JP2000250253A - 二成分系現像剤 - Google Patents

二成分系現像剤

Info

Publication number
JP2000250253A
JP2000250253A JP5163399A JP5163399A JP2000250253A JP 2000250253 A JP2000250253 A JP 2000250253A JP 5163399 A JP5163399 A JP 5163399A JP 5163399 A JP5163399 A JP 5163399A JP 2000250253 A JP2000250253 A JP 2000250253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
fluidity
carrier
developer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5163399A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Kawada
秀明 川田
Masanori Fujii
正憲 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP5163399A priority Critical patent/JP2000250253A/ja
Publication of JP2000250253A publication Critical patent/JP2000250253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】長期間の繰り返し使用において、トナー混合
性、搬送性が良好で現像特性が安定し、トナーリサイク
ルにおいて品質の悪化したリサイクルトナーに対しても
安定した性能の得られる高寿命、高画質の二成分系現像
剤を提供する。 【構成】体積平均粒径が7〜11μmであるトナーと、
重量平均粒径が60〜110μmであるキャリアからな
る二成分系現像剤であって、キャリアの流動度が20〜
30秒/50gであり、現像剤の流動度が38〜55秒
/50gであり、現像剤流動度/キャリア流動度比が
1.5〜2.2であることを特徴とする二成分系現像
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真にて使用され
る静電潜像現像用の二成分系現像剤に関し、特に耐久性
と画像品質を改良した二成分系現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】二成分系現像剤においては、コピー使用
時の現像剤中のトナー濃度を所定範囲に維持するため
に、現像装置トナーホッパー等から新規トナーを現像剤
中に補充して使う。補充されたトナーは現像装置内の撹
拌パドル等で現像剤とともに撹拌混合され、所望の摩擦
電荷を得て現像スリーブ側に搬送される。
【0003】粉体の流動性を示す物性値として流動度が
使われるが、現像剤の流動度が適正値範囲よりも小さい
場合、補充トナーが塊状に現像剤上を浮遊したり、トナ
ーの混合特性が低下し、帯電不良の為にトナー飛散、地
肌カブリ、細線再現性と文字切れの低下等の不具合を生
ずる。逆に現像剤の流動度が適正値範囲よりも大きい場
合、現像スリーブ、撹拌パドルのトルクアップ、現像剤
への負荷アップ等のためキャリアの劣化等の不具合を生
ずる。
【0004】また、現像剤の透磁率等の磁気特性は現像
剤の流動状態の影響を受けるために、トナー補給前後の
流動性が変化が大きいと磁気特性変化が大きく、磁気セ
ンサーによるトナー濃度制御方式を採用している場合、
トナーの過補給によってトナー濃度が安定しない。
【0005】この様に、トナーに対する現像剤の流動性
を適正化する必要があるが、トナーとキャリアは粒径及
び比重が大きく異なっている為に、混合撹拌状態、流動
状態について適切な調節ができていないのが現状であ
る。
【0006】また、特開平7−77825には、平均粒
径が3〜7μmのトナーを用いてなる二成分系現像剤に
おいて、トナー、キャリアの流動度及び両者の流動度比
率の数値範囲が開示されているが、粉砕法で3〜7μm
の小粒径トナーを製造することは製造コストがアップ
し、微粉トナーによる流動性悪化等の問題が生ずる。ま
た、トナーの小粒径化に対応してキャリアの小粒径化も
必要となり、トナー、現像剤の混合特性低下、キャリア
の耐久性低下等が完全には解消できていないのが現状で
あり、トナー、キャリアの小粒径化が高画質化に繋がっ
ていないのが現状である。
【0007】更に、複写機市場では環境保護、資源の再
利用が要求されており、特に廃トナーが発生しないトナ
ーリサイクル方式への要望が高まっている。トナーリサ
イクル方式においては、感光体上の未転写トナーはクリ
ーニング装置によって回収された後、再び経路を経てト
ナー補給装置や現像装置にもどされ、現像剤や使用前の
トナーに混合されて再利用される。
【0008】リサイクルトナーはクリーニングでの物理
的ストレスあるいは熱定着部近傍での熱的ストレスにさ
