JP2000299674A - 直交周波数分割多重変調方式及び直交周波数分割多重変調装置、並びに直交周波数分割多重復調方式及び直交周波数分割多重復調装置 - Google Patents

直交周波数分割多重変調方式及び直交周波数分割多重変調装置、並びに直交周波数分割多重復調方式及び直交周波数分割多重復調装置

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JP2000299674A
JP2000299674A JP11105543A JP10554399A JP2000299674A JP 2000299674 A JP2000299674 A JP 2000299674A JP 11105543 A JP11105543 A JP 11105543A JP 10554399 A JP10554399 A JP 10554399A JP 2000299674 A JP2000299674 A JP 2000299674A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規なOFDM変調方式及びOFDM復調方式
を提供すること。 【解決手段】N個の複素シンボルにより変調されたN本
のキャリアから成るOFDM信号を得る際、2Nポイン
ト離散フーリエ逆変換器にN個の複素シンボルと、それ
らの複素共役シンボルとを入力し、2Nポイント離散フ
ーリエ逆変換器からの実部出力の2N個の時間軸信号を
直列に並べることで、N本のキャリアから成る中間周波
数信号を得る。また、N本のキャリアから成るOFDM
信号からN個の複素シンボルを復調する際、2N個のデ
ィジタル信号と2N個のヌル信号とを2Nポイント離散
フーリエ変換器の実部及び虚部にそれぞれ入力し、2N
ポイント離散フーリエ変換器の出力の2N個の複素シン
ボルからN個の複素シンボルを選択することで、N本の
キャリアから成るOFDM信号からN個の複素シンボル
を復調する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離散フーリエ逆変
換(Inverse Descrete Fourier Transform)を用いる直
交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Mu
ltiplexing)変調方式に関する。加えて本発明は、離散
フーリエ変換(Descrete Fourier Transform)を用いる
直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division
Multiplexing)復調方式に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、互いに直交する多数の搬送波(キ
ャリア)を使用した、直交周波数分割多重(OFDM)
方式が盛んに開発されている。OFDM方式は、高速且
つ高密度信号のディジタル伝送方式として注目されてい
る。このOFDM方式は、高品質且つ干渉に強い点で特
に自動車等に於ける移動受信に適したオーディオ信号、
映像信号の伝送手段として有望視されている。
【0003】OFDM方式は、互いに直交する数百或い
は数千の搬送波を用いることで、各搬送波のデータレー
トを数百分の1或いは数千分の1に落とすことができ
る。これにより、いわゆるマルチパスによる干渉を軽減
させることができる。
【0004】OFDM方式におけるキャリアは、送信す
る有効シンボル長(時間)をTとしたとき、隣り合うキ
ャリアの周波数間隔は1/Tである。キャリアがN本の
OFDM方式は、キャリアの帯域幅はN/Tである。ま
た、受信側でのディジタルデータのサンプリング周波数
sは、キャリアの帯域幅N/Tに等しい。送信側で離散
フーリエ逆変換、受信側で離散フーリエ変換を行う際
は、送信側の離散フーリエ逆変換器、受信側の離散フー
リエ変換器のポイント数は原則的にどちらもNポイント
である。
【0005】OFDM方式の変調の概略を図8及び図1
0に示す。図8は、アナログ直交変調部を用いたOFD
M変調装置9000のブロック図である。伝送すべきシ
リアル信号列を直並列変換器(S/P)901により並
列信号とし、マッピング回路902によるマッピングの
後、N対のデータAk、Bk(0≦k≦N−1)として離
散フーリエ逆変換器(IDFT)903に出力する。離
散フーリエ逆変換器(IDFT)903は入力データを
N個の複素数Ak+jBk(0≦k≦N−1、jは虚数単
位)と扱い、離散フーリエ逆変換し、N個の複素数In
+jQnの実部I n、虚部Qn(0≦n≦N−1、jは虚
数単位)として出力する。
【0006】この2組の並列信号In及びQn(0≦n≦
N−1)を並直列変換器(P/S)904I及び904
Qでそれぞれディジタル直列信号列IR及びQRとする。
次に後述する方法によりガードインターバル(GI)が
GI挿入回路910I、910Qにより挿入されたディ
ジタル直列信号列ID及びQDが生成される。次にディジ
タル直列信号列ID及びQDをそれぞれディジタル/アナ
ログ変換器(D/A)905I及び905Qによりアナ
ログ信号IA及びQAに変換し、低域濾波器(LPF)9
06I及び906Qにて低域濾波する。このように得ら
れた2つのアナログ信号を、各々位相のπ/2ずれた正
弦波と乗じ、加算することにより中間周波数信号を得
る。
【0007】即ち発振器907で周波数fsの第1の正
弦波を発生させて乗算器908Iと移相器9071に出
力する。移相器9071では位相のπ/2ずれた周波数
sの第2の正弦波を発生させ、乗算器908Iに出力
する。こうして乗算器908Iでは第1の正弦波をアナ
ログ信号IAで変調し、乗算器908Qでは第2の正弦
波をアナログ信号QAで変調し、どちらも加算器909
に出力する。加算器909はアナログ信号IAで変調さ
れた第1の正弦波とアナログ信号QAで変調された第2
の正弦波とを加算し、OFDM中間周波数信号を得る。
こうして得られた中間周波数信号は図示しない周波数変
換器により高調波に周波数変換され、帯域濾波器により
帯域濾波されて送信される。
【0008】図8のOFDM変調装置9000の各段の
出力の周波数スペクトルを図9に示す。図9の(a)
は、離散フーリエ逆変換器(IDFT)903の入出力
を示している。即ち、離散フーリエ逆変換器(IDF
T)903の出力並列信号In及びQn(0≦n≦N−
1)を並直列変換器(P/S)904I及び904Qで
それぞれディジタル直列信号列IR及びQRとした時の周
波数スペクトルであり、また、各周波数に対応する離散
フーリエ逆変換器(IDFT)903の入力番号kを合
わせて表示したものである。N本のキャリアはいずれも
ヌルシンボルでなく、パワー(振幅)が均一であるとし
た。ディジタル直列信号列I及びQDの周波数スペクト
ルも図9の(a)と同一である。
【0009】図9の(a)の周波数スペクトルを持つデ
ィジタル直列信号ID及びQDをディジタル/アナログ変
換したアナログ信号IA及びQAの周波数スペクトルは図
9の(b)のようである。これを周波数fsの正弦波で
直交変調した場合、図9の(c)のように周波数fs/2
+1/Tから3fs/2(=3N/2T)までの、幅f
s(=N/T)にN本のキャリアを有するOFDM信号が
得られる。
【0010】上記直交変調をディジタル回路で行うもの
として、例えば図10の様なOFDM変調装置9900
が知られている。伝送すべきシリアル信号列を直並列変
換器(S/P)901により並列信号とし、マッピング
回路902によるマッピングの後、N対のデータAk
k(0≦k≦N−1)として離散フーリエ逆変換器
(IDFT)903に出力する。離散フーリエ逆変換器
(IDFT)903は入力データをN個の複素数Ak
jBk(0≦k≦N−1、jは虚数単位)と扱い、離散
フーリエ逆変換し、N個の複素数In+jQnの実部
n、虚部Qn(0≦n≦N−1、jは虚数単位)として
出力する。
【0011】この2組の並列信号In及びQn(0≦n≦
N−1)を並直列変換器(P/S)904I及び904
Qでそれぞれディジタル直列信号列IR及びQRとする。
次に後述する方法によりガードインターバル(GI)が
GI挿入回路910I、910Qにより挿入されたディ
ジタル直列信号列ID及びQDが生成される。
【0012】次にディジタル直列信号列ID及びQDをそ
れぞれ4fsサンプラ920I及び920Qで周波数4
s、即ち時間間隔1/4Tのディジタル直列信号とす
る。ここで生成される信号は、ディジタル直列信号列I
D及びQDの各信号を4分割して4個の同じ振幅の信号と
したものである。一方、数値制御発振器(NCO)93
1により、余弦波発生器(cos)932、正弦波発生
器(sin)933から周波数fsの余弦波及び正弦波
の、時間間隔1/4Tのディジタル信号を発生させ、そ
れぞれ乗算器930I及び930Qに出力する。余弦波
発生器(cos)932及び正弦波発生器(sin)9
33のディジタル信号は例えば{1、0、−1、0}及
び{0、−1、0、1}である。乗算器930I及び9
30Qで、これらの信号と、ディジタル直列信号列ID
及びQDの各信号を4分割した信号との乗算をとること
で、位相のπ/2ずれた周波数fsの2つの正弦波とのデ
ィジタル直交変調がなされる。
【0013】乗算器930I及び930Qの出力はディ
ジタル/アナログ変換器(D/A)940I及び940
Qによりアナログ信号IA及びQAに変換され、低域濾波
器(LPF)950I及び950Qにて低域濾波され
る。このように得られた2つのアナログ信号を加算する
ことにより、中間周波数信号を得る。
【0014】図10のOFDM変調装置9900の各段
の出力の周波数スペクトルは次の通りである。離散フー
リエ逆変換器(IDFT)903の出力並列信号In
びQn(0≦n≦N−1)を並直列変換器(P/S)9
04I及び904Qでそれぞれディジタル直列信号列I
R及びQRとした時の周波数スペクトルは、図8のOFD
M変調装置9000と同様、図9の(a)である。ま
た、ディジタル直交変調ののち、ディジタル/アナログ
変換したアナログ信号IA及びQAの周波数スペクトルは
図9の(c)のようである。ここにおいてOFDM変調
装置9900における4fsサンプラ920I、920
Qの必要性が理解される。即ち、±3/2fsの帯域幅が
無ければ、上述のアナログ直交変調を用いたOFDM変
調装置と同様の中間周波数信号が得られないということ
である。
【0015】次に、従来のOFDM復調装置について述
べる。ガードインターバル(GI)を有するOFDM信
号の、OFDM方式の復調の概略を図11及び図12に
示す。図11は、アナログ直交復調部を用いたOFDM
復調装置9050のブロック図である。受信したOFD
M信号(受信波)を搬送波から分離するため、搬送波
(高調波)を発振器951により発生させ、乗算器95
2にて検波する。これを帯域濾波器(BPF)953に
かけて中間周波数信号とする。帯域濾波器(BPF)9
53の出力を直交復調部で復調する。
【0016】直交復調部は中間周波数信号を各々位相の
π/2ずれた正弦波と乗じる。即ち、発振器954にて
周波数fsの正弦波を発生させる。これを移相器955
で位相のπ/2ずれた正弦波を発生させる。こうして乗
算器956I、956Qにて、中間周波数信号がそれぞ
れ復調される。この2つの復調信号を低域濾波器(LP
F)957I、957Qにて低域濾波し、アナログ/デ
ィジタル変換器(A/D)958I、958Qにてディ
ジタル直列信号ID及びQDとする。
【0017】ディジタル直列信号ID及びQDはガードイ
ンターバル(GI)を含んでいるので、GI除去回路9
60I、960Qにてガードインターバル(GI)を除
いた、有効シンボルを形成するディジタル直列信号IR
及びQRを生成する。ディジタル直列信号IR及びQ
Rは、各々N個のディジタル信号から成る直列信号であ
る。このとき、ガードインターバル(GI)を除くた
め、例えば遅延回路と相関演算回路から形成される同期
回路959が必要となる。同期回路959は、周波数f
sの正弦波を発生させる発振器954の制御のためにも
使用される。
【0018】各々N個のディジタル信号から成るディジ
タル直列信号IR及びQRは、直並列変換器961I、9
61Qにより並列信号{I0、I1、…、IN-1}{Q0
1、…、QN-1}としてNポイント離散フーリエ変換器
(DFT)962に出力される。Nポイント離散フーリ
エ変換器(DFT)962は、N対のデータIn及びQn
をN個の複素数In+jQn(0≦n≦N−1、jは虚数
単位)として扱い、離散フーリエ変換し、N個の複素数
k+jBkを示すものとしてN対のデータAk及びB
k(0≦k≦N−1、jは虚数単位)を出力する。この
N対のデータA k及びBkが、N個のキャリアにより送信
されたN個の複素シンボルである。N対のデータAk
びBkからデマッピング回路963により信号が再生さ
れ、並直列変換器964によりディジタル直列信号とし
て復号される。
【0019】図11のOFDM復調装置9050の各段
の出力の周波数スペクトルは、図8のOFDM変調装置
9000の各段の出力の周波数スペクトルに対応してい
る。これを図9により説明する。図9の(c)は、帯域
濾波器(BPF)953の出力を示す。アナログ直交変
調によるOFDM復調装置9050は、図9の(c)の
ような、周波数帯域の中心がfsで、周波数帯域がfs/
2+1/Tから3fs/2までのfsの、中間周波数信号か
ら複素シンボルを復調するものである。
【0020】図9の(c)のような中間周波数信号を直
交復調すると、アナログ領域では図9の(b)のような
周波数スペクトルを持つアナログ信号が得られる。これ
をサンプリング周波数fsでアナログ/ディジタル変換
(A/D)すれば、図9の(a)のような周波数スペク
トルを持つディジタル信号が得られる。これを離散フー
リエ変換(DFT)することにより、複素シンボルが復
調される。
【0021】上記直交復調をディジタル回路で行うもの
として、例えば図12の様なOFDM復調装置9950
が知られている。受信したOFDM信号(受信波)を搬
送波から分離するため、搬送波(高調波)を発振器95
1により発生させ、乗算器952にて検波する。これを
帯域濾波器(BPF)953にかけて中間周波数信号と
する。帯域濾波器(BPF)953の出力を直交復調部
で復調する。
【0022】直交復調部は中間周波数信号をアナログ/
ディジタル変換器(A/D)970で周波数4fsでサ
ンプリングする。この周波数4fsのディジタル信号を
各々位相のπ/2ずれたディジタル正弦波と乗じる。即
ち、数値制御発振器(NCO)971にて制御された余
弦波発生器(cos)972及び正弦波発生器(si
n)973で周波数fsの位相のπ/2ずれた2つのディ
ジタル正弦波を発生させる。この2つのディジタル正弦
波は、例えば{1、0、−1、0}と{0、−1、0、
1}である。こうして乗算器974I、974Qにて、
ディジタル化された中間周波数信号がそれぞれ復調され
る。この2つの復調信号を低域濾波器(LPF)975
I、975Qにて低域濾波し、fsダウンサンプラ97
6I、976Qにて周波数4fsから周波数fsにダウン
サンプリングする。こうしてディジタル直列信号ID
びQDが得られる。
【0023】ディジタル直列信号ID及びQDはガードイ
ンターバル(GI)を含んでいるので、GI除去回路9
60I、960Qにてガードインターバル(GI)を除
いた、有効シンボルを形成するディジタル直列信号IR
及びQRを生成する。ディジタル直列信号IR及びQ
Rは、各々N個のディジタル信号から成る直列信号であ
る。このとき、ガードインターバル(GI)を除くた
め、例えば遅延回路と相関演算回路から形成される同期
回路959が必要となる。
【0024】以下は上述のアナログ直交復調によるOF
DM復調装置9050と同様である。即ち、各々N個の
