JP6759961B2 - ガラス板の切断方法及びその切断装置 - Google Patents

ガラス板の切断方法及びその切断装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス板の切断方法及びその切断装置に関する。
円盤状ガラスは、半導体ウェハの製造プロセス中における半導体ウェハの支持部材などとして、種々の分野で用いられている。
円盤状ガラスは、母材となるガラス板から切り出されて製造されるのが一般的である。母材となるガラス板の切断方法としては、例えば特許文献1に開示の方法が挙げられる。特許文献1に開示の切断方法は、ガラス板の一方の主面に円周線に沿ってスクライブ線を形成した後に、スクライブ線の外側部分の他方の主面に接触させたヒーターで外側部分を加熱膨張させることで、スクライブ線から厚み方向にクラックを伸展させ、スクライブ線の外側部分と内側部分とを分離するというものである。このような切断方法によれば、内側部分からなる円盤状ガラスの外周面を構成する切断端面が割断面となり、カッターなどで機械的に切削した場合よりも欠陥が少ない平滑面になるという利点がある。
特開2011−140423号公報
しかしながら、特許文献1に開示のように、スクライブ線の外側部分を加熱膨張させることのみによってスクライブ線からクラックを伸展させる場合、スクライブ線から厚み方向にクラックが伸びなかったり、クラックの伸び量が不十分であったりするなどし、スクライブ線の内側部分と外側部分とを分離できないときがある。その結果、切断不良が生じやすく、生産性が悪くなるという問題がある。このような傾向は、円盤状ガラスの直径が大きいときや、ガラス板の厚みが大きいときに特に顕著になる。
なお、円盤状ガラスを母材となるガラス板から切り出す場合に限らず、円以外の閉曲線状(例えば、楕円など)の輪郭線を有するガラス板を母材となるガラス板から切り出す場合にも同様の問題が生じ得る。
本発明は、一方の主面に閉曲線状のスクライブ線が形成されたガラス板からスクライブ線の内側部分を切り出すために、スクライブ線からクラックを確実に伸展させることを技術的課題とする。
上記の課題を解決するために創案された本発明は、厚み方向に対向する第一主面および第二主面のうち、第一主面に閉曲線状のスクライブ線が形成されたガラス板を、スクライブ線を境界として内側部分と外側部分とに切断するガラス板の切断方法であって、内側部分の第二主面を支持手段で支持すると共に、外側部分のスクライブ線に沿った一部領域で第一主面及び第二主面を折曲手段の一対の挟持部で挟持した状態で、折曲手段で外側部分の一部領域を第一主面側が凸となるように折り曲げてスクライブ線の一部からクラックを伸展させる折曲工程をスクライブ線に沿った複数箇所で行うことを特徴とする。このような構成によれば、折曲手段で挟持された外側部分の一部領域が折り曲げられるので、内側部分の面積が大きい場合や、ガラス板の厚みが大きい場合であっても、スクライブ線の一部からクラックを確実に伸展させることができる。そして、この折曲手段による折曲工程はスクライブ線に沿った複数箇所で行われるので、スクライブ線の全周又は略全周でクラックを確実に伸展させることができる。
上記の構成において、複数箇所での折曲工程において、内側部分の第二主面側と外側部分の第二主面側とが連続する非分離部分を少なくとも一部に残し、複数箇所での折曲工程の後に、外側部分を加熱膨張させ、非分離部分を分離する加熱工程を行うことが好ましい。このようにすれば、折曲工程では、内側部分と外側部分とが非分離部分によって僅かに繋がった状態で残るため、内側部分が外側部分に対して厚み方向に大きく移動して、内側部分の切断端面と外側部分の切断端面が互いに擦れ合うという事態を防止することができる。一方、加熱工程では僅かに残っている非分離部分だけを分離すればよいので、内側部分と外側部分とを確実に分離できる。また、加熱工程では、外側部分が加熱膨張により内側部分から離れた状態となるので、内側部分の切断端面と外側部分の切断端面が互いに擦れ合うことなく、内側部分を取り出すことができる。
上記の構成において、折曲手段が、スクライブ線から厚み方向に下した仮想直線と第二主面との交点を支点として外側部分の一部領域を折り曲げることが好ましい。このようにすれば、スクライブ線を中心として適切な曲げ応力を作用させることができ、スクライブ線から厚み方向にクラックが伸展しやすくなる。
