JP2000294699A - 半導体装置の絶縁性放熱板およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置の絶縁性放熱板およびその製造方法

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JP2000294699A
JP2000294699A JP11101187A JP10118799A JP2000294699A JP 2000294699 A JP2000294699 A JP 2000294699A JP 11101187 A JP11101187 A JP 11101187A JP 10118799 A JP10118799 A JP 10118799A JP 2000294699 A JP2000294699 A JP 2000294699A
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fiber composite
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insulating
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Takefumi Ito
武文 伊藤
Akira Maeda
晃 前田
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Mitsubishi Electric Corp
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    • H01L2924/13055Insulated gate bipolar transistor [IGBT]

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化に対する寿命向上と放熱性に優れた
半導体装置を得るために、半導体装置の絶縁性放熱板お
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】 この発明に係わる半導体装置の絶縁性放
熱板およびその製造方法は、放熱板を炭素繊維複合Al
または炭素繊維複合Al合金とし、絶縁板はCu層また
はAl層が接合されたAlNとし、絶縁板と放熱板の接
合材はSn−Pb系合金または導電性樹脂とするもので
ある。さらにこの発明の製造方法は、絶縁板と放熱板を
Sn−Pb系合金で接合する際に、接合材が固化する前
に板厚方向に引張力を与える。また放熱板の炭素繊維複
合Alまたは炭素繊維複合Al合金の表面のNiメッキ
層は、無電解法と電解法を併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、IGBT、ダイ
オード等のパワー半導体スイッチング素子を備えた半導
体装置に関し、とくに絶縁性放熱板およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は刊行物Electronic P
ackaging Technology,Vo.l7
No.6,(1991)等に示される従来の半導体装
置の断面図である。図において1は半導体素子、9はC
u層、3はCu層2が接合されているセラミックスの絶
縁板、4は半田、10はNiメッキ、11は金属からな
る放熱板である。
【0003】半導体素子1は、両面にCu層9が接合さ
れた絶縁板3の上に搭載され、半田4で固着接合されて
いる。この半導体素子1が搭載された絶縁板3をNiメ
ッキ10が施された放熱板11に搭載して半田4で固着
接合されている。通常、放熱板には熱伝導性に優れたC
u或いはCuを主成分とする金属が使用されている。ま
た、絶縁板のセラミックスには、Al23やAlNが用
いられている。
【0004】次に動作について説明する。半導体装置の
動作時に半導体素子1から発生する熱は、Cu層9と絶
縁板3と半田4を介して放熱板11に熱が伝わり放熱さ
れる。また、絶縁板3は半導体素子1と放熱板11を電
気的に絶縁する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体装置は以
上のように構成されているので、半導体装置の動作時に
半導体素子1から熱が発生し、動作停止に伴って冷却さ
れ、熱サイクルを生じる。ところが、絶縁板3のセラミ
ックスの熱膨張係数は5〜7×10-6/K、一方、放熱
板1のCuの熱膨張係数は17×10-6/Kであるた
め、熱サイクルが加わった際にCuとセラミックスとの
熱膨張差で接合部に熱応力が発生する。この熱応力が接
合部に繰り返し負荷されると、半田や接合部の界面に亀
裂が発生して、半導体素子から放熱板への放熱性が低下
し、最終的には絶縁板と放熱板の剥離や半導体素子が熱
的に破壊するという問題点があった。
【0006】この発明は上記の様な問題点を解消するた
めになされたもので、接合部にかかる熱応力を軽減し、
熱サイクルに対する半導体装置の寿命や放熱性を向上さ
せるために、半導体装置の絶縁性放熱板およびその製造
方法を得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の構成に
