JP2000308778A - 自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置 - Google Patents

自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置

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JP2000308778A
JP2000308778A JP2000036858A JP2000036858A JP2000308778A JP 2000308778 A JP2000308778 A JP 2000308778A JP 2000036858 A JP2000036858 A JP 2000036858A JP 2000036858 A JP2000036858 A JP 2000036858A JP 2000308778 A JP2000308778 A JP 2000308778A
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blanket
cloth
female
corner
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JP2000036858A
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English (en)
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Yutaka Hirasawa
裕 平澤
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Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーナーメスにより損傷を発生させることな
く玉布を裏返しできると共に確実に玉布のコーナー部が
裏返しできるようにする。 【解決手段】 上昇動作により対をなすメス部13を玉
布1に貫通して切り込み3を形成するコーナーメス装置
10と、メス部13による切り込み形成後のコーナーメ
ス装置10の下降動作時に玉布1を裏返しにする玉布裏
返し手段23と、を備える、自動玉縁縫い機の玉布裏返
し装置において、玉布裏返し手段23により玉布1を裏
返しにする際に、メス部13の刃14が玉布1に接触し
ない位置に退避動作させるようにメス部13に連結した
メス退避手段19を備える。メス退避手段19によるメ
ス部13の退避動作は、メス部13の刃14の向きを可
変とすることにより行われ、その可変動作は、メス部1
3の内方方向への傾倒動作により行われる。メス部13
は、上下動するメス支持部材12の上方に取り付けられ
ていて、メス支持部材12には、メス部13を退避動作
する駆動手段17が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動玉縁縫い機の
玉布裏返し装置に関し、特に、縫製物である玉布の裏返
しの際に、コーナーメスとの接触により玉布に損傷を発
生させないようにするための保護対策に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動玉縁縫い機において、2本針ミシン
により縫い付けられた玉布を、一対のコーナーメスによ
り縫い目端部に一対のV字型の切り込みを形成する際に
同時に裏返す玉布裏返し装置が、米国特許第2,52
9,072号明細書により公知となっている。その玉布
裏返し装置は、同明細書中の符号を併記して説明すれ
ば、ピストンシリンダ機構により上下動を行うコーナー
メス装置の先端に備えられる一対のメス部17,17の
下方部に、生地に対し摩擦を高める凹凸形状をもったゴ
ム部12,12が配置された構成のものである。
【0003】その玉布裏返し装置によると、ピストンシ
リンダ機構により下方から突き上げられた際、コーナー
メス装置先端のメス部17,17により縫製物(玉布
B)にV字型の切り込みが形成され、そのまま玉布を貫
通して両側のゴム部12,12が上方へ出る形となる。
その後、コーナーメス装置はピストンシリンダ機構の戻
り動作により待機位置に向かって下降を行う。その際、
両側のゴム部12,12の生地に対する摩擦力によっ
て、玉布Bが下方へ向かって裏返される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の玉
布裏返し装置は、前述した通り、コーナーメス装置のピ
ストンシリンダ機構の上下動のみを使用した玉布裏返し
機構であり、玉布Bを裏返すための両側のゴム部12,
12が生地に振れながら下降した後に、先端部のメス部
17,17が続いて下降する形となる。しかし、その際
に、裏返された玉布Bに対してメス部17,17が触れ