ディジタル信号から成るディジタル直列信号IR及びQR
は、直並列変換器961I、961Qにより並列信号
{I0、I1、…、IN-1}{Q0、Q1、…、QN-1}とし
てNポイント離散フーリエ変換器(DFT)962に出
力される。Nポイント離散フーリエ変換器(DFT)9
62は、N対のデータI n及びQnをN個の複素数In
jQn(0≦n≦N−1、jは虚数単位)として扱い、
離散フーリエ変換し、N個の複素数Ak+jBkを示すも
のとしてN対のデータAk及びBk(0≦k≦N−1、j
は虚数単位)を出力する。このN対のデータAk及びBk
が、N個のキャリアにより送信されたN個の複素シンボ
ルである。N対のデータAk及びBkからデマッピング回
路963により信号が再生され、並直列変換器964に
よりディジタル直列信号として復号される。
【0025】図12のOFDM復調装置9950の各段
の出力の周波数スペクトルを図9で説明する。図9の
(c)は、周波数4fsによるアナログ/ディジタル変
換器(A/D)970の出力の、正周波数領域を示す。
ここにおいてサンプリング周波数が4fsであることが
理解される。即ち、中間周波数信号は、上述のアナログ
直交復調によるOFDM復調装置9050の中間周波数
信号をディジタル化した帯域(±3fs/2)が必要だか
らである。
【0026】図9の(c)のようなディジタル中間周波
数信号をディジタル直交復調すると、図9の(a)のよ
うな周波数スペクトルを持つディジタル信号が得られ
る。これを離散フーリエ変換(DFT)することによ
り、複素シンボルが復調される。
【0027】理論上はOFDM方式におけるキャリア
は、周波数間隔は1/T、帯域幅はN/T一杯のN本の使
用が可能である。しかし、隣接のチャネルとのガードバ
ンド(ヌルシンボルキャリアの周波数帯)が無い場合、
干渉により帯域両端のキャリアのシンボルが影響されて
しまう。そこで例えば512ポイント離散フーリエ逆変
換器を使用する場合、ヌルシンボルでない「有効キャリ
ア」を例えば448本とし、両側の32キャリアずつを
ガードバンド(ヌルシンボルキャリア)とすることが一
般的である。このガードバンド(ヌルシンボルキャリ
ア)は、図9の(c)において、キャリア番号N/2及
びN/2+1付近におかれる。以下、本明細書におい
て、単にN個の複素シンボルによるN個のキャリアとい
った場合には、このようなガードバンド(ヌルシンボル
キャリア)をキャリア番号N/2及びN/2+1付近に置
いたものをも含むものとする。
【0028】これに対し特開平7−226724号公報
では、次のような構成で、N本以下の「有効キャリア」
と、ガードバンド(ヌルシンボルキャリア)とからなる
合計2N本のキャリアを使用するOFDM変調装置及び
OFDM復調装置が提案されている。
【0029】特開平7−226724号公報記載の第1
のOFDM変調装置は、情報データと、実部及び虚部そ
れぞれN個以上のヌルシンボルとを2Nポイント高速フ
ーリエ逆変換器(IFFT)に入力し、サンプリング周
波数2fsで高速フーリエ逆変換(IFFT)し、2N
個の時間軸上の複素データの実部信号と虚部信号を取り
出す。つづいてさらにその2倍のサンプリング周波数4
sとしたのち低域濾波器(LPF)を通し、周波数fs
で直交変調して中間周波数を得る。これを高調波に変換
し、帯域濾波器を通して伝送するものである。
【0030】同じく特開平7−226724号公報記載
の第2のOFDM変調装置は、情報データと、実部及び
虚部それぞれ3N個以上のヌルシンボルとを4Nポイン
ト高速フーリエ逆変換器(IFFT)に入力し、サンプ
リング周波数4fsで高速フーリエ逆変換(IFFT)
し、4N個の時間軸上の複素データの実部信号と虚部信
号を取り出す。つづいて低域濾波器(LPF)を通し、
周波数fsで直交変調して中間周波数を得る。これを高
調波に変換し、帯域濾波器を通して伝送するものであ
る。
【0031】特開平7−226724号公報記載の第1
のOFDM復調装置は、中間周波数信号をサンプリング
周波数4fsでサンプリングし、直交復調ののち2fs
ウンサンプラでダウンサンプリングして周波数2fs
高速フーリエ変換(FFT)し、2N個の周波数軸上の
複素データからヌルシンボルでないN個の複素シンボル
を取り出すものである。
【0032】同じく特開平7−226724号公報記載
の第2のOFDM復調装置は、中間周波数信号をサンプ
リング周波数4fsでサンプリングし、直交復調ののち
周波数4fsで高速フーリエ変換(FFT)し、4N個
の周波数軸上の複素データからヌルシンボルでないN個
の複素シンボルを取り出すものである。これら第1、第
2のOFDM復調装置は、前記第1、第2のOFDM変
調装置に対応し、丁度逆の過程を順次行うものである。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サンプリン
グ周波数の変換(アップサンプリング及びダウンサンプ
リング)は必ずしも簡易な回路ではない。また、ヌルシ
ンボルを多数(3N個の複素数の扱い)4Nポイント高
速フーリエ逆変換器(IFFT)に入力すること、或い
は4Nポイント高速フーリエ変換器(FFT)を用いて
ヌルシンボルを多数(3N個の複素数の扱い)出力する
ことも決して効率的な手段ではない。
【0034】そこで本発明者らは、2Nポイント離散フ
ーリエ逆変換(IDFT)を使用し、キャリア番号及び
2Nポイント離散フーリエ逆変換(IDFT)の入出力
番号とそれらの係数を工夫することにより、図9の
(c)に類似した周波数スペクトルを持つ離散信号をい
わゆる直交変調部を使用しないまま容易に得ることに到
達し、キャリア数と離散フーリエ逆変換のポイント数の
一般化を経て、本発明を完成した。
【0035】また、周波数空間での係数設定により、デ
ィジタル/アナログ変換における周波数成分の高域劣化
を予め補償できることから、離散フーリエ逆変換におけ
る一定時間遅延を周波数空間での定数倍とすることとの
結合の着想に至った。
【0036】更に本発明者らは、2Nポイント離散フー
リエ変換(DFT)を使用し、キャリア番号及び2Nポ
イント離散フーリエ変換(DFT)の入出力番号とそれ
らの係数を工夫することにより、図9の(c)に類似し
た周波数スペクトルを持つ離散信号からいわゆる直交復
調部を使用しないまま復調することに到達し、やはりキ
ャリア数と離散フーリエ変換のポイント数の一般化を経
て、本発明を完成した。
【0037】よって本発明は、上記課題に鑑み、新規な
OFDM変調方式及びOFDM変調装置、並びに新規な
OFDM復調方式及びOFDM復調装置を提供すること
を目的とする。更に、高域劣化補償作用を持ち合わせ
た、新規なOFDM変調方式あるいはOFDM変調装置
を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】請求項1の手段によれ
ば、離散フーリエ逆変換手段を用い、ヌルシンボルを含
むN個の複素シンボル(ヌルシンボル以外の複素シンボ
ルはN'個、ただしN'≦N)によるガードバンドを含む
N個のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'
個)からなる中間周波数信号を生成する直交周波数分割
多重変調方式において、前記離散フーリエ逆変換手段が
Mポイント(M>2N')離散フーリエ逆変換手段であ
り、前記N'個のヌルシンボル以外の複素シンボルと、
それらの複素共役シンボルとを前記Mポイント離散フー
リエ逆変換手段に入力し、該Mポイント離散フーリエ逆
変換手段の実部出力のM個の時間軸信号を直列に並べる
ことでN個のキャリア(ガードバンド以外のキャリアは
N'個)からなる中間周波数信号を生成することを特徴
とする。なお、Mポイント離散フーリエ逆変換手段に
は、元の複素シンボルとその共役の、合わせて2N'個
のヌルシンボル以外の複素シンボルの他、M−2N'個
のヌルシンボルを入力する。ここで複素共役シンボルの
入力とは、実部が等しく虚部の符号が反転した複素数の
入力を意味する。また、ヌルシンボルの入力とは、その
位置のキャリアが存在しないようにするものであり、実
部及び虚部両方への0の入力を意味する。
【0039】請求項2に記載の手段によれば、請求項1
に記載の直交周波数分割多重変調方式において、Mポイ
ント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、直流成分
入力を0として0からM−1であり、前記離散フーリエ
逆変換手段のヌルシンボルでない各入力に対しαhに略
等しい数値(ただしαh=xh/sinxh、1≦h≦M/2
のときxh=πh/M、M/2+1≦h≦M−1のときx
h=π(M−h)/M)を乗じたのち離散フーリエ逆変換す
ることを特徴とする。ここで、離散フーリエ逆変換手段
の入力番号の直流成分入力が0とは、離散フーリエ逆変
換の一般式に対応するものである。また、N個のキャリ
ア番号kが本来の直流分相当を0というのも、Nポイン
ト離散フーリエ逆変換による変調の場合の、直流成分入
力番号0に当たるキャリア番号であるという意味であ
る。また、略等しいというのはディジタルデータの演算
において桁落ち(丸め誤差)を考慮してのことである。
【0040】請求項3に記載の手段によれば、離散フー
リエ逆変換手段を用い、N個の複素シンボルによるN個
のキャリアからなる中間周波数信号を生成する直交周波
数分割多重変調方式において、離散フーリエ逆変換手段
が2Nポイント離散フーリエ逆変換手段であり、N個の
複素シンボルと、それらの複素共役シンボルとを2Nポ
イント離散フーリエ逆変換手段に入力し、2Nポイント
離散フーリエ逆変換手段の実部出力の2N個の時間軸信
号を直列に並べることでN個のキャリアからなる中間周
波数信号を生成することを特徴とする。ここで複素共役
シンボルの入力とは、実部が等しく虚部の符号が反転し
た複素数の入力を意味する。
【0041】また、請求項4に記載の手段によれば、請
求項3に記載の直交周波数分割多重変調方式において、
2Nポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、
直流成分入力を0として0から2N−1であり、N個の
キャリア番号kが本来の直流分相当を0として0からN
−1であり、N個のキャリアを変調するための2Nポイ
ント離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対
し、1≦h≦N/2−1のときk=h+N/2となるキャ
リア番号kの複素シンボル、N/2≦h≦N−1のとき
k=h−N/2となるキャリア番号kの複素シンボル、
N+1≦h≦3N/2−1のときk=3N/2−hとなる
キャリア番号kの複素シンボルの複素共役シンボル、3
N/2≦h≦2N−1のときk=5N/2−hとなるキャ
リア番号kの複素シンボルの複素共役シンボル、hが0
又はNのときヌルシンボルであることを特徴とする。こ
こで、離散フーリエ逆変換手段の入力番号の直流成分入
力が0とは、離散フーリエ逆変換の一般式に対応するも
のである。また、N個のキャリア番号kが本来の直流分
相当を0というのも、Nポイント離散フーリエ逆変換に
よる変調の場合の、直流成分入力番号0に当たるキャリ
ア番号であるという意味である。また、ヌルシンボルと
は実部虚部ともに0のシンボルである。
【0042】また、請求項5に記載の手段によれば、請
求項3又は請求項4に記載の直交周波数分割多重変調方
式において、2Nポイント離散フーリエ逆変換手段の入
力番号hが、直流成分入力を0として0から2N−1で
あり、離散フーリエ逆変換手段のヌルシンボルでない各
入力(入力番号をhとして1≦h≦N−1又はN+1≦
h≦2N−1)に対しαhに略等しい数値(ただしαh
h/sinxh、1≦h≦N−1のときxh=πh/2N、N
+1≦h≦2N−1のときxh=π(2N−h)/2N)を
乗じたのち離散フーリエ逆変換することを特徴とする。
ここで略等しいとは、ディジタルデータの演算において
桁落ち(丸め誤差)を考慮してのことである。尚、この
係数はディジタル/アナログ変換時の各周波数成分の比
が本質であり、全体として定数倍することは本発明に包
含される。
【0043】また、請求項6に記載の手段によれば、離
散フーリエ逆変換手段を用い、ヌルシンボルを含むN個
の複素シンボル(ヌルシンボル以外の複素シンボルは
N'個、ただしN'≦N)によるガードバンドを含むN個
のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)か
らなる中間周波数信号を生成する直交周波数分割多重変
調方式において、前記離散フーリエ逆変換手段がMポイ
ント(M>N')離散フーリエ逆変換手段であり、該M
ポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、直流
成分入力を0として0からM−1であり、前記N'個の
キャリア番号kが本来の直流分相当を0として0から
N'−1であり、前記N'個の複素シンボルを前記N'個
のキャリア番号kを用いてA(k)とし、前記N'個の複
素シンボルA(k)の複素共役シンボルをA*(k)とし、
前記N'個のキャリアを変調するための前記Mポイント
離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対し、 P(h)+P(h+M)+j{P(h)−P(h+M)}expj
πh/M、 ただし、複素数P(h)は、 h0+1≦h≦N'/2+h0−1のとき P(h)=A(h+N'/2−h0)、 N'/2+h0≦h≦N'+h0のとき P(h)=A(h−N'/2−h0)、 2M−N'−h0≦h≦2M−N'/2−h0のとき P(h)=A*(2M−N'/2−h−h0)、 2M−N'/2−h0+1≦h≦2M−h0−1のとき P(h)=A*(2M+N'/2−h−h0)、 hがそれ以外のときP(h)=0(ヌル)、 ただしjは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、であり、
前記Mポイント離散フーリエ逆変換手段のM個の実部出
力及びM個の虚部出力を交互に取り出した2M個の直列
信号をN'個のキャリア(ガードバンドを含めてN個)
からなる中間周波数信号とすることを特徴とする。
【0044】また、請求項7に記載の手段によれば、離
散フーリエ逆変換手段を用い、ヌルシンボルを含むN個
の複素シンボル(ヌルシンボル以外の複素シンボルは
N'個、ただしN'≦N)によるガードバンドを含むN個
のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)か
らなる中間周波数信号を生成する直交周波数分割多重変
調方式において、前記離散フーリエ逆変換手段がMポイ
ント(M>N')離散フーリエ逆変換手段であり、該M
ポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、直流
成分入力を0として0からM−1であり、前記N'個の
キャリア番号kが本来の直流分相当を0として0から
N'−1であり、前記N'個の複素シンボルを前記N'個
のキャリア番号kを用いてA(k)とし、前記N'個の複
素シンボルA(k)の複素共役シンボルをA*(k)とし、
前記N'個のキャリアを変調するための前記Mポイント
離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対し、 αhP(h)+αh+MP(h+M)+j{αhP(h)−αh+M
(h+M)}expjπh/M ただし、複素数P(h)は、 h0+1≦h≦N'/2+h0−1のとき P(h)=A(h+N'/2−h0)、 N'/2+h0≦h≦N'+h0のとき P(h)=A(h−N'/2−h0)、 2M−N'−h0≦h≦2M−N'/2−h0のとき P(h)=A*(2M−N'/2−h−h0)、 2M−N'/2−h0+1≦h≦2M−h0−1のとき P(h)=A*(2M+N'/2−h−h0)、 hがそれ以外のときP(h)=0(ヌル)、 ただしjは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、αh=xh
