JP2000298451A - 交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法,プラズマディスプレイ装置及び交流型プラズマディスプレイパネル - Google Patents

交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法,プラズマディスプレイ装置及び交流型プラズマディスプレイパネル

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JP2000298451A
JP2000298451A JP10643999A JP10643999A JP2000298451A JP 2000298451 A JP2000298451 A JP 2000298451A JP 10643999 A JP10643999 A JP 10643999A JP 10643999 A JP10643999 A JP 10643999A JP 2000298451 A JP2000298451 A JP 2000298451A
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隆 橋本
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康隆 稲永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 列電極用駆動ICの個数を削減して、プラズ
マディスプレイ装置の低コスト化を図る。 【解決手段】 行電極Xi(i=1〜n)は本PDPの
左右端近傍に亘って配置され、列電極Wj(j=1〜
m)は同上下端近傍に亘って配置されて行電極Xiと立
体交差する。列電極Wj,Wm+1-jは共通に接続される。
同左端近傍から中央近傍に亘る行電極YL1〜YLn及び
同右端近傍から中央近傍に亘る行電極YR1〜YRnが行
電極X1〜Xnと交互に配置されている。第1アドレス期
間において、各行電極Xiに順次にスキャンパルスVa
x1を印加して行き、パルスVax1の印加に同期して
各列電極Wjに画像データに基づく電圧Vaw1を印加
する。本期間中、行電極YL1〜YLnに副走査パルスV
ay1を印加し、行電極YR1〜YRnは接地電位に設定
する。第2アドレス期間では、上述の行電極YL1〜Y
Lnと行電極YR1〜YRnとの各印加電圧を入れ替え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流型プラズマ
ディスプレイパネル(以下、「AC−PDP」とも呼
ぶ)の駆動方法,AC−PDP及びプラズマディスプレ
イ装置に関し、特に、プラズマディスプレイ装置の低コ
スト化の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)
は、薄型のテレビジョンまたはディスプレイモニタとし
て種々の研究がなされている。その中で、メモリ機能を
有するAC−PDPの一つとして、面放電型のAC−P
DPがある。以下に、このAC−PDPの構造を図10
を用いて説明する。
【0003】図10は、第1の従来技術に係るAC−P
DP101の構造の一部を抽出して示す斜視図であり、
このような構造のAC−PDPは、例えば特開平7−1
40922号公報や特開平7−287548号公報に開
示される。図10に示すように、AC−PDP101
は、表示面である前面ガラス基板102と、前面ガラス
基板102と放電空間111を挟んで対向配置された背
面ガラス基板103とを備える。なお、両ガラス基板1
02,103は隔壁110の頂部が後述の誘電体層10
6Aに当接するように配置されるが、図10では、説明
の便宜上、両ガラス基板102,103を引き離した状
態を図示している。
【0004】前面ガラス基板102の放電空間111側
の表面上には、互いに対を成す行電極104及び行電極
105(いずれも透明電極)がそれぞれn本ずつ延長形
成されている。但し、図10に示すように、行電極10
4,105のそれぞれの表面上の一部に、インピーダン
スが低く回路部から電流を供給するための金属補助電極
(「母電極」又は「バス電極」とも呼ぶ)104a,1
05aを有する場合には、当該金属補助電極をも含め
て、それぞれを「行電極104」,「行電極105」と
呼ぶ。両行電極104,105を被覆するように誘電体
層106が形成されている。また、図10に示すよう
に、誘電体層106の表面上に誘電体であるMgO(酸
化マグネシウム)等から成る保護膜107が蒸着法など
の方法により形成される場合もあり、この場合には、誘
電体層106と保護膜107とを総称して「誘電体層1
06A」とも呼ぶ。
【0005】他方、背面ガラス基板103の放電空間1
11側の表面上には、m本の列電極108が行電極10
4,105と直交(立体交差)するように延長形成され
ており、隣接する列電極108間には、隔壁110が列
電極108と平行に延長形成されている。この隔壁11
0は、各放電セルを分離する役割を果たすと共に、PD
Pが大気圧により潰されないように支えるための支柱の
役割も果たす。そして、背面ガラス基板103の上記表
面及び隣接する隔壁110の対面する両側壁面で以て規
定されるU字型溝に、当該U字型溝単位で、赤色(R)
発光用の蛍光体層109R,緑色(G)発光用の蛍光体
層109G又は青色(B)発光用の蛍光体層109B
(総称して「蛍光体層109」とも呼ぶ)のいずれかの
蛍光体層が列電極108を覆うように、所定の順序でス
トライプ状に配置されている。なお、列電極108を覆
うように背面ガラス基板103の上記表面上に誘電体層
が設けられ、当該誘電体層上に隔壁110及び蛍光体層
109が配置される構造のAC−PDPもある。
【0006】上述の構造を備える前面ガラス基板102
と背面ガラス基板103とは図10中に図示しない周縁
部において互いに封着されて、両ガラス基板102,1
03の間の空間(放電空間111)にNe−Xe混合ガ
スやHe−Xe混合ガスなどの放電用ガスが大気圧以下
の圧力で封入されている。AC−PDP101におい
て、行電極対104,105と列電極108との立体交
差部分で以て、当該PDPの1つの放電セル(「発光セ
ル」又は「表示セル」とも呼ぶ)が規定される。そし
て、AC−PDP101のようにフルカラー表示用PD
Pの場合には、赤色発光用,緑色発光用及び青色発光用
の各1個ずつから成る3つの放電セルで以て1画素を成
す。このとき、図10はAC−PDP101の1画素分
の構造を示している。
【0007】ここで、以下の説明では、全発光色の発光
セルを点灯させて得られる発光色の行方向の横線又は同
横線を表示するために必要な画素の並び(配列)を「表
示ライン」と呼ぶ。このとき、AC−PDP101で
は、行電極104,105の1対に所定の電圧を印加す
れば、1本の表示ライン(に属する放電セル)を点灯さ
せる(選択する)ことができる。このように1画素を成
す3つの放電セルが横一線に並ぶような配列は「ストラ
イプ配列」と呼ばれることもある。
【0008】AC−PDP101では、隔壁110によ
って区画された、列電極108の長手方向に沿って延び
る放電空間111は、(i)(行)電極対104,10
5が属する放電セルを構成する「発光領域」又は「表示
領域」と、(ii)隣接する電極対104,105の間の
領域(又は上記長手方向に沿って配置された複数の放電
セルの各隣接領域)であってPDPの表示発光に関与し
ない「非発光領域」又は「非表示領域」とに区別するこ
とができる。以下の説明では、(i)放電セルを構成す
る発光領域に対して、(ii)放電空間111中の非発光
領域を形成する構造、即ち、列電極108の長手方向に
沿って隣接する放電セル間の構造を便宜的に「非放電セ
ル(又は非発光セル、又は非表示セル)」と呼ぶことに
する。
【0009】また、隣接する行電極104,105間の
間隙(ギャップ)の内で、(i)対を成して放電セルで
の放電を形成する2本の行電極対104,105間のギ
ャップを「放電ギャップ(又は表ギャップ)DG」と呼
ぶ一方、(ii)隣接する放電セルのそれぞれに属する互
いに対峙する2本の行電極104,105間のギャップ
を「非放電ギャップ(又は裏ギャップ)NG」と呼ぶこ
とにする。このとき、非放電セルは、あたかも放電セル
と同様に(それぞれ隣接する放電セルに属する)2本の
行電極104,105と列電極108との立体交差点で
以て規定される放電空間111(非放電領域)を有する
が、AC−PDP101では、非放電ギャップNGの距
離は、放電を生じない程に広く設定されている。
【0010】次に、第2の従来技術に係るAC−PDP
201を図11及び図12を用いて説明する。図11は
第2の従来技術に係るAC−PDP201の平面図であ
り、図12は図11中のI−I線における縦断面図であ
る。このような構造を有するAC−PDPは、例えば特
開平6−12026号公報に開示されている。図11及
び図12に示すように、AC−PDP201は、表示面
である前面ガラス基板202と、前面ガラス基板202
と放電空間211を挟んで対向配置された背面ガラス基
板203とを備える。そして、前面ガラス基板202の
放電空間211側の表面上に、行電極204及び行電極
205がそれぞれ交互に等間隔に形成されている。な
お、上述のAC−PDP101と同様に、この行電極2
04,205が透明電極と母電極との組み合わせで構成
される場合もあり、かかる場合には透明電極及び母電極
から成る電極を「行電極204,205」と呼ぶ。そし
て、行電極204,205上に誘電体206と保護膜2
07(総称して「誘電体層206A」とも呼ぶ)とが順
次に形成されている。
【0011】背面ガラス基板203上には列電極208
が行電極204,205と直交(立体交差)するように
延長形成されており、列電極208を覆うように誘電体
層212が形成されている。そして、両ガラス基板20
2,203は隔壁210を介して対向配置されている。
図11に示すように、両ガラス基板202,203間の
空間は、両ガラス基板202,203と隔壁とで以て複
数の6角柱状の放電空間211に区画されている。この
