JP2000303129A - ニッケルフリー白色銅合金 - Google Patents
ニッケルフリー白色銅合金Info
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- JP2000303129A JP2000303129A JP11109651A JP10965199A JP2000303129A JP 2000303129 A JP2000303129 A JP 2000303129A JP 11109651 A JP11109651 A JP 11109651A JP 10965199 A JP10965199 A JP 10965199A JP 2000303129 A JP2000303129 A JP 2000303129A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C9/00—Alloys based on copper
- C22C9/04—Alloys based on copper with zinc as the next major constituent
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C9/00—Alloys based on copper
- C22C9/05—Alloys based on copper with manganese as the next major constituent
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 例えばスライドファスナーのエレメント、ス
ライダー、止具などに適した耐食性に優れ、アレルギー
のない白色性の高いニッケルフリーの白色銅合金を提供
する。 【解決手段】 一般式:CuaZnbMncAldXe、た
だし、w,a,b,c,d,eは重量%で、aは残部、
5≦b≦22,7<c≦15,0.5≦d≦4,0<e
≦0.3で不可避元素を含み得ることを特徴とするニッ
ケルフリー白色銅合金である。
ライダー、止具などに適した耐食性に優れ、アレルギー
のない白色性の高いニッケルフリーの白色銅合金を提供
する。 【解決手段】 一般式:CuaZnbMncAldXe、た
だし、w,a,b,c,d,eは重量%で、aは残部、
5≦b≦22,7<c≦15,0.5≦d≦4,0<e
≦0.3で不可避元素を含み得ることを特徴とするニッ
ケルフリー白色銅合金である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスライドフ
ァスナーのエレメント、スライダー、止具などあるいは
金属性のボタン、被服の係止具などの装身用に適した強
度、硬度、延性、加工性、耐食性に優れ、アレルギーの
ない白色性の高いニッケルフリー白色銅合金に関する。
ァスナーのエレメント、スライダー、止具などあるいは
金属性のボタン、被服の係止具などの装身用に適した強
度、硬度、延性、加工性、耐食性に優れ、アレルギーの
ない白色性の高いニッケルフリー白色銅合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の例えば上記ファスナー用銅合金と
しては、その合金色相が白色である洋白等の銅−ニッケ
ル−亜鉛合金、又、丹銅、真鍮に代表される銅−亜鉛合
金などが用いられてきた。しかしながら洋白はニッケル
を合金元素として含むため、耐食性には優れているが、
例えば、これをスライドファスナー用として適用した場
合に、ファスナーは皮膚に接触することが多いので、ニ
ッケルアレルギーの問題が生じている。また、丹銅、真
鍮に代表される銅−亜鉛合金はニッケルを含まないた
め、ニッケルアレルギーの問題は発生しないが、その色
相が黄色くなり、白色の合金を得ることができない。
しては、その合金色相が白色である洋白等の銅−ニッケ
ル−亜鉛合金、又、丹銅、真鍮に代表される銅−亜鉛合
金などが用いられてきた。しかしながら洋白はニッケル
を合金元素として含むため、耐食性には優れているが、
例えば、これをスライドファスナー用として適用した場
合に、ファスナーは皮膚に接触することが多いので、ニ
ッケルアレルギーの問題が生じている。また、丹銅、真
鍮に代表される銅−亜鉛合金はニッケルを含まないた
め、ニッケルアレルギーの問題は発生しないが、その色
相が黄色くなり、白色の合金を得ることができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、洋
白と同等の強度および硬度に優れ、さらに延性を加え
て、加工性、耐食性、白色性に優れ、ニッケルを含まな
いためにアレルギーの問題もない白色銅合金を提供する
ことを目的とするものである。
白と同等の強度および硬度に優れ、さらに延性を加え
て、加工性、耐食性、白色性に優れ、ニッケルを含まな
いためにアレルギーの問題もない白色銅合金を提供する
ことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(4)よりなる。 (1) 一般式:CuaZnbMncAldXe ただし、XはSi,Ti,Crから選ばれる少なくとも
1種の元素、a,b,c,d,eは重量%で、aは残
部、5≦b≦22,7<c≦15,0.5≦d≦4で、