上記の構成において、複数箇所における折曲工程を一箇所ずつ順に行ってもよい。このようにすれば、一つの折曲手段だけで、複数箇所における折曲工程の全てを行うことができる。この場合、所定位置にある折曲手段に対してガラス板側を移動させてもよいし、所定位置にあるガラス板に対して折曲手段側を移動させてもよいし、折曲手段とガラス板の両側を移動させてもよい。
上記の構成において、二回目以降の折曲工程における一対の挟持部で挟持する外側部分の一部領域が、それ以前の折曲工程におけるクラック形成範囲の一部と重複するか、又はクラック形成範囲と近接することが好ましい。このようにすれば、スクライブ線に沿う方向に確実にクラックを連続させることができる。特に、この方法は、折曲工程を四回以上行う場合に好適である。
上記の構成において、最初の折曲工程における折曲手段による折曲速度が、二回目以降の折曲工程における折曲手段による折曲速度よりも低速とすることが好ましい。このようにすれば、折曲手段による折り曲げ時に、切断端面にチッピング等の不良が生じにくくなる。
上記の構成において、一対の挟持部のうち、第二主面に接触する挟持部が、スクライブ線から厚み方向に下した仮想直線と第二主面との交点に接した位置又は交点から外側に離れた位置で第二主面に接触することが好ましい。このようにすれば、スクライブ線からクラックが内側に向かって斜めに伸展するのを防止することができる。
上記の構成において、支持手段が、内側部分の第二主面を吸着保持する平面部を有することが好ましい。このようにすれば、内側部分を支持手段に確実に保持できるので、折曲工程で、スクライブ線を中心とした曲げ応力を作用させやすくなる。
上記の構成において、折曲工程において、押え手段で内側部分の第一主面を支持手段側に押圧することが好ましい。このようにすれば、内側部分を支持手段に確実に保持できるので、折曲工程で、スクライブ線を中心とした曲げ応力を作用させやすくなる。
上記の課題を解決するために創案された本発明は、厚み方向に対向する第一主面および第二主面のうち、第一主面に閉曲線状のスクライブ線が形成されたガラス板を、スクライブ線を境界として内側部分と外側部分とに切断するガラス板の切断装置であって、内側部分の第二主面を支持する支持手段と、外側部分のスクライブ線に沿った一部領域で第一主面及び第二主面を挟持する一対の挟持部を有する折曲手段とを備え、折曲手段は、スクライブ線に沿った複数箇所で、外側部分の一部領域を第一主面側が凸となるように折り曲げるように構成されていることを特徴とする。このような構成によれば、既に述べた対応する構成と同様の効果を享受することができる。
上記の構成において、折曲手段で折り曲げられた外側部分を加熱膨張させる加熱手段を備えていることが好ましい。
上記の構成において、折曲手段が、スクライブ線から厚み方向に下した仮想直線と第二主面との交点を支点として外側部分の一部領域を折り曲げるように構成されていることが好ましい。
上記の構成において、支持手段が、内側部分の第二主面を吸着保持する平面部を有することが好ましい。
上記の構成において、内側部分の第一主面を支持手段側に押圧する押圧手段を備えていることが好ましい。
以上のような本発明によれば、一方の主面に閉曲線状のスクライブ線が形成されたガラス板からスクライブ線の内側部分を切り出すために、スクライブ線からクラックを確実に伸展させることができる。特に、厚みが0.7mm〜50mm、直径が50mm〜500mmのガラス板に対して、本発明の効果がより顕著になる。
ガラス板にスクライブ線を形成するスクライブ装置を示す断面図である。 スクライブ線が形成されたガラス板を示す平面図である。 ガラス板を折り曲げる折曲装置を示す側面図である(退避位置)。 ガラス板を折り曲げる折曲装置を示す側面図である(作業位置)。 折曲装置による折曲工程を説明するための断面図である。 折曲装置による折曲工程を説明するための断面図である。 折曲工程後のガラス板の状態を示す断面図である。 (a)折曲装置による最初の折曲工程を説明するための平面図であり、(b)折曲装置による二回目の折曲工程を説明するための平面図である。 ガラス板を加熱する加熱装置を示す断面図である。
