JP2000302449A - 酸化鉄粒子及びその製造方法 - Google Patents

酸化鉄粒子及びその製造方法

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JP2000302449A JP10724399A JP10724399A JP2000302449A JP 2000302449 A JP2000302449 A JP 2000302449A JP 10724399 A JP10724399 A JP 10724399A JP 10724399 A JP10724399 A JP 10724399A JP 2000302449 A JP2000302449 A JP 2000302449A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドラム最表面の劣化した層を削り取り、ま
た、フィルミングの核を削り取るのに充分な研磨性を有
し、かつ耐環境特性、特に電気抵抗における安定性が良
好な酸化鉄粒子及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 粒子内部及び粒子表面にセリウム成分が
存在し、該セリウム成分の存在量が酸化鉄粒子総量に対
してセリウムに換算して0.1〜5重量%であることを
特徴とする酸化鉄粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化鉄粒子及びそ
の製造方法に関し、詳しくは感光ドラムの長期使用にお
ける現像安定性を向上させた、静電複写磁性トナー、特
に磁性一成分複写機、レーザービームプリンター(以
下、LBPと略す)等の磁性トナー用材料粉を始めとし
て静電潜像現像材用キャリア材料粉及び塗料用黒色顔料
粉として用いられる酸化鉄粒子及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近、
電子複写機、プリンター等の磁性トナー用材料粉におい
て、水溶液反応によるマグネタイト粒子が広く利用され
ている。磁性トナーには、各種の一般的現像特性が要求
されるが、近年、電子写真技術の発達により、特にデジ
タル技術を用いた複写機、プリンターが急速に発達し、
要求特性がより高度なものになってきた。
【0003】従来、複写機、特にLBPに用いられる感
光体にはアモルファスシリコン(以下、α−Siと略
す)、有機感光体(以下、OPCと略す)、セレン、酸
化亜鉛、硫化カドミウム等の材料が用いられているが、
近年にあっては、人体に対する毒性等の観点から、α−
Si、OPCが主に用いられている。一般的に、α−S
iは耐久性に優れ、また、OPCは製造コストが安価で
あるという利点を有する。
【0004】この感光ドラムにおいて、帯電時に発生す
るオゾン等によって材料の物性が劣化することが問題点
として挙げられている。特に、α−Siにおいてはその
表面がオゾン等により化学的に劣化を受け、材料の硬度
に起因して化学的な劣化を受けた表面がそのまま残り、
感光特性に影響を及ぼす。
【0005】その対策として、帯電方式に関し、コロナ
放電による帯電方式から、接触式の帯電方式へと改良さ
れつつある一方で、感光ドラムの劣化した層を削り取る
ことにより常に新しい面を露出させる方法も注目されて
いる。
【0006】一方、感光体ドラム上には溶融したトナー
が付着し、いわゆるフィルミング現象により印刷物に白
抜けが起こる。この解決策は、言うまでもなくフィルミ
ングを起こさないようにすることであるが、その発生過
程であるフィルミングの核を早期に取り除き、フィルミ
ングの成長を抑制することが必要である。
【0007】しかし、この要求に対応可能な電子写真ト
ナーに供する酸化鉄粒子は未だかつて提案されていな
い。
【0008】また、磁性トナー用材料粉に求められる他
の特性としては、使用環境に対して画像に対する影響度
の低いものが求められている。
【0009】従って、本発明の目的は、ドラム最表面の
劣化した層を削り取り、また、フィルミングの核を削り
取るのに充分な研磨性を有し、かつ耐環境特性、特に電
気抵抗における安定性が良好な酸化鉄粒子及びその製造
