JP2000299032A - キースイッチ装置 - Google Patents

キースイッチ装置

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JP2000299032A
JP2000299032A JP11273722A JP27372299A JP2000299032A JP 2000299032 A JP2000299032 A JP 2000299032A JP 11273722 A JP11273722 A JP 11273722A JP 27372299 A JP27372299 A JP 27372299A JP 2000299032 A JP2000299032 A JP 2000299032A
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key switch
link
switch device
film sheet
shaft
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Isao Mochizuki
勲 望月
Mitsumasa Kako
光政 加古
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H3/00Mechanisms for operating contacts
    • H01H3/02Operating parts, i.e. for operating driving mechanism by a mechanical force external to the switch
    • H01H3/12Push-buttons
    • H01H3/122Push-buttons with enlarged actuating area, e.g. of the elongated bar-type; Stabilising means therefor
    • H01H3/125Push-buttons with enlarged actuating area, e.g. of the elongated bar-type; Stabilising means therefor using a scissor mechanism as stabiliser
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2219/00Legends
    • H01H2219/002Legends replaceable; adaptable
    • H01H2219/018Electroluminescent panel
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
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    • H01H2239/058Containing a battery
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01M6/00Primary cells; Manufacture thereof
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    • H01M6/18Cells with non-aqueous electrolyte with solid electrolyte
    • H01M6/181Cells with non-aqueous electrolyte with solid electrolyte with polymeric electrolytes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持プレートに係止部を形成する場合と比較
してプレス用金型を必要とすることなく、もってキース
イッチ装置の製造コストを格段に低減可能であるととも
に、複数のキースイッチ装置を有するキーボード装置の
設計上におけるフレキシビリティを大きくすることが可
能であり、また、容易に軽量化を図ることが可能なキー
スイッチ装置を提供する。 【解決手段】 キートップ9の上下動を案内する案内部
材10における第1リンク14の下側端部に形成された
回動軸18を回動可能に係止する回動係止部7、31、
41、及び、第2リンク15の下側端部に形成された摺
動軸20を摺動可能に係止する摺動係止部8、32、4
2を有する係止部材6、30、40を、キースイッチ装
置3のPETフィルムシートS2上に第1乃至第3接着
剤層24、25、26を介して接着固定するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つのリンクを可
動状態で配置してなる案内部材を介してキートップの上
下動案内しつつスイッチングを行うキースイッチ装置に
関し、特に、キートップの下方にスイッチング動作を行
うためのフィルムシートを配置するとともに、各リンク
の下側端部を可動自在に係止する係止部材をフィルムシ
ートの表面上に表面固着手段を介して固着することによ
り、製造コストを格段に低減可能であるとともに、複数
のキースイッチ装置を有するキーボード装置の設計上に
おけるフレキシビリティを大きくすることが可能であ
り、また、軽量化を達成することが可能なキースイッチ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、一対のリンクを可動状態で交
叉配置させてなる案内部材によりキートップの上下動を
案内してスイッチングを行う各種のキースイッチ装置が
提案されている。例えば、実開平2−5236号公報に
は、キートップの下面に上ホルダを取り付けるととも
に、プリント基板に第1下ホルダ、第2下ホルダを取り
付け、かかるキートップとプリント基板との間に、2つ
の矩形枠体からなるX状枠体を配設した押釦スイッチが
記載されている。
【0003】この押釦スイッチにおいて、一方の矩形枠
体の上部は、上ホルダの平坦部とキートップの下面との
間でスライド可能に支持され、また、矩形枠体の脚部
は、第1ホルダにより回動可能に支持されている。ま
た、他方の矩形枠体の上部は、上ホルダの溝部内で回動
可能に支持され、また、矩形枠体の脚部は、第2ホルダ
でスライド可能に支持されている。更に、プリント基板
上には、キートップ下面の突起部が載置されるラバース
イッチが配置されており、そのラバースイッチの可動接
点はプリント基板上に設けられた固定接点と対応されて
いる。
【0004】前記押釦スイッチでは、キートップのどの
部分を押した場合にも、キートップの平行状態を維持し
ながらラバースイッチを押圧して、ラバースイッチの可
動接点とプリント基板の固定接点とをスイッチングする
ことができるものである。
【0005】しかしながら、前記実開平2−5236号
公報に記載された押釦スイッチにおいては、プリント基
板側に取り付けられる第1下ホルダ及び第2下ホルダ
が、共にプリント基板に形成された取付穴(第2図、第
4図参照)に挿入固定される構成を有しており、各第1
下ホルダ、第2下ホルダにおける係止片の下端部がプリ
ント基板の下面から更に下方に突出されることとなる。
【0006】このように第1下ホルダ、第2下ホルダの
係止片の下端部がプリント基板の下面から突出してしま
うと、押釦スイッチの薄型化を行うのは困難なものとな
り、従って、押釦スイッチを包含するキースイッチ装置
の薄型化が推進されている現今の事情に合致させること
ができない問題がある。
【0007】かかる事情下において、本出願人は、実願
平5−16680号の明細書、図面(実開平6−771
33号公報)において、充分なキーストロークを確保し
つつキーボードの小型化、薄型化に対応すべく、金属板
からなる基板の表面に施した絶縁層上に電気回路パター
ンを形成するとともに、回路パターン中の固定接点パタ
ーンの周囲にて基板のプレス加工を行うことにより4つ
の取付部を基板と一体に形成したキースイッチ装置を提
案した。ここに、4つの取付部の内、2つは円弧状の回
動係止部、他の2つは長孔状の摺動係止部とされてい
る。
【0008】このスイッチ装置においては、2つのリン
ク部材を相互に回動可能に軸支してなる案内支持部材が
キートップと基板との間に配設され、一方のリンク部材
の上部に形成された係止軸がキートップの裏面に形成さ
れた回動係止部に回動可能に係止されるとともに、リン
ク部材の下部に形成された係止ピンが基板の摺動係止部
を構成する取付部に摺動可能に係止されている。また、
他方のリンク部材の上部に形成された係止ピンがキート
ップの裏面に形成された摺動係止部に摺動可能に係止さ
れるとともに、リンク部材の下部に形成された係止軸が