以下、本発明に係るガラス板の切断装置及びその切断方法の一実施形態を説明する。
本実施形態に係るガラス板の切断装置は、ガラス板にスクライブ線を形成するスクライブ装置と、ガラス板を折り曲げる折曲装置と、ガラス板を加熱する加熱装置とを備えている。また、本実施形態に係るガラス板の切断方法は、ガラス板にスクライブ線を形成するスクライブ工程と、ガラス板を折り曲げる折曲工程と、ガラス板を加熱する加熱工程とを順に備えている。以下、各装置及び各工程の構成を順に説明する。
(スクライブ装置及びスクライブ工程)
図1に示すように、スクライブ装置1は、母材となるガラス板Gの第一主面G1にスクライブ線Sを形成するツール2と、ガラス板Gの第二主面G2を支持する平面部3aを有する回転テーブル3とを備えている。ここで、第一主面G1及び第二主面G2は、ガラス板Gの厚み方向に対向する。この実施形態では、第一主面G1が上面とされ、第二主面G2が下面とされる。
ツール2は、先端部にダイヤモンドチップなどの超硬チップを保持している。ツール2は、超硬チップに限定されない。例えば、カッターホイール(超硬ホイール)であってもよいし、レーザ照射によってスクライブ線Sを形成するものであってもよい。
回転テーブル3の平面部3aは、ガラス板Gを水平姿勢で支持する。回転テーブル3の平面部3aは、ガラス板Gよりも大きく、第二主面G2の全面を負圧によって吸着保持する。平面部3aの大きさや支持態様は、これに限定されない。
以上のように構成されたスクライブ装置1によるスクライブ工程では、ツール2の先端部を第一主面G1に押圧した状態で、回転テーブル3と共にガラス板Gを回転させる。これにより、図2に示すように、第一主面G1に円形のスクライブ線Sが形成される。ガラス板Gは、スクライブ線Sを境界として、円盤状ガラスとなる内側部分Gaと、それ以外の外側部分Gbとに区画される。なお、スクライブ線Sは、円形に限定されない。例えば、長円、楕円又は多角形のような他の閉曲線状であってもよい。
(折曲装置及び折曲工程)
図3及び図4に示すように、折曲装置4は、ガラス板Gの内側部分Gaを支持する平面部5aを有する回転テーブル(支持手段に相当)5と、ガラス板Gの外側部分Gbを折り曲げる折曲機構(折曲手段に相当)6と、外側部分Gbの第一主面G1を回転テーブル5の平面部5a側に押圧する押え機構(押え手段に相当)7とを備えている。
回転テーブル5の平面部5aは、ガラス板Gを水平姿勢で支持する。回転テーブル5の平面部5aは、ガラス板Gよりも小さく、ガラス板Gのスクライブ線Sの内側部分Gaを負圧によって吸着保持する。ガラス板Gのスクライブ線Sの外側部分Gbは、回転テーブル5の平面部5aの外側に食み出した状態となる。回転テーブル5は、一箇所で折曲工程が終了する毎に、所定角度だけ回転して折曲工程を行う箇所を順に変更する。回転テーブル5の回転角度は調整可能とされている。なお、平面部5aの支持態様は、吸着保持に限定されない。
折曲機構6は、ヘッド部8と、第一駆動部9と、第二駆動部10とを備えている。
ヘッド部8は、ガラス板Gの外側部分Gbのスクライブ線Sに沿った一部領域X(図8を参照)の第一主面G1と第二主面G2を両側から挟持する一対の挟持部11,12と、それぞれの挟持部11,12を支持する一対の第三駆動部13,14と、それぞれの第三駆動部13,14を支持するベース部15とを備えている。挟持部11,12は、第三駆動部13,14の駆動によって開閉動作する。第三駆動部13,14は、例えばピストンタイプのエアシリンダである。挟持部11,12の挟持位置とスクライブ線Sとの距離は、挟持部11,12の取付位置自体を変更することで調整可能とされている。
第一駆動部9は、例えばスライダタイプの電動シリンダであり、スライダ16を備えている。スライダ16は、退避位置S1(図3の位置)と作業位置S2(図4の位置)の間を水平移動する。退避位置S1と作業位置S2のそれぞれの水平方向位置は、第一駆動部9によって調整可能とされている。
第二駆動部10の基端部はピン17によってスライダ16に軸支されており、第二駆動部10がピン17を中心として揺動可能とされている。
