JP2000308187A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JP2000308187A
JP2000308187A JP11111104A JP11110499A JP2000308187A JP 2000308187 A JP2000308187 A JP 2000308187A JP 11111104 A JP11111104 A JP 11111104A JP 11110499 A JP11110499 A JP 11110499A JP 2000308187 A JP2000308187 A JP 2000308187A
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Japan
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diaphragm
speaker device
yoke
long side
gap
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JP11111104A
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Inventor
Masao Fujihira
正男 藤平
Ikuo Shinohara
幾夫 篠原
Kenji Tokushige
賢二 徳重
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低価格で容易に中高域の再生を行えるスピー
カ装置を提供する。 【解決手段】 マグネット110の両極面にプレート1
20とヨーク140を接合して、各端部の間にギャップ
部130を形成する。ヨーク140の他端側はマグネッ
ト110とプレート120を包囲する状態で回り込み、
終端部144がギャップ部130の外側に臨む状態で配
置されている。振動板150は、リボン状に形成され
て、一方の長辺部150Aに沿って平面状のボイスコイ
ル152が設けられている。振動板150は、他方の長
辺部150Bがヨーク140の終端部144の前面に接
着固定され、円弧状に湾曲された状態で一方の長辺部1
50Aがギャップ部130に充填材160を介して挿入
保持されている。例えば、ボイスコイル152に駆動信
号を供給してギャップ部130内で振動変位させること
により、振動板150を振動させて中高域音を再生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リボン型振動板を
用いて超高域を再生することが可能なスピーカ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図8は、一般的なダイナミック型スピー
カ装置の構造を示す断面図である。このスピーカ装置
は、円錐台形状の振動板(コーン紙)10の内周部に、
ボイスコイルボビン12の前端側(図8における上側)
外周部を接合するとともに、このボビン12の中途外周
部にダンパ14を接着し、このダンパ14の外周部をフ
レーム16の内周部に接合している。ボイスコイルボビ
ン12には、後端側(図8における下側)外周部にボイ
スコイル18が装着されている。また、振動板10の中
央部には、ボイスコイルボビン12の前端部を覆うドー
ム状のキャップ20が設けられており、ボイスコイルボ
ビン12の後端側には、ヨーク22のセンタポール部2
2Cが挿入されている。
【0003】フレーム16は、振動板10の外周に配置
される円錐台形状を有し、その前端部には外向きに屈曲
したフランジ部16Aが形成されており、このフランジ
部16Aにはガスケット24が設けられている。また、
フレーム16の後端側には内向き屈曲したフランジ部1
6Bが形成されている。振動板10の外周部には、円弧
状のエッジ部10Aが形成され、フレーム16の前端部
に接合されている。フレーム16の外周部には、入力端
子26が設けられ、入力端子26と振動板10との間に
は、リード線(錦糸線)28が掛け渡されている。ま
た、フレーム16の後端側のフランジ部16Bには、ボ
イスコイルボビン12のボイスコイル18に対向して、
プレート30が配置され、このプレート30の後端面に
マグネット32が配置されている。すなわち、プレート
30とヨーク22のセンタポール部22Cとの間にギャ
ップ部30Aが形成されて、ボイスコイル18が配置さ
れている。また、ヨーク22の後端部には、外向きのフ
ランジ部22Aが設けられており、このフランジ部22
Aの前面上に形成されたマグネットガイド22Bによ
り、マグネット32が位置決め装着されている。
【0004】図9は、図8に示すコーン型スピーカ装置
に対し、キャンセルマグネット36を設けたコーン型ス
ピーカ装置の構造を示す断面図である。図9に示すスピ