0<e≦0.3で不可避的元素を含み得ることを特徴と
するニッケルフリー白色銅合金。
(4)よりなる。 (1) 一般式:CuaZnbMncAldXe ただし、XはSi,Ti,Crから選ばれる少なくとも
1種の元素、a,b,c,d,eは重量%で、aは残
部、5≦b≦22,7<c≦15,0.5≦d≦4で、
0<e≦0.3で不可避的元素を含み得ることを特徴と
するニッケルフリー白色銅合金。
【0005】(2)b,c,d,eが重量%で、9≦b
≦20、8≦c≦15、0.5≦d≦2、0.02≦e
≦0.3である(1)記載のニッケルフリー白色銅合
金。 (3)室温においてα相単相である上記(1)又は
(2)記載のニッケルフリー白色銅合金。
≦20、8≦c≦15、0.5≦d≦2、0.02≦e
≦0.3である(1)記載のニッケルフリー白色銅合
金。 (3)室温においてα相単相である上記(1)又は
(2)記載のニッケルフリー白色銅合金。
【0006】(4)合金の色調がJIS Z 8729
にて規定される色調を示すa*値、b*値が、0<a*
<4、7<b*<15である上記(1),(2)又は
(3)記載のニッケルフリー白色銅合金。
にて規定される色調を示すa*値、b*値が、0<a*
<4、7<b*<15である上記(1),(2)又は
(3)記載のニッケルフリー白色銅合金。
【0007】本発明の組成において、Znは固溶強化に
より合金の機械的特性を向上させると共に、合金の価格
を低下させる効果がある。5%より少ないと合金の低価
格化が不十分で、しかも強化量が不足する。又、22%
より多いと耐時季割れ性が劣化すると共に、結晶構造が
α+β相となり、十分な冷間加工性が確保できなくな
る。より好ましくは9〜20%の範囲が良い。
より合金の機械的特性を向上させると共に、合金の価格
を低下させる効果がある。5%より少ないと合金の低価
格化が不十分で、しかも強化量が不足する。又、22%
より多いと耐時季割れ性が劣化すると共に、結晶構造が
α+β相となり、十分な冷間加工性が確保できなくな
る。より好ましくは9〜20%の範囲が良い。
【0008】Mnは固溶強化により合金の機械的特性を
向上させると共に合金の価格を低下させる効果がある。
又、亜鉛の代わりに添加することにより、耐時季割れ性
を向上させる効果と、銅合金の色調が黄色くなり過ぎる
ことを抑える効果がある。又、融点を下げる効果があ
り、鋳造性を向上させると共に溶湯からの亜鉛の蒸発を
抑える働きがある。7%以下だと色調が黄色くなってし
まう。逆に15%より多いと結晶構造がα+β相とな
り、十分な冷間加工性が確保できなくなる。より好まし
くは8〜15%の範囲がよい。
向上させると共に合金の価格を低下させる効果がある。
又、亜鉛の代わりに添加することにより、耐時季割れ性
を向上させる効果と、銅合金の色調が黄色くなり過ぎる
ことを抑える効果がある。又、融点を下げる効果があ
り、鋳造性を向上させると共に溶湯からの亜鉛の蒸発を
抑える働きがある。7%以下だと色調が黄色くなってし
まう。逆に15%より多いと結晶構造がα+β相とな
り、十分な冷間加工性が確保できなくなる。より好まし
くは8〜15%の範囲がよい。
【0009】Alは合金表面に安定な酸化皮膜を形成す
ることにより、耐時季割れ性を向上させる効果がある。
又、固溶強化により合金の機械的特性を向上させると共
に、合金の価格を低下させる効果がある。下限は0.5
%を越える量であれば良いが余り少ないと合金の耐時季
割れ性が不十分であると共に強化量が不足する。又、4
%より多いと結晶構造がα+β相となり、十分な冷間加
工性が確保できなくなる。2%以下がさらに好ましい。
ることにより、耐時季割れ性を向上させる効果がある。
又、固溶強化により合金の機械的特性を向上させると共
に、合金の価格を低下させる効果がある。下限は0.5
%を越える量であれば良いが余り少ないと合金の耐時季
割れ性が不十分であると共に強化量が不足する。又、4
%より多いと結晶構造がα+β相となり、十分な冷間加
工性が確保できなくなる。2%以下がさらに好ましい。
【0010】X元素(Si,Ti,Crから選ばれた少
なくとも1種の元素)は溶解時の溶湯表面に皮膜を形成
する働きがあり、Mnの酸化、Znの蒸発を防ぐ働きが
ある。また、合金表面に安定な酸化皮膜を形成すること
により、焼鈍時の脱Mnの防止、耐時季割れ性を向上す
る働きおよびMnの酸化による色調の経時変化を防ぐ効
果がある。その量の下限は0%を越える量であれば良い
が、余り少ないと充分な上記効果が得られないので、好
ましくは0.02%以上がよい。0.3%より多いと組
成中の元素と金属間化合物を形成し、冷間加工性を劣化
させる。
なくとも1種の元素)は溶解時の溶湯表面に皮膜を形成
する働きがあり、Mnの酸化、Znの蒸発を防ぐ働きが
ある。また、合金表面に安定な酸化皮膜を形成すること
により、焼鈍時の脱Mnの防止、耐時季割れ性を向上す
る働きおよびMnの酸化による色調の経時変化を防ぐ効
果がある。その量の下限は0%を越える量であれば良い
が、余り少ないと充分な上記効果が得られないので、好
ましくは0.02%以上がよい。0.3%より多いと組
成中の元素と金属間化合物を形成し、冷間加工性を劣化
させる。
【0011】本発明合金はα相単相であり、十分な冷間
加工性を確保できる。本発明の組成範囲を外れると結晶