第二駆動部10は、例えばピストンタイプの電動シリンダであり、ピストンロッド18を備えている。ピストンロッド18の先端部18aは、ガイドレール19に支持されると共に、ガイドレール19に沿って移動可能とされている。ピストンロッド18の先端部18aにはベース部15が固定されている。図4に示すように、作業位置S2で第二駆動部10を駆動してピストンロッド18の先端部18aをガイドレール19に沿って移動させると、ベース部15が傾動する。このとき、ベース部15に第三駆動部13,14を介して取り付けられている挟持部11,12はベース部15の傾動動作に伴って移動し、外側部分Gbの一部領域Xを折り曲げる。挟持部11,12による外側部分Gbの一部領域Xの折曲角度は、第二駆動部10で調整可能とされている。折曲角度の調整範囲は、例えば0°〜90°である。ここで、0°は水平方向、90°は鉛直方向とする。
図4及び図5に示すように、ガイドレール19は、円弧状の部材である。ガイドレール19の中心線は、作業位置S2において、スクライブ線Sから厚み方向(垂直方向)に下した仮想直線Lsと第二主面G2との交点Pを中心とする半径Rの仮想円の円周線Lcと一致している。作業位置S2で第二駆動部10を駆動してピストンロッド18の先端部18aをガイドレール19に沿って移動させると、ベース部15が交点Pを中心として回転しながら傾動する。この傾動動作に伴って、外側部分Gbの第二主面G2に接触する挟持部12は交点Pを中心とした半径Rよりも小さい半径を有する仮想円の円周上を移動し、外側部分Gbの第一主面G1に接触する挟持部11は挟持部12の移動に追随する。この挟持部11,12の移動により、外側部分Gbの一部領域Xが交点Pを中心とした仮想円に沿って折り曲げられる。
ここで、ガイドレール19は、第一駆動部9のスライダ16に固定されている。第一駆動部9を駆動してスライダ16を水平移動させると、ヘッド部8、第二駆動部10及びガイドレール19が、一体的に退避位置S1と作業位置S2の間を移動する。
押え機構7は、押え部20と、押え部20を支持する第四駆動部21とを備えている。第四駆動部21の駆動によって、押え部20が内側部分Gaの第一主面G1に対して上下方向に進退移動する。第四駆動部21は、例えばピストンタイプのエアシリンダである。押え機構7は、第一駆動部9の駆動によって、折曲機構6のヘッド部8と共に退避位置S1と作業位置S2の間を移動する。押え部20の押圧位置とスクライブ線Sとの距離は、押え部20の取付位置自体を変更することで調整可能とされている。なお、押え機構7は、第一駆動部9とは異なる別の駆動部で駆動してもよい。また、押え機構7は省略してもよい。
図5に示すように、内側部分Gaの第一主面G1と接触する押え部20の接触部20aは、ゴムなどの弾性体で形成されている。また同様に、外側部分Gbの第一主面G1と接触する挟持部11の接触部11aおよび外側部分Gbの第二主面G2と接触する挟持部12の接触部12aも、ゴムなどの弾性体で形成されている。押え部20の接触部20aと、挟持部11,12の接触部11a,12aは、スクライブ線Sに沿った円弧状部材である。押え部20の接触部20aは、挟持部11,12の接触部11a,12aよりもスクライブ線Sに沿う方向(円周方向)で長尺とされている(図8(a),(b)を参照)。なお、押え部20の接触部20aと、挟持部11,12の接触部11a,12aの形状や長さは、外側部分Gbを正確に折り曲げ可能であれば、特に限定されない。
挟持部12の内側端面12bは、第二主面G2から下方に離れるに連れて外側に移行する傾斜面とされている。これにより、外側部分Gbを折り曲げる際に、挟持部12の内側端面12bが回転テーブル5の外側端面5bと接触するのを防止している。挟持部12の内側端面12bを傾斜面とする代わりに、回転テーブル5の外側端面5bを第二主面G2から下方に離れるに連れて内側に移行する傾斜面としてもよい。なお、挟持部12の内側端面12bや回転テーブル5の外側端面5bの形状は、互いの干渉を回避し得る形状であれば、特に限定されない。
以上のように構成された折曲装置4による折曲工程は、次の通りである。
