JP2000302816A - 防汚活性を持つ高分子化合物及びそれを含む防汚材 - Google Patents

防汚活性を持つ高分子化合物及びそれを含む防汚材

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JP2000302816A
JP2000302816A JP11112533A JP11253399A JP2000302816A JP 2000302816 A JP2000302816 A JP 2000302816A JP 11112533 A JP11112533 A JP 11112533A JP 11253399 A JP11253399 A JP 11253399A JP 2000302816 A JP2000302816 A JP 2000302816A
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Kenichi Mochida
顕一 持田
Yoshitaka Kawabata
兆隆 川端
Yutaka Sera
豊 世良
Kiyoko Ajioka
聖子 鯵岡
Masato Sugi
正人 杉
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式Iで示されるグラミン類縁体結合
高分子化合物及びそれを含有する防汚材。 【化1】 (式中Aは水素原子もしくはハロゲン原子を表わし、Bは
水素原子もしくはジメチルアミノメチル基を表わし、
m、nは0を含む整数を表わし、Xは酸素原子、硫黄原子
もしくはアミノ基を表わし、Yは高分子化合物を表わ
す。) 【効果】 安全性が高く、また、防汚効果の持続性も優
れる防汚材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防汚活性を持つ高
分子化合物及びをそれを含む防汚材に関する。この高分
子化合物等は、船舶の船底及び漁網、ブイ等の海中に置
かれる設備、港湾やダムの付属設備等の水中構築物、火
力発電所の復水器冷却用水あるいは石油化学工業の熱交
換器冷却用水の取水路等にフジツボ、ムラサキイガイ、
海苔等の水中生物が付着、繁殖し害をなすことを防止す
るために用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来、海水及び淡水有害生物の付着繁殖
を防止するため有機スズ化合物を有効成分とする水中付
着生物防汚剤が使用されていたが、このものの使用によ
り河川もしくは海洋などの環境が汚染されたり、魚を媒
体として人体への害が生ずるおそれがあるといった社会
問題が生じてきた。そのため有機スズ化合物については
その使用、製造とも法的規制を受けており、有機スズ化
合物に代わる有機化合物による同様な水中付着生物防汚
剤の開発が望まれていた。
【0003】このような背景のもとに、本発明者らは先
にグラミン化合物等を有効成分として用いる水中生物付
着防汚剤を提案した(特開平6−65008号公報、特
開平8−34770号公報)。この水中生物付着防汚剤
は非常に有用なものであるが、効果の改善された安全な
生物付着防汚剤がさらに望まれている。ところで、医薬
品の分野においては、様々な目的で活性物質を高分子に
固定化する試みが行われている(例えば国際特許公開W
O98/16253号公報)。このような固定化により
除放性が付与された例や持続性が改善された例が報告さ
れている。このように活性物質を高分子に固定すること
により、様々な効果が得られるが、水中付着生物防汚剤
ではこのような試みは全く行われていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な背景の下になされたものであり、水中付着生物に対し
優れた付着防止効果を有し、安全性の高い高分子化合物
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、水中生物付着阻害活
性を持つグラミン類縁体に、適当なスペーサーを結合さ
せ、それを介して官能基の露出した高分子に固定化する
ことにより、優れた付着防止効果を持ち、安全性の高い
高分子化合物を作製できることを見出し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明は、一般式Iで示されるグ
ラミン類縁体結合高分子化合物である。
【0006】
【化2】
【0007】(式中Aは水素原子もしくはハロゲン原子
を表わし、Bは水素原子もしくはジメチルアミノメチル
基を表わし、m、nは0を含む整数を表わし、Xは酸素原
子、硫黄原子もしくはアミノ基を表わし、Yは高分子化
合物を表わす。) また、本発明は、上記のグラミン類縁体結合高分子化合
物を含有することを特徴とする防汚材である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の高分子化合物は、下記の一般式Iで表される。