構造がα+β相となり易く、加工性が低下する。又、本
発明合金はJIS Z 8729に規定するとL*,a
*,b*表色系色度図に基づいて、0<a*<4、7<
b*<15の範囲内にある。
加工性を確保できる。本発明の組成範囲を外れると結晶
構造がα+β相となり易く、加工性が低下する。又、本
発明合金はJIS Z 8729に規定するとL*,a
*,b*表色系色度図に基づいて、0<a*<4、7<
b*<15の範囲内にある。
【0012】なお、本明細書中でいう色調とは、JIS
Z 8729に規定される物体色の明度指数L*(明
度:エルスター)及び表示方法で表現したクロマティク
ス指数a*(緑味〜赤味:エースター)、b*(青味〜
黄味:ビースター)の値で示される。特に本発明の特徴
である白色であるためには、無体色に近い方が良く、上
記のようにクロマティクス指数a*,b*により規定さ
れる。
Z 8729に規定される物体色の明度指数L*(明
度:エルスター)及び表示方法で表現したクロマティク
ス指数a*(緑味〜赤味:エースター)、b*(青味〜
黄味:ビースター)の値で示される。特に本発明の特徴
である白色であるためには、無体色に近い方が良く、上
記のようにクロマティクス指数a*,b*により規定さ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づき本発明を具
体的に説明する。 実施例 表1に示す本発明の実施例1〜9は以下のように供試材
を作製し、その評価を行った。なお、表1中の比較例1
〜7についても同様に行った。
体的に説明する。 実施例 表1に示す本発明の実施例1〜9は以下のように供試材
を作製し、その評価を行った。なお、表1中の比較例1
〜7についても同様に行った。
【0014】純Cu(99.9%)、純Zn(99.9
〜99.99%)、純Mn(99.9%)、純Al(9
9.99%)、純Ti、純Si,純Crを使用して、所
定組成に秤量(200cm3)した。これらをAr雰囲
気中(10cmHg)で高周波溶解し、4分間保持後、
銅鋳型(φ40×28)に注湯した。得られた鋳塊(2
00m3)を長さ約70mmに切断し、押出用ビレット
とした。押出は、ビレット温度800℃、コンテナ温度
600℃で行った。得られた押出材(φ8×約130
0)に800℃×1h+炉冷の熱処理(以下熱処理と示
す)を施した。この熱処理を施した押出材(ワイヤー)
を試験の元材とした。
〜99.99%)、純Mn(99.9%)、純Al(9
9.99%)、純Ti、純Si,純Crを使用して、所
定組成に秤量(200cm3)した。これらをAr雰囲
気中(10cmHg)で高周波溶解し、4分間保持後、
銅鋳型(φ40×28)に注湯した。得られた鋳塊(2
00m3)を長さ約70mmに切断し、押出用ビレット
とした。押出は、ビレット温度800℃、コンテナ温度
600℃で行った。得られた押出材(φ8×約130
0)に800℃×1h+炉冷の熱処理(以下熱処理と示
す)を施した。この熱処理を施した押出材(ワイヤー)
を試験の元材とした。
【0015】得られた供試材について、SiC研磨紙、
ダイヤモンドペーストにて鏡面研摩を行い、色彩色差計
(ミノルタ(株)製、CR−300)を用い測定し、こ
れをJIS Z 8729に規定するL*,a*,b*
にて表示した。本発明の供試材は色調が全て白色であ
り、ファスナー部品として用いた場合、高級感のある部
品を提供できる。
ダイヤモンドペーストにて鏡面研摩を行い、色彩色差計
(ミノルタ(株)製、CR−300)を用い測定し、こ
れをJIS Z 8729に規定するL*,a*,b*
にて表示した。本発明の供試材は色調が全て白色であ
り、ファスナー部品として用いた場合、高級感のある部
品を提供できる。
【0016】また、得られた供試材について、組織観察
を行った。本発明の供試材は全てα相単相合金であり、
冷間加工が良好な材料を提供できる。比較例のように第
2相が存在した場合、冷間加工中に割れ等が発生した
が、本実施例の材料においては割れ等の発生は見られな
かった。特にファフナーのエレメントとして用いた場
合、生地への取付けの際にY字状のエレメントを加締め
て、取付けるが、取付後においてエレメントに割れ等が
生じることなく、強固な取付けが行える。
を行った。本発明の供試材は全てα相単相合金であり、
冷間加工が良好な材料を提供できる。比較例のように第
2相が存在した場合、冷間加工中に割れ等が発生した
が、本実施例の材料においては割れ等の発生は見られな
かった。特にファフナーのエレメントとして用いた場
合、生地への取付けの際にY字状のエレメントを加締め
て、取付けるが、取付後においてエレメントに割れ等が
生じることなく、強固な取付けが行える。
【0017】硬度(Hv)は25g荷重の微小ビッカー
ス硬度計による測定値DPNで示す。本実施例の材料は
現状ファスナー用部品として用いられている洋白(比較
例7)とほぼ同等あるいはそれ以上の硬度を有し、ファ
スナー部品として良好な強度、硬度等の機械的特性を備
えていることが分かる。さらに得られた供試材につい
て、冷間圧縮試験により80%の歪を与え、表面の割れ
の有無を観察した。
ス硬度計による測定値DPNで示す。本実施例の材料は
現状ファスナー用部品として用いられている洋白(比較
