JP2002372293A - 下降流式冷却器を備えた環境試験装置 - Google Patents

下降流式冷却器を備えた環境試験装置

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JP2002372293A JP2001183471A JP2001183471A JP2002372293A JP 2002372293 A JP2002372293 A JP 2002372293A JP 2001183471 A JP2001183471 A JP 2001183471A JP 2001183471 A JP2001183471 A JP 2001183471A JP 2002372293 A JP2002372293 A JP 2002372293A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿運転時の省エネ化を図り機器容量の
低減を可能にする。 【解決手段】 環境試験装置は、冷凍機を構成する冷却
器2、加湿器3、下向き風路4、加熱器9、送風機10
等を備え、循環空気を冷却器2に下降流で通過させる。 【効果】 高温高湿条件下で試料Wが発熱するときに、
冷却器2で除湿した凝縮水を再蒸発させて冷却器に持ち
込まないと共に、冷却器を出た後の循環空気中にこれを
取り込むことにより、冷却器の除去熱量及び加湿器の加
湿熱量を減らし、省エネ化と装置容量の低減を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機を構成する
蒸発器を冷却器として備えると共に水蒸気加湿式の加湿
器を備え前記冷却器で冷却された循環空気を前記水蒸気
で加湿するようにした環境試験装置に関し、特に高温高
湿条件を持つ装置において熱的性能の向上と冷凍機及び
加湿器の小型化技術に関する。
【0002】
【従来の技術】環境試験装置では、高温高湿条件から低
温低湿条件まで試験されるべき広範囲の温湿度条件に対
応可能にすると共に大きな冷却能力を持たせるため、通
常冷却及び除湿機能を持つ冷凍機の蒸発器を冷却器とし
て使用している。一方、例えば半導体のような電気電子
部品等からなる試料では、高温高湿環境の下に動作状態
で試験されることがよくある。このときには試料が発熱
負荷となる。又、冷却されるべき負荷はあるが除湿され
るべき負荷の発生はない。
【0003】ところが、高温高湿空気を冷凍機で冷却し
ようとすると、不必要な除湿が行われ、それを補うため
の再加湿が必要になり、これらの現象によって無駄なエ
ネルギー消費が発生すると共に、高温高湿専用の環境試
験装置では、冷凍機や加湿器が大きくなり装置コストも
高くなるという問題がある。
【0004】この場合、本来の蒸気発生式の加湿器に加
えて、加湿機能と共に潜熱冷却機能も持たせるように、
循環空気中に微小水滴を噴霧混入させる超音波式の補助
加湿器を設けて、上記のような試験条件に対処させるよ
うにした装置も知られている。
【0005】しかしながら、補助加湿器を設けることは
動作機器の追加になり、装置構成が複雑化すると共に、
その運転台数の選択や主加湿器との併用や切換タイミン
グの時期等の運転条件の選択が難しいという問題があ
る。
【0006】一方、環境試験装置では、例えば図7に示
す如く、試験室6と隣接させて空調室8を設け、これら
の室の間で温度及び湿度の調節された試験用の空気を循
環させるようにしていて、蒸発器からなる冷却器2は空
調室8に配置され、循環空気が冷却器2の下方側から上
方側に流される上昇流型の循環系になっている(例えば
特開平11−141955号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の冷却
器部上昇流型の循環系を備えた環境試験装置は、冷却器
で除湿した水分負荷を冷却器の上流側まで持ち込まず、
冷凍機の除湿機能を重視した低湿運転用に特に適した装
置である。ところが、高温高湿で冷却を必要とする運転
条件がある場合には、冷却器で冷却時に凝縮して落下し
た水分が循環空気によって再蒸発して冷却器に持ち込ま
れたり、この水分負荷が含まれるため冷却器で過大な除
湿が行われ、再加湿量も多くなり、このような点も冷却
及び加湿エネルギーを増大させている要因であることが
判明した。
【0008】そこで本発明は、従来技術における上記問
題を解決し、簡単な構成の下に、高温高湿運転条件での
冷却器の除湿作用を適正化して、運転時の消費エネルギ
ーを減少させ、冷凍機及び加湿器の小形化も可能な環境