【0009】
【化3】
【0010】ここで、Aは水素原子もしくはハロゲン原
子を表す。ハロゲン原子は特に限定されないが、塩素、
臭素原子が好ましい。Bは水素原子もしくはジメチルア
ミノメチル基を表す。m、nは0を含む整数を表す。m、n
は特に限定されないが、0〜50の整数が好ましい。Xは
酸素原子、硫黄原子もしくはアミノ基を表す。Yは高分
子化合物を表す。高分子化合物は特に限定されないが、
ポリスチレン、ポリアクリルアミド、メチルセルロース
等が好ましい。
【0011】この一般式Iで示される化合物は、例えば
以下のように製造できる。一般に標的物質を高分子に固
定化する場合は、リンカーとなる官能基を導入し、適当
な長さのスペーサーを介して高分子に結合させる。本発
明においては、標的物質である一般式II(式中A、Bは前
述と同じ基を表わす)で示されるグラミン類縁体(以下
「化合物II」という)のインドール骨格部分の窒素原子
をリンカーとして選択している。
【0012】
【化4】
【0013】化合物IIに一般式III(式中Dは塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、アルキルもし
くはアリールスルフォニル基などの脱離基を表わし、n
は1から50の整数を表わし、Rは水素原子もしくは炭
素数1〜12のアルキル基を表わす)で示されるスペー
サー(以下「化合物III」という)をジメチルフォルム
アミド、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒中、水素化
ナトリウム等の無機塩基もしくはジイソプロピルエチル
アミン等の有機塩基の存在下混合する事によって一般式
IV(式中A、B、Rは前述と同じ基を表わす)で示される
化合物(以下、「化合物IV」という)を合成する事がで
きる。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】化合物IVを高分子に結合させるためには次
の2種の方法が例示できる。化合物IVのRが水素原子以
外の場合は、通常の酸もしくはアルカリを用いた加水分
解により遊離のカルボン酸に変換する。このカルボン酸
である化合物IVを重合するための官能基を持ち、カルボ
ン酸と反応する置換基、例えば水酸基、アミノ基、ハロ
ゲン原子等を持った高分子原料モノマー(この例として
はクロロメチルスチレン、アミノエチルスチレン、アク
リル酸エチレングリコールエステル、メタアクリル酸ア
ミノプロピルアミド等があげられる)と縮合し、これら
のモノマーのエステルもしくはアミド化合物(一般式V
で示される化合物、式中A、B、X、m及びnは前述と同じ
基を表わし、Eはスチリル基、ビニル基、アリル基等の
高分子に重合可能な基を表わす、以下この化合物を「化
合物V」という)に変換する。
【0017】
【化7】
【0018】この様にして得られた化合物Vを、共重合
させるスチレン、ジビニルベンゼン、アクリルアミド等
の高分子原料モノマーに1〜50%混合させ、公知の方
法すなわち過安息香酸のような過酸化物もしくはアゾビ
スシクロヘキサンカルボニトリルのようなラジカル発生
剤により重合させ高分子ポリマーである化合物Iに導く
事ができる。
【0019】また別法として、化合物IV(式中Rは水素
原子を表わす)を官能基を持つ高分子ポリマー(例え
ば、クロロメチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリ
スチレン、アミノエチルポリアクリルアミド)と縮合ま
たは置換させ化合物Iに導く事もできる。具体的にはク
ロロメチルポリスチレン等の場合は、化合物IVをセシウ
ム塩のような活性な無機塩もしくはジアザビシクロウン
デセンのような同じく活性な有機塩とし、ジメチルフォ
ルアミドのような不活性な溶媒中で反応させ、化合物I
に変換する事ができる。またヒドロキシメチルポリスチ
レン、アミノエチルポリアクリルアミド等の官能基を持
つポリマーの場合は、ジシクロヘキシルカルボジイミド
等の縮合剤を用いて、化合物1に導く事ができる。
【0020】本発明の高分子化合物は、防汚材として使
用することができる。ここで、「防汚材」とは、水中付
着生物の付着を阻害するために使用される材料、製品、
半製品等を意味し、具体的には防汚目的で使用される塗
料、溶液、乳剤、あるいはペレット、フレーク等をい
う。本発明の防汚材は、例えば、船舶の船底部、漁網、
ブイ等の海中に置かれる設備、ダムの付属設備等の水中
構築物、火力発電所の復水器冷却用水や石油化学工業の
熱交換器冷却用水の取水路等の水中付着生物に対する防
汚が必要とされる広範な対象に使用できる。
【0021】本発明の防汚材を船舶の船底部および漁
網、ブイ等の海中に置かれた設備、ダムの附属設備等の