らされる結果、トナー粒子本体が破砕、変形したり、処
理剤の中でも比較的粒径の大きい外添粒子が粒子本体へ
埋没したり、脱離したりして流動性が悪化し、現像剤へ
の混合特性が低下する為、トナー帯電性能、トナー濃度
制御が一層不安定になり地肌かぶり、トナー飛散、画質
劣化等の問題が発生する。また未転写トナーの増加によ
って前記の不具合が更に悪化する。その為に、トナーリ
サイクルシステムにおいては、トナー、キャリアの流動
性を更に精密に調節することが必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の問題点
を解決した二成分系現像剤を提供する事にある。
【0010】第一に、本発明の目的は長期間の使用にお
いて、性能の変化の無い二成分系現像剤を提供するもの
である。
【0011】第二に、本発明の目的は現像機内でのトナ
ー混合性及び搬送性が良好な二成分系現像剤を提供する
ものである。
【0012】第三に、本発明の目的は高画質の二成分系
現像剤を提供するものである。
【0013】第四に、本発明の目的は高寿命の二成分系
現像剤を提供するものである。
【0014】第五に、本発明の目的はトナーリサイクル
を採用した画像形成法において流動性の悪化した補給ト
ナーに対しても、安定した品質の得られる二成分系現像
剤を提供するものである。
【0015】
【課題を解決する為の手段】請求項1の発明は、体積平
均粒子径が7〜11μmであるトナーと、重量平均粒径
が60〜110μmであるキャリアからなる二成分系現
像剤において、該キャリアは流動度(C)が20〜30
秒/50gであり、該二成分系現像剤の流動度(D)が
38〜55秒/50gであり、両者の流動度比(D)/
(C)が1.5〜2.2であることを特徴とする二成分
系現像剤であることを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、該トナーの5μm以下
の粒子比率が2体積%以下である事を特徴とする請求項
1に記載の二成分系現像剤であることを特徴とする。
【0017】請求項3の発明は該キャリアの44μm以
下の粒子比率が2重量%以下であることを特徴とする請
求項1に記載の二成分系現像剤であることを特徴とす
る。
【0018】請求項4の発明は、トナーの混合比率が2
重量%から6.5重量%であることを特徴とする請求項
1記載の二成分系現像剤であることを特徴とする。
【0019】
【作用】キャリア、現像剤の流動度は、流動性を計る目
安になる物性値であって、流動性が低い(悪い)と流動
度は高く、逆に流動性が高い(良い)と流動度は低い。
【0020】本発明者らは、現像剤の耐久性改良の研究
を重ねることによって、キャリア流動度が適正範囲より
も低いと、現像剤の流動度が低くなり、補給トナーの現
像剤への混合性能が悪化する為に、トナー帯電量低下に
よる地肌カブリが生じ易いこと及び、流動度が適正範囲
よりも高いキャリアでは現像剤流動度が高くなり、トル
クアップの為にキャリアが劣化する為に、トナー帯電量
低下による地肌カブリが生じ易いことを見出した。すな
わち、キャリア、現像剤の流動度に適正範囲を設けるこ
とによって、安定した品質の得られる二成分系現像剤が
得られるのである。
【0021】本発明者らは、キャリア製造時の高温焼成
工程の温度の高低で、キャリアの結晶化度、キャリア表
面の凹凸状態、球形化度を調節すれば、キャリア流動度
が調節できることを見出した。すなわち焼成温度を高め
設定すれば、結晶化度が進みキャリア表面の凹凸が増え
流動性を低下させる、つまり流動度を高くすることが可
能である。逆に焼成温度を下げれば、キャリア流動性を
高くするつまり流動度を下げることができる。
【0022】更にキャリア流動度、キャリア粒径、トナ
ー粒径に適正範囲を設けることによって、現像剤の流動
度を調節できる。キャリア流動度を下げることによっ
て、あるいはキャリア粒径やトナー粒径を大きくする等
の手段によって、現像剤の流動度を下げることが可能で
ある。逆にキャリア流動度を上げることによって、ある
いはキャリア粒径やトナー粒径を小さくする等の手段に
よって、現像剤の流動度を上げることが可能である。
【0023】本発明について詳細を説明する。本発明に
おいて望ましい現像剤の流動度は38〜55秒/50g
であり、更に望ましくは40〜52秒/50gである。
55秒/50gよりも大きい場合、流動性が悪く現像ス
リーブ、撹拌パドルのトルクアップによるキャリアコー
トはがれ、トナースペント等のキャリア劣化を生ずる。
逆に35秒よりも小さい場合、補給トナーの現像剤への
混合不良が生じ、トナー帯電不良によるトナー飛散、地
肌カブリが生ずる。
【0024】また、本発明においてキャリアの流動度は
20〜30秒/50gであり、望ましくは22〜29秒
/50gである。30秒より大きい場合、現像剤流動度
が適性範囲を越え、現像剤の穂立ちが固くなり画質不良
を生じたり、トルクアップによる不具合を生ずる。20
秒よりも小さい場合、キャリア粒径を大きくしなければ
ならず、キャリア自身の比表面積が小さくなりトナー帯
電不良、カブリ等を生ずる。
【0025】また、本発明では、(現像剤流動度)/
(キャリア流動度)比率が1.5〜2.2であることが