ーカ装置では、マグネット32と逆極性のキャンセルマ
グネット36をヨーク22のフランジ部22Aの後面側
に設けることにより、小型の装置構成において、スピー
カの最低共振周波数における共振鋭度を下げ、低音の再
生を有利にしたものである。
【0005】図10は、図9に示すコーン型スピーカ装
置に対し、さらにシールドカバー38を設けたコーン型
スピーカ装置の構造を示す断面図である。シールドカバ
ー38は、キャンセルマグネット36に後面に密着し、
かつ、キャンセルマグネット36から、マグネット32
及びプレート30の外周を覆う状態で設けられている。
このようなシールドカバー38を設けることにより、外
部からの磁界に対して磁気シールド効果を得ることがで
き、さらに、磁気回路のギャップの磁束を増大し、スピ
ーカの最低共振周波数における共振鋭度を若干下げるこ
とができる。
【0006】図11は、図10に示すコーン型スピーカ
装置をスピーカボックスに設けた構造を示す断面図であ
る。図示のように、コーン型スピーカ装置は、ガスケッ
ト24を介してスピーカボックス40の前面開口部40
Aに装着されている。また、コーン型スピーカ装置の入
力端子26は、リード線42によりスピーカボックス4
0の背面に設けた入力端子44に接続されている。ま
た、スピーカボックス40の下部には、ダクト部46及
びダクト開口部48が形成されている。
【0007】図12は、従来のリボン型変換器を用いた
リボン型スピーカ装置の構造を示す正面図であり、図1
3は、図12に示すスピーカ装置の断面図である。この
リボン型スピーカ装置は、上述したコーン型スピーカ装
置では再生が困難な高帯域の再生を行うものであり、例
えば100KHzまでの音を高音質に再生できるもので
ある。このリボン型スピーカ装置は、マグネット50、
ヨーク52、プレート54、56によって磁気回路を構
成し、一対のプレート54、56の端面間に形成したギ
ャップ58中に、振動板兼ボイスコイルとなるリボン振
動板60を設置したものである。
【0008】リボン振動板60は、その両端部がヨーク
50に設けた保持部62に保持された状態で、ギャップ
58中に張設されている。そして、リボン振動板60の
両端部は、それぞれリード線64を介してマッチングト
ランス(インピーダンス変換トランス)66の2次側ト
ランス66Bに接続されている。マッチングトランス6
6の1次側トランス66Aには、駆動電流が供給されて
おり、マッチングトランス66では、駆動電流のインピ
ーダンス変換を行い、リボン振動板60に供給する。こ
のスピーカ装置では、マッチングトランス66による駆
動電流がリボン振動板60に供給されることにより、フ
レミングの左手の法則によって駆動電流がリボン振動板
60が駆動し、高温域の再生を行うものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たリボン型スピーカ装置では、リボン振動板60を配置
する磁気回路のギャップが非常に広くなり、また長さも
大きくなるため、ギャップに磁気の力を大きく発生させ
るためには、非常に大きな磁気の力をもつマグネットが
必要となり、このマグネットが大きいだけでも高価にな
る。また、このようなリボン型スピーカ装置では、リボ
ン振動板によるボイスコイルの抵抗が非常に小さいた
め、上述のようにインピーダンスマッチングトランスが
必要となり、このトランスの分も高価になる。したがっ
て、このようなリボン型スピーカ装置は、極めて高価な
ものとなり、通常の用途に用いることは困難である。
【0010】そこで本発明の目的は、低価格で、しかも
容易に中高域の再生を行うことができるスピーカ装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、マグネットの両極面に磁気回路を構成するプ
レートとヨークを接合し、前記プレートの一方の端部と
前記ヨークの一方の端部とを近接して配置することによ
り、細長いスリット状のギャップ部を形成し、かつ、前
記ヨークの他方の端部側を延長して前記マグネット及び
プレートの外周を包囲する状態に配置するとともに、そ
の終端部を前記ギャップ部の外側に臨む位置に配置し、
さらに、略リボン状に形成されて一方の長辺部にボイス
コイルを設けた振動板を有し、前記振動板を一方の長辺
部から他方の長辺部にかけて円弧状に屈曲した状態で、
一方の長辺部を前記ギャップ部に挿着保持し、他方の長
辺部を前記ヨークの前記終端部に固着したことを特徴と
する。
【0012】本発明によるスピーカ装置において、略リ
ボン状に形成された振動板は、一方の長辺部が、ヨーク
とプレートの間に形成された細長いスリット状のギャッ
プ部内に保持され、他方の長辺部がギャップ部の外側に
配置されたヨークの終端部に固着されており、振動板は
円弧状に湾曲した状態で配置されている。そして、例え