とき、図11の平面図において各放電空間211の中心
が、隣接する行電極204,205間の間隙と列電極2
08との交差部分に略一致するように、隔壁210が配
置されている。ここで、AC−PDP201では、隣接
する行電極204,205間の各間隙が放電ギャップD
Gを成し、非放電ギャップ、従って非放電セルは存在し
ない。このように、AC−PDP201では、行電極2
04,205と列電極208とが立体交差する部分で以
て規定される1つの放電セルは隔壁210で囲まれて、
隣接する放電セルと分離されている。なお、図11に示
すように、1本の列電極208は放電空間211に対面
する部分と隔壁210に対面する部分とから成り、両部
分は列電極208の長手方向に沿って並ぶ放電セルの配
置ピッチの半分のピッチで交互に繰り返される。
【0012】そして、1本の列電極208に沿って並ぶ
複数の放電セルの各々の誘電体層212上及び隔壁21
0の側壁面(の一部)上には、同一の発光色の蛍光体層
209が塗布されている。即ち、1本の列電極208に
沿って、赤色(R),緑色(G)又は青色(B)の内の
いずれか1色の発光色用の放電セルが複数並んでいる。
換言すれば、1色の発光色(又は表示色)に1本の列電
極208が対応している。従って、AC−PDP210
では、デルタ型に配置された各発光色用の3つの放電セ
ル(配列の一例を図11中にR,G,Bで示す)によっ
て白色表示を行うための1画素を構成しており、このよ
うな放電セルの配列は「デルタ配列」と呼ばれることも
ある。なお、放電用ガス等のその他の構成は、第1の従
来技術と同様である。
【0013】次に、上述のAC−PDP101(又は2
01)の表示動作原理を説明する。まず、行電極対10
4,105(204,205)間に電圧パルスを印加し
て放電を起こす。そして、この放電により生じた紫外線
が蛍光体層109(209)を励起することによって放
電セルが発光する。この放電の際に、放電空間中に生成
された電子やイオンは、それぞれの極性とは逆の極性を
有する行電極104,105(204,205)の方向
に移動し、行電極104,105(204,205)上
の誘電体層106A(206A)の表面上に蓄積する。
このようにして誘電体層106A(206A)の表面上
に蓄積した電子やイオンなどの電荷を「壁電荷」と呼
ぶ。
【0014】この壁電荷が形成する電界は行電極10
4,105(204,205)に印加された電圧による
電界を弱める方向に働くため、壁電荷の形成に伴って放
電は急速に消滅する。放電が消滅した後に、先程とは極
性を反転した電圧パルスを行電極104,105(20
4,205)間に印加すると、この印加電界と壁電荷に
よる電界とが重畳された電界が実質的に放電空間に印加
されるため、再び放電を起こすことができる。このよう
に、一度放電が起きると、放電開始時の電圧に比べて低
い印加電圧(以下、「維持電圧」とも呼ぶ)を印加する
ことによって放電を起こすことができるため、両行電極
104,105(204,205)間に順次に極性を反
転させた維持電圧(以下、「維持パルス」とも呼ぶ)を
印加すれば、放電を定常的に維持させることができる。
以下、この放電を「維持放電」と呼ぶ。
【0015】この維持放電は、壁電荷が消滅するまでの
間であれば、維持パルスが印加され続ける限り持続され
る。なお、壁電荷を消滅させることを「消去」と呼び、
これに対して、放電開始の初期に誘電体層106A(2
06A)上に壁電荷を形成することを「書き込み」と呼
ぶ。従って、AC−PDPの画面の任意の放電セルにつ
いて、まず書き込みを行い、その後は維持放電を行うこ
とによって、文字・図形・画像などを表示することがで
きる。また、書き込み、維持放電、消去を高速に行うこ
とによって、動画表示もできる。
【0016】次に、従来のPDPのより具体的な駆動方
法を、図13を用いて説明する。従来のAC−PDP1
01(図10参照)の駆動方法の一つとして、例えば特
開平7−160218号公報(又は日本国特許2772
753号の公報)に開示される駆動方法がある。図13
は、その駆動方法における1サブフィールド(SF)内
の駆動波形を示すタイミングチャートである。なお、以
下の説明では、n本の行電極104のそれぞれを「行電
極Xi(i=1〜n)」と呼び、n本の行電極105の
それぞれを「行電極Yi(i=1〜n)」と呼ぶと共
に、全ての行電極Y1〜Ynは単一の駆動信号(電圧)に
より駆動するものとして、n本を一括して「行電極Y」
とも呼ぶ。また、m本の列電極108のそれぞれを「列
電極Wj」(j=1〜m)と呼ぶ。
【0017】図13に示すサブフィールド(SF)は、
画像表示のための1フレーム(F)を複数の期間に分割
した内の一つであり、ここでは、サブフィールドを更に
「リセット期間」,「アドレス期間」及び「維持放電期
間(維持期間又は表示期間とも呼ぶ)」の3つに分割し
ている。
【0018】まず、「リセット期間」では、直前のサブ
フィールドの終了時点での表示履歴を消去するととも
に、引き続くアドレス期間での放電確率を上げるための
プライミング粒子の供給を行う。具体的には、全ての行
電極X1〜Xnと行電極Yとの間に、その立下がり時に
自己消去放電を起こし得る電圧値の全面書き込みパルス
Vpを印加することにより、表示履歴を消去する。この
とき、列電極Wjに電圧パルスVp1を印加する。
【0019】次に、「アドレス期間」では、マトリック
スの選択により表示すべき放電セルのみを選択的に放電
させて、その放電セルに「アドレス放電」を形成する。
具体的には、図13に示すように、まず、行電極Xiに
順次にスキャンパルスVxgを印加していき、点灯すべ
き放電セルにおいては列電極Wjに画像データに基づく
電圧パルスVwDを印加することによって、列電極Wj
と行電極Xiとの間で「書き込み放電」を発生させる。
なお、アドレス期間中、行電極Yには副走査パルスVy
scを印加する。このとき、行電極Xiと行電極Yiとの
間には電位差(Vxg+Vysc)が印加される。この
電位差(Vxg+Vysc)は、それ自身では放電を開
始しないが、先のアドレス放電をトリガにして直ちに行
電極Xi,Yi間に「書込み維持放電」を発生しうる(転
移しうる)電位差である。かかるアドレス放電によっ
て、既述のように、当該放電セルの誘電体層106A
(図10参照)の表面上に、後の維持パルスVsの印加
のみで維持放電を行うことが可能な量の正又は負の壁電
荷が蓄積する。
【0020】このように、「アドレス放電」は、行電
極Xiと列電極Wjとの間で選択的に発生する「書込み放
電」と、それをトリガにして行電極Xiと行電極Yiと
の間で発生する「書込み維持放電」との2つの放電から
構成される。
【0021】これに対して、画像表示時に(即ち、維持
放電期間において)消灯した状態のままの放電セルでは
アドレス放電を起こさせないため、当該放電セルの行電
極Xi,Yi間には放電は生じず、当然として、壁電荷の
蓄積も無い。
【0022】アドレス期間が終了すると維持放電期間に
なる。維持放電期間では行電極Xi,Yi間に維持パルス
Vsを印加することにより、上述の書き込み動作が行わ
れた放電セルにおいて当該期間中、維持放電が持続す
る。なお、維持放電期間中、列電極Wjには、維持パル
スVsの電圧値Vsに対しておよそ電圧(Vs/2)に
設定された電圧Vs2が印加されている。これは、アド
レス期間から維持放電期間への移行時に、維持放電が安
定に開始できるようにするためである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
AC−PDP及びその駆動方法では、画面の縦方向であ
る列方向に並ぶ放電セルの1列と1本の列電極(データ
ライン)とが対応する。このため、PDPの高精細化等
に伴って列電極の本数が増大すると、列電極に所定の電
圧を供給するための駆動回路(一般的にIC化されてい
る)もその分だけ増加するので、プラズマディスプレイ
装置のコストが上昇してしまうという問題点がある。
【0024】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、列電極が増大した場合であってもプラ
ズマディスプレイ装置のコストを削減可能にする交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供すること
を第1の目的とする。
【0025】更に、上記第1の目的を実現するために最
適な構造を有する交流型プラズマディスプレイパネルを
提供することを第2の目的とする。
【0026】加えて、上記第1の目的を実現しうる駆動
方法により駆動される交流型プラズマディスプレイパネ
ル又は第2の目的を実現しうる交流型プラズマディスプ
レイパネルを備えるプラズマディスプレイ装置を提供す
ることを第3の目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1に記載の
発明に係る交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方
法は、t(tは2以上の整数)本の帯状部分から成るア
ドレス電極と、前記t本の帯状部分のそれぞれに属する
t個の放電セルと、前記t個の放電セルに1対1の関係
で以て属し、当該放電セルに属する前記アドレス電極を
成す前記帯状部分と立体交差するように配置されたt本
の帯状部分から成る走査電極と、t本の帯状部分から成
り、当該各帯状部分が前記t個の放電セルに1対1の関
係で以て属すると共に、当該放電セルに属する前記走査
電極の前記帯状部分と対を成す、維持電極と、前記走査
電極と前記維持電極との内の少なくとも一方を被覆する
誘電体とを備えた交流型プラズマディスプレイパネルの
駆動方法であって、前記アドレス電極の前記各帯状部分
に所定の電圧を共通に印加し、且つ、前記走査電極の前
記各帯状部分にそれぞれ所定の電圧を印加し、且つ、前
記維持電極を成す前記t本の帯状部分の内で前記t個の
放電セルの内の1個の放電セルに属する帯状部分に第1
電圧を印加すると共に、前記維持電極を成す他の帯状部
分に第2電圧を印加して、前記1個の放電セルのみに所
望の放電を形成することを特徴とする。
【0028】(2)請求項2に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、請求項1に