かかわる半導体装置の絶縁性放熱板は、半導体素子、絶
縁板および放熱板を固着接合してなる半導体装置におい
て、放熱板に炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al
合金を用い、絶縁板にAlNを用いたものである。
【0008】この発明の第2の構成にかかわる半導体装
置の絶縁性放熱板は、第1の構成において、前記絶縁板
は、Cu層またはAl層を接合したAlNである。
【0009】この発明の第3の構成にかかわる半導体装
置の絶縁性放熱板は、第1の構成において、前記絶縁板
と放射板の接合材は、樹脂と金属とからなる導電性樹脂
またはSn−Pb系合金である。
【0010】この発明の第4の構成にかかわる半導体装
置の絶縁性放熱板は、第1の構成において、前記放熱板
は、絶縁板に接する面に炭素繊維複合Alまたは炭素繊
維複合Al合金が形成されたものである。
【0011】この発明の第5の構成にかかわる半導体装
置の絶縁性放熱板は、第4の構成において、前記放熱板
は、絶縁板に接する面以外の部分が、Alまたはその合
金あるいは、Cuまたはその合金である。
【0012】この発明の第6の構成にかかわる半導体装
置の絶縁性放熱板は、第1、4または5の構成におい
て、前記放熱板は、絶縁板の板厚方向の繊維体積率が傾
斜的に変化し、絶縁板と接合する面側から放熱側に向か
って繊維体積率が減少するように形成されたものであ
る。
【0013】この発明の第7の構成にかかわる半導体装
置の絶縁性放熱板は、第1、3、4、5または6の構成
において、前記絶縁板と放熱板とをSn−Pb系合金で
接合し、接合材のフィレットが、括れた形状であるもの
である。
【0014】この発明の第8の構成にかかわる半導体装
置の絶縁性放熱板は、第1の構成において、前記炭素繊
維複合Alまたは炭素繊維複合Al合金を用いた放熱板
の表面に、無電解法と電解法を併用して形成された、厚
さ5〜20μmのNiメッキ層を設けたものである。
【0015】この発明の半導体装置の絶縁性放熱板の第
1の製造方法は、半導体素子、絶縁板および放熱板を固
着接合してなる半導体装置において、放熱板を炭素繊維
複合Alまたは炭素繊維複合Al合金を用いて形成し、
絶縁板をAlNを用いて形成し、前記放熱板と絶縁板を
Sn−Pb系合金接合材で接合し、該接合時に前記接合
材が固化する前に板厚方向に張力を与え、接合材フィレ
ットに括れた形状を形成するものである。
【0016】この発明の半導体装置の絶縁性放熱板の第
2の製造方法は、半導体素子、絶縁板および放熱板を固
着接合してなる半導体装置において、放熱板を炭素繊維
複合Alまたは炭素繊維複合Al合金を用いて形成し、
絶縁板をAlNを用いて形成し、前記放熱板の表面にN
iの無電界メッキを行ない、次にNiの電解メッキを行
なうものである。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明における半導体装置の放
熱板は、絶縁板の熱膨張係数に対し、炭素繊維の種類、
繊維体積率(Vf)および繊維配向を適切に選択して熱
膨張係数を制御した炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複
合Al合金を用いる。また、絶縁板に接する面のみを炭
素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al合金とし、それ
以外の部分をAlまたはその合金、Cuまたはその合金
とする。さらに、板厚方向の繊維体積率を傾斜的に変化
させた炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al合金と
する。これにより、動作時の温度変化で発生する接合部
の熱応力を軽減し放熱性を維持する。
【0018】絶縁板と放熱板の接合材は、樹脂と金属か
らなる導電性樹脂またはSn−Pb系合金とする。通常
の樹脂系接着剤は半田に比べて熱伝導性が著しく劣るた
め、樹脂と金属からなる熱伝導性樹脂を用いて、できる
だけ熱伝導性を損なわないようにする。さらに軟質なの
で接合部に発生する応力を緩衝する作用がある。一方、
Sn−Pb系合金は軟靱性が大きいので応力を緩衝する
作用がある。
【0019】絶縁板はCu層またはAl層を接合したA
lNを用いる。これは、半導体素子や放熱板と接合面に
変形抵抗(剛性)が小さいCu層またはAl層を設ける
ことで、接合部の熱応力を緩衝する作用がある。また、
AlNは半導体素子とほぼ同等の熱膨張係数を持ち、熱
伝導性に優れているので、放熱板への熱伝達が容易であ
る。
【0020】炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al
合金の放熱板の半田付け性と耐食性を確保するためにN
iメッキを施したものを用いる。本発明では、炭素繊維
複合Alまたは炭素繊維複合Al合金の放熱板の表面
に、無電解法でNiメッキをする第1の工程と、次に電
解法でNiメッキを施す第2の工程により5〜20μm
のNiメッキを形成したものを用いる。これにより、炭