例7)とほぼ同等あるいはそれ以上の硬度を有し、ファ
スナー部品として良好な強度、硬度等の機械的特性を備
えていることが分かる。さらに得られた供試材につい
て、冷間圧縮試験により80%の歪を与え、表面の割れ
の有無を観察した。
【0018】表1中○印は表面に割れが存在しなかった
もの、×印は表面に割れが存在していたものを表わし、
本実施例の材料においては全て表面に割れが存在してい
ないことが分かる。このことから前述に説明したよう
に、ファスナーのエレメントの場合、生地への取付けの
際に冷間で最大80%の歪を与えるが、本実施例の材料
は冷間で80%の歪を与えても何ら問題がないことが分
かる。
もの、×印は表面に割れが存在していたものを表わし、
本実施例の材料においては全て表面に割れが存在してい
ないことが分かる。このことから前述に説明したよう
に、ファスナーのエレメントの場合、生地への取付けの
際に冷間で最大80%の歪を与えるが、本実施例の材料
は冷間で80%の歪を与えても何ら問題がないことが分
かる。
【0019】耐変色性は得られた供試材をSiC研磨
紙、ダイヤモンドペーストにて鏡面研磨を行い、80
℃、90%RH雰囲気に曝露し、恒温恒湿度試験を行
い、その後の供試材の表面を色彩色差計を用い測定し
た。耐変色性の評価は恒温恒湿度試験前後の指数を下式
に代入し、その数値にて行った。
紙、ダイヤモンドペーストにて鏡面研磨を行い、80
℃、90%RH雰囲気に曝露し、恒温恒湿度試験を行
い、その後の供試材の表面を色彩色差計を用い測定し
た。耐変色性の評価は恒温恒湿度試験前後の指数を下式
に代入し、その数値にて行った。
【0020】
【数1】
【0021】(但し、a*,b*,L*は恒温恒湿度試
験前の指数、a'*,b'*,L'*は恒温恒湿度試験後
の指数) 本実施例の材料においては前記数値が小さく、耐変色性
に優れた材料であることが分かる。このことよりファス
ナー部品として用いた場合、温水による洗濯に際し、変
色しにくいものを提供できることが分かる。なお、本試
験においてはヨーロッパでの温水による洗濯を基準に行
っている。
験前の指数、a'*,b'*,L'*は恒温恒湿度試験後
の指数) 本実施例の材料においては前記数値が小さく、耐変色性
に優れた材料であることが分かる。このことよりファス
ナー部品として用いた場合、温水による洗濯に際し、変
色しにくいものを提供できることが分かる。なお、本試
験においてはヨーロッパでの温水による洗濯を基準に行
っている。
【0022】耐時季割れ性は得られた供試材について、
冷間圧縮試験により80%の歪を与え、これを12.5
%アンモニア溶液を使用して、アンモニア曝露を行った
後、表面の割れの発生を観察した。表1中○印は表面に
割れが発生しなかったもの、×印は表面に割れが発生し
たものを表わし、本実施例の材料においては全ての表面
に割れが発生していないことが分かる。このことからフ
ァスナーのエレメントとして生地へ加締め固定しても、
導入された歪と雰囲気、環境によって割れ等の問題が生
じにくい材料を提供できることが分かる。
冷間圧縮試験により80%の歪を与え、これを12.5
%アンモニア溶液を使用して、アンモニア曝露を行った
後、表面の割れの発生を観察した。表1中○印は表面に
割れが発生しなかったもの、×印は表面に割れが発生し
たものを表わし、本実施例の材料においては全ての表面
に割れが発生していないことが分かる。このことからフ
ァスナーのエレメントとして生地へ加締め固定しても、
導入された歪と雰囲気、環境によって割れ等の問題が生
じにくい材料を提供できることが分かる。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明は、洋白と同等に強度及び硬度に
優れ、さらに延性を有し、加工性、耐食性に優れたNi
を含まない白色銅合金であり、例えばファスナーのエレ
メント、スライダー、止具などにあるいはボタン、被服
の係止具などの装身用として用いて肌に触れるようなこ
とがあってもNiフリーであるため、アレルギーの心配
がなく、又、美しい白色を保っているので、装飾的価値
も高い。
優れ、さらに延性を有し、加工性、耐食性に優れたNi
を含まない白色銅合金であり、例えばファスナーのエレ
メント、スライダー、止具などにあるいはボタン、被服
の係止具などの装身用として用いて肌に触れるようなこ
とがあってもNiフリーであるため、アレルギーの心配
がなく、又、美しい白色を保っているので、装飾的価値
も高い。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式:CuaZnbMncAldXe ただし、XはSi,Ti,Crから選ばれる少なくとも
1種の元素、a,b,c,d,eは重量%で、aは残
部、5≦b≦22,7<c≦15,0.5≦d≦4で、
0<e≦0.3で不可避的元素を含み得ることを特徴と
するニッケルフリー白色銅合金。 - 【請求項2】 b,c,d,eが重量%で、9≦b≦2
0、8≦c≦15、0.5≦d≦2、0.02≦e≦
0.3である請求項1記載のニッケルフリー白色銅合
金。 - 【請求項3】 室温においてα相単相である請求項1又
は2記載のニッケルフリー白色銅合金。 - 【請求項4】 合金の色調がJIS Z 8729にて
規定される色調を示すa*値、b*値が、0<a*<