まず、図5に示すように、回転テーブル5の平面部5aでガラス板Gの内側部分Gaの第二主面G2を吸着保持する。この状態で、押え部20で内側部分Gaの第一主面G1を回転テーブル5側に押圧し、内側部分Gaの第二主面G2を回転テーブル5の平面部5aに密接させる。またこれと併せて、一対の挟持部11,12でガラス板Gの外側部分Gbの一部領域Xを表裏両側から挟持する。なお、回転テーブル5にガラス板Gを載置する前は、図3に示すように、折曲機構6及び押え機構7を退避位置S1に退避させておき、回転テーブル5にガラス板Gを載置した後に、図4に示すように、折曲機構6及び押え機構7を作業位置S2に進出させる。
一対の挟持部11,12でガラス板Gの外側部分Gbを挟持する際、図5に拡大して示すように、外側部分Gbの第二主面G2に接触する挟持部12の接触部12aは、交点Pに接する位置又は交点Pから外側に離れた位置で第二主面G2に接触することが好ましい。接触部12aと交点Pの離間距離は、例えば、0mm〜50mmであることが好ましく、0mm〜5mmであることがより好ましい。
次に、図6に示すように、挟持部11,12によって、外側部分Gbの一部領域Xを交点Pを中心とした仮想円に沿って折り曲げ、第一主面G1側を凸にする。これにより、スクライブ線Sを中心とする曲げ応力が確実に作用し、挟持部11,12で挟持した外側部分Gbの一部領域Xに対応したスクライブ線Sの一部からクラックCが厚み方向に沿って伸展する。
外側部分Gbの一部領域Xを挟持部11,12で折り曲げた後、図7に示すように、内側部分Gaの第二主面G2側と外側部分Gbの第二主面G2側とが連続する非分離部分Gxを残すことが好ましい。非分離部分Gxは、スクライブ線Sに沿う方向の全周に亘って形成されていてもよいし、部分的に形成されていてもよい。非分離部分Gxの厚みは、例えば、0.01mm〜0.5mmであることが好ましく、0.01mm〜0.1mmであることがより好ましい。なお、折曲工程で、非分離部分Gxを残すことなく、クラックCをガラス板Gの第二主面G2まで伸展させてもよい。
挟持部11,12は、折曲動作が終了すると、外側部分Gbを挟持した状態で元の位置まで復帰し、第一主面G1及び第二主面G2から離れる。これと共に、押え機構7の押え部20も押圧前の元の位置まで復帰し、第一主面G1から離れる。その後、回転テーブル5が所定角度だけ回転し、挟持部11,12によって折曲工程を行う場所が変更される。そして、以上のような手順を繰り返し、折曲工程をスクライブ線Sに沿った複数箇所で順に行う。
図8(a)に示すように、一回目の折曲工程におけるクラックの伸展は、ガラス板Gの厚み方向及びスクライブ線Sに沿った円周方向(矢印A方向)に生じる。クラックの伸展の程度は、例えば、ガラス板Gのガラス組成、ガラス板Gの厚み、内側部分Gaの面積などによって変化する。
図8(b)に示すように、二回目の折曲工程における挟持部11,12の接触部11a,12aで挟持する外側部分Gbの一部領域Xは、一回目の折曲工程におけるクラック形成範囲Cxの一部と重複していることが好ましい。このような関係は、三回目以降も同様である。すなわち、二回目以降の折曲工程における挟持部11,12の接触部11a,12aで挟持する外側部分Gbの一部領域Xは、それ以前の折曲工程におけるクラック形成範囲Cxの一部と重複していることが好ましい。このようにすれば、スクライブ線Sに沿う方向に確実にクラックを連続させることができる。なお、図8(b)は、図8(a)の状態からガラス板Gを反時計回りに90°回転させた状態を例示しているが、回転角度はこれに限定されない。
ここで、二回目以降の折曲工程における挟持部11,12の接触部11a,12aで挟持する外側部分Gbの一部領域Xは、それ以前の折曲工程におけるクラック形成範囲Cxと重複せずに近接していてもよい。近接させる場合、スクライブ線Sに沿う方向(円周方向)におけるクラック形成範囲Cxとの離間距離は、例えば、0.01mm〜30mmであることが好ましく、0.01mm〜5mmであることがより好ましい。また、全ての折曲工程が終了した後に、クラック形成範囲Cxが、スクライブ線Sに沿う方向で不連続な部分を僅かに有していてもよい。
最初の折曲工程における折曲機構6による折曲速度は、二回目以降の折曲工程における折曲機構6による折曲速度よりも低速であることが好ましい。このようにすれば、折曲機構6による折り曲げ時に、内側部分Gaの切断端面にチッピング等の不良が生じにくくなる。最初の折曲工程における折曲速度は、二回目以降の折曲工程における折曲速度の0.1〜0.95倍であることが好ましい。0.95倍よりも大きいと、上記効果が得られにくく、0.1倍よりも小さいと、生産性が低下しやすい。
