終濃
度100μg/mL、100μMとなるように添加したも
の)中でゆるくほぐして、リンパ細胞の懸濁液を調製し
た。このリンパ細胞懸濁液を遠心洗浄(1000rpm、5mi
n、2回)後、10%FCS加上記RPMI Medi
um中に懸濁した。リンパ細胞を96穴プレートに1we
llあたり4×105個ずつまいた。10%FCS加RP
MI Mediumを用いて種々の濃度に調製した各化
合物又は精油を、これに最終濃度0.01〜100μg
/mLの範囲で添加して、37℃、5%CO2存在下で約
30分間インキュベートした後、KLHを最終濃度10
μg/mLとなるように添加した。37℃、5%CO2
在下で3日間培養後、上清中のIL−4をELISA法
により定量した。ELISA法による定量にはマウス用
IL−4 ELISA Kit (Amersham社製)を用い
た。添付プロトコールに従い、リコンビナントサイトカ
インを標準物質として定量した。各化合物のそれぞれの
濃度におけるIL−4産生抑制率(100−(サンプル
を加えた時のIL−4産生量/培養液のみ加えたコント
ロールのIL−4産生量)×100)を算出し、これか
ら「IC50値」(IL−4産生量を50%阻害する濃
度)を求めた。結果を表1に示す。その結果、各化合物
及び精油は、比較品(トシル酸スプラタスト)と比べて
顕著に低濃度でIL−4産生を抑制することが判明し
た。これら化合物及び精油は、IL−4の産生で誘起さ
れるアトピー性皮膚炎等に対する予防・改善剤や抗アレ
ルギー剤として有用である。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 ダニ抗原アレルギーに対する効
果 剃毛したBalb/c系マウス(雌)の腹部にセロファ
ンテープ(ニチバン社製)で8回テープストリッピング
を施した。ダニ抗原(鳥居薬品製アレルゲンスクラッチ
エキス「ダニ」を透析後、限外濾過で10倍に濃縮した
もの)をその腹部に50μL塗布して感作した。1日
後、4日後、5日後、6日後にセドロール、クミンオイ
ル、セダーウッドオイルを表2に示す濃度で(70%エ
タノール溶液に溶解して調製)20μLマウスの片側の
耳介に塗布し、もう一方の耳介に溶媒コントロール(7
0%エタノール溶液)を同量塗布した。感作7日後に上
記ダニ抗原を耳介の背側に10μL皮内注射して惹起し
た。ダニ抗原による非特異的刺激に由来する耳介腫脹を
測定する場合は、未感作マウスの片側の耳介に上記ダニ
抗原を10μL皮内注射した。惹起3時間後と20時間
後に、40℃の精製水を含浸させたペーパータオルで、
麻酔したマウスの耳介を10分間覆った後、上記化合物
20μLを片側の耳介に塗布し、もう一方の耳介に溶媒
コントロールを同量塗布した。惹起24時間後、耳介厚
を厚みゲージで測定し、惹起前の耳介厚との差をもって
耳介の腫脹とした。耳介腫脹抑制率(%)は、〔耳介腫
脹(溶媒コントロール)−耳介腫脹(サンプル)〕/
〔耳介腫脹(溶媒コントロール)−耳介腫脹(非特異的
ダニ抗原刺激)〕×100で求めた。溶媒コントロール
塗布耳介に対するサンプル塗布耳介の腫脹の差について
t−test法で検定し、危険率5%以下を有意とし
た。結果を表2に示す。その結果、いずれの濃度でもダ
ニ抗原アレルギーに対する抑制効果を示した。中でも、
セドロール濃度が0.1%と1.0%の場合の効果が顕
著(ともに危険率1%で統計的に有意)であった。
【0021】
【表2】
【0022】実施例3 セドロールを0.1g、コレステロール0.5g、コレ
ステリルイソステアレート1g、ポリエーテル変性シリ
コーン1.5g、環状シリコーン20g、メチルフェニ
ルポリシロキサン2g、メチルポリシロキサン2g、硫
酸マグネシウム0.5g、55%エタノール5g、カル
ボキシメチルキチン0.5g、セラミド0.5g、精製
水を混合しクリーム100gとした。得られたクリーム
は優れたIL−4産生抑制能、抗アレルギー能、アトピ
ー性皮膚炎予防・改善能を有していた。
【0023】実施例4 パチョリアルコールを0.15g、コレステロール1.
