JP2000304334A - 恒温・恒湿空気供給装置 - Google Patents
恒温・恒湿空気供給装置Info
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Abstract
給空気の温、湿度を安定に維持することができる恒温・
恒湿空気供給装置を提供する。 【解決手段】 除湿目標温度設定部71は、加湿量しき
い値a,c(a<c)を用い、加湿操作量がある時間連
続してa%以下である場合、除湿目標温度をSV1から
ΔTだけ小さい値(SV1−ΔT)に更新し、加湿操作
量がc%以上である場合は、除湿目標温度をSV1から
ΔTだけ大きな値(SV1+ΔT)に更新する。加湿量
しきい値可変設定部110は、除湿量しきい値d,e
(d>e)を用い、除湿操作量がd%以上である場合、
加湿量しきい値をそれまでの値からそれぞれΔmvだけ
小さい値(a=a−Δmv,c=c−Δmv)に更新
し、除湿操作量がe%以下である場合、加湿量しきい値
をそれまでの値からそれぞれΔmvだけ大きい値(a=
a+Δmv,c=c+Δmv)に更新する。
Description
び加湿器に順次空気を通過させ、空気出口で前記空気の
温、湿度が予め設定された値になるべく調整する恒温・
恒湿空気供給装置に関する。
に、半導体を恒温・恒湿の雰囲気中で回転させながら該
半導体の表面にレジストを塗布するスピンコーティング
装置がある。
・恒湿の空気を供給するために、除湿器、加熱器及び加
湿器に順次空気を通過させて該空気の温、湿度を予め設
定された値に制御する恒温・恒湿空気供給装置が用いら
れる。
ら取り込んだ空気(入口空気)を上記除湿器によって冷
却除湿するが、この時の除湿器の温度は、入口空気の
温、湿度と予め設定された出口空気(供給空気)の目標
温、湿度とによって設定することができる。
3℃、45%とすると、図8の空気線図から明らかなよ
うに、入口空気の温、湿度が23℃、45%以下であれ
ば該空気に対して除湿を行う必要がない。従って、この
場合、除湿器の温度は23℃より若干低い値(例えば、
17℃)に設定すれば良い。
%よりも高い場合には、除湿が必要であり、従って、除
湿器の温度を図8に示す飽和水蒸気温度11℃以下(例
えば、10℃)に設定すれば良いことになる。
湿の切り替わり時点で除湿器の温度を大きく変化させる
と(10℃から17℃)、除湿時に除湿器の冷却フィン
に付着した水滴が該フィンの温度上昇に伴って気化す
る。すなわち、除湿器が一時的に上記水滴の蒸発による
加湿動作を行うことになる。
気の温、湿度の誤差を許容範囲(例えば、温度誤差±
0.1℃、湿度誤差±0.5%)から逸脱させるという
不都合を生じさせる。
えば、その湿度が23℃・30%から23℃・50%ま
で1%/5分程度の割合で変動することもあり得る。
湿器の温度を変化(温度の低下)させることになるが、
上記温度変化に対して除湿器の温度変化が適正に対応で
きないため、供給空気の温、湿度の誤差が上記許容範囲
を逸脱することになる。
関係なく除湿器が常に除湿動作するように、該除湿器温
度を必要以上に低めに設定していた。
よらずに除湿器の温度が一定に保たれるので、上記供給
空気の温、湿度を安定に維持できるが、反面、除湿が不
要な場合にも除湿が実行され、また、除湿が必要な場合
でも過剰な除湿が実行されることになる。つまり、除湿
器において無駄なエネルギーが消費されて、運転コスト
が高騰することになった。
では、入口空気の湿度変動等により供給空気の温、湿度
の誤差が許容範囲を逸脱するのを防ぐべく、入口空気の
温、湿度に関係なく除湿器が常に除湿動作するように、
該除湿器の温度を必要以上に低めに設定していたため、
除湿が不要な場合でも除湿が実行されるとともに、除湿
が必要な場合も過剰な除湿が実行される結果、除湿器に
おいて無駄なエネルギーが消費されて、運転コストが高
騰するという問題点があった。
湿エネルギーを消費することなく供給空気の温、湿度を
安定に維持することができる恒温・恒湿空気供給装置を
提供することを目的とする。
