JP2000302846A - 半導体封止用難燃性エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用難燃性エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2000302846A
JP2000302846A JP11722999A JP11722999A JP2000302846A JP 2000302846 A JP2000302846 A JP 2000302846A JP 11722999 A JP11722999 A JP 11722999A JP 11722999 A JP11722999 A JP 11722999A JP 2000302846 A JP2000302846 A JP 2000302846A
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flame
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Mitsunori Takeda
充範 竹田
Haruhiko Takeda
春彦 武田
Shin Hasegawa
慎 長谷川
Tsutomu Nakamura
励 中村
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Kashima Oil Co Ltd
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Kashima Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】エポキシ樹脂(A),重質油類またはピッ
チ類、フェノール類及びホルムアルデヒド化合物を酸触
媒の存在下で重縮合して得られる変性フェノール樹脂で
あってその水酸基当量が150〜300で、且つ150
℃における溶融粘度が40ポイズ以下である変性フェノ
ール樹脂を含む硬化剤(B)、特定含有量の無機充填剤
(C)を含有した半導体封止用難燃性エポキシ樹脂組成
物及びこの樹脂組成物の硬化物によって封止された半導
体装置。 【効果】本発明の水酸基当量が150〜300で且つ1
50℃における溶融粘度が40ポイズ以下である変性フ
ェノール樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物は,難燃性
に優れ,且つ環境に対する影響が極めて小さい成形材料
を得られる。また、これを用いて難燃性及びハンダ耐熱
性に優れた半導体装置を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低吸湿性およびハ
ンダ耐熱性に優れるだけでなく、高温に晒されても引火
し難く、かつ引火して燃焼する場合でもダイオキシン等
に代表される有害なハロゲン化合物を発生することがな
い半導体封止用難燃性エポキシ樹脂組成物の技術分野に
属する。
【0002】
【発明の技術的背景】半導体部品の封止材としては、エ
ポキシ樹脂が主流となっている。この理由としては、エ
ポキシ樹脂は、機械的強度、耐熱性、接着性、電気特性
の面でバランスのとれた材料であり、特に、オルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂やビフェニル型エポキ
シ樹脂等は、現在半導体封止材分野において幅広く用い
られている。
【0003】しかしながら、上記のエポキシ樹脂は比較
的燃焼しやすく難燃性が不充分であるため、これまでハ
ロゲン化樹脂や無機系難燃剤を添加することにより難燃
性を付与してきた。即ち当該用途の難燃性の向上として
は、テトラブロムビスフェノールAやブロム化フェノー
ルノボラックのエポキシ化物等のハロゲン化樹脂やハロ
ゲン系難燃剤を単独で用いるか、または三酸化アンチモ
ンなどの無機系難燃剤とを組み合わせて用いるのが一般
的であった。しかしながら、これら従来の難燃剤を添加
したエポキシ樹脂組成物から得られた成形材料は、難燃
性は向上するものの、燃焼の際にダイオキシン等に代表
される有害なハロゲン化合物を発生するという問題があ
り、環境問題の観点から上記難燃剤等の使用規制が高ま
りつつある。そこで、現在、上記難燃剤の代替難燃剤の
開発が盛んに行われている。代替難燃剤として、例え
ば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和
金属酸化物やリン酸エステル系難燃剤が提案されている
が、これらを用いる場合、難燃性を向上させるためには
多量に添加する必要があり、半導体封止材として要求さ
れる物性が大きく低下するという問題がある。
【0004】
【発明の目的】本発明は、このような従来技術に伴う問