試験装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、冷凍機を構成する蒸発
器を冷却器として備えると共に水蒸気加湿式の加湿器を
備え前記冷却器で冷却された循環空気を前記水蒸気で加
湿するようにした環境試験装置において、前記循環空気
を前記冷却器の上方から下方に通過可能にする下降流経
路を有することを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、上記に加えて、前記循
環空気を前記冷却器の下方から上方に通過可能にする上
昇流経路を有し、該上昇流経路と前記下降流経路とを切
換可能にするダンパを設けたことを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の発明の特徴
に加えて、前記下降流経路の下流側に設けられた下流側
冷却器と、該下流側冷却器の下方から上方に前記循環空
気を通過可能にする上昇流経路と、を有することを特徴
とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した環境試験
装置の全体構成の一例示す。本例の環境試験装置は、冷
凍機1を構成する蒸発器を冷却器2として備えると共に
加湿器3を備えていて、冷却器2で冷却された循環空気
を加湿器3で加湿ノズル31から水蒸気を放出して加湿
するようにした装置であり、循環空気を冷却器2の上方
から下方に通過可能にする下降流経路を有する構造とし
て、図において矢印で示すように、本例では専用の下向
き風路4が配設された構造になっている。
【0013】この環境試験装置は、通常の構成部分とし
て、断熱壁5、試験室6、仕切板7で試験室6に隣接し
て配置された空調室8、前記冷却器2等と共にその中に
配置された加熱器9、送風機10、温度及び湿度センサ
11、12、温度及び湿度の設定部13を備えその一部
分のみを図示している操作制御盤14、等を備えてい
る。冷却器2には、圧縮機や凝縮機や電子膨張弁等を備
えた図示しない冷凍回路から例えば−20℃程度の温度
の冷媒が供給される。
【0014】以上のような環境試験装置は次のように運
転されその作用効果を発揮する。試験室6に発熱負荷を
発生させる電気電子部品等の試料Wが入れられ、冷凍機
1、加湿器3、加熱器9、送風機10等が運転され、試
験すべき温度ts及び相対湿度φs(以下単に「湿度」
という)が操作制御盤14の設定部13で設定される
と、温度及び湿度センサ11、12で循環空気の実際の
温度tp及び湿度φpを検出しつつ、検出値が設定値に
なるように機器類が制御され、目的とするts及びφs
の空気が循環されて試料Wに供給される。
【0015】このような運転において、循環空気を高温
高湿条件にすると共に、試料Wに駆動電源を与えてこれ
を作動させる試験を行うと、試料Wが空調機器に対して
発熱負荷を与えることになるが、そのような運転条件の
ときでも、本発明を適用した本例の装置によれば、従来
の装置よりも、冷凍機の能力を低くして加湿器の加湿量
を減らした省エネ運転をすることができる。
【0016】即ち、冷凍機の蒸発器を使用した冷却器2
では、単なる顕熱除去だけをすることはできず不可避的
に除湿作用も行われるが、本例の装置によれば、試験室
6で試料Wの発熱負荷が加えられて温度上昇して同じ絶
対温度の下に相対湿度の下がった循環空気が、そのまま
の状態で冷却器2に流入するので、冷却器2では、従来
の装置で冷却器の入口側において冷却器に追加されてい
た除湿負荷がないため、冷却器の除湿量が減少すると共
に、除湿され重力の作用で下方に落下している凝縮水の
一部分が冷却器2の後流側で循環空気に加わって搬送さ
れるので、従来の装置とは反対にこの水分が加湿用に利
用可能になり、加湿器3による再加湿のための蒸気量を
減少させることができる。その結果、冷却器及び加湿器
の発生能力を低減させて、装置の小形化を可能にすると
共に運転時の省エネ化を図ることができる。
【0017】図2は、本例の装置及び従来の装置におけ
る循環空気の状態変化を湿り空気線図の一部分に示した
図である。図3及び図8は、それぞれの冷却器で除湿さ
れた水分と空気流れの状態を模式的に示している。これ
らの図により、本発明の上記作用効果について、具体的
数値例を挙げて従来の装置と対比しつつ更に詳しく説明
する。
【0018】設定部13では、例えばts=t1 =60
℃、φs=φ1 =95%の高温高湿条件が与えられ、こ
の条件の循環空気が試験室入口状態として送風機によ
って試験室6に送り出され、試料Wに当てられる。図2
の湿り空気線図上にこのの位置を示している。試料W