記載の交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法で
あって、前記走査電極を成す前記t本の帯状部分で以て
1本の帯状電極を成す交流型プラズマディスプレイパネ
ルに適用されることを特徴とする。
【0029】(3)請求項3に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、請求項1又
は2に記載の交流型プラズマディスプレイパネルの駆動
方法であって、前記第1電圧が印加された前記維持電極
の前記帯状部分と当該帯状部分と対を成す前記走査電極
の前記帯状部分との間の第1電位差は、前記第2電圧が
印加された前記維持電極の帯状部分と当該帯状部分と対
を成す前記走査電極の前記帯状部分との間の第2電位差
よりも大きいことを特徴とする。
【0030】(4)請求項4に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、請求項3に
記載の交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法で
あって、前記第2電位差を略電位差0に設定することを
特徴とする。
【0031】(5)請求項5に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、請求項1乃
至4のいずれかに記載の交流型プラズマディスプレイパ
ネルの駆動方法であって、前記走査電極に前記所定の電
圧が印加されている期間中に、前記維持電極の前記t本
の帯状部分の内の1本を順次に選択して前記第1電圧を
印加すると共に、前記維持電極の内で前記選択された1
本以外の帯状部分に前記第2電圧を印加することを特徴
とする。
【0032】(6)請求項6に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、請求項1乃
至4のいずれかに記載の交流型プラズマディスプレイパ
ネルの駆動方法であって、前記交流型プラズマディスプ
レイパネルは前記走査電極及び前記維持電極をそれぞれ
複数本有しており、前記複数の維持電極のそれぞれの前
記t本の帯状部分の内の各1本に前記第1電圧を共通に
印加している期間中に、前記第1電圧が印加されている
複数の前記帯状部分とそれぞれ対を成す前記走査電極の
前記帯状部分の内の1本を順次に選択して前記所定の電
圧を印加することを特徴とする。
【0033】(7)請求項7に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、請求項6に
記載の交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法で
あって、前記複数の維持電極のそれぞれの前記t本の帯
状部分の内の各1本に前記第1電圧を共通に印加する前
記期間の終了後に、当該期間中に前記第2電圧が印加さ
れていた前記維持電極の前記帯状部分が属する前記放電
セルに、当該放電セルに属する前記走査電極と前記アド
レス電極との両帯状部分間に第1補助放電を形成するこ
とを特徴とする。
【0034】(8)請求項8に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、請求項6に
記載の交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法で
あって、前記複数の維持電極のそれぞれの前記t本の帯
状部分の内の各1本に前記第1電圧を共通に印加する前
記期間の終了後に、当該期間中に選択されて前記第1電
圧が印加されて前記所望の放電が形成された前記放電セ
ルに、当該放電セルに属する前記走査電極と前記維持電
極との両帯状部分間に第2補助放電を形成することを特
徴とする。
【0035】(9)請求項9に記載の発明に係る交流型
プラズマディスプレイパネルは、請求項1乃至8のいず
れかに記載の交流型プラズマディスプレイパネルの駆動
方法が適用される交流型プラズマディスプレイパネルで
あって、少なくとも表示ラインに平行な方向において互
いに隣接しないように配置され、且つ、前記アドレス電
極の2本の帯状部分の一方に属する、所望の放電が形成
可能な放電ギャップを有する複数の前記放電セルと、前
記放電セルと同一面に配置され、且つ、前記アドレス電
極の前記2本の帯状部分の他方に属する、前記放電ギャ
ップよりも放電の形成が困難な非放電ギャップを有する
複数の非放電セルと、前記非放電セルと前記放電セル又
は前記非放電セルとの2者を少なくとも前記表示ライン
に交差する方向に沿って区画する隔壁とを備え、前記ア
ドレス電極の前記2本の帯状部分は、一体化して前記隔
壁によって区画された前記2者間に亘る形状寸法を有す
ることを特徴とする。
【0036】(10)請求項10に記載の発明に係るプ
ラズマディスプレイ装置は、請求項1乃至8のいずれか
に記載の交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法
により駆動される交流型プラズマディスプレイパネル、
又は、請求項9に記載の交流型プラズマディスプレイパ
ネルを備えることを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】<実施の形態1> A.プラズマディスプレイ装置60の構成 図1は、実施の形態1に係るプラズマディスプレイ装置
60の全体構成を示すブロック図である。図1に示すよ
うに、プラズマディスプレイ装置60は、AC−PDP
61と、当該PDP61の行電極に所定の電圧を供給す
るための駆動回路16,17,153,154と、列電
極に所定の電圧を供給するための駆動回路18と、駆動
回路16,17,153,154,18を制御する制御
回路40と、所定の電圧を生成して駆動回路16,1
7,153,154,18に供給する電源回路41とを
備えている。以下に個々の構成要素を説明する。なお、
図1において、AC−PDP61は表示面側から見た場
合における各電極の配置関係のみを模式的に図示してお
り、隔壁や蛍光体等の他の構成要素は従来のAC−PD
P(例えば図10のAC−PDP101)と同様であ
る。また、以下の説明において、左右上下方向の表記
は、プラズマディスプレイ装置60をAC−PDP61
の表示面側から見た場合を基準としており、上記各方向
の記載は図1における上下左右方向に一致する。
【0038】AC−PDP61は、従来のAC−PDP
の構造を基本としつつ、対を成す2本の行電極の内の一
方がPDPの中央において左右に分断された構造を有す
る。詳細には、図1に示すように、(a)n本の行電極
X1〜Xn(以下、n本の内の任意の1本を「行電極X
i」(i=1〜n)とも呼ぶ)が互いに平行を成して本
PDPの左右端近傍に亘って配置され、m本の列電極W
1〜Wm(以下、m本の内の任意の1本を「列電極Wj」
(j=1〜m)とも呼ぶ)が行電極X1〜Xnと(立体)
交差する方向に、互いに平行を成して本PDPの上下端
近傍に亘って配置されている。特に、それぞれが行電極
X1〜Xnと平行を成すn本の行電極YL1〜YLn(以
下、n本の内の任意の1本を「行電極YLi」(i=1
〜n)とも呼ぶ)が本PDPの左端近傍から中央近傍に
亘って配置されている一方、それぞれが行電極X1〜Xn
と平行を成すn本の行電極YR1〜YRn(以下、n本の
内の任意の1本を「行電極YRi」(i=1〜n)とも
呼ぶ)が本PDPの右端近傍から中央近傍に亘って配置
されている。上記行電極YL1〜YLn,YR1〜YRnと
行電極X1〜Xnとは交互に配置されている。このとき、
行電極YL1〜YLnとm本の内の左半分のm/2本の列
電極W1〜Wm/2とが(立体)交差し、行電極YR1〜Y
Rnとm本の内の右半分のm/2本の列電極Wm/2+1〜W
mとが(立体)交差する。このとき、行電極YLi及び行
電極YRiがそれぞれ行電極Xiと対を成し(以下、それ
ぞれを「(行)電極対Xi,YLi」,「(行)電極対X
i,YRi」とも呼ぶ)、行電極対と列電極との各(立
体)交差点で以て1個の放電セル(「発光セル」又は
「表示セル」とも呼ぶ)が規定される。このとき、行電
極対Xi,YLi(又はYRi)と列電極Wjとで規定され
る放電セルを「マトリクス(i,j)の放電セル」のよ
うに表現する。なお、以下の説明において、行電極YL
1〜YLnを「左側用行電極YL1〜YLn」とも呼び、行
電極YR1〜YRnを「右側用行電極YR1〜YRn」とも
呼ぶ。
【0039】AC−PDP61では、行電極X1〜Xn及
び行電極YL1〜YLn,YR1〜YRnを覆うように誘電
体(層)(図1中に図示せず。図10の誘電体層106
(又は106A)参照)が配置されている。なお、行電
極X1〜Xnと行電極YL1〜YLn,YR1〜YRnとの内
の少なくとも一方が誘電体で覆われていれば、AC−P
DPにおける壁電荷に起因したメモリ機能を得ることが
でき、既述の図13に示す、アドレス期間と維持期間と
を分離した駆動方法が適用可能である。
【0040】駆動回路18はWドライバ181と駆動I
C182とから成る。Wドライバ181は、後述の制御
回路40からの制御信号及び電源回路41からの供給電
圧が入力されて所定の電圧パルスを生成する。そして、
駆動IC182は、制御回路40からの制御信号に基づ
いて上記Wドライバ181で生成された上記所定の電圧
パルスを出力する。
【0041】図1に示すように、列電極W1と列電極Wm
とが、駆動IC182の所定の1つの出力端子に共通に
接続され、同様に、列電極W2と列電極Wm-1とが、駆動
IC182の所定の1つの出力端子に接続されている。
即ち、プラズマディスプレイ装置60では、列電極Wm/
2と列電極Wm/2+1との間を境界として左右対象の位置に
ある列電極Wjと列電極Wm+1-jとが共通に所定の1つの
出力端子に接続されている。従って、列電極Wjと列電
極Wm+1-jとに共通に上記所定の電圧パルスが印加され
る。
【0042】駆動回路16は、上記Wドライバ181と
同等のXドライバ161と、上記駆動IC182と同等
の駆動IC162とから成る。Xドライバ161は、制
御回路40からの制御信号及び電源回路41からの供給
