JP2000306495A - 電子放出素子、電子源、画像形成装置、及びそれらの製造方法 - Google Patents
電子放出素子、電子源、画像形成装置、及びそれらの製造方法Info
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Abstract
放出特性への影響が、極力低減された電子放出素子、さ
らには、その製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 基板上に、間隙を隔てて配置された一対
の導電性膜と、前記導電性膜上に配置された有機膜とを
備える電子放出素子であって、前記有機膜が、前記導電
性膜上領域内に配置されていることを特徴とする電子放
出素子である。また、基板上に、間隙を隔てて配置され
た一対の導電性膜と、前記導電性膜上に配置された有機
膜とを備える電子放出素子であって、前記有機膜の前記
基板上における前記導電性膜縁辺からのはみ出し部分が
5μm以下であることを特徴とする。
Description
子源、画像形成装置、及び、それらの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、電子放出素子上に有機膜が配置さ
れた電子放出素子及び、電子源、画像形成装置、及び、
それらの製造方法に関する。
て熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子を用いた2種類
のものが知られている。冷陰極電子放出素子には電界放
出(FE)型、金属/絶縁層/金属(MIM)型や表面
伝導型電子放出素子等がある。
子放出特性を向上する目的で、素子表面に炭素などの被
膜を設ける場合がある。
し、その素子電極間に電圧を印加する通電フォーミング
処理により導電性薄膜に電子放出部を形成し、その後、
炭素化合物のある雰囲気中で、電子放出効率アップのた
め、その素子電極間に再び電圧を印加する活性化処理が
施される電子放出素子の製造方法について、EP−A−
660357号公報、特開平07−235255号公
報、特開平08−007749号公報などに記載されて
いる。
P−A−788130号公報には、上記同様に電子放出
効率アップを目的として、素子電極間に形成された導電
性膜上に、熱硬化性樹脂、電子線ネガレジスト、あるい
は、ポリアクリロニトリル等の有機材料をスピンコート
法により塗布し有機物質膜を形成する工程及びこれら有
機物質膜を炭素化する工程を有する電子放出素子の製造
方法が記載されている。
−237571号公報及びEP−A−788130号公
報に記載された製造方法においては、上記炭素化工程の
後に、導電性膜上に残存する有機物質膜を反応ガス雰囲
気下で除去する工程を採ることにより、駆動中における
電子放出素子特性の不安定性を解消している。このよう
に、上記従来技術にあっては、電子放出素子を構成する
導電性膜上に有機物質膜が存在することは、駆動中に電
子放出特性へ影響を与えることを示唆するものの、その
対策としては、有機物質膜を除去するという解決手段を
見出していたに過ぎなかった。
された有機膜の、電子放出特性への影響が、極力低減さ
れた電子放出素子、さらには、その製造方法を提供する
ことを目的とする。
より向上した電子放出素子、さらには、その製造方法を
提供することを目的とする。
下に述べる構成を有するものである。即ち、本発明は、
基板上に、間隙を隔てて配置された一対の導電性膜と、
前記導電性膜上に配置された有機膜とを備える電子放出
素子であって、前記有機膜が、前記導電性膜上領域内に
配置されていることを特徴とする電子放出素子である。
配置された一対の導電性膜と、前記導電性膜上に配置さ
れた有機膜とを備える電子放出素子であって、前記有機
膜の前記基板上における前記導電性膜縁辺からのはみ出
し部分が5μm以下であることを特徴とする電子放出素
子である。
配置された一対の導電性膜と、前記導電性膜上に配置さ
れた有機膜と、前記一対の導電性膜の間隙に面する端部
に配置された炭素膜とを備える電子放出素子であって、
前記有機膜が、前記導電性膜上領域内に配置されている
ことを特徴とする電子放出素子である。
配置された一対の導電性膜と、前記導電性膜上に配置さ
れた有機膜と、前記一対の導電性膜の間隙に面する端部
に配置された炭素膜とを備える電子放出素子であって、
前記有機膜の前記基板上における前記導電性膜縁辺から
のはみ出し部分が5μm以下であることを特徴とする電
子放出素子である。
下の構成をも含む電子放出素子の発明でもある。即ち、
前記有機膜は、有機高分子からなる膜であること。更
に、前記有機高分子は、耐熱性の有機高分子であるこ
と、あるいは、ポリイミドであること。
える電子源であって、前記電子放出素子が、以上述べた
電子放出素子であることを特徴とする電子源である。
する電子源と、該電子源から放出される電子の照射によ
り画像を形成する画像形成部材とを備える画像形成装置
であって、前記電子放出素子が、以上述べた電子放出素
子であることを特徴とする画像形成装置である。
する工程と、前記導電性膜上に有機膜を形成する工程
と、前記有機膜が形成された導電性膜に通電する工程と
を有する電子放出素子の製造方法であって、前記有機膜
を形成する工程は、前記有機膜を構成する材料を含有す
る液体をインクジェット法にて前記導電性膜上領域内に
付与する工程を有することを特徴とする電子放出素子の
製造方法である。
する工程と、前記導電性膜上に有機膜を形成する工程
と、前記有機膜が形成された導電性膜に通電する工程と
を有する電子放出素子の製造方法であって、前記有機膜
を形成する工程は、前記有機膜を構成する材料を含有す
る液体をインクジェット法にて前記導電性膜上に付与す
る工程を有し、前記有機膜は、該有機膜の基板上におけ
る前記導電性膜縁辺からのはみ出し部分が5μm以下に
形成されることを特徴とする電子放出素子の製造方法で
ある。
する工程と、前記導電性膜上に有機膜を形成する工程
と、前記有機膜が形成された導電性膜に通電する工程と
を有する電子放出素子の製造方法であって、前記有機膜
を形成する工程は、前記有機膜を構成する材料を含有す
る液体をインクジェット法にて前記導電性膜上に付与す
る工程を有し、かつ、前記有機膜を形成する工程に先立
って、前記導電性膜表面と前記基板表面との間に前記液
体に対する濡れ性の差を設ける工程を更に有することを
特徴とする電子放出素子の製造方法である。
する工程と、前記導電性膜上に有機膜を形成する工程
と、前記有機膜が形成された導電性膜に通電する工程と
を有する電子放出素子の製造方法であって、前記有機膜
を形成する工程は、前記有機膜を構成する材料を含有す
る液体をインクジェット法にて前記導電性膜上に付与す
る工程を有し、かつ、前記有機膜を形成する工程に先立
って、前記基板に、該基板表面の前記液体に対する濡れ
性を低下させる表面処理を施す工程を更に有することを
特徴とする電子放出素子の製造方法である。
下の構成をも含む電子放出素子の製造方法の発明でもあ
る。即ち、前記液体は、ポリアミック酸と、アミンと、
有機溶剤とを含有する液体であること。
ン、トリエタノールアミン、トリスヒドロキシメチルア
ミノメタンの中から選択される少なくとも一種であるこ
と。また、前記インクジェット法は、熱エネルギーを利
用して液体に気泡を発生させて該液体を吐出させる方
式、あるいは、力学的エネルギーを利用して液体を吐出
させる方式、であること。
える電子源の製造方法であって、前記電子放出素子が、
以上述べた方法にて製造されることを特徴とする電子源
の製造方法である。
する電子源と、該電子源から放出される電子の照射によ
り画像を形成する画像形成部材とを備える画像形成装置
の製造方法であって、前記電子放出素子が、以上述べた
方法にて製造されることを特徴とする画像形成装置の製
造方法である。
放出素子が駆動中において、その電子放出特性が不安定
となる原因が、電子放出素子が有する有機膜が、その製
造工程中あるいは駆動中において導電化し、これにより
導電性膜の間隙部に電流のリークパスが発生して、電子
放出電流に関与する電流のみならずオーミックな電流が
流れる結果、電子放出効率が低下してしまうことにある
との知見を得ることによってなされた。
電性膜表面の保護のために形成された有機膜、あるい
は、製造工程中での炭素膜形成の結果として残存する有
機膜は、導電性膜上領域内に配置されているので、導電
性膜領域外の基板面上にも有機膜が存在する場合におけ
る該基板上の有機膜の導電化による上記間隙でのリーク
パスの発生を防止することができる。
記有機膜が仮に導電性膜領域外の基板面上にも存在する
場合であっても、その程度が5μm以下と低減されてい
るために、電子放出特性を大幅に低減せしめるような上
記間隙のリークパスを発生させることを防止できる。
6(c)に示す通り、上記有機膜41の基板1上におけ
る上記導電性膜4の縁辺からの最大のはみ出し部分Dが
5μm以下であることを意味する。
よれば、上記有機膜の形成は、有機膜を構成する材料を
含有する液体をインクジェット法にて上記導電性膜上領
域内に付与する工程を含むことにより、上述した通り、
導電性膜上領域内に有機膜を形成することができ、よっ
て上記間隙でのリークパスの発生を防止することができ
る。
ット法にて上記導電性膜上領域内に付与する方法は、例
えば、上記液体の組成を制御することにより可能となっ
た。
よれば、上記有機膜の形成は、インクジェット法にて上
記液体を導電性膜上に付与するに際し、上記導電性膜表
面と上記基板表面との間に、付与される液体に対する濡
れ性の差を設ける、好ましくは、上記基板に、該基板表
面の上記液体に対する濡れ性を低下させる表面処理を施
こすことにより、形成される有機膜は上記導電性膜上領
域内に、あるいは、有機膜が仮に導電性膜領域外の基板
面上にも形成される場合であっても、その程度が上記5
μm以下とすることができるため、上記間隙でのリーク
パスの発生を防止することができる。
び、その製造方法によれば、とりわけ、素子が備える有
機膜が、製造工程中あるいは駆動中においてその一部が
導電化してしまい、電子放出電流に関与する電流だけで
なくオーミックな電流が流れ、電子放出効率が小さくな
ることが極めて少なく、よって、良好な素子が得られ
る。
実施態様について詳述する。
例について図1及び図6を用いて以下に説明する。
形態を示す模式図であり、図1(a)は平面図、図1
(b)は断面図である。
型電子放出素子であり、図1において、1は基板、2、
3は電極、4は導電性膜、6は有機膜、5は導電性膜が
有する亀裂などの第1の間隙、7は有機膜が有するやは
り亀裂などの第2の間隙で、第1及び第2の間隙のうち少
なくとも第1の間隙の端部には炭素膜10が配置されて
いる。
Na等の不純物含有量を減少したガラス、ガラスにスパ
ッタ法等により形成したSiO2を積層したガラス基板
体等を用いることができる。
は、一般的な導電性の金属材料を用いることができる。
例えばNi、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、A
l、Cu、Pd等の金属或は合金、あるいは、Pd、A
g、Au、RuO2 、Pd−Ag等の金属或は金属酸化
物とガラス等から構成される印刷導体、あるいは、In
2O3 −SnO2 等の透明導電体、あるいは、ポリシリ
コン等の半導体材料等から適宜選択される。
上に、導電性膜4、対向する電極2、3の順に積層した
構成とすることもできる。
は、例えばPd,Pt,Ru,Ag,Au,Ti,I
n,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,W,Pb等
の金属、PdO,SnO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb
2 O3 等の酸化物導電体、HfB 2 ,ZrB2 ,LaB
6 ,CeB6 ,YB4 ,GdB4 等の硼化物、TiC,
ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化物、T
iN,ZrN,HfN等の窒化物、Si,Ge等の半導
体、カーボン等が挙げられる。
るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いるのが好
