JP2000301684A - メラミン樹脂化粧板の製造方法 - Google Patents

メラミン樹脂化粧板の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来廃棄されていたメラミン樹脂化粧板を、
新たな化粧板の製造のためにリサイクル使用すること。 【解決手段】 メラミン樹脂化粧板の製造において、紙
基材にフェノール樹脂を含浸塗布し、次いでその片面又
は両面に、メラミン樹脂化粧板の廃材の微粉末化物をフ
ェノール樹脂液に混合した混合液を塗工して、フェノー
ル含浸紙を得、このフェノール含浸紙を芯材として積層
成形するメラミン樹脂化粧板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メラミン樹脂化粧
板の製造方法に関し、メラミン樹脂化粧板の廃材をマテ
リアルリサイクルすることにより、近年、社会的要請が
高まっている環境保全、産業廃棄物対策として有用な方
法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】メラミン樹脂化粧板は、表面が硬く、耐
熱性や耐汚染性にも優れ、かつ意匠性でも豊富な色柄が
選択出来るとから、従来よりテーブルトップ、流し台、
会議用テーブル、デスク天板等の表面化粧材として広く
使用されている。メラミン樹脂化粧板の製造工程におい
ては、成形後に行う4辺の耳裁断や顧客要求サイズにカ
ットした際に発生する端材或いは外観不良品等の種々の
廃材が発生する。これらの廃材処理については、化粧板
がプラスチック製品でも熱硬化性樹脂製品であるため、
その利用方法が困難であり大半が廃棄物として処理され
て来た。
【0003】近年、商品ライフサイクルから生じる廃材
の回収処理に対する社会的要求が急速に高まっている。
メラミン樹脂化粧板のリサイクル化が制限される中で、
従来から実施されている活用方法としては、燃焼時の高
発熱特性(約 5,000kcal/kg)を活かした燃焼補助
材や微粉化した上でフェノール樹脂成形材料の充填材と
しての利用がある。しかしながら、ダイオキシン類の発
生問題等から廃棄物の焼却処理の規制が厳しくなり化粧
板の焼却量も減少しており、成形材料の充填材について
も、成形材料の生産量、充填材の充填率の制約があり、
化粧板廃材全量をリサイクル活用する事は困難であり、
今後増大する商品循環から発生する廃材の回収を考慮す
ると、到底不可能となる。従って化粧板廃材のリサイク
ル活用は、化粧板の製造に再利用するマテリアルリサイ
クルが理想的方法といえる。
【0004】意匠性が問われるメラミン樹脂化粧板のリ
サイクル化を考えた場合、微粉化した化粧板粉には、多
くのフェノール樹脂硬化物や各色化粧紙分が含まれるた
め、表面メラミン化粧層に添加することは不可能である
ことから、フェノール樹脂コア層への適用が有効である
と考えられる。しかし、化粧板の製造工程を考慮した場
合、コア層であっても多くの制約を受ける。大別する
と、塗布工程における原紙基材への樹脂含浸性の低下と
高圧下の積層成形における平滑性不良(異物混入により
生じる凹凸不良に似た外観不良)があり、これらに対す
る対策が不可欠である。また、リサイクル化技術は、コ
スト上昇への対策が重要となる。化粧板廃材を上記制約
の中で使用可能な状態に加工するには、加工コストが掛
かる上、通常の塗布紙を使用した場合よりも生産性が低
下することが多い。従来、これらの諸課題を克服するマ
テリアルリサイクル化技術の開発は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メラミン樹
脂化粧板の廃材を粉砕して微粉末とし、化粧板製造時の
原材料の一部としてマテリアルリサイクルする方法であ
り、メラミン樹脂化粧板を安価に生産するリサイクル方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面化粧層に