に、請求項1の発明は、除湿器、加熱器及び加湿器に順
次空気を通過させ、空気出口で前記空気の温、湿度が予
め設定された値になるべく調整する恒温・恒湿空気供給
装置において、加湿器を制御する制御系の加湿操作量と
所定の加湿量しきい値との比較結果に基づき、前記除湿
器における除湿量の過不足を判定する除湿量判定手段
と、前記除湿量の不足が判定された場合に、該除湿量を
増大側に変化させ、前記除湿量の過剰が判定された場合
に、該除湿量を減少側に変化させる除湿量制御手段と、
除湿器を制御する制御系の除湿操作量を検出し、該検出
された除湿操作量に基づき、前記加湿器における加湿量
を制御する加湿量制御手段とを具備することを特徴とす
る。
において、前記除湿量制御手段は、除湿量の不足が判定
された場合に除湿目標温度をより低い値に更新し、除湿
量の過剰が判定された場合に前記除湿目標温度をより高
い値に更新する除湿目標温度可変設定手段により構成さ
れることを特徴とする。
において、前記加湿量制御手段は、前記検出された除湿
操作量と所定の除湿量しきい値とを比較し、前記検出さ
れた除湿操作量が前記除湿量しきい値の上限値より大き
い場合に前記加湿量しきい値をより小さい値に更新し、
前記検出された除湿操作量が前記除湿量しきい値の下限
値より小さい場合に前記加湿量しきい値をより大きい値
に更新する加湿量しきい値可変設定手段により構成され
ることを特徴とする。
において、前記加湿量しきい値可変設定手段は、出口空
気の温、湿度の設定値に応じて前記除湿量しきい値を可
変設定することを特徴とする。
て添付図面を参照して詳細に説明する。
給装置100の全体構成を示す側面図である。この恒温
・恒湿空気供給装置100において、除湿器10、加熱
器20、加湿器30は通気ダクト40に配設されてい
る。この通気ダクト40は、図の左方に向かって下降傾
斜しかつ右端が空気取入口41aとして開口した傾斜ダ
クト部41と、この傾斜ダクト部41の左方に位置した
中間ダクト部42と、この中間ダクト部42の左方に位
置した水平ダクト部43とによって構成される。
器10は、図2に示すように、傾斜ダクト部41の一側
部に配設した3台の冷却ユニット11と、この傾斜ダク
ト部41の他側部に上記各冷却ユニット11と対向して
配置した3台の冷却ユニット11とを備えている。
用した平板状の電子冷熱素子(サーモモジュールと称さ
れる)12と、この冷熱素子12の一方の面に付設した
水冷板13と、上記冷熱素子12の他方の面に付設した
熱交換体14とを有し、冷熱素子12及び水冷板13が
上記傾斜ダクト部41の外側面に露出し、かつ上記熱交
換体14が該傾斜ダクト部41の内方に位置する態様で
傾斜ダクト部41の側板に固定されている。
ず)を内部に有し、この通水管に冷却水を流すことによ
って上記冷熱素子12の一方の面を冷却する。また、熱
交換体14は、傾斜ダクト部41の長手方向に沿う冷却
フィンを多段配列した構成を有する。
スイッチング電源より冷熱素子12に通電すると、この
冷熱素子12の一方の面の温度が上昇するとともに、他
方の面の温度が低下する。そして、上記一方の面を水冷
板13で冷却することによって他方の面の温度がより低
下される。
に配設されているので、該冷熱素子12の通電に伴って
冷却される。従って、熱交換体14の冷却フィンに空気
を通流させれば該空気が冷却除湿されることになる。
は、温度センサS1が設けられ、また、上記中間ダクト
部42の底面には、ドレインパイプ50が設けられてい
る。
器20は、図1に示すように、水平ダクト部43の入口
下方区域に配設した4本の棒状ヒータ21によって構成
される。各ヒータ21は、ヒータシースの周面にスパイ
ラル状の放熱フィンを形成した構造を有し、それぞれ図
1の紙面に垂直な方向に沿って配設されている。
内を仕切る態様でガイド板55が設けられている。この
ガイド板55は、上方が上記傾斜ダクト部41側に向か
って湾曲し、かつ、その下端縁が上から2番目のヒータ
21の背部側方まで延びている。
底部に設けた水槽31と、この水槽31内に配置したヒ