題点を解決するためになされたものであり、低吸湿性や
ハンダ耐熱性などに優れるだけでなく、難燃性が高く、
かつ引火して燃焼する場合でもダイオキシン等に代表さ
れる有害なハロゲン化合物を発生することがない半導体
封止用難燃性エポキシ樹脂組成物を提供することを目的
としている。ここで言う難燃性とはUL94に準拠した
測定を行って、V- 0であることを言う。
【0005】
【発明の概要】本発明はエポキシ樹脂(A)、重質油類
またはピッチ類、フェノール類及びホルムアルデヒド化
合物を酸触媒の存在下で重縮合して得られた変性フェノ
ール樹脂であってその水酸基当量が150〜300であ
り且つ150℃における溶融粘度が40ポイズ以下の変
性フェノール樹脂を含む硬化剤(B)及び特定含有量の
無機充填剤(C)を含有した半導体封止用難燃性エポキ
シ樹脂組成物であり、さらに、この樹脂組成物の硬化物
によって半導体素子が封止された半導体装置である。
【0006】
【発明の具体的説明】以下本発明の構成を詳述する。
【0007】前記エポキシ樹脂(A)としては、例え
ば、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グ
リシジルアミン型、混合型、脂肪族型および脂環式型等
のエポキシ樹脂を挙げることができる。
【0008】さらに具体的には、グリシジルエーテル型
(フェノール系)としては、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テ
トラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、o-クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、ナフトールタイプのノボラック型エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、テルペン
変性エポキシ樹脂などが;グリシジルエーテル型(アル
コール系)としては、ポリプロピレングリコール型エポ
キシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂など
が;グリシジルエステル型としては、ヘキサヒドロ無水
フタル酸型エポキシ樹脂、ダイマー酸型エポキシ樹脂な
どが;グリシジルアミン型としては、ジアミノジフェニ
ルメタン型エポキシ樹脂、イソシアヌル酸型エポキシ樹
脂、ヒダントイン酸型エポキシ樹脂などが;混合型とし
ては、p-アミノフェノール型エポキシ樹脂、p-オキシ安
息香酸型エポキシ樹脂などが、また脂肪族型としては、
線状脂肪族エポキシ樹脂などが挙げられる。上記エポキ
シ樹脂のうち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキ
シ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好まし
い。上記エポキシ樹脂を2種以上組み合わせたものも用
いることができる。
【0009】本発明における硬化剤(B)成分中に含ま
れる変性フェノ−ル樹脂は、重質油またはピッチ類、フ
ェノール類及びホルムアルデヒド化合物を酸触媒の存在
下で重縮合して得られ、水酸基当量が150〜300か
つ150℃における溶融粘度が40ポイズ以下である。
【0010】この変性フェノール樹脂は、重質油類また
はピッチ類、ホルムアルデヒド化合物及びフェノール類
を、酸触媒の存在下に重縮合することにより製造され
る。このような重縮合反応で原料として用いられる重質
油類またはピッチ類としては、石油系および石炭系の何
れの原料油を用いてもよい。石油系重質油類またはピッ
チ類としては、原油の蒸留残油、水添分解残油、接触分
解残油、接触改質残油、ナフサまたはLPGの熱分解残
油およびこれら残油の減圧蒸留物、溶剤抽出によるエキ
ストラクト或いは熱処理物、石油精製過程における熱分
解及び接触分解などの分解工程で得られる特定の留出油
または残渣油およびナフサ等の接触分解における残渣油
およびこれら残油の減圧蒸留留出物、残留物などを例示
できる。石炭系重質油類またはピッチ類としては、石炭
乾留におけるコールタールを蒸留して得られる特定の分
留成分および石炭液化における重質油等を例示できる。
【0011】石油系重質油類またはピッチ類では、芳香
族炭化水素分率fa値および芳香環水素量Ha値の適当
なものを選んで使用することが好ましい。例えば、石油
系重質油類またはピッチ類は、0.40〜0.95、好
ましくは0.50〜0.80、さらに好ましくは0.5
5〜0.75のfa値と、20〜80%好ましくは20
〜60%、さらに好ましくは20〜50%のHa値とを
有することが望ましい。なお、fa値およびHa値は、
