JPH084838B2 - 折曲げプレス機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は一つ若しくはそれ以上の側辺に沿う境界で折
り曲げられたプレートの製造に用いられる折曲げプレス
機に関する。

［従来技術］ 本発明の技術分野においては、折曲げプレス機と称さ
れる装置は周知であり、この装置は基本的にブランクホ
ルダとして機能する下部カウンタブレード及び上部カウ
ンタブレードを有している。これら下部カウンタブレー
ド及び上部カウンタブレードは適宜の構造体によって略
長手方向に支持されている。また上述したプレス機はキ
ャリッジを有しており、同キャリッジは上部折曲げブレ
ード及び下部折曲げブレードを支持し、かつこれらが同
時に動くようにしている。上部折曲げブレード及び下部
折曲げブレードは上述した二つのカウンタブレードと共
働して、プレートの境界に沿って同プレートを上方又は
下方に折り曲げる。この場合、下部折曲げブレードは上
記カウンタブレードによって、一定の位置に保持され
る。

［解決すべき問題点］ しかしながら上述した従来のプレス機においては、プ
レートを上方または下方に折り曲げることができるよう
に折曲げブレードを動かすためには、予め適宜の改造が
必要であった。また、境界に沿って折曲げられるプレー
トの折曲げ角度をコントロールするための予備的な手段
が必要であった。

従って上述した従来のプレス機は構造が複雑であり、
また折曲げ作業中にブレードの予備的な位置決め制御や
移動制御を行わなければならないために、本質的に操作
が複雑であった。特に、ある従来のプレス機においては
折曲げブレードが水平に配置された回転体上に取り付け
られており、また楔状のロッドがブレードに従って回転
する。この楔状のロッドは長手方向に沿って移動可能で
あり、またこの移動に伴って前記回転体に対してブレー
ドの傾斜角が変化する。ブレードを駆動する手段は、ブ
レードを反対方向に押しやり、偏位させようとする手段
に抗するもので、ブレードの全長にわたって直線的に配
置された複数のピストンからなり、またこれらの装置は
ブレードに従って動作し、予め設定された方向に回転す
る。したがってこのブレードを駆動する装置は複数あっ
て非常に複雑であった。

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので従来のプレ
ズ機よりも構造的及び機能的に単純な折曲げプレス機を
提供することを目的とする。

［問題点の解決手段］ 本発明の一実施例においては、二つのブレードが、Ｃ
字状でかつ複数の流体駆動シリンダによって駆動される
カッターブロックに固定されている。シリンダの位置は
装置の全長にわたって長手方向に配置されたシャフトの
動きに従って予め決定される。一つまたは複数の偏心要
素がシャフトの回りに位置決めされていることにより、
及び偏心要素が各シリンダんに対応して位置決めされて
いることにより、シャフトの両端がプレス機の固定側面
に回転可能に取り付けられている。偏心要素はシリンダ
の下方延在部上に設けられた適宜の座部内に位置決めさ
れている。実際にはシャフトの角度位置がシリンダの位
置を決定し、従って流体駆動シリンダが作動によるプレ
ートの折曲げ角度が予め決定される。

本発明においては折曲げブレードを支持するＣ字状の
構造体の背面に転動要素が設けられており、前記ブレー
ドの一方がカウンターブレードの前に位置した時にこの
転動要素が、前記構造体の曲面に沿って前方に移動し、
これによってブレードがプレートを折り曲げる。

本装置においては、単一の要素で、プレートを予め定
められた角度に折曲げる上述のシャフトの角度位置をコ
ントロールするので、従来の装置に比べて構造が極めて
単純である。本発明にかかる装置を用いることにより、
プレートを極めて僅かな角度折曲げたり、また90゜以上
の大きな角度に折り曲げたりすることができる。

［実施例］ 第１図は本発明の実施例を示している。符号１は下部
カウンターブレードであり、同下部カウンターブレード
１はＬ字状の固定構造体２の直立部２′に固定されてい
る。上部カウンターブレード５を支持する４が固定構造
体２の上部の点３において回転可能に設けられている。
下部カウンターブレード１を上部カウンターブレード５
の間にはプレートが設けられており、同プレートは上部
カウンターブレード５を持ち上げることにより、下部カ
ウンターブレード１と上部カウンターブレード５の間に
挿入される。上述した二つの構造体の間の空間内にはカ
ッターブロック６が位置決めされており、同カッターブ
ロック６は断面がＣ字状をなすと共に、本装置の全長に
わたって長手方向に伸びるキャリッジ有している。また
同カッターブロック６はその端部に各々上部ブレード７
及び下部ブレード８を有しており、これら上部ブレード
７及び下部ブレード８は二つのカウンターブレードに対
応して曲げられた凹部を有している。ここで下部ブレー
ド８はプレートを上方に折り曲げる働きをする一方、上
部ブレード７はプレートを下方に折り曲げる働きをす
る。これらブレード及びカウンターブレードは周知の方
法によって位置決めされる。

