JP2000298372A - 一成分現像剤および画像形成方法 - Google Patents

一成分現像剤および画像形成方法

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JP2000298372A
JP2000298372A JP10528499A JP10528499A JP2000298372A JP 2000298372 A JP2000298372 A JP 2000298372A JP 10528499 A JP10528499 A JP 10528499A JP 10528499 A JP10528499 A JP 10528499A JP 2000298372 A JP2000298372 A JP 2000298372A
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JP10528499A
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English (en)
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Rieko Kataoka
理恵子 片岡
Hiroyoshi Okuno
広良 奥野
Kotaro Yoshihara
宏太郎 吉原
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期的に良好な現像性を維持し、カブリ等の
発生を軽減し得るとともに、良好なクリーニング性を有
する一成分現像剤を提供することである。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
るトナー粒子と外添剤とからなる一成分現像剤におい
て、外添剤が、小粒径外添剤と大粒径外添剤とからな
り、かつ外添剤が、全外添量に対して、小粒径外添剤の
弱付着量SAが20重量%以下、小粒径外添剤の強付着
量SBが10重量%以下、大粒径外添剤の弱付着量LA
55重量%以下、大粒径外添剤の強付着量LBが5重量
%以下であるように外添されていることを特徴とする一
成分現像剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一成分現像剤およ
び、それを用いた画像形成方法に関し、さらに詳しく
は、電子写真法を利用した画像形成に好適に用いられる
一成分現像剤およびそれを用いた画像形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真乾式現像方式は静電複写
機のみならず、プリンター、ファクシミリ、あるいは複
写機とプリンターとファクシミリ等を併せ持つ複合機等
に広く用いられるようになってきている。特に最近、こ
れらの画像形成装置に対して、小型化、軽量化の強い要
望があるとともに、省資源やリサイクル等のエコロジー
対応が要求される傾向がある。これらの要望に対応する
ため、画像形成方法及びそれに使用される現像剤の改良
が行われ、さらに、新規開発も行われている。現在、実
用化されている種々の静電複写方法における乾式現像法
としては、トナー及び鉄粉等のキャリアを用いる二成分
現像方式と、キャリアを用いない一成分現像剤を用いる
現像方式が知られている。
【0003】二成分現像方式は現在最も広く用いられて
いる方式であるが、現像には、現像剤中のトナーのみが
消費されるため、キャリアとトナーの混合割合を一定に
保つために、双方の濃度割合を調整するためのコントロ
ーラ等の装置が必要となり、現像装置が大型化するとい
う欠点がある。一方、キャリアを用いない一成分現像方
式は、前記濃度の調整等の必要がなく、装置の小型化、
軽量化に有利である。一成分現像方式は、磁性トナーを
用いる磁性一成分現像方式と、非磁性トナーを用いる非
磁性一成分現像方式とに分類される。磁性一成分現像方
式は、内部にマグネットなどの磁界発生手段を設けた現
像剤担持体上に、磁性トナーを保持し、シリコーンゴム
などの弾性ブレードを用いて磁性トナーを薄層形成し、
静電潜像保持体上の静電潜像にトナーを付着させ現像を
行うもので、トナーの搬送制御が容易なこと、複写機、
プリンター等の内部汚染が少ないこと等から、近年数多
く実用化されている。しかしながら、磁性一成分現像方
式に用いられる磁性トナーからなる現像剤は、その内部
にマグネタイト等の黒、或いは茶の有色磁性体を含むた
め、フルカラー化に対応出来ないという欠点がある。
【0004】一方、非磁性一成分現像方式は、非磁性ト
ナーからなる一成分現像剤を、現像剤担持体に隣接して
設けられた供給ローラおよびアジテーターにより現像剤
担持体上に供給し、層規制ブレードによって前記担持体
上にトナー層を形成した後、静電潜像保持体上の静電潜
像にトナーを付着させ現像を行うもので、トナー中に有
色の磁性体を含有させる必要がないため、フルカラー化
に適した現像方式である。また、現像剤担持体にマグネ
ットを用いないため、装置をより軽量化、低コスト化す
ることが可能であり、近年の小型フルカラープリンター
等で実用化され始めている。
【0005】ところで、一成分現像方式では、二成分現
像方式と比較して、キャリアという安定したトナー帯電
/搬送手段を利用しないため、良好な現像性を維持する
ために、より厳しい特性が現像剤に要求される。特に非
磁性一成分現像は、現像剤の搬送/層形成に磁気力を利
用しないので、現像剤を主に静電気力で現像剤担持体上
に保持する必要があり、現像剤はより迅速かつ均一に帯
電されることが要求される。さらに、非磁性一成分現像
剤は、主にブレード/スリーブ等の帯電部材との接触摩
擦により帯電されるが、それらの帯電部材が現像剤成分
によって汚染されると、二成分現像剤のキャリアと同様
に帯電劣化を生じ、帯電低下に伴う濃度低下、背景部カ
ブリ、機内汚れが発生し、特にブレード部に現像剤成分
が付着すると、筋状の画質欠陥が生じる。
【0006】従って、非磁性一成分現像剤を用いて長期