ましい。その膜厚は、素子電極2,3へのステップカバ
レージ、素子電極2,3間の抵抗値等を考慮して適宜設
定されるが、通常は、数Å〜数百nmの範囲とするのが
好ましく、より好ましくは1nm〜50nmの範囲とす
るのが良い。その抵抗値は、Rs(シート抵抗値)が1
02 Ω/□から107Ω/□の値であるのが好ましい。
合物から構成され、図1に示される通り、第1の間隙5
に面する該導電性膜4の端部に配置されており、導電性
膜4の間隙5よりも狭い第3の間隙を形成している。
1に示す通り、導電性膜4の上面領域内に配置されてお
り、電極2、3間の基板1面には有機膜6は存在してい
ない。ここで有機膜材料は、有機高分子材料であること
が好ましく、例えば、フルフリールアルコール、フラン
樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリルニトリル、レーヨ
ン、メタクリル酸グリシジル−アクリル酸エチル共重合
体、ポリフタル酸ジアリル、アクリル酸グリシジル−ス
チレン共重合体、ポリアミック酸、ポリイミド、エポキ
シ化1,4−ポリブタジエン、ポリメタクリル酸グリシ
ジル等が挙げられる。更には、後述する通電による電子
放出部形成工程、電子放出素子表面及び電子放出素子が
内包される容器内のクリーニングのためのベーキング工
程などを経るため、高耐熱性であることが好ましい。ま
た、耐熱性を有する有機材料としてはポリエーテルエー
テルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが知ら
れており、これら耐熱性の有機材料の中でも、特に、成
膜のし易さ等の点から、前駆体のポリアミック酸が可溶
媒性であることなどからポリイミドが好ましい。ポリイ
ミドの中でもとくに全芳香族系のポリイミドが耐熱性の
点で好ましい。
ック酸は、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)などの有機溶媒によく溶ける。この溶液
をインクジェット方式で塗布し、乾燥、焼成すれば、ポ
リイミド膜を形成することができる。
ック酸の溶液をインクジェット方式で塗布する場合に
は、ポリアミック酸を溶解する溶媒自体も比較的粘度が
高いためノズルの目詰まり、吐出電圧を高くしないなど
の点から、ポリアミック酸の濃度を低めにおさえた1%
以下の溶液が良い。
ミド前駆体であるポリアミック酸を塗布するときに、ノ
ズルの目詰まりもおこらず、吐出電圧も許容範囲内で、
ポリアミック酸の濃度を高めに設定することによりポリ
アミック酸のドットを小さくすることができ、焼成する
ことにより径の小さいポリイミドドットを得ることが出
来ることを見出した。
ミック酸の濃度としては、ポリアミック酸はポリマーで
あるため溶液の粘度は高めになり、ポリアミック酸の濃
度を高めにすると、溶液粘度が上がり、吐出量が減少す
る。したがってポリイミドドット径が小さくなる。2%
から4%くらいの濃度が吐出に適した粘度となる。
を添加すると、ポリイミドのドット径が小さくなること
が分かった。これはポリアミック酸と有機アミンとが反
応してアンモニウム塩をつくり、粘度が上がるためとも
考えられる。使用する有機アミンとしては、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、トリスヒドロキシメ
チルアミノメタンなどのアルコールアミンが好ましい。
有機アミンの濃度としては、インクジェット方式の吐出
性、溶液の粘性からみて2%から20%が好ましい。
ク酸溶液に有機アミンを添加した溶液、すなわち塗布溶
液としては、2%〜4%のポリアミック酸及び2%〜2
0%の有機アミンのN−メチルピロリドン(NMP)な
どの有機溶媒に溶かした溶液を、インクジェット方式に
より、吐出量を減らして塗布することにより、導電性膜
上にのみ又は導電性膜上に限定してポリイミド膜を形成
することができた。
ジェット方式を用いることは、導電性膜上にのみポリイ
ミドの有機膜を塗布することができるので、ポリイミド
ドット径が大きくなり、導電性膜と基板との境界部分で
基板側にはみだし、ポリイミド膜に通電処理したときに
一部が導電化し、電子放出電流に関与する電流だけでな
く、オーミックな電流が流れるという可能性を低減する
ことができる。
電性膜上にのみインクジェット方式を用いて、粘性のあ
る、有機アミンを含むポリアミック酸を配置した後、焼
成してポリイミドとし、一対の電極に電圧を印加する電
子放出素子の製造方法にあっては、インクジェット方式
により一定量のポリイミドを導電性膜上のみに形成でき
るため、簡便に電子放出素子が作製でき、ポリイミド膜
に通電処理したときに一部のポリイミド膜が導電化し、
電子放出に関与する電流だけでなくオーミックな電流が
流れる可能性が低減し、電子放出効率のよい、しかも、
寿命の長い素子を実現でき、大きな面積にわたり、均一
な画質の画像形成装置を簡便に安価に製造することもで
きる。
は、一対の電極2、3間に所定の電圧を印加することに
より、炭素膜10で形成される上記第3の間隙付近から
電子を放出する素子であり、よって、導電性膜4に電子
放出部を有する電子放出素子であると換言することがで
きる。
の実施形態を示す模式図であり、図6(a)は平面図、
図6(b)は図6(a)のA−A′断面図、図6(c)
は図6(a)のB−B′断面図である。
型電子放出素子であり、図6において、1は基板、2、
3は電極、4は導電性膜、41は有機膜、5は導電性膜
が有する亀裂などの第1の間隙、7は有機膜が有するや
はり亀裂などの第2の間隙で、第1及び第2の間隙のうち
少なくとも第1の間隙の端部には炭素膜10が配置され
ている。
2、3、導電性膜4、有機膜41、炭素膜10について
は上述した第1の実施形態と同様である。
通り、有機膜41が導電性膜4の上面領域外の基板1面
上にも存在している。但し、有機膜41の基板1面上に
おける導電性膜4の縁辺からのはみ出し部分Dは、基板
1面上で最大でも5μmである。即ち、有機膜41の基
板1面上における導電性膜4の縁辺からのはみ出し部分
Dは5μm以下となっている。
も、炭素膜10は、図6に示される通り、第1の間隙5
に面する導電性膜4の端部に配置されており、導電性膜
4の間隙5よりも狭い第3の間隙を形成しており、一対
の電極2、3間に所定の電圧を印加することにより、炭
素膜10で形成される上記第3の間隙付近から電子を放
出する。よって、本実施形態の電子放出素子もまた、導
電性膜4に電子放出部を有する電子放出素子であると換
言することができる。
電子放出素子の製造方法について、以下にその一例を挙
げ説明する。
1の実施形態のとして、図1に示された電子放出素子の製
造方法の各工程の一例について、図2、図3を参照しつ
つ説明する。
等を用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等に
より素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィ
ー技術を用いて基板体1上に素子電極2、3を形成する
(図2(a))。
に、インクジェット方式により金属化合物溶液を塗布
(液滴付与)して(図2(b))、乾燥、焼成して金属
化合物の導電性膜4を形成する(図2(c))。インク
ジェット方式としては、所謂、バブルジェット方式と呼
ばれる、熱エネルギーを利用して液体に気泡を発生させ
て該液体を吐出させる方式、あるいは、ピエゾ方式と呼
ばれる、力学的エネルギーを利用して液体を吐出させる
方式とがあり、いずれの方式でもよい。
乾燥、送風乾燥、熱乾燥等を用いればよく、更に上記焼
成工程は通常用いられる加熱手段を用いればよい。ま
た、乾燥工程と焼成工程とは必ずしも区別された別工程
として行う必要はなく、連続して同時に行ってもかまわ
ない。
れる工程を施す。このフォーミング工程の方法の一例と
して通電処理による方法を説明する。素子電極2、3間
に不図示の電源を用いて通電を行うと、導電性膜4の部
位に、亀裂などの間隙部5が形成され(図2(d))、
通電フォーミングの電圧波形の例を図4に示す。
にはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印加
する図4(a)に示した手法と、パルス波高値を増加さ
せながら電圧パルスを印加する図4(b)に示した手法
がある。
形のパルス幅とパルス間隔である。通常T1は1μ秒〜
10m秒、T2は、10μ秒〜100m秒の範囲で設定
される。三角波の波高値(通電フォーミング時のピーク
電圧)は、表面伝導型電子放出素子の形態に応じて適宜
選択される。このような条件の下、例えば、数秒から数
十分間電圧を印加する。パルス波形は三角波に限定され
るものではなく、矩形波など所望の波形を採用すること
ができる。
(a)に示したのと同様とすることができる。三角波の
波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、例えば
0.1Vステップ程度づつ、増加させることができる。
隔T2中に、導電性膜4を局所的に破壊、変形しない程
度の電圧を印加し、電流を測定して検知することができ
る。
子の導電性膜4上に有機膜6を形成する。この有機膜6
の形成は、有機膜の構成材料を含有する溶液をインクジ
ェット法により導電性膜4の上面領域内に付与し、これ
を乾燥、焼成することにより行われる。尚、この場合の
インクジェット方式もまた、上記バブルジェット方式あ
るいは上記ピエゾ方式のいずれの方式も用いることがで
きる。
ジェット法により導電性膜4の上面領域内に付与するた
めの手法としては、例えば、付与する溶液の組成を適宜
制御する方法が挙げられる。
ト方式にて付与される溶液は、有機アミン、中でも好ま
しくは、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
トリスヒドロキシメチルアミノメタンなどのアルコール
アミンを2%から20%含んだ、ポリイミドの前駆体で
あるポリアミック酸の2%から4%濃度のN−メチルピ
ロリドン(NMP)などの有機溶液が好ましく用いられ
る。
にポリアミック酸溶液を塗布出来るように着弾位置を制
御し導電性膜上にのみ付与する。導電性膜上での重ね打
ち付与回数を増やしていくとポリアミック酸ドット径は
広がる傾向があるので付与回数は5回以内がよい。また
ドット径、濃度、付与回数にもよるが、ポリイミド膜の
膜厚は10nmから150nmとなる。
含有する溶液を導電性膜上に付与した後、乾燥、焼成す
ることにより有機膜6が形成される(図3(e))。
ことにより有機膜6にも亀裂7が形成され、更には、該
有機膜6の亀裂7近傍は炭化される。よって、導電性膜
4の亀裂5に面する導電性膜4の端部には、炭素膜が形
成される(図3(f))。
のフォーミング処理工程(3)、及び、有機膜形成の工
程(4)の手順は、逆に行っても良い。
(2)により形成された導電性薄膜4上に、上記工程
(4)に示したのと同様にして有機膜を形成する(図3
(g))工程を行ない、その後、工程(4′)として、
上記工程(3)と同様に、通電フォーミング処理工程を
行う。これにより、導電性膜4及び有機膜6の双方に亀
裂5,7が生成し、この場合も、該有機膜6の亀裂7近
傍は炭化され、よって、亀裂5に面する導電性膜4の端
部には、炭素膜10が形成される。
出素子に対して次に、安定化工程と呼ばれる処理を施す
ことが好ましい。安定化工程とは、炭化工程により形成
された電子放出素子を高真空内で駆動することにより電
子放出特性を一定にする工程である。真空容器を排気す
る真空排気装置は、装置から発生するオイルが素子特性
に影響を与えないように、オイルを使用しないものを用
いるのが好ましい。具体的には、ソープションポンプ、
イオンポンプ等の真空排気装置を挙げることが出来る。
炭素化合物がほぼ新たに堆積しない分圧で1.3×10
-6Pa以下が好ましく、さらには1.3×10-8Pa以
下が特に好ましい。
真空容器全体を加熱して、真空容器内壁や電子放出素子
に吸着した有機物質分子を排気しやすくするのが好まし
い。このときの加熱条件は、80〜200℃で5時間以
上が望ましいが、特にこの条件に限るものではなく、真
空容器の大きさや形状、電子放出素子の構成などの諸条
件により適宜選ばれる条件により行う。
要で、1.3×10-5Pa以下が好ましく、さらに1.