/sinxh(1≦h≦Mのときxh=πh/2M、M+1≦
h≦2M−1のときxh=π(2M−h)/2M)、であ
り、前記Mポイント離散フーリエ逆変換手段のM個の実
部出力及びM個の虚部出力を交互に取り出した2M個の
直列信号をN'個のキャリア(ガードバンドを含めてN
個)からなる中間周波数信号とすることを特徴とする。
尚、各周波数成分の比が本質であり、全体として定数倍
することは本発明に包含される。
【0045】また、請求項8に記載の手段によれば、離
散フーリエ逆変換手段を用い、N個の複素シンボルによ
るN個のキャリアからなる中間周波数信号を生成する直
交周波数分割多重変調方式において、離散フーリエ逆変
換手段がNポイント離散フーリエ逆変換手段であり、N
ポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、直流
成分入力を0として0からN−1であり、N個のキャリ
ア番号kが本来の直流分相当を0として0からN−1で
あり、N個の複素シンボルをN個のキャリア番号kを用
いてA(k)とし、N個の複素シンボルA(k)の複素共役
シンボルをA*(k)とし、N個のキャリアを変調するた
めのNポイント離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力
番号hに対し、h=0のとき0(ヌル)、1≦h≦N/
2−1のときA(h+N/2)+A*(N/2−h)+j{A
(h+N/2)−A*(N/2−h)}exp(jπh/N)、h=
N/2のとき2A*(0)、N/2+1≦h≦N−1のとき
A(h−N/2)+A*(3N/2−h)+j{A(h−N/2)
−A*(3N/2−h)}exp(jπh/N)、ただしjは虚数
単位、であり、Nポイント離散フーリエ逆変換手段のN
個の実部出力及びN個の虚部出力を交互に取り出した2
N個の直列信号をN個のキャリアからなる中間周波数信
号とすることを特徴とする。尚、各周波数成分の比が本
質であり、全体として定数倍することは本発明に包含さ
れる。
【0046】更に、請求項9に記載の手段によれば、離
散フーリエ逆変換手段を用い、N個の複素シンボルによ
るN個のキャリアからなる中間周波数信号を生成する直
交周波数分割多重変調方式において、離散フーリエ逆変
換手段がNポイント離散フーリエ逆変換手段であり、N
ポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、直流
成分入力を0として0からN−1であり、N個のキャリ
ア番号kが本来の直流分相当を0として0からN−1で
あり、N個の複素シンボルをN個のキャリア番号kを用
いてA(k)とし、N個の複素シンボルA(k)の複素共役
シンボルをA*(k)とし、N個のキャリアを変調するた
めのNポイント離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力
番号hに対し、h=0のとき0(ヌル)、1≦h≦N/
2−1のときαhA(h+N/2)+αh+N*(N/2−h)
+j{αhA(h+N/2)−αh+N *(N/2−h)}exp
(jπh/N)、h=N/2のときA*(0)π/√2、N/2
+1≦h≦N−1のときαhA(h−N/2)+αh+N
*(3N/2−h)+j{αhA(h−N/2)−αh+N*(3
N/2−h)}exp(jπh/N)、ただしjは虚数単位、α
h=xh/sinxh(1≦h≦N−1のときxh=πh/2
N、N+1≦h≦2N−1のときxh=π(2N−h)/2
N)、であり、Nポイント離散フーリエ逆変換手段のN
個の実部出力及びN個の虚部出力を交互に取り出した2
N個の直列信号をN個のキャリアからなる中間周波数信
号とすることを特徴とする。√2は2の平方根である。
尚、この係数はディジタル/アナログ変換時の各周波数
成分の比が本質であり、全体として定数倍することは本
発明に包含される。
【0047】請求項10乃至請求項18は、請求項1乃
至請求項9の直交周波数分割多重変調方式を適用して直
交周波数分割多重変調装置としたものである。尚、各周
波数成分の比が本質であり、全体として定数倍すること
は本発明に包含されることはいずれの請求項においても
同様である。
【0048】上述は変調方式であったが、以下は対応す
る復調に関する発明である。即ち、請求項19に記載の
手段によれば、N個の複素シンボル(ヌルシンボル以外
の複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるN個の
キャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)から
なる、帯域幅fs(ガードバンドを含む、ガードハンド
を含まない部分はN'fs/N)のOFDM信号からN個
の複素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調方式
において、前記OFDM信号を最高周波数がN'fs/N
以下の中間周波数信号に周波数変換する検波及び周波数
変換手段と、前記中間周波数信号をサンプリング周波数
Mfs/N(M>2N')でアナログ/ディジタル変換す
るアナログ/ディジタル変換手段と、Mポイント離散フ
ーリエ変換手段とを有し、前記M個のディジタル信号、
M個のヌル信号とを、前記Mポイント離散フーリエ変換
手段の実部及び虚部にそれぞれ入力し、該Mポイント離
散フーリエ変換手段の出力のM個の複素シンボルから
N'個の複素シンボルを選択することでN個のキャリア
(ガードバンド以外のキャリアはN'個)からなるOF
DM信号からN個の複素シンボル(ヌルシンボル以外の
複素シンボルはN'個)を復調することを特徴とする。
【0049】請求項20に記載の手段によれば、N個の
複素シンボルによるN個のキャリアからなる、帯域幅f
sのOFDM信号からN個の複素シンボルを復調する直
交周波数分割多重復調方式において、前記OFDM信号
を最高周波数がfs以下の中間周波数信号に周波数変換
する検波及び周波数変換手段と、前記中間周波数信号を
サンプリング周波数2fsでアナログ/ディジタル変換
するアナログ/ディジタル変換手段と、2Nポイント離
散フーリエ変換手段とを有し、前記2N個のディジタル
信号と、2N個のヌル信号とを、前記2Nポイント離散
フーリエ変換手段の実部及び虚部にそれぞれ入力し、該
2Nポイント離散フーリエ変換手段の出力の2N個の複
素シンボルからN個の複素シンボルを選択することでN
個のキャリアからなるOFDM信号からN個の複素シン
ボルを復調することを特徴とする。
【0050】また、請求項21に記載の手段によれば、
請求項20に記載の直交周波数分割多重復調方式におい
て、前記2Nポイント離散フーリエ変換手段の出力番号
hが、直流成分出力を0として0から2N−1であり、
前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
て0からN−1であり、前記N個の複素シンボルが、キ
ャリア番号kに対し、0≦k≦N/2−1のときh=k
+N/2となる前記2Nポイント離散フーリエ変換手段
の出力番号hの出力の複素シンボル、N/2+1≦k≦
N−1のときh=k−N/2となる前記2Nポイント離
散フーリエ変換手段の出力番号hの出力の複素シンボル
であることを特徴とする。ここで、離散フーリエ変換手
段の出力番号の直流成分出力が0とは、離散フーリエ変
換の一般式に対応するものである。また、N個のキャリ
ア番号kが本来の直流分相当を0というのも、Nポイン
ト離散フーリエ変換による復調の場合の、直流成分出力
番号0に当たるキャリア番号であるという意味である。
【0051】また、請求項22に記載の手段によれば、
N個の複素シンボル(ヌルシンボル以外の複素シンボル
はN'個、ただしN'≦N)によるN個のキャリア(ガー
ドバンド以外のキャリアはN'個)からなる、帯域幅fs
(ガードバンドを含む、ガードハンドを含まない部分は
N'fs/N)のOFDM信号からN個の複素シンボルを
復調する直交周波数分割多重復調方式において、前記O
FDM信号を最高周波数がN'fs/N以下の中間周波数
信号に周波数変換する検波及び周波数変換手段と、前記
中間周波数信号をサンプリング周波数2Mfs/N(M>
N')でアナログ/ディジタル変換するアナログ/ディ
ジタル変換手段と、Mポイント離散フーリエ変換手段と
を有し、前記Mポイント離散フーリエ変換手段の出力番
号hが、直流成分出力を0として0からM−1であり、
前記N'個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0と
して0からN'−1であり、前記2M個のディジタル信
号を{r0、r1、r2、r3、…、r2M-2、r2M-1}とし
たとき、前記Mポイント離散フーリエ変換手段の実部及
び虚部に{r0、r2、…、r2M-2}及び{r1、r3
…、r2M-1}と入力し、前記Mポイント離散フーリエ変
換手段の出力のM個の複素シンボルP(h)(0≦h≦M
−1)から、前記N'個の複素シンボルA(k)が、キャ
リア番号kに対し、 P(h)+P*(h+M)−j{P(h)−P*(h+M)}exp
(−jπh/M)、 ただし、0≦k≦N'/2のときh=k+N'/2+h0
N'/2+1≦k≦N'−1のとき、h=k−N'/2+h0
としたものであり、P*(h+M)はP(h+M)の共役複
素シンボル、jは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、と
複素演算を行うことにより、N'個のキャリア(ガード
バンドを含めてN個)からなるOFDM信号からN'個
の複素シンボルA(k)(0≦k≦N'−1、ヌルシンボ
ルを含めればN個の複素シンボル)を復調することを特
徴とする。
【0052】また、請求項23に記載の手段によれば、
N個の複素シンボルによるN個のキャリアからなる、帯
域幅fsのOFDM信号からN個の複素シンボルを復調
する直交周波数分割多重復調方式において、前記OFD
M信号を最高周波数がfs以下の中間周波数信号に周波
数変換する検波及び周波数変換手段と、前記中間周波数
信号をサンプリング周波数2fsでアナログ/ディジタ
ル変換するアナログ/ディジタル変換手段と、Nポイン
ト離散フーリエ変換手段とを有し、前記Nポイント離散
フーリエ変換手段の出力番号hが、直流成分出力を0と
して0からN−1であり、前記N個のキャリア番号kが
本来の直流分相当を0として0からN−1であり、前記
2N個のディジタル信号を{r0、r1、r2、r3、…、
2N-2、r2N-1}としたとき、前記Nポイント離散フー
リエ変換手段の実部及び虚部に{r0、r2、…、
2N-2}及び{r1、r3、…、r2N-1}と入力し、前記
Nポイント離散フーリエ変換手段の出力のN個の複素シ
ンボルP(h)(0≦h≦N−1)から、前記N個の複素
シンボルA(k)が、キャリア番号kに対し、0≦k≦N
/2−1のときA(k)=P(k+N/2)+P*(N/2−k)
−{P(k+N/2)−P*(N/2−k)}exp(−jπk/
N)、N/2+1≦k≦N−1のときA(k)=P(k−N/
2)+P*(3N/2−k)+{P(k−N/2)−P*(3N/
2−k)}exp(−jπk/N)、ただしjは虚数単位、と
複素演算を行うことにより、N個のキャリアからなるO
FDM信号からN個の複素シンボルA(k)(0≦k≦N
−1)を復調することを特徴とする。
【0053】請求項24乃至請求項28は、請求項19
乃至請求項23の直交周波数分割多重復調方式を適用し
て直交周波数分割多重復調装置としたものである。尚、
各周波数成分(復調された複素シンボル)の比(実部及
び虚部それぞれ)が本質であり、全体として定数倍する
ことは本発明に包含されることはいずれの請求項におい
ても同様である。
【0054】
【作用及び発明の効果】まず、本発明のOFDM変調方
式の概念を図2を用いて説明する。簡単のため、ヌルシ
ンボルキャリアを考えず、N個全て有効シンボルによる
ものを説明する。
【0055】Nポイント離散フーリエ逆変換により図2
の(b)のような周波数スペクトルを持つ信号が得られ
たとする。尚、時間軸出力を周波数fs(時間間隔1/
T)で直列に並べたものとする。こののち、周波数fs/
2(=N/2T)で直交変調すれば図2の(a)のよう
な周波数スペクトルとなる。これは帯域として±fs
れば良く、これは周波数2fs(時間間隔1/2T)のデ
ィジタル回路で達成することができる。即ち、2Nポイ
ント離散フーリエ逆変換により、図2の(a)に示す通
り、本来のキャリア番号k(0≦k≦N−1)に対し、
IDFT入力番号h(0≦h≦2N−1)を対応させ、
複素共役対称に入力すれば、従来のNポイント離散フー
リエ逆変換ののち周波数fs/2で直交変調した信号が直
接得られる。(請求項3、12)
【0056】これを数式を用いて説明する。目標である
アナログ信号FA(t)は、キャリア番号kと、時間tを用
い、jを虚数単位として次のように示される。
【数1】
【0057】尚、Re、Imは複素数の実部、虚部を示し、
fkはキャリア番号kのキャリアの周波数、A(k)は、キャ
リア番号kのキャリアによって送信される複素シンボル
である。また、係数の煩雑さを避けるため、≡を用いて
「定数倍に比例」を表示するものとする。式(1)は、
各キャリアの周波数fkが整数比のとき、OFDM変調波
を示す式となる。
【0058】OFDM変調波においては、キャリア番号
k=0を中心周波数として各キャリアの周波数fkを次の
ように示すことが一般的である。
【数2】
【0059】すると、式(1)は次のように変形でき
る。
【数3】
【0060】このアナログ信号は、ディジタル領域では
次の通り簡略化できる。即ち、キャリア数Nで有効シン
ボル長Tを分割し、周波数fs=N/Tでサンプリングす
れば、t=nT/Nと置き換えて、次の通りである。
【数4】
【0061】式(4)の2箇所のシグマが、次式の通
り、N個の複素シンボルA(k)(0≦k≦N−1)の離散
フーリエ逆変換により得られるN個の複素数a(n)(0≦
n≦N−1)に等しい。
【数5】
【0062】さて、図2の(a)の周波数スペクトルを
実現するため、次の通り2Nポイント離散フーリエ逆変
換することを考える。まず、2Nポイント離散フーリエ
逆変換の入力を、入力番号h(0≦h≦2N−1)に対
してP(h)、出力を出力番号m(0≦m≦2N−1)に対
してp(m)とおく。即ち、次の通りである。
【数6】
【0063】今、請求項4に示す様な、A(k)とP(h)の対
応をとる。即ち、次の通りである。
【数7】
【0064】ここから容易に次の関係式を導くことがで
きる。尚、共役複素数或いは複素共役シンボルを示すも
のとして上線をも用いるものとする。
【数8】
【0065】式(8)を使って式(6)を変形すると以
下のようになる。
【数9】
【0066】式(9)は、2N個の複素シンボルP(h)の
離散フーリエ逆変換である2N個のp(m)が、虚部を有し
ないことを意味する。即ち、2N個の複素シンボルP(h)
の離散フーリエ逆変換すると、虚部出力はことごとく0
である。式(7)を使用して式(9)のシグマを計算す
る。
【数10】
【0067】一方、式(3)で、t=mT/2Nでサンプ
リングし、fc=fs/2=N/2Tとすれば、得られるデ
ィジタル信号F2D(m)は次の通りである。
【数11】
【0068】式(10)と式(11)は以下の条件で定
数倍で一致する(請求項4、13)。
【数12】
【0069】通常A(N/2)はガードバンドとしてヌルシン
ボルであるので問題とならない。
【0070】以上の議論を再考すると、離散フーリエ逆
変換のポイント数は、N個の複素シンボルのうちガード
バンドにあたる部分(キャリア番号N/2とそれより小