基板の回動係止部を構成する取付部に回動可能に係止さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記実願平5−166
80号の明細書、図面(実開平6−77133号公報)
にて提案したキースイッチでは、金属板からなる基板に
対して、各リンク部材の下端部における係止ピン、係止
軸を摺動可能又は回動可能に係止する取付部をプレス加
工を介して一体に形成したことから、充分なキーストロ
ークを確保しつつキーボードの小型化、薄型化に対応可
能なキースイッチ装置を実現できるものではある。
【0010】しかし、金属製の基板に所定のプレス加工
を行って各取付部を基板と一体に形成する場合、基板全
体に渡って各取付部を加工するために比較的大きなプレ
ス用金型が必要となる。かかるプレス用金型は高価なも
のであり、これがキースイッチ装置のコストアップを招
来してしまう。
【0011】また、キースイッチ装置は、その使用国毎
にキースイッチの配置等の仕様が決定されているのが一
般的であり、全ての使用国の仕様に対応してキースイッ
チを製造するには、各国の仕様に合致して基板のプレス
加工を行うために各使用国毎にプレス用金型を準備する
必要がある。かかる場合には、前記したようにプレス用
金型自体が元々高価であることに加えて、複数種類のプ
レス用金型を準備しなければならず、更にキースイッチ
装置のコストアップを招来してしまうこととなる。
【0012】更に、金属製の基板自体はかなりの重いも
のであり、これよりキースイッチ全体を大重量化を招来
してしまい、軽量化を図ることができない。
【0013】本発明は前記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、キートップの上下動を案内する
案内部材における2つの各リンクの下側端部を可動自在
に係止する係止部材を、スイッチング動作を行うための
フィルムシートの表面上に表面固着手段を介して固着す
ることにより、支持プレートに係止部を形成する場合と
比較してプレス用金型を必要とすることなく、もってキ
ースイッチ装置の製造コストを格段に低減可能であると
ともに、複数のキースイッチ装置を有するキーボード装
置の設計上におけるフレキシビリティを大きくすること
が可能であり、また、容易に軽量化を図ることが可能な
キースイッチ装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係るキースイッチ装置は、キートップと、前
記キートップの下方に配置され、スイッチング電極が形
成されたフィルムシートと、第1リンクと第2リンクを
相互に可動状態に配置してなり、キートップの上下動を
案内する案内部材と、前記キートップの上下入力操作を
介してスイッチング電極との間でスイッチング動作を行
うスイッチング部材と、前記第1リンクの下側端部に形
成された第1軸と、前記第2リンクの下側端部に形成さ
れた第2軸と、所定の表面固着手段を介してフィルムシ
ートの表面上に固着され、第1軸及び第2軸を可動自在
に係止する係止部材とを備えたことを特徴とする。
【0015】請求項1のキースイッチ装置では、キート
ップの上下動を案内する案内部材における第1リンク及
び第2リンクの下側端部にそれぞれ形成された第1軸及
び第2軸を可動自在に係止する係止部材を、キースイッ
チ装置のフィルムシートの表面上に表面固着手段を介し
て固着するように構成したので、プレス加工等により支
持プレートに係止部を形成する必要はなく、従って、高
価なプレス用金型が不要となってキースイッチ装置の製
造コストを格段に低減可能となる。
【0016】また、キースイッチ装置の使用国毎に仕様
が異なっている場合においても、各使用国の仕様に合致
させてフィルムシート上に表面固着手段を介して係止部
材を固着すればよく、従って、各使用国毎にプレス用金
型を準備することなく、複数のキースイッチ装置を有す
るキーボード装置の設計上におけるフレキシビリティを
大きくすることが可能となる。
【0017】更に、係止部材をフィルムシートの表面上
に表面固着手段を介して固着するように構成しているこ
とから、支持プレートは必ずしも必要ではなく、これよ
りキースイッチ装置の軽量化を容易に図ることが可能と
なる。
【0018】また、請求項2に係るキースイッチ装置
は、キートップと、前記キートップの下方に配置され、
一対の上側フィルムシートと下側フィルムシートを有す
るメンブレンスイッチシートと、第1リンクと第2リン
クを相互に可動状態に配置してなり、キートップの上下
動を案内する案内部材と、前記キートップの上下入力操
作を介してメンブレンスイッチシートにてスイッチング
動作を行わせるスイッチング部材と、前記第1リンクの
下側端部に形成された第1軸と、前記第2リンクの下側
端部に形成された第2軸と、所定の表面固着手段を介し
て上側フィルムシートの表面上に固着され、第1軸及び
第2軸を可動自在に係止する係止部材とを備えたことを
特徴とする。
【0019】請求項2のキースイッチ装置では、キート
ップの上下動を案内する案内部材における第1リンク及
び第2リンクの下側端部にそれぞれ形成された第1軸及
び第2軸を可動自在に係止する係止部材を、キースイッ
チ装置のメンブレンスイッチシートの上側フィルムシー
トの表面上に表面固着手段を介して固着するように構成
したので、プレス加工等により支持プレートに係止部を
形成する必要はなく、従って、高価なプレス用金型が不
要となってキースイッチ装置の製造コストを格段に低減
可能となる。
【0020】また、キースイッチ装置の使用国毎に仕様
が異なっている場合においても、各使用国の仕様に合致
させて上側フィルムシート上に表面固着手段を介して係
止部材を固着すればよく、従って、各使用国毎にプレス
用金型を準備することなく、複数のキースイッチ装置を
有するキーボード装置の設計上におけるフレキシビリテ
ィを大きくすることが可能となる。
【0021】更に、係止部材を上側フィルムシートの表
面上に表面固着手段を介して固着するように構成してい
ることから、支持プレートは必ずしも必要ではなく、こ
れよりキースイッチ装置の軽量化を容易に図ることが可
能となる。
【0022】請求項3に係るキースイッチ装置は、請求
項1又は請求項2のキースイッチにおいて、前記係止部
材は、キースイッチ装置の単位長さでチップ状に形成さ
れていることを特徴とする。請求項3のキースイッチ装
置では、フィルムシート又はメンブレンスイッチシート
の上側フィルムシートの表面上に固着される係止部材が
キースイッチ装置の単位長さでチップ状に形成されてい
ることに基づき、キースイッチ装置の使用国毎の仕様に
合致させるについて複数のキースイッチ装置を有するキ
ーボード装置の設計上におけるフレキシビリティを更に
大きくすることが可能となる。
【0023】更に、請求項4に係るキースイッチ装置
は、請求項1又は請求項2のキースイッチ装置におい
て、前記フィルムシート又はメンブレンスイッチシート
の上側フィルムシート上には複数個のキースイッチ装置
が配設されており、前記係止部材は、各キースイッチ装
置における案内部材の各第1リンクの第1軸及び第2リ
ンクの第2軸を可動自在に係止可能な長さに形成されて
いることを特徴とする。請求項4のキースイッチ装置で
は、フィルムシート又はメンブレンスイッチシートの上
側フィルムシート上にて配設された複数個の各キースイ
ッチ装置における案内部材の第1リンクの第1軸及び第
2リンクの第2軸を可動自在に係止可能となるように、
係止部材の長さが設定されているので、係止部材は各キ
ースイッチ装置に対応して表面固着手段を介して固着す
ればよいこととなり、これによりフィルムシートやメン
ブレンスイッチシートの上側フィルムシートに対する係
止部材の固着工程数を少なくしてキースイッチ装置のコ
ストを低減することが可能となる。
【0024】ここに、前記した表面固着手段としては、
請求項5に記載されているようにフィルムシート又はメ
ンブレンスイッチシートの上側フィルムシートの表面に
塗布形成される接着剤であることが望ましい。
【0025】また、請求項6に係るキースイッチ装置
は、キートップと、前記キートップの下方に配置され、
スイッチング電極を含む回路パターンが形成されるとと
もに、スイッチング電極に隣接して金属ランドパターン
が形成された回路基板と、第1リンクと第2リンクを相
互に可動状態に配置してなり、キートップの上下動を案
内する案内部材と、前記キートップの上下入力操作を介
してスイッチング電極との間でスイッチング動作を行う
スイッチング部材と、前記第1リンクの下側端部に形成
された第1軸と、前記第2リンクの下側端部に形成され
た第2軸と、金属材から形成されるとともに前記第1軸
及び第2軸を可動自在に係止し、前記回路基板の金属ラ
ンドパターンに固着された係止部材とを備えたことを特
徴とする。
【0026】請求項6のキースイッチ装置では、スイッ
チング電極を含む回路パターンが形成されるとともに、
スイッチング電極に隣接して金属ランドパターンが形成