(加熱装置及び加熱工程)
図9に示すように、加熱装置22は、ガラス板Gの内側部分Gaの第二主面G2を支持する平面部23aを有する昇降テーブル23と、ガラス板Gの外側部分Gbの第二主面G2に接触するヒーター(加熱手段に相当)24とを備えている。
以上のように構成された加熱装置22による加熱工程では、ヒーター24で外側部分Gbを加熱膨張させて、内側部分Gaと外側部分Gbの非分離部分Gxを分離させる。非分離部分Gxを分離させた後、昇降テーブル23を上昇(又は下降)させて、外側部分Gbから内側部分Gaを抜き取る。この際、外側部分Gbの加熱膨張により、外側部分Gbの切断端面(内側端面)Gbxと、内側部分Gaの切断端面(外側端面)Gaxとが離れているので、切断端面Gbx,Gax同士が互いに擦れ合うことがない。なお、外側部分Gbを上昇又は下降させて、内側部分Gaを抜き取るようにしてもよい。また、折曲工程で内側部分Gaと外側部分Gbとを完全に分離する場合には、加熱工程は省略してもよい。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、ツール2に対してガラス板Gを移動させてスクライブ線Sを形成する場合を説明したが、例えば、ガラス板Gに対してツール2を移動させてもよいし、ツール2とガラス板Gの両方を移動させてもよい。
上記の実施形態では、一つの折曲機構6を用いて、ガラス板Gの複数箇所で折曲工程を順に行う場合を説明したが、例えば、複数の折曲機構6を用いて、ガラス板Gの複数箇所で折曲工程を順に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
上記の実施形態では、ガラス板Gの折曲工程を行う箇所を変更するときに、折曲機構6に対してガラス板Gを移動させる場合を説明したが、例えば、ガラス板Gに対して折曲機構6を移動させてもよいし、折曲機構6とガラス板Gの両方を移動させてもよい。
上記の実施形態では、折曲工程の後に、外側部分Gbを加熱膨張させる加熱工程を行う場合を説明したが、例えば、折曲工程の後に、内側部分Gaを冷却収縮させる冷却工程を行ってもよいし、外側部分Gbを加熱膨張させる加熱工程と内側部分Gaを冷却収縮させる冷却工程を併用してもよい。
1 スクライブ装置
2 ツール
3 回転テーブル
3a 平面部
4 折曲装置
5 回転テーブル(支持手段)
5a 平面部
6 折曲機構
7 押え機構
8 ヘッド部
9 第一駆動部
10 第二駆動部
11,12 挟持部
13,14 第三駆動部
15 ベース部
16 スライダ
18 ピストンロッド
19 ガイドレール
20 押え部
21 第四駆動部
22 加熱装置
23 昇降テーブル
24 ヒーター
G ガラス板
G1 第一主面
G2 第二主面
Ga 内側部分
Gb 外側部分
S スクライブ線

Claims (13)

  1. 厚み方向に対向する第一主面および第二主面のうち、前記第一主面に閉曲線状のスクライブ線が形成されたガラス板を、前記スクライブ線を境界として内側部分と外側部分とに切断するガラス板の切断方法であって、
    前記内側部分の前記第二主面を支持手段で支持すると共に、前記外側部分の前記スクライブ線に沿った一部領域で前記第一主面及び前記第二主面を折曲手段の一対の挟持部で挟持した状態で、
    前記折曲手段で前記外側部分の前記一部領域を前記第一主面側が凸となるように折り曲げて前記スクライブ線の一部からクラックを伸展させる折曲工程を前記スクライブ線に沿った複数箇所で行い、
    複数箇所での前記折曲工程において、前記内側部分の前記第二主面側と前記外側部分の前記第二主面側とが連続する非分離部分を少なくとも一部に残し、
    複数箇所での前記折曲工程の後に、前記外側部分を加熱膨張させ、前記非分離部分を分離する加熱工程を行うことを特徴とするガラス板の切断方法。
  2. 複数箇所における前記折曲工程を一箇所ずつ順に行うことを特徴とする請求項1に記載のガラス板の切断方法。
  3. 二回目以降の前記折曲工程における前記一対の挟持部で挟持する前記外側部分の前記一部領域が、それ以前の前記折曲工程におけるクラック形成範囲の一部と重複するか、又は前記クラック形成範囲と近接することを特徴とする請求項2に記載のガラス板の切断方法。