が通電されると、その発熱によって循環空気が例えば1
0℃温度上昇し、それによって相対湿度が下がり、循環
空気はt2 =70℃、φ2 =約52%の試験室出口状態
になり、試験室6から排出される。からの間では
水分負荷の出入りがないので、絶対湿度xは一定であ
る。従って、はから絶対湿度一定で温度が10℃高
くなった位置になっている。
【0019】本発明を適用した冷却器部循環空気下降流
型の図1に示す装置では、図2において実線で示す如
く、循環空気は、上記の位置からそのままの状態で直
ちに冷却、除湿され、高温低湿冷却線Aに従った状態変
化をして冷却器出口状態に至る。このとき、図3に示
す如く、冷却器2で冷却されその冷却管やフィンに付着
した凝縮水滴や空気中で凝縮してある程度の大きさにな
った微小水滴からなる水滴pは、重力で落下すると共に
矢印で示す循環空気流れの搬送力により、冷却器2から
その下方で且つ下流側に送り出される。
【0020】冷凍機の蒸発器からなる冷却器における上
記高温低湿冷却線Aのような状態変化線の方向は、潜熱
負荷と顕熱負荷の比率によって定まる。即ち、湿度が低
く相対的に潜熱負荷が小さければ、顕熱負荷が取れやす
く、従って温度が下がりやすく、湿り空気線図上では傾
斜の緩くなる方向に状態変化をする傾向になり、反対に
湿度が高くなると、傾斜が大きくなる傾向になる。そし
て、この状態変化は、ほぼ、変化の開始点から図示の飽
和線Lに接線を引く方向になることが一般に知られてい
る。この場合、前記高温低湿冷却線Aは、の初期位置
から変化するので、湿度が下がっていてある程度傾斜の
緩くなった線になる。そしてこの線上での位置が定ま
る。なお、線Lは図において下方に次第に傾斜が小さく
なる曲線である。
【0021】循環空気が冷却器2でからまで状態変
化をすると、上記の如く、この間に冷却・除湿され、絶
対湿度及びエンタルピがxa及びha低下する。このう
ち絶対湿度の低下分xaは、循環空気が含有していた水
蒸気が部分的に冷却されて凝縮し、水滴となって冷却器
2から排出された0分量である。
【0022】この場合、図1の装置によれば、前述の如
く、冷却器2から下方に重力で落下した上記水分が循環
空気中に混入し、その水分の一部分で特に小径で軽量な
水分が循環空気と共に搬送されることになる。この付加
される水分は循環空気と同じ温度になっていて、搬送さ
れる間に循環空気と熱交換して再蒸発するとすれば、循
環空気は、冷却器出口状態から、絶対湿度及び相対湿
度が大きくなると共に温度が下がり、中間状態に到達
する。この状態変化は、熱の出入りがないので、エンタ
ルピ一定、即ちh4 =h3 の下で、x4 及びφ4 がx3
及びφ3 より大きくなってt4 がt3 より小さくなる変
化である。
【0023】このからの変化により、循環空気に対
する水分冷却効果と中間加湿効果とが生じ、冷却器2に
おける冷却のための除湿が中断される形になり、後述す
るように冷却器での冷却量及び加湿器での再加湿量が減
少することになる。
【0024】中間状態から、加湿器3の加湿ノズル3
1で循環空気に水蒸気が加えられると、循環空気の温度
及び湿度は、最終状態であり且つ最初の試験室入口状態
に再調整される。この場合、加湿器3では通常100
℃で内部エネルギーu=640kcal/kg の熱量を持つ飽
和水蒸気を発生させるので、この蒸気が循環空気に水分
負荷を与えると共にこれを再加熱し、の状態の循環空
気をの状態に至らしめる。前記循環空気中に随伴され
た水分は、この加湿水蒸気の過熱度によって最終的に6
0℃の水蒸気となり、加湿水蒸気と共にの湿度状態を
実現させることになる。
【0025】の状態をの状態にするまでの加湿兼再
加熱変化線Bは、一定量で一定の温湿度条件Xを持つ循
環空気に対して、u=640の水蒸気を加える量を変化
させ、循環空気を最終状態に至らしめるときの状態X
の変化を示す曲線であり、の位置と加湿蒸気条件であ
る前記u=640の水蒸気条件とによって定まり、か
ら一定の向きとして、湿り空気線図上のU=640の線
Mに平行な傾斜を持った線である。従って、この曲線B
は、の状態から、湿度及び温度を下げて行く傾向の線
であり、その方向は定まっている。
【0026】以上により、の位置は高温低湿冷却線A
上になること、の位置はから等エンタルピ線上で随
伴水分量によって定まること、換言すればからまで
の線は方向及び長さが定まっていること、及び、曲線B
は点からの方向が定まっていることが明らかになった
ので、曲線A上での位置を動かし、線分−をスラ
イドさせ、の位置が曲線B上に乗ると、の位置が決
定することになる。その結果、−−−−の循