各々石油系重質油類またはピッチ類の13C−NMR測
定によるデータ、および H−NMR測定によるデー
タから、下記式に基づいて算出される。
【0012】
【数1】
【0013】原料の石油系重質油類またはピッチ類のf
a値が0.40より小さくなると、芳香族分が少なくな
るため、改質効果、特に硬化物の難燃性の改質効果が小
さくなる傾向がある。また、fa値が0.95より大き
い石油系重質油類またはピッチ類の場合には、芳香族炭
素とホルムアルデヒドとの反応性が低くなる傾向があ
る。原料の石油系重質油類またはピッチ類のHa値が2
0%より小さくなると、ホルムアルデヒドと反応する芳
香環水素分が少なくなり、反応性が低下するため、フェ
ノール樹脂の性能の改質効果が低下する傾向がある。
【0014】Ha値が80%より大きい石油系重質油類
またはピッチ類を原料とした場合には、硬化物の強度が
小さくなる傾向を示す。このような石油系重質油類また
はピッチ類としては、石油精製過程における熱分解、接
触分解および接触改質などの分解または改質工程で得ら
れる留出油および残渣油を用いることが、原料の安定供
給等の観点から、特に好ましい。
【0015】石油精製過程において、このような分解ま
たは改質工程に用いられる原料としては、例えばタール
サンド、或いは蒸留工程で得られる直留重質軽油、常圧
蒸留残渣油及び減圧蒸留残油等、および脱硫工程で得ら
れる脱硫減圧重質軽油及び脱硫重油等の残渣油、精製油
または中間精製油などを例示することができる。このよ
うな残渣油、精製油および中間精製油の内、通常、熱分
解ではタールサンド、常圧蒸留残渣油および減圧蒸留残
油などが用いられており、接触分解では直留重質軽油、
常圧蒸留残渣油、脱硫減圧重質軽油および脱硫重油など
が用いられており、接触改質では直留ナフサなどが用い
られている。
【0016】留出油および残渣油の製造に適用される接
触分解法、熱分解法および接触改質法は、所望の上記物
性を有する留出油および残渣油を得られれば特に限定さ
れるものではなく、従来より石油精製の分野で適用され
ている如何なる方法であってもよい。したがって例え
ば、接触分解法としては、移動床式接触分解法、エアリ
フト・サーモフォア接触分解法、フードリフロー接触分
解法、流動床式接触分解(FCC)法、UOP 接触分解法、シ
ェル接触分解法、エッソIV型接触分解法、オルソフロー
接触分解法などを挙げることができる。また、熱分解法
としては、ディレードコーキング法、フルードコーキン
グ法、フレキシコーキング法、ビスブレーク法、ユリカ
法、CHERY-P 法、ACTIV 法、KKI 法、コーク流動床式コ
ーキング法およびACR 法などを挙げることができる。さ
らに、接触改質法としては、プラットフォーミング法、
パワーフォーミング法、キャットフォーミング法、フー
ドリフォーミング法、レニフォーミング法、ハイドロフ
ォーミング法およびハイパーフォーミング法などを挙げ
ることができる。
【0017】分解または改質工程において、このような
方法で得られた接触分解物、熱分解物および接触改質物
は、様々な沸点を有するとともに、種々の化合物組成を
有する留分に別れるが、この内本発明で好適に用いられ
る留出油および残渣油は、上述の芳香族炭化水素分率f
a値および芳香環水素量Ha値を有するとともに、沸点
の下限値(留出開始温度)が170℃以上、好ましくは
180℃以上、更に好ましくは190℃以上である。
【0018】沸点の下限値(留出開始温度)が、170
℃未満の留出油を用いた場合、原料油中に含まれる縮合
多環芳香族成分の量が少なく、反応性が低下する。石炭
系原料として上述したコールタールの蒸留による分留成
分は、200℃以上の沸点、好ましくは200〜360
℃の沸点を有する分留成分である。石炭乾留は、石炭化
学工業において必須の工程であり、石炭からガス、コー
ルタールおよびコークスなどを生産するために行なわれ
る。
【0019】このような石炭乾留で生産されたコールタ
ールは、その乾留方式によって、コークス炉タール、水
平式レトルトタール、直立式レトルトタール、発生炉タ
ールおよび水性ガスタールなどに分類できる。また、コ
ールタールは、その乾留温度の高低によって、高温ター
ル(900〜1200℃)および低温タール(450〜
700℃)に区分され、各々その組成および性状を異に
する。
【0020】本発明において、石炭系重質油類またはピ
ッチ類として用いられる分留成分は、上記沸点を有する
限り何れのコールタールを蒸留したものであってもよい
が、所望の蒸留成分の含有量が多いという観点から、特
にコークス炉タール等の高温タールが好適である。この
ようなコールタールを蒸留すると、様々な分留成分を得
ることができ、例えばコークス製造時に得られるコーク