メラミン樹脂含浸紙、コア層にフェノール樹脂含浸紙を
使用し、積層一体成形するメラミン樹脂化粧板の製造に
おいて、紙基材にフェノール樹脂を含浸塗布し、次いで
その片面又は両面に、メラミン樹脂化粧板の廃材の微粉
末をフェノール樹脂液に混合した混合液を塗工して、フ
ェノール樹脂含浸紙を得、このフェノール樹脂含浸紙を
コア材として積層成形することを特徴とするメラミン樹
脂化粧板の製造方法に関するものである。本発明におい
て、表面化粧層については特に制限されるものでなく、
通常の化粧板製造に使用されるメラミン樹脂縮合物を使
用することができる。ただし、コア層が異なっても化粧
板として要求される表面性能は、当然ながら維持されな
ければならない。
【0007】コア層について詳細にする。コア層に使用
されるフェノール樹脂については、通常メラミン樹脂化
粧板製造に使用されるレゾールタイプの樹脂であるが、
後述するリサイクル率(化粧板重量当りの化粧板微粉末
使用重量の比率)を考慮した場合、水溶性であり比較的
低分子量タイプのものが好ましい。フェノール樹脂に化
粧板微粉末を混合分散すると樹脂液粘度が大きくなる
が、ある混合割合以上ではペースト状態から凝集し泥土
状固形物になるが、フェノール樹脂が高分子量タイプの
場合は低い混合割合でもペースト状態ないし泥土状固形
物になり、その結果、リサイクル率が低下する傾向とな
るからである。リサイクル率を高めるためには、基材特
性も重要であり、特に米坪( g/m2)の選択には注意
する必要がある。化粧板廃材は一旦成形された樹脂硬化
物と紙の一体化物であり、含浸用樹脂の代替として使用
することは不可能である。従って、基材の代替としてど
の程度使用できるかがリサイクル率を決める要因であ
る。化粧板の所定厚みを形成するために、基材の総重量
(米坪と枚数)を、いかに経済的に、どれだけ化粧板微
粉末に代替できるかがリサイクル率の向上に大きく影響
してくるからである。
【0008】コア層用基材の含浸工程では、3つの技術
的ポイントが挙げられる。第1は、フェノール樹脂液に
化粧板微粉末を混合していくと混合割合の増加につれて
増粘するため、本来基材層間接着強度に不可欠な基材中
への樹脂含浸性が損なわてくる問題にどう対応するかで
ある。第2は、リサイクル率を高めるための化粧板微粉
末混合樹脂液を基材にいかに均一かつ安定して高い塗布
量に塗布するかであり、第3は、樹脂含浸基材の特性値
設定(樹脂量及び揮発分率等)をいかに適切に制御する
かである。得られた化粧板として具備すべき意匠性や要
求基本特性等は、本発明にようにリサイクルされた素材
を使用する場合も変わりなく、同等の商品価値を有する
ものであることは当然である。
【0009】本発明では、第1の問題を解決するため2
段階含浸方式を採用した。即ち、基材への樹脂含浸に基
づく層間接着性の形成を第1段階で行い、第2段階にお
いてフェノール樹脂液に、化粧板微粉末又はこれと無機
充填材微粉末を一定の比率で配合した混合樹脂液を、基
材の片面若しくは両面にコーティングし乾燥させること
でコア用樹脂含浸基材を得るものである。第1段階で一
旦、ロール状に巻き取ることも考えられるが、生産性の
低下や巻き取り設備が必要となり、また、巻き取るのに
適した状態に乾燥する必要があるが、これでは、第2段
階の化粧板微粉末を含む混合液のコーティングに対して
は過乾燥であるため、樹脂付着性(=含浸性)が低下し
安定した高塗布量の維持が困難となる。従って、連続方
式にて2段含浸する方法をとることとした。この方式に
より大幅な設備改造をしないで既存の設備の活用が図ら
れ、かつ高生産性を実現することが可能となった。
【0010】第2の問題については、第2段階のコーテ
ィング方式としてロールコーターを採用した。混合樹脂
液は、化粧板微粉末混合割合を高くする程に増粘する。
リサイクル率を高くするために、高粘度樹脂液の塗工に