された回路基板を使用し、また、キートップの上下動を
案内する案内部材における第1リンク及び第2リンクの
下側端部にそれぞれ形成された第1軸及び第2軸を可動
自在に係止する係止部材を、金属材から形成して回路基
板の金属ランドパターンに固着するように構成したの
で、プレス加工等により支持プレートに係止部を形成す
る必要はなく、従って、高価なプレス用金型が不要とな
ってキースイッチ装置の製造コストを格段に低減可能と
なる。
【0027】また、キースイッチ装置の使用国毎に仕様
が異なっている場合においても、各使用国の仕様に合致
させて回路基板の金属ランドパターンを形成し、かかる
金属ランドパターンに対して金属製の係止部材を固着す
ればよく、従って、各使用国毎にプレス用金型を準備す
ることなく、複数のキースイッチ装置を有するキーボー
ド装置の設計上におけるフレキシビリティを大きくする
ことが可能となる。
【0028】更に、請求項7のキースイッチ装置では、
係止部材を回路基板の金属ランドパターンに半田付けす
るように構成していることから、支持プレートは必ずし
も必要ではなく、これよりキースイッチ装置の軽量化を
容易に図ることが可能となる。
【0029】ここに、回路基板は、請求項8に記載され
ているように、リジッド回路基板から構成されているこ
とが望ましい。このように回路基板が剛性の高いリジッ
ド回路基板から構成されている場合には、回路基板上で
複数のキースイッチ装置を支持するようにキーボードを
構成したとしても、回路基板自体でキーボード全体を支
持することが可能となり、支持プレートを全く不要とす
ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るキースイッチ
装置について、本発明を具体化した実施形態に基づき図
面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、後述する各実施
形態に係るキースイッチ装置が搭載されるノート型パー
ソナルコンピュータの概略について図18に基づき説明
する。図18はノート型パーソナルコンピュータの概略
斜視図である。図18において、ノート型パーソナルコ
ンピュータ100は、各種の入力を行うべく複数のキー
スイッチ装置3が配設されたキーボード装置1、図示し
ないCPUを介して得られた演算結果等を表示する液晶
ディスプレイ105、及び、ノート型パーソナルコンピ
ュータ100に対して電力を供給する電源コード107
等から構成されている。尚、この種ノート型パーソナル
コンピュータ100の構成については公知であり、ここ
ではその説明を省略する。次に、第1実施形態に係るキ
ースイッチ装置を多数配設したキーボード装置の概略構
成について図1、図2に基づき説明する。図1はキーボ
ード装置の概略側面図、図2はキースイッチ装置のキー
トップを除いて模式的に示すキーボード装置の斜視図で
ある。
【0031】図1、図2において、キーボード装置1
は、ノート型パーソナルコンピュータ等の上ケースと下
ケースとの間に配置される支持プレート2(下ケースの
底面上でもよい)上に、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)フィルムシートSを配置するとともに、かかる
PETフィルムシートS上に複数個のキースイッチ装置
3を縦方向及び横方向に列状に配設してなる。PETフ
ィルムシートSの上面には、導電性インク等を使用して
所定の回路パターン4が形成されている。回路パターン
4において各キースイッチ装置3が配設されるエリアの
略中央位置には、固定接点パターン5が形成されてい
る。
【0032】また、各キースイッチ装置3に対応するエ
リアには、一対の係止部材6が一定距離だけ離間した状
態で接着剤を介してPETフィルムシートS上に固着さ
れている。係止部材6は、アルミニウム、鉄等の金属か
ら形成された線状材を所定形状に成形するとともに、キ
ースイッチ装置3の単位長さでチップ状に切断すること
により構成されている。また、係止部材6には、後述す
るように、キースイッチ装置3にてキートップ9の上下
動を案内する案内部材10を構成する第1リンク14の
下側端部に形成された回動軸18を回動可能に係止する
円弧状の回動係止部7、及び、第2リンク15の下側端
部に形成された摺動軸20を摺動可能に係止する長孔状
の摺動係止部8が形成されている。
【0033】ここに、係止部材6をPETフィルムシー
トSに固着する接着剤としては、各種チップ部品の高密
度実装に使用される市販のチップ部品用接着剤を使用す
ることができ、例えば、硬化時間が短く、半田耐熱性、
電気的・機械的特性、絶縁抵抗性等に優れたエポキシ系
接着剤等が好適である。また、係止部材6は、PETフ
ィルムシートSに対して直接接着固定されてもよく、ま
た、いわゆる易接着処理を行った後PETフィルムシー
トSと相性の良い接着層(例えば、UVインク等により
形成される)を形成し、かかる接着層に更に前記接着剤
を塗布して係止部材6を接着固定するようにしてもよ
い。
【0034】次に、キースイッチ装置3の構成について
図3(A)に基づき説明する。図3(A)はキースイッ
チ装置3の模式側面図である。図3(A)において、キ
ースイッチ装置3は、基本的にキートップ9、キートッ
プ9の上下動を案内支持する案内部材10、案内部材1
0の下方でPETフィルムシートSに形成された回路パ
ターン4の固定接点パターン5に対応して配置されるラ
バースプリング11、及び、一対の係止部材6から構成
される。
【0035】ここに、キートップ9は、ABS樹脂等の
合成樹脂から形成されており、その上面には所定の文
字、記号等が印刷等により設けられている。また、キー
トップ9の下面には、下方に配置された係止部材6の摺
動係止部8に対応する摺動係止部12、及び、係止部材
6の回動係止部7に対応する回動係止部13がキートッ
プ9と一体に形成されている。尚、キートップ9とは別
体に構成した部材をキートップ9の下面に取り付けるこ
とにより、摺動係止部12及び回動係止部13を構成し
てもよい。
【0036】案内部材10は、第1リンク14と第2リ
ンク15とを相互に回動可能となるように、軸支部16
を介して交叉状に軸支することにより構成されている。
第1リンク14の上側端部には摺動軸17が外方に延出
形成されており、かかる摺動軸17はキートップ9の摺
動係止部12内で摺動可能に係止される。また、第1リ
ンク14の下側端部には回動軸18が外方に延出形成さ
れており、かかる回動軸18は係止部材6の回動係止部
7内で回動可能に係止される。
【0037】第2リンク15の上側端部には回動軸19
が外方に延出形成されており、かかる回動軸はキートッ
プ9の回動係止部13内で回動可能に係止される。ま
た、第2リンク15の下側端部には摺動軸20が外方に
延出形成されており、かかる摺動軸20は係止部材6の
摺動係止部8内で摺動可能に係止される。尚、案内部材
10を構成する第1リンク14、第2リンク15の構造
については、実願平5−16680号等の明細書、図面
に記載されたリンク部材の構造と基本的に同一の構造を
有する公知なものであり、従って、その詳細な構造につ
いては実願平5−16680号等の明細書、図面を参照
することとし、ここではその説明を省略する。
【0038】ラバースプリング11は、シリコン、EP
DM等のゴム材から逆カップ状に形成されてなり、その
内上壁には可動接点(図示せず)が設けられている。こ
の可動接点は、PETフィルムシートSに形成された回
路パターン4の固定接点パターン5に対向されている。
また、ラバースプリング11の上部には、案内部材10
における第1リンク14と第2リンク15の軸支部16
が載置されている。
【0039】係止部材6は、図4に示すように、第2リ
ンク15の摺動軸20が摺動可能に係止される長孔状の
摺動係止部8、第1リンク14の回動軸18が回動可能
に係止される円弧状の回動係止部7、摺動係止部8の外
側(図4中、左側)に連続する第1接着部21、摺動係
止部8と回動係止部7との間を接続する第2接着部2
2、及び、回動係止部7の外側(図4中、右側)に連続
する第3接着部23から構成されている。そして、各係
止部材6の第1接着部21はPETフィルムシートS上
に塗布形成された第1接着剤層24を介してPETフィ
ルムシートSに接着固定され、第2接着部22は同様に
塗布形成された第2接着剤層25を介してPETフィル
ムシートSに接着固定され、また、第3接着部23は同
様に塗布形成された第3接着剤層26を介してPETフ
ィルムシートSに接着固定される。これにより、各係止
部材6は、PETフィルムシートS上に接着固定される
ものである。
【0040】前記係止部材6を製造するには、ロール状
に巻回された平板状の線状材を連続して引き出しつつ所
定形状に成形するとともに、キースイッチ装置3の単位
でチップ状に切断することにより得られる。また、樹脂