ス炉タールを蒸留した場合、タール軽油(沸点約94〜
178℃)、カルボル軽油(石炭酸油:沸点約168〜
200℃)、ナフタリン油(中油)および吸収油(沸点
約202〜223℃)、重油(沸点約218〜314
℃)、アントラセン油(沸点約296〜360℃)およ
びピッチ(残渣:沸点約450℃以上)などが分留成分
として得られる。
【0021】この内、沸点が200℃以上の分留成分
は、ナフタリン油、吸収油、重油、アントラセン油およ
びピッチである。また、石炭系重質油類またはピッチ類
としては、上述の沸点を有するこのような分留成分を、
単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、これら分留成分の混合物から特定成分を分離・回
収し、混合したものであってもよく、例えばナフタリン
油以上の沸点を有する留分の混合物で、ナフタリン、ア
ントラセン、タール酸類およびタール塩基などを分離・
回収して得られるクレオソート油を用いることもでき
る。
【0022】ただし、石炭系(コールタール系)の重質
油類またはピッチ類は、石油系のものと比較すると、一
般的にfaおよびHa値が大きいにもかかわらず、ホルムア
ルデヒド化合物との反応が進行することから、石炭系原
料油は、分子構造に基づくホルムアルデヒド化合物との
反応性に根本的違いがあると推測される。なお、沸点
が、200℃未満の分留成分を用いた場合、原料油中に
含まれる縮合多環芳香族成分の量が少なく、反応性が低
下する。
【0023】また、石炭液化は、石炭からガソリンなど
を製造するために行なわれ、石炭を500℃前後の高温
で高圧水素(200〜700気圧)と作用させ、石炭構
造開裂、脱酸素、脱イオウ、脱窒素および水素添加など
の諸反応によって低級炭化水素とする工程である。本発
明では、石炭系重質油類またはピッチ類として、このよ
うな石炭液化にともなって生産される重質油も用いるこ
とができ、この重質油は、単独で用いても、上述のコー
ルタール分留成分の一種以上と混合して用いてもよい。
【0024】石炭系重質油類またはピッチ類は、石炭化
学工業において一般的な工程で安定して生産される製品
であり、したがってこれを使用することで原料の安定な
低コストでの供給を図ることが可能となる。なお、石炭
系重質油類またはピッチ類は、これをそのまま用いても
よいが、フェノール類、カルボン酸類などの酸性化合
物、およびカルバゾール類、ピリジン類、アニリン類、
キノリン類などの塩基性化合物が含まれている可能性が
あり、これらを除去することが望ましい。
【0025】このような酸性化合物および塩基性化合物
の除去は、例えば硫酸、苛性ソーダによる抽出により行
なうことができる。以上説明した石油系および石炭系の
重質油類またはピッチ類は、これを構成する芳香族炭化
水素の縮合環数は特に限定されないが、2環以上の縮合
多環芳香族炭化水素で主に構成されることが好ましい。
重質油類またはピッチ類が、主に単環芳香族炭化水素で
ある場合には、ホルムアルデヒドとの反応性が低いた
め、得られたフェノール樹脂の改質効果が小さくなる傾
向がある。
【0026】また、これら重質油類またはピッチ類は、
これをそのまま重縮合反応に用いてもよいが、低反応性
のパラフィン留分、即ちノルマルパラフィン、イソパラ
フィンおよびシクロパラフィン等を含む炭素数15〜4
0の飽和炭化水素留分の除去処理を行なった後に使用し
てもよい。このようなパラフィン留分の除去処理は、例
えば、常法に従い、フルフラールを用い、80℃〜12
0℃で行うことができ、またカラムクロマトグラフィー
によっても行なうことができる。
【0027】このようなカラムクロマトグラフィーで用
いるカラムに充填する充填剤としては、例えば、活性ア
ルミナゲル、シリカゲルなどを挙げることができる。こ
れら充填剤は単独で用いても、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。また、このようなクロマトグラフィーに
おいて使用される展開剤としては、n-ペンタン、n-ヘキ
サン、n-ヘプタン、n-オクタン等の炭素数5〜8の脂肪
族飽和炭化水素化合物、ジエチルエーテル等のエーテ
ル、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水
素、およびメチルアルコール、エチルアルコール等のア
ルコールなどを例示することができる。これら展開剤
は、適宜、2種以上を組み合わせて使用することが望ま
しい。
【0028】このようなパラフィン留分除去処理を行な
うことにより、変性フェノール樹脂の性能の改質効果を
向上させることができる他、重縮合反応後の反応混合物
に含まれる未反応成分の量を減少させ、精製処理を容易
にすることが可能である。なお、本発明では重質油類ま