素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al合金とNiメッ
キの密着性が向上する。
【0021】絶縁板と放熱板をSn−Pb系合金で接合
する場合、接合材が固化する前に板厚方向に引張力を与
えることで、フィレットの湾曲した頂点が接合部の端部
より内側に、且つ厚さに対し一定範囲内に位置する括れ
た形状とする。これにより接合層端部から発生する亀裂
の位置をフィレットの湾曲した頂点から発生できるの
で、亀裂を接合層内部に伝播させ進行を遅らせることが
できる。
【0022】以上の放熱板、絶縁板、接合材、Niメッ
キ、接合部のフィレットを設けることで、温度変化に対
する接合寿命や放熱性が優れた半導体装置を得ることが
できる。
【0023】実施の形態1 以下、この発明の実施の形態について説明する。図1に
本発明の実施の形態1の断面図を示す。
【0024】図1において1は半導体素子、2はAlN
に直接されたCu層またはAl層、3はAlNの絶縁
板、4は半導体素子と絶縁基板を接合する半田、5は炭
素繊維複合Alの表面に無電解法と電解法を併用して施
されたNiメッキ層、6は炭素繊維複合Alまたは炭素
繊維複合Al合金の放熱板、7は絶縁板と放熱板を接合
するSn−Pb系合金又は導電性樹脂からなる接合材、
8は接合材7にSn−Pb系合金を用いた場合のフィレ
ットである。なお、図示していないが、2のCu層また
はAl層の表面には酸化防止や半田付け性を向上するた
めにNiメッキが施してある。
【0025】半導体素子1は、両面にCu層またはAl
層2が接合されたAlNの絶縁板3に搭載され、半田4
により接合されている。そして、半導体素子1を搭載し
た絶縁板3は、Niメッキ層5が施された炭素繊維複合
Alまたは炭素繊維複合Al合金の放熱板6に搭載さ
れ、Sn−Pb系合金または導電性樹脂7で固着接合さ
れている。Sn−Pb系合金で接合する場合はフィレッ
ト8に括れた形状が形成されるようにする。
【0026】実施の形態1は、放熱板に炭素繊維複合A
l、絶縁板にCu層またはAl層を接合したAlN基板
を用い、Sn−Pb系合金で接合した場合について説明
する。
【0027】放熱板は、アスペクト比(繊維長÷繊維直
径)が25のピッチ系炭素繊維と純Alを複合化した炭
素繊維複合Alで、炭素繊維は二次元ランダムに配向
し、繊維体積率は30%に調整した。熱膨張係数は9×
10-6/K、熱伝導率は120W/mKである。
【0028】上記の炭素繊維複合Alの放熱板の表面に
は、第1の工程でZn置換法による無電解Niメッキを
施し、その上に第2の工程として電解Niメッキを施し
て厚さ10μmのNiメッキ層を形成させた。図6には
炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al合金の表面
に、無電解法と電解法を併用してNiメッキを施した断
面図を示す。図6において、6は炭素繊維複合Al、1
4は無電解Niメッキ層、15は電解Niメッキ層であ
る。
【0029】炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al
合金に施すNiメッキは、第1の工程としてZn置換法
による無電解Niメッキを施す。これにより加工による
表面の細かいピットや露出した炭素繊維表面を覆うよう
に無電解Niメッキ層を形成させる。次に第2の工程で
ある電解Niメッキで、第1の工程で覆い切れなかった
部分を補うと共に、メッキ表面を平滑にし、半田のぬれ
性を向上させる。Niメッキ厚さを5〜20μmにした
理由は、5μm未満では、炭素繊維複合Alの表面をN
iメッキで完全に覆うことができず、メッキ後にシミが
発生する。また20μmを越えるメッキはメッキ時間が
かかり、またNi浴の劣化も早め不経済であるため上限
としている。このメッキを施したものについて、メッキ
密着性試験(JIS H 8504)を行った結果、メ
ッキ層の剥離や膨れは見られず良好な密着性が得られ
た。
【0030】絶縁板は、厚さ0.6mmのAlN板の表
面に厚さ0.2mmのCu層または0.4mmのAl層
を接合した。また、Cu層の表面には厚さ5μmのNi
めっきを施した。
【0031】絶縁板と放熱板の接合材は、Snが27重
量%、Pbが70重量%、Sbが3重量%のSn−Pb
系合金を用いた。接合層の厚さは0.1mmとした。
【0032】絶縁板と放熱板の接合は次の工程で行っ
た。放熱板に絶縁板のCu層の面積と同じ面積のSn−
Pb系合金のペーストを炭素繊維複合Alの放熱板上に
印刷する。続いて、ペーストの印刷面に絶縁板を搭載
し、Sn−Pb系合金のペーストが溶融する温度に加熱
する。そして、Sn−Pb系合金のペーストが溶融して
いる間に、ボイド抜きのスクラブ処理を行い、続いて板
厚方向に引張力を与えながら冷却し固着接合する。これ
によりフィレットの形状が図1のように形成される。
【0033】なお、ペースト印刷面積は、AlNに接合
されたCu層の面積またはAl層の面積と同じか、それ
よりも若干大きめの方が良い。フィレット湾曲部の頂点
の位置は、接合層の厚さtの中心から±t/3の範囲に
入るようにする。例えば接合層の厚さtが0.1mmの
場合は、接合層の厚さの中心位置(t/2)から±0.