電圧が入力されて所定の電圧パルスを生成する。また、
駆動IC162の複数の出力端子のそれぞれが行電極X
1〜Xnの内の奇数番目の電極に接続されおり、当該駆動
IC162は、制御回路40からの制御信号に基づいて
上記Xドライバ161で生成された所定の電圧パルスを
上記奇数番目の行電極に(走査して)印加する。他方、
駆動回路17は上記Xドライバ161と同等のXドライ
バ171及び上記駆動IC162と同等の駆動IC17
2とから成り、当該駆動IC172の出力端子は行電極
X1〜Xnの内の偶数番目の電極に接続されている。
【0043】駆動回路153,154は上記Wドライバ
181と同等のYドライバから成る(このため同一の参
照符号を用いて「Yドライバ153,154」とも呼
ぶ)。特に、Yドライバ153の出力端子に行電極YL
1〜YLnが共通に接続されており、Yドライバ154の
出力端子に行電極YR1〜YRnが共通に接続されてい
る。なお、Yドライバ153,154を各々「左側用Y
ドライバ153」,「右側用Yドライバ154」とも呼
ぶ。
【0044】制御回路40は、入力映像信号Sに基づく
制御信号を生成して、駆動回路16,17,18,15
3,154に出力する。
【0045】B.AC−PDP61の駆動方法 B-1.駆動の原理 まず、AC−PDP61における放電セルでの放電の制
御の原理を説明する。共通に駆動IC182に接続され
て同一の電圧が供給される列電極(それぞれがアドレス
電極の「帯状部分」に該当し、その総称が「アドレス電
極」に該当する)Wj,Wm+1-jに属する任意の2個の放
電セル、例えばマトリクス(i1,j),(i2(≠i
1),m+1−j)の各放電セルのそれぞれには行電極
(それぞれが維持電極の「帯状部分」に該当し、その総
称が「維持電極」に該当する)YLi1,YRi2が属す
る。
【0046】行電極X1〜Xnのそれぞれは、n本の行電
極X1〜Xnの総称を「走査電極」とすると、走査電極の
帯状部分と捉えることができる。そして、上記マトリク
ス(i1,j),(i2,m+1−j)の各放電セル
は、列電極Wj,Wm+1-j(アドレス電極)に同一の電圧
が印加される場合であっても、行電極Xi1,YLi1間の
電位差と行電極Xi2,YRi2間の電位差とを制御するこ
とによって、独立に放電形成が可能である。同様に、列
電極Wj又は/及び列電極Wm+1-jに複数の放電セルが属
する場合であっても、各放電セルに属する行電極間(維
持電極及び走査電極の各帯状部分間)の電位差の制御に
より、上記複数の放電セルを独立制御可能である。
【0047】更に、1本の行電極(帯状電極)Xiの左
半分及び右半分をそれぞれ帯状部分と捉えるときには、
当該1本の行電極(帯状電極)Xiを「走査電極」と呼
ぶことができる。このとき、当該行電極Xi及び列電極
Wj,Wm+1-jで以て規定される2つの放電セル(マトリ
クス(i,j),(i,m+1−j)で与えられる)
は、行電極Xiに電圧を印加した場合(即ち、1本の走
査電極の各帯状部分に共通の電圧を印加した場合)であ
っても、行電極YLi,YRiへの印加電圧の制御によっ
て、独立制御が可能である。このため、本AC−PDP
61には、以下の駆動方法が適用可能である。
【0048】B-2.実施の形態1に係る駆動方法 プラズマディスプレイ装置60におけるAC−PDP6
1の具体的な駆動方法を図2に示す駆動電圧のタイミン
グチャートを用いて説明する。図2中の(a)〜(d)
はそれぞれ列電極Wj,行電極Xi,左側用行電極YL1
〜YLn,右側用行電極YR1〜YRnへの各印加電圧の
1サブフィールド(SF)における駆動波形を示してい
る。なお、図2に示すパルス波形は同波形の一例であ
り、図2の電圧パルスの極性をすべて反転させたパルス
を用いても良い。
【0049】図2に示す駆動方法では、1サブフィール
ドを「リセット期間」,「第1アドレス期間」,「補助
期間」,「第2アドレス期間」及び「維持放電期間(又
は維持期間)」の5つに期間に分割している。特に、本
駆動方法は、第1及び第2アドレス期間と補助期間とに
おける各駆動方法に特徴があり、リセット期間及び維持
放電期間の駆動方法は例えば図13に示す従来の駆動方
法が適用可能である。以下、これら5つの期間を詳述す
る。
【0050】B-2-1.リセット期間 リセット期間では、従来の駆動方法と同様に、行電極Y
L1〜YLn及び行電極YR1〜YRnに全面書き込みパル
スVpy(電圧Vpy)を与える。これによって、直前
のサブフィールドの終了時点での表示履歴を消去すると
ともに、引き続く第1及び第2アドレス期間での放電確
率を上げるためのプライミング粒子の供給を行う。ま
た、上記電圧パルスVpyと同じタイミングで全列電極
W1〜Wmに電圧パルスVpw(電圧Vpw)を印加す
る。この電圧パルスVpwは、上記電圧パルスVpyの
印加により列電極W1〜Wmと行電極YL1〜YLn,YR
1〜YRnとの間に放電を生じさせないようにするための
ものであり、電圧パルスVpyの略中間電位とすること
が望ましい。例えば、電圧Vpy=330V,電圧Vp
w=100Vに設定する。
【0051】B-2-2.第1アドレス期間 第1アドレス期間では、左側用行電極YL1〜YLnに属
する放電セルの内で後の維持放電期間において表示点灯
させるべき放電セルに選択的にアドレス放電(既述のよ
うに、書込み放電と書込み維持放電とから成る)を起こ
す。詳細には、従来の駆動方法と同様に行電極X1から
行電極Xnへ順次にスキャンパルスVax1(電圧Va
x1)を印加して行き、当該パルスVax1の印加に同
期して列電極W1〜Wmに画像データ(入力映像信号Sに
相当)に基づいて電圧パルスVaw1(電圧Vaw1)
を印加する。例えば、電圧Vax1=(−180)V,
電圧Vaw1=40Vに設定する。なお、以下の説明に
おいて、(第1及び第2)アドレス期間において入力画
像データに基づいた動作として、後の維持放電期間中
に表示点灯させるべき放電セルにアドレス放電を形成す
る動作と、同期間中に表示点灯させない放電セルには
アドレス放電を形成しない動作との双方を総称して「ア
ドレス動作」又は「書込み動作」と呼ぶことにする。
【0052】本駆動方法では、行電極X1〜Xnの走査の
期間中、左側用行電極YL1〜YLnの全てに副走査パル
スである電圧パルス(第1電圧)Vay1(電圧Vay
1)を印加すると共に、右側用行電極YR1〜YRnの全
てを接地電位(又はGND電位)(第2電圧)に設定す
る(従って、行電極Xi,YLi間の電位差(第1電位
差)は、行電極Xi,YRi間の電位差(第2電位差)よ
りも大きい)。これは以下の理由による。即ち、行電極
Xiと列電極Wjとの間に「書込み放電」を発生させるた
めに必要とされる両電極Xi,Wjへの印加電圧は、行電
極YLi,YRiの印加電位に大きく依存する。例えば行
電極対Xi,YLi(又はYRi)に当該電極対間での放
電が起こらない範囲の内で最大の電位差を与えるときに
は、電極Xi,Wj間の電位が小さくても書込み放電を形
成可能である。逆に、行電極対Xi,YLi(又はYR
i)の電位差が小さいほど、書込み放電を発生させるた
めに電極Xi,Wj間に印加する電圧を大きくしなければ
ならない。そこで、本第1アドレス期間では、上記副走
査パルスVay1の電圧制御によって、左側用行電極Y
L1〜YLnに属する放電セルに対してアドレス動作を実
行する一方で、右側用行電極YR1〜YRnに属する全て
の放電セルに対しては書込み放電を発生させないように
している。このとき、例えば電圧Vay1=60Vに設
定する。
【0053】電極Xi,Wj間の書込み放電に引き続い
て、当該書込み放電をトリガとして行電極Xiと左側用
行電極YLiとの間に「書込み維持放電」が発生する。
かかる書込み放電から書込み維持放電への転移も電極対
Xi,YLi間の電位差に依存する。左側用行電極YLi
に印加されている副走査パルスVay1=60Vのと
き、電極対Xi,YLi間の電位差は240V(=60V
−(−180V))であるため、上記放電の転移を十分
に生じさせることができる。これに対して、右側用行電
極YRiは接地電位であため、電位差180Vが印加さ
れている電極対Xi,YRi間では上記放電の転移は起こ
らない。
【0054】従って、仮に右側用行電極YRiに属する
放電セルに書込み放電が発生した場合であっても電極X
i,YRi間の書込み維持放電へ転移することはない。
【0055】アドレス放電が発生した放電セルでは、行
電極YLiを覆う誘電体上に(以下、単に「行電極Yiの
上方に」のように表現する)マイナスの壁電荷が蓄積す
ると共に行電極Xiの上方にプラスの壁電荷が蓄積し、
更には列電極Wjの上方にはマイナスの壁電荷が蓄積し
てしまう。但し、列電極Wj(の印加電圧)を用いた放
電は書込み維持放電のトリガとしての書込み放電であ
り、主体的な放電である電極Xi,YLi間での書込み維
持放電よりも小さいので、列電極Wjの上方の壁電荷量
は比較的に小さい。
【0056】なお、本第1アドレス期間において、右側
用行電極YR1〜YRnの電位を電圧Vax1に設定する
(このとき、上記電圧Vax1が第2電圧に該当し、行
電極Xi,YRi間の電位差(第2電位差)が電位差0で
ある)ときには、当該行電極YR1〜YRnに属する放電
セルでの放電の発生をより確実に防止することができ
る。
【0057】また、本第1アドレス期間において、まず
偶数行目の行電極対Xi,YLiに属する放電セルのアド
レス動作を実行し、その後に奇数行目の行電極対Xi,
Yiに属する放電セルのアドレス動作を行っても良い。
かかる点は、後述の第2アドレス期間においても同様で
ある。
【0058】B-2-3.補助期間 さて、右側用行電極YR1〜YRnに属する放電セルには
アドレス放電(書込み放電及び書込み維持放電)が全く
発生しないことが望ましい。しかしながら、電極Xi,
Wj間においてアドレス放電の初期の放電である書込み
放電が発生してしまう場合がある。上述のように、電極
Xi,Wj間で放電が発生すると、行電極Xiの上方及び
列電極Wjの上方にそれぞれプラスの壁電荷,マイナス
の壁電荷が若干量形成されてしまう。このとき、かかる
電荷状態のままで右側用行電極YR1〜YRnに属する放