は、接着剤塗工等で実績のあるロールコーター方式が有
効である。しかし、基材中への含浸は期待出来ないの
で、第1段階の含浸が重要な工程となる。ロールコータ
ーでは、高粘度樹脂液を使用しても巾方向塗布量分布の
均一化及び塗布量の調整が安定して出来ることは、種々
の例があり既知の技術である。
【0011】コスト面からみた場合、従来のコア用樹脂
含浸基材に微粉末混合フェノール樹脂液を塗布するのみ
では、全化粧板厚みが厚くなりコスト上昇になる。前述
の考え方から、樹脂を化粧板微粉末に代替することは不
可能で、あくまで基材の一部代替が基本となる。従っ
て、基材の使用比率を下げ、この代替として化粧板微粉
末を有効に活用することが必要となる。この対策として
2つの選択肢があった。1つは、基材の米坪を小さくす
る方法で、もう1つは、コア層の枚数の減少である。何
れの方法でもコスト上昇を抑え、高塗工量を可能にする
方法であり、使用原材料事情や設備能力等により決定さ
れるものである。両方法で共通するのは、第3の問題点
である樹脂含浸基材の特性値の設定を適切に行うことが
重要である。
【0012】本発明において、特に限定するものではな
いが、コア層の枚数を少なくする方法について説明す
る。この場合、化粧板重量の減少分(即ち、製品厚みの
減少)を含浸基材の重量増にてカバーすることになる。
通常、汎用化粧板の成形には、2〜10枚程度を積層す
る。また厚物化粧板においては、14〜130枚もの積
層に及ぶ。汎用化粧板の場合、通常の含浸基材2枚分を
高塗布量含浸基材1枚とするか、3枚分を2枚とする
か、或いは更に枚数を大きく減少させるかは、化粧板特
性や経済性を考慮して決定する必要がある。
【0013】ここで枚数減少率を大きくする場合、問題
となるのが基材へ塗布含浸されたフェノール樹脂の樹脂
量と揮発分の調整である。基材減少分を微粉末混合樹脂
で代替するとリサイクル率の上昇と共にフェノール樹脂
も増加するため、化粧層の色調あるいは図柄にフェノー
ル樹脂の色(茶褐色)が影響する恐れが出てくる。さら
に揮発分が多くなることにより、樹脂のシミ出しによる
表面色調不良や周辺部への樹脂流出が増大することがあ
る。含浸基材総重量に占める樹脂比率が40〜45%
(化粧板微粉末又はこれと無機充填材微粉末を含めた総
不揮発分率では、58〜60%)では、揮発分率は5%
以下にする必要があり、34〜40%程度になれば、揮
発分は5〜8%の範囲で選択すれば良く、塗布紙乾燥負
荷が大きく軽減できる。34%未満では樹脂が少なく板
厚が薄くなり化粧層の厚み変動によってはJIS規格規
格値下限を下回る恐れがあるため枚数減を実施出来ない
等化粧板特性が不十分となる。更に30%未満では、コ
ア層への化粧板廃材リサイクルが極く少量になり実用性
がなくなる。45%を上回る樹脂量や8%を上回る揮発
分率とした場合は、上記のように、色調不良、化粧板周
辺の板厚不良や樹脂バリ混入による不良の原因となり生
産歩留を大きく低下させる原因となり、作業性も低下さ
せることとなる傾向があり、注意を要する。
【0014】化粧板廃材を微粉末化する方法は種々考え
られ、例えば粗砕には2軸粉砕機や衝撃型カッターミ
ル、微粉砕にはターボミル、ロールミル、ジェットミル
等があり、2段階又はそれ以上の段階に分けて徐々に細
かく粉砕される。本発明で重要なのは、化粧板微粉末の
平均粒径と粒度分布である。化粧板へのマテリアルリサ
イクルを前提にすると、化粧板に要求される表面仕上げ
は多岐に及び、中でも鏡面仕上げは、表面凹凸などの欠
点が目立ち易く、リサイクル化粧板の適用を制限する。
化粧板廃材の微粉末のみの添加では、平均粒径が80μ
m以上になると地合いムラの欠点が生じるようになる。
ただし、艶消し仕上げの場合では平均粒径150μm程
度まで問題ない。粉砕コストは、微粉末の粒径の大小に
大きく左右されるため、無機充填材微粉末を組み合わせ
て、化粧板微粉末の平均粒径を許容されうる最大の粒径