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、トナー自体にある程度の研磨性を持たせるため
に、トナー中の酸化鉄粒子に強い研磨性を与えるべく、
酸化鉄粒子にセリウムを存在させることによって、上記
目的が達成し得ることを知見した。
【0011】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、粒子内部及び粒子表面にセリウム成分が存在し、該
セリウム成分の存在量が酸化鉄粒子総量に対してセリウ
ムに換算して0.1〜5重量%であることを特徴とする
酸化鉄粒子を提供するものである。
【0012】また、本発明の酸化鉄粒子の好ましい製造
方法として、本発明は、第一鉄塩水溶液とアルカリ溶液
を中和混合して得られた水酸化第一鉄スラリーを酸化す
る酸化鉄粒子の製造方法において、水可溶性セリウム塩
を添加する工程を含むことを特徴とする酸化鉄粒子の製
造方法を提供するものである。
【0013】トナー自体にある程度の研磨性を持たせる
ためには、トナー中の酸化鉄粒子に強い研磨性を与えな
ければならないが、そのためには上述のように酸化鉄粒
子においてセリウムの存在が必要不可欠であり、さらに
はケイ素及び/又はアルミニウムを加えた相乗効果によ
って、一層研磨性が向上することを本発明者等は知見し
た。
【0014】そのメカニズムについては、“「CMPの
サイエンス」、株式会社サイエンスフォーラム社刊、1
997年”の第5章IVに記載されているように、酸化
セリウム微粒子が研磨剤として優れ、実際、ガラスの研
磨剤として使用されていることにより、本発明者等は酸
化を受けたα−Siの表面、すなわち二酸化ケイ素の層
を選択的にセリウムが研磨しているのではないかと推察
した。
【0015】また、同書には、酸化セリウムの研磨メカ
ニズムがケミカルポリッシングとメカニカルポリッシン
グによるものであり、また、同書の第1章IIには、ケ
ミカルポリッシングにおいて研磨物質と被研磨物質との
界面に水分子の存在が必要であると記載されていること
から、本発明の酸化鉄粒子の表面に存在するケイ素及び
/又はアルミニウム成分によって吸着した水分子も研磨
作用に大いに関与していることを見出し、上記した本発
明を完成したのである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明でいう酸化鉄粒子とは、好ましくはマグネ
タイトを主成分とするものであり、ケイ素、アルミニウ
ム等の各種の有効元素を含有するものも含まれる。以下
の説明では、酸化鉄粒子としてその代表的なものである
マグネタイト粒子について説明する。また、酸化鉄粒子
又はマグネタイト粒子という時には、その内容によって
個々の粒子又はその集合のいずれも意味する。
【0017】本発明のマグネタイト粒子は、粒子内部及
び粒子表面にセリウム成分が存在する。そして、セリウ
ム成分の存在量が酸化鉄粒子総量に対してセリウムに換
算して0.1〜5重量、好ましくは0.2〜3重量%で
あり、さらに好ましくは0.3〜1重量%である。
【0018】ここで重要な点は、セリウム成分が粒子表
面に存在していなければ、上記の研磨効果を発揮するこ
とができないということである。また、セリウム成分は
粒子内部にも存在する。この理由としては、マグネタイ
ト粒子合成時のセリウム濃度や反応雰囲気にもよるが、
本発明のごとき湿式法を採用した場合には、セリウム成
分を表面だけに存在させることは難しく、必然的に粒子
内部にもセリウムが存在してしまうことによる。
【0019】セリウムの存在量が0.1重量%未満の場
合には、研磨性の効果が不充分であり、5重量%を超え
る場合には、過剰な研磨性によりドラムの減耗劣化を招
くのみならず、コスト増に見合った効果が得られない。
【0020】また、本発明のマグネタイト粒子は、粒子
表面にケイ素成分及び/又はアルミニウム成分が存在す
ることが望ましい。特に、粒子表面のケイ素成分及び/
又はアルミニウム成分が酸化鉄粒子総量に対して各元素
に換算して各々0.05〜1重量%存在していることが
望ましく、さらには0.05〜0.7重量%であり、特
に0.05〜0.4重量%である。