的に高画質の画像を形成するには、現像剤に、迅速かつ
均一に帯電し得る高い帯電能が要求されるほか、帯電部
材等に付着し難い特性が強く求められる。特に近年、フ
ルカラー画像において、高画質化の要望が高まっている
ことから、トナー粒子を小粒径化させて高画質を達成す
る試みがなされているが、トナー粒子を微細化すると、
単位重量当たりの表面積が増大して、上記の欠陥が顕著
に現れることがある。現像剤の粉体流動性を高め、現像
剤担持体表面に均一かつ高帯電化した層を形成するの
は、トナー粒子に外添される小粒径外添剤を多くするの
が効果的である。しかしながら、そのような方法によっ
て一成分現像剤を単純に高帯電化すると、現像剤と現像
剤担持体との静電的付着力が増加して、現像性が低下
し、前画像の履歴が残り、残像現象(ゴースト)が発生
する。
【0007】また、一成分現像剤には、前記現像に関す
る諸特性の他にも、近年の装置の小型/軽量化、高画質
化、エコロジー対応のための種々の特性が要求されるよ
うになっている。例えば、オゾンの発生を防止する目的
で、感光体の帯電やトナー画像の転写は、従来のコロト
ロンに代わって接触型のバイアスロールなどが主流とな
りつつある。これに対応して、現像剤には、帯電ロール
への融着を防止するため、高転写効率/高クリーニング
性等が要求されるとともに、接触型転写ロールによる文
字の中抜け現像を防止するため、良好な付着/凝集特
性、流動性なども要求される。
【0008】一成分現像剤の諸特性を改善することを目
的として、特開昭57−179866号公報では、現像
剤の外添剤として、平均一次粒径1〜30nmの微粉末
被処理シリカと、平均粒径150〜5000nmの無機
酸化物とを併用する技術が提案されている。しかし、こ
の技術では、無機酸化物の粒径の微粉末被処理シリカに
対する粒径比が過大であるため、微粉末被処理シリカ及
び無機酸化物がトナー粒子(着色粒子)の表面に均一に
付着せず、このため一成分現像剤の帯電量分布が広くな
り、画像劣化や現像剤の飛散を招いたり、トナー粒子の
表面から外添剤が離脱して、遊離した無機微粒子によっ
て機内汚染や像形成体の表面汚染が発生する。さらに、
無機酸化物(大粒径粒子)の表面が、微粉末被処理シリ
カ(小粒径粒子)によって覆われる結果、現像剤の帯電
性が阻害されるという問題が発生する。また、特開昭6
1−174772号公報では、粒径20nm以下の小粒
径外添剤と粒径20nm以上の大粒径外添剤を併用する
技術が提案されているが、この方法では、大粒径トナー
粒子を用いる場合は充分な粉体流動性及び帯電性が期待
できるが、粒径4μm〜9μmの小径トナー粒子を用い
る場合は、充分な粉体流動性及び帯電性を得ることがで
きないという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記諸問題
を解決することを目的とする。即ち、本発明の第一の目
的は、長期的に良好な現像性を維持し、カブリ等の発生
を軽減し得るとともに、良好なクリーニング性を有し、
現像剤のフィルミングや融着等の現象が発生し難い一成
分現像剤を提供することにある。また本発明の第二の目
的は、長期的かつ安定的に高画質な画像を形成し得る一
成分現像剤を用いた画像形成方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、一成分現
像剤について鋭意検討を重ねた結果、外添剤として大粒
径外添剤と小粒径外添剤とを用いるとともに、双方の外
添剤のトナー粒子に対する弱付着量および強付着量を調
整することによって、現像性を良好に維持しながら、現
像剤が帯電部材等に付着するのを抑制し得ることを見出
し本発明を完成するに至った。即ち、前記課題を解決す
るための手段は、以下の通りである。 <1> 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナ
ー粒子と外添剤とからなる一成分現像剤において、外添
剤が、小粒径外添剤と大粒径外添剤とからなり、かつ下
記関係式(1)〜(6)を満たすようにトナー粒子に外
添されていることを特徴とする一成分現像剤。 (1) SA≦20 (2) SB≦10 (3) LA≦55 (4) LB≦5 (5) SA<LA (6) LB<SB [前記(1)〜(6)の関係式中、SAおよびLAは、一
成分現像剤を分散させた分散液に、超音波振動(出力2
0W、周波数20kHz)を1分間作用させた際に、前
記トナー粒子から離脱した小粒径外添剤および大粒径外
添剤の量の全外添剤量に対する割合(重量%)を各々表
し、SBおよびLBは、一成分現像剤を分散させた分散液
に、超音波振動(出力60W、周波数20kHz)を3
0分間作用させた際に、前記トナー粒子に残存する小粒
径外添剤および大粒径外添剤の量の全外添剤量に対する
割合(重量%)を各々表す。]
【0011】<2> 一成分現像剤が非磁性一成分現像
剤であることを特徴とする<1>に記載の一成分現像
剤。 <3> トナー粒子の平均粒径が、4〜12μmである
ことを特徴とする<1>または<2>に記載の一成分現
像剤。 <4>大粒径外添剤の体積平均粒径(L)と、小粒径外
添剤の体積平均粒径(S)との比(L/S)が、2〜2
0であることを特徴とする<1>から<3>までのいず
れかに記載の一成分現像剤。
【0012】<5> 潜像担持体に潜像を形成する潜像
形成工程と、該潜像を現像剤によって現像し、前記潜像
担持体上にトナー画像を形成する現像工程と、該トナー
画像を転写体上に転写する転写工程とを有する画像形成
方法であって、前記現像剤として、<1>に記載の一成
分現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一成分系現像剤は、少な
くとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子と外添
剤とからなる。外添剤は、小粒径外添剤と大粒径外添剤
とからなり、トナー粒子に対して、下記関係式(1)〜