にすることがコスト対策面で極めて有利である。化粧板
微粉末の粒度分布において、最大粒径部分とその含有比
率について注意する必要がある。最大粒径が250μm
を越えてくると無機充填材微粉末の目止め効果を加えて
も十分な表面平滑性が得られなくなり、ミカン肌状の凹
凸ムラが生じてくる。含有比率が3%以上を占める最大
粒径は250μm以下が好ましく、さらに好ましくは、
200μm未満である。
【0015】第2段階で使用する混合樹脂液の調合にお
いて使用する無機充填材微粉末の添加目的について説明
する。大きく分けると、3つの機能が考えられる。1つ
は、化粧板の微粉末化を軽度に押さえる際の目止め機能
である。当然ながら、化粧板廃材の微粉末化には、加工
コストがかかり、粒径を小さくする程に加工コストは上
昇する。既に微粉末化された市販の無機充填材は比較的
低価格で、かつ多種の素材があり選択肢が極めて広い。
したがって、化粧板廃材の微粉末化コストに比較し安価
であり、化粧板微粉末を超微粉末化しなくても無機充填
材の併用で化粧板表面の良好な平滑面を形成することが
可能となる効果がある。
【0016】次に、混合樹脂液の高固形分の達成であ
る。化粧板廃材の微粉末物は、特徴的性状として極めて
高い吸油性を持つため、前述したように混合割合の上昇
と共に泥土状固形物化に至り、混合限界量が低い。つま
り、フェノール樹脂への混合量が制限される。本発明者
らの検討では、混合量の限界はフェノール樹脂固形分比
で20〜22重量%程度であった。安定な生産性を考慮
した場合、好ましくは16〜19重量%となるが、これ
では高塗布量を実施した場合、樹脂液中の揮発分のため
に乾燥負荷が高く塗布速度が低下する。無機充填材の添
加は、固形付着量を上げ、生産性を上げる上で有効であ
る。ただし、適用充填材の種類、平均粒径、混合比率、
コスト等は化粧板の用途、必要特性等を勘案し選択され
るべきものである。適用されうる無機充填材としては、
水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、シリカ等の微粉
末があり、粒径範囲は無機充填材の添加目的の第1とし
て述べた目止め効果から、平均粒径で1〜50μmが適
当であり、1〜20μmがより好ましい。50μmを越
えるようになると目止め効果が減少し、混合樹脂液中の
分散性が低下し、低粘度では沈降が生じ易い欠点があ
る。また、混合割合を高くする場合は、充填材の吸油性
に注意する必要がある。
【0017】第2段階の塗布用混合樹脂液の好ましい混
合割合は、固形分比でフェノール樹脂:化粧板微粉末が
90:10〜80:20の範囲であり、フェノール樹
脂:無機フィラーが80:20〜60:40の範囲が好
ましい。この割合はフェノール樹脂の性状によって、増
減し調整されるものである。溶剤は、塗布状態に合わせ
て、粘度調整程度に使用することが有効であり、樹脂固
形分維持、乾燥負荷を考えると最小限に止めることが好
ましい。こうして得られた混合樹脂粘度の適用範囲は、
経時安定性、基材への均一付着性、レベリング性、塗布
基材外観等を考慮して決定する必要があるが、通常30
0〜3,000mPa・S/20℃であり、500〜1,5
00mPa・S/20℃が好ましい範囲である。300m
Pa・S/20℃未満にするには、化粧板微粉末混合率を
下げる必要があり、リサイクル率の低下となる。また、
3,000mPa・S/20℃を越えると経時安定性、塗
工面のレベリングが低下し塗布ムラになり易い。
【0018】
【実施例】以下、本発明について実施例にて具体的に説
明する。ここで、「%」は「重量%」を示す。
【0019】実施例1 コア用含浸紙は図1に概略図を示す含浸塗布機により製
造した。まず第1段階のディップ含浸用の調合樹脂とし
て汎用タイプの水溶性レゾールフェノール樹脂(不揮発
分64%、粘度 45mPa・S/20℃)を溶剤調整・