【0021】ここで重要な点は、上述したケミカルポリ
ッシングにおけるマグネタイト粒子の表面に吸着した水
分子の相乗効果を引き出すために、ケイ素成分及び/又
はアルミニウム成分をマグネタイト粒子表面に与えたこ
とである。
【0022】粒子表面のケイ素成分及び/又はアルミニ
ウム成分の存在量が0.05重量%未満の場合には、研
磨性向上の効果が不十分であり、1重量%を超える場合
には、過剰な研磨性によりドラムの減耗劣化を招くのみ
ならず、コスト増に見合った効果が得られない。
【0023】また、本発明のマグネタイト粒子は、10
℃、20%RHと35℃、85%RHの各環境下で24
時間曝露された後の体積電気抵抗の測定値(Ω・cm)
をそれぞれRLL、RHHとしたときに下記式(1)を満足
することが望ましい。 1≦RLL/RHH≦10 ・・・・(1)
【0024】この範囲においては、環境による電気抵抗
値の変化が少なく、環境に対して安定した電気特性を持
つことにより各種環境下で安定して感光ドラムに転写す
ることができる。すなわち、本発明によるマグネタイト
粒子をトナーに使用することにより、各種環境に依存せ
ず、安定した感光ドラムに転写できるため、感光ドラム
の研磨が各種環境下で効率よく行える。
【0025】上述のように、式(1)の値は、1〜10
が望ましい。好ましくは1〜8であり、さらに好ましく
は1〜5である。式(1)の値が1未満の場合、出力画
像の環境安定性が損なわれる恐れがある。また、式
(1)の値が10を超える場合、電気抵抗の環境依存性
が高いため、特に高温高湿下での帯電の維持が難しくな
る。
【0026】また、本発明のマグネタイト粒子の比表面
積は好ましくは5〜30m2 /gである。マグネタイト
粒子の比表面積が5m2 /g未満の場合には、そのマグ
ネタイト粒子の表面に吸着している水分量は0.05重
量%以下であり、ケミカルポリッシングには不充分であ
る。逆にマグネタイト粒子の比表面積が30m2 /gを
超える場合には、その吸湿量が多くなり、特に高温多湿
状態においてはその現象はさらに強く、例えば35℃、
85%RH条件下においては、その吸湿量は2重量%を
超え、帯電現象を利用する電子写真現像方式においてト
ナーの帯電量に大きく影響するため好ましくない。
【0027】本発明のマグネタイト粒子はトナー化する
際、トナー樹脂中に均一に分散していることが必要であ
り、結果としてトナー中に均一に分散していることが必
要である。これらの分散性が低い場合、トナー中のセリ
ウム成分に偏在が生じ、効率よく感光体表面を研磨でき
ない。具体的には、マグネタイト粒子の凝集度が40%
以下であることが好ましい。凝集度が40%を超える場
合には、マグネタイト粒子同士の凝集によりトナー中に
均一に分散されず、従ってトナー表面にも均一に存在し
ないため、効率よく研磨できない。
【0028】また、本発明のマグネタイト粒子は、複写
機及びレーザービームプリンター用に供するため、適当
な磁気特性、具体的には印加磁場10KOeでの飽和磁
化が70emu/g以上を有することが望ましい。
【0029】本発明に係るマグネタイト粒子の形状は、
トナー用に適した特性を付与できるものなら特に限定さ
れないが、トナー用材料粉として一般的な球状、八面体
状、六面体状等の粒状品が好ましい。
【0030】次に、本発明のマグネタイト粒子の好まし
い製造方法について説明する。本発明では、第一鉄塩水
溶液とアルカリ溶液を中和混合して得られた水酸化第一
鉄スラリーを酸化する酸化鉄粒子の製造方法において、
水可溶性セリウム塩を添加する工程を含むものである。
【0031】水可溶性セリウム塩を添加する工程は、セ
リウム成分がマグネタイト粒子内部及び粒子表面に存在
するように調整できる時期を選択すればよく、具体的に
は第一鉄塩水溶液、アルカリ溶液、酸化反応前、酸化反
応中の水酸化第一鉄スラリー又は酸化反応後のマグネタ
イトスラリーに添加すればよい。ここで用いられる水可
溶性セリウム塩としては、硝酸セリウム、硫酸セリウム
等が例示される。
【0032】また、本発明の製造方法では、水可溶性ケ
イ酸塩及び/又はアルミニウム塩を添加する工程を含む
ことが望ましい。
【0033】水可溶性ケイ酸塩及び/又はアルミニウム