電セルのための第2アドレス期間に入っても、正常なア
ドレス動作を実行することができない場合がある。即
ち、アドレス放電を形成すべき放電セルにおいてアドレ
ス放電が発生しないときには、維持放電期間における所
望の発光セルが点灯しない事態(いわゆる不点灯)が生
じうる。また、アドレス放電を形成させる必要がない放
電セルで(誤)放電が発生したときには、維持放電期間
において不必要に点灯してしまう(いわゆる誤点灯)。
更に、上述の電極Xi,Wjの上方の各壁電荷によって、
第2アドレス期間における各電圧パルスの電圧マージン
が狭められてしまう。
【0059】そこで、第2アドレス期間に入る前に、本
補助期間において、第1アドレス期間でアドレス動作
が終了している左側用行電極YLiに属する放電セルの
壁電荷状態を変化させることなく、右側用行電極YR
iに属する放電セルの内で第1アドレス期間で放電が生
じてしまった放電セルの壁電荷を少なくとも上述の不点
灯等を回避しうる程度までに減少させる。
【0060】図2に示すように、まず、本補助期間の初
期時において、全ての行電極X1〜Xnと右側用行電極Y
R1〜YRnとにそれぞれ電圧パルスVhx1(電圧Vh
x1),電圧パルスVhy1(電圧Vhy1)を同じタ
イミングで印加すると共に、左側用行電極YL1〜YLn
及び列電極W1〜Wmを接地電位にする。このとき、電圧
Vhx1と電圧Vhy1とを同電位(例えば180V)
に設定する。かかる電圧設定によれば、行電極Xiと右
側用行電極YRiとは同電位であるため、右側用行電極
YRiに属する放電セルにおいて電極Xi,Wj間及び電
極YRi,Wj間で放電(第1補助放電)が発生する。か
かる放電により、電極Xi,Wjの上方の上記壁電荷を減
少させることができる。
【0061】他方、行電極Xiに上記電圧Vhx1が印
加され、且つ、左側用行電極YLiは接地電位にあるの
で、左側用行電極YLiに属する放電セルの内で第1ア
ドレス期間においてアドレス放電により生成された壁電
荷を有している放電セルでは、当該壁電荷に上記印加電
圧が重畳されて電極Xi,YLi間に放電(第2補助放
電)が発生する。この電極Xi,YLi間の放電によっ
て、当該放電セルの各電極Xi,YLiの上方の壁電荷の
極性は第1アドレス期間終了後の極性に対して反転す
る。
【0062】そして、引き続く次のタイミングにおい
て、左側用行電極YL1〜YLnに電圧パルスVhy2
(電圧Vhy2)を印加すると共に、行電極X1〜Xn,
右側用行電極YR1〜YRn及び列電極W1〜Wmを接地電
位にする。例えば電圧Vhy2=180Vに設定する。
かかる電圧印加によって、左側用行電極YL1〜YLnに
属する放電セルの内で壁電荷(上述のように、第1アド
レス期間終了後の極性に対して反転している)を有する
放電セルで、再度、放電(第2補助放電)が発生する。
なお、当該放電セルにおける上記第1補助放電は第2補
助放電と捉えられるので、当該放電セルでは、第2補助
放電が2回形成されたと言える。その結果(第2補助放
電が2回形成された結果)、当該放電セルの壁電荷状態
(又は壁電荷による電位関係)は第1アドレス期間終了
後の状態に戻る。
【0063】他方、右側用行電極YR1〜YRn,行電極
X1〜Xn及び列電極W1〜Wmの電位は接地電位であるた
め、右側用行電極YR1〜YRnに属する放電セルでは放
電は生じない。
【0064】このようにして、補助期間終了後に、左
側用行電極YLiに属する放電セルの壁電荷状態を変化
させることなく、右側用行電極YRiに属する放電セ
ルの壁電荷量を減少させることができる。これにより、
次の第2アドレス期間における正常なアドレス動作を実
行できると共に、当該期間中の各電圧パルスの電圧マー
ジンを電極Xi,Wj間の放電が発生する程度まで広げる
ことができる。
【0065】更に、本補助期間での駆動によれば、左側
用行電極YL1〜YLnに属する放電セルの電荷状態がよ
り安定化されるという効果が得られる。これは以下の理
由による。一般的に、所定の電極間での放電及び壁電荷
状態は、当該放電を繰り返して実行することで、より安
定化する。このとき、反復的な放電により、壁電荷は次
第に増幅して行き定常状態(定常量)に達する。従っ
て、第1アドレス期間において壁電荷が形成された左側
用行電極YL1〜YLnに属する放電セルでは、補助期間
における電圧パルスVhx1及びVhy2によって行電
極対Xi、YLi間での放電(第2補助放電)が形成され
るので、第1アドレス期間において一度だけ放電した場
合よりも壁電荷が成長して安定化されている。その結
果、本駆動方法によれば、より確実に維持放電期間にお
ける維持放電を開始することができる。特に、本駆動方
法では第1アドレス期間と維持放電期間との間に補助期
間及び第2アドレス期間を有するため、上述の壁電荷安
定効果は非常に有効である。なぜならば、壁電荷が安定
していない状態のままで補助期間又は第2アドレス期間
において行電極X1〜Xn又は列電極W1〜Wmに電圧パル
スが印加された場合には、予期せぬ放電が誘発されて壁
電荷が消滅してしまい、維持放電期間における不点灯状
態が発生しうるからである。
【0066】B-2-4.第2アドレス期間 補助期間に続いて、第2アドレス期間での駆動を実行す
る。本第2アドレス期間は、上述の第1アドレス期間に
おけるアドレス動作を、右側用行電極YR1〜YRnに属
する放電セルに対して行う。このため、第1アドレス期
間と同様に、行電極X1〜Xnに上述の電圧パルスVax
1と同等のスキャンパルスVax2(電圧Vax2)を
印加し、当該パルスVax2に同期させて列電極W1〜
Wmに上述の電圧パルスVaw1と同等の電圧パルスV
aw2(電圧Vaw2)を印加する。特に、第2アドレ
ス期間では、右側用行電極YR1〜YRnに上述の電圧パ
ルスVay1と同等の電圧パルス(第1電圧)Vay2
(電圧Vay2)を印加し、左側用行電極YL1〜YLn
を接地電位(第2電圧)に設定する(従って、行電極X
i,YRi間の電位差(第1電位差)は、行電極Xi,Y
Li間の電位差(第2電位差)よりも大きい)。このと
き、例えば電圧Vaw1=電圧Vaw2,電圧Vax1
=電圧Vax2,電圧Vay1=電圧Vay2に設定す
る。
【0067】かかる駆動によって、左側用行電極YL1
〜YLnに属する放電セルに放電を発生させることな
く、右側用行電極YR1〜YRnに属する放電セルに対し
てアドレス動作を実行可能である。
【0068】なお、第1アドレス期間と同様に、本第2
アドレス期間において、左側用行電極YL1〜YLnの電
位を電圧Vax2に設定する(このとき、上記電圧Va
x2が第2電圧に該当し、行電極Xi,YLi間の電位差
(第2電位差)が電位差0である)ときには、当該行電
極YL1〜YLnに属する放電セルでの放電の発生をより
確実に防止することができる。
【0069】B-2-5.維持放電期間 第1及び第2アドレス期間において全放電セルに対する
アドレス動作が終了した後に、維持放電期間での駆動を
行う。具体的には、図2に示すように、全行電極X1〜
Xnと全行電極YL1〜YLn,YR1〜YRnとにそれぞ
れ維持パルスVsx(電圧Vsx),維持パルスVsy
(電圧Vsy)を交互に、サブフィールド毎に規定され
た所定の回数だけ印加する。かかる電圧印加により、ア
ドレス放電が生成された放電セルに、本サブフィールド
の維持放電が発生する。このとき、電圧Vsx及び電圧
Vsyを上記電圧Vhx1,Vhy1、Vhy2と同じ
電位である180Vに設定するときには、少ない電源数
で以て図1の電源回路41又はプラズマディスプレイ装
置60を構成することができるという利点がある。
【0070】このように、実施の形態1に係るAC−P
DP61の駆動方法(ないしはプラズマディスプレイ装
置60)によれば、AC−PDP61が有するm本の列
電極W1〜Wmを2本1組として共通の電圧を印加してA
C−PDP61を駆動するので、従来のプラズマディス
プレイ装置と比較して、列電極用駆動IC182の個数
を半減することができる。従って、プラズマディスプレ
イ装置60は、従来のプラズマディスプレイ装置よりも
コストを大幅に削減することができる。
【0071】ここで、図1に示すように、プラズマディ
スプレイ装置60は2つのYドライバ153,154を
備えており、従来のプラズマディスプレイ装置よりも同
ドライバの個数が多い。しかしながら、(i)各電極用
の駆動IC162,172,182の単価は、各ドライ
バ153,154,161,171,181よりも高い
こと、及び、(ii)駆動IC等のコストをその出力端子
1個あたりのコストとして捉えた場合、Yドライバの出
力端子数増加分によるコスト上昇よりも列電極用駆動I
Cの出力端子数減少分によるコスト削減効果の方が非常
に大きいことに鑑みれば、プラズマディスプレイ装置6
0によるコスト削減効果は顕著であると言える。
【0072】なお、行電極X1〜Xn用の駆動回路16,
17を1カ所に、例えばAC−PDP61の左側に配置
しても良い。但し、行電極X1〜Xnの駆動回路16,1
7を一カ所に、例えばAC−PDP61の左側に集中し
て配置すると、AC−PDP61の左側の設置スペース
の実装密度が高くなってしまう。このため、図1に示す
ように、AC−PDP60では、行電極X1〜Xn用の駆
動回路を分割した上で、それぞれをAC−PDP61の
左右に配置している。
【0073】このとき、駆動回路16の出力端子に行電
極X1〜Xnの奇数番目の電極の左端を接続し、駆動回路
17の出力端子に偶数番目の電極の右端を接続している
ので、両回路16,17の微妙な回路インピーダンスの
差に起因した表示画像の輝度むらをAC−PDP全体と
して抑制することができる。更に、駆動回路16,17
及びYドライバ153,154のそれぞれを、接続すべ
き電極に近接して配置することによって、配線インピー
ダンスをできるだけ低く抑えると共に、各配線インピー
ダンスの均等化を図ることができる。
【0074】従って、プラズマディスプレイ装置60
は、駆動回路16,17,153,154が1カ所に集
中して配置されたプラズマディスプレイ装置よりも視認
性が良いという効果を奏する。このように、回路設置ス
ペース及び視認性の観点から、図1に示す、プラズマデ