ータ32(図2参照)とを備え、水槽31内に貯溜した
水をヒータ32によって加熱気化させることによって加
湿する。
面には、送風機60,60を介して排気ダクト65,6
5が連結されている。各排気ダクト65は上方に向かっ
て延びている。そして、これらの上端を相互に連結し、
その連結部位に温度センサS2及び湿度センサS3(図
1参照)が付設されている。
参照)では、例えば、クリーンルーム内の空気が傾斜ダ
クト部41の空気取入口41aより入口空気として除湿
器10に取り込まれ、該除湿器10により上述した方法
で冷却除湿された後、中間ダクト部42を経て水平ダク
ト部43へと送り込まれる。
気が加熱器20のヒータ21によって加熱され、次い
で、加湿器30で上述した水槽31内の貯溜水の加熱気
化作用により加湿される。その後、この水平ダクト部4
3内の空気は、排気ダクト65を通って出口空気として
スピンコーティング装置のカップ内に供給される。
空気の除湿、加熱及び加湿制御の概略について説明す
る。
装置100の除湿、加熱及び加湿制御に係わる機能構成
を示すブロック図である。この恒温・恒湿空気供給装置
100では、上述した除湿器10、加熱器20、加湿器
30に対応して、除湿制御部70、加熱制御部80、加
湿制御部90がそれぞれ設けられる。
ロセスにおいて、温度センサS1による検出温度と除湿
目標温度設定部71により設定されている除湿目標温度
との偏差に基づきPID処理部73でPID処理を行
い、このPID処理信号に基づき、スイッチング電源7
4が、温度センサS1による検出温度が除湿目標温度と
一致するように除湿器10の冷熱素子12への通電の制
御を行う。これにより、除湿器10では、冷熱素子12
の冷却作用により入口空気に対する除湿が行われる。
ロセスにおいて、温度センサS2による検出温度と予め
設定されている出口空気の目標温度との偏差に基づきP
ID処理部83でPID処理を行い、このPID処理信
号に基づき、ヒータ制御部84が、温度センサS2の検
出温度が出口空気の目標温度と一致するように加熱器2
0のヒータ21への通電の制御を行う。これにより、加
熱器20では、ヒータ21の加熱作用により除湿器10
を経て送られてくる空気に対する加熱が行われる。
ロセスにおいて、湿度センサS3による検出湿度と予め
設定されている出口空気の目標湿度との偏差に基づきP
ID処理部93によりPID処理を行い、このPID処
理信号に基づき、ヒータ制御部94が、湿度センサS3
の検出湿度が出口空気の目標湿度と一致するように加湿
部30のヒータ32に対する通電の制御を行う。これに
より、加湿部30では、水槽31内に貯溜した水がヒー
タ32により加熱気化され、この水槽31上を通流する
空気の加湿が行われる。
からのPID処理信号は、ヒータ制御部94の他、除湿
器10の除湿目標温度設定部71にも与えられる。除湿
目標温度設定部71は、このPID処理部93からのP
ID処理信号、すなわち加湿操作量に応じて除湿器10
における除湿目標温度を可変設定する制御を行う。
湿器30のPID処理部93より与えられる加湿操作量
と予め設定された加湿量しきい値a,c(a<c)を基
に、a≦加湿操作量≦cなる判定を行い、加湿操作量が
a以下の場合には、除湿器10が除湿不足であると判断
して除湿目標温度を下げるように(除湿操作量を増やす
ように)制御し、加湿操作量がc以上の場合には、除湿
器10が除湿過剰であると判断して除湿目標温度を上げ
るように(除湿操作量を減らすように)制御する。
変設定制御によって、除湿器10のPID処理部73で
は、可変設定後の除湿目標温度と温度センサS1による
検出温度との偏差に応じたPID処理信号が新たに生成
され、この信号に基づきスイッチング電源74による冷
熱素子12への通電の制御が続行される。
理信号は、スイッチング電源74の他、加湿量しきい値
可変設定部110にも与えられる。加湿量しきい値可変
設定部110は、PID処理部73から与えられるPI
D処理信号、すなわち、除湿操作量に応じて、除湿目標