材料から成形法で形成してもよい。このように製造され
た係止部材6をPETフィルムシートS上に接着固定す
るには、先ず、所定形状に成形したPETフィルムシー
トSを所定位置にセットした後、公知の接着剤自動塗布
装置により各キースイッチ装置3に対応して第1接着剤
層24、第2接着剤層25、第3接着剤層26を塗布形
成する。この後、前記のようにチップ状に成形された係
止部材6が装填された自動実装機を使用して、図5に示
すように、係止部材6を吸引ヘッド27の吸引孔28に
より吸引保持しつつ、第1接着部21と第1接着剤層2
4、第2接着部22と第2接着剤層25、第3接着部2
3と第3接着剤層26とをそれぞれ位置決めして吸引ヘ
ッド27により所定圧力をもって押圧する。これによ
り、係止部材6はPETフィルムシートSの所定位置に
て各第1乃至第3接着剤層24、25、26を介して接
着固定されるものである。ここに、吸引ヘッド27の下
部は、図5に示すように、係止部材6の形状に合致した
形状を有しており、これにより係止部材6を各第1乃至
第3接着剤層24、25、26に対して確実に押圧する
ことができる。
【0041】前記のように構成されたキースイッチ装置
3において、キートップ9を押下すると、キートップ9
の下方向への移動に基づき第1リンク14の摺動軸17
はキートップ9の摺動係止部12内で左方向に摺動する
とともに、回動軸18は係止部材6の回動係止部7内で
反時計方向に回動する。同時に、第2リンク15の回動
軸19はキートップ9の回動係止部13内で時計方向に
回動するとともに、摺動軸20は係止部材6の摺動係止
部8内で左方向に摺動する。これにより、第1リンク1
4と第2リンク15の軸支部16は、ラバースプリング
11を徐々に押下していき、その押下量が一定限度を越
えた時点で、ラバースプリング11は座屈される。この
結果、ラバースプリング11の内上壁に設けられた可動
接点が回路パターン4における固定設定パターン5に当
接し、所定のスイッチング動作が行われる。
【0042】一方、キートップ9の押下を解除すると、
各第1リンク14、第2リンク15はラバースプリング
11の弾性復元力を介して上方に押し上げられる。これ
に伴って、第1リンク14の摺動軸17、回動軸18、
及び、第2リンク15の回動軸19、摺動軸20は、前
記した動作と逆の動作を行い、これによりキートップ9
は図3(A)に示す元の位置に復帰される。
【0043】前記した第1実施形態に係るキースイッチ
装置3において、支持プレート2上に載置された一枚の
PETフィルムシートSの表面上に、接着剤を介して係
止部材6を接着固定するように構成されているが、図3
(B)に示すように、第1実施形態のキースイッチ装置
3を変形することも可能である。
【0044】即ち、図3(B)は第1実施形態に係るス
イッチ装置3の変形例を示す模式側面図であり、支持プ
レート2上には、いわゆる三層構造を有するメンブレン
スイッチシートMSが配置されている。メンブレンスイ
ッチシートMSは、上側PETフィルムシートS1、下
側PETフィルムシートS2、及び、上側PETフィル
ムシートS1と下側PETフィルムシートS2との間に
スペーサシートS3を介挿して構成されている。下側P
ETフィルムシートS2は、前記したPETフイルムシ
ート2と同一の構成を有して回路パターン4、固定接点
パターン5が形成されており、また、下側PETフィル
ムシートS1には、固定接点パターン5に対向して可動
接点パターン(図示せず)が形成されている。また、ス
ペーサシートS3は下側PETフィルムシートS2と上
側PETフィルムシートS1とを離間対向させるための
ものであり、各キースイッチ装置3に対応して、下側P
ETフィルムシートS2の固定接点パターン5と上側P
ETフィルムシートS1の可動接点パターンとが対向す
る部分に、スイッチング孔が設けられている。
【0045】そして、メンブレンスイッチシートMSの
上側PETフィルムシートS1の表面上には、図3
(B)に示すように、係止部材6が、前記した方法と同
一の方法により接着固定されている。
【0046】尚、前記したキースイッチ装置3におい
て、スイッチング動作は、上側PETフィルムシートS
1の可動接点パターンと下側PETフィルムシートS2
の固定接点パターン5との接・離により行われることか
ら、上側PETフィルムシートS1上に配置されるラバ
ースプリング11の内上壁に可動接点は設けられていな
い。
【0047】前記第1実施形態の変形例に係るキースイ
ッチ装置3において、キートップ9を押下すると、キー
トップ9の下方向への移動に基づき第1リンク14の摺
動軸17はキートップ9の摺動係止部12内で左方向に
摺動するとともに、回動軸18は係止部材6の回動係止
部7内で反時計方向に回動する。同時に、第2リンク1
5の回動軸19はキートップ9の回動係止部13内で時
計方向に回動するとともに、摺動軸20は係止部材6の
摺動係止部8内で左方向に摺動する。これにより、第1
リンク14と第2リンク15の軸支部16は、ラバース
プリング11を徐々に押下していき、その押下量が一定
限度を越えた時点で、ラバースプリング11は座屈され
る。この結果、ラバースプリング11の内上壁を介し
て、上側PETフィルムシートS1の上面から可動接点
パターンが下方に押圧され、これにより上側PETフィ
ルムシートS1の可動接点パターンが、下側PETフィ
ルムシートS2の固定接点パターン5に当接し、所定の
スイッチング動作が行われる。
【0048】一方、キートップ9の押下を解除すると、
各第1リンク14、第2リンク15はラバースプリング
11の弾性復元力を介して上方に押し上げられる。これ
に伴って、第1リンク14の摺動軸17、回動軸18、
及び、第2リンク15の回動軸19、摺動軸20は、前
記した動作と逆の動作を行い、これによりキートップ9
は図3(B)に示す元の位置に復帰される。
【0049】次に、第2実施形態に係るキースイッチ装
置について図6に基づき説明する。ここに、第2実施例
に係るキースイッチは、基本的に前記第1実施形態に係
るキースイッチ装置3と同様の構成を有しており、第1
実施形態のキースイッチ装置3では、係止部材6が平板
状の線状材から形成されているのに対して、第2実施形
態のキースイッチ装置では、針金状の線状材から構成さ
れている点で異なるのみである。従って、以下の説明に
おいては、第1実施形態のキースイッチ装置3と同一の
部材等については同一の番号を付して説明することと
し、また、第2実施形態のキースイッチ装置に特有の構
成に着目して説明する。尚、図6は第2実施形態のキー
スイッチ装置におけるPETフィルムシートSに対する
係止部材の接着固定状態を模式的に示す斜視図である。
【0050】図6において、係止部材30は、第2リン
ク15の摺動軸20が摺動可能に係止される長孔状の摺
動係止部32、第1リンク14の回動軸18が回動可能
に係止される円弧状の回動係止部31、摺動係止部32
の外側(図6中、左側)に連続する第1接着部33、摺
動係止部32と回動係止部31との間を接続する第2接
着部34、及び、回動係止部31の外側(図6中、右
側)に連続する第3接着部35から構成されている。そ
して、各係止部材30の第1接着部33はPETフィル
ムシートS上に塗布形成された第1接着剤層24を介し
てPETフィルムシートSに接着固定され、第2接着部
34は同様に塗布形成された第2接着剤層25を介して
PETフィルムシートSに接着固定され、また、第3接
着部35は同様に塗布形成された第3接着剤層26を介
してPETフィルムシートSに接着固定される。これに
より、各係止部材30は、PETフィルムシートS上に
接着固定されるものである。
【0051】前記係止部材30を製造するには、ロール
状に巻回された針金状の線状材を連続して引き出しつつ
所定形状に成形するとともに、キースイッチ装置3の単
位でチップ状に切断することにより得られる。このよう
に製造された係止部材30をPETフィルムシートS上
に接着固定するには、先ず、所定形状に成形したPET
フィルムシートSを所定位置にセットした後、公知の接
着剤自動塗布装置により各キースイッチ装置3に対応し
て第1接着剤層24、第2接着剤層25、第3接着剤層
26を塗布形成する。この後、前記のようにチップ状に
成形された係止部材30が装填された自動実装機に付設
された実装ヘッド(図示せず)を使用して、第1接着部
33と第1接着剤層24、第2接着部34と第2接着剤
層25、第3接着部35と第3接着剤層26とをそれぞ
れ位置決めして実装ヘッドにより所定圧力をもって押圧
する。これにより、係止部材30はPETフィルムシー
トSの所定位置にて各第1乃至第3接着剤層24、2
5、26を介して接着固定されるものである。
【0052】次に、第3実施形態に係るキースイッチ装
置について図7に基づき説明する。ここに、第3実施例
に係るキースイッチは、基本的に前記第1実施形態、第