03mmの範囲とする。
【0034】この範囲を越えると、半田端部から発生し
た亀裂が接合界面に伝播する確率が高くなり接合寿命を
低下するためで、接合層の厚さtの中心から±t/3の
範囲を定めている。
【0035】以上のように構成された半導体装置の絶縁
板および放熱板について、耐熱サイクル性を評価を行う
ために、−55〜125℃で保持時間1時間の加熱冷却
を繰り返す熱サイクル試験を200回まで実施し、50
回毎に接合部の亀裂や剥離の有無を調べた。その結果を
表1の実施の形態1(試料No.1〜4)に示す。ま
た、比較例としてNo.11とNo.12に、純Cuの
放熱板上にCu層またはAl層が接合されたAlNと接
合し、通常のフィレット形状のものを作製し試験した結
果を示す。
【0036】その結果、フィレットを通常形状としたも
の(No.1)は、200回で剥離が発生したが、比較
例(No.11、No.12)に比べて著しく接合寿命
は向上しており、炭素繊維複合Al合金の放熱板の効果
が大きいことがわかる。また、No.2〜No.4は、
200回でも剥離が見られなかった。これは、炭素繊維
複合Al合金放熱板の効果とともに、接合材のフィレッ
ト形状の効果を示している。一方、比較例のNo.11
は熱サイクル数が50回で大きな亀裂が確認され剥離し
た。また、比較例のNo.12は熱サイクル数が100
回で大きな亀裂が確認され、150回で剥離した。以上
の結果から、本発明が比較例に比べ優れた接合寿命が得
られ、放熱性の劣化を抑制することがわかった。
【0037】なお、実施の形態1の炭素繊維複合Alは
短い炭素繊維を2次元ランダムに配向させたものを用い
たが、3次元ランダムに配向させたものや、長い炭素繊
維を編み目状に2次元的に配向させたものとか、3次元
に織り込んで配向させたものでもよい。
【0038】実施の形態2 実施の形態2は、絶縁板の接する面のみに炭素繊維複合
Alが形成された(部分複合)放熱板で、絶縁板にCu
層またはAl層を接合したAlN基板を用い、Sn−P
b系合金で接合した場合について説明する。
【0039】図2に実施の形態2の断面図を示す。図2
において、6は絶縁板と接する面を炭素繊維複合Alま
たは炭素繊維複合Al合金とした放熱板、12はAlま
たはその合金或いはCuまたはその合金である。その他
の構成は図1と同様である。
【0040】No.5は、絶縁板と接合する面のみを炭
素繊維複合Alとし、それ以外の部分はAl−Si合金
(4032:Al−12重量%Si−1重量%Mg)と
したものである。No.6は絶縁板と接合する面のみを
炭素繊維複合Alとし、それ以外の部分を純Cuとした
ものである。なお、No.5、No.6ともに炭素繊維
複合AlはNo.1と同等のものを用いた。絶縁板は、
厚さ0.6mmのAlN板の表面に厚さ0.2mmのC
u層を接合したものを用い、Cu層の表面には厚さ5μ
mのNiめっきを施した。
【0041】絶縁板と放熱板の接合材は、Snが27重
量%、Pbが70重量%、Sbが3重量%のSn−Pb
系合金を用いた。接合層の厚さは0.1mm、フィレッ
トは本発明形状(実施の形態1と同様の形状)とした。
【0042】この半導体装置の絶縁板と放熱板におい
て、熱サイクル試験を実施し、接合寿命を調べた。実施
の形態の試験結果を表1の実施の形態2に示す。比較例
のNo.11、No.12は150回以下で剥離が発生
したが、本実施の形態(No.5、No.6)は、20
0回でも剥離が発生しなかった。また、接する面のみを
炭素繊維複合Alで、それ以外の部分を熱伝導率の高い
Cuまたはその合金或いはAlまたはその合金としたこ
とで、放熱性も向上する。なお、図2の断面構成以外に
も図3に示す構成であってもよい。
【0043】実施の形態3 実施の形態3は、放熱板に繊維体積率が傾斜的に変化し
た炭素繊維複合Al、絶縁板にCu層またはAl層を接
合したAlN基板を用い、Sn−Pb系合金で接合した
場合について説明する。
【0044】図4に実施の形態3の断面図を示す。図4
において、13は繊維体積率が傾斜的に変化した炭素繊