(6)を満たすように外添されている。 (1) SA≦20 (2) SB≦10 (3) LA≦55 (4) LB≦5 (5) SA<LA (6) LB<SB
【0014】前記(1)〜(6)の関係式中、SAおよ
びLAは、一成分現像剤を分散させた分散液に、超音波
振動(出力20W、周波数20kHz)を1分間作用さ
せた際に、前記トナー粒子から離脱した小粒径外添剤お
よび大粒径外添剤の量の全外添剤量に対する割合(重量
%)を各々表し、SBおよびLBは、一成分現像剤を分散
させた分散液に、超音波振動(出力60W、周波数20
kHz)を30分間作用させた際に、前記トナー粒子に
残存する小粒径外添剤および大粒径外添剤の量の全外添
剤量に対する割合(重量%)を各々表す。SAおよびLA
は、トナー粒子に弱く付着している小粒径外添剤および
大粒径外添剤の量(以下、「弱付着量」という。)に各
々相当する値と考えられ、SBおよびLBは、例えば、ト
ナー粒子の表面に埋没している等、トナー粒子に強く付
着している小粒径外添剤および大粒径外添剤の量(以
下、「強付着量」という。)に各々相当する値と考えら
れる。
【0015】小粒径外添剤の弱付着量SAの割合が20
重量%を超える場合には、使用時にトナー粒子から離脱
する小粒径外添剤が多くなる結果、経時的に画像濃度が
低下したり、白抜けやカブリが発生しやすくなる。ま
た、小粒径外添剤の強付着量S Bの割合が10重量%を
超える場合には、使用時にトナー粒子から離脱する小粒
径外添剤は少ないものの、トナー粒子の表面に埋没する
微粒子が多くなる結果、経時的に画像濃度が低下した
り、白抜けやカブリが発生しやすくなる。一方、大粒径
外添剤の弱付着量LAの割合が55重量%を超える場合
には、小粒径外添剤と同様に、トナー粒子から離脱する
大粒径外添剤が多くなる結果、経時的に画像濃度が低下
したり、白抜けやカブリが発生しやすくなる。また、大
粒径外添剤の強付着量LBの割合が5重量%を超える場
合には、トナー粒子と層規制部材や現像剤担持体間との
静電的付着力を低減させるという外添剤添加作用が効果
的でなくなり、層規制部材へのトナー付着、現像性の低
下が生じる。本発明では、小粒径外添剤の弱付着量と強
付着量の双方の割合を減少させ、トナー粒子に、弱い付
着力と強い付着力の中間的な強さで付着している小粒径
外添剤量の割合が大きくなるように小粒径外添剤をトナ
ー粒子に外添することによって、現像剤の粉体流動性及
び帯電能力を向上させている。さらに、本発明では、大
粒径外添剤の弱付着量の割合が大きくなるように大粒径
外添剤をトナー粒子に外添することによって、スペーサ
ー効果を充分に発揮させ、トナー粒子同士や、トナー粒
子と層規制部材または現像剤担持体との接触面積を低減
させて、現像剤使用時に小粒径外添剤がトナー表面に埋
没するのを防止している。これにより、トナー粒子の劣
化は軽減され、長期的に、高画質と高現像性を両立させ
ることができる。
【0016】各々の外添剤の弱付着量および強付着量
は、トナー粒子に外添剤を外添する際の条件を適宜選択
することによって、前記範囲に調整することができる。
例えば、まず、小粒径外添剤とトナー粒子を、V型ブレ
ンダー、ヘンシェルミキサー、またはレディゲミキサー
等を用いて所定の攪拌条件で混合し、その後、大粒径外
添剤と、既に小粒径外添剤が外添されたトナー粒子と
を、前記装置を用いて混合し、所定の攪拌条件で混合す
る。混合の際の攪拌翼の回転数、混合時間、せん断速度
等を調節して、各々の弱付着量および強付着量を調整す
ることができる。例えば、回転数を多くする程、外添剤
の強付着量の割合は高くなり、また、混合時間が長くな
る程、外添剤の強付着量の割合が高くなる。本発明のト
ナーを製造するには、トナー粒子に小粒径外添剤(S)
および大粒径外添剤(L)とを添加・混合する際に、下
記式(A)で定義される外添シェアレートγと、小粒径
外添剤の外添混合時間TS(秒)と、大粒径外添剤の外
添混合時間TL(秒)との積が、下記式(B)、
(C)、および(D)を満たす条件下で、各外添剤を添
加・混合するのが好ましい。 (A) γ=V/D (γ:外添シェアレート、V:混合機内のブレード先端
周速(m/s)、D:ブレード先端と混合機内壁とのク
リアランス(m)) (B) 1000≦γ/TS≦250000 (C) 250000≦γ/TL≦100000
0 (D) γ×TS≦γ×TL
【0017】一成分現像剤のSAおよびLAは、例えば、
一成分現像剤に蛍光X線を照射し、全外添剤量を定量
し、次に、一成分現像剤をトリトン溶液(ポリオキシエ
チレン(10)オクチルフェニルエーテル(和光純薬工
業株式会社製)0.2重量%水溶液)に分散させた分散
液に、超音波振動(出力20W、周波数20kHz)を
1分間作用させ、その後、一成分現像剤をろ過等により
収集し、再び蛍光X線を照射して外添剤量を小粒径外添
剤および大粒径外添剤について定量して、遊離した外添
剤の量を各々求め、前記全外添剤量との割合を算出する
ことにより求めることができる。また、超音波振動を作
用させた後、分散液中に遊離した外添剤をろ過等により
収集し、遊離した外添剤の重量を測定し、さらに、遊離
した外添剤を、電子顕微鏡等で観察して小粒径外添剤と
大粒径外添剤の平均割合を算出し、前記重量と前記平均
割合とから遊離した小粒径外添剤および大粒径外添剤量
を各々定量し、前記外添剤量との割合を算出することに
より求めることができる。一成分現像剤のSBおよびLB
についても、一成分現像剤を前記トリトン溶液に分散さ
せた分散液に、超音波振動(出力60W、周波数20k
Hz)を30分間作用させ、その後、一成分現像剤をろ
過等により収集し、再び蛍光X線を照射して外添剤量を
小粒径外添剤および大粒径外添剤について各々定量し、
前記全外添剤量との割合を算出することにより求めるこ
とができる。また、遊離した外添剤量を前記と同様に算
出し、求めることもできる。
【0018】前記小粒径外添剤は、体積平均粒径が5n
m〜20nmであるのが好ましく、10nm〜16nm
であるのがより好ましく、12nm〜14nmであるの