3×10-6Pa以下が特に好ましい。
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、真空度自体は多少低下しても十分安定な
特性を維持することが出来る。
り、新たな炭素あるいは炭素化合物の堆積を抑制でき、
結果として素子電流If 、放出電流Ie が安定する。次
に、電子放出素子の製造方法に関する第2の実施形態と
して、図6に示された電子放出素子の製造方法の各工程
の一例について、図7〜8を参照しつつ説明する。
を用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等によ
り素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィー
技術を用いて基板1上に電極2及び3を形成する(図7
(a))。
に表面処理を行い表面処理層11を形成する(図7
(b))。
属酸化物の表面は水などの溶液に濡れやすく、プラスチ
ックス等の有機物表面は濡れにくい。基板表面の濡れや
すさは表面構造に由来するため、基板表面に疎水性の高
いハイドロカーボン基、フルオロカーボン基などを導入
して基板表面を疎水化処理することにより、これらの溶
液に対して濡れにくくすることができる。
ドロカーボン、フルオロカーボン等の疎水基を有する有
機ケイ素化合物が好適に用いられ、スピンコート、スプ
レーコート等の塗布法や気相堆積法によって処理を行う
ことができる。
チルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メ
チルジエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシ
ラン、トリフェニルエトキシシラン、ジフェニルジエト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアルコキ
シシラン類が挙げられる。
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニルシラ
ン類が挙げられる。
ラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
N−β(アミノエチル)−γアミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)−γアミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等の有機官能性シラン類が挙げられる。
ン、γ−フルオロプロピルトリメトキシシラン、フルオ
ロエチルジメトキシエトキシシラン、フルオロエチルメ
チルジエトキシシラン、パーフルオロエチルトリメトキ
シシラン、パーフルオロエチルトリエトキシシラン、パ
ーフルオロプロピルトリメトキシシラン、パーフルオロ
プロピルトリエトキシシラン等のフルオロアルキルシラ
ン類(C4以上のものも含む)が挙げられる。
ン類、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロト
リシラザン等のシラザン類、ジフェニルシランジオール
等のシラノール類、N−トリメチルシリルアセトアミ
ド、ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N、N’
−ビス(トリメチルシリル)尿素等のシリルアミド類等
が挙げられる。
るシリコーン樹脂や、フッ素樹脂を用いてもよい。
4を形成する材料を含む溶液を付与する(図7
(c))。図7では一例として、液滴付与装置8を用い
て導電性膜4を形成する材料を含む溶液の液滴9を付与
する方法を示す。液滴9の量を調節することによって導
電性膜4の面積や膜厚を制御することができる。上記液
滴の付与にはインクジェット方式が用いられるのが好ま
しく、また、このインクジェット方式としては、所謂、
バブルジェット方式と呼ばれる、熱エネルギーを利用し
て液体に気泡を発生させて該液体を吐出させる方式、あ
るいは、ピエゾ方式と呼ばれる、力学的エネルギーを利
用して液体を吐出させる方式とがあり、いずれの方式で
もよい。
成する材料を含む溶液の液滴9を付与した後、必要に応
じて乾燥し、加熱処理等をおこない導電性膜4を形成す
る(図7(d))。導電性膜の形成方法として液滴9を
付与する例を述べたが、これに限るものではなく、蒸
着、スパッタ、スピンコート、印刷法によって成膜し、
フォトリソグラフィー等によりパターニングすることも
可能である。
法に関する第1の実施形態と同様の、フォーミング処理
と呼ばれる工程を施し、上記導電性膜4に亀裂などの間
隙5を形成する(図7(e))。
む溶液の液滴9′を液滴付与装置8を用いて付与し(図
8(f))、これを乾燥、焼成して有機膜41を形成す
る(図8(g))。また、上記液滴付与装置としては、
上記バブルジェット方式あるいは上記ピエゾ方式のイン
クジェット装置が好ましく用いられる。
述の製造方法の第1の形態と同様に、付与する溶液の組
成を適宜制御することにより、上記液滴を導電性膜4の
上面領域内に付与することが可能で、その結果、形成さ
れる有機膜41も導電性膜4の上面領域内とすることが
可能となるが、本実施形態においてはとりわけ、液滴の
付与に先立って、表面処理層11が形成されているの
で、付与溶液の組成を厳密に制御せずとも、形成される
有機膜41の導電性膜4縁辺からの基板1面上における
はみ出し部分を無くすること、もしくは、該はみ出し部
分をより小さくすることができる。
まず基板全面を表面処理し、その上に導電性膜4を積層
することで、導電性膜上とそれ以外の表面との間に濡れ
性の差をつけるものである。一方、素子電極2,3を形
成する金属と導電性膜4を形成する金属とを比較したと
き、導電性膜4を形成する金属の方が酸化還元反応が活
発であるときは、以下に述べるような工程も可能とな
る。
を形成する。次に、上述したように導電性金属膜にフォ
ーミング処理をして亀裂を形成する。そして、全面に表
面処理を行った後、導電性膜を形成する金属のみが酸化
し、電極を形成する金属は酸化しない酸素雰囲気および
温度下で、導電性金属膜のみ酸化させる。このとき導電
性金属膜上に堆積している表面処理膜のみが下地金属の
酸化反応により分解する。その結果、導電性膜上とそれ
以外の基板面との間に濡れ性に差が生じることになる。
この上に上記の有機材料を含む溶液の液滴を付与する
と、形成される有機膜41の導電性膜4縁辺からの基板
1面上におけるはみ出し部分を無くすること、もしく
は、該はみ出し部分をより小さくすることができる。
A′断面図である図9に示される上記はみ出し部分の大
きさDは、電極2,3間の基板面上領域において最大で
5μmである。
の数は、1つの有機薄膜の形成に対して単数であっても
複数であってもよい。単数の場合は複数の湯合に比べて
製造時間が短縮できる。一方、複数の場合は、1つの液
滴の量に加えて、液滴の数によって有機薄膜の膜厚を制
御することができる。
機膜41を形成する材料を有機溶媒に分散または溶解し
た溶液等が望ましい。
るが、室温における表面張力が20〜90dyne/c
m、好ましくは50〜80dyne/cmの溶液が望ま
しい。
ように、付与された溶液は、導電性膜上では拡がりその
外縁に達すると留まるため有機膜が導電性膜よりはみだ
すことはない、あるいははみ出しても上記最小限(D)
にとどめることができる。そのため、導電性膜の面積と
付与する液滴の量によって有機膜41の厚みを容易に制
御することが可能となり、有機膜41の厚みの再現性や
均一性が向上する。
の位置によって定まるため、液滴の着液点が導電性膜の
中心から多少ずれても影響はなく、導電性膜4と同じ位
置に有機膜41を形成することができる。
ことにより有機膜41にも亀裂7が形成され、更には、
該有機膜41の亀裂7近傍は炭化される。よって、導電
性膜4の亀裂5に面する導電性膜4の端部には、炭素膜
が形成される。(図8(h))。
実施形態においても前述の第1の実施形態と同様に、上
記のフォーミング処理工程5)、及び、有機膜形成の工
程6)の手順は、逆に行っても良い。
(4)により形成された導電性薄膜4上に、上記工程
6)に示したのと同様にして有機膜41を形成する工程
を行ない、その後、工程(6′)として、上記工程
(5)と同様に、通電フォーミング処理工程を行う。こ
れにより、導電性膜4及び有機膜41の双方に亀裂5,
7が生成し、この場合も、該有機膜41の亀裂7近傍は
炭化され、よって、亀裂5に面する導電性膜4の端部に
は、炭素膜10が形成される。
法に関する第1の実施形態と同様に、更に、安定化工程
を施すことが好ましい。
いて以下に述べる。本発明の電子放出素子を複数個基板
上に配列し、例えば電子源や画像形成装置が構成でき
る。
のが採用できる。一例として、並列に配置した多数の電
子放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を
多数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配した制
御電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子から
の電子を制御駆動する梯子状配置のものがある。これと
は別に、電子放出素子をX方向及びY方向に行列状に複
数個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極
の一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配さ
れた複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線
に共通に接続するものが挙げられる。このようなものは
所謂単純マトリクス配置である。まず単純マトリクス配
置について以下に詳述する。
には3つの特性がある。即ち、表面伝導型電子放出素子
からの放出電子は、閾値電圧以上では、対向する素子電
極間に印加するパルス状電圧の波高値と幅で制御でき
る。一方、閾値電圧以下では、殆ど放出されない。この
特性によれば、多数の電子放出素子を配置した場合にお
いても、個々の素子にパルス状電圧を適宜印加すれば、
入力信号に応じて、表面伝導型電子放出素子を選択して
電子放出量を制御できる。
素子を複数配して得られる電子源基板について、図12
を用いて説明する。図12において、71は電子源基
板、72はX方向配線、73はY方向配線である。74
は電子放出素子、75は結線である。
…,Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等
を用いて形成された導電性金属等で構成することができ
る。配線の材料、膜厚、幅は適宜設計される。Y方向配
線73は、Dy1,Dy2……Dynのn本の配線よりなり、
X方向配線72と同様に形成される。これらm本のX方
向配線72とn本のY方向配線73との間には、不図示
の層間絶縁層が設けられており、両者を電気的に分離し
ている(m,nは、共に正の整数)。
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2 等で構成
される。例えば、X方向配線72を形成した基板71の
全面或は一部に所望の形状で形成され、特に、X方向配
線72とY方向配線73の交差部の電位差に耐え得るよ
うに、膜厚、材料、製法が適宜設定される。X方向配線