維複合Alである。その他の構成は図1と同様である。
【0045】実施の形態3で用いた炭素繊維複合Alは
板厚方向の繊維体積率を0〜40%に傾斜的に変化させ
たものである。そして、絶縁板と接合する面側から放熱
側に向かって繊維体積率が減少するように配置した。絶
縁板は、厚さ0.6mmのAlN板の表面に厚さ0.2
mmのCu層または0.4mmのAl層を接合した。ま
た、Cu層の表面には厚さ5μmのNiめっきを施し
た。絶縁板と放熱板の接合材は、Snが27重量%、P
bが70重量%、Sbが3重量%のSn−Pb系合金を
用い、接合層の厚さは0.1mm、フィレットは本発明
形状とした。この半導体装置の絶縁板と放熱板におい
て、熱サイクル試験を実施し、接合寿命を調べた。本実
施の形態の試験結果を表1の実施の形態3に示す。比較
例のNo.11、No.12は150回以下で剥離が発
生したが、本実施の形態(No.7、No.8)は、2
00回でも剥離が発生しなかった。また、図5のように
絶縁板が接する面のみを繊維体積率が傾斜した炭素繊維
複合Alとし、それ以外の部分を熱伝導率の高いCuま
たはその合金或いはAlまたはその合金としてもよい。
【0046】実施の形態4 実施の形態4は、放熱板に炭素繊維複合Al、絶縁板に
Cu層またはAl層を接合したAlN基板を用い、導電
性樹脂で接合した場合について説明する。
【0047】実施の形態4では、絶縁板と放熱板の接合
材としてAgが添加されたエポキシ系導電性接着剤を用
い、接合層の厚さは0.1mmとした。放熱板は、アス
ペクト比が25のピッチ系炭素繊維と純Alを複合化し
た炭素繊維複合Alで、炭素繊維は二次元ランダムに配
向し、繊維体積率は30%である。絶縁板はCu層また
はAl層が接合されたAlNを用いた。断面構成は図1
と同じである。
【0048】この半導体装置の絶縁板と放熱板におい
て、熱サイクル試験を実施し、接合寿命を調べた。
【0049】表1の実施の形態4(No.9、No.1
0)に試験結果を示す。また、比較例としてNo.13
とNo.14に純Cuの放熱板上にCu層またはAl層
が接合されたAlNをエポキシ系接着剤で接合試験した
結果を示す。
【0050】本発明の実施形態4のNo.9、No.1
0は、200回の熱サイクルを加えても剥離は見られな
かった。一方、比較例のNo.13は熱サイクル数が1
00回で大きな亀裂が確認され、150回では剥離し
た。また、比較例のNo.14は熱サイクル数が150
回で大きな亀裂が確認され、200回で剥離した。この
結果より、放熱板に炭素繊維複合Alを用いた構造にす
れば、接着材にエポキシ系導電性接着材を用いても十分
な接合寿命と放熱性が得られることがわかる。
【0051】なお、実施の形態4ではAgが添加された
導電性樹脂を用いたが、Au、Cu、Al、Ni、P
t、Cが添加された導電性接着剤であってもよい。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】この発明によれば、放熱板を炭素繊維複
合Alまたは炭素繊維複合Al合金とし、絶縁板をCu
層またはAl層が接合されたAlNとし、絶縁板と放熱
板の接合材を樹脂と金属からなる導電性樹脂またはSn
−Pb系合金とし、さらに絶縁板と放熱板をSn−Pb
系合金で接合する際に、接合材が固化する前に板厚方向
に引張力を与えて接合後のフィレット形状を制御し、放
熱板の炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al合金の
表面のNiメッキ層を無電解法と電解法を併用して形成
させることで、温度変化に対する接合寿命と放熱性に優
れた半導体装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体装置の断面側面図である。
【図2】 絶縁板と接合する面を炭素繊維複合Alとし
た本発明の断面側面図である。
【図3】 絶縁板と接合する面を炭素繊維複合Alとし
た本発明の、他の変形例の断面側面図である。
【図4】 繊維体積率を傾斜的に変化させた炭素繊維複