環空気のすべて状態が確定する。
【0027】なお、曲線Aは本来的には冷却のための線
であるから温度を下げる方向に変化し、曲線Bは温度の
高い水蒸気で加湿するための線であるから温度を上げる
方向に変化するので、曲線AとBとは互いに接近する方
向に向いた線になっている。従って、線分−の大き
さを問わず、の点は必ず存在する点である。
【0028】このように定められる及びの状態の具
体例を示すためには、線分−に相当する冷却器出口
の水分搬送取込み量を推定する必要がある。この水分
は、循環空気がの条件のときには、これまでの実際の
装置における種々の計測や計算結果から、絶対湿度の
0.3%程度、即ちΔx=3g/kg´(乾燥空気)だ
け絶対湿度を上昇させる程度の量と推定される。
【0029】このようにして決定された各点から、冷却
器2の冷却熱量及び加湿器3の加湿熱量を計算すると次
のとおりである: 各部のエンタルピ(kcal/ kg) 試験室入口状態 ; 104.0 同出口状態 ; 107.5 冷却器入口状態 ; 107.5 冷却器出口状態 ; 96.5 加湿器入口状態 ; 96.5 加湿器出口状態 ; 103.0 (試験室入口状態) 冷却器2の冷却熱量ha = −=107.5−96.5=11 加湿器3の加湿熱量hb = −=104.0−96.5=7.5 これに対して、図7に示す従来の装置では、循環空気
は、試験室入口状態から出口状態までは本例の装置
と同じ図2の実線で示すように推移するが、冷却器2の
入口側である下方位置に到達すると、図8に示す如く、
冷却器2で除湿されて落下してくる水滴pと接触する。
このとき、試料の発熱によって循環空気が昇温している
ので、水滴の一部分が再蒸発して冷却器2に持ち込ま
れ、その除湿負荷を大きくする。
【0030】このときの水滴の蒸発は、循環空気自体の
保有熱によって起こるので、等エンタルピ下で行われ
る。又、このときの水滴の蒸発による循環空気の絶対湿
度の上昇は、条件は相違するが図1の装置での冷却器出
口側のときとほぼ同じでΔx´=3g/kg´と推定さ
れる。その結果、循環空気は、図2でから´のよう
に余分の状態変化をしてから冷却器2に入ることにな
る。
【0031】冷却器2内では、実線の高温低湿冷却線A
と類似の状態変化をするが、変化前の状態が相違するた
め、即ち、´の状態はの状態よりも温度が下がり湿
度が高くなっていので、線Aに較べて、潜熱負荷が大き
く顕熱負荷が取れ難い傾向の線になる。そして、湿り空
気線図上で線Aより傾斜の大きい線である低温高湿冷却
線Cに従って変化し、冷却器出口状態´に至る。線C
も線Aと同様に飽和線Lに接線を引く方向になってい
る。
【0032】冷却器2から排出される循環空気は、上方
に向いて流れるため、今度は図1の装置のように落下す
る凝縮水滴を水分負荷として追加することができず、直
ちに加湿器3で加湿されることになる。即ち、実線のよ
うにからの中間状態への変化が存在しない。その結
果、凝縮水滴を利用した加湿及び冷却効果が得られず、
冷却器2における冷却のための除湿量が大きくなり、そ
れによる再加湿量も多くなる。そして、加湿器3では、
実線の場合と同様に、循環空気は´からの方向に延
びる加湿兼再加熱変化線Bに乗っての目的とする初期
状態に到達するが、加湿のための熱量が多くなってい
る。
【0033】以上のような図7の従来の装置における冷
却器2の冷却熱量及び加湿器3の加湿熱量を計算すると
次のとおりである: 各部のエンタルピ(kcal/ kg) 試験室入口状態 ; 104.0 同出口状態 ; 107.5 冷却器入口状態 ´; 107.5 冷却器出口状態 ´; 91.8 加湿器入口状態 ´; 91.8 加湿器出口状態 ; 103.0 (試験室入口状態) 冷却器2の冷却熱量 = ´−´=107.5−91.8=15.7 加湿器3の加湿熱量 = −´=104.0−91.8=12.2 この従来の装置の結果を本発明を適用した本例の装置の
前記結果と比較すると次のとおりである: 従来の装置 本発明の装置 差 省エネ率 冷却器2の冷却熱量 = 15.7 11 4.7 30 % 加湿器3の加湿熱量 = 12.2 7.5 4.7 39 % 合計 27.9 18.5 9.4 34 % 以上の如く、本発明を適用すれば、冷却器で発生した凝
縮水を湿り空気線図上の特性と組み合わせて利用するこ
とにより、環境試験装置の運転において大幅な省エネ化
が図られると共に、冷却器及び加湿器の最大能力がこの
ように高温高湿条件下の発熱負荷の発生という運転条件
で定まる場合には、冷凍機と冷却器及び加湿器の容量を
下げて装置のコスト低減を図ることができる。