ィスプレイ装置60における各構成要素の配置が好まし
いと言える。なお、AC−PDP61における行電極X
1〜Xnを上下に2分割(グループ化)して駆動しても良
い。
【0075】<実施の形態2>次に、AC−PDP61
に適用可能な他の駆動方法を図3のタイミングチャート
を用いて説明する。図3中の(a)〜(d)はそれぞれ
図2中の(a)〜(d)と同様である。また、図3に示
す電圧パルスの極性をすべて反転させたパルスを用いて
も構わない。なお、本駆動方法は、図1のプラズマディ
スプレイ装置60により実現可能である。
【0076】図3に示すように、実施の形態2に係る駆
動方法では、1サブフィールドを「リセット期間」,
「アドレス期間」及び「維持放電期間」の3つの期間に
分割している。特に、本駆動方法はアドレス期間におけ
る駆動方法に特徴があるため、かかる点を中心に説明を
する。なお、リセット期間及び維持放電期間での駆動方
法は既述の実施の形態1に係る駆動方法(ないしは例え
ば図13に示す従来の駆動方法)が適用可能であるた
め、それらを援用するに留める。
【0077】図3に示すように、本駆動方法のアドレス
期間では、行電極X1から行電極Xnへ順次にスキャンパ
ルスVax(電圧Vax)を印加する。このとき、行電
極XiにスキャンパルスVaxが印加されている期間の
前半に、左側用行電極YL1〜YLnに電圧パルス(第1
電圧)Vay(電圧Vay)を印加し、右側用行電極Y
R1〜YRnを接地電位(第2電圧)に設定すると共に、
マトリクス(i,j)の放電セルの画像データに基づく
電圧パルスVaw(電圧Vaw)を電圧パルスVayに
同期させて列電極Wj(及びWm+1-j)に印加する。例え
ば、電圧Vax=(−180)V,電圧Vay=60
V,電圧Vaw=40Vに設定する。なお、電圧パルス
Vayは実施の形態1の駆動方法における電圧パルスV
ay1,Vay2(図1参照)に相当し、アドレス動作
を実行するか否かの制御を確実化するためのものであ
る。
【0078】引き続いて、当該スキャンパルスVaxの
後半に、左側用行電極YLiと右側用行電極YR1〜YR
nとの電圧を入れ替える。即ち、左側用行電極YL1〜Y
Lnを接地電位(第2電圧)に設定し、右側用行電極Y
R1〜YRnに電圧パルス(第1電圧)Vayを印加する
と共に、マトリクス(i,m+1−j)の放電セルの画
像データに基づく電圧パルスVawを電圧パルスVay
に同期させて列電極Wm+1-j(及びWj)に印加する。
【0079】このように、本アドレス期間では、スキャ
ンパルスVaxの印加期間を2分割した上で、当該2分
割された期間の一方の期間において左側用行電極YL1
〜YLnに属する放電セルのアドレス動作を実行し、他
方の期間において右側用行電極YR1〜YRnに属する放
電セルのアドレス動作を実行する。かかる駆動方法によ
れば、実施の形態1に係る駆動方法と同様に、列電極用
駆動IC182の個数削減効果を得ることができる。
【0080】<実施の形態3>実施の形態3では、上述
の実施の形態1及び2の各駆動方法を適用可能な他のA
C−PDPを説明する。
【0081】図4は、実施の形態3に係るAC−PDP
71の構造を模式的に示す平面図であり、図5は図4中
の要部拡大図である。なお、AC−PDP71は電極及
び隔壁(「バリアリブ」又は「リブ」とも呼ぶ)の構造
に特徴があるので、かかる点を中心に説明するものと
し、図4及び図5にはAC−PDP71の電極及び隔壁
のみを抽出して図示している。AC−PDP71の他の
構成要素は従来のAC−PDPと同等のものを適用可能
である。このため、既述のAC−PDP101,201
(図10〜図12参照)と同等の構成要素には同一の符
号を付してその説明を援用する。
【0082】図4及び図5に示すように、AC−PDP
71では、表示面を成す前面ガラス基板102(図10
参照)側に、n本の行電極X1〜Xn(n本の内の任意の
1本を「行電極Xi」(i=1〜n)と呼ぶことにす
る)と、n本の行電極Y1〜Yn(n本の内の任意の1本
を「行電極Yi」(i=1〜n)と呼ぶことにする)と
が交互に配置されている。他方、背面ガラス基板103
(図10参照)側に、行電極Xi,Yiと立体交差する方
向にm本の列電極W1〜Wm(m本の内の任意の1本を
「行電極Wj」(j=1〜m)と呼ぶことにする)が配
置されている。そして、前面ガラス基板102と背面ガ
ラス基板103とが所定の距離を保って平行に対面配置
されている。このとき、両基板102,103間の空間
は、隣接する2本の列電極Wj,Wj+1間を区切るように
配置された隔壁10によって、複数の放電空間111に
区画されている。
【0083】詳細には、AC−PDP101と同様に、
背面ガラス基板103の放電空間111側の表面上に列
電極W1〜Wm(図10中の列電極108に相当)が、当
該表面に平行な第1方向D1に沿って延在しつつ、第1
方向D1と当該表面内で直交する第2方向D2において
等ピッチで配置されている。ここで、第1及び第2方向
D1,D2はそれぞれAC−PDP71の表示画面にお
ける縦方向及び縦方向とする。また、隔壁10は、図1
0中の隔壁110と同様に、第1方向D1に沿ってスト
ライプ状に配置されている。そして、背面ガラス基板1
03の上記表面及び隣接する隔壁10の対面する両側壁
面で以て規定されるU字型溝には、当該U字型溝単位
で、各発光色用の蛍光体層109R,109G,109
Bのいずれかの蛍光体層が配置されている。なお、列電
極W1〜Wmを覆うように背面ガラス基板103の上記表
面上に誘電体層を設けて、当該誘電体層上に隔壁10及
び蛍光体層109が配置しても良い。
【0084】他方、前面ガラス基板102において、行
電極Xiは、当該基板102の放電空間111側の表面
上に第2方向D2に沿って延びる帯状の母電極Xbi,
Ybiと、それぞれの一端が母電極Xbi,Ybiの所定
の位置(後述する)に接続されたm個の例えば四角形の
透明電極Xt,Yt(特に必要な場合には「透明電極X
ti,Yti」のように添え字iを付して、母電極Xb
i,Ybiとの帰属関係を明らかにする)とから成る。こ
のとき、それぞれn本の母電極Xb1〜Xbn,Yb1〜
Ybnは互いに平行に且つ第1方向D1に関して等ピッ
チで交互に配置されている。母電極Xbi,Ybiは、透
明電極Xt,Ytよりもインピーダンスが低いことが望
ましい。なお、図4及び図5では、透明電極Xt,Yt
が前面ガラス基板102の放電空間側の表面上に配置さ
れ、当該透明電極Xti,Ytiの端部を覆うように母電
極Xbi,Ybiが上記表面上に配置された構造を図示し
ているが、両電極の積層順序が逆の構造であっても構わ
ない。
【0085】そして、AC−PDP101と同様に、行
電極X1〜Xn及び行電極Y1〜Ynを覆うように誘電体層
106(又は106A)が配置されている。なお、少な
くとも行電極X1〜Xn又は行電極Y1〜Ynの内の一方が
誘電体で覆われていれば、AC−PDPにおける壁電荷
に起因したメモリ機能を得ることができ、既述の図13
に示す、アドレス期間と維持期間とを分離した駆動方法
が適用可能である。
【0086】ここで、透明電極Xt,Ytについて詳述
する。なお、以下の説明では、図4及び図5において2
n本の母電極Xb1〜Xbn,Ybi〜Ybnと(m+1)
本の隔壁10とで以てマトリクス状に区画された領域と
して規定される複数の領域のそれぞれを「単位領域A
R」と呼ぶことにする。このとき、各単位領域ARは行
電極X1〜Xn及びY1〜Yn(又は隣接する2本の行電極
間の間隙)と列電極W1〜Wmとの各立体交差点で以て規
定されているとも捉えることができる。但し、単位領域
ARは図4に図示される2次元的な領域ばかりでなく、
当該2次元的な領域を第1及び第2方向D1,D2の双
方に垂直を成す第3方向D3に延びる3次元的な領域を
も言うものとする。
【0087】透明電極Xtiのそれぞれは、その一端が
母電極Xbiに接続されると共に、当該母電極Xbiを挟
んで第1方向D1に隣接する2つの単位領域ARの内の
一方の領域内に張り出している。しかも、当該m個の透
明電極Xtのそれぞれは第1方向D1に対して互い違い
の方向に張り出して形成されている。即ち、隣接する透
明電極Xtは同一の側の張り出すことなく形成されてい
る。同様に、透明電極Ytiを成すm個の透明電極Yt
のそれぞれは、その一端が母電極Ybiに接続されると
共に、その張り出し方向が第1方向D1に対して互い違
いになるように単位領域AR内に張り出した形状を有す
る。特に、図5に示すように、透明電極Xt及び透明電
極Ytの各張り出した側のエッジは同一の単位領域AR
内において所定の間隙(後述のように、放電ギャップに
該当)DGを介して互いに対峙している。なお、対峙す
る透明電極Xt,Yt間の間隔(又は距離)を「(間隙
DGの)距離(又は距離)dgl」と呼び、同透明電極
Xt,Ytの各エッジの対峙する部分の長さを「間隙D
Gの幅(又は長さ)dgw」と呼ぶことにする。これに
対して、隣接する2本の母電極の対峙する各エッジ間の
間隙(後述のように、非放電ギャップに該当)を「間隙
NG」と呼ぶと共に、当該両エッジ間の間隔(又は距
離)を「(間隙NGの)間隔(又は距離)ngl」と呼
ぶことにする。
【0088】AC−PDP71は上述の行電極X1〜X
n,Y1〜Ynを備えるので、間隙DG,NGの各間隔d
gl,nglの大きさの違いに起因して、隣接する行電
極Xi,Yi(又はYi-1)間に印加する電圧の制御によ
って、間隙NGに放電を発生させること無く間隙DGに
放電を発生させることが可能である。従って、(3次元
的な)単位領域ARのそれぞれは、上述の透明電極X
t,Ytが成す上記間隙(以下、「放電ギャップ(又は
表ギャップ)」とも呼ぶ)DGを有する単位領域ARで
ある「放電セル(又は放電領域)C」と、透明電極X
t,Ytを有さず母電極Xbi,Ybi(又はYbi-1)
が成す上記間隙(以下、「非放電ギャップ(又は裏ギャ
ップ)」とも呼ぶ)NGを有する単位領域ARである
「非放電セル(又は非放電領域)NC」とに区別され
る。このとき、図6に示すように、AC−PDP71全
体として、放電セルC(又は図4及び図5の放電ギャッ
プDG)と非放電セルNC(又は同図の非放電ギャップ