温度設定部71が上述した除湿目標温度の可変設定にお
いて参照する加湿量しきい値a,cを可変設定する制御
を行う。
0は、除湿器10のPID処理部73より与えられる除
湿操作量と予め設定された除湿量しきい値d,e(d>
e)を基に、d≧除湿操作量≧eなる判定を行い、除湿
操作量がd以上の場合には、除湿目標温度設定部71で
用いる加湿量しきい値をより小さくするように制御し
(a,cの値を一定の割合で小さくする)、除湿操作量
が下限値e以下の場合には、上記加湿量しきい値を大き
くするように制御する(a,cの値を一定の割合で大き
くする)。
装置100では、まず、第1の制御として、除湿器10
の除湿不足運転状態と除湿過剰運転状態を加湿制御部9
0の加湿操作量に基づいて判断し、除湿不足の場合には
除湿器10の温度を低下させる(除湿量を増やす)とと
もに、除湿過剰の場合には除湿器10の温度を上昇させ
る(除湿量を減らす)ようにしている。
口空気(供給空気)の温度、湿度を安定に維持させなが
ら、過不足のレベルが小さい状態(除湿が不要な場合に
おける無駄な除湿が行われず、しかも除湿が必要な場合
における過剰な除湿が行われないような状態)で除湿を
実行することになり、これによって、除湿器10におけ
る無駄なエネルギーの浪費を抑制できる。
では、第2の制御として、予め設定した除湿量しきい値
を用いて除湿器10の除湿操作量を監視し、該除湿操作
量が上記除湿量しきい値の上限値より大きい場合には上
記加湿量しきい値をより小さい値に設定し直し、該除湿
操作量が上記除湿量しきい値の下限値より小さい場合に
は上記加湿量しきい値をより大きい値に設定し直すよう
にしている。
湿操作量が大きい場合には、加湿量しきい値をより小さ
い値に更新設定することにより、加湿器30の加湿操作
量を、この更新設定された加湿量しきい値に追従させて
より小さい値(加湿量しきい値が一定でかつ比較的大き
い値よりも小さい値)に安定させることができる。
ことは除湿操作量をより小さくすること、つまり除湿器
10の消費電力を更に抑制することにつながる。これに
より、第1の制御(加湿操作量に基づく除湿目標温度の
可変設定制御)と第2の制御(除湿操作量に基づく加湿
量しきい値の可変設定制御)を併用した場合には、第1
の制御のみを適用した場合に比べて、本装置100全体
の消費電力をより低減でき、更なる省エネルギー効果が
見込める。
00における、加湿操作量に基づく除湿目標温度設定制
御、及び除湿操作量に基づく加湿量しきい値設定制御に
ついて、図3及び図4を参照してより詳細に説明する。
(図3参照)では、運転開始直後、除湿目標温度設定部
71により除湿目標温度の初期値(SV1)が設定され
る。そして、除湿目標温度設定部71は、当初、除湿目
標温度T1としてこの初期値SV1を出力する。なお、
除湿目標温度初期値SV1は、例えば、除湿器10がそ
の最大除湿機能の1/2の除湿機能を発揮し得るのに相
当する値である。
らは、上記除湿目標温度SV1と、温度センサS1で検
出される除湿器10の出口部分の空気の温度との偏差を
示す信号が出力され、この偏差信号はPID処理部73
でPID処理された後、スイッチング電源74に入力さ
れる。この結果、スイッチング電源74は、上記偏差が
なくなるように各冷熱素子12への供給電力を制御し、
これによって、除湿器10に導入された空気は、上記除
湿目標温度SV1まで低下されて該除湿器10から放出
される。
該空気の温度によって規定されるので、空気の温度を上
記除湿目標温度SV1まで低下させることは、この空気
の湿度を該除湿目標温度SV1で規定される値に設定す
ることを意味する。
は、出口空気(供給空気)の目標温度T2と温度センサ
S2により検出される出口空気の実際の温度との偏差を
示す信号が出力され、この偏差信号はPID処理部83
でPID処理された後、ヒータ制御部84に入力され
る。
がなくなるように加熱器20の各ヒータ21への供給電
力を制御し、これによって、排気ダクト65(図2参
照)の出口における空気の温度が上記目標温度T2に整