【0034】なお、これまでの説明から明らかなよう
に、本発明の装置と従来の装置との消費エネルギーの差
は、共に3g/kg´とした前記Δx及びΔx´の値
と、の位置及びΔx´によって変化した´の位置の
差に基づく図2の冷却除湿線A、Bの傾斜角によって異
なってくる。この場合、例えば図1の装置のように、冷
却器の出口風路の下向き長さが長く、結露水が搬送され
やすいような装置では、Δxが大きくなり、省エネ効果
が大きくなる。又、後述するように図4(a)の装置で
水分回収ガイド41を設ければ、Δxが大きくなって同
様に省エネ効果が大きくなる。
【0035】図4は本発明を適用した環境試験装置の他
の例を示す。(a)の装置では、下降流径路である下向
き風路4を装置の下方位置に設け、反転させて上向きに
した部分まで延設している。これにより、従来の通常の
環境試験装置と同様に、循環空気を試験室6内に上方か
ら吹き出せるようにしている。この反転式の下向き風路
4では、布や適当な多孔質材料からなる図示のような水
分回収ガイド41を設けることが望ましい。そのように
すれば、水分回収ガイド41の表面に結露水を滞留さ
せ、これを効率良く循環空気と接触させることができ
る。その結果、水分の再加湿化及び水分気化による冷却
効果を促進し、省エネ効果を一層向上させることができ
る。又、風の流れを円滑にし、流れ抵抗を減少させるこ
とができる。
【0036】(b)の装置は、図1の装置の下向き風路
4に加えて、循環空気を冷却器2の下方から上方に通過
可能にする上昇流径路として図において二点鎖線で示す
上向き風路15を有し、この上向き風路15と前記下向
き風路4とを切換可能にするダンパ16、17を設けた
構造にしている。このダンパ16、17は、通常、手動
又は遠隔手動で操作されるが、温湿度サイクル試験を行
うような装置では自動操作される。
【0037】本例の装置では、高湿運転時には、ダンパ
16、17をそれぞれ実線の位置にして、下向き径路4
を開通させる。これにより、これまで説明した省エネ運
転を行うことができる。一方、低湿運転条件では、ダン
パ16、17をそれぞれ二点鎖線の位置にして、上向き
風路15を開通させる。これにより、冷却器2で除湿し
た後の循環空気中への水分負荷の持ち込みがなくなり、
加湿器3による加湿制御によって確実に低湿条件を保持
できることになる。
【0038】図5は本発明を適用した環境試験装置の空
調装置部分の更に他の例を示す。本例の空調装置部分
は、下向き風路4及び上向き風路15を備えていて、こ
れらが4枚のダンパ18〜21で切り換え可能なように
構成されている。本例の空調装置部分は、例えば環境試
験装置の試験室の上又は下に配設される。これらのダン
パも、手動、遠隔手動又は自動で操作される。
【0039】本例の装置では、高湿運転時には、ダンパ
18、21が開きダンパ19、20が閉まり,実線の矢
印で示す下向き風路4が開通する。又、低湿運転時に
は、図示していないがダンパ18、21が閉まりダンパ
19、20が開き,二点鎖線の矢印で示す上向き風路1
5が開通する。そして図5の装置と同様に、高湿条件で
は省エネ運転ができ、低湿条件では確実にこれを制御で
きる。
【0040】図6は本発明を適用した環境試験装置の更
に他の例を示す。本例の装置は、図2の装置に加えて、
下向き風路4の下流側に設けられた下流側冷却器2
2 と、この冷却器22 の下方から上方に循環空気を通過
可能にする上昇流経路として上向き専用風路22とを有
する。この装置では、図2の装置の冷却器2は冷却器2
1 として設けられている。
【0041】本例の装置によれば、高湿運転時には、冷
却器21 を使用して省エネ効果が得られるようにし、中
間湿度又は低湿度運転時には、冷却器22 を使用して湿
度制御性を確保し、湿度制御をしない運転時には、両方
の冷却器21 及び22 を使用して冷却面積の大きい冷却
器として有効に利用することができる。本例の装置で
は、冷却器台数が1台追加になるが、ダンパのような動
作部品が不要になる。
【0042】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、環境試験装置が、冷凍機を構成する蒸
発器からなる冷却器の上方から下方に循環空気を通過可
能にする下降流経路を有し、冷却器で冷却された循環空
気を加湿器の水蒸気で加湿するように構成されているの
で、高湿度条件の循環空気を冷却するときに、冷却器で
凝縮し重力で滴下する水分と同じ方向に循環空気が流れ
るため、循環空気が水分を再蒸発させて冷却器に持ち込
んで冷却器における除湿負荷を増加させることがない。