72とY方向配線73は、それぞれ外部端子として引き
出されている。
極(不図示)は、それぞれm本のX方向配線72とn本
のY方向配線73に、導電性金属等からなる結線75に
よって電気的に接続されている。
75を構成する材料及び一対の素子電極を構成する材料
は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であって
も、また夫々異なってもよい。これらの材料は、例えば
前述の素子電極の材料より適宜選択される。素子電極を
構成する材料と配線材料が同一である場合には、素子電
極に接続した配線は素子電極ということもできる。
子放出素子74の行を選択するための走査信号を印加す
る不図示の走査信号印加手段が接続される。一方、Y方
向配線73には、Y方向に配列した電子放出素子74の
各列を入力信号に応じて変調するための、不図示の変調
信号発生手段が接続される。各電子放出素子に印加され
る駆動電圧は、当該素子に印加される走査信号と変調信
号の差電圧として供給される。
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
用いて構成した画像形成装置について、図13及び図1
4を用いて説明する。図13は、画像形成装置の表示パ
ネルの一例を示す模式図である。図14は、NTSC方
式のテレビ信号に応じて表示を行うための駆動回路の一
例を示すブロック図である。
数配した電子源基板、81は電子源基板71を固定した
リアプレート、86はガラス基板83の内面に蛍光膜8
4とメタルバック85等が形成されたフェースプレート
である。82は支持枠であり、該支持枠82には、リア
プレート81、フェースプレート86がフリットガラス
等を用いて接続されている。88は外囲器であり、例え
ば大気中あるいは窒素中で、400〜500℃の温度範
囲で10分間以上焼成することで、封着して構成され
る。
ような電子放出素子である。72,73は、表面伝導型
電子放出素子の一対の素子電極と接続されたX方向配線
及びY方向配線ある。
ート86、支持枠82、リアプレート81で構成され
る。リアプレート81は主に基板71の強度を補強する
目的で設けられるため、基板71自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート81は不要とすることがで
きる。即ち、基板71に直接支持枠82を封着し、フェ
ースプレート86、支持枠82及び基板71で外囲器8
8を構成してもよい。一方、フェースプレート86とリ
アプレート81の間に、スペーサーと呼ばれる不図示の
支持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強
度をもつ外囲器88を構成することもできる。
体のみで構成することができる。カラーの蛍光膜の場合
は、蛍光体の配列により、ブラックストライプ(図17
(a))あるいはブラックマトリクス(図17(b))
等と呼ばれる黒色導電材91と蛍光体92とから構成す
ることができる。ブラックストライプ、ブラックマトリ
クスを設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる三
原色蛍光体の各蛍光体92間の塗り分け部を黒くするこ
とで混色等を目立たなくすることと、蛍光膜84におけ
る外光反射によるコントラストの低下を抑制することに
ある。黒色導電材91の材料としては、通常用いられて
いる黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があり、光の
透過及び反射が少ない材料を用いることができる。
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法や印刷法等
が採用できる。蛍光膜84の内面側には、通常メタルバ
ック85が設けられる。メタルバックを設ける目的は、
蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート8
6側へ鏡面反射することにより輝度を向上させること、
電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用さ
せること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダ
メージから蛍光体を保護すること等である。メタルバッ
クは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理
(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行い、その
後Alを真空蒸着等を用いて堆積させることで作製でき
る。
4の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、十分
な位置合わせが不可欠となる。
下のようにして製造される。
ンポンプ、ソープションポンプ等のオイルを使用しない
排気装置により不図示の排気管を通じて排気し、10-5
Pa程度の真空度の有機物質の十分に少ない雰囲気にし
た後、封止が成される。外囲器88の封止後の真空度を
維持するために、ゲッター処理を行うこともできる。こ
れは、外囲器88の封止を行う直前あるいは封止後に、
抵抗加熱あるいは高周波加熱等を用いた加熱により、外
囲器88内の所定の位置に配置されたゲッター(不図
示)を加熱し、蒸着膜を形成する処理である。ゲッター
は通常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用によ
り、例えば1×10-5Pa以上の真空度を維持するもの
である。ここで、電子放出素子のフォーミング処理以降
の工程は適宜設定できる。
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路の構成例
について、図14を用いて説明する。図14において、
101は画像表示パネル、102は走査回路、103は
制御回路、104はシフトレジスタ、105はラインメ
モリ、106は同期信号分離回路、107は変調信号発
生器、Vx及びVaは直流電圧源である。
m 、端子Doy1 乃至Doyn 及び高圧端子87を介して外
部の電気回路と接続している。端子Dox1 乃至Doxm に
は、表示パネル101内に設けられている電子源、即
ち、m行n列の行列状にマトリクス配線された電子放出
素子群を1行(n素子)づつ順次駆動する為の走査信号
が印加される。端子Doy1 乃至Doyn には、前記走査信
号により選択された1行の電子放出素子の各素子の出力
電子ビームを制御する為の変調信号が印加される。高圧
端子87には、直流電圧源Vaより、例えば10kVの
直流電圧が供給されるが、これは電子放出素子から放出
される電子ビームに、蛍光体を励起するのに十分なエネ
ルギーを付与する為の加速電圧である。
は、内部にm個のスイッチング素子(図中、S1 乃至S
m で模式的に示している)を備えたものである。各スイ
ッチング素子は、直流電圧電源Vxの出力電圧もしくは
0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、
表示パネル101の端子Dox1 乃至Doxm と電気的に接
続される。各スイッチング素子S1 乃至Sm は、制御回
路103が出力する制御信号Tscanに基づいて動作する
ものであり、例えばFETのようなスイッチング素子を
組み合わせることにより構成することができる。
出素子の特性(電子放出閾値電圧)に基づき、走査され
ていない素子に印加される駆動電圧が電子放出閾値電圧
以下となるような一定電圧を出力するよう設定されてい
る。
像信号に基づいて適切な表示が行われるように、各部の
動作を整合させる機能を有する。制御回路103は、同
期信号分離回路106より送られる同期信号Tsyncに基
づいて、各部に対してTscan,Tsft 及びTmry の各制
御信号を発生する。
されるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と
輝度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波
数分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期
信号分離回路106により分離された同期信号は、垂直
同期信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便
宜上Tsync信号として図示した。前記テレビ信号から分
離された画像の輝度信号成分は、便宜上DATA信号と
表した。このDATA信号は、シフトレジスタ104に
入力される。
アルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン
毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制
御回路103より送られる制御信号Tsft に基づいて動
作する(即ち、制御信号Tsft は、シフトレジスタ10
4のシフトクロックであると言い換えてもよい。)。
ン分のデータ(電子放出素子n素子分の駆動データに相
当)は、Id1乃至Idnのn個の並列信号として前記シフ
トレジスタ104より出力される。
データを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路103より送られる制御信号Tmry に従っ
て適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶された内容
は、Id'1 乃至Id'n として出力され、変調信号発生器
107に入力される。
1 乃至Id'n の各々に応じて、電子放出素子の各々を適
切に駆動変調する為の信号源であり、その出力信号は、
端子Doy1 乃至Doyn を通じて表示パネル101内の電
子放出素子に印加される。
放出電流Ie に関して以下の基本特性を有している。即
ち、電子放出には明確な閾値電圧Vthがあり、Vth以上
の電圧が印加された時のみ電子放出が生じる。電子放出
閾値以上の電圧に対しては、素子への印加電圧の変化に
応じて放出電流も変化する。このことから、本素子にパ
ルス状の電圧を印加する場合、例えば電子放出閾値電圧
以下の電圧を印加しても電子放出は生じないが、電子放
出閾値電圧以上の電圧を印加する場合には電子ビームが
出力される。その際、パルスの波高値Vmを変化させる
ことにより、出力電子ビームの強度を制御することが可
能である。また、パルスの幅Pwを変化させることによ
り、出力される電子ビームの電荷の総量を制御すること
が可能である。
変調する方式としては、電圧変調方式とパルス幅変調方
式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器107としては、一定長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パル
スの波高値を変調できるような電圧変調方式の回路を用
いることができる。パルス幅変調方式を実施するに際し
ては、変調信号発生器107として、一定の波高値の電
圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧
パルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を