定される。
は、出口空気(供給空気)の目標湿度Hと湿度センサS
3により検出される出口空気の実際の湿度との偏差を示
す信号が出力され、この偏差信号はPID処理部93で
PID処理された後、ヒータ制御部94に入力される。
がなくなるように加湿器30のヒータ32への供給電力
を制御し、これによって、排気ダクト65(図2参照)
の出口における空気の湿度が上記目標湿度Hに整定され
る。
部73より出力される信号は除湿器10を制御するため
の除湿操作量を表し、加湿制御部90のPID処理部9
3より出力される信号は、加湿器30を制御するための
加湿操作量を表している。
部71では、上記加湿操作量に基づいて除湿器10にお
ける除湿の不足または過剰を判定し、該判定結果に応じ
て除湿目標温度を可変設定する制御を行う。
してある大きさ以下であることは、除湿器10から送出
された空気の湿度が高くて加湿を余りする必要がない状
態にあること、換言すれば、除湿器10が除湿不足状態
であるとの予測ができるため、この時には、除湿が増強
されるように除湿目標温度をより小さな値に設定する。
連続してある大きさ以上であることは、除湿器10から
送出される空気の湿度が低すぎる状態であること、換言
すれば、除湿器10が除湿過剰状態であるとの予測がで
きるため、この時には、除湿が抑制されるように除湿目
標温度をより大きな値に設定する。
標温度の可変設定制御は、図4のフローチャート上、ス
テップ401〜405の処理に相当する。
標温度設定部71では、加湿器30のPID処理部93
からの加湿操作量、出口空気の目標湿度H、湿度センサ
S3の検出出力、及び加湿量しきい値可変設定部110
からの加湿量しきい値をそれぞれ取り込んで、以下のよ
うな処理を実行する。
変設定部110からは、当初、加湿量しきい値a,cと
して、(a=25%,c=35%:max)なる初期値
が与えられる。
きい値と、加湿制御部90のPID処理部93から入力
される加湿操作量とを比較することにより、除湿器10
における除湿の不足または過剰の判定を行う。
湿操作量が時間t1(例えば、30秒)連続してa%
(25%)以下であるか否かを判断する(ステップ40
1)。なお、加湿器30のヒータ32が例えば1KWの
仕様のものであるとすると、加湿操作量が25%の場合
に、ヒータ制御部94がヒータ34に対して0.25K
Wの電力を供給していることになる。
%以下である場合(ステップ401YES)、除湿目標
温度設定部71は、除湿器10が除湿不足であると判断
して、除湿目標温度を初期値SV1からΔTだけ小さい
値(SV1−ΔT)に更新する処理を行う(ステップ4
02)。
てa%以下でなかった場合(ステップ401NO)、除
湿目標温度設定部71は、上記目標湿度Hと、湿度セン
サS3で検出される出口空気の実際の湿度との差が±b
%(例えば、±0.25%)以内であるか否かをチェッ
クし(ステップ403)、出口空気の湿度が安定してい
るか否かを判断する。
テップ403YES)、出口空気の湿度が安定している
と判断し、次いで、除湿目標温度設定部71は、加湿操
作量がc%(35%)以上であるか否かを判断する(ス
テップ404)。
(ステップ404YES)、除湿目標温度設定部71
は、除湿器10が除湿過剰であると判断し、除湿目標温
度を初期値SV1からΔTだけ大きな値(SV1+Δ
T)に更新する処理を行う(ステップ405)。
5の後、あるいはステップ403で目標湿度Hと、湿度
センサS3で検出される出口空気の実際の湿度との差が
±b%を超えていると判定された場合、及びステップ4
04で加湿操作量がc%以上でなかったと判定された場
合、本装置100では、加湿量しきい値可変設定部11
0における除湿操作量に基づく加湿量しきい値(除湿目
標温度設定部71が除湿目標温度を可変設定する際の除
湿操作量の判定に用いられる)の可変設定制御へと移行
する。
〜409の処理が、この加湿量しきい値可変設定部11
0における加湿量しきい値可変設定制御に相当する。
変設定部110には、当初、例えば、除湿量しきい値