望ましい。上記比率が1.5未満の場合には補給トナー
の現像剤中への食い込みが悪く、またトナー分散効果も
良くないためにトナーの帯電不良によるカブリや、トナ
ー飛散を生ずる。上記比率が2.2を超える場合には、
トナー補給による現像剤の流動変化が大きく、トナー濃
度の変動が大きくトナー過補給しやすいため、長期間の
使用を通じてトナー帯電不良による、カブリやトナー飛
散を生じ易い。
【0026】更に、本発明においてキャリアの平均粒径
は60〜110μmであることが望ましい。60μm以
下では、除去が困難な44μm以下の小粒径部分が感光
体上に付着しやすく、下記の不具合を生ずる。付着キャ
リアが転写されずに感光体上に残留した場合、クリーニ
ング部で付着キャリアが感光体を筋状に傷つけるため
に、黒筋上のコピー汚れが継続発生してしまう。また付
着キャリアが感光体と転写紙間に厚みをもって存在する
ために、キャリアを中心に一定範囲の画像部トナーが転
写されずに白抜けしてしまう。110μmを超えるとキ
ャリアの有効比表面積が限られ補充トナーの帯電不良に
よりカブリ、トナー飛散を生ずる。
【0027】キャリアの44μm以下の小粒径部分は2
重量%以下であることが望ましく、2重量%を越える
と、前述したようにキャリア引きによる不具合を生ず
る。
【0028】トナーとしては、体積平均粒子径が7〜1
1μmであることが望ましい。トナーの5μm以下の小
粒径部分は2体積%以下であることが望ましく、2重量
%を越えるとキャリアへの混合特性が悪化する場合があ
る。
【0029】現像剤中のトナー濃度は2〜6.5重量%
の範囲であることが望ましい。トナー濃度が2%未満で
あると、十分な画像濃度が得られず、6.5%を越える
と、トナーが十分に帯電できずに、トナー飛散、カブリ
等の不具合を生ずる。
【0030】キャリアを構成する磁性粒子としては、
鉄、酸化鉄、還元鉄、フェライト、マグネタイト、ニッ
ケル、コバルト等の金属及びそれらの合金または酸化物
等の粒子、前記各材料の微粒子を結着樹脂中に分散させ
た粒子などが挙げられる。中でも、環境及び経時変化に
よる電気抵抗の変化率が小さく、現像装置内において、
ソフトな磁気ブラシを形成できるフェライト系粒子が好
適に使用される。
【0031】本発明の現像剤に使われるキャリアには、
キャリアへのスペントトナー付着防止や帯電特性の調節
を目的として、樹脂の被覆処理をすることが好ましい
が、トナー材料、キャリア芯剤によって選択される。ス
チレンアクリル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シ
リコン樹脂、アクリル変性シリコン樹脂、フッ素樹脂等
の被覆処理が一般的に行われている。
【0032】キャリア表面への樹脂被覆法としては、流
動層式スプレードライ法、浸せき法などが挙げられる。
【0033】次に本発明で使用する物性値の測定方法に
ついて説明する。本発明のキャリア平均粒径はふるい分
け法(日刊工業新聞社刊:粉粒体計測ハンドブックP5
2〜P54に記載)によるメジアン径である。ふるい分
けには、呼び寸法44、63、74、105、149μ
mの5種類のメッシュと、Ro−Tapシェーカーを使用し
た。
【0034】本発明のキャリア、現像剤の流動度は、J
IS−Z2502(流動化度試験方法)に記載されてい
る器具一式を用いて測定する。測定環境(20±2℃、
65±5%RH)に12時間以上暴露した50gの試料の
落下時間を測定する。試料は0.1gまで秤量し、落下
時間は0.1秒まで計測する。
【0035】キャリアの球形化度は、電顕写真にて目視
判定した。1150℃焼成品を標準形状として○判定
し、角張っているキャリアの混入が多いものを×、より
球体に近いものを◎と判定した。
【0036】トナー粒径はコールターカウンターを使用
した。
【0037】帯電量は、ブローオフ摩擦帯電量測定装置
を使用した。
【0038】本発明のトナーは結着樹脂、ワックス、着
色剤、電荷制御剤等を所定の配合比で混合、溶融混練、
粉砕、分級の各工程で核粒子を形成した後、流動性、帯
電性、感光体クリ―ニング効果等を与えるために、種々
の添加剤を粒子表面に外添処理して得られる。
【0039】本発明で使用されるトナー用の結着樹脂と
しては、ポリスチレン、スチレン−プロピレン共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合
体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体等)、スチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体)、
スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体
等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を
含む単独重合体または共重合体)、エチレン−アクリル
酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂等があげられ、これらは単独でまたは2種類以上を