さなキャリア番号近傍と、キャリア番号N/2+1とそ
れより大きなキャリア番号近傍)を除いて、離散フーリ
エ逆変換のポイント数の半分未満であれば良いことが容
易に理解できる。即ち、キャリア番号N/2とそれより
小さなキャリア番号近傍と、キャリア番号N/2+1と
それより大きなキャリア番号近傍の、ガードバンドを形
成するヌルシンボルキャリアを除いたN'本のキャリア
により、実質N'個の複素シンボルを送信するのであれ
ば、離散フーリエ逆変換のポイント数Mは、M>2N'
であれば良い。このとき、N'本のキャリアの生成位置
は、離散フーリエ逆変換の出力番号hに対し、h0+1
≦h≦h0+N'位置であれば良い。ただし0≦h0≦M/
2−N'−1である。即ち、上述までの議論は、M/2−
1=N'=N−1であったため、h0=0と限定していた
に過ぎない。今述べた一般化においては、h0はキャリ
アの周波数シフトに相当し、設計により適切なM、N'
と共にh0を設定することができる。(請求項1、1
0)
【0071】次に、本発明のOFDM変調における第2
の概念を図4を用いて説明する。良く知られているよう
に、ディジタル/アナログ変換において、周波数fに対
応した劣化が起こる。ディジタル信号の時間間隔をτと
おくと、f=±nτ(nは自然数)で0となる図4のよ
うな関数をとる。よって、離散フーリエ逆変換手段の各
キャリアに対応する入力に適当な数値を乗ずることによ
り、ディジタル/アナログ変換時の高域劣化を予め補償
することができるので、上述のMポイント、或いは2N
ポイント離散フーリエ逆変換と組み合わせることは有用
である。(請求項2、5、11、14)
【0072】更に、本発明のOFDM変調における第3
の概念を説明する。良く知られているように、複素共役
対称な複素数の入力による離散フーリエ逆変換は、入力
を工夫することにより、ポイント数を半分にした離散フ
ーリエ逆変換により算出することができる。実際、式
(6)のp(m)を時間間引きにより、m=2z、m=2z
+1(0≦z≦N−1)に分けると、次式が成立する。
【数13】
【0073】p(m)は虚部を持たないから、p(2z)、p(2z+
1)も虚部を持たない。ここで次の置き換えを行う。
【数14】
【0074】式(14−1)、(14−2)を用いて
(13−1)+j(13−2)を作れば、次の通りであ
る。
【数15】
【0075】p(2z)及びp(2z+1)はどちらも実数であるか
ら、式(15)は、N個の複素シンボルPev(h)+jPod(h)
(0≦h≦N−1)から、Nポイント離散フーリエ逆変
換により、実部にp(2z)、虚部にp(2z+1)が出力されるこ
とを意味する。入力はPev(h)+jPod(h)(0≦h≦N−
1)を式(7)、式(14−1)、式(14−2)から
求めれば良い。(請求項6、8、15、17)
【0076】更にこの場合、D/Aにおける高域劣化補
償は、実質的にはP(h)、P(h+N)について係数を設定すれ
ば良い。即ち、劣化補償しない場合のPev(h)+jPod(h)を
P(h)、P(h+N)で示した式において、P(h)、P(h+N)をαhP
(h)、αh+NP(h+N)、ただしjは虚数単位、αh=xh/sin
h(1≦h≦N−1のときxh=πh/2N、N+1≦
h≦2N−1のときxh=π(2N−h)/2N)、に置き
換えれば良い。(請求項7、9、16、18)
【0077】次に、本発明のOFDM復調の概念を図2
を用いて説明する。OFDM変調と同様、まず、ヌルシ
ンボルキャリアを考えず、N個全て有効シンボルによる
ものを説明する。ただし、キャリア番号k=N/2のみ
はヌルシンボルキャリアになる。
【0078】検波及び周波数変換手段、並びにサンプリ
ング周波数2fsのアナログ/ディジタル変換手段によ
り、N個の複素シンボルによるN個のキャリアからな
る、帯域幅fsのOFDM信号は図2の(a)のような
周波数スペクトルを持つディジタル信号に変換される。
こののち、周波数fs/2(=N/2T)で直交復調すれ
ば図2の(b)のような周波数スペクトルとなる。即
ち、本発明の、OFDM信号を最高周波数がfs以下の
中間周波数信号に周波数変換することは、図2の(b)
のような周波数スペクトルをもつディジタル信号を周波
数fs/2(=N/2T)で直交変調したものと同等であ
ることが判る。よって、図2の(a)のような周波数ス
ペクトルのディジタル信号を2Nポイント離散フーリエ
変換すれば図2の(b)のような周波数スペクトルのデ
ィジタル信号をNポイント離散フーリエ変換したものと
同一の結果が得られるはずである。以下、これを説明す
る。
【0079】検波及び周波数変換手段により最高周波数
がfs以下となった中間周波数信号(アナログ信号)F
A(t)は、キャリア番号kと、時間tを用い、jを虚数単
位として次のように示される。
【数16】
【0080】これは式(1)と全く同様である。よって
前述と全く同様の議論により、中間周波数信号が式
(3)でfc=fs/2=N/2Tとしたアナログ信号であ
り、t=mT/2Nでサンプリングすることにより、関係
式(9)で、本来のN個の複素シンボルA(k)と対応づけ
られる2N個のP(h)を離散フーリエ逆変換した2N個の
p(m)の実部と等しいことを次に示す。式(11)を再掲
すれば、
【数17】
【0081】このF2D(m)をそのままp(m)とする。即
ち、複素数p(m)を虚部が0(0≦m≦2N−1)とすれ
ば、p(m)の離散フーリエ変換P(h)(0≦h≦2N−1)
について、次の関係式が一般に成り立つ。尚、上線で共
役複素数或いは複素共役シンボルを示すものとする。
【数18】
【0082】式(18)を利用して、p(m)をP(h)で表し
たのち変形する。この際、P(0)=P(N)=0と仮定する
と、次の通り、p(m)(0≦m≦2N−1)は実数とな
る。
【数19】
【0083】P(0)=0は、図2の(a)の通り実現可能
であり、P(N)=0は、A(N/2)=0、即ちキャリア番号k
=N/2がヌルシンボルであれば実現可能である。キャ
リア番号k=N/2は通常のOFDM方式ではガードバ
ンドであるので問題なく実現できる。よって、図2の
(a)の通りA(k)とP(h)の対応をとればよい。
【数20】
【0084】式(20)のような対応があれば、式(1
9)のシグマは、次の通り式(17)と一致する。
【数21】
【0085】以上から、次のように、N本のキャリアか
ら成る帯域fsのOFDM信号を周波数fs以下に周波数
変換し、時間間隔T/2Nでサンプリングしたディジタ
ル信号F2D(m)を実部、0を虚部に入力して2Nポイン
ト離散フーリエ変換し、P(h)(0≦h≦2N−1)とす
れば、式(20)の対応により複素シンボルA(k)(0≦
k≦N−1)が復調できる。
【数22】
【0086】次に、本発明のOFDM復調の第2の概念
を説明する。これは変調側で述べたのと同様に、離散フ
ーリエ変換のポイント数を半分にすることである。
【0087】まず変調側の立場を再考する。式(13−
1)、式(13−2)を再掲すれば、次の通りである。
【数23】
【0088】p(m)は虚部を持たないから、p(2z)、p(2z+
1)も虚部を持たない。ここで式(14−1)、(14−
2)の置き換えを行う。再掲すれば、次の通りである。
【数24】
【0089】式(14−1)、(14−2)を用いて
(13−1)+j(13−2)を作れば、式(15)と
なった。再掲すれば次の通りである。
【数25】
【0090】p(2z)及びp(2z+1)はどちらも実数であるか
ら、式(15)は、N個の複素シンボルPev(h)+jPod(h)
(0≦h≦N−1)から、Nポイント離散フーリエ逆変
換により、実部にp(2z)、虚部にp(2z+1)が出力されるこ
とを意味する。
【0091】これを復調側の立場から考える。式(2
2)によるp(m)(0≦m≦2N−1)から、p(2z)及びp
(2z+1)(0≦z≦N−1)が求められたとする。これを
次式の通りNポイント離散フーリエ変換する。
【数26】
【0092】当然、2P'(h)=Pev(h)+jPod(h)(0≦h
≦N−1)である。ところが、P'(N−h)の複素共役に
ついて、次の関係が成り立つ。
【数27】
【0093】よってP'(h)と、P'(N−h)の複素共役と
から、Pev(h)とPod(h)が求められる。ここから、式(1
8)、式(20)を利用して次の式が成立する。
【数28】
【0094】式(28)の左辺、右辺の比を替え、P'
(h)をP(h)と書き替え、共役複素数を*で示せば、請求項
23、請求項28が成立することが判る。尚、A(N/2)=
0、即ちキャリア番号k=N/2がヌルシンボルであれ
ば実現可能であることは第1の復調方式と同様である。
【0095】以上の議論を再考すると、離散フーリエ逆
変換のポイント数は、N個の複素シンボルのうちガード
バンドにあたる部分(キャリア番号N/2とそれより小
さなキャリア番号近傍と、キャリア番号N/2+1とそ
れより大きなキャリア番号近傍)を除いて、離散フーリ
エ逆変換のポイント数未満であれば良いことが容易に理
解できる。即ち、キャリア番号N/2とそれより小さな
キャリア番号近傍と、キャリア番号N/2+1とそれよ
り大きなキャリア番号近傍の、ガードバンドを形成する
ヌルシンボルキャリアを除いたN'本のキャリアによ
り、実質N'個の複素シンボルを送信するのであれば、
離散フーリエ逆変換のポイント数Mは、M>N'であれ
ば良い。このとき、N'本のキャリアの生成位置は、離
散フーリエ逆変換の出力番号hに対し、h0+1≦h≦
0+N'位置であれば良い。ただし0≦h0≦M−N'−
1である。即ち、上述までの議論は、M−1=N'=N
−1であったため、h0=0と限定していたに過ぎな
い。今述べた一般化においては、h0はキャリアの周波
数シフトに相当し、設計により適切なM、N'と共にh0
を設定することができる。(請求項19、24)
【0096】この方式はキャリア番号で一義的に定義す
ることができ、且つこのような変調方式又は復調方式を
用いたOFDM変調装置又はOFDM復調装置は、従来
のOFDM変調装置又はOFDM復調装置に比べ、装置
全体としての構成を小さくすることができる。尚、上述
の係数はディジタルデータであるため、本来有るべきア
ナログ数値に略等しいディジタル数値であれば十分であ
る。
【0097】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
図を用いて説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定
されるものではない。
【0098】〔第1実施例〕図1は本発明の具体的な第
1の実施例に係るOFDM変調装置100の要部を示す
ブロック図である。本発明ではキャリア数Nを2の階乗
とし、離散フーリエ逆変換器として高速フーリエ逆変換
(Inverse Fast Fourier Transform,IFFT)装置を
用いることが可能である。
【0099】OFDM変調装置100の構成は次の通り
である。伝送すべきシリアル信号列を直並列変換器(S
/P)101によりパラレル並列信号とし、マッピング
回路102によるマッピングののち、N対のデータAk
及びBk(0≦k≦N−1)が共役信号生成及び対応変
換回路103に出力される。共役信号生成及び対応変換
回路103は、N対のデータAk及びBk(0≦k≦N−
1)から、2N対のデータRh及びSh(0≦h≦2N−
1)を、後述の対応により2Nポイント離散フーリエ逆
変換器(IDFT)104に出力する。2Nポイント離
散フーリエ逆変換器(IDFT)104は離散フーリエ
逆変換演算を行い、その2N個の実部出力がディジタル
並列信号rm(0≦m≦2N−1)として並直列変換器
(P/S)105に出力される。並直列変換器(P/
S)105は並直列変換を行い、ディジタル直列信号が
GI挿入回路106に出力される。GI挿入回路106
でガードインターバル(GI)が挿入されたのち、ディ
ジタル/アナログ変換器(D/A)107でアナログ信
号に変換され、低域濾波器(LPF)108で周波数f
s以下の成分のみ濾波され、中間周波数信号が得られ
る。こうして得られた中間周波数信号は図示しない周波
数変換器により高調波に周波数変換されて送信される。
【0100】共役信号生成及び対応変換回路103にお
ける、N対のデータAk及びBk(0≦k≦N−1)と、
2N対のデータRh及びSh(0≦h≦2N−1)との対
応は以下の通りである。 h=0のとき R0=0,S0=0 1≦h≦N/2−1のとき Rh=Ah+N/2,Sh=Bh+N/2 N/2≦h≦Nのとき Rh=Ah-N/2,Sh=Bh-N/2 h=Nのとき RN=0,SN=0 N+1≦h≦3N/2−1のとき Rh=A3N/2-h,Sh=−B3N/2-h 3N/2≦h≦2N−1のとき Rh=A5N/2-h,Sh=−B5N/2-h
【0101】このように生成された2N対のデータRh
及びSh(0≦h≦2N−1)を、2Nポイント離散フ
ーリエ逆変換器(IDFT)104は、2N個の複素数
h+jSh(0≦h≦2N−1、jは虚数単位)として
離散フーリエ逆変換する。これは図2の(a)に示すよ
うに、各入力番号hに、本来のキャリア番号をN/2だ
けシフトしたものと、その複素共役対称な入力である。
よって上述の議論の通り、2Nポイント離散フーリエ逆
変換器(IDFT)104の出力である2N個の複素数
h+jsh(0≦h≦2N−1、jは虚数単位)のう
ち、実部のみを直列に並べたものは、N対のデータAk
及びBk(0≦k≦N−1)をN個の複素数Ak+jBk
をNポイント離散フーリエ逆変換したのち周波数fs/2
で直交変調したものと同一である。尚、sh(0≦h≦
2N−1)は丸め誤差が無ければすべて0である。
【0102】以上のように、本実施例は、周波数2fs
のディジタル回路で、数値制御発振器(NCO)或い
は、fsから4fsの周波数変換(アップサンプリング)
を必要としない、即ち、直交変調部の無い、ディジタル
直交変調によるOFDM変調装置が構成できる。このO
FDM変調装置は、従来のディジタル直交変調部を有す
るOFDM変調装置と比較し、全体として小規模な回路
構成とすることができる。
【0103】〔第2実施例〕図3は本発明の具体的な第
2の実施例に係るOFDM変調装置200の要部を示す
ブロック図である。本実施例においてもキャリア数Nを
2の階乗とし、離散フーリエ逆変換器として高速フーリ
エ逆変換(Inverse Fast Fourier Transform,IFF
T)装置を用いることが可能である。
【0104】図3のOFDM変調装置200は、図1の
OFDM変調装置100に、2N−2個の前補償器11
0−1、…、110−(N−1)、110−(N+
1)、…、110−(2N−1)、120−1、…、1
20−(N−1)、120−(N+1)、…、120−
(2N−1)を加えたほかは、全く同一の構成である。
2N−2個の前補償器110−1、…、110−(N−
1)、110−(N+1)、…、110−(2N−
1)、120−1、…、120−(N−1)、120−
(N+1)、…、120−(2N−1)は共役信号生成
及び対応変換回路103と2Nポイント離散フーリエ逆
変換器(IDFT)104の間に配置される。
【0105】共役信号生成及び対応変換回路103から
の出力のうち、Rh、Sh(1≦h≦N又はN+1≦h≦
2N−1)はそれぞれ前補償器110−h、120−h
に出力される。前補償器110−h及び120−h(1
≦h≦N又はN+1≦h≦2N−1)において、入力R
h及びShに対して乗ぜられる係数αhは以下の通りであ
る。 1≦h≦N−1のとき αh=(πh/2N)/sin(πh/2N) N+1≦h≦2N−1のとき αh={π(2N−h)/2N}/sin{π(2N−h)/2
N}
【0106】以下、 1≦h≦N−1のときxh=πh/
2N、N+1≦h≦2N−1のときxh=π(2N−h)/
2Nとすれば、係数αhは単に次のように表現できる。 αh=xh/sinxh