塩を添加する工程は、ケイ素成分及び/又はアルミニウ
ム成分がマグネタイト粒子表面に存在するように調整で
きる時期を選択すればよく、具体的には第一鉄塩水溶
液、アルカリ溶液、酸化反応前、酸化反応中の水酸化第
一鉄スラリー又は酸化反応後のマグネタイトスラリーに
添加すればよいが、好ましくは酸化反応中の水酸化第一
鉄スラリーである。ここで用いられる水可溶性ケイ酸塩
及び/又はアルミニウム塩としては、ケイ酸ナトリウ
ム、硫酸アルミニウム等が例示される。
【0034】また、本発明の製造方法では、水酸化第一
鉄スラリー中に、水可溶性セリウム塩と水可溶性ケイ酸
塩及び/又はアルミニウム塩が残存している間にpHを
6〜10となるように調整、維持し、酸化反応を終了さ
せることが望ましい。さらに好ましいpHは6〜9、特
に好ましいpHは6〜8である。このpHの範囲でセリ
ウム成分、ケイ素成分及び/又はアルミニウム成分をマ
グネタイト粒子表面に存在させることができる。
【0035】酸化反応時のpHが6未満の場合、特にケ
イ素成分及び/又はアルミニウム成分が、反応溶液中に
溶出又は分散し、添加した各成分を効率よくマグネタイ
ト粒子表面に存在させることが困難である。また、pH
が10を超える場合、逆にケイ素成分及び/又はアルミ
ニウム成分がマグネタイト粒子内部に取り込まれ、やは
りマグネタイト粒子表面に存在させることが困難であ
る。
【0036】また、本発明の酸化鉄粒子は、湿式法で製
造され、製造時の各種条件によりその粒子形状は球状、
六面体、八面体等に変えられることが知られているが、
本発明はいずれの形状においても実施できる。
【0037】
【実施例】以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説
明する。
【0038】〔実施例1〕 <マグネタイト粒子の製造>26.3kgの硫酸第一鉄
と6.45kgの水酸化ナトリウムを混合撹拌した10
0リットルの水酸化第一鉄スラリーを調製し、pHを6
〜7に維持し、80〜90℃で空気を吹き込み酸化反応
を行った。反応が80%進行した時点で、0.036m
ol/lの硝酸セリウム水溶液10リットルを添加し、
引き続きpH7〜8にて酸化反応を終了した。
【0039】得られた生成粒子を通常の濾過、洗浄、乾
燥、粉砕工程により処理し、マグネタイト粒子を得た。
下記に示す方法にて、得られたマグネタイト粒子の添加
元素存在量、粒子表面のSi及び/又はAlの存在量、
粒径、比表面積(BET)、磁気特性(飽和磁化)、凝
集度、環境下での電気抵抗の比(RLL/RHH)について
評価し、その結果を表1に示す。
【0040】〔測定方法〕 (1)添加元素存在量 試料を溶解し、ICPにて測定した。 (2)粒子表面のSi及び/又はAlの存在量 試料を1N−水酸化ナトリウム水溶液に10g/l中に
分散させ、50℃で4時間撹拌し、マグネタイト粒子を
濾別した。Si成分及び/又はAl成分の溶出した水酸
化ナトリウム水溶液をICPにて成分濃度を測定し、計
算により各成分量を求めた。 (3)平均粒径 透過型電子顕微鏡写真(倍率30000倍)より写真上
の粒径を計測し、その個数平均粒子径を求めた。 (4)比表面積 島津−マイクロメリティックス製2200型BET計に
て測定した。 (5)磁気特性 東英工業製振動型磁力計VSM−P7を使用し、外部磁
場10KOeにて測定した。 (6)各環境下での電気抵抗 マグネタイト粒子を環境室内にて、10℃、20%RH
と35℃、85%RHの各環境下で24時間曝露した。
このサンプル10gをホルダーに入れ、600kg/c
2 の圧力を加えて、25mmφの錠剤型に成形後、電
極を取り付け、150kg/cm2 の加圧状態で電気抵
抗を測定する。測定に使用した試料の厚さ及び断面積と
抵抗値からマグネタイトの体積抵抗値(Ω・cm)を求
めた(R LL:10℃20%RHでの体積電気抵抗、
HH:35℃85%RHでの体積電気抵抗)。また、電
気抵抗の環境依存性についてはRHH/RLLの式の値にて
表現した。 (7)凝集度 Hosokawa Micron製「Powder T
ester TypePT−E」(商品名)を用いて、
振動時間を65secにて測定した。測定結果を所定の