2実施形態に係るキースイッチ装置3と同様の構成を有
しており、第1実施形態及び第2実施形態のキースイッ
チ装置3では、係止部材6、30が各キースイッチ装置
3の単位長さでチップ状に形成されているのに対して、
第3実施形態のキースイッチ装置では、係止部材が、P
ETフィルムシートS上で縦方向及び横方向に列状に配
設された複数個の各キースイッチ装置に渡る長さに形成
されている点で異なるのみである。従って、以下の説明
においては、第1実施形態、第2実施形態のキースイッ
チ装置3と同一の部材等については同一の番号を付して
説明することとし、また、第3実施形態のキースイッチ
装置に特有の構成に着目して説明する。尚、図7は第3
実施形態のキースイッチ装置の模式側面図である。
【0053】図7において、キースイッチ装置3は、前
記各実施形態におけると同様、基本的にキートップ9、
キートップ9の上下動を案内支持する案内部材10、案
内部材10の下方でPETフィルムシートSに形成され
た回路パターン4の固定接点パターン5に対応して配置
されるラバースプリング11、及び、一対の係止部材4
0から構成される。
【0054】ここに、係止部材40は、図7に示すよう
に、PETフィルムシートS上で列状に配設された複数
個のキースイッチ装置3をカバーする長さに形成されて
おり、各キースイッチ装置3に対応して、第1リンク1
4の回動軸18を回動可能に係止する円弧状の回動係止
部41、及び、第2リンク15の摺動軸20を摺動可能
に係止する長孔状の摺動係止部42が形成されている。
尚、図7に示す長尺状の係止部材40において、例え
ば、右側のキースイッチ装置3における摺動係止部42
と左側のキースイッチ装置3における回動係止部41と
の間に存在する部分は第1接着部43となり、また、各
キースイッチ装置3において、摺動係止部42と回動係
止部41との間に存在する部分は第2接着部44とな
る。更に、係止部材40の端部(図7では、一例として
右端部)に位置するキースイッチ装置3にて回動係止部
41から連続する部分は第3接着部45となる。尚、係
止部材40がカバーするキースイッチ装置3の個数は、
キーボード装置1における各種の仕様に従って任意に設
定することができる。
【0055】そして、係止部材40の第1接着部43は
PETフィルムシートS上に塗布形成された第1接着剤
層24(図4、図6参照)を介してPETフィルムシー
トSに接着固定され、第2接着部44は同様に塗布形成
された第2接着剤層25(図4、図6参照)を介してP
ETフィルムシートSに接着固定され、また、第3接着
部45は同様に塗布形成された第3接着剤層26(図
4、図6参照)を介してPETフィルムシートSに接着
固定される。これにより、係止部材40は、PETフィ
ルムシートS上に接着固定されるものである。
【0056】前記係止部材40を製造するには、ロール
状に巻回された平板状の線状材を連続して引き出しつつ
所定形状に成形するとともに、複数個分のキースイッチ
装置3に渡る長さで切断することにより得られる。この
ように製造された係止部材40をPETフィルムシート
S2上に接着固定するには、前記にて説明した場合と同
様、先ず、所定形状に成形したPETフィルムシートS
を所定位置にセットした後、公知の接着剤自動塗布装置
により各キースイッチ装置3に対応して第1接着剤層2
4、第2接着剤層25、第3接着剤層26を塗布形成す
る。この後、前記のように長尺状に成形された係止部材
40が装填された自動実装機を使用して、係止部材40
を実装ヘッドにより保持しつつ、第1接着部43と第1
接着剤層24、第2接着部44と第2接着剤層25、第
3接着部45と第3接着剤層26とをそれぞれ位置決め
して実装ヘッドにより所定圧力をもって押圧する。これ
により、係止部材40はPETフィルムシートS2の所
定位置にて複数個のキースイッチ装置3に渡って各第1
乃至第3接着剤層24、25、26を介して接着固定さ
れるものである。
【0057】前記第1実施形態乃至第3実施形態に係る
キースイッチ装置3において、係止部材6、30、40
は、第1接着剤層24、第2接着剤層25、第3接着剤
層26を介してPETフィルムシートSの表面に接着固
定されているが、係止部材6、30、40は接着剤によ
る接着固定以外の各種の表面固着方法を使用してPET
フィルムシートSの表面に固着することができる。
【0058】以上詳細に説明した通り第1乃至第3実施
形態に係るキースイッチ装置3においては、キートップ
9の上下動を案内する案内部材10における第1リンク
14の下側端部に形成された回動軸18を回動可能に係
止する回動係止部7、31、41、及び、第2リンク1
5の下側端部に形成された摺動軸20を摺動可能に係止
する摺動係止部8、32、42を有する係止部材6、3
0、40を、キースイッチ装置3のPETフィルムシー
トS上に第1乃至第3接着剤層24、25、26を介し
て接着固定するように構成し、また、図3(B)に示す
第1実施形態の変形例に係るキースイッチ装置3では、
係止部材6をメンブレンスイッチシートMSを構成する
上側PETフィルムシートS1の表面上に第1乃至第3
接着剤層24、25、26を介して接着固定するように
構成したので、プレス加工等により支持プレートに係止
部を形成する必要はなく、従って、高価なプレス用金型
が不要となってキーボード装置1の製造コストを格段に
低減すること、及び、金型制作が必要ないため初期生産
の立ち上がりを早くすることができる。
【0059】また、複数個のキースイッチ装置3が配設
されたキーボード装置1の使用国毎に仕様が異なってい
る場合においても、各使用国の仕様に合致させてPET
フィルムシートS上に各接着剤層24、25、26を介
して係止部材6、30、40を接着固定すればよく、従
って、各使用国毎にプレス用金型を準備することなく、
複数のキースイッチ装置3を有するキーボード装置1の
設計上におけるフレキシビリティを大きくすることがで
きる。
【0060】更に、第1実施形態及び第2実施形態のキ
ースイッチ装置3では、PETフィルムシートS上に接
着固定される係止部材6、30がキースイッチ装置3単
位でチップ状に形成されていることに基づき、キースイ
ッチ装置3の使用国毎の仕様に合致させるについて複数
のキースイッチ装置3を有するキーボード装置1の設計
上におけるフレキシビリティを更に大きくすることがで
きる。
【0061】また、第3実施形態のキースイッチ装置3
では、PETフィルムシートS上にて配設された複数個
の各キースイッチ装置3における案内部材10の第1リ
ンク14の回動軸18及び第2リンク15の摺動軸20
をそれぞれ回動可能、摺動可能に係止できるように、係
止部材40の長さが複数個のキースイッチ装置3に渡っ
て設定されているので、係止部材40は各キースイッチ
装置3の列毎に対応して各接着剤層24、25、26を
介して接着固定すればよいこととなり、これによりPE
TフィルムシートSに対する係止部材40の接着工程数
を少なくしてキースイッチ装置3のコストを低減するこ
とができる。
【0062】続いて、第4実施形態に係るキースイッチ
装置について図8に基づき説明する。ここに、第4実施
例に係るキースイッチは、基本的に前記第1実施形態に
係るキースイッチ装置3と同様の構成を有しており、第
1実施形態のキースイッチ装置3では、係止部材6がP
ETフィルムシートS上に接着剤を介して固着されてい
るのに対して、第4実施形態のキースイッチ装置では、
固定接点パターンに隣接して金属ランドパターンが形成
されたリジッド回路基板を使用し、金属製係止部材をリ
ジッド回路基板の金属ランドパターンに半田付けするよ
うに構成した点で異なっている。従って、以下の説明に
おいては、第1実施形態のキースイッチ装置3と同一の
部材等については同一の番号を付して説明することと
し、また、第4実施形態のキースイッチ装置に特有の構
成に着目して説明する。尚、図8は第4実施形態のキー
スイッチ装置におけるリジッド回路基板に対して係止部
材を半田付けする状態を模式的に示す斜視図である。
【0063】図8(A)において、リジッド回路基板6
0は、所謂、紙−フェノール基板、ガラス−エポキシ基
板等の硬質回路基板であり、その上面には、複数個のキ
ースイッチ装置3が配設される。かかるリジッド回路基
板60は、第1実施形態に係るキーボード装置1(図1
参照)を構成する際に、キーボード装置1全体を支持す
る作用を行う。リジッド回路基板60の上面には、所定
の銅箔回路パターン61が形成されており、また、銅箔
回路パターン61において各キースイッチ装置3が配設
されるエリアの略中央位置には、固定接点パターン5が
形成されている。
【0064】また、各キースイッチ装置3に対応するエ
リアにおいて、固定接点パターン5中心とする周囲の4
箇所には、銅箔ランドパターン62及び63が形成され
ている。銅箔ランドパターン62は、キースイッチ装置
3の案内部材10を構成する第2リンク15の摺動軸2