d,eとして、(d=51.5%,e=46.5%)な
る値が保持されている。この除湿量しきい値は、出口温
湿度設定値に応じて可変されるものであるが、その算出
方法については後で詳しく述べる。
除湿量しきい値と、除湿制御部70のPID処理部73
から入力される除湿操作量とを比較することにより、ま
ず、該除湿操作量がd%(51.5%)以上であるか否
かを判断する(ステップ406)。
(ステップ406YES)、加湿量しきい値可変設定部
110は、除湿目標温度設定部71に与える加湿量しき
い値を、それまで設定されていた例えば初期値(a=2
5%,c=35%:max)からそれぞれΔmvだけ小
さい値〔a=a−Δmv,c=c−Δmv(具体値とし
ては、例えば、a=10%,c=20%:min)〕に
更新する処理を行う(ステップ407)。
った場合(ステップ406NO)、次いで、加湿量しき
い値可変設定部110は、上記除湿操作量がe%(4
6.5%)以下であるか否かを判断する(ステップ40
8)。
(ステップ408YES)、加湿量しきい値可変設定部
110は、除湿目標温度設定部71に与える加湿量しき
い値を、それまで設定されていた例えば(a=10%,
c=20%:min)からそれぞれΔmvだけ大きい値
〔a=a+Δmv,c=c+Δmv(具体値としては、
例えば、a=25%,c=35%:max)〕に更新す
る処理を行う(ステップ409)。
で(ステップ410YES)、上記ステップ401から
ステップ409の処理を繰り返し実施する。
01〜405の処理によって実現される、加湿操作量に
基づく除湿目標温度可変設定制御によれば、例えば、ス
テップ402で除湿目標温度TをΔTだけ下げることに
よって、除湿器10を通過する空気の温度がΔT(例え
ば、0.1℃)低下され、以後、ステップ401で除湿
量の不足が判断される度にこの温度低下処理が実行され
る。この温度低下処理に伴って、除湿器10から送出さ
れる空気の湿度が低下し、これは加湿器30の加湿操作
量を増大させるように作用する。
の判断結果がNOになり、更にステップ403,404
の判断結果が共にYESとなると、ステップ405で除
湿目標温度TをΔTだけ上げる処理が行われる。これに
より、除湿器10を通過する空気の温度がΔT(例え
ば、0.1℃)上昇される。この温度上昇処理に伴っ
て、除湿器10から送出される空気の湿度が上昇し、こ
れは加湿器30の加湿操作量を減少させるように作用す
る。
理によれば、除湿器10の除湿不足運転状態と除湿過剰
運転状態が加湿制御部90の加湿操作量に基づいて判断
され、除湿不足の場合には除湿器10の温度が低下(除
湿量の上昇)されるとともに、除湿過剰の場合は、除湿
器10の温度が上昇(除湿量の低下)される。
気)の温度、湿度を安定に維持させながら、除湿が不要
な場合における無駄な除湿が行われず、しかも除湿が必
要な場合における過剰な除湿が行われないような状態で
除湿を実行することになり、その結果、除湿器10にお
ける無駄なエネルギーの浪費を抑制できる。
ップ401〜405の処理のみを適用し、ステップ40
6以降の処理を適用しなかった状況を考えてみる。この
場合、加湿操作量を基に除湿器10の除湿不足あるいは
除湿過剰を判定するための加湿量しきい値a,cが固定
値として設定され結果、運転を続けるうちに、加湿操作
量は必然的にa〜cの間に安定することになる。
な入口空気の変動による追従性の観点から考えた場合、
aを小さくすると変動に追従することができなくなる
(除湿不足となり湿度が制御精度範囲を逸脱する)た
め、aの値はある程度大きめな値(例えば、上記実施例
で述べたmax値)に設定しておく必要がある。
該加湿量しきい値に追従して比較的大きな値に安定する
ため、除湿操作量もある程度大きな値に留まることとな
り、消費電力の低減効果には限界が生じる。
〜405の処理に続いてステップ406〜409の処理
を実行することで、加湿操作量に基づく除湿量の制御
と、除湿操作量に基づく加湿量の制御(加湿量しきい値
可変設定制御)を併用するようにしたものである。