る可能性があり、縫製を終了した最終の完成品として、
メス部17,17により所定位置以外の部分を切ってし
まうなどの損傷を与え、不良品を発生させてしまう場合
があった。また、玉布の長手方向両端のコーナー部に当
接する部材が存在せず、コーナー部の玉布を確実に裏返
すことができなかった。
【0005】そこで、本発明は、適切に玉布裏返しを行
うことを目的とし、コーナーメスにより損傷を発生させ
ることなく玉布を裏返しできると共に確実に玉布のコー
ナー部が裏返しできるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1に記載の発明は、上昇動作により対をなすメス
部を玉布に貫通して切り込みを形成するコーナーメス装
置と、メス部による切り込み形成後のコーナーメス装置
の下降動作時に玉布を裏返しにする玉布裏返し手段と、
を備える、自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置において、
玉布裏返し手段により玉布を裏返しにする際に、メス部
の刃が玉布に接触しない位置に退避動作させるようにメ
ス部に連結したメス退避手段を備えた構成、を特徴とし
ている。
【0007】ここで、コーナーメス装置としては、ピス
トンシリンダ機構の駆動により上下動作されるものが代
表的であるが、駆動形式や機構は他の構成によるもので
あっても良い。玉布裏返し手段としては、生地に対し摩
擦を高めるゴム部材が代表的で、その形状は自由である
が、他の材質によるものでも生地に対し摩擦を高める機
能を有するものであれば何でも良い。メス退避手段とし
ては、例えば、メス部をそれぞれ内方へと平行にスライ
ド移動してメス部の刃を内方へと後退して退避させるも
のや、メス部をそれぞれ上下方向の軸を回転軸として回
転してメス部の刃を内方へと方向転換させて退避させる
ものや、メス部をそれぞれ内方へと傾倒してメス部の刃
を内方へと傾倒して退避させるもの等が考えられるが、
他のものであっても良い。また、駆動形式や機構は、例
えば、ピストンシリンダ機構を駆動源とするリンク機構
が挙げられるが、これに限らず他のものでも良い。
【0008】以上のように、請求項1に記載の発明によ
れば、コーナーメス装置の上昇動作での対をなすメス部
による切り込み形成後の下降動作で玉布裏返し手段によ
り玉布を裏返しする際に、メス部の刃が玉布に接触しな
い位置に退避動作させるようにメス部に連結したメス退
避手段を備えた玉布裏返し装置なので、玉布裏返し手段
により玉布を裏返しする際には、メス退避手段が対をな
すメス部を退避動作して刃が玉布に接触しないことか
ら、コーナーメスの刃との接触による損傷を与えること
なく玉布裏返しが行える。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置であって、メス退避
手段によるメス部の退避動作は、メス部の刃の向きを可
変とするようにした構成、を特徴としている。
【0010】このように、請求項2に記載の発明によれ
ば、請求項1に記載のメス退避手段によるメス部の内方
への退避動作が、メス部の刃の向きを変えることにより
行われるので、例えメス部に玉布が接触したとしても玉
布が切れるということがない。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置であって、メ
ス部の刃の向きを可変とする可変動作は、メス部の内方
方向への傾倒動作により行われるようにした構成、を特
徴としている。
【0012】このように、請求項3に記載の発明によれ
ば、請求項2に記載のメス部の刃の向きを可変とする可
変動作が、メス部の内方方向への傾倒動作により行われ
るので、簡単な構成をもってメス部が内方への移動動作
と刃の向きを変える可変動作とを同時に行える。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置であって、メス部の
内方への傾倒動作は、メス部よりも内方に離間する支点
を中心とした回動により行われるようにした構成、を特
徴としている。
【0014】このように、請求項4に記載の発明によれ
ば、請求項3に記載のメス部の内方への傾倒動作が、メ
ス部よりも内方に離間する支点を中心とした回動により
行われるので、内方に離間する支点を中心としたメス部
の回動による傾倒動作が行える。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置であって、メス部
は、上下動するメス支持部材の上方に取り付けられてい
て、メス支持部材には、メス部を退避動作する駆動手段
が取り付けられている構成、を特徴としている。例え
ば、駆動手段は、ピストンシリンダ機構の駆動によりメ
ス部を回動動作するものが挙げられるが、駆動形式や機
構は他の構成によるものであっても良い。
【0016】このように、請求項5に記載の発明によれ