ばダイナミック型スピーカでは、ギャップ部内に配置さ
れたボイスコイルに駆動信号を入力して、ギャップ部内
でボイスコイルを振動させることにより、また、電磁誘
導型スピーカでは、磁気回路側に設けた駆動コイルに駆
動信号を入力して、閉ループ状にショートされたボイス
コイルをギャップ部内で振動させることにより、円弧状
に湾曲した振動板を振動させ、高域の音響出力を得るこ
とができる。
【0013】以上のような構成では、振動板の長辺部を
挿入する細長いスリット状のギャップ部に磁界を形成す
ればよく、従来のリボン型スピーカのように大きな幅の
ギャップ部に磁界を形成する構成に比較して、大幅に小
さい磁力で駆動することができ、また、マグネット等を
大型化する必要がなく、低コストで小型の中高域スピー
カ装置を構成することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるスピーカ装置
の実施の形態について説明する。図1は、本発明による
スピーカ装置の構造例を示す側断面図であり、図2は、
図1に示すスピーカ装置の磁気回路の構造例を示す側断
面図である。また、図3は、図2に示す磁気回路のギャ
ップ部の周辺部の構造例を示す斜視図である。本例のス
ピーカ装置は、直方体状のマグネット110を有し、こ
のマグネット110のS極面側に方形平板状のプレート
120が接着固定されている。プレート120は、ギャ
ップ部130を形成するための一方の端部120Aが、
マグネット110より突出した位置に配置されている。
【0015】また、マグネット110のN極面側は、ヨ
ーク140の内壁面に接着固定されている。ヨーク14
0は、磁気回路をシールドするものであり、ほぼ矩形状
の断面を有しているが、1つの辺(図中上面側)を構成
する前面プレート部140A、140Bが、互いに段差
をもって形成されている。このうち一方の前面プレート
部140Aの端部(ヨーク140の一方の端部)42
は、プレート120の一方の端部120Aの近傍の側面
部122に対向配置されており、このプレート120側
の側面部122とヨーク140側の端部142との間に
ギャップ部130が形成される。また、ヨーク140の
前面プレート部140Aと連設された一方の側面プレー
ト部140Cの内側にマグネット110のN極面が接着
固定されている。
【0016】また、側面プレート部140Cには、後面
プレート部140Dが連設され、この後面プレート部D
には他方の側面プレート部140Eが連設され、この側
面プレート部140Eに前面プレート部140Bが連設
されている。そして、前面プレート部140Bの端部
(終端部)144は、ギャップ部130の前面に外側か
ら臨む位置に配置されている。すなわち、ヨーク140
は、マグネット110及びプレート120の外周に回り
込んで、これらを包囲する断面矩形状の構造を有してい
る。そして、このようなヨーク140とマグネット11
0とプレート120によって構成される磁気回路は、ス
ピーカの放音方向(図1の矢線A方向)に縦長の構成と
なっている。
【0017】また、ギャップ部130は、後述のように
ギャップ部ガイドによって位置出しされて形成されたも
のであり、プレート120及びヨーク140の幅方向
(図1の紙面方向)に均等の間隔を有する細長いスリッ
ト状に形成されている。また、ヨーク140の前面プレ
ート部140Bの端部44とギャップ部130との間に
は、振動板150が配置されている。この振動板150
は、プレート120及びヨーク140の幅方向(図1の
紙面方向)に長手形状のリボン状に形成され、非導電性
材料より形成されている。また、この振動板150に
は、一方の長辺部150Aに沿って後述する平面状のボ
イスコイル152を設けたものである。なお、ボイスコ
イル152の形状は、ダイナミック型のスピーカとする
か、電磁誘導型のスピーカとするかによって異なるもの
であるが、その詳細については後述する。
【0018】そして、この振動板150の一方の長辺部
150Aは、ギャップ部130に挿入されており、振動
板150の他方の長辺部150Bは、前面プレート部1
40Bの終端部144の前面部(図中上側)にガスケッ
ト146を介して接着等により固着されている。したが
って、この振動板150は、前面プレート部140B
(長辺部150B)側から円弧状に湾曲した状態で図中
下方に垂れ下がり、長辺部150Aがギャップ部130
に挿入されている。また、ギャップ部130は、磁性流
体または軟質接着剤による充填材160によって充填さ
れており、振動板150の一方の長辺部150Aは、充
填材160を介してギャップ部130に挿入保持されて
いる。
【0019】図4は、図1に示すスピーカ装置をダイナ
ミック型スピーカに適用した場合の振動板150の構造
例を示す斜視図である。ボイスコイル152は、平面状
の導電材よりなり、一方の端部152Aが振動板150