前記カッターブロック６は、シャフト10を有する一つ
若しくは複数の流体作動シリンダ９によって、支持さ
れ、同流体作動シリンダ９によって移動可能に位置決め
されている。上記シャフト10は略垂直に伸びその上端部
はカッターブロック６の下面に回転可能に取り付けられ
ている。各流体作動シリンダ９は下部延在体11を有して
おり、同下部延在体11内部には軸方向に座部が形成され
ている。更に同座部内にはシャフト13上に位置決めされ
た偏心部材12が挿入されている。シャフト13は本装置の
全長にわたって延在し、かつ装置の固定された側壁上の
回転中心13′において両端部が回転可能に取り付けられ
ている。本装置においてはシャフト13が回転することに
より、流体作動シリンダ９が上下し、従ってカッターブ
ロック６が上下に位置決めされる。図に示されているよ
うに、偏心部材12は円形をなすのが望ましい。

また、各流体作動シリンダ９の近傍にはシャフト13を
支持し、同一領域においてシャフト13が曲がるのを防ぐ
シャフト支持手段を設けるのが望ましい。

カッターブロック６の後面には複数の転動手段14およ
び15が設けられており、同転動手段14および15はトラッ
ク16および17上で回転する。トラック16および17は全体
的に垂直方向に延び、その両端18は転動手段14およ15の
半径よりも大きな半径を有するように円く形成されてい
る。

第２図及び第３図において、偏心部材12が回転して、
その軸心がシャフト13の回転体回転中心13′上に位置し
ているときは、折畳みプレス機はプレート19上方に折り
曲げる。この場合プレート19は下部カウンターブレード
１と上部カウンターブレード５の間に保持されている。
また更に、偏心部材12の軸心が回転体回転中心13′に対
して更に持ち上げられると、シャフト10の軌道は常に一
定なのでプレート19はさらに大きな角度に折り曲げられ
る。下部ブレード８によって加えられる大きな力によ
り、また下部カウンターブレード１及び上部カウンター
ブレード５によって加えられる折曲げ力によりプレート
が折り曲げられる。この場合カッターブロック６が、あ
る点を通り過ぎると曲線的に移動する。即ち転動手段15
が、垂直に移動してトラック16の端に達した後、丸く形
成された部分18に沿って曲線的に移動することにより、
カッターブロック６が曲線的に移動し、これによって上
部ブレード７が二つのカウンターブレード上に重なる。

第４図及び第５図は逆に偏心部材12の軸心が、シャフ
トの回転体回転中心13′の下方に位置している状態を示
している。本発明に係る装置はプレート19を下方に折り
曲げることができる。特に、偏心部材12の軸心部分が回
転中心13′の軸心に関して、より小さい場合には、プレ
ートは強く折り曲げられる。またこの場合、下部トラッ
ク16の下端部分18が丸く形成されているので、下部トラ
ック16に沿って移動する転動手段14がカッターブロック
６を曲線的に移動させ、これによってプレート19が折り
曲げられる。

本発明の他の実施例においては、上述したトラック16
および17に代えて単一のトラックを設けることも可能で
ある。この単一のトラックは両端が丸く形成されてお
り、この単一のトラックに沿って転動手段14および15が
移動する。