ば、請求項1に記載のメス部が、上下動するメス支持部
材の上方に取り付けられていて、そのメス部を退避動作
する駆動手段がメス支持部材に取り付けられているの
で、メス部を上方に取り付けたメス支持部材にメス部退
避動作のための駆動手段をユニット化して取り付けでき
る。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置であって、外側端に
メス部を取着し、内側端に駆動手段の駆動部を連結し、
メス支持部材に外側端と内側端との間を回転自在に支承
される回動部材を有している構成、を特徴としている。
【0018】このように、請求項6に記載の発明によれ
ば、メス部を外側端に取着し、請求項5に記載の駆動手
段の駆動部を内側端に連結し、メス支持部材に外側端と
内側端との間を回転自在に支承される回動部材を有して
いるので、メス部の駆動系を簡単な構成にできる。
【0019】また、請求項7に記載の発明は、上昇動作
により対をなすメス部を玉布に貫通して切り込みを形成
するコーナーメス装置と、メス部による切り込み形成後
のコーナーメス装置の下降動作時に玉布を裏返しにする
玉布裏返し手段と、を備える、自動玉縁縫い機の玉布裏
返し装置において、玉布裏返し手段により玉布を裏返し
にする際に、玉布のコーナー部分に係合して裏返しを行
うように外方へと突出する突出部を備えた構成、を特徴
としている。
【0020】このように、請求項7に記載の発明によれ
ば、コーナーメス装置の上昇動作での対をなすメス部に
よる切り込み形成後の下降動作で玉布裏返し手段により
玉布を裏返しする際に、玉布のコーナー部分に係合して
裏返しを行うように外方へと突出する突出部を備えた玉
布裏返し装置なので、玉布裏返しの際において、外方へ
と突出した状態の突出部によっても、玉布裏返し手段に
続いて玉布を裏返しできる。
【0021】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置であって、メス部よ
りも内方に離間する支点を中心に回動してメス部の内方
への傾倒を行わせ、メス部の刃先とは反対側の端部に突
出部を形成し、メス部が傾倒動作した際に、突出部が外
方に向いて突出した状態になるようにした構成、を特徴
としている。
【0022】このように、請求項8に記載の発明によれ
ば、内方に離間した支点を中心に回動してメス部が内方
へ傾倒動作した際に、メス部の刃先とは反対側の端部に
形成した、請求項7に記載の突出部が外方に向いて突出
した状態になるので、玉布裏返しの際において、メス部
の内方への傾倒動作により外方に向いて突出した状態の
突出部によって、玉布裏返し手段に続いて玉布を裏返し
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る自動玉縁縫
い機の玉布裏返し装置の実施の形態例を図1から図5に
基づいて説明する。先ず、図1は、本発明を適用した一
例としての自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置の要部を示
す概略正面図で、コーナーメス装置のメス部の退避動作
(向き可変動作)を表すとともに、玉布の縫い目及びコ
ーナーメスによる切り込みを平面視状態で合成して表し
た図である。この図1において、1は玉布、2はミシン
縫い目、3はセンター切り込み、4はV字型切り込み、
10はコーナーメス装置、11は昇降ロッド、12はメ
ス支持部材、13はメス部、14は刃、14aは刃先、
15は回動部材、15aは突出端部(突出部)、16は
支点軸(支点)、17はピストンシリンダ機構(駆動手
段)、18はピストンロッド、19はメス退避手段、2
2は側面ゴム部(玉布裏返し手段)、23は外側突出ゴ
ム部(玉布裏返し手段)である。
【0024】この実施の形態例において、玉布裏返し装
置は、公知のように、図示しない自動玉縁縫い機に装備
されていて、図示のように、コーナーメス装置10を備
えている。自動玉縁縫い機において、図示しない2本針
ミシンにより縫い付けられた玉布1は、コーナーメス装
置10によって、平行する縫い目2,2の間で図示しな
いセンターメスによるセンター切り込み3の端部に一対
のV字型の切り込み4,4が形成される。なお、玉布1
は、図2以降に示すように、玉布保持板5に位置決め保
持される。コーナーメス装置10は、左右一対の昇降ロ
ッド11,11を有するコーナーメスユニットで、図示
しないピストンシリンダ機構(昇降手段)の駆動によっ
て、矢印で示したように、昇降動作が行われる。
【0025】昇降ロッド11の上端部にメス支持部材1
2が固定して備えられ、このメス支持部材12上にメス
部13が回動自在に備えられている。メス部13は、断
面V字型をなすもので、図示のように、外側に刃14が
向いていて、上端の刃先14aが細く鋭い形状となって
いる。具体的には、メス支持部材12の上端に回動部材