たはピッチ類に加えて、芳香族炭化水素化合物を任意の
重縮合成分原料とすることができる。
【0029】本発明で重縮合反応に用いられる芳香族炭
化水素化合物とは、炭化水素基と芳香環のみからなる芳
香族炭化水素化合物であり、樹脂の耐吸湿性、接着性を
更に向上させる効果がある。このような芳香族炭化水素
化合物において、芳香環は、単環であっても縮合環であ
ってもよく、また同一または異なる2個以上の芳香環が
結合手または炭化水素結合基によって結合されていても
よい。
【0030】芳香族の置換基となる炭化水素基として
は、メチル基、エチル基などのアルキル基などを例示で
きる。このような芳香族炭化水素化合物としては、非縮
合芳香環を有する化合物、具体的には、トルエン、o-キ
シレン、m-キシレンおよびp-キシレンなどのアルキル置
換ベンゼン化合物などを例示することができる。
【0031】変性フェノール樹脂の製造で、このような
重質油類またはピッチ類とともに用いられるホルムアル
デヒド化合物は、架橋剤として作用し、特にパラホルム
アルデヒドおよびホルマリン(濃度35%以上)が好ま
しい。本発明で用いられる変性フェノール樹脂の製造に
おいて、このようなホルムアルデヒド化合物は、平均分
子量から算出した重質油類またはピッチ類1モルに対し
て、ホルムアルデヒド換算値で、0.2モル以上、好ま
しくは0.5モル以上であり、かつ9モル以下、好まし
くは7モル以下となる量で用いられることが望ましい。
【0032】重質油類またはピッチ類1モルに対するホ
ルムアルデヒド化合物の量が0.2モル未満の場合に
は、樹脂の収率が低下し、得られる樹脂の性能が低下す
る傾向がある。一方、9モルより大きい場合には、得ら
れる変性フェノール樹脂が高分子化し、所望の粘度を得
られないばかりでなく、甚だしくは反応混合物が固化し
てしまうことがある。
【0033】フェノール類としては、ヒドロキシベンゼ
ン化合物およびヒドロキシナフタレン化合物等を例示で
きる。ヒドロキシベンゼン化合物としては、例えば、フ
ェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、ヒ
ドロキノン、カテコール、フェニルフェノール、ビニル
フェノール、ノニルフェノール、p-tert-ブチルフェノ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ヒドロキ
シナフタレン化合物としてはα−ナフトール、β−ナフ
トールなどを挙げることができる。これらフェノール類
は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0034】このようなフェノール類は、平均分子量か
ら算出した重質油類またはピッチ類1モルに対して、
0.1モル以上10モル以下、好ましくは0.1モル以
上9モル以下、さらに好ましくは0.1モル以上8モル
以下となる量で用いられることが望ましい。添加量が
0.1モル未満の場合には、最終的に得られる硬化物の
機械的強度が小さくなる傾向がある。一方、フェノール
類の量が10モルを越える場合には、重質油またはピッ
チ類による改質効果が小さくなる傾向がある。
【0035】重質油類またはピッチ類、ホルムアルデヒ
ド化合物およびフェノール類の重縮合には、酸触媒が用
いられている。このような酸触媒としては、ブレンステ
ッド酸もしくはルイス酸が使用できるが、好ましくはブ
レンステッド酸が用いられる。ブレンステッド酸として
は、シュウ酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン
酸およびギ酸等の有機酸、塩酸および硫酸等の無機酸、
および酸性陽イオン交換樹脂等の固体酸を挙げることが
できる。このようなブレンステッド酸の内、有機酸およ
び無機酸としては、シュウ酸、トルエンスルホン酸、硫
酸が好ましい。
【0036】酸触媒は、平均分子量から算出した重質油
類またはピッチ類1モルに対して、0.01モル以上、
好ましくは0.03モル以上、かつ3モル以下、好まし
くは2.5モル以下、さらに好ましくは2モル以下とな
る量で用いられる。なお、酸触媒として酸性陽イオン交
換樹脂を用いる場合には、上記酸触媒の量は、陽イオン
交換基換算の量である。
【0037】このような重質油類またはピッチ類、ホル
ムアルデヒド化合物およびフェノール類の酸触媒存在下
での重縮合反応では、原料組成および得られる樹脂の性
状等に合わせてその原料混合温度および混合時間や、重
縮合反応温度および反応時間等を制御する。なお、反応
温度および反応時間も、互いに影響しあう条件であるこ
とは言うまでもない。
【0038】このような重縮合反応は、例えば、以下の
方法で行なうことが可能である。即ち先ず、上記特定量