0を摺動可能に係止する金属製の摺動係止部材64を半
田付けするためのランドであり、また、銅箔ランドパタ
ーン63は、案内部材10を構成する第1リンク14の
回動軸18を回動可能に係止する金属製の回動係止部材
65を半田付けするためのランドである。
【0065】ここに、リジッド回路基板60を形成する
には、紙−フェノール樹脂、ガラス−エポキシ樹脂等か
らなる絶縁基材に銅箔を接着した銅張り積層基板を使用
し、回路パターン61、固定接点パターン5、各銅箔ラ
ンドパターン62、63に対応する銅箔部分にエッチン
グレジストを塗布形成して、不要な銅箔部分をエッチン
グ除去することにより形成することができる。このよう
に、固定接点パターン5を含む回路パターン61と各銅
箔ランドパターン62、63は、同時に形成され得る。
また、リジッド回路基板60の裏面にも所定の回路パタ
ーンを形成するとともに、上面の回路パターン61と裏
面の回路パターンとをスルーホール66を介して接続す
る両面回路基板に構成すれば、リジッド回路基板60の
裏面をマザーボードとして使用することも可能である。
この場合、リジッド回路基板60の裏面には、各種の電
子部品が搭載される。前記のように形成されたリジッド
回路基板60における各銅箔ランドパターン62、63
では、摺動係止部材64の摺動係止部64A、回動係止
部材65の回動係止部65Aの下方にも銅箔が存在して
いる。かかる構成によれば、キートップ9の上下銅操作
を行う際に、摺動係止部材64の摺動係止部64Aに係
止される第2リンク15の摺動軸20、及び、回動係止
部材65の回動係止部65Aに係止される第1リンク1
4の回動軸18は、それぞれ銅箔部分と接しながら摺
動、回動することから、摺動軸20、回動軸18の摺動
抵抗、回動抵抗を軽減することができる。これにより、
キートップ9の操作性を格段に向上することができる。
【0066】前記のようにリジッド回路基板60に形成
された各銅箔ランドパターン62、63に対して摺動係
止部材64、回動係止部材65を半田付けするには、先
ず、自動半田付け装置に対してリジッド回路基板60を
所定位置にセットした後、各銅箔ランドパターン62、
63に対してクリーム半田層を塗布形成する。この後、
摺動係止部材64、回動係止部材65が装填された自動
実装機を使用して、クリーム半田層が形成された銅箔ラ
ンドパターン62、63に対応して摺動係止部材64、
回動係止部材65を配置する。そして、半田リフロー処
理を行う。これにより、各摺動係止部材64、回動係止
部材65は、それぞれ各銅箔ランドパターン62、63
に半田付けされるものである。
【0067】以上説明した通り第4実施形態に係るキー
スイッチ装置3では、固定接点パターン5を含む回路パ
ターン61が形成されるとともに、固定接点パターン5
に隣接して銅箔ランドパターン62、63が形成された
リジッド回路基板60を使用し、また、キートップ3の
上下動を案内する案内部材10における第1リンク14
及び第2リンク15の下側端部にそれぞれ形成された回
動軸18、摺動軸20をそれぞれ回動可能、摺動可能に
係止する金属製回動係止部材65、摺動係止部材64
を、リジッド回路基板60の各銅箔ランドパターン6
3、62に半田付けするように構成したので、プレス加
工等により支持プレートに係止部を形成する必要はな
く、従って、高価なプレス用金型が不要となってキース
イッチ装置3の製造コストを格段に低減すること、及
び、金型制作が必要ないため初期生産の立ち上がりを早
くすることができる。
【0068】また、複数のキースイッチ装置3が配設さ
れたキーボード装置1の使用国毎に仕様が異なっている
場合においても、各使用国の仕様に合致させてリジッド
回路基板60の銅箔ランドパターン62、63を形成
し、かかる銅箔ランドパターン62、63に対して金属
製の摺動係止部材64、回動係止部材65を半田付けす
ればよく、従って、各使用国毎にプレス用金型を準備す
ることなく、複数のキースイッチ装置3を有するキーボ
ード装置1の設計上におけるフレキシビリティを大きく
することができる。
【0069】更に、各摺動係止部材64、回動係止部材
65をリジッド回路基板60の銅箔ランドパターン6
2、63に半田付けするように構成していることから、
支持プレートは必ずしも必要ではなく、これよりキース
イッチ装置3の軽量化を容易に図ることが可能となり、
また、熱硬化性樹脂の熱が上昇しても曲げ強度の低下が
少なく、剛性の高いリジッド回路基板60を使用してい
ることから、リジッド回路基板60上で複数のキースイ
ッチ装置3を支持するようにキーボード装置1を構成し
たとしても、リジッド回路基板60自体でキーボード装
置1全体を支持することが可能となって支持プレートを
全く不要とすることができる。ここに、図8(A)に示
すリジッド回路基板60において、銅箔ランドパターン
62、63は、半田接続部と摺動接触部、回動接触部と
を連続させた1つのランドで構成しているが、図8
(B)、(C)に示す変形例のように構成してもよい。
即ち、図8(B)において、銅箔ランドパターン62、
63は、摺動係止部材64の衝動係止部64A、回動係
止部材65の回動係止部65Aに対応する接触ランド6
2B、63B、及び、この接触ランド62B、63Bの
両側に形成された接続ランド62A、63Bから構成さ
れている。そして、摺動係止部材64、回動係止部材6
4の両側の接続部は、各接続ランド62A、63Aに対
して接着剤、半田付け、その他各種の溶着方法により固
着される。この場合、第2リンク15の摺動軸20、第
1リンク14の回動軸18は、接触ランド62B、63
Bと摺動接触、回動接触される。また、図8(C)にお
いて、リジッド回路基板60に銅箔ランドパターン6
2、62、63を形成した後、接続ランド62A、63
Aのみが露出するように絶縁レジスト被膜が形成され、
かかる接続ランド62A、63Aに対して摺動係止部材
64、回動係止部材65の両側の接続部が、接着剤、半
田付け、その他各種溶着方法により固着される。この場
合、摺動係止部材64の衝動係止部64A、回動係止部
材65の回動係止部65Aは、絶縁レジスト被膜に対応
しており、第2リンク15の摺動軸20、第1リンク1
4の回動軸18は、絶縁レジスト被膜と摺動接触、回動
接触される。
【0070】尚、前記各実施形態は本発明を限定するも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の
改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、第
1実施形態乃至第3実施形態に係るキースイッチ装置3
にそれぞれ使用されている係止部材6、30、40は、
金属製の線状材から形成されているが、金属製の線状材
に限らず樹脂性の線状材でも使用できることは明らかで
ある。この場合、各係止部材6、30、40をPETフ
ィルムシートS上に接着する接着剤としては、各係止部
材6、30、40を構成する樹脂材とPETフィルムシ
ートSの双方に対して相性の良い接着剤が選択される。
【0071】また、第1実施形態のキースイッチ装置3
では、係止部材6をキースイッチ装置3の単位長さに合
致する長さでチップ状に形成しているが、例えば、図9
に示すように、係止部材6を回動係止部材7Aと摺動係
止部材8Aとの2つの部材に分割するようにしてもよ
い。このように、係止部材6を回動係止部材7Aと摺動
係止部材8Aとに分割した場合には、PETフィルムシ
ートS上に塗布形成される接着剤層の形成パターンは、
各回動係止部材7A、摺動係止部材8Aに対応して変更
する必要がある。
【0072】また、第2実施形態のキースイッチ装置3
では、係止部材30として針金状の線状材から形成した
が、図10に示すように、PETフィルムシートS上に
塗布形成される第1接着剤層24、第2接着剤層25、
第3接着剤層26に対応して、第1接着部33、第2接
着部34、第3接着部35を平板状に形成してもよい。
かかる場合には、各接着部33、34、35と各接着剤
層24、25、26の接着面積が大きくなり、係止部材
30をPETフィルムシートSに対してより確実且つ強
固に接着固定することができるものである。
【0073】更に、第1実施形態のキースイッチ装置3
では、第1乃至第3接着部21、22、23を形成し、
これらの間に回動係止部7、摺動係止部8を設けた係止
部材6を使用しているが、図11に示すように、第1接
着部21をなくして摺動係止部8の片側(図10中、左
側)をオープンに構成してもよい。また、図12に示す
ように、第1接着部21及び第3接着部23を共になく
して、第2接着部22の両側で2つの摺動係止部8を形
成するようにしてもよい。尚、接着剤層の形成パターン
は実施例に合わせて変更する必要がある。この場合に
は、第2リンク15の摺動軸20に加えて、第1リンク
14の回動軸18も摺動係止部8内で摺動されることと