の一方の短辺部150Cの中途部に形成された端子部1
50Eより、この短辺部150Cを通って一方の長辺部
150Aに導かれ、この長辺部150Aに沿って直線状
に配置された直線部152Bを有する。そして、この直
線部152Bに連続して他方の短辺部150Dに沿って
ターンし、振動板150の中央部を通って一方の短辺部
150C側に導かれ、さらに他方の長辺部150Bに導
かれている。そして、ボイスコイル152の他方の端部
152Cが、長辺部150Bの端部に形成された端子部
150Fに配置されている。
【0020】そして、振動板150の長辺部150Aが
ギャップ部130内に配置されることにより、ボイスコ
イル152の直線部152Bがギャップ部130の磁界
内に配置され、このボイスコイル152に端子部150
E、150Fから駆動信号を供給することにより、ボイ
スコイル152が磁界内で変位し、円弧状に湾曲した振
動板150を振動させることができる。本例において
は、ボイスコイル152を中域以上の周波数帯で振動さ
せるため、上述した磁性流体や軟質接着剤による充填材
160の抵抗を受けることなく、振動板150の長辺部
150Aの十分な振動を得ることができる。
【0021】また、高域の再生においては、振動板15
0の音放射面積が極端に小さくなる状況とすることが条
件となり、本例の構造では、このような条件を容易に実
現することができる。そして、高域では、振動板150
そのものが複雑に振動することにより、振動板150の
長辺部150Aが十分に振動していても、音圧を打ち消
す逆方向振動を減少させることができ、超高域を容易に
再生できる。また、細長い振動板150の各長辺部15
0A、150Bをヨーク140及びプレート120側に
接合した構造であるので、十分な強度を有する振動板の
構造を得ることができる。
【0022】また、図5は、図1に示すスピーカ装置を
電磁誘導型スピーカに適用した場合の振動板150の構
造例を示す斜視図である。この場合、ボイスコイル15
2’は両端がショートされ、振動板150の各辺部15
0A〜Dに沿った方形状の閉ループ状に形成されてい
る。また、振動板150は端子部150E、Fのない形
状となっている。また、本例においても、ボイスコイル
152’の直線部152Bが振動板150の長辺部15
0Aに設けられており、この長辺部150Aをギャップ
部130内に配置することにより、ボイスコイル152
の直線部152Bがギャップ部130内に配置される。
【0023】一方、図示しないが、ヨーク140または
プレート120のギャップ部130に臨む部分には、ボ
イスコイル152の直線部152Bを振動させるための
駆動コイルを設け、この駆動コイルに駆動信号を供給す
ることにより、ギャップ部130内の磁界を変動させる
ことにより、ボイスコイル152の直線部152Bを振
動させる。ところで、このような電磁誘導型の構造にお
いて、ギャップ部130内に駆動コイルを配置した場
合、駆動コイルを銅線等の非磁性材で形成した場合に
は、ギャップ部130内に非磁性の駆動コイルが介在す
るため、ギャップ部130の幅を実質的に拡張してしま
い、ギャップ部130内における磁力の低下を招いてし
まう。そこで、駆動コイルを磁性材より形成すること
で、ギャップ部130の幅が拡張するのを防止し、磁力
の低下を防止して駆動効率の改善を図るようにしてもよ
い。また、駆動コイルをギャップ部130の外側に配置
することにより、幅の小さいギャップ部130を実現す
ることも可能である。
【0024】次に、以上のようなスピーカ装置の作成工
程の具体例を説明する。まず、マグネット110とプレ
ート120及びヨーク140との接着面に接着剤を塗布
して組み付け、ギャップ部130にギャップ部ガイド1
70を介在させた状態で、マグネット110とプレート
120及びヨーク140を位置決め保持する。この状態
で、接着剤の固化を待ち、接着剤が固化した後、ギャッ
プ部ガイド170を取り外す。このようにして、細長い
スリット状のギャップ部130を高精度に形成できる。
次に、マグネット110を着磁して磁気回路を形成す
る。この後、充填材160をギャップ部130に充填す
る。充填材160が磁性流体の場合には、プレート12
0とヨーク140の磁力によって充填材160がギャッ
プ部130内に保持される。また、充填材160が軟性
接着剤の場合には、その接着性によって充填材160が
ギャップ部130内に保持される。
【0025】次に、振動板150の長辺部150Bをガ
スケット146を介して前面プレート部140Bの前面
部に接着等により固着する。そして、振動板150を円
弧状に湾曲させて、ボイスコイル152の直線部152
Bを設けた長辺部150Aを、ギャップ部130の充填
材160中に差し込む。このようにして、振動板150
の長辺部150Aは、充填材160を介してギャップ部