【0107】よって、前補償器110−hへの入力をR
h、前補償器120−hへの入力をShとすれば、前補償
器110−h及び前補償器120−hの出力R'h及び
S'hはそれぞれ次の通りである。 S'h=αhh=Rhh/sinxh R'h=αhh=Shh/sinxh
【0108】2N個の複素ベクトルRh+jSh=0(h
=0又はN、jは虚数単位)及びR'h+jS'h(1≦h
≦N−1又はN+1≦h≦2N−1)を離散フーリエ逆
変換器(IDFT)104で2Nポイント離散フーリエ
逆変換し、実部を並直列変換器(P/S)105でP/
S変換すれば、2N個のインパルスからなるディジタル
信号列{rm}(0≦m≦2N−1)とできる。この2
N個のインパルスを、複素データ(虚部が0の実数)と
したときにその2Nポイント離散フーリエ変換は、2N
個の複素ベクトルRh+jSh=0(h=0又はN+1≦
h≦2N−1)及びR'h+jS'h(1≦h≦N、jは虚
数単位)である。
【0109】さて、2N個のインパルスからなるディジ
タル信号列{rm}(0≦m≦2N−1)を、GI挿入
回路106でガードインターバル(GI)を挿入したの
ちディジタル/アナログ変換器(D/A)107でD/
A変換すると、その出力の周波数成分は高域劣化を受け
る。インパルスの間隔τ=T/2Nであるから、D/A
変換における伝達関数は、上記αhを用いて1/αhとな
る。よって、D/A変換後の出力は、2Nポイント離散
フーリエ変換すると2N個の複素ベクトルRh+jS
h(ただしh=0又はN+1≦h≦2N−1においてヌ
ル)となる出力となっていることが理解できる。
【0110】以上のように、本実施例は、周波数2fs
のディジタル回路で、数値制御発振器(NCO)或い
は、fsから4fsの周波数変換(アップサンプリング)
を必要としない、即ち、直交変調部の無い、ディジタル
直交変調によるOFDM変調装置が構成でき、且つ予め
ディジタル/アナログ変換時の高域劣化補償をする構成
とすることができる。このOFDM変調装置は、従来の
ディジタル直交変調部を有するOFDM変調装置と比較
し、全体として小規模な回路構成とすることができる。
【0111】〔第3実施例〕図5は、本発明の第3及び
第4の実施例に係るOFDM変調装置300及び400
の構成を示したブロック図である。OFDM変調装置3
00及び400は、複素信号生成及び対応変換回路の構
成を異にするほかは全く同一の構成である。本実施例で
も、キャリア数Nを2の階乗とし、離散フーリエ逆変換
器として高速フーリエ逆変換(Inverse Fast Fourier T
ransform,IFFT)装置を用いることが可能である。
【0112】本発明の第3の実施例に係るOFDM変調
装置300について説明する。伝送すべきシリアル信号
列を直並列変換器(S/P)301によりパラレル並列
信号とし、マッピング回路302によるマッピングのの
ち、N対のデータAk及びBk(0≦k≦N−1)が複素
信号生成及び対応変換回路303に出力される。複素信
号生成及び対応変換回路303は、N対のデータAk
びBk(0≦k≦N−1)から、N対のデータRh及びS
h(0≦h≦N−1)を、後述の対応によりNポイント
離散フーリエ逆変換器(IDFT)304に出力する。
Nポイント離散フーリエ逆変換器(IDFT)304は
離散フーリエ逆変換演算を行い、そのN個の実部出力が
ディジタル並列信号rm(0≦m≦N−1)として並直
列変換器(P/S)305Rに出力され、N個の虚部出
力がディジタル並列信号sm(0≦m≦N−1)として
並直列変換器(P/S)305Sに出力される。Nポイ
ント離散フーリエ逆変換器(IDFT)304の演算
は、N個の複素数Rh+jShからN個の複素数rm+j
mを離散フーリエ逆変換により求めるものである。
【0113】並直列変換器(P/S)305R及び30
5Sはそれぞれ並直列変換を行い、ディジタル直列信号
{rm}及び{sm}を多重化器(MUX)306に出力
する。多重化器(MUX)306は、各々N個のディジ
タル信号から成るディジタル直列信号{r0、r1、…、
N-1}及び{s0、s1、…、sN-1}から、2N個のデ
ィジタル信号から成るディジタル直列信号{r0、s0
1、s1、…、rN-1、sN-1}を生成する。これがGI
挿入回路307に出力される。GI挿入回路307でガ
ードインターバル(GI)が挿入されたのち、ディジタ
ル/アナログ変換器(D/A)308でアナログ信号に
変換され、低域濾波器(LPF)309で周波数fs
下の成分のみ濾波され、中間周波数信号が得られる。こ
うして得られた中間周波数信号は図示しない周波数変換
器により高調波に周波数変換されて送信される。
【0114】複素信号生成及び対応変換回路303にお
ける、N対のデータAk及びBk(0≦k≦N−1)と、
N対のデータRh及びSh(0≦h≦N−1)との対応は
以下の通りである。 h=0のとき R0=0 S0=0 1≦h≦N/2−1のとき Rh=Ah+N/2+AN/2-h−(Bh+N/2+BN/2-h)cos(πh/
N)−(Ah+N/2−AN/2-h)sin(πh/N) Sh=Bh+N/2−BN/2-h+(Ah+N/2−AN/2-h)cos(πh/
N)−(Bh+N/2+BN/2-h)sin(πh/N) h=N/2のとき RN/2=2A0N/2=−2B0 N/2+1≦h≦N−1のとき Rh=Ah-N/2+A3N/2-h−(Bh-N/2+B3N/2-h)cos(πh
/N)−(Ah-N/2−A3N/2-h)sin(πh/N) Sh=Bh-N/2−B3N/2-h+(Ah-N/2−A3N/2-h)cos(πh
/N)−(Bh-N/2+B3N/2-h)sin(πh/N)
【0115】上述の議論により、この構成により、Nポ
イント離散フーリエ逆変換器(IDFT)を用い、周波
数2fsのディジタル回路で、数値制御発振器(NC
O)或いは、fsから4fsの周波数変換(アップサンプ
リング)を必要としない、即ち、直交変調部の無い、デ
ィジタル直交変調によるOFDM変調装置が構成でき
る。このOFDM変調装置は、従来のディジタル直交変
調部を有するOFDM変調装置と比較し、全体として小
規模な回路構成とすることができる。
【0116】〔第4実施例〕本発明の第4の実施例に係
るOFDM変調装置400について説明する。OFDM
変調装置400は、図5のOFDM変調装置300の複
素信号生成及び対応変換回路303を、複素信号生成及
び対応変換回路403に置き換えたものである。
【0117】複素信号生成及び対応変換回路403にお
ける、N対のデータAk及びBk(0≦k≦N−1)と、
N対のデータRh及びSh(0≦h≦N−1)との対応は
以下の通りである。 h=0のとき R0=0 S0=0 1≦h≦N/2−1のとき Rh=αhh+N/2+αh+NN/2-h−(αhh+N/2+αh+N
N/2-h)cos(πh/N)−(αhh+N/2−αh+NN/2-h)sin
(πh/N) Sh=αhh+N/2−αh+NN/2-h+(αhh+N/2−αh+N
N/2-h)cos(πh/N)−(αhh+N/2+αh+NN/2-h)sin
(πh/N) h=N/2のとき RN/2=A0π/√2 SN/2=−B0π/√2 N/2+1≦h≦N−1のとき Rh=αhh-N/2+αh+N3N/2-h−(αhh-N/2+αh+N
3N/2-h)cos(πh/N)−(αhh-N/2−αh+N3N/2-h)si
n(πh/N) Sh=αhh-N/2−αh+N3N/2-h+(αhh-N/2−αh+N
3N/2-h)cos(πh/N)−(αhh-N/2+αh+N3N/2-h)si
n(πh/N) ただし、 √2は2の平方根 αh=(πh/2N)/sin(πh/2N) αh+N={π(N−h)/2N}/sin{π(N−h)/2N}
【0118】上述の議論により、この構成により、Nポ
イント離散フーリエ逆変換器(IDFT)を用い、周波
数2fsのディジタル回路で、数値制御発振器(NC
O)或いは、fsから4fsの周波数変換(アップサンプ
リング)を必要としない、即ち、直交変調部の無い、デ
ィジタル直交変調によるOFDM変調装置が構成でき、
且つ予めディジタル/アナログ変換時の高域劣化補償を
する構成とすることができる。このOFDM変調装置
は、従来のディジタル直交変調部を有するOFDM変調
装置と比較し、全体として小規模な回路構成とすること
ができる。
【0119】〔第5実施例〕図6は本発明の具体的な第
5の実施例に係るOFDM復調装置500の要部を示す
ブロック図である。ここではガードインターバル(G
I)により同期を取るOFDM送信方式での復調装置を
例に挙げた。本発明ではキャリア数Nを2の階乗とし、
離散フーリエ変換器として高速フーリエ変換(Fast Fou
rier Transform,FFT)装置を用いることが可能であ
る。
【0120】OFDM復調装置500の構成は次の通り
である。検波及び周波数変換器501により、受信され
たOFDM信号(受信波)が最高周波数がfs以下の中
間周波数信号に周波数変換される。これを低域濾波器
(LPF)502により低域濾波し、アナログ/ディジ
タル変換器(A/D)503にて周波数2fsでサンプ
リングする。このディジタル信号を同期回路504によ
りガードインターバル(GI)除去のタイミングを取
り、GI除去回路506でガードインターバルを(G
I)除去した、有効シンボル長のディジタル直列信号r
mとする。同期回路504により、アナログ/ディジタ
ル変換器(A/D)503を制御する発振器505も制
御される。rmは{r0、r1、…、r2N-1}である。こ
のディジタル直列信号rmを直並列変換器(S/P)5
07に出力する。
【0121】直並列変換器(S/P)507の2N個の
出力rm及び、ヌルシンボルであるsm(=0、0≦m≦
2N−1)を、2Nポイント離散フーリエ変換器(DF
T)508は2N個の複素数rm+jsm(0≦m≦2N
−1、jは虚数単位)として扱い、離散フーリエ変換を
行い、2N個の出力Rh及びSh(0≦h≦2N−1)を
出力する。2N個の出力Rh及びShは2N個の複素数R
h+jSh(0≦h≦2N−1、jは虚数単位)を示すも
のである。2Nポイント離散フーリエ変換器(DFT)
508の出力Rh及びSh(0≦h≦2N−1)は選択回
路509に入力され、次の対応によりN個の複素シンボ
ルAk及びBkが出力される。 0≦k≦N/2−1のとき Ak=Rk+N/2,Bk=Sk+N/2 N/2+1≦k≦N−1のとき Ak=Rk-N/2,Bk=Sk-N/2
【0122】選択回路509から、N個の複素シンボル
k及びBk(0≦k≦N/2−1、N/2+1≦k≦N−
1)がデマッピング回路510に出力され、信号列に復
号されたのち、並直列変換器(P/S)511によりデ
ィジタル直列信号として出力される。
【0123】このように、本発明によれば、周波数2f
sのディジタル回路において2Nポイント離散フーリエ
変換器を用いることで、数値制御発振器(NCO)、4
sからfsへの周波数変換器(ダウンサンプラ)を用い
ることなく、即ち、ディジタル直交復調部を有しない
で、OFDM信号を直交復調することができる。このO
FDM復調装置は、従来のディジタル直交復調部を有す
るOFDM復調装置に比べて、全体として小規模な回路
構成とすることができる。
【0124】〔第6実施例〕図7は、本発明の第6の実
施例に係るOFDM変調装置600の構成を示したブロ
ック図である。本実施例でも、キャリア数Nを2の階乗
とし、離散フーリエ逆変換器として高速フーリエ変換
(Fast Fourier Transform,FFT)装置を用いること
が可能である。
【0125】本発明の第6の実施例に係るOFDM変調
装置600について説明する。検波及び周波数変換器5
01により、受信されたOFDM信号(受信波)が最高
周波数がfs以下の中間周波数信号に周波数変換され
る。これを低域濾波器(LPF)502により低域濾波
し、アナログ/ディジタル変換器(A/D)503にて
周波数2fsでサンプリングする。このディジタル信号
を同期回路504によりガードインターバル(GI)除
去のタイミングを取り、GI除去回路506でガードイ
ンターバルを(GI)除去した、有効シンボル長のディ
ジタル直列信号p mとする。同期回路504により、ア
ナログ/ディジタル変換器(A/D)503を制御する
発振器505も制御される。pmは{p0、p1、…、p
2N-1}である。このディジタル直列信号pmを2段直並
列変換器(S/P−2)520に出力する。
【0126】2段直並列変換器(S/P)520は、2
N個のディジタル信号から成るディジタル直列信号pm
{p0、p1、…、p2N-1}を、各々N個のディジタル信
号から成る2つのディジタル直列信号{p0、p2、…、
2N-2}及び{p1、p3、…、p2N-1}として出力す
る。これをそれぞれ、rm{r0、r1、…、rN-1}、s
m{s0、s1、…、sN-1}(0≦m≦N−1)とおく。
2つのディジタル直列信号rm及びsmは、それぞれN段
直並列変換器(S/P)521R及び521Sに入力さ
れ、各々N個のディジタル信号から成る並列信号として
Nポイント離散フーリエ変換器(DFT)530に出力
される。これを、Nポイント離散フーリエ変換器(DF
T)530はN個の複素数rm+jsm(0≦m≦N−
1、jは虚数単位)として扱い、離散フーリエ変換を行
い、N個の出力Rh及びSh(0≦h≦N−1)を出力す
る。N個の出力Rh及びShはN個の複素数Rh+jS
h(0≦h≦N−1、jは虚数単位)を示すものであ
る。Nポイント離散フーリエ変換器(DFT)530の
出力Rh及びSh(0≦h≦N−1)は複素演算回路54
0に入力され、次の対応によりN個の複素シンボルAk
及びBkが出力される。 0≦k≦N/2−1のとき Ak=Rk+N/2+RN/2-k−(Sk+N/2+SN/2-k)sin(πk/
N)−(Rk+N/2−RN/2-k)cos(πk/N) Bk=Sk+N/2−SN/2-k+(Rk+N/2−RN/2-k)sin(πk/
N)−(Sk+N/2+SN/2-k)cos(πk/N) N/2+1≦k≦N−1のとき Ak=Rk-N/2+R3N/2-k+(Sk-N/2+S3N/2-k)sin(πk
/N)+(Rk-N/2−R3N/2-k)cos(πk/N) Bk=Sk-N/2−S3N/2-k−(Rk-N/2−R3N/2-k)sin(πk
/N)+(Sk-N/2+S3N/2-k)cos(πk/N)
【0127】複素演算回路540から、N個の複素シン
ボルAk及びBk(0≦k≦N/2−1、N/2+1≦k≦
N−1)がデマッピング回路510に出力され、信号列
に復号されたのち、並直列変換器(P/S)511によ
りディジタル直列信号として出力される。
【0128】このように、本発明によれば、周波数2f
sのディジタル回路においてNポイント離散フーリエ変
換器を用いることで、数値制御発振器(NCO)、4f
sからfsへの周波数変換器(ダウンサンプラ)を用いる
ことなく、即ち、ディジタル直交復調部を有しないで、
OFDM信号を直交復調することができる。このOFD
M復調装置は、従来のディジタル直交復調部を有するO
FDM復調装置に比べて、全体として小規模な回路構成
とすることができる。
【0129】上記実施例では、離散フーリエ逆変換器或
いは離散フーリエ変換器の入出力は8ビット程度あれば
有効に作動する。また、1≦αh≦π/2≦2であるの
で、前補償器110−h及び120−h(1≦h≦N)
によるビット数の増加も1ビットのみである。キャリア
数2N即ち離散フーリエ逆変換或いは離散フーリエ変換
のポイント数2Nは任意であるが、離散フーリエ逆変換
器或いは離散フーリエ変換器として高速フーリエ逆変換
器(Inverse Fast Fourier Transform,IFFT)或い
は高速フーリエ変換器(Fast Fourier Transform,FF
T)を用いることができる点で、2Nは256、51