合Alを適用した本発明の断面側面図である。
【図5】 傾斜的に繊維体積率を変化させた炭素繊維複
合Alを適用した本発明の、他の変形例の断面側面図で
ある。
【図6】 本発明のNiメッキ構造を示す断面側面図で
ある。
【図7】 従来の半導体装置の断面側面図である。
【符号の説明】
1 半導体素子、2 Cu層またはAl層、3 AlN
基板、4 半田、5 Niメッキ層、6 炭素繊維複合
Al(Al合金)の放熱板、7 接合材、8 フィレッ
ト、9 Cu層、10 Niメッキ層、11 放熱板、
12 AlまたはCu(Al合金またはCu合金)、1
3 傾斜体積率炭素繊維複合Al(Al合金)、14
無電解Niメッキ層、15 電解Niメッキ層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子、絶縁板および放熱板を固着
    接合してなる半導体装置において、放熱板に炭素繊維複
    合Alまたは炭素繊維複合Al合金を用い、絶縁板にA
    lNを用いたことを特徴とする半導体装置の絶縁性放熱
    板。
  2. 【請求項2】 前記絶縁板は、Cu層またはAl層を接
    合したAlNであることを特徴とする請求項1記載の半
    導体装置の絶縁性放熱板。
  3. 【請求項3】 前記絶縁板と放熱板の接合材は、樹脂と
    金属とからなる導電性樹脂またはSn−Pb系合金であ
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の絶縁性
    放熱板。
  4. 【請求項4】 前記放熱板は、絶縁板に接する面に炭素
    繊維複合Alまたは炭素繊維複合Al合金が形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の絶縁性
    放熱板。
  5. 【請求項5】 前記放熱板は、絶縁板に接する面以外の
    部分が、Alまたはその合金あるいは、Cuまたはその
    合金であることを特徴とする請求項4記載の半導体装置
    の絶縁性放熱板。
  6. 【請求項6】 前記放熱板は、絶縁板の板厚方向の繊維
    体積率が傾斜的に変化し、絶縁板と接合する面側から放
    熱側に向かって繊維体積率が減少するように形成された
    ことを特徴とする請求項1、4または5記載の半導体装
    置の絶縁板および放熱板。
  7. 【請求項7】 前記絶縁板と放熱板とをSn−Pb系合
    金で接合し、接合材のフィレットが、括れた形状である
    ことを特徴とする請求項1、3、4、5または6記載の
    半導体装置の絶縁性放熱板。
  8. 【請求項8】 前記炭素繊維複合Alまたは炭素繊維複
    合Al合金を用いた放熱板の表面に、無電解法と電解法
    を併用して形成された、厚さ5〜20μmのNiメッキ
    層を設けたことを特徴とする請求項1、4、5または6
    記載の半導体装置の絶縁性放熱板。
  9. 【請求項9】 半導体素子、絶縁板および放熱板を固着
    接合してなる半導体装置において、放熱板を炭素繊維複
    合Alまたは炭素繊維複合Al合金を用いて形成し、絶
    縁板をAlNを用いて形成し、前記放熱板と絶縁板をS
    n−Pb系合金接合材で接合し、該接合時に前記接合材
    が固化する前に板厚方向に張力を与え、接合材フィレッ
    トに括れた形状を形成する半導体装置の絶縁性放熱板の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 半導体素子、絶縁板および放熱板を固
    着接合してなる半導体装置において、放熱板を炭素繊維
    複合Alまたは炭素繊維複合Al合金を用いて形成し、
    絶縁板をAlNを用いて形成し、前記放熱板の表面にN
    iの無電界メッキを行ない、次にNiの電解メッキを行
    なう半導体装置の絶縁性放熱板の製造方法。
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