混合して用いられる。
【0040】本発明で使用されるトナー用離型剤(オフ
セット防止剤)としては、例えば脂肪族系炭化水素、脂
肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしく
はその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス
類があげられる。中でも重量平均分子量が1000〜1
0000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的に
は、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、
パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単
位から成る低分子量のオレフィン重合体等の1種または
2種以上の組合せが適当である。
【0041】本発明で使用されるトナー用着色剤として
はカーボンブラック以外にも通常のカラートナーに使用
できるカラー顔料、カラー染料が使用できる。カーボン
ブラックとしてはチャンネルブラック、ガスファーネス
ブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラッ
ク、アセチレンブラック等が用いられる。カラー用着色
剤としては、アゾ系、ベンジジン系顔料(以上イエロー
トナー用)等、キナクリドン系顔料(以上マゼンタトナ
ー用)等、銅フタロシアニン系顔料(シアントナー用)
等が用いられる
【0042】本発明で使用される正電荷制御用の電荷制
御剤としては、例えばニグロシン系染料、アミノピリ
ン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノ
シラン類等や、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0043】本発明で使用される負帯電制御用の電荷制
御剤としては、種々の含金属有機錯体が使用される。
【0044】その他適宜添加される外添処理剤としては
疎水性シリカ、酸化チタン、アルミナ、マグネタイト、
アクリル樹脂粉等の微粒子が用いられる。
【0045】トナー粒子径の測定はコールターカウンタ
ーを用いた。
【0046】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【トナー製造例】 ・スチレン/n−ブチルメタクリレート共重合体 100重量部 (重量平均分子量30万、数平均分子量8千) ・NP055(三井化学社製低分子量ポリプロピレン) 2重量部 ・プリンテックスL(デグサ社製カーボンブラック) 6重量部 ・ニグロシン染料 3重量部 上記材料を用いて、前述した製造法によって表1記載の
体積平均径のトナー粒子を得た。下表配合比において、
トナー100重量部に対して、平均径10nmであって
アミノヘキシルトリエチキシランで処理したシリカと、
平均径50nmであって無処理の酸化チタンを外添し、
ヘンシェルミキサーで高速混合し、製品トナーを得た。
表1に、本発明で製造したトナーの一覧を表示する。
【表1】
【0047】
【キャリア製造例】原料となる酸化鉄、酸化亜鉛、酸化
銅の各材料をバインダー樹脂と共に、水溶液化しパール
ミル、ディスパーザー等で湿式粉砕調合した後、スプレ
ードライヤーによって1nm大の単結晶を造粒する。振
動フルイで粒度を揃えた単結晶を、電気炉等を用いた高
温の焼成工程(本発明では1150℃を標準温度とし、
昇温4時間、焼成4時間、冷却10時間を設定)によっ
て、焼結、結晶化させた後、ハンマーミルによって解砕
し、振動フルイ、分級機で必要粒度に揃えたものを樹脂
被覆して、製品キャリアを得た。また、標準の1150
℃に対して、1100℃、1200℃においてキャリア
を焼成し、前述の方法で必要粒度の製品キャリアを得
た。球形化度は、焼成温度によって調節可能である。つ
まり標準温度(本実施例では1150℃)よりも数十度高
めの設定で、結晶化度を進行させ表面の凹凸度が高まり
球形化度を低めに調節することができる。逆に焼成温度
を標準温度よりも数十度低め設定することによって、結
晶化度が抑制され表面の凹凸度が低まり、キャリアは球
形化度が高まり、つまりより真球状に近づくことにな
る。樹脂コート法としては、流動層式スプレードライ
法、浸せき法などが使われるほか、無溶剤の乾式コート
法もまた可能である。表2に、本発明で製造したキャリ
ア一覧を表示する。
【表2】
【0048】複写評価機としては、トナーリサイクル有
無を手動で選択可能に改造した、下記仕様の反転現像型
のものを使用した。 複写速度:30枚/分 ドラム/スリーブ間距離:0.8mm 穂切り寸法:0.7mm 表面電位:+900V(未露光部電位+850V、露光
部電位+250V) バイアス電圧:+700V ドラム周速度:140mm/秒 現像スリーブ周速度:330mm/秒
【0049】実施例1 流動度(C)が24.5秒/50gであるAキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル不可(未転写トナー別途回収方