【0043】又、循環空気が冷却器を出た後には、冷却
器から落下する凝縮水の一部分を取り込んで再蒸発さ
せ、循環空気に加湿と冷却効果を付与することができ
る。そして、循環空気を効果的に顕熱冷却し、冷却器で
の冷却のための除湿量を減少させ、冷却器で不可避的に
過大除湿された循環空気を再加湿するための加湿量も低
減させることができる。
【0044】その結果、通常電力からなる冷却器用冷凍
機の駆動エネルギーを減少させると共に、加湿のための
エネルギー消費量う減少させることができる。従って、
請求項1の発明によれば、冷却器で発生した凝縮水を湿
り空気線図上の特性と組み合わせて利用することによ
り、環境試験装置の運転において大幅な省エネ化を図る
ことができる。又、冷却器とこれを含む冷凍機及び加湿
器の容量を下げて、装置コストを低減させることが可能
になる。
【0045】請求項2の発明においては、上記に加え
て、循環空気を冷却器の下方から上方に通過可能にする
上昇流経路を設け、この経路と下降流経路とを切換可能
にするダンパを設けるので、高湿運転時には下降流径路
を開通させることにより、上記の省エネ運転効果が得ら
れ、一方、中間湿度又は低湿度運転条件では、ダンパに
よって上昇流径路を開通させ、冷却器を出た後の循環空
気内への凝縮水の持ち込みを解消することにより、加湿
器3による加湿制御によって中低湿条件を確実に実現す
ることができる。
【0046】請求項3の発明においては、請求項1の発
明に加えて、下降流経路の下流側に下流側冷却器を設
け、その下方から上方に循環空気を通過可能にする上昇
流経路を設けるので、高湿運転時には下降流径路の冷却
器を使用して省エネ効果が得られ、中間湿度又は低湿度
運転時には下流側冷却器と上昇流径路とを使用して湿度
制御性を確保し、湿度制御が不要な運転時には、下降流
径路及び上昇流径路の両方の冷却器を使用し、これらを
冷却面積の大きい冷却器として有効に利用することがで
きる。この場合、冷却器台数が1台追加になるが、上記
ダンパが不要になって動作部品数を減らすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した環境試験装置の全体構成の一
例を示す説明図である。
【図2】上記装置の高温高湿運転時の循環空気の状態を
湿り空気線図に示した説明図である。
【図3】冷却器で生成した凝縮水の落下する状態と循環
空気の流れ方向を示した説明図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明を適用した環境試験
装置の他の例を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した環境試験装置の空調機器部分
の更に他の例を示す説明図である。
【図6】本発明を適用した環境試験装置の更に他の例を
示す説明図である。
【図7】従来の環境試験装置の全体構成の一例を示す説
明図である。
【図8】上記装置において冷却器で生成した凝縮水の落
下する状態と循環空気の流れ方向を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 冷凍機 2 冷却器 3 加湿器 4 下向き風路(下降流径路) 15 上向き風路(上昇流経路) 16〜21 ダンパ 22 上向き専用風路(上昇流径路)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍機を構成する蒸発器を冷却器として
    備えると共に水蒸気加湿式の加湿器を備え前記冷却器で
    冷却された循環空気を前記水蒸気で加湿するようにした
    環境試験装置において、 前記循環空気を前記冷却器の上方から下方に通過可能に
    する下降流経路を有することを特徴とする環境試験装
    置。
  2. 【請求項2】 前記循環空気を前記冷却器の下方から上
    方に通過可能にする上昇流経路を有し、該上昇流経路と
    前記下降流経路とを切換可能にするダンパを設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 【請求項3】 前記下降流経路の下流側に設けられた下
    流側冷却器と、該下流側冷却器の下方から上方に前記循
    環空気を通過可能にする上昇流経路と、を有することを
    特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
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