JP2000304933A - 偏光フィルタおよびその製造方法 - Google Patents

偏光フィルタおよびその製造方法

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polarizing filter
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metallized
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Jean-Pierre Laude
ロード ジャン−ピエール
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Horiba Jobin Yvon SAS
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3058Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state comprising electrically conductive elements, e.g. wire grids, conductive particles

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い全透過係数で、かつ透過が最大の1方向に
おける偏光された光束と、減衰が最大であるその垂直方
向における偏光された光束との比率が非常に高い、この
ようなフィルタとその製造方法を提供することである。 【解決手段】本発明は、基板(1)と、この基板(1)
が保持する一部金属被覆した格子(2)とを含む透過偏
光フィルターに関連する。該格子は、交互になったプラ
スの傾斜(4)とマイナスの傾斜(5)とを有する面
(4、5)を備えるプロファイルを有するホログラフィ
ー格子(3)で、プラスまたはマイナスの傾斜を有する
これらの面の組の一方が、部分的に金属被覆される。こ
のフィルタは、前記基板上にホログラフィー格子を形成
し、このホログラフィー格子を金属被覆し、最後にこの
金属被覆を部分的に加工することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光フィルタおよびそ
の製造方法に関連する。偏光フィルタには、偏光された
光束を形成するかまたは様々な偏光を有する光束から選
択を行うかのいずれかである、数々の光学的用途があ
り、その1つが特に関心のある用途である。
【0002】
【従来の技術】ある種の透明材料は、少なくとも所与の
スペクトル領域において偏光特性を示し、かつ前者の偏
光フィルタはそのような材料で製作されている。一般
に、直線偏光が考えられる。より最近では、数々の技術
が開発されて、特に(たとえば、米国特許第3‐04
6.839号において)、偏光子の製造に金属で被覆し
た格子を含む構造を製作することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
全透過係数で、かつ透過が最大の1方向における偏光さ
れた光束と、減衰が最大であるその垂直方向における偏
光された光束との比率が非常に高い、このようなフィル
タとその製造方法を提供することである。好ましくは、
この比率は、延長されたスペクトル領域に渡って均一で
ある必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、
基板、およびこの基板により支持され、部分的に金属で
被覆された格子を備える偏光フィルタ(透過偏光フィル
タ)に関する。本発明によれば、この格子は、プラスと
マイナスが交互になった傾斜面を有するプロファイルを
有するホログラフィー格子で、プラスまたはマイナスの
傾斜を有するこれら面の組のうち一方が、部分的に金属
で被覆されている。
【0005】各々がその特定の利点を示す様々な実施態
様において、 ・格子のプロファイルは正弦波状であり、 ・偏光子の有効帯域幅の中心波長がλである場合、格子
のピッチはおよそλ/2であり、 ・格子の線の深さ(変調深さ)は、λ/10のオーダで
あり、 ・mm当たりの格子における線の数は、3000から5
500の範囲であり、 線の変調深さは、30nmから70nmの範囲であり、
金属層の最大厚さは、10から40nmの範囲である。
【0006】本発明は、また、このような偏光フィルタ
の製造方法にも関連し、該方法は、以下のステップを含
む。すなわち、 ・基板上にホログラフィー格子を製造するステップ、 ・ホログラフィー格子上に均一な厚さの金属層を被覆す
るステップ、および ・イオン加工により金属層を部分的に食刻するステッ
プ。 各々が特定の利点を示す、様々な好ましい実施態様にお
いて、 ・金属層が銀の層であり、 ・イオン加工は、基板をイオンビームに対して30度か
ら80度傾斜させて行い、 ・格子は、エポキシ樹脂の層で形成されてもよく、 ・または、フォトレジスト層で形成されてもよい。
【0007】
【発明の好適な実施態様】本発明について、図面を参照