式)に調整した評価機にセットし、5万枚連続コピーし
た。コピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ
上が3.7%であり、トナーが補給される撹拌パドル付
近では3.8%であり、T/D振れ幅は0.1%であっ
た。また、終了時の帯電量は+15.0μc/gで、か
ぶり濃度は0.001であって機内トナー飛散は少量で
良好レベル内であった。終了時の現像剤の流動度(D)を
測定したところ流動度は45.0秒/50gであり、キ
ャリア流動度に対する流動度比(D)/(C)は1.84で
あった。
【0050】実施例2 流動度(C)が24.5秒/50gであるAキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル可(未転写トナー再利用方式)に
調整した、評価機にセットし5万枚連続コピーした。コ
ピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ上が
3.8%であり、トナーが補給される撹拌パドル付近で
は3.95%であり、T/D振れ幅は0.15%であっ
た。また、終了時の帯電量は+13.1μc/gで、か
ぶり濃度は0.003であって機内トナー飛散は少量で
良好レベル内であった。終了時の現像剤の流動度(D)を
測定したところ流動度は52.7秒/50gであり、キ
ャリア流動度に対する流動度比(D)/(C)は2.15で
あった。
【0051】実施例3 流動度(C)が24.5秒/50gであるAキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル可(未転写トナー再利用方式)に
調整した、評価機にセットし5万枚連続コピーした。コ
ピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ上が
3.7%であり、トナーが補給される撹拌パドル付近で
は3.95%であり、T/D振れ幅は0.25%であっ
た。また、終了時の帯電量は+14.5μc/gで、か
ぶり濃度は0.003であって機内トナー飛散は少量で
良好レベル内であった。終了時の現像剤の流動度(D)を
測定したところ流動度は39.7秒/50gであり、キ
ャリア流動度に対する流動度比(D)/(C)は1.62で
あった。
【0052】実施例4 流動度(C)が24.5秒/50gであるAキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル可(未転写トナー再利用方式)に
調整した、評価機にセットし5万枚連続コピーした。コ
ピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ上が
3.9%であり、トナーが補給される撹拌パドル付近で
は4.1%であり、T/D振れ幅は0.2%であった。
また、終了時の帯電量は+13.3μc/gで、かぶり
濃度は0.003であって機内トナー飛散は少量で良好
レベル内であった。終了時の現像剤の流動度(D)を測定
したところ流動度は43.9秒/50gであり、キャリ
ア流動度に対する流動度比(D)/(C)は1.72であっ
た。
【0053】実施例5 流動度(C)が20.9秒/50gであるBキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル不可(未転写トナー別途回収方
式)に調整した、評価機にセットし5万枚連続コピーし
た。コピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ
上が3.9%であり、トナーが補給される撹拌パドル付
近では4.1%であり、T/D振れ幅は0.2%であっ
た。また、終了時の帯電量は+12.5μc/gで、か
ぶり濃度は0.004であって機内トナー飛散は少量で
良好レベル内であった。終了時の現像剤の流動度(D)を
測定したところ流動度は38.8秒/50gであり、キ
ャリア流動度に対する流動度比(D)/(C)は1.85で
あった。
【0054】実施例6 流動度(C)が29.4秒/50gであるCキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル不可(未転写トナー別途回収方
式)に調整した、評価機にセットし5万枚連続コピーし
た。コピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ
上が3.7%であり、トナーが補給される撹拌パドル付
近では3.85%であり、T/D振れ幅は0.15%で
あった。また、終了時の帯電量は+14.0μc/g
で、かぶり濃度は0.004であって機内トナー飛散は
少量で良好レベル内であった。終了時の現像剤の流動度
(D)を測定したところ流動度は54.1秒/50gであ
り、キャリア流動度に対する流動度比(D)/(C)は1.
84であった。
【0055】実施例1〜6を通じて、細線再現性、文字
切れの良好な画像品質が得られた。
【0056】表3に実施例一覧を表示した。
【表3】