用いることができる。
5は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式のもの
でも採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や
記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
号分離回路106の出力信号DATAをデジタル信号化
する必要があるが、これには同期信号分離回路106の
出力部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連して
ラインメモリ105の出力信号がデジタル信号かアナロ
グ信号かにより、変調信号発生器107に用いられる回
路が若干異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用
いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器107には、
例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等
を付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器
107には、例えば高速の発振器及び発振器の出力する
波数を計数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値
と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレー
タ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、比較
器の出力するパルス幅変調された変調信号を電子放出素
子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加す
ることもできる。
合、変調信号発生器107には、例えばオペアンプ等を
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の場
合には、例えば電圧制御型発振回路(VCO)を採用で
き、必要に応じて電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増
幅するための増幅器を付加することもできる。
成装置においては、各電子放出素子に、容器外端子Dox
1 乃至Doxm 、Doy1 乃至Doyn を介して電圧を印加す
ることにより、電子放出が生じる。高圧端子87を介し
てメタルバック85あるいは透明電極(不図示)に高圧
を印加し、電子ビームを加速する。加速された電子は、
蛍光膜84に衝突し、発光が生じて画像が形成される。
明の画像形成装置の一例であり、本発明の技術思想に基
づいて種々の変形が可能である。入力信号についてはN
TSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限られるもの
ではなく、PAL、SECAM方式等の他、これらより
も多数の走査線からなるTV信号(例えば、MUSE方
式をはじめとする高品位TV)方式をも採用できる。
形成装置について、図15及び図16を用いて説明す
る。
す模式図である。図15において、110は電子源基
板、111は電子放出素子である。112は、電子放出
素子111を接続するための共通配線Dx1〜Dx10 であ
り、これらは外部端子として引き出されている。電子放
出素子111は、基板110上に、X方向に並列に複数
個配置されている(これを素子行と呼ぶ)。この素子行
が複数個配置されて、電子源を構成している。各素子行
の共通配線間に駆動電圧を印加することで、各素子行を
独立に駆動させることができる。即ち、電子ビームを放
出させたい素子行には、電子放出閾値以上の電圧を印加
し、電子ビームを放出させたくない素子行には、電子放
出閾値以下の電圧を印加する。各素子行間に位置する共
通配線Dx2〜Dx9は、例えばDx2とDx3、Dx4とDx5、
Dx6とDx7、Dx8とDx9とを夫々一体の同一配線とする
こともできる。
像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図であ
る。120はグリッド電極、121は電子が通過するた
めの開口、Dox1 乃至Doxm は容器外端子、G1 乃至G
n はグリッド電極120と接続された容器外端子であ
る。110は各素子行間の共通配線を同一配線とした電
子源基板である。図15においては、図12、図13に
示した部位と同じ部位には、これらの図に付したのと同
一の符号を付している。ここに示した画像形成装置と、
図12に示した単純マトリクス配置の画像形成装置との
大きな違いは、電子源基板110とフェースプレート8
6の間にグリッド電極120を備えているか否かであ
る。
プレート86の間には、グリッド電極120が設けられ
ている。グリッド電極120は、電子放出素子111か
ら放出された電子ビームを変調するためのものであり、
梯子型配置の素子行と直交して設けられたストライプ状
の電極に電子ビームを通過させるため、各素子に対応し
て1個ずつ円形の開口121が設けられている。グリッ
ド電極の形状や配置位置は、図15に示したものに限定
されるものではない。例えば、開口としてメッシュ状に
多数の通過口を設けることもでき、グリッド電極を電子
放出素子の周囲や近傍に設けることもできる。
容器外端子G1 乃至Gn は、不図示の制御回路と電気的
に接続されている。
つ順次駆動(走査)して行くのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
レビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコン
ピューター等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて
構成された光プリンターとしての画像形成装置等として
も用いることができる。
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
(a)、(b)に示すタイプの表面伝導型電子放出素子
を作製した。
導型電子放出素子の作製方法を述べる。
上に0.5ミクロンのSiOxをCVD法で形成した基
板を用い、これを有機溶剤により充分に洗浄後、該基板
1面上に、白金からなる素子電極2、3を形成した(図
2(a))。この時、素子電極間隔L(図1)は10μ
mとし、素子電極の幅W(図1)を500μm、その厚
さを100μmとした。次に、酢酸パラジウムテトラエ
タノールアミン錯体[Pd(H2NC2H4OH)4(CH
3COO)2]0.6g、86%鹸化ポリビニルアルコー
ル(平均重合度500)0.05g、イソプロピルアル
コール25g、エチレングリコール1gをとり、水を加
えて全量を100gとし、パラジウム化合物溶液を調整
した。
0.25μmのメンブランフィルターで濾過し、キヤノ
ン(株)製のバブルジェットヘッドBC−01に充填
し、所定のヘッド内ヒータに外部より20Vの直流電圧
を7μ秒印加して、前記の絶縁性基板1上の素子電極
2、3のギャップ部分にパラジウム化合物溶液の液滴9
を吐出した(図2(b))。ヘッド8と基板1の位置を
保持したままさらに5回吐出を繰り返した。液滴は基板
1面上において、ほぼ円形でその直径は約110μmと
なった。この基板1を大気雰囲気350℃のオーブン中
で30分加熱して前記金属化合物を基板1上で分解堆積
させたところ、ほぼ円形状の酸化パラジウムからなる導
電性膜4が形成された(図2(c))。また、この酸化
パラジウムからなる導電性膜の直径(ドット径)は、約
110μmであった。
印加し、導電性膜4を通電処理(フォーミング処理)す
ることにより、該導電性膜4に亀裂5を形成した(図2
(d))。
波形を図4(b)に示す。図4(b)中、T1及びT2
は電圧波形のパルス幅とパルス間隔であり、本実施例で
はT1を1ミリ秒、T2を10ミリ秒とし、三角波の波
高値(フォーミング時のピーク電圧)は5Vとし、フォ
ーミング処理は約1×10-6Paの真空雰囲気下で60
秒間行った。
ドを用い、2%ポリアミック酸、5%トリエタノールア
ミンのN−メチルピロリドン溶液を上記円形状の酸化パ
ラジウムからなる導電性膜4の中心に上記ピエゾヘッド
を位置合わせして、25Vの三角波を印加し該溶液を2
滴吐出させ、350℃、30分焼成したところ、ほぼ円
形状のポリイミドからなる有機膜6が前記酸化パラジウ
ム膜上にのみ得られた。また、このポリイミドからなる
有機膜の直径(ドット径)は、約80μmであった(図
3(e))。
波形の電圧を印加した。電圧値は2.0Vから徐々に上
げていき、14〜18Vで高抵抗を示したので電圧印加
を止めた。この時の走査電子顕微鏡(SEM)観察によ
るとフォーミング処理によって生じた酸化パラジウムか
らなる導電性膜4の亀裂5にそってポリイミドの有機膜
6に亀裂7が形成されていた。また、有機膜6の亀裂7
近傍は炭化されており、亀裂5に面する導電性膜4の端
部には、炭素膜10が形成されていた(図3(f))。
について、その電子放出特性の測定を行った。図5に作
成した電子放出特性の測定評価装置の概略構成図を示
す。
作製された上述の電子放出素子であり、51は素子電極
2、3間に電圧を印加するための電源、50は素子電流
Ifを測定するための電流計、54は電子放出素子より
発生する放出電流Ieを測定するためのアノード電極、
53はアノード電極54に電圧を印加するための高圧電
源、52は放出電流を測定するための電流計である。
放出電流Ieの測定にあたっては、素子電極2、3に電
源51と電流計50とを接続し、該電子放出素子の上方
に電源53と電流計52とを接続したアノード電極54
を配置している。また、本電子放出素子及びアノード電
極54は真空装置55内に設置されており、その真空装
置には排気ポンプ56及び不図示の真空計等の真空装置
に必要な機器が具備されており、所望の真空下で本電子
放出素子の測定評価を行えるようになっている。
放出素子間の距離Hを4mm、アノード電極の電位を1
kV、電子放出特性測定時の真空装置内の圧力を1×1
0-6Paとした。
施例で作成した電子放出素子の電極2及び3間に、素子
電圧25Vを印加したところ素子電流Ifは0.4m
A、放出電流Ieは3.8μAとなった。また、本実施
例において作成された電子放出素子は、オーミックな電
流が流れることなく素子電流Ifが小さく、放出電流I
eと素子電流Ifとの比、即ち、(Ie/If)も大き
いものとなった。
した蛍光膜とメタルバックを有するフェースプレートを
真空装置内に配置した。こうして本実施例にて作成した
電子放出素子の特性を評価する。
y軸上形成して電子源とし、電子源からの電子放出を試
みたところ蛍光膜の一部が発光した。こうして本実施例
にて作成された電子放出素子及び電子源が発光表示素子
として機能することがわかった。
1における有機膜6を、2%ポリアミック酸、2%トリ
エタノールアミンのN−メチルピロリドン(NMP)溶
液の組成物を用いて形成した点以外は実施例1と同様に
して図1(a)、(b)に示す表面伝導型電子放出素子
を作成した。本実施例においても、実施例1にて述べた
導電性膜4上にのみほぼ円形状のポリイミドからなる有
機膜6が得られ、本実施例においてこのポリイミド膜の