NG)とは、表示ラインに平行な方向及び及び垂直な方
向(第2及び第1方向D2,D1)において交互に配置
されており、放電セルC(又は放電ギャップDG)同士
は上記両方向において隣接しない。なお、非放電ギャッ
プNGは第1及び第2方向D1,D2に沿って隣接して
複数個配置されていても構わない。そのような構造の一
例として、2個の非放電ギャップNGが隣接して配置さ
れた場合のAC−PDP71Aを図7に示す。ここで、
AC−PDP71(及び後述の図9に示すAC−PDP
72)では、隣接する2本の母電極に沿って(第2方向
D2に)延びる(複数の)間隙の内の隣接する2本で以
て「表示ライン」が規定される。また、AC−PDP7
1Aでは、上述の隣接する2本の母電極間の間隙の隣接
する3本で以て「表示ライン」が規定される。なお、例
えば発光色が単色の場合(蛍光体が1種類の場合及び蛍
光体を有さない場合)には1本の上記間隙で以て表示ラ
インが規定される。
【0089】次に、AC−PDP71を備えるプラズマ
ディスプレイ装置を図8を用いて説明する。図8は、実
施の形態3に係るプラズマディスプレイ装置70の全体
構成を模式的に示すブロック図である。図8に示すよう
に、プラズマディスプレイ装置70は、上述のAC−P
DP71と、行電極X1〜Xn,Y1〜Yn及び列電極W1
〜Wmのそれぞれに所定の電圧を供給するための駆動回
路14,15,18と、駆動回路14,15,18を制
御する制御回路40と、所定の電圧を生成して駆動回路
14,15,18に供給する電源回路41とを備えてい
る。
【0090】まず、制御回路40は、入力映像信号Sに
基づく制御信号を生成して、駆動回路14,15,18
に出力する。
【0091】図8に示すように、駆動回路14はXドラ
イバ141と駆動IC142とから成る。Xドライバ1
41は、制御回路40からの制御信号及び電源回路41
からの供給電圧が入力されて所定の電圧パルスを生成す
る。また、駆動IC142の複数の出力端子のそれぞれ
が行電極X1〜Xnの内の対応する電極に接続されおり、
当該駆動IC142は、制御回路40からの制御信号に
基づいて上記Xドライバ141で生成された所定の電圧
パルスを各行電極X1〜Xnに(走査して)印加する。
【0092】駆動回路15は上記Xドライバ141と同
等のYドライバ151及びYドライバ152(総称して
「Yドライバ15」と呼ぶ)から成る。但し、n本の行
電極Y1〜Ynの内の奇数番目(奇数行目)の行電極Yi
は共通にYドライバ151の出力端子に接続され、同偶
数番目(偶数行目)の行電極Yiは共通にYドライバ1
52の出力端子に接続されている。これにより、行電極
Y1〜Ynは奇数番目と偶数番目とでそれぞれに同一の電
圧が供給される。
【0093】また、駆動回路18は、上記Xドライバ1
41に相当するWドライバ181と、駆動IC142に
相当する駆動IC182とから成る。駆動IC182の
複数の出力端子のそれぞれに列電極W1〜Wmが奇数列及
び偶数列の組から成る2本単位で以て、図8に示すよう
に例えば連続する2本の列電極Wj,Wj+1(jは奇数)
が共通に接続される。なお、上述の71A(図7参照)
をプラズマディスプレイ装置70に適用する場合には、
列電極W1〜Wmは例えば連続する3本(列電極Wj,Wj
+1,Wj+2(jは3の倍数))単位で以て、駆動IC1
82の出力端子に接続される。
【0094】このような構成を有するプラズマディスプ
レイ装置70によれば、上述の実施の形態1及び2の各
駆動方法を適用することができる。なお、AC−PDP
71又は71Aでは、列電極W1〜Wmの内で共通に接続
される2本の列電極(AC−PDP71Aでは、同3本
の列電極)の総称が「アドレス電極」に該当し、2本
(又は3本)のそれぞれが「帯状部分」に該当する。ま
た、全行電極X1〜Xnの総称が「走査電極」に該当する
と共に全行電極Y1〜Ynの総称が「維持電極」に該当
し、行電極X1〜Xn,Y1〜Ynのそれぞれが各電極の帯
状部分に該当する。
【0095】<実施の形態3の変形例1>さて、上述の
AC−PDP71の隣接する2本の列電極Wj,Wj+1に
同一の電圧を印加する手段として、(a)当該列電極用
のAC−PDP71の各入力端子から駆動IC182の
所定の出力端子に至までの配線(の途中)を共通に接続
する手段や、(b)上記各入力端子の端子パターン自体
を一体化した形状とする手段等がある。そこで、本変形
例1では、そのような手段の他の一例を図9を用いて説
明する。図9は、本変形例1に係るAC−PDP72を
当該PDPの表示面側から見た場合における構造を模式
的に示す平面図(図4に相当の平面図)である。図9に
示すように、AC−PDP72は列電極WW1〜WWm/2
の構造に特徴があり、行電極X1〜Xn,Y1〜Ynや隔壁
10等の他の構成要素は既述のAC−PDP71(図4
参照)と同様である。このため、本変形例1では列電極
を中心に説明し、AC−PDP71と同等の構成要素に
は同一の符号を付して、その説明を援用する。
【0096】図9に示すように、AC−PDP72が有
するm/2本の列電極WW1〜WWm/2はそれぞれ図4の
AC−PDP71において隣接する2本の列電極(アド
レス電極の帯状部分)Wj,Wj+1(但しjは奇数)が一
体化した形状・寸法を有する。即ち、各列電極WW1〜
WWm/2は、背面ガラス基板103(図10参照)の放
電空間111側の表面上であって、図9の平面図をAC
−PDP72の構成要素の当該表面上への投影図として
捉えた場合において、隣接する2つのU字型溝10Uを
1単位として、当該2つのU字型溝10Uの内の一方の
U字型溝10Uの第1方向D1に沿った略中心(軸)付
近から他方のU字型溝10Uの同中心(軸)付近までに
亘る領域に形成されている。
【0097】列電極WW1〜WWm/2のそれぞれを駆動I
C182の所定の1つの出力端子に接続することによっ
て、AC−PDP72を、AC−PDP71と同様の駆
動方法によって駆動可能である。このとき、隔壁10を
挟んで隣接する2つの放電空間111にまたがって列電
極WW1〜WWm/2のそれぞれが配置されていても、AC
−PDP72では第1方向D1に沿って放電セルCと非
放電セルNCとが交互に配置されているので、誤放電を
発生させることなくAC−PDP72を駆動することが
できる。
【0098】AC−PDP72によれば、AC−PDP
71よりも列電極の本数が少ないので、AC−PDPの
コスト削減を図ることができる。更に、列電極の幅(第
2方向D2に沿った寸法)がAC−PDP71のそれよ
りも広いため、列電極形成工程における位置合わせが容
易になるので、当該工程において高度のプロセス精度が
要求されないという利点がある。
【0099】<まとめ>上述の実施の形態1及び2に係
る各駆動方法は、AC−PDP61,71,72以外
に、従来のAC−PDP201(図11及び図12参
照)にも適用可能である。即ち、共通の電圧供給される
複数の放電セルCのそれぞれにおける放電を、個々の放
電セルCに対して独立して供給される電圧(電位差)に
よって制御可能なAC−PDPは、上述の各駆動方法に
より駆動することができる。
【0100】なお、実施の形態1〜3では、アドレス電
極が2本の帯状部分から成る場合を説明したが、複数本
の同帯状部分を有するアドレス電極を有するAC−PD
Pに対してにも上述の各駆動方法を適用可能であること
は明らかである。
【0101】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、ア
ドレス電極を成すt本の帯状部分に同一の電圧が印加さ
れていても、所定の1個の放電セルに属する走査電極及
び維持電極の両帯状部分間の電位差を所望の放電を形成
可能な値に設定し、且つ、その他の放電セルにおける同
帯状部分間の電位差を何らの放電を形成しない値に設定
するときには、上記所定の1個の放電セルのみに上記所
望の放電を形成することができる。従って、1つの駆動
回路で以てt本の帯状部分に同一の電圧を供給すること
ができるので、アドレス電極を成す同帯状部分の各々に
対して1個の駆動回路が設けられたプラズマディスプレ
イ装置よりも、同駆動回路の個数が削減されて低コスト
化されたプラズマディスプレイ装置を提供することがで
きる。
【0102】(2)請求項2に係る発明によれば、1本
の走査電極(帯状電極)にt個の放電セルが属する場合
において上記(1)の効果を得ることができる。
【0103】(3)請求項3に係る発明によれば、第1
電圧が印加された帯状部分に属する放電セルのみに上記
所望の放電を形成可能とすると同時に、他の放電セルで
の放電形成を確実に防止することができる。
【0104】(4)請求項4に係る発明によれば、請求
項3に係る駆動方法と比較して、上記他の放電セルにお
ける放電形成をより確実に防止することができる。
【0105】(5)請求項5に係る発明によれば、上記
(1)乃至(4)のいずれかの効果を得ることができ
る。
【0106】(6)請求項6に係る発明によれば、上記
(1)乃至(4)のいずれかの効果を得ることができ
る。
【0107】(7)請求項7に係る発明によれば、上記
期間中に第2電圧が印加されていた維持電極の帯状部分
が属する放電セルの走査電極の上方及びアドレス電極の
上方に形成された壁電荷を減少させることができる。従
って、次に選択されて第1電圧が印加される維持電極の
帯状部分に、所望の放電をより確実に形成することがで
きる。更に、上記次の期間における各印加電圧のマージ
ンを拡大することができる。
【0108】(8)請求項8に係る発明によれば、上記
期間中において上記所望の放電が形成された放電セルに
おいて、走査電極の上方及び維持電極の上方に蓄積され
た壁電荷を増幅・安定化させることができる。従って、
当該壁電荷を利用して維持放電を確実に形成することが
できる。更に、上記次の期間における各印加電圧のマー
ジンを拡大することができる。
【0109】(9)請求項9に係る発明によれば、隔壁
によって区画された非放電セル又は放電セルと非放電セ
ルとの2者それぞれに対してアドレス電極の帯状部分を
設けた交流型プラズマディスプレイパネルと比較して、
同帯状部分の本数を削減することができる。これによ
り、交流型プラズマディスプレイパネルのコスト削減を