4、7<b*<15である請求項1,2又は3記載のニ
ッケルフリー白色銅合金。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11109651A JP2000303129A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | ニッケルフリー白色銅合金 |
DE10016525A DE10016525C5 (de) | 1999-04-16 | 2000-04-03 | Nickelfreie Weißkupferlegierung für Reißverschlusselemente oder Zubehörteile für Bekleidungsstücke |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11109651A JP2000303129A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | ニッケルフリー白色銅合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000303129A true JP2000303129A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14515699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11109651A Pending JP2000303129A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | ニッケルフリー白色銅合金 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000303129A (ja) |
DE (1) | DE10016525C5 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105886836A (zh) * | 2016-06-23 | 2016-08-24 | 龙岩市鸿航金属科技有限公司 | 无铅易切削黄铜管的生产方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3713233B2 (ja) * | 2001-12-14 | 2005-11-09 | Ykk株式会社 | 連続鋳造性に優れたスライドファスナー用銅合金 |
DE102015013201B4 (de) | 2015-10-09 | 2018-03-29 | Diehl Metall Stiftung & Co. Kg | Verwendung einer nickelfeie weiße CuZn-Legierung |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1194153B (de) * | 1958-10-18 | 1965-06-03 | Dr Eugen Vaders | Verwendung einer Kupfer-Mangan-Zink-Legie-rung als Werkstoff fuer einer Gleitbeanspruchung ausgesetzten Maschinenteile |
DE2603863A1 (de) * | 1975-02-18 | 1976-08-26 | Raychem Corp | Verfahren zum hemmen des verlustes der reversibilitaet zwischen den martensitischen und austenitischen zustaenden in einer metallzusammensetzung |
JPS5917175B2 (ja) * | 1978-04-06 | 1984-04-19 | 三菱マテリアル株式会社 | 耐食性のすぐれた建築および装飾工芸用白色銅合金 |
DE4140262C1 (ja) * | 1991-12-06 | 1993-06-09 | Wieland-Werke Ag, 7900 Ulm, De | |
DE4325217C2 (de) * | 1993-07-28 | 1995-05-11 | Diehl Gmbh & Co | Verwendung einer Kupferlegierung für Reißverschlüsse |
-
1999
- 1999-04-16 JP JP11109651A patent/JP2000303129A/ja active Pending
-
2000
- 2000-04-03 DE DE10016525A patent/DE10016525C5/de not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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DE10016525A1 (de) | 2000-10-26 |
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