がさらに好ましい。小粒径外添剤の体積平均粒径が5n
m未満であると、外添剤が凝集し易くなり、性能が充分
に発揮できない場合がある。一方、20nmを超える
と、粉体流動性及び帯電付与能が得られない場合があ
る。前記大粒径外添剤は、体積平均粒径が20nm〜1
00nmであるのが好ましく、25nm〜90nmであ
るのがより好ましく、30nm〜80nmであるのがさ
らに好ましい。大粒径外添剤の体積平均粒径が20nm
より小さいと、小粒径外添剤のみを用いた場合との差が
なくなり、結果的に現像剤と画像形成装置内の部材との
接触面積が広がるため、トナー粒子と部材との付着力を
低減させる効果が得られない場合がある。一方、100
nmを超えると、充分な粉体流動性及び帯電付与能力が
得られない場合がある。小粒径外添剤の体積平均粒径
(S)と、大粒径外添剤の体積平均粒径(L)は、少な
くともS<Lの関係にあり、好ましくは、L/Sが2〜
20であり、より好ましくは、L/Sが3〜15であ
る。
【0019】小粒径外添剤としては、シリカ、チタニ
ア、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
アルミナ等の無機微粉末が挙げられ、大粒径外添剤とし
ては、シリカ、チタニア、酸化マグネシウム、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、アルミナ等の無機微粉末、または
フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂等の
有機微粉末が挙げられる。特に、小粒径外添剤および大
粒径外添剤として、シリカ、チタニア、アルミナを用い
るのが好ましく、特に、双方ともシリカであるのが好ま
しい。双方の外添剤は、表面処理が施されているものが
好ましく、表面処理に用いられる処理剤としては、シリ
コーンオイル、ジメチルクロロシラン、ヘキサメチルジ
シラザン、アミノ変性シリコーンオイル、アミノシラン
等が挙げられ、中でも、シリコーンオイルにより処理さ
れているのが好ましい。
【0020】小粒径外添剤のトナー粒子に対する添加量
は1.0重量%〜2.0重量%であるのが好ましく、
1.0重量%〜1.5重量%であるのがより好ましい。
小粒径外添剤の添加量が1.0重量%未満であると、現
像剤の粉体流動性及び帯電量が充分でなく、高画質が得
られない場合がある。一方、2.0重量%を超えると、
外添剤がトナー粒子から剥離し易くなり、現像剤担持体
や感光体表面を汚染するフィルミング現像が顕著になる
場合がある。また、大粒径外添剤のトナー粒子に対する
添加量は1.0重量%〜2.0重量%であるのが好まし
く、1.0重量%〜1.5重量%であるのがより好まし
い。大粒径外添剤の添加量が1.0重量%より少ない
と、トナーの粉体流動性及び帯電量が充分でなく、高画
質が得られない場合がある。一方、2.0重量%を超え
ると、外添剤がトナー粒子から剥離して、現像剤担持体
や感光体表面を汚染するフィルミング現像が顕著になる
場合がある。
【0021】小粒径外添剤のトナー粒子に対する表面被
覆率は20%以上であるのが好ましく、30%〜80%
であるのがより好ましい。また、大粒径外添剤のトナー
粒子に対する表面被覆率は10%以上であるのが好まし
く、20%〜100%であるのがより好ましい。小粒径
外添剤の表面被覆率が20%未満であると、トナーの流
動性が低下し、現像剤の凝集が起こる結果、現像剤の搬
送むらが生じ画像濃度むらを誘発したり、トナー粒子に
充分な帯電を与えることが出来ず、高画質が得られない
場合がある。また、大粒径外添剤の表面被覆率が10%
未満であると、トナー粒子と現像剤担持体との付着力を
低減する効果が得られない場合がある。前記表面被覆率
は次式で定義される。
【数1】 前記式中、fは表面被覆率、dtはトナー粒子の粒径、
Ptはトナー粒子の比重、dAは外添剤の粒径、PAは
外添剤の比重、Cは外添剤/トナー粒子の重量比を意味
する。
【0022】本発明において、トナー粒子に含有される
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル
酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル
共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポ
リアミド、変性ロジン、パラフィンワックスなど公知の
材料が使用できるが、中でもスチレン−アクリル酸アル
キル共重合体、ポリエステルが好ましく用いられる。ま
た近年のカラー化に伴い、定着画像の平滑性、透明性と
いう点から、低軟化点の結着樹脂が用いられれることが
多くなっているが、そのような特性を有する結着樹脂
は、帯電部材へ熱融着しやすく、トナーの帯電性、層形
成を阻害し易いという問題がある。本発明の現像剤で
は、そのような結着樹脂を用いる場合にも、帯電部材等
への熱融着を軽減でき、特に、軟化点が90〜120℃
の低軟化点の結着樹脂を用いた場合に効果が大きい。
尚、ここでいう軟化点とは、フローテスタ(島津製作所
製、ノズル1×1mm、荷重10kg)において測定し
た溶融粘度104Pa・s(105poise)における
温度をいう。
【0023】本発明において、トナー粒子に含有される
着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブルー、
カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブ
ルー、ヂュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチ
レンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグ
リーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガ
ル、C.I.Pigment Red 48:1、C.