理(除湿操作量に基づく加湿量しきい値の可変設定処
理)においては、例えば、除湿操作量が除湿量しきい値
の上限値d%以上の時に加湿量しきい値がより小さい値
に更新される。
器30における加湿操作量は、新たに更新設定されたよ
り小さい加湿量しきい値に追従したより小さな値に安定
するようになる。加湿操作量が小さくなると、当然の如
く、その分だけ除湿操作量も小さくなり、その結果、除
湿器10における消費電力が小さくなって更なる省エネ
ルギー化が図れるようになる。
を(a=25%,c=35%:max)から(a=10
%,c=20%:min)の範囲内で増減できるように
しているが、この場合、加熱操作量が最大でmax−m
in=(25−10)%相当分だけ減少されるのに伴っ
て、除湿操作量もその分だけ小さくできる。
口空気の変動による追従性が問題になるが(除湿不足と
なり湿度が制御精度範囲を逸脱する)、本発明では、ス
テップ401〜405において、加湿操作量に基づき除
湿目標温度を可変設定する処理を行い、入口空気の除湿
が安定期に入ってから除湿操作量に応じて加湿量しきい
値を小さくするように制御するため、こうした状況には
至らずに済む。
100の動作特性について検証してみる。
装置100における入口空気による除湿温度、除湿操作
量の変化を表した図である。
加湿操作量に基づき除湿目標温度を可変設定する第1の
制御(図4におけるステップ401〜405の処理に相
当)のみを適用した場合の上記変化を表したものであ
り、図6は、上記第1の制御と、除湿操作量に基づき加
湿量しきい値を可変設定する第2の制御(図4における
ステップ406〜409の処理に相当)を併用した場合
の上記変化を表したものである。
(加湿操作量に基づく除湿目標温度の可変設定制御)の
みを適用した場合、加湿操作量は、この時に用いられる
固定値から成る加湿量しきい値a,cの間に安定する。
た値となり、極端な加湿不足あるいは加湿過剰が抑えら
れるため、相応の省電力効果が期待できる。
a,cが固定値であるため、除湿操作量が比較的高めの
レベルに安定し、その結果、省電力効果には限界があ
る。
づく除湿目標温度の可変設定制御)と、第2の制御(除
湿操作量に基づく加湿量しきい値可変設定制御)を併用
した場合、図6に示す如く、除湿操作量が同図のX点で
除湿量しきい値の上限値dを超えたところで、加湿量し
きい値a,cがそれまでの値に比べてより小さい値に更
新される。この時、加湿操作量は、この更新されたより
小さな加湿量しきい値の間〔(a−Δmv)≦加湿操作
量≦(c−Δmv)〕に安定する。
加湿操作量に応じた値(図5に示す除湿操作量よりも更
に小さな値)となり、その結果、図5の場合に比べて、
消費電力をより少なくすることができる。
て、上記第1の制御(加湿操作量に基づく除湿目標温度
の可変設定制御)のみを適用した場合(図5における動
作特性に相当)と、該第1の制御及び第2の制御(除湿
操作量に基づく加湿量しきい値可変設定制御)を併用し
た場合(図6における動作特性に相当)とについて下記
の運転条件で試験運転を行った結果、消費電力特性に関
して図7に示す如くの試験結果を得た。
/sec、放熱水30℃・6[l/min]、設定温度
23℃・45%、純水供給圧力0.05Mpa、入口空
気23℃・50%である。
の試験運転の結果、第1の制御と第2の制御とを併用し
た場合(試験運転2)、第1の制御のみを適用した場合
(試験運転1)に比べて約18%の省電力効果があるこ
とが認められた。
で上記第1の制御と上記第2の制御とを併用した場合に
おいて、図4に示す実施例では、除湿量しきい値として
(d=51.5%,e=46.5%)なる値を用いて加
湿量しきい値を操作する場合について述べたが、この除
湿量しきい値は出口温湿度設定値に基づき算出できる、
つまり、出口温湿度設定値に応じて可変可能なものであ
る。
口温湿度設定値の絶対湿度(X)を求める。
℃、湿度45%の設定値の場合における絶対湿度(X)
は、 X=0.622×[(0.45×21.131142)/〔760−(0.45×21.131142)〕] =0.007880982924 となる。