水中構築物及び火力発電所の復水器冷却用水あるいは石
油化学工業の熱交換器冷却用水の取水路等の常時海水と
接触する部分に使用する場合、通常は本発明の高分子化
合物(以下、「本化合物」という)を塗料に製剤して使
用するが、所望により、乳剤の形態で取水路の中へ添加
しても良い。また本化合物を親水性樹脂、界面活性剤等
と熱溶融成形または混合圧縮成形等の方法によりペレッ
ト状に成形し、海水を利用する冷却水系に設置しても良
い。
【0022】本化合物を塗料として製剤する場合は、本
化合物を塗膜形成剤、必要に応じて可塑剤、着色顔料、
体質顔料、その他塗料調製に慣用の成分を配合して攪拌
機、あるいは三本ロール、サンドミル等慣用の分散機を
使用し塗料化すれば良い。すなわち、例えば本化合物
と、トルエン、キシレン、クメン、ナフサ等の芳香族
系、プロパノール等のアルコール系、あるいはメチルイ
ソブチルケトン等のケトン系等の溶剤、油ワニス、アク
リル樹脂等の合成樹脂、合成ゴム、ロジン等の塗膜形成
剤、必要に応じ染料、ジオクチルフタレート(DO
P)、塩素化パラフィン等の可塑剤、弁柄等の着色顔
料、あるいは硫酸バリウム、タクル等の体質顔料等を適
宜配合することにより塗料に製剤できる。また、本化合
物は、水、水に混和しない溶媒(例えば前記芳香族炭化
水素等)、および公知の界面活性剤(陰イオン系、非イ
オン系、陽イオン系等)を配合して乳剤に製剤できる。
さらに例えば常温で固体状のポリエチレングリコール等
の親水性樹脂を基剤として、本化合物および必要に応じ
可塑剤、界面活性剤等を構成成分として配合し、溶融成
型あるいは圧縮成型等の方法でペレットやフレークとす
ることもできる。各種用途に使用する際の本化合物の配
合量は、目的、剤型、使用方法等の条件により適宜選ば
れ、本化合物が、その用途に対し悪影響を及ぼさない範
囲内でその配合量に制限はないが、本化合物を例えば塗
料、溶液、乳剤等にする場合、通常は1〜40重量%、好
ましくは3〜20重量%の割合で配合すればよく、また、
ペレット等にする場合、通常は30〜95重量%、好ましく
は50〜90重量%の割合で配合すればよい。その他の構成
成分は各製剤において一般的に用いられるものを用いて
よく、その種類、組合せ、配合量等は本明細書中の例示
にとどまらず所望の製剤物性等に合わせて適宜、広い範
囲で変更しうる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 [実施例1]化合物IV a(A = B = 水素原子、 n = 1
0、 R = 水素原子)の製造 5―クロロインドール 152 mg と11―ブロモウンデカ
ン酸 290 mg を5 mlのジメチルフォルムアミドに溶解
し、氷で冷却しながら水素化ナトリウム(60%) 80mg を
少量づつ添加した。添加終了後室温にて一夜攪拌し反応
を終了させた。反応液に水を加え、希塩酸にて弱酸性と
し酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
洗浄後溶媒を減圧留去すると淡黄色の結晶が得られた
(収量 290 mg 、収率 86.3 % )。この物質は下記の物
性値を示し表記化合物と同定した。
【0024】FABMS336(M+1) NMR(CDCl3) 7.59 (1H, S), 7.22 (1H, m), 7.18
(1H, m), 7.12(1H, s), 6.20 (1H, s), 4.10 (2H, t),
2.36 (2H, t), 1.81 (2H, m), 1.62 (2H, m), 1.3(12H,
m)。
【0025】[実施例2] 化合物IV b (A = 塩素原
子、 B =ジメチルアミノメチル基、n =10、 R =メチル
基 )の製造 5,6-ジクロログラミン 486 mg と11-ブロモウンデカン
酸メチルエステル 610mg を 10 mlのジメチルフォルム
アミドに溶解し、氷で冷却しながら水素化ナトリウム
(60%)96mgを添加した。添加終了後室温にて一夜攪拌
し反応を終了させた。反応液に水を加え、酢酸エチルに
て抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後溶媒を減
圧留去した。得られた淡黄色油状物質をシリカゲルカラ
ムにて精製した。5%メタノールークロロフォルム流出
画分を集め、溶媒を除くと淡黄色油状物質が得られた
(収量 620 mg)。この物質は下記の物性値を示し、表
記化合物と同定した。
【0026】FABMS442(M+1) NMR(CDCl3) 7.75 (1H, s), 7.39 (1H, s), 7.04
(1H, s), 4.0 (2H, t), 3.67 (3H, s), 3.55 (2H,
s), 2.29 (2H, t), 2.26 (6H, s), 1.8 (2H,m), 1.