【0057】比較例1 流動度(C)が24.5秒/50gであるAキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル可(未転写トナー再利用方式)に
調整した、評価機にセットし5万枚連続コピーした。コ
ピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ上が
3.9%であり、トナーが補給される撹拌パドル付近で
は4.45%であり、T/D振れ幅は0.55%であっ
た。また、終了時の帯電量は+8.8μc/gで、細線
再現性と文字のきれが劣っており、かぶり濃度は0.0
12であって機内トナー飛散は多く一部コピー画像汚れ
していた。終了時の現像剤の流動度(D)を測定したとこ
ろ流動度は56.1秒/50gであり、キャリア流動度
に対する流動度比(D)/(C)は2.29であった。
【0058】比較例2 流動度(C)が24.5秒/50gであるAキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル可(未転写トナー再利用方式)に
調整した、評価機にセットし1万枚連続コピーした。コ
ピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ上が
4.0%であり、トナーが補給される撹拌パドル付近で
は4.25%であり、T/D振れ幅は0.25%であっ
た。また、終了時の帯電量は+9.7μc/gで、文字
切れが良くなく、かぶり濃度は0.017であって機内
トナー飛散は多く一部コピー画像汚れしていた。終了時
の現像剤の流動度(D)を測定したところ流動度は34.
1秒/50gであり、キャリア流動度に対する流動度比
(D)/(C)は1.39であった。
【0059】比較例3 流動度(C)が18.7秒/50gであるDキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル可(未転写トナー再利用方式)に
調整した、評価機にセットし1万枚連続コピーした。コ
ピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ上が
4.1%であり、トナーが補給される撹拌パドル付近で
は4.6%であり、T/D振れ幅は0.5%であった。
また、終了時の帯電量は+7.6μc/gで、文字切れ
が良くなく、かぶり濃度は0.015であって機内トナ
ー飛散は多く一部コピー画像汚れしていた。終了時の現
像剤の流動度(D)を測定したところ流動度は44.0秒
/50gであり、キャリア流動度に対する流動度比(D)
/(C)は2.35であった。
【0060】比較例4 流動度(C)が33.3秒/50gであるEキャリアを9
6重量部と、トナーを4重量部とを計量した後、ラボ
ミキサー(ホソカワミクロン製)で混合し現像剤を作成
し、トナーリサイクル可(未転写トナー再利用方式)に
調整した、評価機にセットし1万枚連続コピーした。コ
ピー終了時の現像剤中のT/Dは現像機スリーブ上が
4.3%であり、トナーが補給される撹拌パドル付近で
は4.5%であり、T/D振れ幅は0.2%であった。
また、終了時の帯電量は+7.1μc/gで、細線再現
性と文字の切れが劣っており、かぶり濃度は0.012
であって機内トナー飛散は多く一部コピー画像汚れして
いた。終了時の現像剤の流動度(D)を測定したところ流
動度は59.1秒/50gであり、キャリア流動度に対
する流動度比(D)/(C)は1.77であった。
【0061】表4に比較例一覧を表示した。
【表4】
【0062】
【発明の効果】トナーと磁性キャリアからなる二成分系
現像剤において、長期間の繰り返し使用においても、か
ぶり濃度、文字再現性、細線再現性等を初めとする良好
な画像品質を維持し、機内のトナー飛散によるコピー汚
れが有効に防止される。また品質の劣化した未転写トナ
ーを再利用するトナーリサイクルにおいても上記の効果
が発揮できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体積平均粒径が7〜11μmであるトナー
    と、重量平均粒径が60〜110μmであるキャリアか
    らなる二成分系現像剤において、該キャリアの流動度
    (C)が20〜30秒/50gであり、該二成分系現像
    剤の流動度(D)が38〜55秒/50gであって、両
    者の流動度比(D)/(C)が1.5〜2.2であるこ
    とを特徴とする二成分系現像剤。
  2. 【請求項2】該トナーの5μm以下の粒子比率が、2.
    0体積%以下である事を特徴とする請求項1に記載の二
    成分系現像剤。
  3. 【請求項3】該キャリアの44μm以下の粒子比率が
    2.0重量%以下であることを特徴とする請求項1に記
    載の二成分系現像剤。
  4. 【請求項4】トナーの混合比率が2重量%から6.5重
    量%であることを特徴とする請求項1記載の二成分系現
    像剤。