温度調節して、粘度22mPa・S/35℃として含浸
槽2に入れ、コア用原紙1をディップ含浸し、スクイズ
ロールにて、樹脂量30%になる様に調整し、加熱乾燥
装置3にて加熱乾燥した。原紙1は米坪190g/m2
の未晒クラフト紙を使用した。第1段階の含浸・乾燥
後、第2段階の塗布含浸・乾燥を行った。総不揮発分率
(含浸紙全体に対する樹脂、化粧板微粉末及び無機充填
材の合計量の割合)が52%、揮発分比率が8%になる
様に含浸装置4のロールコータ間隙、ロール周速及び塗
布速度を調整し、次いで加熱乾燥装置5により加熱乾燥
してコア用含浸紙を得た。塗布は片面コーティングとし
た。第2の含浸で使用した混合樹脂液の配合割合は、水
溶性フェノール樹脂(第1段階で使用したもの):化粧
板微粉末:無機充填材(水酸化アルミニウム)の固形分
比が、60:10:30とし、粘度520mPa・S/2
0℃であった。化粧板微粉末は平均粒径75μm、最大
粒径180μmのものを使用し、水酸化アルミニウムは
平均粒径8μm、最大粒径40μmのものを使用した。
得られたコア用含浸紙6はカッター7により所定長さに
切断した。
【0020】一方、表面化粧層として、水溶性メラミン
樹脂に触媒、フィラー等の添加剤を混合した調合樹脂液
を、米坪80g/m2 の木目グラビア印刷紙に含浸し、
乾燥して樹脂量55%,揮発分 6.7%のメラミン樹脂
含浸紙を得た。図2の構成にて表面層用メラミン樹脂含
浸紙11、コア用含浸紙12及びバック用フェノール樹
脂含浸紙14を重ね合わせ、常法により加熱・加圧成形
し、厚さ1.2mmのメラミン樹脂化粧板を得た。通常
法では、コア用含浸紙4枚を使用して厚さ1.2mmを
得るが、本実施例では、コア用含浸紙12は3枚とし
た。なお、含浸紙の重ね合わせの際、コア用含浸紙12
の向きは、化粧板微粉末混合樹脂液塗布面を化粧面とは
反対側に向けた。
【0021】実施例2 実施例1において、コア用原紙は米坪180g/m2
未晒クラフト紙を使用し、第2段階の塗布で用いる混合
樹脂液は水溶性フェノール樹脂(実施例1で使用のも
の):化粧板微粉末:無機充填材(炭酸カルシウム)の
固形分比を53:12:35とし、粘度2,800mPa
・S/20℃ に調合したものを使用した。化粧板微粉末
は平均粒径90μm、最大粒径180μmのものを使用
し、炭酸カルシウムは平均粒径3μm、最大粒径35μ
mのものを使用した。また、コア用含浸紙は、総不揮発
分量(実施例1と同じ)が54%、揮発分比率が7%に
なるようにロールコータ間隙、ロール周速及び塗布速度
を調整して作製した。図2の構成にて表面層用メラミン
樹脂含浸紙11、コア用含浸紙12(3枚)及びバック
用フェノール樹脂含浸紙14を重ね合わせ、常法により
加熱・加圧成形した。使用した表面層用含浸紙、バック
用含浸紙、成形条件等は実施例1と同様に実施した。
【0022】実施例3 実施例1において、コア用原紙は実施例1と同じ米坪1
90g/m2 の未晒クラフト紙を使用し、第2段階の塗
布で用いる混合樹脂液は、無機充填材を使用せず、水溶
性フェノール樹脂(実施例1で使用のもの):化粧板微
粉末の固形分比を80:20とし、粘度1350mPa・
S/20℃に調合したものを使用した。化粧板微粉末
は、平均粒径51μm、最大粒径102μmのものを使
用した。また、コア用含浸紙12は、総不揮発分量(実
施例1と同じ)が53%、揮発分比率が8%になるよう
に塗布条件、塗布速度を調整して作製し、図2に示すコ
ア層3枚の構成にて加熱加圧成形した。その他の条件
は、実施例1同様に実施した。
【0023】比較例1 従来の方法にて化粧板を製造した。実施例と異なるのは
使用するコア用含浸紙13である。図1に示す塗布乾燥
機において、第1段階のディップ含浸槽を使用し、実施
例1のものと同程度に粘度調整にした水溶性フェノール
樹脂を米坪190g/m2 の未晒クラフト紙に含浸し乾
燥して、樹脂量28%、揮発分8%の特性の含浸紙を得