図ることができる。また、一体化された結果、電極パタ
ーンの幅が拡大するので、アドレス電極の形成工程にお
ける位置合わせが容易になり、当該工程において高度の
プロセス精度が要求されないという利点がある。
【0110】(10)請求項10に係る発明によれば、
上記(1)乃至(9)のいずれかの効果を発揮しうるプ
ラズマディスプレイ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るプラズマディスプレイ装
置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1に係る交流型プラズマディスプ
レイパネルの駆動方法を示すタイミングチャートであ
る。
【図3】 実施の形態2に係る交流型プラズマディスプ
レイパネルの駆動方法を示すタイミングチャートであ
る。
【図4】 実施の形態3に係る交流型プラズマディスプ
レイパネルの構造を説明するための平面図である。
【図5】 実施の形態3に係る交流型プラズマディスプ
レイパネルの構造の要部を拡大して示す平面図である。
【図6】 実施の形態3に係る交流型プラズマディスプ
レイパネルにおける放電セルと非放電セルとの配列を模
式的に示す平面図である。
【図7】 実施の形態3に係る交流型プラズマディスプ
レイパネルの他の構造を説明するための平面図である。
【図8】 実施の形態3に係るプラズマディスプレイ装
置の全体構成を示すブロック図である。
【図9】 実施の形態3の変形例1に係る交流型プラズ
マディスプレイパネルの構造を説明するための平面図で
ある。
【図10】 第1の従来技術に係る交流型プラズマディ
スプレイパネルの構造を示す斜視図である。
【図11】 第2の従来技術に係る交流型プラズマディ
スプレイパネルの構造を示す平面図である。
【図12】 第2の従来技術に係る交流型プラズマディ
スプレイパネルの構造を示す縦断面図である。
【図13】 従来の交流型プラズマディスプレイパネル
の駆動方法を説明するためのタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
10 隔壁、15,16,17,18,151,15
2,153,154 駆動回路、40 制御回路、41
電源回路、60,70 プラズマディスプレイ装置、
61,71,71A,72 交流型プラズマディスプレ
イパネル、111放電空間、D1,D2 方向、C 放
電セル、DG 放電ギャップ、NC 非放電セル、NG
非放電ギャップ、Vay,Vay1,Vay2 電圧
(第1電圧)、Vaw,Vaw1,Vaw2 電圧、X
1〜Xn 行電極(帯状部分,帯状電極)、Y1〜Yn 行
電極(帯状部分)、W1〜Wm 列電極(帯状部分)、W
W1〜WWm/2 列電極(アドレス電極)。
フロントページの続き Fターム(参考) 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC04 GC05 GC06 LA18 5C080 AA05 BB05 CC03 DD07 DD23 DD27 EE17 FF09 GG08 HH02 HH04 HH05 JJ02 JJ04 JJ06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 t(tは2以上の整数)本の帯状部分か
    ら成るアドレス電極と、 前記t本の帯状部分のそれぞれに属するt個の放電セル
    と、 前記t個の放電セルに1対1の関係で以て属し、当該放
    電セルに属する前記アドレス電極を成す前記帯状部分と
    立体交差するように配置されたt本の帯状部分から成る
    走査電極と、 t本の帯状部分から成り、当該各帯状部分が前記t個の
    放電セルに1対1の関係で以て属すると共に、当該放電
    セルに属する前記走査電極の前記帯状部分と対を成す、
    維持電極と、 前記走査電極と前記維持電極との内の少なくとも一方を
    被覆する誘電体とを備えた交流型プラズマディスプレイ
    パネルの駆動方法であって、 前記アドレス電極の前記各帯状部分に所定の電圧を共通
    に印加し、且つ、 前記走査電極の前記各帯状部分にそれぞれ所定の電圧を
    印加し、且つ、 前記維持電極を成す前記t本の帯状部分の内で前記t個
    の放電セルの内の1個の放電セルに属する帯状部分に第
    1電圧を印加すると共に、前記維持電極を成す他の帯状
    部分に第2電圧を印加して、前記1個の放電セルのみに
    所望の放電を形成することを特徴とする、交流型プラズ
    マディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の交流型プラズマディス
    プレイパネルの駆動方法であって、 前記走査電極を成す前記t本の帯状部分で以て1本の帯
    状電極を成す交流型プラズマディスプレイパネルに適用
    されることを特徴とする、交流型プラズマディスプレイ
    パネルの駆動方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の交流型プラズマ
    ディスプレイパネルの駆動方法であって、 前記第1電圧が印加された前記維持電極の前記帯状部分
    と当該帯状部分と対を成す前記走査電極の前記帯状部分
    との間の第1電位差は、前記第2電圧が印加された前記
    維持電極の帯状部分と当該帯状部分と対を成す前記走査
    電極の前記帯状部分との間の第2電位差よりも大きいこ
    とを特徴とする、交流型プラズマディスプレイパネルの
    駆動方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の交流型プラズマディス
    プレイパネルの駆動方法であって、 前記第2電位差を略電位差0に設定することを特徴とす
    る、交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の交流
    型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、 前記走査電極に前記所定の電圧が印加されている期間中
    に、前記維持電極の前記t本の帯状部分の内の1本を順
    次に選択して前記第1電圧を印加すると共に、前記維持
    電極の内で前記選択された1本以外の帯状部分に前記第
    2電圧を印加することを特徴とする、交流型プラズマデ
    ィスプレイパネルの駆動方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかに記載の交流
    型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、 前記交流型プラズマディスプレイパネルは前記走査電極
    及び前記維持電極をそれぞれ複数本有しており、 前記複数の維持電極のそれぞれの前記t本の帯状部分の
    内の各1本に前記第1電圧を共通に印加している期間中
    に、 前記第1電圧が印加されている複数の前記帯状部分とそ
    れぞれ対を成す前記走査電極の前記帯状部分の内の1本
    を順次に選択して前記所定の電圧を印加することを特徴
    とする、交流型プラズマディスプレイパネルの駆動方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の交流型プラズマディス
    プレイパネルの駆動方法であって、 前記複数の維持電極のそれぞれの前記t本の帯状部分の
    内の各1本に前記第1電圧を共通に印加する前記期間の
    終了後に、 当該期間中に前記第2電圧が印加されていた前記維持電
    極の前記帯状部分が属する前記放電セルに、当該放電セ
    ルに属する前記走査電極と前記アドレス電極との両帯状
    部分間に第1補助放電を形成することを特徴とする、交
    流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の交流型プラズマディス
    プレイパネルの駆動方法であって、 前記複数の維持電極のそれぞれの前記t本の帯状部分の
    内の各1本に前記第1電圧を共通に印加する前記期間の
    終了後に、 当該期間中に選択されて前記第1電圧が印加されて前記
    所望の放電が形成された前記放電セルに、当該放電セル
    に属する前記走査電極と前記維持電極との両帯状部分間
    に第2補助放電を形成することを特徴とする、交流型プ
    ラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の交流
    型プラズマディスプレイパネルの駆動方法が適用される
    交流型プラズマディスプレイパネルであって、 少なくとも表示ラインに平行な方向において互いに隣接
    しないように配置され、且つ、前記アドレス電極の2本
    の帯状部分の一方に属する、所望の放電が形成可能な放
    電ギャップを有する複数の前記放電セルと、 前記放電セルと同一面に配置され、且つ、前記アドレス
    電極の前記2本の帯状部分の他方に属する、前記放電ギ
    ャップよりも放電の形成が困難な非放電ギャップを有す
    る複数の非放電セルと、 前記非放電セルと前記放電セル又は前記非放電セルとの
    2者を少なくとも前記表示ラインに交差する方向に沿っ
    て区画する隔壁とを備え、 前記アドレス電極の前記2本の帯状部分は、一体化して
    前記隔壁によって区画された前記2者間に亘る形状寸法
    を有することを特徴とする、交流型プラズマディスプレ
    イパネル。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8のいずれかに記載の交
    流型プラズマディスプレイパネルの駆動方法により駆動
    される交流型プラズマディスプレイパネル、又は、請求
    項9に記載の交流型プラズマディスプレイパネルを備え
    ることを特徴とする、プラズマディスプレイ装置。
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