の重質油類またはピッチ類、ホルムアルデヒド化合物、
フェノール類および酸触媒を混合し、攪拌しながら特定
の温度、例えば50〜140℃、好ましくは60〜12
0℃、更に好ましくは80〜100℃の温度まで徐々に
昇温し、30分間〜8時間、好ましくは30分間〜6時
間重縮合反応を行なう。以上説明した重縮合反応におい
て、重質油類またはピッチ類、ホルムアルデヒド化合
物、フェノール類および酸触媒の少なくとも何れかを逐
次添加することも可能である。
【0039】変性フェノール樹脂の製造における、この
ような重縮合原料の反応は、溶媒を用いなくても行なう
ことができるが、適当な溶媒を用いて反応混合物(反応
系)の粘度を低下させ、均一な反応が起こるようにして
もよい。このような溶媒としては、例えば、ニトロベン
ゼンのようなニトロ化芳香族炭化水素;ニトロエタン、
ニトロプロパンのようなニトロ化脂肪族炭化水素;パー
クレン、トリクレン、四塩化炭素のようなハロゲン化脂
肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族炭化水素を挙げることができる。なお、本発明で
は、このようにして製造された変性フェノール樹脂を用
いるが、該樹脂中に未反応成分や酸触媒などが残存する
可能性があるので、必要に応じ適宜精製処理して、未反
応成分、低分子成分、酸触媒および反応溶媒等を除去す
ることが出来る。
【0040】精製方法としては、例えば、水蒸気蒸留、
不活性ガスの吹き込み、減圧蒸留等による未反応成分、
低分子成分の除去、水、アルカリ溶液処理、熱分解等に
よる酸触媒の除去、有機溶媒や水を用いた抽出、再結
晶、デカンテーション等による未反応成分、酸触媒の除
去や目的とする変性フェノール樹脂の分離などが可能で
あり、これらの処理を単独であるいは適宜、組み合わせ
て実施することが好ましい。
【0041】変性フェノ−ル樹脂の性状は、製造条件に
よって様々であるが、本発明の樹脂組成物に使用できる
変性フェノ−ル樹脂は限定される。すなわち、水酸基当
量が150〜300で、且つ150℃における溶融粘度
が40ポイズ以下であることが必須の条件である。水酸
基当量は、150以上、好ましくは160以上、かつ3
00以下、好ましくは250以下である。水酸基当量が
150未満の場合、難燃性が大きく低下しV−0を達成
出来ず、本発明を達成することができない。また、水酸
基当量が300を越える場合は、難燃性の特徴は得られ
るものの、組み合わせるエポキシ樹脂の種類にもよる
が、硬化物の架橋密度が不足し、半導体封止材の要求性
状である硬化性及び硬化物の強度が著しく低下する。本
発明の変性フェノ−ル樹脂は、縮合多環芳香族の含有量
が多いため、燃焼時に容易に炭化するようになる。した
がって、これらの樹脂を含む半導体封止用難燃性エポキ
シ樹脂組成物は、炎に晒されると、縮合多環芳香族に起
因する厚肉かつ安定した炭化被膜が形成され、これによ
って外部熱からの熱伝導を有効に防止し、優れた難燃性
が付与されることとなる。さらに150℃における溶融
粘度が40ポイズを越える場合は、樹脂組成物の粘度が
高くなりすぎるため、フィラーを高充填することが出来
ないとともに、樹脂組成物の流動性が不足し、硬化物の
成形不良が非常に発生し易くなるため好ましくない。
【0042】本発明において用いられる(B)成分は、
(A)成分であるエポキシ樹脂の硬化剤として作用する
ものであるが、上記変性フェノ−ル樹脂を単独で使用し
ても良いし、本発明の効果をそこなわない範囲で他の従
来公知の硬化剤を併用しても良い。併用できる硬化剤と
しては、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェ
ノールS等のフェノール類又はα−ナフトール、β−ナ
フトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類と
ホルムアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で架
橋剤により縮合又は共縮合させて得られる樹脂、フェノ
ール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、
ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等があり、単独
又は2種類以上併用してもよいが、本発明を有効に発現
するためには、上記変性フェノ−ル樹脂の含有量を
(B)成分の硬化剤全量に対して、50重量%以上、好
ましくは70重量%以上含むことが望ましい。
【0043】また、(A)成分のエポキシ樹脂と(B)
成分の硬化剤の当量比、すなわち、エポキシ樹脂中のエ
ポキシ基数/硬化剤中の水酸基数の比を、0.8〜1.