上述した記載から明らかなように、本発明に係る装置
は、類似の機能を果たすように設計された従来の装置に
比べて、構造の観点において極めてシンプルである。ま
た更に上述の記載から明からなように、本発明に係る装
置においては従来の装置に比べて極めて簡単な構造で、
常にあらかじめ定められた一定の角度に折り曲げること
ができる。上部ブレード７に酔ってプレート19を下方に
折り曲げ、及び下部ブレード８によって上方に折り曲げ
ることができるように、カッターブロック６を構成する
ことができるならば、実施例として上述した手段とは異
なる手段を用いて流体作動シリンダ９の位置を変えるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る装置全体を示す斜視図、 第２図及び第３図は各々同実施例により、プレートを上
方に折り曲げている状態を示す側面図、 第４図及び第５図は各々同実施例により、プレートを下
方に折り曲げている状態を示す側面図である。 1:下部カウンターブレード、2:固定構造体、3:点、4:支
持体、5:上部カウンターブレード、6:カッターブロッ
ク、7:上部ブレード、8:下部ブレード、9:流体作動シリ
ンダ、10:シャフト、11:下部延在体、12:偏心部材、13:
シャフト、14及び15:転動手段、16及び17:トラック、1
8:トラックの端部、19:プレート。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プレートを折り曲げる折曲げプレス機であ
   って、固定された下部カウンターブレード（１）及び該
   下部カウンターブレードに対して垂直方向に移動可能に
   設けられた上部カウンターブレード（５）を有し、該下
   部カウンターブレード（１）及び上部カウンターブレー
   ド（５）はこれらの間でプレート（19）を保持し、 更に前記プレス機は、前記上部及び下部カウンターブレ
   ードに関して垂直方向に移動可能なカッターブロック
   （６）と、該カッターブロックによって支持された一対
   の折曲げブレード（７）及び（８）と、下端に前記下部
   カウンターブレード（１）が固定された直立部（２′）
   を有するＬ字状の固定構造体（２）と、前記プレス機の
   上部に設けられ、その後部を中心として前記固定構造体
   （２）に対し回転可能な支持体（４）とを有し、 前記上部カウンターブレード（５）がその前部において
   前記固定構造体（２）に固定され、 前記カッターブロック（６）が、前記固定構造体
   （２）、支持体（４）並びに上部及び下部カウンターブ
   レード（１）及び（５）の間に形成された空間内に位置
   決めされ、 更に、前記カッターブロック（６）がＣ字状をなし且つ
   少なくとも一つのシャフト（10）によって垂直方向に駆
   動されると共に該シャフト（10）が流体作動シリンダ
   （９）によって駆動され且つ前記カッターブロックの下
   面に回転可能に取り付けられ、 また更に、前記カッターブロックがその後面において複
   数の転動手段（14）および（15）を有し、 前記プレス機が垂直方向に配置された少なくとも一つの
   トラック（16）および（17）を有すると共に、前記転動
   手段が該トラック上を移動し、 前記トラックの端部（18）は前記転動手段（15）の半径
   よりも大きな曲率で丸く形成され、トラックの該端部が
   一定位置に位置決めされることにより、前記上部ブレー
   ド（７）若しくは前記下部ブレード（８）が前記カウン
   ターブレードの前面に位置決めされたときにカッターブ
   ロック（６）が曲線的に移動し、 前記プレス機が前記流動作動シリンダ（９）の下端部の
   位置を連続的に変化させる手段を有する、ことを特徴と
   する折曲げプレス機。
2. 【請求項２】請求の範囲第１項記載の折曲げプレス機に
   おいて、複数のシリンダが設けられ且つ前記流体作動シ
   リンダ（９）の下端部の位置を連続して変化させる手段
   は前記プレス機全長にわたって長手方向に伸びるシャフ
   ト（13）を有すると共に該シャフト（13）は、前記プレ
   ス機の固定側面上の回転中心（13′）において回転可能
   に取り付けられ且つシャフト（13）は回転中心（13′）
   に対して偏心的に設けられた複数の偏心部材（12）を有
   し、更に前記偏心部材は流体作動シリンダ（９）の下部
   延在体（11）上に形成された座部内に挿入され、及び前
   記シャフト（13）は前記座部内で所望の角度に回転可能
   であることを特徴とするプレス機。
3. 【請求項３】請求の範囲第１項記載のプレス機におい
   て、トラック（16）および（17）が設けられ、転動手段
   （14）および（15）が前記トラック上を移動することを
   特徴とするプレス機。
4. 【請求項４】請求の範囲第２項記載のプレス機におい
   て、前記偏心部材（12）の円形をなすと共にその軸が前
   記回転中心（13′）の上方に位置しているときに、プレ
   ート（19）が下部ブレード（８）によって上方に折り曲
   げられ、前記軸が前記回転中心（13′）に対して下方に
   位置しているときに、プレート（19）が上部ブレード
   （７）によって下方に折り曲げられることを特徴とする
   プレス機。