45%の設定値の場合の絶対湿度(X)は、湿度に関す
るマージン分(5%)をみて温度23℃、湿度40%と
して算出するのが望ましい。
湿操作量となるeを求め、更に、このeからdを求め
る。
%の設定値の場合のeの値を求める場合、この時の絶対
湿度(X)は、上述の如く、マージン分を5%をみて温
度23℃、湿度40%で算出するから、 X=0.622×[(0.40×21.131142)/〔760−(0.40×21.131142)〕] =0.006995469 となり、これを上記(2)に代入することにより、 e=−13005.07028×0.006995469+137.4927662=4
6.5 となる。
dを求めると、 d=e+5=51.5 となる。
加湿器を制御する制御系の加湿操作量を所定の加湿量し
きい値と比較して除湿器における除湿量の過不足を判定
し、除湿量の不足または過剰に応じて該除湿量を増大ま
たは減少させる第1の制御と、除湿器を制御する制御系
の除湿操作量を検出し、この検出された除湿操作量に基
づき加湿器における加湿量を制御する第2の制御とを併
用してものである。
における無駄な除湿、及び除湿が必要な場合における過
剰な除湿を抑制でき、上記第2の制御によれば、上記第
1の制御により除湿器における無駄な除湿及び過剰な除
湿が抑制された状態で、更に、除湿操作量に基づき加湿
量をより小さくなるように制御する(例えば、除湿操作
量に応じて上記加湿量しきい値をより小さい値に更新す
る)のに合わせて、除湿器における除湿量を更に小さい
値に安定させることができる。
記第2の制御の相乗作用により、常に過不足のない除湿
を行うように除湿器を運転でき、該除湿器における無駄
なエネルギーの消費を抑えて、運転コストを大幅に削減
できる。
構成を示す側面図。
付態様を示す平面図。
ック図。
ャート。
の制御のみを適用した場合の本発明装置の動作特性図。
409に相当する第2の制御を併用した場合の本発明装
置の動作特性図。
び第2の制御を併用した場合とにおける本発明装置の試
験運転時の消費電力の比較図。
Claims (4)
- 【請求項1】 除湿器、加熱器及び加湿器に順次空気を
通過させ、空気出口で前記空気の温、湿度が予め設定さ
れた値になるべく調整する恒温・恒湿空気供給装置にお
いて、 加湿器を制御する制御系の加湿操作量と所定の加湿量し
きい値との比較結果に基づき、前記除湿器における除湿
量の過不足を判定する除湿量判定手段と、 前記除湿量の不足が判定された場合に、該除湿量を増大
側に変化させ、前記除湿量の過剰が判定された場合に、
該除湿量を減少側に変化させる除湿量制御手段と、 除湿器を制御する制御系の除湿操作量を検出し、該検出
された除湿操作量に基づき、前記加湿器における加湿量
を制御する加湿量制御手段とを具備することを特徴とす
る恒温・恒湿空気供給装置。 - 【請求項2】 前記除湿量制御手段は、除湿量の不足が
判定された場合に除湿目標温度をより低い値に更新し、
除湿量の過剰が判定された場合に前記除湿目標温度をよ
り高い値に更新する除湿目標温度可変設定手段により構
成されることを特徴とする請求項1記載の恒温・恒湿空
気供給装置。 - 【請求項3】 前記加湿量制御手段は、前記検出された
除湿操作量と所定の除湿量しきい値とを比較し、前記検
出された除湿操作量が前記除湿量しきい値の上限値より
大きい場合に前記加湿量しきい値をより小さい値に更新
し、前記検出された除湿操作量が前記除湿量しきい値の
下限値より小さい場合に前記加湿量しきい値をより大き
い値に更新する加湿量しきい値可変設定手段により構成
されることを特徴とする請求項1記載の恒温・恒湿空気
供給装置。 - 【請求項4】 前記加湿量しきい値可変設定手段は、出
口空気の温、湿度の設定値に応じて前記除湿量しきい値
を可変設定することを特徴とする請求項3記載の恒温・
恒湿空気供給装置。
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