I.Pigment Red 122、C.I.Pig
ment Red 57:1、C.I.Pigment
Yellow 97、C.I.Pigment Ye
llow 12、C.I.Pigment Yello
w 17、 C.I.Pigment Yellow
180、C.I.Pigment Blue 15:
1、C.I.Pigment Blue 15:3等が
使用できる。
【0024】トナー粒子は、結着樹脂を、一般的に、4
0重量%〜98重量%含有し、好ましくは、70重量%
〜98重量%含有する。また、トナー粒子は、着色剤
を、一般的には、2重量%〜60重量%含有し、好まし
くは4重量%〜20重量%含有する。
【0025】トナー粒子は、その他所望により他の材料
を含有していてもよい。例えば、本発明の一成分現像剤
を磁性一成分現像方式の画像形成に用いる場合は、トナ
ー粒子中に磁性体を含有させるのが好ましい。磁性体と
しては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の金属およ
びこれらの合金、Fe34、γ−Fe23、およびコバ
ルト添加酸化鉄等の金属酸化物、MnZnフェライト、
NiZnフェライト等のフェライト類などが挙げられ
る。これらの磁性体は、トナー粒子中に、一般的には、
30〜70重量%添加して用いられる。
【0026】本発明の現像剤のグロス、オフセット性を
向上させることを目的として、トナー粒子中に、離型剤
を添加してもよい。離型剤としては、炭素数8以上のパ
ラフィン、ポリオレフィン等が好ましく、例えばパラフ
ィンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリス
タリンワックス、カルナバワックス等、又はポリプロピ
レン、ポリエチレン等があげられ、これらを単独あるい
は併用して用いることができる。
【0027】また、本発明の現像剤の帯電を補助する目
的で、トナー粒子中に、帯電制御剤を添加することもで
きる。本発明の現像剤を負帯電現像剤として用いる場合
は、トナー粒子中に、帯電制御剤として、クロム、鉄等
のアゾ錯塩染料、サリチル酸のクロム、亜鉛、アルミ、
ホウ素などの錯化合物や帯電制御樹脂等の負帯電制御剤
を含有させることができる。本発明の現像剤を、正帯電
現像剤として用いる場合は、トナー粒子中に4級アンモ
ニウム塩等の正帯電制御剤を含有させることができる。
【0028】さらに、トナー粒子には、前記外添剤の他
に、本発明の効果を阻害しない範囲で、現像剤に適度な
流動性および帯電性を与えることを目的として、流動化
剤微粒子を外添してもよい。また、現像剤の電荷交換性
向上を目的として、導電粉を外添してもよい。さらに、
現像剤のクリーニング性を向上させることを目的とし
て、また、現像剤の各成分(トナー粒子、外添剤、タル
ク等)が感光体に付着することによって生じる黒点、白
点、白ぬけ、コメット、およびフィルミング等を防止す
ることを目的として、トナー粒子に滑剤、および研磨剤
等の添加剤を外添してもよい。用いられる前記流動化剤
微粒子、および前記添加剤としては、疎水性シリカ、疎
水化処理微粒子酸化チタン、アルミナ等の無機微粉末、
脂肪酸或いはその誘導体および金属塩等の有機微粉末、
フッ素系樹脂、アクリル系樹脂もしくはスチレン系樹脂
等の樹脂微粉、酸化セリウム、マグネタイト等が挙げら
れ、これらを単独または併用して用いることができる。
【0029】本発明の現像剤を構成しているトナー粒子
の体積平均粒径は、4〜12μmであるのが好ましく、
5〜10μmであるのがより好ましい。体積平均粒径が
4μm以下であると、流動性が著しく低下するため、層
規制部材等による現像剤層の形成が不充分となり、画像
にカブリやダートが発生する場合がある。一方、12μ
mを超える場合は、解像度が低下し、高画質の画像が得
られない場合があったり、現像剤単位重量当たりの帯電
量が低下し、現像剤層の層形成維持性が低下し、画像に
カブリやダートが発生する場合がある。尚、トナー粒子
の体積平均粒径は、コールターカウンター社製粒度測定
器「TA−II」(アパーチャー径100μm)等によ
り測定できる。
【0030】前記トナー粒子は、例えば、混練・粉砕方
式、即ち結着樹脂と着色剤、所望により帯電制御剤等を
予備混合した後、混練機にて溶融混練し、冷却後粉砕、
振動篩分機、および風力篩分機等を用いて分級を行い、
製造することができる。また、懸濁重合、乳化重合を利
用して製造してもよい。
【0031】本発明の一成分現像剤を用いた画像形成方
法の一例を図1を用いて説明する。感光体等の潜像保持
体12は、画像形成装置10の外枠(不図示)に回転可
能に支持され、まず、帯電装置14によって一様に帯電
された後、露光装置16によって画像様に露光され、そ
の結果、潜像保持体12の表面に潜像が形成される。現
像装置17には、本発明の一成分現像剤が格納されてい
て、該現像剤は、現像装置17の内部に備えられた現像
剤供給部材18によって、現像剤担持体20に供給され
る。現像剤担持体20は回転可能に現像装置17の外枠
(不図示)に支持されていて、回転することによって、
現像剤を順次、潜像保持体12との現像ニップ部に搬送
する。現像剤は、搬送される途中で、ブレード等の層規
制部材22によって当接され、一定の厚さの現像剤層を
現像剤担持体20上に形成する。潜像保持体12が回転
し、潜像保持体12上に形成された潜像が、現像剤担持
体20と対向する位置にくると、潜像は、現像剤担持体
20上に形成された現像剤層に接触し(または、一定の
微小間隔で対向し)、現像バイアスにより現像され、潜
像保持体12上に画像が形成される。その後、潜像保持
体12上に形成された画像は、転写ローラ24と潜像保
持体12のニップ部で、紙供給ローラ(不図示)から供
給された記録紙に転写される。転写された画像は、定着
器26によって、記録紙上に定着される。その後、潜像
保持体12は、クリーナー28により表面に残留するト