15が支点軸(支点)16により回動自在に取り付けら
れていて、この回動部材15の外側端にメス部13が固
定して備えられている。そして、回動部材15の内側端
には、駆動手段としてのピストンシリンダ機構17が連
結されている。即ち、メス支持部材12の相対向する内
側面にシリンダピストン機構17が固定されていて、こ
のピストンシリンダ機構17から上方に突出する駆動部
としてのピストンロッド18の上端が回動部材15の内
側端に連結軸18aを介して連結されている。
【0026】ここで、回動部材15の支点軸16からメ
ス部13の刃14の最も外側に位置する下端14bまで
の距離Aよりも支点軸16から連結軸18aまでの距離
Bの方が短くなるように構成している。また、回動部材
15は、メス部13が上昇して玉布の両端にV字型の切
り込みを入れる位置よりも外側へと回動しないように、
メス支持部材12のストッパ12aと当接して過剰な外
方への回動を規制されている。回動部材15の外側端下
方には、突出部としての突出端部15aが形成されてお
り、突出端部15aは、回動前はメス部13の刃14の
下端14bの延長上よりも内方に位置しており、回動後
に回動前のメス部13の刃14の下端14bの延長上に
位置するように形成されている。
【0027】以上の回動部材15及びピストンシリンダ
機構17により、矢印並びに仮想線で示したように、メ
ス部13が支点軸16を中心に回動して内方に傾いて、
その刃14が回動前の刃14の下端14bよりも内方に
退避した状態になるようにするメス退避手段(メス向き
可変手段)19が構成されている。さらに、メス支持部
材12には、下半部に側面ゴム部22が固定して備えら
れるとともに、上半部に外側へ突出した外側突出ゴム部
23が固定して備えられている。このような側面ゴム部
22及び外側突出ゴム部23が、後述するように、玉布
裏返し手段として機能する。
【0028】次に、以上の玉布裏返し装置の動作並びに
作用について説明する。図2は、図1と同様の要部概略
正面図で、玉布へのコーナーメスによる切り込み前の状
態を示した図である。即ち、前述したように、2本針ミ
シンにより縫い付けられて玉布保持板5に位置決め保持
された玉布1に対し、コーナーメス装置10を下方の下
降位置に待機させた状態で、ピストンシリンダ機構1
7,17のピストンロッド18,18を伸ばし回動部材
15,15をストッパ12a,12aに当接した状態に
する。こうすることで、図示のように、回動部材15,
15を水平状態にして、メス部13,13を垂直状態に
しておく。
【0029】図3は、図2に続いて、玉布へのコーナー
メスによる切り込み後の状態を示した要部概略正面図で
ある。即ち、図2の状態から、図示しないピストンシリ
ンダ機構の駆動で、矢印で示したように、左右の昇降ロ
ッド11,11を上昇動作させる。このような昇降ロッ
ド11,11の上昇動作の過程で、先ず、左右のメス部
13,13により玉布1にV字型切り込み4,4を形成
してから、メス退避手段19,19と側面ゴム部22,
22及び外側突出ゴム部23,23を前記センター切り
込み3に貫通させる。左右のメス部13,13が玉布1
に接触する時、回動部材15,15には支点軸16,1
6を中心として外側(図1における矢印方向とは反対
側)へと回転させる力が働くが、回動部材15,15
は、メス支持部材12,12のストッパ12a,12a
に当接するので、外側へと回動することはない。また、
突出端部15aが貫通するとき、突出端部15aは、メ
ス部13の刃14の下端14bの延長上よりも内方に位
置しているから、玉布1に対して無理な負荷がかかるこ
となくスムーズに貫通することができる。
【0030】そして、図4は、図3に続いて、メス部の
退避動作(向き可変動作)状態を示した要部概略正面図
である。即ち、図3の状態から、ピストンシリンダ機構
17,17のピストンロッド18,18を、矢印で示し
たように、縮めた状態にする。このようなピストンロッ
ド18,18の縮み動作により、矢印で示したように、
回動部材15,15が支点軸16,16を中心に内側へ
回動して斜めの状態になって、メス部13,13が刃1
4,14を上方に向けて内側へ傾いた状態になる。この
状態において、突出端部15aは、回動前のメス部13
の刃14の下端14bの延長上に位置している。ここ
で、回動部材15の支点軸16からメス部13の刃14
の下端14bまでの距離Aよりも支点軸16から連結軸
18aまでの距離Bの方が短くなるように構成している
から、メス部13を内側に傾けるのに必要なストローク
を短くすることができるので、駆動手段としてのピスト
ンシリンダ機構に小型のものを適用することができる。
【0031】図5は、図4に続いて、玉布裏返し動作後
の状態を示した要部概略正面図である。即ち、図4の状
態から、前記ピストンシリンダ機構の駆動で、左右の昇