2の範囲に設定することが好ましい。これ以外の範囲で
は良好な成形体を得ることができない。
【0044】次に、(C)成分の無機充填剤は、プラス
チック材料に無機充填剤あるいは補強材として使用し得
る種々の無機フィラーを用いることができ、例えばガラ
ス繊維、炭素繊維、ホスファー繊維、ホウ素繊維などの
補強繊維;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等
の水和金属酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム
等の金属炭酸塩;硼酸マグネシウム等の金属硼素塩;シ
リカ、アルミナ、タルク、雲母、溶融シリカ、結晶シリ
カなどの無機充填剤などを挙げることができる。なお、
本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体封止材として使用
する場合には、上述した無機充填剤の内、破砕型または
粒状もしくは球状に近い形状を有する溶融シリカ、結晶
シリカが好ましい。
【0045】無機充填剤(C)の配合量は、樹脂組成物
を構成する全組成物に対して、70〜95重量%である
ことが必須条件であり、好ましくは75〜95重量%、
更に好ましくは80〜95重量%である。70重量%未
満では、難燃性が十分でなく、95重量%を越えると、
樹脂組成物の流動性が不足するためである。また上記成
分の他に必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
【0046】本発明の樹脂組成物には、上記(A)〜
(C)成分以外に硬化促進剤を使用することができる。
例えば、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7など
のジアザビシクロアルケンおよびその誘導体、トリエチ
レンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノー
ルアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類、2-メチ
ルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-
フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾ
ール、2-ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール
類、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類、
テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート
などのテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、
2-エチル-4-メチルイミダゾール・テトラフェニルボレ
ート、N-メチルモルホリン・テトラフェニルボレートな
どのテトラフェニルボロン塩、三フッ化ホウ素−アミン
錯体等のルイス酸、ジシアンジアミド、アジピン酸ジヒ
ドラジドなどのルイス塩基、その他ポリメルカプタン、
ポリサルファイドなどを例示することができる。これら
の硬化促進剤は、単独で用いても、2種以上を組合せて
用いてもよい。
【0047】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記材料
を溶融混練して製造することが好ましい。たとえばバン
バリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸
の押出機およびコニーダーなどの混練装置を用いて均一
になるまで充分に混合して、通常50〜160℃,好ま
しくは70〜130℃までの範囲で溶融混合することに
より製造することができる。
【0048】本発明の半導体装置とは、トランジスタや
ダイオード、抵抗、コンデンサーなどを半導体チップや
基板の上に集積し配線して作った電子回路(集積回路)
のことを指し、広くは本発明の難燃性エポキシ樹脂組成
物により封止した電子部品を指す。その製造方法として
は、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線
板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体素
子を搭載し、必要な部分を本発明の樹脂組成物で封止し
て半導体装置を製造することができる。半導体素子を封
止する方法としては、低圧トランスファー成形法が最も
一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法
等を用いてもよい。
【0049】
【実施例】以下,本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが,本発明はこれら実施例に限定されるもので
ない。また,以下の実施例において,部は特に断りのな
い限り全て重量基準であるものとする。尚,反応原料と
して使用する原料油の性状を表1に示す。これらの原料
油は,減圧軽油の接触分解(FCC)工程で得た塔底油
である。
【0050】
【表1】
【0051】また,以下の実施例において150℃にお
ける溶融粘度,水酸基当量,難燃性、ハンダ耐熱性は,
以下の装置または測定方法で測定した。 〈溶融粘度〉ICI社製 ICIコーンプレート粘度計
を用いて測定した。 〈水酸基当量〉塩化アセチル法に準拠して測定した。 〈難燃性評価〉UL94に準拠して行った。 〈ハンダ耐熱性〉80ヒ゜ンQFP(チップサイズ8x10m
m)試験片20個を成形し、175℃、6時間後硬化す
る事により試験用パッケージを作製した後、85℃、8
5%RHで168時間保持して吸湿させ、260℃ハン
ダ浴に30秒間浸漬し、クラックが発生した個数を求め
た。
【0052】
【硬化剤1】原料油A100g、フェノール108.0
g、パラホルムアルデヒド13.1g及びシュウ酸1.