2、1024その他の2の整数乗が望ましい。
【0130】上記実施例ではガードインターバル挿入部
を有するものを示したが、ガードインターバル挿入部を
有しない、復調装置において他の同期方法によるOFD
M変調装置にも全く同様に適用できる。また、本発明に
より得られるOFDM信号の復調は、従来のOFDM信
号と同様に行うことができる。また、ガードインターバ
ル除去部を有しない、変調装置において他の同期方法に
よるOFDM復調装置にも全く同様に適用できる。ま
た、本発明は、検波及び周波数変換器の調整により従来
のいかなるOFDM信号の復調にも適用できる。
【0131】本発明におけるh0は、離散フーリエ逆変
換の入力、及び離散フーリエ変換の出力のキャリアシフ
トと言えるが、これはそのまま中間周波数信号の周波数
シフトと比例している。本発明の復調において、例えば
干渉の影響を考慮し、このh 0を不確定のまま復調を始
めたとしても、適当な補正手段によりh0が適当な整数
を取るように中間周波数信号を周波数変換し、また、選
択回路において、選択することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体的な第1の実施例に係るOFD
M変調装置100の要部の構成を示したブロック図。
【図2】 本発明の概念を示したグラフ図。
【図3】 本発明の具体的な第2の実施例に係るOFD
M変調装置200の要部の構成を示したブロック図。
【図4】 時間間隔T/2Nのインパルス列を方形波に
ディジタル/アナログ変換したときの周波数劣化を示す
ためのグラフ図。
【図5】 本発明の具体的な第3及び第4の実施例に係
るOFDM変調装置300或いは400の要部の構成を
示したブロック図。
【図6】 本発明の具体的な第1の実施例に係るOFD
M復調装置500の要部の構成を示したブロック図。
【図7】 本発明の具体的な第2の実施例に係るOFD
M復調装置600の要部の構成を示したブロック図。
【図8】 従来のアナログ直交変調によるOFDM変調
装置9000の要部の構成を示したブロック図。
【図9】 従来のOFDM変調装置9000、9900
の作用を示したグラフ図。
【図10】 従来のディジタル直交変調によるOFDM
変調装置9900の要部の構成を示したブロック図。
【図11】 従来のアナログ直交復調によるOFDM復
調装置9050の要部の構成を示したブロック図。
【図12】 従来のディジタル直交復調によるOFDM
復調装置9950の要部の構成を示したブロック図。
【符号の説明】
101、301、507、520、521R及びS、9
01、961I及びQ 直並列変換器(S/P) 102、302、902 マッピング回路 103 共役信号生成及び対応変換回
路 104 2Nポイント離散フーリエ逆
変換器(IDFT) 105、305R及びS、511、904I及びQ、9
64並直列変換器(P/S) 106、307、910I及びQ GI挿入回路 107、308、905I及びQ ディジタル/アナログ変換器(D/A) 108、309、502、906I及びQ、957I及
びQ 低域濾波器(LPF) 110−h、120−h (1≦h≦N−1又はN+1
≦h≦2N−1) IDFT入力番号hに対する前補償器 303、403 複素信号生成及び対応変換回
路 304、903 Nポイント離散フーリエ逆変
換器(IDFT) 306 多重化器(MUX) 501 検波及び周波数変換回路 503 アナログ/ディジタル変換器
(A/D)2fs 504、959 同期回路 505、907、951、954 発振器 506、960I、960Q GI除去回路 508 2Nポイント離散フーリエ変
換器(DFT) 509 選択回路 510、963 デマッピング回路 530、962 Nポイント離散フーリエ変換
器(DFT) 540 複素演算回路 9071、955 移相器 908I及びQ、930I及びQ、952、956I及
びQ、974I及びQ 乗算器 909 加算器 958I、958Q アナログ/ディジタル変換器
(A/D)fs 953 帯域濾波器(BPF) 954 アナログ/ディジタル変換器
(A/D)4fs 971 数値制御発振器(NCO) 976I、976Q 4fs→fsダウンサンプラ Ak、Bk(0≦k≦N−1) 送信シンボルの実部、虚部 Rh、Sh(0≦h≦2N−1又は0≦h≦N−1) IDFT入力又はDFT出力の実部、虚部 rm、sm(0≦m≦2N−1又は0≦m≦N−1) IDFT出力又はDFT入力の実部、虚部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 秀昭 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 5K022 DD01 DD13 DD19 DD23 DD33

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離散フーリエ逆変換手段を用い、ヌルシ
    ンボルを含むN個の複素シンボル(ヌルシンボル以外の
    複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるガードバ
    ンドを含むN個のキャリア(ガードバンド以外のキャリ
    アはN'個)からなる中間周波数信号を生成する直交周
    波数分割多重変調方式において、 前記離散フーリエ逆変換手段がMポイント(M>2
    N')離散フーリエ逆変換手段であり、 前記N'個のヌルシンボル以外の複素シンボルと、それ
    らの複素共役シンボルとを前記Mポイント離散フーリエ
    逆変換手段に入力し、該Mポイント離散フーリエ逆変換
    手段の実部出力のM個の時間軸信号を直列に並べること
    でN個のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'
    個)からなる中間周波数信号を生成することを特徴とす
    る直交周波数分割多重変調方式。
  2. 【請求項2】 前記Mポイント離散フーリエ逆変換手段
    の入力番号hが、直流成分入力を0として0からM−1
    であり、 前記離散フーリエ逆変換手段のヌルシンボルでない各入
    力に対しαhに略等しい数値(ただしαh=xh/sinxh
    1≦h≦M/2のときxh=πh/M、M/2+1≦h≦
    M−1のときxh=π(M−h)/M)を乗じたのち離散フ
    ーリエ逆変換することを特徴とする請求項1に記載の直
    交周波数分割多重変調方式。
  3. 【請求項3】 離散フーリエ逆変換手段を用い、N個の
    複素シンボルによるN個のキャリアからなる中間周波数
    信号を生成する直交周波数分割多重変調方式において、 前記離散フーリエ逆変換手段が2Nポイント離散フーリ
    エ逆変換手段であり、 前記N個の複素シンボルと、それらの複素共役シンボル
    とを前記2Nポイント離散フーリエ逆変換手段に入力
    し、該2Nポイント離散フーリエ逆変換手段の実部出力
    の2N個の時間軸信号を直列に並べることでN個のキャ
    リアからなる中間周波数信号を生成することを特徴とす
    る直交周波数分割多重変調方式。
  4. 【請求項4】 前記2Nポイント離散フーリエ逆変換手
    段の入力番号hが、直流成分入力を0として0から2N
    −1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個のキャリアを変調するための前記2Nポイント
    離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対し、
    1≦h≦N/2−1のときk=h+N/2となるキャリア
    番号kの複素シンボル、N/2≦h≦N−1のときk=
    h−N/2となるキャリア番号kの複素シンボル、N+
    1≦h≦3N/2−1のときk=3N/2−hとなるキャ
    リア番号kの複素シンボルの複素共役シンボル、3N/
    2≦h≦2N−1のときk=5N/2−hとなるキャリ
    ア番号kの複素シンボルの複素共役シンボル、hが0又
    はNのときヌルシンボルであることを特徴とする請求項
    3に記載の直交周波数分割多重変調方式。
  5. 【請求項5】 前記2Nポイント離散フーリエ逆変換手
    段の入力番号hが、直流成分入力を0として0から2N
    −1であり、 前記離散フーリエ逆変換手段のヌルシンボルでない各入
    力(入力番号をhとして1≦h≦N−1又はN+1≦h
    ≦2N−1)に対しαhに略等しい数値(ただしαh=x
    h/sinxh、1≦h≦N−1のときxh=πh/2N、N+
    1≦h≦2N−1のときxh=π(2N−h)/2N)を乗
    じたのち離散フーリエ逆変換することを特徴とする請求
    項3又は請求項4に記載の直交周波数分割多重変調方
    式。
  6. 【請求項6】 離散フーリエ逆変換手段を用い、ヌルシ
    ンボルを含むN個の複素シンボル(ヌルシンボル以外の
    複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるガードバ
    ンドを含むN個のキャリア(ガードバンド以外のキャリ
    アはN'個)からなる中間周波数信号を生成する直交周
    波数分割多重変調方式において、 前記離散フーリエ逆変換手段がMポイント(M>N')
    離散フーリエ逆変換手段であり、 該Mポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からM−1であり、 前記N'個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0と
    して0からN'−1であり、 前記N'個の複素シンボルを前記N'個のキャリア番号k
    を用いてA(k)とし、 前記N'個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルを
    *(k)とし、 前記N'個のキャリアを変調するための前記Mポイント
    離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対し、 P(h)+P(h+M)+j{P(h)−P(h+M)}expj
    πh/M、 ただし、複素数P(h)は、 h0+1≦h≦N'/2+h0−1のとき P(h)=A(h+N'/2−h0)、 N'/2+h0≦h≦N'+h0のとき P(h)=A(h−N'/2−h0)、 2M−N'−h0≦h≦2M−N'/2−h0のとき P(h)=A*(2M−N'/2−h−h0)、 2M−N'/2−h0+1≦h≦2M−h0−1のとき P(h)=A*(2M+N'/2−h−h0)、 hがそれ以外のときP(h)=0(ヌル)、 ただしjは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、であり、 前記Mポイント離散フーリエ逆変換手段のM個の実部出
    力及びM個の虚部出力を交互に取り出した2M個の直列
    信号をN'個のキャリア(ガードバンドを含めてN個)
    からなる中間周波数信号とすることを特徴とする直交周
    波数分割多重変調方式。
  7. 【請求項7】 離散フーリエ逆変換手段を用い、ヌルシ
    ンボルを含むN個の複素シンボル(ヌルシンボル以外の
    複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるガードバ
    ンドを含むN個のキャリア(ガードバンド以外のキャリ
    アはN'個)からなる中間周波数信号を生成する直交周
    波数分割多重変調方式において、 前記離散フーリエ逆変換手段がMポイント(M>N')
    離散フーリエ逆変換手段であり、 該Mポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からM−1であり、 前記N'個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0と
    して0からN'−1であり、 前記N'個の複素シンボルを前記N'個のキャリア番号k
    を用いてA(k)とし、 前記N'個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルを
    *(k)とし、 前記N'個のキャリアを変調するための前記Mポイント
    離散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対し、 αhP(h)+αh+MP(h+M)+j{αhP(h)−αh+M
    (h+M)}expjπh/M ただし、複素数P(h)は、 h0+1≦h≦N'/2+h0−1のとき P(h)=A(h+N'/2−h0)、 N'/2+h0≦h≦N'+h0のとき P(h)=A(h−N'/2−h0)、 2M−N'−h0≦h≦2M−N'/2−h0のとき P(h)=A*(2M−N'/2−h−h0)、 2M−N'/2−h0+1≦h≦2M−h0−1のとき P(h)=A*(2M+N'/2−h−h0)、 hがそれ以外のときP(h)=0(ヌル)、 ただしjは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、αh=xh
    /sinxh(1≦h≦Mのときxh=πh/2M、M+1≦
    h≦2M−1のときxh=π(2M−h)/2M)、であ
    り、 前記Mポイント離散フーリエ逆変換手段のM個の実部出
    力及びM個の虚部出力を交互に取り出した2M個の直列
    信号をN'個のキャリア(ガードバンドを含めてN個)
    からなる中間周波数信号とすることを特徴とする直交周
    波数分割多重変調方式。
  8. 【請求項8】 離散フーリエ逆変換手段を用い、N個の
    複素シンボルによるN個のキャリアからなる中間周波数
    信号を生成する直交周波数分割多重変調方式において、 前記離散フーリエ逆変換手段がNポイント離散フーリエ
    逆変換手段であり、 該Nポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からN−1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個の複素シンボルを前記N個のキャリア番号kを
    用いてA(k)とし、 前記N個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルをA
    *(k)とし、 前記N個のキャリアを変調するための前記Nポイント離
    散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対し、h
    =0のとき0(ヌル)、1≦h≦N/2−1のときA(h
    +N/2)+A*(N/2−h)+j{A(h+N/2)−A
    *(N/2−h)}exp(jπh/N)、h=N/2のとき2A*
    (0)、N/2+1≦h≦N−1のときA(h−N/2)+A
    *(3N/2−h)+j{A(h−N/2)−A*(3N/2−
    h)}exp(jπh/N)、ただしjは虚数単位、であり、
    前記Nポイント離散フーリエ逆変換手段のN個の実部出
    力及びN個の虚部出力を交互に取り出した2N個の直列
    信号をN個のキャリアからなる中間周波数信号とするこ
    とを特徴とする直交周波数分割多重変調方式。
  9. 【請求項9】 離散フーリエ逆変換手段を用い、N個の
    複素シンボルによるN個のキャリアからなる中間周波数
    信号を生成する直交周波数分割多重変調方式において、 前記離散フーリエ逆変換手段がNポイント離散フーリエ