130内に保持される。この後、ダイナミック型のスピ
ーカ装置である場合には、ボイスコイル152の結線等
を行い、また、電磁誘導型のスピーカ装置である場合に
は、駆動コイルの結線等を行い、スピーカ装置を完成す
る。
【0026】以上のような構成のスピーカ装置では、細
長いスリット状のギャップ部130に振動板150の長
辺部150Aを配置する構成であるため、従来のリボン
型スピーカ装置のように、幅の大きいギャップ部に磁界
をかける必要がないので、マグネットを大型化すること
なく、小型で安価な装置を構成することができる。ま
た、ギャップ部130に充填材160を介して振動板1
50を挿入する構成であるので、振動板150が振動し
た場合に、振動板150がプレート120やヨーク14
0にぶつかってビリビリという音を発生することがな
い。なお、図4に示した振動板150は、単純な板状の
ものであるが、必要に応じて開口部(例えば細長い複数
の孔)を開口し、超高域の再生に不要な部分を削除する
ようにしてもよい。
【0027】図6は、図11に示した従来のコーン型ス
ピーカ装置200に本例のスピーカ装置210を設置し
た場合の構造例を示す断面図である。なお、図11に示
す構成と共通の要素については、同一符号を付して説明
は省略する。図示のように本例のスピーカ装置210
は、放音方向(矢線A方向)と直交方向に対して扁平な
構造を有するため、主スピーカ装置200のスピーカボ
ックス40上に邪魔にならずに配置できる。また、本例
のスピーカ装置210は、絶縁性の振動板150にボイ
スコイル152を設けた構成であるため、主スピーカ装
置200が高域を出力するものである場合には、主スピ
ーカ装置200に供給する駆動信号を、リード線220
A、220Bを介してスピーカ装置210側に直列に接
続して駆動信号を直接供給して駆動することができ、マ
ッチングトランスを省略することができる。なお、マッ
チングトランスを介在させた使用方法も可能である。
【0028】また、図7は、図11に示した従来のコー
ン型スピーカ装置200に本例のスピーカ装置210を
設置した場合の他の構造例を示す断面図である。なお、
図11に示す構成と共通の要素については、同一符号を
付して説明は省略する。図示の構造は、本例のスピーカ
装置210を立てて主スピーカ装置200に設置したも
のである。なお、この場合、スピーカ装置210のマグ
ネット110は円形断面を有するものとなっている。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスピーカ装
置では、略リボン状に形成された振動板の一方の長辺部
を、マグネットの両極面に接合されたヨークとプレート
の間に形成され細長いスリット状のギャップ部内に保持
し、かつ、他方の長辺部をギャップ部の外側に配置され
たヨークの終端部に固着し、振動板を円弧状に湾曲した
状態で配置するとともに、この振動板の一方の長辺部に
ボイスコイルを設け、ダイナミック型スピーカまたは電
磁誘導型スピーカとして、ボイスコイル及び振動板を振
動させて中域から高域の再生を行うようにした。
【0030】このため、本発明のスピーカ装置によれ
ば、振動板の長辺部を挿入する細長いスリット状のギャ
ップ部に磁界を形成すればよく、従来のリボン型スピー
カのように大きな幅のギャップ部に磁界を形成する構成
に比較して、大幅に小さい磁力で駆動することができ、
また、マグネット等を大型化する必要がなく、低コスト
で小型の中高域スピーカ装置を構成することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスピーカ装置の構造例を示す側断
面図である。
【図2】図1に示すスピーカ装置の磁気回路の構造例を
示す側断面図である。
【図3】図2に示す磁気回路のギャップ部の周辺部の構
造例を示す斜視図である。
【図4】図1に示すスピーカ装置をダイナミック型スピ
ーカに適用した場合の振動板及びボイスコイルの構造例
を示す斜視図である。
【図5】図1に示すスピーカ装置を電磁誘導型スピーカ
に適用した場合の振動板及びボイスコイルの構造例を示
す斜視図である。
【図6】図1に示すスピーカ装置を従来のコーン型スピ
ーカ装置に設置した場合の構造例を示す断面図である。
【図7】図1に示すスピーカ装置を従来のコーン型スピ
ーカ装置に設置した場合の他の構造例を示す断面図であ
る。
【図8】一般的なダイナミック型スピーカ装置の構造を
示す断面図である。
【図9】キャンセルマグネットを設けたコーン型スピー
カ装置の構造を示す断面図である。
【図10】シールドカバーを設けたコーン型スピーカ装
置の構造を示す断面図である。
【図11】図10に示すコーン型スピーカ装置をスピー
カボックスに設けた構造を示す断面図である。
【図12】従来のリボン型変換器を用いたリボン型スピ
ーカ装置の構造を示す正面図である。