  4. 最初の前記折曲工程における前記折曲手段による折曲速度が、二回目以降の前記折曲工程における前記折曲手段による折曲速度よりも低速であることを特徴とする請求項3に記載のガラス板の切断方法。
  5. 厚み方向に対向する第一主面および第二主面のうち、前記第一主面に閉曲線状のスクライブ線が形成されたガラス板を、前記スクライブ線を境界として内側部分と外側部分とに切断するガラス板の切断方法であって、
    前記内側部分の前記第二主面を支持手段で支持すると共に、前記外側部分の前記スクライブ線に沿った一部領域で前記第一主面及び前記第二主面を折曲手段の一対の挟持部で挟持した状態で、前記折曲手段で前記外側部分の前記一部領域を前記第一主面側が凸となるように折り曲げて前記スクライブ線の一部からクラックを伸展させる折曲工程を前記スクライブ線に沿った複数箇所で行い、
    複数箇所における前記折曲工程を一箇所ずつ順に行いながら、二回目以降の前記折曲工程における前記一対の挟持部で挟持する前記外側部分の前記一部領域を、それ以前の前記折曲工程におけるクラック形成範囲の一部と重複させるか、又は前記クラック形成範囲と近接させると共に、
    最初の前記折曲工程における前記折曲手段による折曲速度を、二回目以降の前記折曲工程における前記折曲手段による折曲速度よりも低速にすることを特徴とするガラス板の切断方法。
  6. 前記折曲手段が、前記スクライブ線から厚み方向に下した仮想直線と前記第二主面との交点を支点として前記外側部分の前記一部領域を折り曲げることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス板の切断方法。
  7. 前記一対の挟持部のうち、前記第二主面に接触する挟持部が、前記スクライブ線から厚み方向に下した仮想直線と前記第二主面との交点と接する位置又は交点から外側に離れた位置で前記第二主面に接触することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラス板の切断方法。
  8. 前記支持手段が、前記内側部分の前記第二主面を吸着保持する平面部を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のガラス板の切断方法。
  9. 前記折曲工程において、押え手段で前記内側部分の前記第一主面を前記支持手段側に押圧することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のガラス板の切断方法。
  10. 厚み方向に対向する第一主面および第二主面のうち、前記第一主面に閉曲線状のスクライブ線が形成されたガラス板を、前記スクライブ線を境界として内側部分と外側部分とに切断するガラス板の切断装置であって、
    前記内側部分の前記第二主面を支持する支持手段と、
    前記外側部分の前記スクライブ線に沿った一部領域で前記第一主面及び前記第二主面を挟持する一対の挟持部を有する折曲手段と、
    前記折曲手段で折り曲げられた前記外側部分を加熱膨張させる加熱手段とを備え、
    前記折曲手段は、前記スクライブ線に沿った複数箇所で、前記外側部分の前記一部領域を前記第一主面側が凸となるように折り曲げるように構成されていることを特徴とするガラス板の切断装置。
  11. 前記折曲手段が、前記スクライブ線から厚み方向に下した仮想直線と前記第二主面との交点を支点として前記外側部分の前記一部領域を折り曲げるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載のガラス板の切断装置。
  12. 前記支持手段が、前記内側部分の前記第二主面を吸着保持する平面部を有することを特徴とする請求項10又は11に記載のガラス板の切断装置
  13. 前記内側部分の前記第一主面を前記支持手段側に押圧する押え手段を備えていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載のガラス板の切断装置。
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