しながら、以下に詳細に説明する。本発明の偏光フィル
タは、中心波長をλとする、特定の波長領域で動作する
ことを意図する。
【0008】本発明によれば、この波長領域は、十分な
長さであり、かつフィルタの特性は、この領域の全範囲
にわたって可能な限り均一になる。基板1は、このスペ
クトル領域において良好な透過係数を有し、かつ良好な
寸法熱安定性を示す材料で製作される。この基板1上に
エポキシ樹脂の層かまたはフォトレジストの層のいずれ
かで従来技術の方法で製作したホログラフィー格子2が
形成される。これら二種類の材料は、ホログラフィー格
子の製造に広く使用される材料である。前記材料のさら
なる情報については、エレクトロ・オプティクス・マガ
ジン(Electro Optics magazine)、1983年5月31
日号に発表された、ジェイ・エム・ラーナー(J.M. Ler
ner)、およびジェイ・ピー・ロード(J.P. Laude)による
「回折格子の新たな展望」("New Vista for Diffracti
on Gratings")と題する論文および著者らが言及するも
のを参照されたい。
【0009】このホログラフィー格子は、この感光性層
に直接形成してもよいし、またはそのマトリクスを用い
て、複製を作成してもよい。そのプロファイルは、正弦
波形状が好ましいが、技術革新および経済的コストの変
化によっては、本発明の範囲を逸脱することなく、ホロ
グラフィー格子を製造するための従来技術の方法で利用
可能な、より複雑なプロファイルを用いることが可能で
ある。
【0010】格子のピッチは、想定する波長領域におい
て観察できるような波長のばらつきを生じさせないよう
なものになっている。格子2のプロファイル3は、プラ
スの傾斜を有する面4とマイナスの傾斜を有する面5が
交互になった逆の傾斜を有する面を有する。この格子
は、図2に示すような均一な厚さeの金属層6で被覆さ
れる。この被覆層は、通常の真空金属被覆技術により得
られる。
【0011】こうして金属被覆された格子2は、30度
から80度の範囲、好ましくは55度のオーダの傾斜角
で、イオン加工される。この角度、すなわち最終的に上
記頂部において接する平面である仮想平面により構成さ
れる角度がイオンビームの角度であることは言うまでも
ない。
【0012】イオン加工装置を図4に示す。同装置は、
ケース7と、イオン源8と、サンプルホルダ9とを含
む。このサンプルホルダ9は、イオンビーム10の方向
と基板1の面との間に傾斜角αを実現できるような幾何
学的形状を有する。この加工により、金属層6として、
図3に実質的に示されたプロファイルが得られる。この
層は、プラスの傾斜を有する面4からは完全になくなっ
ており、マイナスの傾斜を有する面5上に、格子の線の
頂部11から厚さが増し、再び底部12で厚さが減る状
態を示す。
【0013】
【実施例】こうして得られた結果の特徴について強調す
べく、以下の表1に示した2つの実施例を記載する。両
方とも、実現される偏光子は、近赤外線で可視紫外線を
中心に広がるスペクトル領域での動作を意図するもので
ある。
【0014】[表1]
【0015】図5は、図1〜図3の偏光子のそれぞれ平
行および垂直に予測される直線偏光の各々の透過係数
を、横軸に波長を取って表した図である。参照目的に使
用される曲線13および14は、金属処理を行わない場
合の、それぞれ平行および垂直方向の偏光の透過曲線で
ある。本発明の偏光子は、15および16で示すそれぞ
れ平行および垂直方向の偏光についての透過係数を得る
ことができる。
【0016】図6では、何らの処理を行わず得られた透
過比を17で示し、本発明に従い処理を行ったものを1
8で示す。本発明の偏光子では、580nmから150
0nmの比較的安定した出力で、およそ5の高い値の透
過比が得られることは明らかである。
【0017】図7および図8は、同じ幾何学形状で、完
全に金属被覆した形状の格子で構成される第3の参照例
とともに示した、実施例2の格子についての図5および
図6に類似の図である。曲線19および20は、非処理
格子の透過曲線であり、曲線21および22は、完全に
金属被覆した格子で得られる曲線であり、かつ曲線23
および24は、本発明により得られる曲線である。
【0018】図8は、それぞれ平行および垂直方向の偏
光された光束間の透過比を表し、曲線25は、なんらの
処理を行わない場合の比、曲線27は、完全に金属被覆
した場合の比であり、かつ曲線26は、本発明によるも
のである。偏光子の特性を改善するため、各々部分的に
金属被覆し、基板の1表面上に配した、2つの格子を有
利に形成することができる。それにより、偏光の透過出
力の比が向上する。偏光子を使用するスペクトル領域を
こうして広げることができる。この目的のため、これま
で完全に周期的な格子を検討してきたが、線に垂直な方
向にその周期がゆっくり変化する格子を製作することも
できる。この段階的変化は、局所的に、所与のゾーンに
おいて、格子が周期的であると思われるよう十分ゆっく