6 (2H, m), 1.3 (12H, m)。
【0027】[実施例3] 化合物IV c (A =塩素原
子、 B =ジメチルアミノメチル基、n = 10、 R =水素原
子)の製造 実施例2と同様な操作で得られた 400 mg の化合物IV b
を 4 ml のメタノールに溶解し、1ml の 1N 水酸化ナト
リウムを少量ずつ室温にて滴下した。添加終了後室温に
て一夜攪拌し反応を終了させた。反応液に水を加え、希
塩酸にて弱酸性とし酢酸エチルにて抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄後溶媒を減圧留去すると淡黄色の
結晶が得られた(収量 380 mg)。この結晶は融点が低
く、室温では溶解し冷蔵中では結晶化した。この物質は
以下の物性値を示し、表記化合物と同定した。
【0028】FABMS439(M+1) NMR(CDCl3-CD3OD) 7.63 (1H, s), 7.44 (1H, s),
7.39 (1H,s), 4.1 (2H, m), 4.0 (2H, m), 2.58
(6H, s), 2.19 (2H, t), 1.74 (2H, m), 1.5 (2H,
m), 1.1 (12H, m)。
【0029】[実施例4]化合物Vd (A = 塩素原子、 B
=ジメチルアミノメチル基、m = 1、n= 10、 X =酸素原
子、E = スチリル基)の製造 実施例3と同様の方法で得られた429 mgの化合物IV cと
0.16 ml のクロロメチルスチレンを 5 ml のジメチルフ
ォルアミドに溶解し、氷で冷却しながら190 mgの炭酸セ
シウムを添加した。添加終了後室温にて一夜攪拌し反応
を終了させた。反応液に水を加え、希塩酸にて弱酸性と
し酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
洗浄後溶媒を減圧留去すると淡黄色油状物質が得られ
た。得られた淡黄色油状物質をシリカゲルカラムにて精
製した。5%メタノールークロロフォルム流出画分を集
め、溶媒を除くと淡黄色油状物質が得られた。この物質
は下記の物性値を示し、表記化合物と同定した。この時
用いたクロロメチルスチレンはオルト、メタの混合物の
ため、NMRは複雑なパターンとなったが、両者あわせ
たものを記載する。
【0030】FABMS529(M+1) NMR(CDCl3) 7.8 (1H, 2s), 7.4 (1H, m), 7.2-
7.3 (3H, m), 7.05 (1H, 2s), 6.6-6.8 (1H, m), 5.
65-5.8 (1H, m), 5.3 (1H, m), 5.05 (2H, q),4.0-4.