直径(ドット径)は、約87μmであった。
も、実施例1と同様の特性及び機能を有するものであっ
た。
1における有機膜6を、2%ポリアミック酸、10%ト
リエタノールアミンのN−メチルピロリドン(NMP)
溶液の組成物を用いて形成した点以外は実施例1と同様
にして図1(a)、(b)に示す表面伝導型電子放出素
子を作成した。本実施例においても、実施例1にて述べ
た導電性膜4上にのみほぼ円形状のポリイミドからなる
有機膜6が得られ、本実施例においてこのポリイミド膜
の直径(ドット径)は、約77μmであった。
も、実施例1と同様の特性及び機能を有するものであっ
た。
に亀裂を形成するための前述の通電フォーミング処理を
導電性膜上に有機膜を形成した後で実行する例である。
本実施例について実施例1と同様に図1〜図3を用いて
以下に説明する。
上に0.5ミクロンのSiOxをCVD法で形成した基
板を用い、これを有機溶剤により充分に洗浄後、該基板
1面上に、白金からなる素子電極2、3を形成した(図
2(a))。この時、素子電極間隔L(図1)は10μ
mとし、素子電極の幅W(図1)を500μm、その厚
さを100μmとした。次に、酢酸パラジウムテトラエ
タノールアミン錯体[Pd(H2NC2H4OH)4(CH
3COO)2]0.6g、86%鹸化ポリビニルアルコー
ル(平均重合度500)0.05g、イソプロピルアル
コール25g、エチレングリコール1gをとり水を加え
て全量を100gとし、パラジウム化合物溶液を調整し
た。
0.25μmのメンブランフィルターで濾過し、キヤノ
ン(株)製のバブルジェットヘッドBC−01に充填
し、所定のヘッド内ヒータに外部より20Vの直流電圧
を7μ秒印加して、前記の絶縁性基板1の素子電極2、
3のギャップ部分にパラジウム化合物溶液の液滴9を吐
出した(図2(b))。ヘッド8と基板1の位置を保持
したままさらに5回吐出を繰り返した。液滴はほぼ円形
でその直径は約110μmとなった。この基板1を大気
雰囲気350℃のオーブン中で30分加熱して前記金属
化合物を基板1上で分解堆積させたところ、ほぼ円形状
の酸化パラジウムからなる導電性膜4が形成された。ま
た、この酸化パラジウムからなる導電性膜の直径(ドッ
ト径)は、約110μmであった(図2(c))。
ミック酸、5%トリエタノールアミンのN−メチルピロ
リドン溶液を上記円形状の酸化パラジウムからなる導電
性膜4の中心に上記ピエゾヘッドを位置合わせして、2
5Vの三角波を印加し、2滴吐出させ、350℃30分
焼成したところ、ほぼ円形状のポリイミドからなる有機
膜6が前記酸化パラジウムからなる導電性膜4上にのみ
得られた。また、このポリイミドからなる有機膜6の直
径(ドット径)は、約80μmであった(図3
(g))。
し、ポリイミドからなる有機膜6が設けられている導電
性膜4を通電処理(フォーミング処理)した。フォーミ
ング処理の電圧波形を図4(b)に示す。
パルス幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミ
リ秒、T2を10ミリ秒とし、三角波の波高値(フォー
ミング時のピーク電圧)は8V〜16Vとし、とし、フ
ォーミング処理は約1×10 -6Paの真空雰囲気下で行
った。この時の走査電子顕微鏡(SEM)観察によると
フォーミング処理によって酸化パラジウムからなる導電
性膜4、ポリイミドからなる有機膜6ともに亀裂5,7
が形成されていた。また、有機膜6の亀裂7近傍は炭化
されており、亀裂5に面する導電性膜4の端部には、炭
素膜10が形成されていた(図3(f))。
子放出素子について、その電子放出特性の測定を行っ
た。電子放出特性の測定には、実施例1と同様に図5に
示された測定評価装置を用いた。なお、本実施例におい
ても、測定条件は実施例1と同様であり、アノード電極
と電子放出素子間の距離Hを4mm、アノード電極の電
位を1kV、電子放出特性測定時の真空装置内の圧力を
1×10-6Paとした。
施例で作成された電子放出素子の電極2及び3間に素子
電圧Vf25Vを印加したところ素子電流Ifは0.4
5mA、放出電流Ieは3.7μAとなった。
においても、オーミックな電流が流れることなく素子電
流Ifが小さく、放出電流Ieと素子電流Ifとの比、
即ち(Ie/If)も大きいものとなった。
した蛍光膜とメタルバックを有するフェースプレートを
真空装置内に配置した。こうして電子源からの電子放出
を試みたところ蛍光膜の一部が発光した。こうして本実
施例にて作成された電子放出素子が発光表示素子として
機能することがわかった。
3で示されるように、多数の表面伝導型電子放出素子7
4が、複数のX方向配線72と複数のY方向配線73と
によりマトリクス配線された電子源を用いた画像形成装
置を作成した例を示すものである。まず、絶縁性基板7
1として清浄化したガラス基板上に0.5ミクロンのS
iOxをCVD法で形成した基板(20cm×20c
m)を用い、これを有機溶剤により充分に洗浄後、該基
板71面上に、白金からなる一対の素子電極2、3を複
数対形成し、続いて、Agからなる、複数のX方向配線
72及び複数のY方向配線73を形成して、上記複数の
素子電極対をマトリクス配線した。尚、X方向配線72
とY方向配線73との交差部には不図示ではあるが絶縁
層が形成されている。以降、実施例1と同様にして複数
の表面伝導型電子放出素子を作成した。
して、それぞれ実施例1にて用いた同様の有機金属化合
物溶液の液滴をバブルジェット方式のインクジェット装
置により付与し、焼成して、ほぼ円形状の酸化パラジウ
ムからなる導電性膜4を形成した(図2(c))。尚、
各導電性膜の直径(ドット径)は、約110μmであっ
た。次に、各々の導電性膜4をフォーミング処理するこ
とで、各導電性膜4に亀裂5を形成し(図2(d))、
続いて、かかる導電性膜4上に、ピエゾヘッドを用い、
2%ポリアミック酸、5%トリエタノールアミンのN−
メチルピロリドン溶液を円形状の酸化パラジウムからな
る上記各々の導電性膜4の中心に該ピエゾヘッドを位置
合わせして、25Vの三角波を印加し、2滴吐出させ、
350℃30分焼成したところ、各々の導電性膜4上の
みにほぼ円形状のポリイミドからなる有機膜6が直径
(ドット径)約80μmで形成された(図3(e))。
同様の電圧印加条件にて電圧を印加したところ、上記フ
ォーミング処理によって生じた酸化パラジウムからなる
導電性膜4の亀裂5にそってポリイミドの有機膜6に亀
裂7が形成された。また、有機膜6の亀裂7近傍は炭化
されており、亀裂5に面する導電性膜4の端部には、炭
素膜10が形成されていた(図3(f))。
にリアプレート81、支持枠82とフェイスプレート8
6を接続し真空封止して、前述した図14の概念図に従
う駆動回路を有する画像形成装置を作製した。端子Do
x1ないしDoxmと端子Dyo1ないしDoynを通
じて各電子放出素子に時分割で所定電圧を印加し、端子
87を通じてメタルバック85に高電圧を印加すること
によって、任意のマトリクス画像パターンを表示するこ
とができ均一な画質の画像形成装置であった。
は、電子源基板71と、該基板71上にX方向配線72
と、Y方向配線73と、X方向配線72とY方向配線7
3の各交差点に形成された電子放出素子74とが形成さ
れ、フェイスプレート86側には、透明なガラス基材8
3と、蛍光膜84と、メタルバック85が形成され、メ
タルバック85に高圧電圧を供給する高圧端子87とが
備えられている。また、リアプレート81、支持枠82
とフェイスプレート86間はフリットガラスで接着さ
れ、内部を高真空に密封されている。
V〜10数kVが印加され、端子Dox1ないしDox
mと端子Doy1ないしDoynには、画像信号と走査
信号が供給されて、電子放出素子を多数形成した電子源
から放出された電子が蛍光膜を照射することにより、フ
ェースプレート86側から観察すれば、鮮明な高輝度の
画像映像を視認することができた。
けた導電性膜上に、有機膜形成材料として、ポリイミド
の前駆体であるポリアミック酸濃度を2%〜4%とした
粘性のある溶液をインクジェット方式で塗布することに
より導電性膜上にのみポリイミド膜を形成することがで
きる。また、ポリイミド膜に通電処理により亀裂を形成
する際に、一部導電化して放出電流に関与する電流以外
にオーミックな電流が流れることもなく効率のよい、均
一性のよい電子放出素子、および電子放出素子の製造方
法を提供できる。
することにより導電性膜上にのみポリイミド膜を形成で
き、均一性のよい電子放出素子、及び電子放出素子の製
造方法を提供できる。
有機膜材料を導電性膜上にのみ付与できるため、簡便に
電子放出素子が作製でき、また、電子放出素子が備える
導電性膜上のみに有機膜が配置されることとなるので、
導電性膜上に形成された有機膜に由来する、駆動時及び
製造時の該有機膜の炭化による電気的リークパスの形成
を防止することができ、電子放出効率のよい、寿命の長
い、電子放出素子ができ、大きな面積にわたり、均一な
画質の画像形成装置を簡便に安価に製造することもでき
る。
子放出素子の基本的な構成は、図6と同様である。
の製造法は、基本的には図7および図8と同様である。
以下、図6〜図8を用いて、本実施例における表面伝導
型電子放出素子の製造方法を順をおって説明する。
電極パターンに対応する開口部を有するホトレジスト
(RD−2000N−41/日立化成社製)のマスクパ
ターンを形成し、スパッタリング法により、厚さ500
ÅのPtを堆積した。次に、ホトレジスト有機溶剤で溶
解し、Pt堆積膜をリフトオフして、素子電極2,3を
形成した(図7(a))。素子電極の間隔L(図6)は
10μmとした。
板1を十分に洗浄した後、60℃の加熱下において基板
1表面をジメチルメトキシシラン蒸気に暴露し、ジメチ
ルジメトキシシランを気相堆積させることにより、基板
1全面を表面処理した(図7(b))。尚、図7中、1
1は表面処理層を示している。
極2、3間に、インクジェット方式の噴射装置8を用
い、酢酸パラジウムテトラエタノールアミン錯体0.6
g、86%けん化ポリビニルアルコール0.05g、イ
ソプロピルアルコール25g、エチレングリコール1g
をとり、水を加えて100gとしたパラジウム化合物溶
液を4滴付与した(図7(c))。このとき付与された
液滴9は、基板1面上で直径100μmまで拡がり、円
形のドットを形成した。
間加熱処理して酸化パラジウムの微粒子からなる導電性
膜4を形成した(図7(d))。この酸化パラジウムか
らなる導電性膜4はほぼ円形状を有し、その直径(ドッ
ト径)は100μmであった。
真空中にて素子電極2、3間に電圧を印加して通電フォ
ーミングを行い、導電性膜4に亀裂5を形成した(図7
(e))。通電フォーミングの電圧波形は図4(b)に
示す波形とし、パルス幅T1 を0.1msec.、パル
ス間隔T2 を25msec.とし、ピーク電圧を0〜1
8Vとした。
ある0.8%ポリアミック酸のN−メチルピロリドン溶
液の液滴9′を、インクジェット方式の噴射装置8を用
い、酸化パラジウムの微粒子からなる導電性膜4上に3
滴付与した(図8(f))。溶液は導電性膜4上を拡が
り、その外縁で止まった。
0分焼成して導電性膜4上にポリイミドからなる有機膜
41を形成した(図8(g))。形成された有機膜41
はほぼ円形状を有し、図9に示す、素子電極2、3間領
域での、該有機膜41の基板1上における導電性膜4の
縁辺からの最大のはみ出し部分Dは5μmであった。
尚、図9は、図8(g)のA−A′断面図である。