    逆変換手段であり、 該Nポイント離散フーリエ逆変換手段の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からN−1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個の複素シンボルを前記N個のキャリア番号kを
    用いてA(k)とし、 前記N個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルをA
    *(k)とし、 前記N個のキャリアを変調するための前記Nポイント離
    散フーリエ逆変換手段の入力が、入力番号hに対し、h
    =0のとき0(ヌル)、1≦h≦N/2−1のときαh
    (h+N/2)+αh+N*(N/2−h)+j{αhA(h+N
    /2)−αh+N *(N/2−h)}exp(jπh/N)、h=N/
    2のときA*(0)π/√2、N/2+1≦h≦N−1のとき
    αhA(h−N/2)+αh+N*(3N/2−h)+j{αh
    (h−N/2)−αh+N*(3N/2−h)}exp(jπh/
    N)、ただしjは虚数単位、αh=xh/sinxh(1≦h≦
    N−1のときxh=πh/2N、N+1≦h≦2N−1の
    ときxh=π(2N−h)/2N)、であり、前記Nポイン
    ト離散フーリエ逆変換手段のN個の実部出力及びN個の
    虚部出力を交互に取り出した2N個の直列信号をN個の
    キャリアからなる中間周波数信号とすることを特徴とす
    る直交周波数分割多重変調方式。
  10. 【請求項10】 ヌルシンボルを含むN個の複素シンボ
    ル(ヌルシンボル以外の複素シンボルはN'個、ただし
    N'≦N)によるガードバンドを含むN個のキャリア
    (ガードバンド以外のキャリアはN'個)からなる中間
    周波数信号を生成する直交周波数分割多重変調装置にお
    いて、 Mポイント離散フーリエ逆変換器(M>2N')と、 該Mポイント離散フーリエ逆変換器の実部出力のM個の
    時間軸信号を直列に並べる並直列変換器とを有し、 前記N'個のヌルシンボル以外の複素シンボルと、それ
    らの複素共役シンボルとを前記Mポイント離散フーリエ
    逆変換器に入力し、該Mポイント離散フーリエ逆変換器
    の実部出力のM個の時間軸信号を直列に並べることでN
    個のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)
    からなる中間周波数信号を生成することを特徴とする直
    交周波数分割多重変調装置。
  11. 【請求項11】 前記Mポイント離散フーリエ逆変換器
    の入力番号hが、直流成分入力を0として0からM−1
    であり、 前記離散フーリエ逆変換器のヌルシンボルでない各入力
    に対しαhに略等しい数値(ただしαh=xh/sinxh、1
    ≦h≦M/2のときxh=πh/M、M/2+1≦h≦M
    −1のときxh=π(M−h)/M)を乗じたのち離散フー
    リエ逆変換することを特徴とする請求項10に記載の直
    交周波数分割多重変調装置。
  12. 【請求項12】 N個の複素シンボルによるN個のキャ
    リアからなる中間周波数信号を生成する直交周波数分割
    多重変調装置において、 2Nポイント離散フーリエ逆変換器と、 該2Nポイント離散フーリエ逆変換器の実部出力の2N
    個の時間軸信号を直列に並べる並直列変換器とを有し、 前記N個の複素シンボルと、それらの複素共役シンボル
    とを前記2Nポイント離散フーリエ逆変換器に入力し、
    該2Nポイント離散フーリエ逆変換器の実部出力の2N
    個の時間軸信号を前記並直列変換器により直列に並べる
    ことでN個のキャリアからなる中間周波数信号を生成す
    ることを特徴とする直交周波数分割多重変調装置。
  13. 【請求項13】 前記2Nポイント離散フーリエ逆変換
    器の入力番号hが、直流成分入力を0として0から2N
    −1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個のキャリアを変調するための前記2Nポイント
    離散フーリエ逆変換器の入力が、入力番号hに対し、1
    ≦h≦N/2−1のときk=h+N/2となるキャリア番
    号kの複素シンボル、N/2≦h≦N−1のときk=h
    −N/2となるキャリア番号kの複素シンボル、N+1
    ≦h≦3N/2−1のときk=3N/2−hとなるキャリ
    ア番号kの複素シンボルの複素共役シンボル、3N/2
    ≦h≦2N−1のときk=5N/2−hとなるキャリア
    番号kの複素シンボルの複素共役シンボル、hが0又は
    Nのときヌルシンボルであることを特徴とする請求項1
    2に記載の直交周波数分割多重変調装置。
  14. 【請求項14】 前記2Nポイント離散フーリエ逆変換
    器の入力番号hが、直流成分入力を0として0から2N
    −1であり、 前記離散フーリエ逆変換器のヌルシンボルでない各入力
    (入力番号をhとして1≦h≦N−1又はN+1≦h≦
    2N−1)に対しαhに略等しい数値(ただしαh=xh/
    sinxh、1≦h≦N−1のときxh=πh/2N、N+1
    ≦h≦2N−1のときxh=π(2N−h)/2N)を乗じ
    たのち離散フーリエ逆変換することを特徴とする請求項
    12又は請求項13に記載の直交周波数分割多重変調装
    置。
  15. 【請求項15】 ヌルシンボルを含むN個の複素シンボ
    ル(ヌルシンボル以外の複素シンボルはN'個、ただし
    N'≦N)によるガードバンドを含むN個のキャリア
    (ガードバンド以外のキャリアはN'個)からなる中間
    周波数信号を生成する直交周波数分割多重変調装置にお
    いて、 前記N'個の複素シンボルからM個の複素数を算出する
    複素演算装置と、 Mポイント離散フーリエ逆変換器(M>N')と、 該Mポイント離散フーリエ逆変換器の実部出力のM個の
    時間軸信号、及び虚部出力のM個の時間軸信号をそれぞ
    れ直列に並べる2つの並直列変換器と 該2つの並直列変換器の各々M個の出力から交互に信号
    を取り出して2M個のディジタル直列信号を生成する多
    重化器とを有し、 前記Mポイント離散フーリエ逆変換器の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からM−1であり、 前記N'個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0と
    して0からN−1であり、 前記N'個の複素シンボルを前記N'個のキャリア番号k
    を用いてA(k)とし、 前記N'個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルを
    *(k)とし、 前記N'個のキャリアを変調するための前記Mポイント
    離散フーリエ逆変換器の入力が、入力番号hに対し、 P(h)+P(h+M)+j{P(h)−P(h+M)}expj
    πh/M、 ただし、複素数P(h)は、 h0+1≦h≦N'/2+h0−1のとき P(h)=A(h+N'/2−h0)、 N'/2+h0≦h≦N'+h0のとき P(h)=A(h−N'/2−h0)、 2M−N'−h0≦h≦2M−N'/2−h0のとき P(h)=A*(2M−N'/2−h−h0)、 2M−N'/2−h0+1≦h≦2M−h0−1のとき P(h)=A*(2M+N'/2−h−h0)、 hがそれ以外のときP(h)=0(ヌル)、 ただしjは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、であり、 前記Mポイント離散フーリエ逆変換器のM個の実部出力
    及びM個の虚部出力を交互に取り出した2M個の直列信
    号をN'個のキャリア(ガードバンドを含めてN個)か
    らなる中間周波数信号とすることを特徴とする直交周波
    数分割多重変調装置。
  16. 【請求項16】 ヌルシンボルを含むN個の複素シンボ
    ル(ヌルシンボル以外の複素シンボルはN'個、ただし
    N'≦N)によるガードバンドを含むN個のキャリア
    (ガードバンド以外のキャリアはN'個)からなる中間
    周波数信号を生成する直交周波数分割多重変調装置にお
    いて、 前記N'個の複素シンボルからM個の複素数を算出する
    複素演算装置と、 Mポイント離散フーリエ逆変換器(M>N')と、 該Mポイント離散フーリエ逆変換器の実部出力のM個の
    時間軸信号、及び虚部出力のM個の時間軸信号をそれぞ
    れ直列に並べる2つの並直列変換器と該2つの並直列変
    換器の各々M個の出力から交互に信号を取り出して2M
    個のディジタル直列信号を生成する多重化器とを有し、 前記Mポイント離散フーリエ逆変換器の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からM−1であり、 前記N'個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0と
    して0からN'−1であり、 前記N'個の複素シンボルを前記N'個のキャリア番号k
    を用いてA(k)とし、 前記N'個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルを
    *(k)とし、 前記N'個のキャリアを変調するための前記Mポイント
    離散フーリエ逆変換器の入力が、入力番号hに対し、 αhP(h)+αh+MP(h+M)+j{αhP(h)−αh+M
    (h+M)}expjπh/M ただし、複素数P(h)は、 h0+1≦h≦N'/2+h0−1のとき P(h)=A(h+N'/2−h0)、 N'/2+h0≦h≦N'+h0のとき P(h)=A(h−N'/2−h0)、 2M−N'−h0≦h≦2M−N'/2−h0のとき P(h)=A*(2M−N'/2−h−h0)、 2M−N'/2−h0+1≦h≦2M−h0−1のとき P(h)=A*(2M+N'/2−h−h0)、 hがそれ以外のときP(h)=0(ヌル)、 ただしjは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、αh=xh
    /sinxh(1≦h≦Mのときxh=πh/2M、M+1≦
    h≦2M−1のときxh=π(2M−h)/2M)、 であり、 前記Mポイント離散フーリエ逆変換器のM個の実部出力
    及びM個の虚部出力を交互に取り出した2M個の直列信
    号をN'個のキャリア(ガードバンドを含めてN個)か
    らなる中間周波数信号とすることを特徴とする直交周波
    数分割多重変調装置。
  17. 【請求項17】 N個の複素シンボルによるN個のキャ
    リアからなる中間周波数信号を生成する直交周波数分割
    多重変調装置において、 前記N個の複素シンボルからN個の複素数を算出する複
    素演算装置と、 Nポイント離散フーリエ逆変換器と、 該Nポイント離散フーリエ逆変換器の実部出力のN個の
    時間軸信号、及び虚部出力のN個の時間軸信号をそれぞ
    れ直列に並べる2つの並直列変換器と該2つの並直列変
    換器の各々N個の出力から交互に信号を取り出して2N
    個のディジタル直列信号を生成する多重化器とを有し、 前記Nポイント離散フーリエ逆変換器の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からN−1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個の複素シンボルを前記N個のキャリア番号kを
    用いてA(k)とし、 前記N個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルをA
    *(k)としたとき、 前記N個のキャリアを変調するための前記Nポイント離
    散フーリエ逆変換器の入力が、入力番号hに対し、h=
    0のとき0(ヌル)、1≦h≦N/2−1のときA(h+
    N/2)+A*(N/2−h)+j{A(h+N/2)−A*(N/
    2−h)}exp(jπh/N)、h=N/2のとき2A
    *(0)、N/2+1≦h≦N−1のときA(h−N/2)+
    *(3N/2−h)+j{A(h−N/2)−A*(3N/2−
    h)}exp(jπh/N)、ただしjは虚数単位、であり、
    前記Nポイント離散フーリエ逆変換器のN個の実部出力
    及びN個の虚部出力を交互に取り出した2N個の直列信
    号を、N個のキャリアからなる中間周波数信号とするこ
    とを特徴とする直交周波数分割多重変調装置。
  18. 【請求項18】 N個の複素シンボルによるN個のキャ
    リアからなる中間周波数信号を生成する直交周波数分割
    多重変調装置において、 前記N個の複素シンボルからN個の複素数を算出する複
    素演算装置と、 Nポイント離散フーリエ逆変換器と、 該Nポイント離散フーリエ逆変換器の実部出力のN個の
    時間軸信号、及び虚部出力のN個の時間軸信号をそれぞ
    れ直列に並べる2つの並直列変換器と該2つの並直列変
    換器の各々N個の出力から交互に信号を取り出して2N
    個のディジタル直列信号を生成する多重化器とを有し、 前記Nポイント離散フーリエ逆変換器の入力番号hが、
    直流成分入力を0として0からN−1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個の複素シンボルを前記N個のキャリア番号kを
    用いてA(k)とし、 前記N個の複素シンボルA(k)の複素共役シンボルをA
    *(k)としたとき、 前記N個のキャリアを変調するための前記Nポイント離
    散フーリエ逆変換器の入力が、入力番号hに対し、h=
    0のとき0(ヌル)、1≦h≦N/2−1のときαh
    (h+N/2)+αh+N*(N/2−h)+j{αhA(h+N
    /2)−αh+N*(N/2−h)}exp(jπh/N)、h=N/
    2のときA*(0)π/√2、N/2+1≦h≦N−1のと
    きαhA(h−N/2)+αh+N*(3N/2−h)+j{αh
    A(h−N/2)−αh+N*(3N/2−h)}exp(jπh/
    N)、ただしjは虚数単位、αh=xh/sinxh(1≦h≦
    N−1のときxh=πh/2N、N+1≦h≦2N−1の
    ときxh=π(2N−h)/2N)、であり、前記Nポイン
    ト離散フーリエ逆変換器のN個の実部出力及びN個の虚
    部出力を交互に取り出した2N個の直列信号を、N個の
    キャリアからなる中間周波数信号とすることを特徴とす
    る直交周波数分割多重変調装置。
  19. 【請求項19】 N個の複素シンボル(ヌルシンボル以
    外の複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるN個
    のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)か
    らなる、帯域幅fs(ガードバンドを含む、ガードハン
    ドを含まない部分はN'fs/N)のOFDM信号からN
    個の複素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調方
    式において、 前記OFDM信号を最高周波数がN'fs/N以下の中間
    周波数信号に周波数変換する検波及び周波数変換手段
    と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数Mfs/N(M