3gを1Lガラス製反応容器に仕込み、250〜350
rpmの速度で攪拌しながら20分間かけて100℃まで
昇温し、同温度で100分間攪拌しながら反応を継続さ
せて重縮合反応混合物を得た。上記反応生成物を静置し
て95℃まで温度を低下させ、上層に分離した未反応原
料油をデカンテーションにより除去して粗変性フェノー
ル樹脂を得た。
【0053】得られた粗変性フェノール樹脂を190℃
でフェノールの留出がなくなるまで減圧蒸留を行った
後、さらに同温度で窒素を吹き込むことによりシュウ酸
を熱分解除去すると共に、未反応フェノールを除去し
た。得られた樹脂にヘビーナフサ100mlを加え、約
100℃で30分間攪拌し、樹脂中に残存する未反応油
を抽出した後、デカンテーションにより未反応油を含む
ヘビーナフサ層を除去した。上記のヘビーナフサを用い
た一連の未反応油抽出除去操作を同条件でさらに3回行
った。抽出操作終了後、極少量残存するヘビーナフサを
減圧蒸留により除去して、精製変性フェノール樹脂を得
た。この反応条件を表2に、ここで得られた変性フェノ
ール樹脂の150℃における溶融粘度と水酸基当量を表
3に示す。
【0054】硬化剤2〜3は、硬化剤1の製造方法にお
いて原料油の種類、フェノール、パラホルムアルデヒ
ド、シュウ酸の添加量を変更するか、またはフェノール
の代わりにオルソクレゾールを使用する事により得ら
れ、その反応条件については表2に、得られた変性フェ
ノール樹脂の150℃における溶融粘度と水酸基当量を
表3に示す。
【0055】
【実施例1】硬化剤1である変性フェノール樹脂8.3
9重量部と、ビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェルエ
ポキシ(株)製、商品名YX−4000H)9.00重
量部とを自動乳鉢を用いて室温で混合攪拌した後、攪拌
混合物に硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(T
PP)0.18重量部を添加混合して硬化促進剤含有樹
脂混合物を得た。
【0056】また、得られた硬化促進剤含有樹脂混合物
に、更にカルナバワックス0.25重量部を添加し混合
した後、カーボンブラック0.20重量部及び無機充填
剤として粒状溶融シリカ((株)龍森製、YXK−35
K)82重量部を添加混合した。得られた混合物を、9
0℃に調整された熱ロール機で約10分更に混合した
後、室温まで冷却し、粉砕してコンパウンド(成形材
料)を得た。このコンパウンドの配合組成を表4に示
す。
【0057】得られたコンパウンドを用いて、175
℃、90秒の条件でトランスファー成形し、更に175
℃、6時間ポストキュアさせた。得られた成形体につい
ての難燃性及びハンダ耐熱性を試験した結果を表4に示
す。
【0058】
【実施例2〜6、比較例1〜4】使用する硬化剤及びエ
ポキシ樹脂を表4および5に示すように変更し、且つエ
ポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填剤の配合量を表4およ
び5に示す量とした以外は、実施例1と同様にしてエポ
キシ樹脂組成物及び試験片を製造し、得られた成形材体
の難燃性及びハンダ耐熱性について調べた。その結果を
表4および5に示す。
【0059】尚、実施例及び比較例で用いたオルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、比較例で硬化剤とし
て用いたフェノールノボラック樹脂及びフェノールアラ
ルキル樹脂は以下の通りである。 フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業
(株)製、水酸基当量:103、粘度2.3(p)) フェノールアラルキル樹脂(三井化学(株)製、水酸基
当量:172、粘度1.2(p)) オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
(株)、商品名EOCN−1020)
【0060】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0061】
【発明の効果】本発明の半導体封止用難燃性エポキシ樹
脂組成物は、水酸基当量が150〜300で且つ150
℃における溶融粘度が40ポイズ以下である変性フェノ
ール樹脂を含有するので,難燃性に優れV−0を示し,
かつ引火して燃焼する場合でもダイオキシン等に代表さ
れる有害なハロゲン化合物を発生することがないので環
境に対する影響が極めて小さい。また、これを用いて難
燃性及びハンダ耐熱性に優れた半導体装置を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 励 茨城県鹿島郡神栖町東和田4番地 鹿島石 油株式会社鹿島製油所内 Fターム(参考) 4J033 FA01 FA08 FA10 HA22 HB06 4J036 AA01 AD01 AF01 FA01 FB08 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA02 EA04 EA06 EB03 EB04 EB12 EC01 EC03 EC05 EC07 EC20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、重質油またはピッチ
    類、フェノール類及びホルムアルデヒド化合物を酸触媒
    の存在下で重縮合して得られる変性フェノール樹脂を含
    む硬化剤(B)および無機充填剤(C)を含有する樹脂
    組成物であって、前記硬化剤(B)の変性フェノール樹
    脂の水酸基当量が150〜300で且つ150℃におけ
    る溶融粘度が40ポイズ以下であり、前記無機充填剤
    (C)の含有量が樹脂組成物全体の70〜95重量%で
    ある半導体封止用難燃性エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された半導体封止用難燃性
    エポキシ樹脂組成物により、半導体素子を封止してなる
    半導体装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220435A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Matsushita Electric Works Ltd リン含有エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付き金属箔、接着シート、積層板、多層板、塗工用リン含有エポキシ樹脂ワニス、リン含有エポキシ樹脂封止材、リン含有エポキシ樹脂注型材、含浸用リン含有エポキシ樹脂ワニス

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220435A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Matsushita Electric Works Ltd リン含有エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付き金属箔、接着シート、積層板、多層板、塗工用リン含有エポキシ樹脂ワニス、リン含有エポキシ樹脂封止材、リン含有エポキシ樹脂注型材、含浸用リン含有エポキシ樹脂ワニス

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