降ロッド11,11を下降動作させる。このような昇降
ロッド11,11の下降動作の過程で、先ず、側面ゴム
部22,22との接触による摩擦で玉布1の裏返しが開
始され、次いで、外側突出ゴム部23,23との接触に
よる摩擦で玉布1の裏返しが促進される。そして、回動
部材15の突出端部15aが玉布1に接触して玉布1の
前記V字型切り込み4の内方部分が裏返しされる。その
後、下降動作のストロークエンドになる。
【0032】このような玉布裏返し時において、メス部
13,13の刃14,14は、図示したように、上方に
向けた状態で、回動前のメス部13の刃14の下端14
bの延長上よりも内側に位置しているため、玉布1に刃
14,14が接触する心配がない。従って、玉布1に従
来のような切断などの損傷を与えるのを回避できる。
【0033】なお、以上の実施の形態例においては、ピ
ストンシリンダ機構による昇降手段及び駆動手段とした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動形式
や機構は他の構成によるものであっても良い。また、メ
ス部や玉布裏返し手段の形状等も任意であり、その他、
具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であるこ
とは勿論である。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
係る自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置によれば、玉布裏
返し手段により玉布を裏返しする際において、対をなす
メス部をメス退避手段が退避動作させることによって、
メス部の刃が玉布に接触しないため、コーナーメスの刃
との接触による損傷を与えることなく玉布裏返しを行う
ことができる。
【0035】請求項2に記載の発明に係る自動玉縁縫い
機の玉布裏返し装置によれば、メス退避手段によるメス
部の内方への退避動作が、メス部の刃の向きを変えるこ
とにより行われるため、請求項1に記載の発明により得
られる効果に加え、例えメス部に玉布が接触したとして
も玉布が切れるということがないといった利点が得られ
る。
【0036】請求項3に記載の発明に係る自動玉縁縫い
機の玉布裏返し装置によれば、メス部の刃の向きを可変
とする可変動作が、メス部の内方方向への傾倒動作によ
り行われるため、請求項2に記載の発明により得られる
効果に加え、簡単な構成をもってメス部の内方への移動
動作と刃の向きを変える可変動作とを同時に行うことが
できるといった利点が得られる。
【0037】請求項4に記載の発明に係る自動玉縁縫い
機の玉布裏返し装置によれば、メス部の内方への傾倒動
作が、メス部よりも内方に離間する支点を中心とした回
動により行われるため、請求項3に記載の発明により得
られる効果に加え、内方に離間する支点を中心としたメ
ス部の回動による傾倒動作を行うことができるといった
利点が得られる。
【0038】請求項5に記載の発明に係る自動玉縁縫い
機の玉布裏返し装置によれば、上下動するメス支持部材
の上方にメス部が取り付けられていて、そのメス部を退
避動作する駆動手段がメス支持部材に取り付けられてい
るため、請求項1に記載の発明により得られる効果に加
え、メス部を上方に取り付けたメス支持部材にメス部退
避動作のための駆動手段をユニット化して取り付けする
ことができるといった利点が得られる。
【0039】請求項6に記載の発明に係る自動玉縁縫い
機の玉布裏返し装置によれば、メス部を外側端に取着
し、駆動手段の駆動部を内側端に連結し、メス支持部材
に外側端と内側端との間を回転自在に支承される回動部
材を有しているため、請求項5に記載の発明により得ら
れる効果に加え、メス部の駆動系を簡単な構成のものに
することができるといった利点が得られる。
【0040】また、請求項7に記載の発明に係る自動玉
縁縫い機の玉布裏返し装置によれば、玉布裏返しの際に
おいて、外方へと突出した状態の突出部によっても、玉
布裏返し手段に続いて玉布を裏返しすることができる。
【0041】請求項8に記載の発明に係る自動玉縁縫い
機の玉布裏返し装置によれば、内方に離間した支点を中
心に回動してメス部が内方へ傾倒動作した際に、メス部
の刃先とは反対側の端部に形成した突出部が外方に向い
て突出した状態になるため、玉布裏返しの際において、
メス部の内方への傾倒動作により外方に向いて突出した
状態の突出部によって、請求項7に記載の発明のよう
に、玉布裏返し手段に続いて玉布を裏返しすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としての自動玉縁縫い機
の玉布裏返し装置の要部を示す概略正面図で、コーナー
メス装置のメス部の退避動作(向き可変動作)を表すと
ともに、玉布の縫い目及びコーナーメスによる切り込み