5g、ポリエーテル変性シリコーン1.5g、環状シリ
コーン20g、メチルポリシロキサン4g、硫酸マグネ
シウム0.5g、55%エタノール5g、カルボキシメ
チルキチン0.5g、セラミド0.5g、精製水を混合
しクリーム100gとした。得られたクリームは優れた
IL−4産生抑制能、抗アレルギー能、アトピー性皮膚
炎予防・改善能を有していた。
【0024】実施例5 実施例4において、パチョリアルコールをメントール
0.2gとした以外は、実施例4と同様にしてクリーム
100gとした。得られたクリームは優れたIL−4産
生抑制能、抗アレルギー能、アトピー性皮膚炎予防・改
善能を有していた。
【0025】実施例6 セドロールを0.1g、結晶セルロース55g、10%
ヒドロキシプロピルセルロースエタノール溶液35gを
均一に混合し、捏和した。押出造粒機により造粒後乾燥
し、篩別して顆粒剤とした。得られた顆粒剤は優れたI
L−4産生抑制能、抗アレルギー能、アトピー性皮膚炎
予防・改善能を有していた。
【0026】実施例7 パチョリオイルを0.1g、コレステロール0.5g、
コレステリルイソステアレート1g、ポリエーテル変性
シリコーン1.5g、環状シリコーン20g、メチルフ
ェニルポリシロキサン2g、メチルポリシロキサン2
g、硫酸マグネシウム0.5g、55%エタノール5
g、カルボキシメチルキチン0.5g、セラミド0.5
g、精製水を混合しクリーム100gとした。得られた
クリームは優れたIL−4産生抑制能、抗アレルギー
能、アトピー性皮膚炎予防・改善能を有していた。
【0027】実施例8 セダーウッドオイルを1.0g、コレステロール1.5
g、ポリエーテル変性シリコーン1.5g、環状シリコ
ーン20g、メチルポリシロキサン4g、硫酸マグネシ
ウム0.5g、55%エタノール5g、カルボキシメチ
ルキチン0.5g、セラミド0.5g、精製水を混合し
クリーム100gとした。得られたクリームは優れたI
L−4産生抑制能、抗アレルギー能、アトピー性皮膚炎
予防・改善能を有していた。
【0028】実施例9 実施例8において、セダーウッドオイルをサンダルウッ
ドオイル0.2gとした以外は、実施例8と同様にして
クリーム100gとした。得られたクリームは優れたI
L−4産生抑制能、抗アレルギー能、アトピー性皮膚炎
予防・改善能を有していた。
【0029】実施例10 ベチバーオイルを0.1g、結晶セルロース55g、1
0%ヒドロキシプロピルセルロースエタノール溶液35
gを均一に混合し、捏和した。押出造粒機により造粒後
乾燥し、篩別して顆粒剤とした。得られた顆粒剤は優れ
たIL−4産生抑制能、抗アレルギー能、アトピー性皮
膚炎予防・改善能を有していた。
【0030】
【発明の効果】上記IL−4産生抑制物質を含有するI
L−4産生抑制剤は、優れたIL−4産生抑制活性を示
し、経皮吸収性や安定性、安全性に優れ、強い効力を有
する。また上記IL−4産生抑制物質を含有する抗アレ
ルギー剤、アトピー性皮膚炎予防・改善剤は、アトピー
性皮膚炎等のアレルギー性症状に対して、予防・改善効
果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/08 A61P 37/08 43/00 111 43/00 111 (72)発明者 福田 和之 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 堀 公彦 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA121 AB032 AC102 AC151 AC152 AC331 AC471 AC642 AD162 AD172 AD322 AD492 AD531 AD551 BB41 CC05 DD31 EE13 4C206 AA01 CA17 CB23 DB41 MA01 MA02 MA03 MA04 NA14 ZA89 ZB02 ZB07 ZB13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシ基を有するモノテルペン、ヒ
    ドロキシ基を有するセスキテルペン(グロブロール及び
    エピグロブロールを除く)及びそれらのアシル化物から