    >2N')でアナログ/ディジタル変換するアナログ/
    ディジタル変換手段と、 Mポイント離散フーリエ変換手段とを有し、 前記M個のディジタル信号、M個のヌル信号とを、前記
    Mポイント離散フーリエ変換手段の実部及び虚部にそれ
    ぞれ入力し、該Mポイント離散フーリエ変換手段の出力
    のM個の複素シンボルからN'個の複素シンボルを選択
    することでN個のキャリア(ガードバンド以外のキャリ
    アはN'個)からなるOFDM信号からN個の複素シン
    ボル(ヌルシンボル以外の複素シンボルはN'個)を復
    調することを特徴とする直交周波数分割多重復調方式。
  20. 【請求項20】 N個の複素シンボルによるN個のキャ
    リアからなる、帯域幅fsのOFDM信号からN個の複
    素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調方式にお
    いて、 前記OFDM信号を最高周波数がfs以下の中間周波数
    信号に周波数変換する検波及び周波数変換手段と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数2fsでアナ
    ログ/ディジタル変換するアナログ/ディジタル変換手
    段と、 2Nポイント離散フーリエ変換手段とを有し、 前記2N個のディジタル信号と、2N個のヌル信号と
    を、前記2Nポイント離散フーリエ変換手段の実部及び
    虚部にそれぞれ入力し、該2Nポイント離散フーリエ変
    換手段の出力の2N個の複素シンボルからN個の複素シ
    ンボルを選択することでN個のキャリアからなるOFD
    M信号からN個の複素シンボルを復調することを特徴と
    する直交周波数分割多重復調方式。
  21. 【請求項21】 前記2Nポイント離散フーリエ変換手
    段の出力番号hが、直流成分出力を0として0から2N
    −1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個の複素シンボルが、キャリア番号kに対し、0
    ≦k≦N/2−1のときh=k+N/2となる前記2Nポ
    イント離散フーリエ変換手段の出力番号hの出力の複素
    シンボル、N/2+1≦k≦N−1のときh=k−N/2
    となる前記2Nポイント離散フーリエ変換手段の出力番
    号hの出力の複素シンボルであることを特徴とする請求
    項20に記載の直交周波数分割多重復調方式。
  22. 【請求項22】 N個の複素シンボル(ヌルシンボル以
    外の複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるN個
    のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)か
    らなる、帯域幅fs(ガードバンドを含む、ガードハン
    ドを含まない部分はN'fs/N)のOFDM信号からN
    個の複素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調方
    式において、 前記OFDM信号を最高周波数がN'fs/N以下の中間
    周波数信号に周波数変換する検波及び周波数変換手段
    と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数2Mfs/N
    (M>N')でアナログ/ディジタル変換するアナログ
    /ディジタル変換手段と、 Mポイント離散フーリエ変換手段とを有し、 前記Mポイント離散フーリエ変換手段の出力番号hが、
    直流成分出力を0として0からM−1であり、 前記N'個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0と
    して0からN'−1であり、 前記2M個のディジタル信号を{r0、r1、r2、r3
    …、r2M-2、r2M-1}としたとき、前記Mポイント離散
    フーリエ変換手段の実部及び虚部に{r0、r2、…、r
    2M-2}及び{r1、r3、…、r2M-1}と入力し、前記M
    ポイント離散フーリエ変換手段の出力のM個の複素シン
    ボルP(h)(0≦h≦M−1)から、前記N'個の複素
    シンボルA(k)が、キャリア番号kに対し、 P(h)+P*(h+M)−j{P(h)−P*(h+M)}exp
    (−jπh/M)、 ただし、0≦k≦N'/2のときh=k+N'/2+h0
    N'/2+1≦k≦N'−1のとき、h=k−N'/2+h0
    としたものであり、P*(h+M)はP(h+M)の共役複
    素シンボル、jは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、 と複素演算を行うことにより、N'個のキャリア(ガー
    ドバンドを含めてN個)からなるOFDM信号からN'
    個の複素シンボルA(k)(0≦k≦N'−1、ヌルシン
    ボルを含めればN個の複素シンボル)を復調することを
    特徴とする直交周波数分割多重復調方式。
  23. 【請求項23】 N個の複素シンボルによるN個のキャ
    リアからなる、帯域幅fsのOFDM信号からN個の複
    素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調方式にお
    いて、 前記OFDM信号を最高周波数がfs以下の中間周波数
    信号に周波数変換する検波及び周波数変換手段と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数2fsでアナ
    ログ/ディジタル変換するアナログ/ディジタル変換手
    段と、 Nポイント離散フーリエ変換手段とを有し、 前記Nポイント離散フーリエ変換手段の出力番号hが、
    直流成分出力を0として0からN−1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記2N個のディジタル信号を{r0、r1、r2、r3
    …、r2N-2、r2N-1}としたとき、前記Nポイント離散
    フーリエ変換手段の実部及び虚部に{r0、r2、…、r
    2N-2}及び{r1、r3、…、r2N-1}と入力し、前記N
    ポイント離散フーリエ変換手段の出力のN個の複素シン
    ボルP(h)(0≦h≦N−1)から、前記N個の複素シ
    ンボルA(k)が、キャリア番号kに対し、0≦k≦N/
    2−1のときA(k)=P(k+N/2)+P*(N/2−k)
    −{P(k+N/2)−P*(N/2−k)}exp(−jπk/
    N)、N/2+1≦k≦N−1のときA(k)=P(k−N/
    2)+P*(3N/2−k)+{P(k−N/2)−P*(3N/
    2−k)}exp(−jπk/N)、ただしjは虚数単位、と
    複素演算を行うことにより、N個のキャリアからなるO
    FDM信号からN個の複素シンボルA(k)(0≦k≦N
    −1)を復調することを特徴とする直交周波数分割多重
    復調方式。
  24. 【請求項24】 N個の複素シンボル(ヌルシンボル以
    外の複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるN個
    のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)か
    らなる、帯域幅fs(ガードバンドを含む、ガードハン
    ドを含まない部分はN'fs/N)のOFDM信号からN
    個の複素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調装
    置において、 前記OFDM信号を最高周波数がN'fs/N以下の中間
    周波数信号に周波数変換する検波及び周波数変換器と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数Mfs/N(M
    >2N')でアナログ/ディジタル変換するアナログ/
    ディジタル変換器と、 Mポイント離散フーリエ変換器とを有し、 前記M個のディジタル信号と、M個のヌル信号とを、前
    記Mポイント離散フーリエ変換器の実部及び虚部にそれ
    ぞれ入力し、該Mポイント離散フーリエ変換器の出力の
    M個の複素シンボルからN'個の複素シンボルを選択す
    ることでN個のキャリア(ガードバンド以外のキャリア
    はN'個)からなるOFDM信号からN個の複素シンボ
    ル(ヌルシンボル以外の複素シンボルはN'個)を復調
    することを特徴とする直交周波数分割多重復調方式。
  25. 【請求項25】 N個の複素シンボルによるN個のキャ
    リアからなる帯域幅f sのOFDM信号からN個の複素
    シンボルを復調する直交周波数分割多重復調装置におい
    て、 前記OFDM信号を最高周波数がfs以下の中間周波数
    信号に周波数変換する検波及び周波数変換器と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数2fsでアナ
    ログ/ディジタル変換するアナログ/ディジタル変換器
    と、 2Nポイント離散フーリエ変換器とを有し、 前記2N個のディジタル信号と、2N個のヌル信号と
    を、前記2Nポイント離散フーリエ変換器の実部及び虚
    部にそれぞれ入力し、該2Nポイント離散フーリエ変換
    器の出力の2N個の複素シンボルからN個の複素シンボ
    ルを選択することでN個のキャリアからなるOFDM信
    号からN個の複素シンボルを復調することを特徴とする
    直交周波数分割多重復調装置。
  26. 【請求項26】 前記2Nポイント離散フーリエ変換器
    の出力番号hが、直流成分出力を0として0から2N−
    1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記N個の複素シンボルが、キャリア番号kに対し、0
    ≦k≦N/2−1のときh=k+N/2となる前記2Nポ
    イント離散フーリエ変換器の出力番号hの出力の複素シ
    ンボル、N/2+1≦k≦N−1のときh=k−N/2と
    なる前記2Nポイント離散フーリエ変換器の出力番号h
    の出力の複素シンボルであることを特徴とする請求項2
    5に記載の直交周波数分割多重復調装置。
  27. 【請求項27】 N個の複素シンボル(ヌルシンボル以
    外の複素シンボルはN'個、ただしN'≦N)によるN個
    のキャリア(ガードバンド以外のキャリアはN'個)か
    らなる、帯域幅fs(ガードバンドを含む、ガードハン
    ドを含まない部分はN'fs/N)のOFDM信号からN
    個の複素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調装
    置において、 前記OFDM信号を最高周波数がN'fs/N以下の中間
    周波数信号に周波数変換する検波及び周波数変換器と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数2Mfs/N
    (M>N')でアナログ/ディジタル変換するアナログ
    /ディジタル変換器と、 Mポイント離散フーリエ変換器とを有し、 前記Mポイント離散フーリエ変換手段の出力番号hが、
    直流成分出力を0として0からM−1であり、 前記N'個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0と
    して0からN'−1であり、 前記2M個のディジタル信号を{r0、r1、r2、r3
    …、r2M-2、r2M-1}としたとき、前記Mポイント離散
    フーリエ変換器の実部及び虚部に{r0、r2、…、r
    2M-2}及び{r1、r3、…、r2M-1}と入力し、前記M
    ポイント離散フーリエ変換器の出力のM個の複素シンボ
    ルP(h)(0≦h≦M−1)から、前記N'個の複素シ
    ンボルA(k)が、キャリア番号kに対し、 P(h)+P*(h+M)−j{P(h)−P*(h+M)}exp
    (−jπh/M)、 ただし、0≦k≦N'/2のときh=k+N'/2+h0
    N'/2+1≦k≦N'−1のとき、h=k−N'/2+h0
    としたものであり、P*(h+M)はP(h+M)の共役複
    素シンボル、jは虚数単位、0≦h0≦M−N'−1、 と複素演算を行うことにより、N'個のキャリア(ガー
    ドバンドを含めてN個)からなるOFDM信号からN'
    個の複素シンボルA(k)(0≦k≦N'−1、ヌルシン
    ボルを含めればN個の複素シンボル)を復調することを
    特徴とする直交周波数分割多重復調装置。
  28. 【請求項28】 N個の複素シンボルによるN個のキャ
    リアからなる、帯域幅fsのOFDM信号からN個の複
    素シンボルを復調する直交周波数分割多重復調装置にお
    いて、 前記OFDM信号を最高周波数がfs以下の中間周波数
    信号に周波数変換する検波及び周波数変換器と、 前記中間周波数信号をサンプリング周波数2fsでアナ
    ログ/ディジタル変換するアナログ/ディジタル変換器
    と、 2段直並列変換器と、 2つのN段直並列変換器と、 Nポイント離散フーリエ変換器とを有し、 前記Nポイント離散フーリエ変換手段の出力番号hが、
    直流成分出力を0として0からN−1であり、 前記N個のキャリア番号kが本来の直流分相当を0とし
    て0からN−1であり、 前記中間周波数信号を周波数2fsでサンプリングした
    2N個のディジタル信号を{r0、r1、r2、r3、…、
    2N-2、r2N-1}としたとき、 前記2段直並列変換器により2つの直列信号{r0
    2、…、r2N-2}及び{r1、r3、…、r2N-1}とし
    た上、前記2つのN段直並列変換器により2つの並列信
    号r0、r2、…、及びr2N-2並びにr1、r3、…、及び
    2N-1として前記Nポイント離散フーリエ変換手段の実
    部及び虚部に入力し、前記Nポイント離散フーリエ変換
    手段の出力のN個の複素シンボルP(h)(0≦h≦N−
    1)から、前記N個の複素シンボルA(k)が、キャリア
    番号kに対し、0≦k≦N/2−1のときA(k)=P(k
    +N/2)+P*(N/2−k)−{P(k+N/2)−P*(N/
    2−k)}exp(−jπk/N)、N/2+1≦k≦N−1の
    ときA(k)=P(k−N/2)+P*(3N/2−k)+{P
    (k−N/2)−P*(3N/2−k)}exp(−jπk/N)、
    ただしjは虚数単位、と複素演算を行うことにより、N
    個のキャリアからなるOFDM信号からN個の複素シン
    ボルA(k)(0≦k≦N−1)を復調することを特徴と
    する直交周波数分割多重復調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004079958A1 (ja) * 2003-03-05 2004-09-16 Fujitsu Limited マルチキャリア信号の受信処理方法及びこれを適用するマルチキャリア受信装置
JP2009089135A (ja) * 2007-10-01 2009-04-23 Hitachi Kokusai Electric Inc 受信機

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