ナー等が除去された後、帯電装置14による帯電工程か
ら始まる工程を繰り返す。
【0032】潜像保持体12としては、感光層を有する
感光体が挙げられ、該感光層としては、有機系、アモル
ファスシリコン等公知のものが使用できる。潜像保持体
12が円筒状の場合は、アルミニウム又はアルミニウム
合金を押出し成型後、表面加工する等の公知の製法によ
り得られる。またベルト状の潜像保持体を用いることも
可能である。
【0033】現像剤供給部材18は、現像剤担持体20
に圧接して配置され、その内部に、例えば、ウレタンス
ポンジ、導電性のポリプロピレンやアクリル系のブラシ
等を備えている。現像剤担持体20は、例えば、金属性
の回転円筒体と、これを内包するシリコーンゴム等の弾
性体スリーブとから構成されているものが挙げられる。
また、アルミ、SUS、ニッケル等の金属、またはセラ
ミックスを引き抜きしたスリーブ、およびトナーの搬送
性や帯電性を制御するため基体表面を、酸化、金属メッ
キ、研磨、またはブラスト処理等の表面処理を施したも
のや、これらの基体にアクリル、フェノール等の樹脂や
これに帯電制御剤、導電剤、潤滑剤などを分散させたポ
リマーコート層をコーテイングしたもの、およびこれら
を一体成形したプラスチックスリーブ等の剛体スリーブ
を用いることができる。
【0034】層規制部材22としては、シリコーンゴ
ム、ウレタンゴム等のゴム弾性ブレードや、SUS、A
l板、リン青銅等の金属ブレードを用いることができ
る。また、前記ブレードに、アクリル、フェノール、ま
たはウレタン等の樹脂、およびこれらの樹脂に二硫化モ
リブデン、メラミン、グラファイト、またはシリコーン
アクリル等を混合させた樹脂をコートしたり、アクリ
ル、アルミ、テフロン(登録商標)、塩化ビニル、また
は高密度ポリエチレン等の板、あるいはテープを接着さ
せたり、さらに、ポリオキシメチレン、アクリル、また
はガラス等の板を接着させて使用してもよい。本発明の
一成分現像剤は、高い現像性を有するとともに、他の部
材等に付着し難いので、このような層規制部材を有する
画像形成装置に用いると、特に有効である。
【0035】画像の転写には、転写ローラ24以外に
も、同様に接触型転写方式で利用される転写ベルトを用
いてもよい。また、コロトロン転写器のような非接触型
転写方式に利用される装置を用いてもよい。装置小型化
の観点からは、接触型のものが好ましい。定着器26と
しては、ヒートロールを用いる熱定着方式が好ましく用
いられる。また、クリーナー28としては、ブレード、
ブラシ、またはローラー等が挙げられる。ブレードは、
シリコーンゴムやウレタンゴムなどの弾性ゴムが用いら
れる。未転写トナーが少ない場合はクリーナーレスも可
能である。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定さ
れるものではない。なお、各例において、「部」は、特
に記載のない限り、「重量部」を意味する。 (実施例1) ・トナー粒子の作製 ポリエステル樹脂 92部 (テレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 重量平均分子量Mw:12000、Tg:65℃、軟化点: 100℃、比重:1.1g/cm3) 銅フタロシアニンブルー顔料 5部 帯電制御剤「ボントロンE84」(オリエント化学社製) 3部 上記材料を、ヘンシェルミキサーにて予備混合した後、
2軸押し出し混練機にて設定温度140℃、スクリュー
回転数300rpm、供給速度150kg/hにて混練
した。冷却後、粗粉砕し、さらに、ジェットミルにて微
粉砕し、得られた粉砕物を風力分級機にて分級して、体
積平均粒径D50が7.3μmのトナー粒子を得た。
【0037】 ・一成分現像剤の作製 外添剤として以下の外添剤を用いた。 小粒径外添剤 1部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径12nm) 大粒径外添剤 1.5部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径30nm) 前記作製したトナー粒子100重量部と、前記小粒径外
添剤を、回転数2220rpmの5Lヘンシェルミキサ
ーにて5分間混合した。その後、前記大粒径外添剤を、
同様の条件(回転数2220rpmの5Lヘンシェルミ
キサーにて5分)で混合し、非磁性一成分現像剤1を作
製した。小粒径外添剤の外添混合条件はγ×TS=12
0000、大粒径外添剤の外添混合条件はγ×TL=4
20000であった。作製された現像剤1において、小
粒径外添剤の弱付着量SA=17重量%、強付着量SB
6重量%、および大粒径外添剤の弱付着量LA=52重
量%、強付着量LB=3重量%であった。尚、各々の外
添剤の定量は、蛍光線X線分析により行った。以下の実
施例および比較例において同様である。
【0038】図1に示す非磁性一成分画像形成装置を用
い、前記非磁性一成分現像剤1を用いて高温高湿環境下
(28℃、85%RH)および低温低湿環境下(10
℃、15%RH)にて、各々1万枚のプリントテストを
行った。初期画像および1万枚プリント後の画像は、双
方の環境下においても、充分な画像濃度を有し、また背
景部のかぶりや、画像上に筋は観察されず、高画質の画
像が継続して得られた。また、テスト終了後、層規制部
材22を調べたところ現像剤の固着は観察されなかっ
た。
【0039】 (実施例2) ・一成分現像剤の作製 外添剤として以下の外添剤を用いた。 小粒径外添剤 1部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径7nm) 大粒径外添剤 2部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径50nm) 小粒径外添剤及び大粒径外添剤を上記のものに代え、実
施例1と同様に非磁性一成分現像剤2を作製した。小粒
径外添剤の外添混合条件はγ×TS=120000、大