下の真空度まで排気した後、駆動電圧を0〜25Vまで
印加して炭化処理した。炭化工程時の印加電圧パルスは
フォーミング時の印加電圧パルスと同様とした。
て生じた酸化パラジウムからなる導電性膜4の亀裂5に
そってポリイミドの有機膜41に亀裂7が形成され、ま
た、有機膜41の亀裂7近傍は炭化されており、亀裂5
に面する導電性膜4の端部には、炭素膜10が形成され
ていた(図8(h))。
図5に示した測定系を用い、1.3×10-5Paの真空
度まで排気した後、駆動電圧25V、アノード電圧1k
Vを印加して電子放出特性を測定したところ、リーク電
流が存在せず、素子電流If=0.5mA、放出電流Ie
=5.0μAが得られ、良好な電子放出特性を示し
た。
面処理を行なわなかったこと以外は、実施例7と同様に
して表面伝導型電子放出素子を作製した。
電極パターンに対応する開口部を有するホトレジスト
(RD−2000N−41/日立化成製)のマスクパタ
ーンを形成し、スッパタリング法により、厚さ500Å
のPtを堆積した。次に、ホトレジスト有機溶液で溶解
し、Pt堆積膜をリフトオフして、素子電極2、3を形
成した(図7(a))。素子電極の間隔L(図6)は1
0μmとした。
間に、インクジェット方式の噴霧装置8を用い、酢酸パ
ラジウムテトラエタノールアミン錯体0.6g、86%
けん化ポリビニルアルコール0.05g、イソプロピル
アルコール25g、エチレングリコール1gをとり、水
を加えて100gとしたパラジウム化合物溶液を4滴付
与した(図7(c))。このとき付与された液滴9は、
基板1上で直径100μmまで拡がり、円形のドットを
形成した。
間加熱処理して酸化パラジウムの微粒子からなる導電性
膜4を形成した(図7(d))。この酸化パラジウムか
らなる導電性膜4はほぼ円形状を有し、その直径(ドッ
ト径)は100μmであった。
の真空中にて素子電極2、3間に電圧を印加して通電フ
ォーミングを行い、導電性膜4に亀裂5を形成した(図
7(e))。通電フォーミングの電圧波形は図4(b)
に示す波形とし、パルス幅T1を0.1msec 、パルス間隔T
2を25msecとし、ピーク電圧を0〜18Vとした。
ある0.8%ポリアミック酸のN−メチルピロリドン溶
液を、インクジェット方式の噴射装置8を用い、酸化パ
ラジウムの微粒子からなる導電性薄膜4上に3滴付与し
た(図3(f))。溶液は導電性膜4上を拡がり、その
外縁で止まった。
0分焼成して導電性膜4上にポリイミドからなる有機膜
41を形成した。形成された有機膜41はほぼ円形状を
有し、図9に示すように、素子電極2、3間領域におい
て、該有機膜41の基板1上における導電性膜4の縁辺
からの最大のはみ出し部分Dは7μmであった。
下の真空度まで排気した後、駆動電圧を0〜25Vまで
印加した結果、電子放出電流に関与する電流だけでなく
大きなオーミックな電流が流れ、リークしていることが
わかった。
上、有機膜のはみ出しが5μmまでなら、リークのない
電子放出素子が得られたが、有機膜のはみ出しが7μm
だと大きなリーク電流が流れることがわかった。
[工程−g]と同様にして導電性膜4上にポリイミドか
らなる有機膜41を積層し、これを図5に示した真空容
器内に入れ、アルゴンガスをフローした状態で大気圧下
で炭化処理を行った。印加電圧は実施例7の[工程−
h]と同じとした。
放出素子の電子放出持性は、実施例7と同様であった。
に、素子電極パターンに対応する開口部を有するホトレ
ジスト(RD−2000N−41/日立化成社製)のマ
スクパターンを形成し、スパッタリング法により、厚さ
500ÅのPtを堆積した。次に、ホトレジスト有機溶
剤で溶解し、Pt堆積膜をリフトオフして、素子電極
2、3を形成した(図10(a))。素子電極の間隔L
(図6)は10μmとした。
基板1を十分に洗浄した後、基板1の素子電極2、3間
に、インクジェット方式の噴射装置8を用い、酢酸パラ
ジウムテトラエタノールアミン錯体0.6g、86%け
ん化ポリビニルアルコール0.05g、イソプロピルア
ルコール25g、エチレングリコール1gをとり、水を
加えて100gとしたパラジウム化合物溶液を4滴(2
ドット)付与した(図10(b))。このとき付与され
た液滴9は基板面上で直径150μmまで拡がり、円形
のドットを形成した。
間加熱処理をして酸化パラジウムの微粒子からなる導電
性膜4を形成した。この酸化パラジウムからなる導電性
膜4はほぼ円形状を有し、その直径(ドット径)は15
0μmであった(図10(c))。
真空中にて素子電極2、3間に電圧を印加して通電フォ
ーミングを行い、導電性膜4に亀裂5を形成した(図1
0(d))。通電フォーミングの電圧波形は図4(b)
に示す波形とし、パルス幅T1 を0.1msec.、パ
ルス間隔T2 を25msec.とし、ピーク電圧を0〜
18Vとした。
を終了した素子を図5の真空容器内に入れ、基板温度を
50℃に保った状態で、水素2%/窒素98%の混合気
体を容器内にフローした。約30分後に酸化パラジウム
膜が金属パラジウム膜4′に還元された。還元反応が終
了したことは、同じ容器内にいれたモニター用の酸化パ
ラジウム膜の電気抵抗が小さくなった後一定値に落ち着
いたことから判断した。
メチルジメトキシシラン蒸気に1時間暴露させ、上記表
面処理膜を基板全面に堆積させた(図11(e))。
尚、図11(e)の11は表面処理膜を示す。その後、
基板を大気中350℃で30分間熱処理した。
Pt電極膜は金属状態のまま保たれるため、基板全面に
堆積した表面処理膜のうちPd膜の上のみがPd膜の酸
化反応により分解される。その結果、Pd膜上とそれ以
外の表面との間に濡れ性の差が発生する(図11
(f))。
ある0.8%ポリアミック酸のをN−メチルピロリドン
溶液を、インクジェット方式の噴射装置8を用い、酸化
パラジウムの微粒子からなる導電性膜4上に3滴付与し
た。溶液は導電性膜4上を拡がり、その外縁で止まっ
た。
0分間焼成して導電性膜4上にポリイミドからなる有機
膜41を形成した(図11(g))。形成された有機膜
41はほぼ円形状を有し、図9にて示した通り、素子電
極2,3間領域での、該有機膜41の基板1上における
導電性膜4の縁辺からの最大のはみ出し部分Dは3μm
であった。
下の真空度まで排気した後、駆動電圧を0〜25Vまで
印加して炭化処理を行った。炭化工程時の印加電圧パル
スはフォーミング時の印加電圧パルスと同様とした。
て生じた酸化パラジウムからなる導電性膜4の亀裂5に
そってポリイミドの有機膜41に亀裂7が形成され、ま
た、有機膜41の亀裂7近傍は炭化されており、亀裂5
に面する導電性膜4の端部には、炭素膜10が形成され
ていた(図11(h))。
図5に示した測定系を用い、1.3×10-5Pa以下の
真空度まで排気した後、駆動電圧25V、アノード電圧
1kVを印加して電子放出特性を測定したところ、素子
電流If =0.7mA、放出電流Ie =8.0μAが得
られ、良好な電子放出特性を示した。
面にパーフルオロエチルトリメトキシシラン溶液をスピ
ンナー法を用いて塗布し、150℃で15分間焼成し
て、基板1全面を表面処理した以外は、実施例7と同様
である。
電子放出持性は、実施例7と同様であった。
理、酸化Pd膜の形成、および通電フォーミング処理を
行った。
N−ジメチルアセトアミド溶液を、インクジェット方式
の噴射装置を用い、酸化パラジウムの微粒子からなる導
電性膜4上に2滴付与した。溶液は導電性膜上を拡が
り、その外縁で止まった。
導電性膜4上にポリアクリロニトリルからなる有機膜4
1を形成した。形成された有機膜41はほぼ円形状を有
し、図9に示す、素子電極2、3間領域での、該有機膜
41の基板1上における導電性膜4の縁辺からの最大の
はみ出し部分Dは5μmであった。
まで排気した後、駆動電圧を0〜25Vまで印加して炭
化処理を行った。炭化工程時の印加電圧パルスはフォー
ミング時の印加電圧パルスと同様とした。
て生じた酸化パラジウムからなる導電性膜4の亀裂5に
そってポリアクリロニトリルの有機膜41に亀裂7が形
成され、また、有機膜41の亀裂7近傍は炭化されてお
り、亀裂5に面する導電性膜4の端部には、炭素膜10
が形成されていた。
図5に示した測定系を用い、1.3×10-5Pa以下の
真空度まで排気した後、駆動電圧25V、アノード電圧
1kVを印加して電子放出特性を測定したところ、素子
電流If =0.6mA、放出電流Ie =6.0μAが得
られ、良好な電子放出特性を示した。
放出素子を用いて図12および図13に示すようなマト
リックス形状の電子源基板および画像形成装置を作製し
た。
ンに対応する開口部を有するホトレジスト(RD−20
00N−41/日立化成社製)のマスクパターンを形成
し、スパッタリング法により、厚さ500ÅのPtを堆
積した。次に、ホトレジスト有機溶剤で溶解し、Pt堆
積膜をリフトオフして、複数対の素子電極2,3を形成
した。各々の対の素子電極の間隔Lは10μmとした。
刷し、加熱焼成することにより、X方向配線72および
Y方向配線73を形成し、上記複数対の素子電極2,3
をマトリクス配線した。また、X方向配線72とY方向
配線73との交差部には、スクリーン印刷法により絶縁
性ペーストを印刷し、加熱焼成して不図示の絶縁層を形
成した。
を、実施例7と同様にして表面処理した。
に、実施例7と同様にして酢酸パラジウムテトラエタノ
ールアミン錯体0.6g、86%けん化ポリビニルアル
コール0.05g、イソプロピルアルコール25g、エ
チレングリコール1gをとり、水を加えて100gとし
たパラジウム化合物溶液を4滴ずつ付与した。このとき
付与された液滴は、直径100μmの真円状となった。
て酸化パラジウムの微粒子からなる導電性膜4を形成し
た。この酸化パラジウムからなる導電性膜4はほぼ円形
状を有し、その直径(ドット径)は100μmであっ
た。
て、X方向配線及びY方向配線を介して、実施例7と同
様に素子電極2、3間に0〜18Vの電圧を印加してフ
ォーミングを行い、各導電性膜4に亀裂5を形成した。
体である0.8%ポリアミック酸のN−メチルピロリド
ン溶液を、インクジェット方式の噴射装置を用い、酸化
パラジウムの微粒子からなる導電性膜4上に3滴ずつ付
与した。溶液は導電性膜上を拡がり、その外縁で止まっ
た。
て導電性膜4上にポリイミドからなる有機膜41を形成
した。形成された有機膜41はほぼ円形状を有し、図9
に示す、素子電極2,3間領域での、該有機膜41の基
板1上における導電性膜4の縁辺からの最大のはみ出し
部分Dは5μmであった。
リアプレート81上に固定した後、基板の5mm上方に
フェースプレート86(ガラス基板の内面に蛍光膜とメ
タルバックが形成されて構成される)を支持枠82を介
して配置し、フリットガラスを用いて400℃にて封着
を行った。なお、蛍光膜にはRGB3色がストライプ形
状に配置されたものを用いた。
ポンプにて排気した後、容器外端子を通じて、駆動電圧
を0〜25Vまで印加して炭化処理を行った。炭化工程
時の印加電圧パルスは、フオーミング時の印加電圧パル
スと同様にした。以上により、各導電性膜4には、上記
フォーミング処理によって生じた亀裂5にそってポリイ
ミドの有機膜41に亀裂7が形成され、また、有機膜4
1の亀裂7近傍は炭化されており、亀裂5に面する導電
性膜4の端部には、炭素膜10が形成されていた。
持するためにゲッター処理を行った後、排気管をガスバ
ーナーで溶着して容器を封止し、画像形成装置を作製し
た。
おいて、各電子放出素子には容器外端子を通して25V