計算式にて凝集度を求めた。
【0041】<磁性トナーの製造>下記配合でミキサー
により粉体混合し、2軸のニーダーで10分間溶融混練
した。混練物を冷却の後、粗粉砕、微粉砕(ファインミ
ル)した。さらに、これを風力分級して磁性トナーを製
造した。
【0042】 ・スチレン−アクリル系樹脂 100重量部 (三洋化成社製TB−1000F) ・負帯電性制御剤(オリエント化学社製、ボントロンS−34) 1重量部 ・離型剤(三洋化成社製ビスコール 550P) 2重量部 ・マグネタイト粒子 100重量部
【0043】得られた磁性トナーについて、下記の方法
でα−Siの酸化度及びフィルミング評価を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0044】〔測定方法〕 (8)α−Siの酸化度 磁性トナー10gを、オゾン中で曝露し表面を酸化させ
た10cm角のα−Siウエハー2枚の間に挟み込み、
0.1kg/cm2 の力をかけた状態で1cmの振幅で
10000ストロークこすった後、それぞれのα−Si
ウエハーの表面をESCAで観察し、α−Siの酸化状
態を確認し、酸化させただけのものをブランクとして、
全く酸化が認められないものを○、やや酸化が認められ
るものを△、明らかな酸化が認められたものを×とし
た。 (9)フィルミング評価 磁性トナーをキャノン社製LBP−320PROプリン
ターと同社製EP−Aトナーカートリッジを使用し、1
0000枚の印刷を行った。印刷試験後の感光ドラム表
面を観察し、フィルミングが全く確認されなかったもの
を○、ややフィルミングが見られるものを△、明らかな
フィルミングが確認されたものを×とした。
【0045】〔実施例2〕酸化反応前の水酸化第一鉄ス
ラリーに、Si品位13.4重量%のケイ酸ナトリウム
373gを混合した以外は実施例1と同様の操作を行
い、マグネタイト粒子を製造し、さらには磁性トナーを
製造した。また、実施例1と同様に各種特性を評価し、
その結果を表1に示す。
【0046】〔実施例3〕酸化反応前の水酸化第一鉄ス
ラリーに、Si品位13.4重量%のケイ酸ナトリウム
187g及びAl品位42%の硫酸アルミニウム水溶液
591gを混合し、酸化反応が80%進行した時点で、
0.018mol/lの硝酸セリウム水溶液10リット
ルを添加した以外は実施例1と同様の操作を行い、マグ
ネタイト粒子を製造し、さらには磁性トナーを製造し
た。また、実施例1と同様に各種特性を評価し、その結
果を表1に示す。
【0047】〔実施例4〕酸化反応前の水酸化第一鉄ス
ラリーに、Si品位13.4重量%のケイ酸ナトリウム
187gを混合し、酸化反応が80%進行した時点で、
0.178mol/lの硝酸セリウム水溶液10リット
ルを添加した以外は実施例1と同様の操作を行い、マグ
ネタイト粒子を製造し、さらには磁性トナーを製造し
た。また、実施例1と同様に各種特性を評価し、その結
果を表1に示す。
【0048】〔実施例5〕酸化反応前の水酸化第一鉄ス
ラリーに、Al品位42重量%の硫酸アルミニウム水溶
液591gを混合し、酸化反応が80%進行した時点
で、0.036mol/lの硝酸セリウム水溶液10リ
ットルを添加した以外は実施例1と同様の操作を行い、
マグネタイト粒子を製造し、さらには磁性トナーを製造
した。また、実施例1と同様に各種特性を評価し、その
結果を表1に示す。
【0049】〔実施例6〕酸化反応前の水酸化第一鉄ス
ラリーに、Si品位13.4重量%のケイ酸ナトリウム
187gを混合し、酸化反応が80%進行した時点で、
0.004mol/lの硝酸セリウム水溶液10リット
ルを添加した以外は実施例1と同様の操作を行い、マグ
ネタイト粒子を製造し、さらには磁性トナーを製造し
た。また、実施例1と同様に各種特性を評価し、その結
果を表1に示す。
【0050】〔実施例7〕酸化反応前の水酸化第一鉄ス
ラリーに、Si品位13.4重量%のケイ酸ナトリウム
187gを混合し、酸化反応中のpHを9とした以外は
実施例1と同様の操作を行い、マグネタイト粒子を製造
し、さらには磁性トナーを製造した。また、実施例1と
同様に各種特性を評価し、その結果を表1に示す。