りとしたものにするが、対応の周期が1つの領域と次の
領域との間で異なるような十分な大きさにする。これ
で、他の領域のスペクトル特性は、相互にわずかに異な
り、偏光子全体としての特性は、これらの領域の特徴を
積み重ねたものに相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】その製造方法において、予想される偏光子の状
態を示す図であり、基板上の格子を示している。
【図2】その製造方法において、予想される偏光子の状
態を示す図であり、均一に金属被覆された格子を示して
いる。
【図3】その製造方法において、予想される偏光子の状
態を示す図であり、イオン加工後の完成した偏光子を示
している。
【図4】偏光子のイオン加工装置を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例による偏光子で得られる
結果と金属被覆していない格子で得られる結果とを比較
して示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例による偏光子で得られる
結果と金属被覆していない格子で得られる結果とを比較
して示す図である。
【図7】第2の実施例に従い、金属被覆していない格子
で得られる結果と完全に金属被覆した格子(イオン加工
前)で得られる結果とを比較して示す図である。
【図8】第2の実施例に従い、金属被覆していない格子
で得られる結果と完全に金属被覆した格子(イオン加工
前)で得られる結果とを比較して示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ホログラフィー格子 3 プロファイル 4 プラスの傾斜を有する面 5 マイナスの傾斜を有する面 6 金属層 7 ケース 8 イオン源 9 サンプルホルダ 10 イオンビーム 11 頂部 12 底部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月17日(2000.5.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】図7および図8は、同じ幾何学形状で、完
全に金属被覆した形状の格子で構成される第3の参照例
とともに示した、実施例2の格子についての図5および
図6に類似の図である。曲線19および20は、完全に
金属被覆した格子の透過曲線であり、曲線21および2
2は、金属処理を施していない格子で得られる曲線であ
り、かつ曲線23および24は、本発明により得られる
曲線である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、および前記基板に支持され、部分
    的に金属被覆された格子を備えた偏光フィルタであっ
    て、前記格子は、交互にプラスとマイナスの傾斜を有す
    る面により分離された頂部と底部とを持つプロファイル
    を有するホログラフィー格子であり、プラスまたはマイ
    ナスの傾斜を有するこれら面の2つの組の一方の組が、
    部分的に金属被覆され、この金属被覆は、前記頂点から
    前記底部に向かって厚さが増し、そして前記底部におい
    て逆の傾斜の面に向かって厚さが減り、かつ他方の組
    は、実質的に金属被覆されていない、偏光フィルタ。
  2. 【請求項2】 λを中心とする有効スペクトル帯域幅を
    有する偏光フィルタであり、前記格子のピッチがλ/2
    のオーダである、請求項1に記載の偏光フィルタ。
  3. 【請求項3】 λを中心とする有効スペクトル帯域幅を
    有する偏光フィルタであり、変調深さがλ/10のオー
    ダである、請求項2に記載の偏光フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の偏光フィルタを製造す
    る方法であって、 基板上にホログラフィー格子を製造するステップと、 イオン加工により金属層の部分的な被覆を行うステップ
    とを含む偏光フィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金属層が、銀の層である、請求項4
    に記載の偏光フィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 イオン加工が、30度から80度の範囲
    で、イオンビームに対して基板を傾斜させることにより
    行われる、請求項4に記載の偏光フィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記格子が、エポキシ樹脂の層で形成さ
    れる、請求項4に記載の偏光フィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記格子が、フォトレジストの層で形成
    される、請求項4に記載の偏光フィルタの製造方法。
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