【図13】図12に示すリボン型スピーカ装置の断面図
である。
【符号の説明】
110……マグネット、120……プレート、130…
…ギャップ部、140……ヨーク、150……振動板、
152……ボイスコイル、160……充填材。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネットの両極面に磁気回路を構成す
    るプレートとヨークを接合し、前記プレートの一方の端
    部と前記ヨークの一方の端部とを近接して配置すること
    により、細長いスリット状のギャップ部を形成し、 かつ、前記ヨークの他方の端部側を延長して前記マグネ
    ット及びプレートの外周を包囲する状態に配置するとと
    もに、その終端部を前記ギャップ部の外側に臨む位置に
    配置し、 さらに、略リボン状に形成されて一方の長辺部にボイス
    コイルを設けた振動板を有し、前記振動板を一方の長辺
    部から他方の長辺部にかけて円弧状に屈曲した状態で、
    一方の長辺部を前記ギャップ部に挿着保持し、他方の長
    辺部を前記ヨークの前記終端部に固着した、 ことを特徴とするスピーカ装置。
  2. 【請求項2】 前記振動板の一方の長辺部は、前記ギャ
    ップ部に磁性流体を介して挿着保持されていることを特
    徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
  3. 【請求項3】 前記振動板の一方の長辺部は、前記ギャ
    ップ部に軟質接着剤を介して挿着保持されていることを
    特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
  4. 【請求項4】 前記ボイスコイルは、前記振動板に開ル
    ープ状に設けられ、両端にリード線を介して駆動信号が
    入力される入力端子部を有し、前記ボイスコイルに駆動
    信号を入力することにより、前記ギャップ部内で振動板
    の一方の長辺部を板面方向に変位させるダイナミック型
    スピーカを構成することを特徴とする請求項1記載のス
    ピーカ装置。
  5. 【請求項5】 前記ボイスコイルは、前記振動板に閉ル
    ープ状に設けられ、前記ギャップ部を介して対向するプ
    レートまたはヨークの端部に駆動コイルを設けて駆動信
    号を入力することにより、前記ギャップ部内で振動板の
    一方の長辺部を板面方向に変位させる電磁誘導型スピー
    カを構成することを特徴とする請求項1記載のスピーカ
    装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動コイルが磁性材料で形成されて
    いることを特徴とする請求項5記載のスピーカ装置。
  7. 【請求項7】 絶縁性材料よりなる振動板に平面状のボ
    イスコイルを接着したことを特徴とする請求項1記載の
    スピーカ装置。
  8. 【請求項8】 前記振動板は一部に開口部を有すること
    を特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
  9. 【請求項9】 前記ボイスコイルは、前記振動板の一方
    の長辺部に沿って1本の導電線を直線状に配置したもの
    であることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
  10. 【請求項10】 前記プレートの一方の端部近傍の側面
    部に、前記ヨークの一方の端面が対向配置され、前記プ
    レートの側面部と前記ヨークの一方の端面との間に前記
    ギャップ部が形成されていることを特徴とする請求項1
    記載のスピーカ装置。
  11. 【請求項11】 前記振動板は、他方の長辺部に沿って
    ガスケットを有し、前記ガスケットを介して前記ヨーク
    の終端部に固着されていることを特徴とする請求項1記
    載のスピーカ装置。
  12. 【請求項12】 前記ギャップ部は、前記プレートの一
    方の端部と前記ヨークの一方の端部との間にギャップガ
    イドを介在させた状態で、前記プレート及び前記ヨーク
    をマグネットに接着することにより、前記ギャップガイ
    ドに対応する間隔形状に形成されることを特徴とする請
    求項1記載のスピーカ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007019623A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Jr Higashi Nippon Consultants Kk スピーカ

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