【0051】〔実施例8〕酸化反応前の水酸化第一鉄ス
ラリーに、Si品位13.4重量%のケイ酸ナトリウム
746gを混合した以外は実施例3と同様の操作を行
い、マグネタイト粒子を製造し、さらには磁性トナーを
製造した。また、実施例1と同様に各種特性を評価し、
その結果を表1に示す。
【0052】〔比較例1〕硝酸セリウム水溶液を添加し
ない以外は実施例2と同様の操作を行い、マグネタイト
粒子を製造し、さらには磁性トナーを製造した。また、
実施例1と同様に各種特性を評価し、その結果を表1に
示す。
【0053】〔比較例2〕硝酸セリウム水溶液を添加し
ない以外は実施例3と同様の操作を行い、マグネタイト
粒子を製造し、さらには磁性トナーを製造した。また、
実施例1と同様に各種特性を評価し、その結果を表1に
示す。
【0054】〔比較例3〕酸化反応が80%進行した時
点で、0.002mol/リットルの硝酸セリウム水溶
液10リットルを添加し、酸化反応中のpHを6〜7と
した以外は実施例3と同様の操作を行い、マグネタイト
粒子を製造し、さらには磁性トナーを製造した。また、
実施例1と同様に各種特性を評価し、その結果を表1に
示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1に示されるように、実施例1〜8のマ
グネタイト粒子は、分散性や環境安定性の面でも良好で
あり、また、このマグネタイト粒子を用いた磁性トナー
は、α−Si酸化度、対フィルミング効果に優れる。こ
れに対して、比較例1〜3のマグネタイト粒子は、環境
安定性が不良であり、また、このマグネタイト粒子を用
いた磁性トナーは、α−Si酸化度、対フィルミング効
果に劣る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の酸化鉄粒
子は、ドラム最表面の劣化した層を削り取り、また、フ
ィルミングの核を削り取るのに充分な研磨性を有し、か
つ耐環境特性、特に電気抵抗における安定性が良好であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA02 AB02 BA02 BA03 CB03 CB07 DA07 EA01 EA07 FA06 4G002 AA06 AA09 AB04 AD03 AE01 4J037 AA15 CA15 CA25 DD20 DD27 EE02 EE19 EE28 EE43 FF11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子内部及び粒子表面にセリウム成分が
    存在し、該セリウム成分の存在量が酸化鉄粒子総量に対
    してセリウムに換算して0.1〜5重量%であることを
    特徴とする酸化鉄粒子。
  2. 【請求項2】 粒子表面にケイ素成分及び/又はアルミ
    ニウム成分が酸化鉄粒子総量に対して各元素に換算して
    各々0.05〜1重量%存在している請求項1に記載の
    酸化鉄粒子。
  3. 【請求項3】 10℃、20%RHと35℃、85%R
    Hの各環境下で24時間曝露された後の体積電気抵抗の
    測定値(Ω・cm)をそれぞれRLL、RHHとしたときに
    下記式(1)を満足する請求項1又は2に記載の酸化鉄
    粒子。 1≦RLL/RHH≦10 ・・・・(1)
  4. 【請求項4】 第一鉄塩水溶液とアルカリ溶液を中和混
    合して得られた水酸化第一鉄スラリーを酸化する酸化鉄
    粒子の製造方法において、水可溶性セリウム塩を添加す
    る工程を含むことを特徴とする酸化鉄粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 水可溶性ケイ酸塩及び/又はアルミニウ
    ム塩を添加する工程を含む請求項4に記載の酸化鉄粒子
    の製造方法。
JP10724399A 1999-04-14 1999-04-14 磁性トナー用マグネタイト粒子の製造方法 Expired - Fee Related JP3958890B2 (ja)

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