粒径外添剤の外添混合条件はγ×TL=420000で
あった。
【0040】作製された現像剤2において、小粒径外添
剤の弱付着量SA=15重量%、強付着量SB=7重量
%、および大粒径外添剤の弱付着量LA=50重量%、
強付着量LB=5重量%であった。実施例1と同様にテ
ストを行ったところ、初期画像および1万枚プリント後
の画像は、双方の環境下においても、充分な画像濃度を
有し、また背景部のかぶりや、画像上に筋は観察され
ず、高画質の画像が継続して得られた。また、テスト終
了後、層規制部材22を調べたところ現像剤の固着は観
察されなかった。
【0041】 (実施例3) ・一成分現像剤の作製 外添剤として以下の外添剤を用いた。 小粒径外添剤 1部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径12nm) 大粒径外添剤 1部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径40nm) 実施例1で用いたトナー粒子100重量部に、前記小粒
径外添剤を回転数3600rpmの5Lヘンシェルミキ
サーにて6分間混合した。その後、前記大粒径外添剤を
回転数2220rpmの5Lヘンシェルミキサーにて5
分間混合し、非磁性一成分現像剤3を作製した。小粒径
外添剤の外添混合条件はγ×TS=230000、大粒
径外添剤の外添混合条件はγ×TL=350000であ
った。
【0042】作製した現像剤3において、小粒径外添剤
の弱付着量SA=8重量%、強付着量SB=10重量%、
および大粒径外添剤の弱付着量LA=40重量%、強付
着量LB=5重量%であった。実施例1と同様にテスト
を行ったところ、初期画像および1万枚プリント後の画
像は、双方の環境下においても、充分な画像濃度を有
し、また背景部のかぶりや、画像上に筋は観察されず、
高画質の画像が継続して得られた。また、テスト終了後
層規制部材22を調べたところ現像剤の固着は観察され
なかった。
【0043】 (実施例4) ・一成分現像剤の作製 外添剤として以下の外添剤を用いた。 小粒径外添剤 1部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径12nm) 大粒径外添剤 1.5部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径30nm) 実施例1で用いたトナー粒子100重量部に、前記小粒
径外添剤を回転数2220rpmの5Lヘンシェルミキ
サーにて4分間混合し、その後、前記大粒径外添剤を回
転数2220rpmの5Lヘンシェルミキサーにて7分
間混合し、非磁性一成分現像剤4を作製した。小粒径外
添剤の外添混合条件はγ×TS=96000、大粒径外
添剤の外添混合条件はγ×TL=264000であっ
た。
【0044】作製した現像剤4において、前記小粒径外
添剤の弱付着量SA=20重量%、強付着量SB=5重量
%、および大粒径外添剤の弱付着量LA=55重量%、
強付着量LB=2重量%であった。実施例1と同様にテ
ストを行ったところ、初期画像および1万枚プリント後
の画像は、双方の環境下においても、充分な画像濃度を
有し、また背景部のかぶりや、画像上に筋は観察され
ず、高画質の画像が継続して得られた。また、テスト終
了後、層規制部材22を調べたところ現像剤の固着は観
察されなかった。
【0045】(比較例1) ・一成分現像剤の作製 実施例1で用いたトナー粒子100重量部と、ジメチル
シリコーンオイル処理シリカ(平均粒径40nm)1部
およびデシルトリメトキシシランで疎水化処理したルチ
ル型酸化チタン(平均粒径50nm)1部とを、回転数
2220rpmの5Lヘンシェルミキサーにて5分間混
合し、非磁性一成分現像剤5を作製した。小粒径外添剤
の外添混合条件、および大粒径外添剤の外添混合条件は
γ×TS=γ×TL=120000であった。
【0046】作製した現像剤5において、前記小粒径外
添剤の弱付着量SA=30重量%、強付着量SB=5重量
%、および大粒径外添剤の弱付着量LA=40重量%、
強付着量LB=8重量%であった。実施例1と同様にテ
ストを行ったところ、高温高湿環境下で2000枚、低
温低湿環境下で1000枚を超えたあたりから、画像上
に筋が発生し、画像濃度の低下、背景部のかぶりがしだ
いに悪化した。テスト終了後、層規制部材22を調べた
ところ、現像剤担持体20のスリーブとの当接ニップ部
に現像剤が多く固着しているのが観察された。
【0047】(比較例2) ・一成分現像剤の作製 実施例1で用いたトナー粒子100重量部と、ジメチル
シリコーンオイル処理シリカ(平均粒径12nm)を1
部とを、回転数2220rpmの5Lヘンシェルミキサ
ーにて5分間混合し、非磁性一成分現像剤6を作製し
た。外添剤の外添混合条件はγ×T=120000であ
った。作製した現像剤6について、実施例1と同様にテ
ストを行ったところ、高温高湿環境下で1500枚、低
温低湿環境下で1000枚を超えたあたりから、画像上
に筋が発生し、画像濃度の低下、背景部のかぶりがしだ
いに悪化した。テスト終了後、層規制部材22を調べた
ところ、現像剤担持体20のスリーブとの当接ニップ部
に現像剤が多く固着しているのが観察された。
【0048】(比較例3)実施例1で用いたトナー粒子
100重量部と、ヘキサメチレンジシラザン処理シリカ
(平均粒径40nm)を1.5部とを、回転数2220
rpmの5Lヘンシェルミキサーにて5分間混合し、非
磁性一成分現像剤7を作製した。外添剤の外添混合条件
はγ×T=120000であった。作製した現像剤7に
ついて、実施例1と同様にテストを行ったところ、高温
高湿環境下で2000枚、低温低湿環境下で1500枚
を超えたあたりから画像上に筋が発生し、画像濃度の低
下、背景部のかぶりがしだいに悪化した。テスト終了
後、層規制部材22を調べたところ、現像剤担持体20
のスリーブとの当接ニップ部に現像剤が多く固着してい
るのが観察された。