た。次いで、図3に示すように、コア用含浸紙は4枚構
成として加熱加圧成形した。それ以外は実施例1と同様
に行った。
【0024】実施例及び比較例にて得られた各化粧板に
ついて特性を測定した。その結果を表1に示す。
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の化粧板の製造方法は、メラミン樹脂化粧板の廃材の微
粉末をリサイクルして再使用して新たなメラミン樹脂化
粧板を製造することができ、得られた化粧板は従来のも
のと同等である。従って、社会的要求が高まっている環
境保全、産業廃棄物対策として有用な方法を提供するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化粧板の製造において、含浸紙を製
造する工程を示す概略図。
【図2】 実施例の化粧板の層構成を示す断面図。
【図3】 比較例の化粧板の層構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 原紙 2 第1含浸槽 3 第1加熱乾燥装置 4 第2含浸槽 5 第2加熱乾燥装置 6 カッター 7 含浸紙 11 表面層用メラミン樹脂含浸紙 12 実施例におけるフェノール樹脂含浸紙 13 比較例におけるフェノール樹脂含浸紙 14 バック用フェノール樹脂含浸紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 61:04 61:20 105:06 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F100 AA00B AK33B AK33C AK36A AK36B BA03 BA06 BA10A BA10C BA16 CA23B DE01B DG10A DG10B DG10C DH01A DH01B DH01C GB81 JL16 4F205 AA37 AA38 AA50 AB11 AC03 AC04 AD06 AD08 AG01 AG03 HA06 HA08 HA14 HA18 HA25 HA33 HA45 HB01 HC08 HF02 HM04 HT13 HT26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面化粧層にメラミン樹脂含浸紙、コア
    層にフェノール樹脂含浸紙を使用し、加熱加圧成形する
    メラミン樹脂化粧板の製造方法において、紙基材にフェ
    ノール樹脂を含浸塗布し、次いでその片面又は両面に、
    メラミン樹脂化粧板の廃材の微粉末をフェノール樹脂液
    に混合した混合液を塗工して、フェノール樹脂含浸紙を
    得、このフェノール樹脂含浸紙をコア材として成形する
    ことを特徴とするメラミン樹脂化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 メラミン樹脂化粧板の廃材の微粉末とと
    もに無機充填材微粉末を併用し、フェノール樹脂液に混
    合する請求項1記載のメラミン樹脂化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記混合液において、フェノール樹脂
    (不揮発分)と化粧板微粉末の比率が90:10〜7
    0:30(重量比)の範囲であり、フェノール樹脂(不
    揮発分):無機充填材微粉末の比率が100:0〜5
    0:50(重量比)の範囲である請求項1又は2記載の
    メラミン樹脂化粧板の製造方法。
  4. 【請求項4】 化粧板微粉末の平均粒径が30〜250
    μmであり、無機充填材微粉末の平均粒径が1〜50μ
    mである請求項1,2又は3記載のメラミン樹脂化粧板
    の製造方法。
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