なる。更に、図13に示すように、係止部材6における
第1接着部21及び第3接着部23の端部を折曲するこ
とにより、位置決め突出部21A、23Aを形成し、か
かる突出部21A、23AをPETフィルムシートSに
形成した位置決め孔2Aに挿通して係止部材6をPET
フィルムシートSの所定位置に位置決めするようにして
もよい。
【0074】また、第1実施形態に係るキースイッチ装
置3の変形例として、図14に示すように、係止部材6
における摺動係止部8の両側下面、及び、回動係止部7
の両側下面からそれぞれアンダーカット部50を一体に
形成しておき、各アンダーカット部50をPETフィル
ムシートSに形成した固定孔21Bに挿通した後、PE
TフィルムシートSを150℃程度でアニール処理を行
うようにしてもよい。ここに、PETフィルムシートS
はアニール処理を介して収縮されるので、各アンダーカ
ット部50は固定孔21B内で強固に固定され、これに
より係止部材6はPETフィルムシートSに固定され
る。かかる変形例の場合には、接着剤を不要とすること
ができる。
【0075】更に、第1実施形態に係るキースイッチ装
置3の変形例として、図15に示すように、PETフィ
ルムシートSにおいて係止部材6の摺動係止部8を挿通
する挿通孔21C、及び、回動係止部7を挿通する挿通
孔21Dを形成しておき、また、第1接着剤層24、第
2接着剤層25、第3接着剤層26をPETフィルムシ
ートSの下面に形成しておき、係止部材6の摺動係止部
8を下方から挿通孔21Cに挿通させるとともに、回動
係止部7を下方から挿通孔21Dに挿通させることによ
り、第1接着部21、第2接着部22、第3接着部23
をそれぞれ第1接着剤層24、第2接着剤層25、第3
接着剤層26に接着固定するように構成してもよい。こ
れにより、係止部材6はPETフィルムシートSの下面
に接着固定される。かかる場合、係止部材6の摺動係止
部8、回動係止部7は、それぞれ挿通孔21C、21D
内に挿通されることから、係止部材6はPETフィルム
Sから離脱し難くなる。
【0076】また、同様に図3(B)に示す第1実施形
態に係るキースイッチ装置3の変形例として、図16に
示すように、メンブレンスイッチシートMSを構成する
上側PETフィルムシートS1において係止部材6の摺
動係止部8を挿通する挿通孔21C、及び、回動係止部
7を挿通する挿通孔21Dを形成しておき、また、上側
PETフィルムシートS1の下面に第2接着剤層25、
及び、この第2接着剤層25に対応して下側PETフィ
ルムシートS2の上面に第2接着剤層25を形成してお
き、係止部材6の摺動係止部8を下方から挿通孔21C
に挿通させるとともに、回動係止部7を下方から挿通孔
21Dに挿通させ、上側PETフィルムシートS1の下
面に対して下側PETフィルムシートS2を圧着するよ
うに構成してもよい。これにより、係止部材6の第2接
着部22が、上側PETフィルムシートS1及び下側P
ETフィルムシートS2の各第2接着剤層25を介して
サンドイッチ状態で各PETフィルムシートS1、S2
間で接着固定される。かかる場合、係止部材6は各PE
TフィルムシートS1、S2間でサンドイッチ状態で保
持され、また、前記と同様係止部材6の摺動係止部8、
回動係止部7が、それぞれ挿通孔21C、21D内に挿
通されることから、係止部材6はPETフィルムSから
離脱し難くなる。更に、係止部材6における第1接着部
21、第2接着部22、第3接着部23の厚みが、スペ
ーサシートS3の機能を有することから、スペーサシー
トS3が不要となる。
【0077】更に、第4実施形態に係るキースイッチ装
置3では、図8に示すように、銅張り積層板からリジッ
ド回路基板60を形成する際に、固定接点パターン5、
回路パターン61、及び、銅箔ランドパターン62、6
3を同時に形成し、各銅箔ランドパターン62、63に
対してそれぞれ摺動係止部材64、回動係止部材65を
半田付けするように構成されているが、第4実施形態の
キースイッチ装置3の変形例として図17に示すように
構成してもよい。即ち、図17に示すように、PETフ
ィルムシートSに銅箔を積層した積層材を使用し、かか
る積層材を前記リジッド回路基板60の場合と同様に、
固定接点パターン5、回路パターン61、銅箔ランドパ
ターン62、63に対応する部分にエッチングレジスト
を塗布形成した後エッチング処理を行って不要な銅箔部
分を除去することにより得られるPETフィルムシート
Sを使用してもよい。かかるPETフィルムS上に形成
された各銅箔ランドパターン62、63に対しては、第
4実施形態の場合と同様にして摺動係止部材64、回動
係止部材65が半田付けされる。尚、かかる変形例の場
合には、第1実施形態乃至第3実施形態の場合と同様、
PETフィルムSの下面を支持プレート2により支持す
ることが必要となる。
【0078】
【発明の効果】以上説明した通り 請求項1のキースイ
ッチ装置では、キートップの上下動を案内する案内部材
における第1リンク及び第2リンクの下側端部にそれぞ
れ形成された第1軸及び第2軸を可動自在に係止する係
止部材を、キースイッチ装置のフィルムシートの表面上
に表面固着手段を介して固着するように構成したので、
プレス加工等により支持プレートに係止部を形成する必
要はなく、従って、高価なプレス用金型が不要となって
キースイッチ装置の製造コストを格段に低減可能とな
る。
【0079】また、キースイッチ装置の使用国毎に仕様
が異なっている場合においても、各使用国の仕様に合致
させてフィルムシート上に表面固着手段を介して係止部
材を固着すればよく、従って、各使用国毎にプレス用金
型を準備することなく、複数のキースイッチ装置を有す
るキーボード装置の設計上におけるフレキシビリティを
大きくすることが可能となる。
【0080】更に、係止部材をフィルムシートの表面上
に表面固着手段を介して固着するように構成しているこ
とから、支持プレートは必ずしも必要ではなく、これよ
りキースイッチ装置の軽量化を容易に図ることが可能と
なる。
【0081】また、請求項2に係るキースイッチ装置で
は、キートップの上下動を案内する案内部材における第
1リンク及び第2リンクの下側端部にそれぞれ形成され
た第1軸及び第2軸を可動自在に係止する係止部材を、
キースイッチ装置のメンブレンスイッチシートの上側フ
ィルムシートの表面上に表面固着手段を介して固着する
ように構成したので、プレス加工等により支持プレート
に係止部を形成する必要はなく、従って、高価なプレス
用金型が不要となってキースイッチ装置の製造コストを
格段に低減可能となる。
【0082】また、キースイッチ装置の使用国毎に仕様
が異なっている場合においても、各使用国の仕様に合致
させて上側フィルムシート上に表面固着手段を介して係
止部材を固着すればよく、従って、各使用国毎にプレス
用金型を準備することなく、複数のキースイッチ装置を
有するキーボード装置の設計上におけるフレキシビリテ
ィを大きくすることが可能となる。
【0083】更に、係止部材を上側フィルムシートの表
面上に表面固着手段を介して固着するように構成してい
ることから、支持プレートは必ずしも必要ではなく、こ
れよりキースイッチ装置の軽量化を容易に図ることが可
能となる。
【0084】請求項3に係るキースイッチ装置は、請求
項1又は請求項2のキースイッチにおいて、前記係止部
材は、キースイッチ装置の単位長さでチップ状に形成さ
れていることを特徴とする。請求項3のキースイッチ装
置では、フィルムシート又はメンブレンスイッチシート
の上側フィルムシートの表面上に固着される係止部材が
キースイッチ装置の単位長さでチップ状に形成されてい
ることに基づき、キースイッチ装置の使用国毎の仕様に
合致させるについて複数のキースイッチ装置を有するキ
ーボード装置の設計上におけるフレキシビリティを更に
大きくすることが可能となる。
【0085】更に、請求項4に係るキースイッチ装置で
は、フィルムシート又はメンブレンスイッチシートの上
側フィルムシート上にて配設された複数個の各キースイ
ッチ装置における案内部材の第1リンクの第1軸及び第
2リンクの第2軸を可動自在に係止可能となるように、
係止部材の長さが設定されているので、係止部材は各キ
ースイッチ装置に対応して表面固着手段を介して固着す
ればよいこととなり、これによりフィルムシートやメン
ブレンスイッチシートの上側フィルムシートに対する係
止部材の固着工程数を少なくしてキースイッチ装置のコ
ストを低減することが可能となる。
【0086】また、請求項6のキースイッチ装置では、
スイッチング電極を含む回路パターンが形成されるとと
もに、スイッチング電極に隣接して金属ランドパターン
が形成された回路基板を使用し、また、キートップの上
下動を案内する案内部材における第1リンク及び第2リ
ンクの下側端部にそれぞれ形成された第1軸及び第2軸
を可動自在に係止する係止部材を、金属材から形成して
回路基板の金属ランドパターンに固着するように構成し