JP5163399A 1999-02-26 1999-02-26 二成分系現像剤 Pending JP2000250253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5163399A JP2000250253A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 二成分系現像剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5163399A JP2000250253A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 二成分系現像剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000250253A true JP2000250253A (ja) 2000-09-14

Family

ID=12892258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5163399A Pending JP2000250253A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 二成分系現像剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000250253A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1333331A2 (en) * 2002-01-31 2003-08-06 Ricoh Company, Ltd. Developing device and image forming apparatus using the same
JP2004170555A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
JP2004258237A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1333331A2 (en) * 2002-01-31 2003-08-06 Ricoh Company, Ltd. Developing device and image forming apparatus using the same
EP1333331A3 (en) * 2002-01-31 2009-02-25 Ricoh Company, Ltd. Developing device and image forming apparatus using the same
JP2004170555A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
JP2004258237A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0179642A2 (en) Toner, charge-imparting material and composition containing substituted guanidine compound
JP4673790B2 (ja) 電子写真用キャリア、現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ、画像形成装置
JP3132711B2 (ja) 静電荷現像用トナー組成物および画像形成方法
JPH086295A (ja) 電荷制御剤組成物それを用いた電子写真用トナーおよび現像剤
JP3093578B2 (ja) 電子写真用トナー
JP2000250253A (ja) 二成分系現像剤
JP3157037B2 (ja) 電子写真用トナー及び製造方法
JP3497396B2 (ja) 静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像剤
JP2001117265A (ja) 電子写真用トナー及びその製造方法及び画像形成方法
JP3363644B2 (ja) 画像形成方法
JPH1144965A (ja) 電子写真用トナー
JP2007017842A (ja) 画像形成装置およびこれに用いる正帯電性二成分現像剤
JPH08314182A (ja) 電子写真画像形成用トナー及び電子写真画像形成方法
JPH11174729A (ja) 一成分系現像剤
JP3485861B2 (ja) 磁性一成分現像剤及びその現像方法
JP2876877B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JPH0784398A (ja) 静電荷像現像用現像剤
JP3258858B2 (ja) 画像形成方法
JPH0327115B2 (ja)
JP2007094221A (ja) 現像剤及び画像形成方法
JPH0695425A (ja) 電子写真用トナー
JP2001183873A (ja) 静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像剤
JP3558972B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP3353168B2 (ja) 一成分現像用磁性トナー
JP3237385B2 (ja) 磁性トナー