の電圧を印加し、高圧端子を通じてメタルバックに4k
Vの電圧を印加したところ、フェースプレート上で均一
性の良好な発光スポットを得ることができた。
て、NTSC方式のテレビ信号に基づいてテレビジョン
表示を行ったところ、全面において輝度ムラや表示ムラ
のない、良好な画像を表示させることができた。
用いて図15および図16に示すような梯子形状の電子
源基板および画像形成装置を作製した。
10上に素子電極2,3を形成し、スクリーン印刷法に
より共通配線112を形成した。
表面処理を行い、導電性膜4および有機膜41を形成し
た。
基板110とフェースプレート86間にグリッド電極1
20を配置したこと以外は、実施例11と同様にして図
16に示すような画像形成装置を作製した。
おいて、素子行を1列ずつ順次駆動(走査)していくの
と同期してグリッド電極列に画像1ライン分の変調信号
を同時に印加することにより、各電子ビームの蛍光体へ
の照射を制御し、画像を1ラインずつ表示することがで
きた。
Vの電圧を印加し、高圧端子を通してメタルバックに4
kVの電圧を印加したところ、フェースプレート上で均
一性の良好な発光スポットを得ることができた。
置された有機膜の、電子放出特性への影響が、極力低減
された電子放出素子、及び電子源、さらには、それらの
製造方法を提供することができる。
より向上した電子放出素子、及び電子源、さらには、そ
れらの製造方法を提供することができる。
均一性に優れた複数の電子放出素子を備える電子源、さ
らにはその製造方法を提供することができる。
形成し得る画像形成装置、さらには、その製造方法を提
供することができる。
図及び断面図である。
す模式図である。
す模式図である。
できる通電フォーミング処理における電圧波形の一例を
示す模式図である。
す模式図である。
面図及び断面図である。
す模式図である。
す模式図である。
を示す模式図である。
を示す模式図である。
一例を示す模式図である。
例を示す模式図である。
テレビ信号に応じて表示を行うための駆動回路の一例を
示すブロック図である。
す模式図である。
の例を示す模式図である。
ける蛍光膜の一例を示す模式図である。
Claims (20)
- 【請求項1】 基板上に、間隙を隔てて配置された一対
の導電性膜と、前記導電性膜上に配置された有機膜とを
備える電子放出素子であって、前記有機膜が、前記導電
性膜上領域内に配置されていることを特徴とする電子放
出素子。 - 【請求項2】 基板上に、間隙を隔てて配置された一対
の導電性膜と、前記導電性膜上に配置された有機膜とを
備える電子放出素子であって、前記有機膜の前記基板上
における前記導電性膜縁辺からのはみ出し部分が5μm
以下であることを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項3】 基板上に、間隙を隔てて配置された一対
の導電性膜と、前記導電性膜上に配置された有機膜と、
前記一対の導電性膜の間隙に面する端部に配置された炭
素膜とを備える電子放出素子であって、前記有機膜が、
前記導電性膜上領域内に配置されていることを特徴とす
る電子放出素子。 - 【請求項4】 基板上に、間隙を隔てて配置された一対
の導電性膜と、前記導電性膜上に配置された有機膜と、
前記一対の導電性膜の間隙に面する端部に配置された炭
素膜とを備える電子放出素子であって、前記有機膜の前
記基板上における前記導電性膜縁辺からのはみ出し部分
が5μm以下であることを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項5】 前記一対の導電性膜の各々に電極が設け
られている請求項1〜4のいずれかに記載の電子放出素
子。 - 【請求項6】 前記有機膜は、有機高分子からなる膜で
ある請求項1〜4のいずれかに記載の電子放出素子。 - 【請求項7】 前記有機高分子は、耐熱性の有機高分子
である請求項6に記載の電子放出素子。 - 【請求項8】 前記有機高分子は、ポリイミドである請
求項6に記載の電子放出素子。 - 【請求項9】 複数の電子放出素子を備える電子源であ
って、前記電子放出素子が、請求項1〜4のいずれかに
記載の電子放出素子であることを特徴とする電子源。 - 【請求項10】 複数の電子放出素子を有する電子源
と、該電子源から放出される電子の照射により画像を形
成する画像形成部材とを備える画像形成装置であって、
前記電子放出素子は、請求項1〜4のいずれかに記載の
電子放出素子であることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項11】 基板上に導電性膜を形成する工程と、
前記導電性膜上に有機膜を形成する工程と、前記有機膜
が形成された導電性膜に通電する工程とを有する電子放
出素子の製造方法であって、前記有機膜を形成する工程
は、前記有機膜を構成する材料を含有する液体をインク
ジェット法にて前記導電性膜上領域内に付与する工程を
有することを特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 【請求項12】 基板上に導電性膜を形成する工程と、
前記導電性膜上に有機膜を形成する工程と、前記有機膜
が形成された導電性膜に通電する工程とを有する電子放
出素子の製造方法であって、前記有機膜を形成する工程
は、前記有機膜を構成する材料を含有する液体をインク
ジェット法にて前記導電性膜上に付与する工程を有し、
前記有機膜は、該有機膜の基板上における前記導電性膜
縁辺からのはみ出し部分が5μm以下に形成されること
を特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 【請求項13】 基板上に導電性膜を形成する工程と、
前記導電性膜上に有機膜を形成する工程と、前記有機膜
が形成された導電性膜に通電する工程とを有する電子放
出素子の製造方法であって、前記有機膜を形成する工程
は、前記有機膜を構成する材料を含有する液体をインク
ジェット法にて前記導電性膜上に付与する工程を有し、
かつ、前記有機膜を形成する工程に先立って、前記導電
性膜表面と前記基板表面との間に前記液体に対する濡れ
性の差を設ける工程を更に有することを特徴とする電子
放出素子の製造方法。 - 【請求項14】 基板上に導電性膜を形成する工程と、
前記導電性膜上に有機膜を形成する工程と、前記有機膜
が形成された導電性膜に通電する工程とを有する電子放
出素子の製造方法であって、前記有機膜を形成する工程
は、前記有機膜を構成する材料を含有する液体をインク
ジェット法にて前記導電性膜上に付与する工程を有し、
かつ、前記有機膜を形成する工程に先立って、前記基板
に、該基板表面の前記液体に対する濡れ性を低下させる
表面処理を施す工程を更に有することを特徴とする電子
放出素子の製造方法。 - 【請求項15】 前記液体は、ポリアミック酸と、アミ
ンと、有機溶剤とを含有する液体である請求項11〜1
4のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。 - 【請求項16】 前記アミンは、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノ
メタンの中から選択される少なくとも一種である請求項
15に記載の電子放出素子の製造方法。 - 【請求項17】 前記インクジェット法は、熱エネルギ
ーを利用して前記液体に気泡を発生させて該液体を吐出
させる方式である請求項11〜14のいずれかに記載の
電子放出素子の製造方法。 - 【請求項18】 前記インクジェット法は、力学的エネ
ルギーを利用して前記液体を吐出させる方式である請求
項11〜14のいずれかに記載の電子放出素子の製造方
法。 - 【請求項19】 複数の電子放出素子を備える電子源の
製造方法であって、前記電子放出素子が、請求項11〜
14のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法にて製
造されることを特徴とする電子源の製造方法。 - 【請求項20】 複数の電子放出素子を有する電子源
と、該電子源から放出される電子の照射により画像を形
成する画像形成部材とを備える画像形成装置の製造方法
であって、前記電子放出素子が、請求項11〜14のい
ずれかに記載の電子放出素子の製造方法にて製造される
ことを特徴とする画像形成装置の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37168099A JP4027003B2 (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-27 | 電子放出素子、電子源、画像形成装置、及びそれらの製造方法 |
US10/915,489 US20050014438A1 (en) | 1998-12-25 | 2004-08-11 | Electron emitting device, electron source, image forming apparatus and producing methods of them |
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---|---|---|---|
JP10-371023 | 1998-12-25 | ||
JP37102398 | 1998-12-25 | ||
JP11-39344 | 1999-02-18 | ||
JP3934499 | 1999-02-18 | ||
JP37168099A JP4027003B2 (ja) | 1998-12-25 | 1999-12-27 | 電子放出素子、電子源、画像形成装置、及びそれらの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000306495A true JP2000306495A (ja) | 2000-11-02 |
JP2000306495A5 JP2000306495A5 (ja) | 2007-06-28 |
JP4027003B2 JP4027003B2 (ja) | 2007-12-26 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100460082B1 (ko) * | 2001-02-27 | 2004-12-08 | 캐논 가부시끼가이샤 | 화상형성장치의 제조방법 |
JP2006241455A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-14 | Samsung Sdi Co Ltd | 金属インク、金属インクの製造方法、表示装置用の基板及び表示装置用の基板の製造方法 |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP37168099A patent/JP4027003B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2006241455A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-14 | Samsung Sdi Co Ltd | 金属インク、金属インクの製造方法、表示装置用の基板及び表示装置用の基板の製造方法 |
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