を平面視状態で合成して表した図である。
【図2】図1と同様の要部概略正面図で、玉布へのコー
ナーメスによる切り込み前の状態を示した図である。
【図3】図2に続いて、玉布へのコーナーメスによる切
り込み後の状態を示した要部概略正面図である。
【図4】図3に続いて、メス部の退避動作(向き可変動
作)状態を示した要部概略正面図である。
【図5】図4に続いて、玉布裏返し動作後の状態を示し
た要部概略正面図である。
【符号の説明】
1 玉布 2 ミシン縫い目 3 センター切り込み 4 V字型切り込み 5 玉布保持板 10 コーナーメス装置 11 昇降ロッド 12 メス支持部材 12a ストッパ 13 メス部 14 刃 14a 刃先 14b 下端 15 回動部材 15a 突出端部(突出部) 16 支点軸(支点) 17 ピストンシリンダ機構(駆動手段) 18 ピストンロッド 18a 連結軸 19 メス退避手段 22 側面ゴム部(玉布裏返し手段) 23 外側突出ゴム部(玉布裏返し手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上昇動作により対をなすメス部を玉布に貫
    通して切り込みを形成するコーナーメス装置と、 メス部による切り込み形成後のコーナーメス装置の下降
    動作時に玉布を裏返しにする玉布裏返し手段と、を備え
    る、自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置において、 玉布裏返し手段により玉布を裏返しにする際に、メス部
    の刃が玉布に接触しない位置に退避動作させるようにメ
    ス部に連結したメス退避手段を備えたこと、を特徴とす
    る自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置。
  2. 【請求項2】メス退避手段によるメス部の退避動作は、
    メス部の刃の向きを可変とすること、を特徴とする請求
    項1に記載の自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置。
  3. 【請求項3】メス部の刃の向きを可変とする可変動作
    は、メス部の内方方向への傾倒動作により行われるこ
    と、を特徴とする請求項2に記載の自動玉縁縫い機の玉
    布裏返し装置。
  4. 【請求項4】メス部の内方への傾倒動作は、メス部より
    も内方に離間する支点を中心とした回動によること、を
    特徴とする請求項3に記載の自動玉縁縫い機の玉布裏返
    し装置。
  5. 【請求項5】メス部は、上下動するメス支持部材の上方
    に取り付けられていて、 メス支持部材には、メス部を退避動作する駆動手段が取
    り付けられていること、を特徴とする請求項1に記載の
    自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置。
  6. 【請求項6】外側端にメス部を取着し、内側端に駆動手
    段の駆動部を連結し、メス支持部材に外側端と内側端と
    の間を回転自在に支承される回動部材を有すること、を
    特徴とする請求項5に記載の自動玉縁縫い機の玉布裏返
    し装置。
  7. 【請求項7】上昇動作により対をなすメス部を玉布に貫
    通して切り込みを形成するコーナーメス装置と、 メス部による切り込み形成後のコーナーメス装置の下降
    動作時に玉布を裏返しにする玉布裏返し手段と、を備え
    る、自動玉縁縫い機の玉布裏返し装置において、 玉布裏返し手段により玉布を裏返しにする際に、玉布の
    コーナー部分に係合して裏返しを行うように外方へと突
    出する突出部を備えたこと、を特徴とする自動玉縁縫い
    機の玉布裏返し装置。
  8. 【請求項8】メス部よりも内方に離間する支点を中心に
    回動してメス部の内方への傾倒を行わせ、 メス部の刃先とは反対側の端部に突出部を形成し、 メス部が傾倒動作した際に、突出部が外方に向いて突出
    した状態になること、を特徴とする請求項7に記載の自
    動玉縁縫い機の玉布裏返し装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007029641A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Juki Corp 玉縁縫いミシン
CN105525455A (zh) * 2016-01-26 2016-04-27 宁波舒普机电股份有限公司 一种拉链无缝安装设备的切料机构
CN108166171A (zh) * 2017-12-28 2018-06-15 苏州匠博智能科技有限公司 一种包边带剪斜尖角机构

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