    なる群より選ばれる1種以上を含有するインターロイキ
    ン4産生抑制剤。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシ基を有するモノテルペンが、
    l−メントール又はシトロネロールであり、ヒドロキシ
    基を有するセスキテルペンが、ファルネソール、グアイ
    オール、パチョリアルコール、セドロール、サンタロー
    ル、ベチベロール、ウィドロール、ツヨプセノール、又
    はセドレノールであり、それらのアシル化物が、セドリ
    ルアセテートである請求項1記載のインターロイキン4
    産生抑制剤。
  3. 【請求項3】 オイゲノール、ヒノキチオール、シネオ
    ール及びアセチルセドレンからなる群より選ばれる1種
    以上を含有するインターロイキン4産生抑制剤。
  4. 【請求項4】 セダーウッドオイル、ユーカリオイル、
    パチョリオイル、サンダルウッドオイル、ベチバーオイ
    ル、グアイヤックウッドオイル、ベイオイル、クローブ
    オイル、カモミルオイル、ジンジャーオイル、クミンオ
    イル、ペッパーオイル、ローズマリーオイル、ヒノキオ
    イル、ヒバオイル、ピメントベリーレジノイド及びミル
    ラレジノイドからなる群より選ばれる1種以上の精油を
    含有するインターロイキン4産生抑制剤。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシ基を有するモノテルペン、ヒ
    ドロキシを有するセスキテルペン(グロブロール及びエ
    ピグロブロールを除く)及びそれらのアシル化物からな
    る群より選ばれる1種以上を含有する抗アレルギー剤。
  6. 【請求項6】 ヒドロキシ基を有するモノテルペンが、
    l−メントール又はシトロネロールであり、ヒドロキシ
    基を有するセスキテルペンが、ファルネソール、グアイ
    オール、パチョリアルコール、セドロール、サンタロー
    ル、ベチベロール、ウィドロール、ツヨプセノール、又
    はセドレノールであり、それらのアシル化物が、セドリ
    ルアセテートである請求項5記載の抗アレルギー剤。
  7. 【請求項7】 セダーウッドオイル、ユーカリオイル、
    パチョリオイル、サンダルウッドオイル、ベチバーオイ
    ル、グアイヤックウッドオイル、ベイオイル、クローブ
    オイル、カモミルオイル、ジンジャーオイル、クミンオ
    イル、ペッパーオイル、ローズマリーオイル、ヒノキオ
    イル、ヒバオイル、ピメントベリーレジノイド及びミル
    ラレジノイドからなる群より選ばれる1種以上の精油を
    含有する抗アレルギー剤。
  8. 【請求項8】 ヒドロキシ基を有するモノテルペン、ヒ
    ドロキシ基を有するセスキテルペン(グロブロール及び
    エピグロブロールを除く)及びそれらのアシル化物から
    なる群より選ばれる1種以上を含有するアトピー性皮膚
    炎予防・改善剤。
  9. 【請求項9】 ヒドロキシ基を有するモノテルペンが、
    l−メントール又はシトロネロールであり、ヒドロキシ
    基を有するセスキテルペンが、ファルネソール、グアイ
    オール、パチョリアルコール、セドロール、サンタロー
    ル、ベチベロール、ウィドロール、ツヨプセノール、又
    はセドレノールであり、そられのアシル化物が、セドリ
    ルアセテートである請求項8記載のアトピー性皮膚炎予
    防・改善剤。
  10. 【請求項10】 セダーウッドオイル、ユーカリオイ
    ル、パチョリオイル、サンダルウッドオイル、ベチバー
    オイル、グアイヤックウッドオイル、ベイオイル、クロ
    ーブオイル、カモミルオイル、ジンジャーオイル、クミ
    ンオイル、ペッパーオイル、ローズマリーオイル、ヒノ
    キオイル、ヒバオイル、ピメントベリーレジノイド及び
    ミルラレジノイドからなる群より選ばれる1種以上の精
    油を含有するアトピー性皮膚炎予防・改善剤。
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