たので、プレス加工等により支持プレートに係止部を形
成する必要はなく、従って、高価なプレス用金型が不要
となってキースイッチ装置の製造コストを格段に低減可
能となる。
【0087】また、キースイッチ装置の使用国毎に仕様
が異なっている場合においても、各使用国の仕様に合致
させて回路基板の金属ランドパターンを形成し、かかる
金属ランドパターンに対して金属製の係止部材を固着す
ればよく、従って、各使用国毎にプレス用金型を準備す
ることなく、複数のキースイッチ装置を有するキーボー
ド装置の設計上におけるフレキシビリティを大きくする
ことが可能となる。
【0088】更に、請求項7のキースイッチ装置では、
係止部材を回路基板の金属ランドパターンに半田付けす
るように構成していることから、支持プレートは必ずし
も必要ではなく、これよりキースイッチ装置の軽量化を
容易に図ることが可能となる。
【0089】請求項8のキースイッチ装置のように、回
路基板が剛性の高いリジッド回路基板から構成されてい
る場合には、回路基板上で複数のキースイッチ装置を支
持するようにキーボードを構成したとしても、回路基板
自体でキーボード全体を支持することが可能となり、支
持プレートを全く不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のキーボード装置の概略側面図で
ある。
【図2】キースイッチ装置のキートップを除いて模式的
に示すキーボード装置の斜視図である。
【図3】キースイッチ装置の模式側面図を示し、図3
(A)は第1実施形態のキースイッチ装置、図3(B)
は第1実施形態の変形例に係るキースイッチ装置を示
す。
【図4】キースイッチ装置におけるPETフィルムシー
トに対する係止部材の接着固定状態を模式的に示す斜視
図である。
【図5】吸引ヘッドを使用して係止部材をPETフィル
ムシートに接着固定する状態を模式的に示す斜視図であ
る。
【図6】第2実施形態のキースイッチ装置におけるPE
Tフィルムシートに対する係止部材の接着固定状態を模
式的に示す斜視図である。
【図7】第3実施形態のキースイッチ装置の模式側面図
である。
【図8】図8(A)は第4実施形態のキースイッチ装置
におけるリジッド回路基板に対して係止部材を半田付け
する状態を模式的に示す斜視図であり、また、図8
(B)、(C)はリジッド回路基板に対して係止部材を
固着する変形例を模式的に示す斜視図である。
【図9】第1実施形態のキースイッチ装置の変形例を示
す模式側面図である。
【図10】第2実施形態のキースイッチ装置の変形例に
おけるPETフィルムシートに対する係止部材の接着固
定状態を模式的に示す斜視図である。
【図11】第1実施形態のキースイッチ装置における係
止部材の第1変形例を示す模式側面図である。
【図12】第1実施形態のキースイッチ装置における係
止部材の第2変形例を示す模式側面図である。
【図13】第1実施形態のキースイッチ装置における係
止部材の第3変形例を示す模式側面図である。
【図14】第1実施形態のキースイッチ装置における係
止部材の第4変形例を示す模式側面図である。
【図15】第1実施形態のキースイッチ装置における係
止部材の第5変形例を示す模式側面図である。
【図16】第1実施形態のキースイッチ装置における係
止部材の第6変形例を示す模式側面図である。
【図17】第4実施形態のキースイッチ装置におけるリ
ジッド回路基板に代えてPETフィルムシートを使用し
た変形例を模式的に示す斜視図である。
【図18】ノート型パーソナルコンピュータの概略斜視
図である。
【符号の説明】
1 キーボード装置 2 支持プレート 3 キースイッチ装置 4 回路パターン 5 固定接点パターン 6 係止部材 7 回動係止部 8 摺動係止部 9 キートップ 10 案内部材 11 ラバースプリング 12 摺動係止部 13 回動係止部 14 第1リンク 15 第2リンク 16 軸支部 17 第1リンクの摺動軸 18 第1リンクの回動軸 19 第2リンクの回動軸 20 第2リンクの摺動軸 21 第1接着部 22 第2接着部 23 第3接着部 24 第1接着剤層 25 第2接着剤層 26 第3接着剤層 27 吸着ヘッド 28 吸引孔 30 係止部材 31 回動係止部 32 摺動係止部 33 第1接着部 34 第2接着部 35 第3接着部 40 係止部材 41 回動係止部 42 摺動係止部 43 第1接着部 44 第2接着部 45 第3接着部 60 リジッド回路基板 61 回路パターン 62 銅箔ランドパターン 63 銅箔ランドパターン 64 摺動係止部材 65 回動係止部材 S PETフィルムシート MS メンブレンスイッチシート S1 上側PETフィルムシート S2 下側PETフィルムシート S3 スペーサシート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キートップと、 前記キートップの下方に配置され、スイッチング電極が
    形成されたフィルムシートと、 第1リンクと第2リンクを相互に可動状態に配置してな
    り、キートップの上下動を案内する案内部材と、 前記キートップの上下入力操作を介してスイッチング電
    極との間でスイッチング動作を行うスイッチング部材
    と、 前記第1リンクの下側端部に形成された第1軸と、 前記第2リンクの下側端部に形成された第2軸と、 所定の表面固着手段を介してフィルムシートの表面上に
    固着され、第1軸及び第2軸を可動自在に係止する係止
    部材とを備えたことを特徴とするキースイッチ装置。
  2. 【請求項2】 キートップと、 前記キートップの下方に配置され、一対の上側フィルム
    シートと下側フィルムシートを有するメンブレンスイッ
    チシートと、 第1リンクと第2リンクを相互に可動状態に配置してな
    り、キートップの上下動を案内する案内部材と、 前記キートップの上下入力操作を介してメンブレンスイ
    ッチシートにてスイッチング動作を行わせるスイッチン
    グ部材と、 前記第1リンクの下側端部に形成された第1軸と、 前記第2リンクの下側端部に形成された第2軸と、 所定の表面固着手段を介して上側フィルムシートの表面
    上に固着され、第1軸及び第2軸を可動自在に係止する
    係止部材とを備えたことを特徴とするキースイッチ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記係止部材は、キースイッチ装置の単
    位長さでチップ状に形成されていることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載のキースイッチ装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルムシート又はメンブレンスイ
    ッチシートの上側フィルムシート上には複数個のキース
    イッチ装置が配設されており、前記係止部材は、各キー
    スイッチ装置における案内部材の各第1リンクの第1軸
    及び第2リンクの第2軸を可動自在に係止可能な長さに
    形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載のキースイッチ装置。
  5. 【請求項5】 前記表面固着手段はフィルムシート又は
    メンブレンスイッチシートの上側フィルムシートの表面
    に塗布形成される接着剤であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4のいずれかに記載のキースイッチ装置。
  6. 【請求項6】 キートップと、 前記キートップの下方に配置され、スイッチング電極を
    含む回路パターンが形成されるとともに、スイッチング
    電極に隣接して金属ランドパターンが形成された回路基
    板と、 第1リンクと第2リンクを相互に可動状態に配置してな
    り、キートップの上下動を案内する案内部材と、 前記キートップの上下入力操作を介してスイッチング電
    極との間でスイッチング動作を行うスイッチング部材
    と、 前記第1リンクの下側端部に形成された第1軸と、 前記第2リンクの下側端部に形成された第2軸と、 金属材から形成されるとともに前記第1軸及び第2軸を
    可動自在に係止し、前記回路基板の金属ランドパターン
    に固着された係止部材とを備えたことを特徴とするキー
    スイッチ装置。
  7. 【請求項7】 前記係止部材は、前記金属ランドパター
    ンに半田付けされていることを特徴とする請求項6記載
    のキースイッチ装置。
  8. 【請求項8】 前記回路基板は、リジッド回路基板から
    構成されていることを特徴とする請求項6又は請求項7
    記載のキースイッチ装置。
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