1(2H, 2t), 3.54 (2H, 2s), 2.25-2.3 (2H, m), 2.3
8 (6H, s), 1.8 (2H,m), 1.6 (2H, m), 1.3 (12H,
m)。
【0031】[実施例5]化合物Ia (A = B = 水素原
子、 n = 10、 m = 1、 X =酸素原子、Y =ポリスチレ
ン)の製造 実施例1と同様の手法で製造した670 mgの化合物IV aを
10 ml のジメチルフォルムアミドに溶解し、これに2 g
のクロロメチルポリスチレンビーズと640 mgの炭酸セシ
ウムを室温にて添加した。一夜攪拌を続け反応を完結さ
せた後、ビーズをろ過し過剰のジメチルフォルムアミ
ド、水、メタノールで洗浄した。このビーズを乾燥する
と約2.5 g の表記化合物が得られた。このビーズ中には
理論的に 0.8 mmol/1gの化合物IV aが結合している。こ
の様にして得られた高分子化合物である化合物IaはNM
Rにおいて何の吸収も観測されないが、メタノール中Na
OHにて加水分解すると、化合物IV aの遊離が認められる
事より、表記化合物と同定できる。
【0032】[実施例6]化合物I b (A =塩素原子、 B
=ジメチルアミノメチル基、 n = 10、 m = 1、 X =酸
素原子、 Y =ポリスチレン)の製造法 実施例5で用いた化合物IV aの代わりに化合物IV cを82
0 mg用いる以外は、実施例5と同様の操作を行うと、化
合物VI cが結合したポリスチレンビーズ2.6 gが得られ
た。これは実施例5と同様に加水分解すると、化合物VI
cの遊離が認められる事より、化合物I b と同定でき
る。
【0033】[実施例7]化合物IV及び化合物Vのフジ
ツボ付着阻害活性の測定 供試化合物0.05 mg、0.005 mgまたは0.0005mgをメタノ
ール0.1mlに溶解し、それを直径4cmの円形シャーレに
均一に塗布した後、メタノールを乾燥し、更に濾過海水
5mlとタテジマフジツボの付着期幼生であるキプリス幼
生を10個体ずつ入れ、23℃の暗所に静置した。24時間後
に取り出し、シャーレ底面に付着変態したタテジマフジ
ツボの数を調べ、付着阻止効果を判定した。また薬剤処
理を行わずにタテジマフジツボの付着を観察した試験
(無処理試験) を行なった。なお、試験は3回繰り返
し、その平均を求めた。結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】[実施例8] 化合物Iのフジツボ付着阻
害活性の測定 供試高分子化合物約2mgまたは約5mgを直径4cmの円形シ
ャーレに添加し、更に濾過海水5mlとタテジマフジツボ
の付着期幼生であるキプリス幼生を10個体ずつ入れ、23
℃の暗所に静置した。24時間後に取り出し、シャーレ底
面に付着変態したタテジマフジツボの数を調べ、付着阻
止効果を判定した。また薬剤処理を行わずにタテジマフ
ジツボの付着を観察した試験(無処理試験)を行った。
なお、試験は3回繰り返し、その平均を求めた。結果を
表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明は、グラミン類縁体結合高分子化
合物及びそれを含む防汚剤を提供する。この高分子化合
物は、グラミン類縁体そのものよりも安全性が高く、ま
た、防汚効果の持続性も優れている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/34 C08F 220/34 220/60 220/60 (72)発明者 世良 豊 静岡県清水市袖師町1900番 株式会社海洋 バイオテクノロジー研究所清水研究所内 (72)発明者 鯵岡 聖子 静岡県清水市袖師町1900番 株式会社海洋 バイオテクノロジー研究所清水研究所内 (72)発明者 杉 正人 東京都文京区本郷一丁目28番地10号 株式 会社海洋バイオテクノロジー研究所内 Fターム(参考) 4H011 AD01 BB09 BB19 DA03 DA16 DA23 DH08 DH19 4J038 BA051 CC021 CG171 GA02 GA08 GA13 GA16 KA06 NA05 PB02 PB07 PC02 PC04 4J100 AB02P AB07P AB07Q AB08P AB16P AG08Q AG15Q AM15P AM21P BA03P BA11Q BA15Q BA29P BA30Q BA51Q BB01Q BC69Q CA04 CA31 DA71 HA11 HA61 HC04 HC27 HC33 HC63 JA01 JA21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Iで示されるグラミン類縁体結合
    高分子化合物。 【化1】 (式中Aは水素原子もしくはハロゲン原子を表わし、Bは
    水素原子もしくはジメチルアミノメチル基を表わし、
    m、nは0を含む整数を表わし、Xは酸素原子、硫黄原子
    もしくはアミノ基を表わし、Yは高分子化合物を表わ
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のグラミン類縁体結合高分
    子化合物を含有することを特徴とする防汚材。
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