【0049】 (比較例4) ・一成分現像剤の作製 外添剤として以下の外添剤を用いた。 小粒径外添剤 1部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径12nm) 大粒径外添剤 2部 ジメチルシリコーンオイル処理シリカ(平均粒径30nm) 実施例1で用いたトナー粒子100重量部と、前記双方
の外添剤を回転数2220rpmの5Lヘンシェルミキ
サーにて15分間混合し、非磁性一成分現像剤8を作製
した。小粒径外添剤の外添混合条件、および大粒径外添
剤の外添混合条件は、γ×TS=γ×TL=360000
0であった。
【0050】作製した現像剤8において、小粒径外添剤
の弱付着量SA=30重量%、強付着量SB=45重量
%、および大粒径外添剤の弱付着量LA=20重量%、
強付着量LB=73重量%であった。実施例1と同様に
テストを行ったところ、高温高湿環境下で1500枚、
低温低湿環境下で1000枚を超えたあたりから画像上
に筋が発生し、画像濃度の低下、背景部のかぶりがしだ
いに悪化した。また、テスト終了後、層規制部材22を
調べたところ、現像剤担持体20のスリーブとの当接ニ
ップ部に現像剤が多く固着しているのが観察された。
【0051】実施例1〜実施例4、および比較例1〜比
較例4の評価結果を、表1に示す。また、表1中の各欄
の表示について以下に示す。 <画像濃度>X−rite社製の濃度測定器、「X−r
ite404A」により測定した。 <背景部かぶり>出力画像の背景部を0倍のルーペで観
察し、感応評価した。かぶりが全く観察されなかった場
合を「〇」、若干観察された場合を「△」、かなり観察
された場合を「×」とした。 <画像上筋>A4用紙の全面に画像を形成した場合に発
生した筋の数により評価した。5本以下を「○」、6〜
10本を「△」、11本以上を「×」とした。 <総合評価>前記評価結果により、一成分現像剤として
の性能を総合評価した。一成分現像剤として、実用上優
れている場合を「○」、実用上劣っている場合を「×」
とした。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、長期的に良好な現像性
を維持し、カブリ等の発生を軽減し得るとともに、良好
なクリーニング性を有し、現像剤のフィルミングや融着
等の現象が発生し難い一成分現像剤を提供することがで
きる。また本発明によれば、長期的かつ安定的に高画質
な画像を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成方法の一例を説明するため
の画像形成装置の概略図である。
【符号の説明】 10 画像形成装置 12 潜像保持体 14 帯電装置 16 露光装置 17 現像装置 18 現像剤供給部材 20 現像剤担持体 22 層規制部材 24 転写ローラ 26 定着器 28 クリーナー
フロントページの続き (72)発明者 吉原 宏太郎 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 CB13 DA07 EA05 EA10 FA05 FA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
    るトナー粒子と外添剤とからなる一成分現像剤におい
    て、外添剤が、小粒径外添剤と大粒径外添剤とからな
    り、かつ下記関係式(1)〜(6)を満たすようにトナ
    ー粒子に外添されていることを特徴とする一成分現像
    剤。 (1) SA≦20 (2) SB≦10 (3) LA≦55 (4) LB≦5 (5) SA<LA (6) LB<SB [前記(1)〜(6)の関係式中、SAおよびLAは、一
    成分現像剤を分散させた分散液に、超音波振動(出力2
    0W、周波数20kHz)を1分間作用させた際に、前
    記トナー粒子から離脱した小粒径外添剤および大粒径外
    添剤の量の全外添剤量に対する割合(重量%)を各々表
    し、SBおよびLBは、一成分現像剤を分散させた分散液
    に、超音波振動(出力60W、周波数20kHz)を3
    0分間作用させた際に、前記トナー粒子上に残存する小
    粒径外添剤および大粒径外添剤の量の全外添剤量に対す
    る割合(重量%)を各々表す。]
  2. 【請求項2】 潜像担持体に潜像を形成する潜像形成工
    程と、該潜像を現像剤によって現像し、前記潜像担持体
    上にトナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を
    転写体上に転写する転写工程とを有する画像形成方法で
    あって、 前記現像剤として、請求項1に記載の一成分現像剤を用
    いることを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7727700B2 (en) 2004-07-16 2010-06-01 Ricoh Company, Ltd. Toner for developing electrostatic image, method for producing the same, developer, image forming apparatus, process cartridge, and image forming method
JP2019039976A (ja) * 2017-08-23 2019-03-14 シャープ株式会社 トナー、二成分現像剤、トナーカートリッジ及び現像槽

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JP2019039976A (ja) * 2017-08-23 2019-03-14 シャープ株式会社 トナー、二成分現像剤、トナーカートリッジ及び現像槽

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