JP2000294161A - ブラウン管用シャドウマスク - Google Patents

ブラウン管用シャドウマスク

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JP2000294161A
JP2000294161A JP11200431A JP20043199A JP2000294161A JP 2000294161 A JP2000294161 A JP 2000294161A JP 11200431 A JP11200431 A JP 11200431A JP 20043199 A JP20043199 A JP 20043199A JP 2000294161 A JP2000294161 A JP 2000294161A
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Akira Makita
明 牧田
Takeshi Ikegami
健 池上
Yoshinori Hirobe
吉紀 広部
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/06Screens for shielding; Masks interposed in the electron stream
    • H01J29/07Shadow masks for colour television tubes
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    • H01J29/076Shadow masks for colour television tubes characterised by the shape or distribution of beam-passing apertures

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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 溶接歪み等によって発生したしわによるスリ
ットの変形を吸収することができ、さらに、スリットの
形成よりも簡単に、且つブラウン管の蛍光面を露光する
幅よりも小さい照射幅のエキストラスリットを得る。 【解決手段】 シャドウマスクの両端に設けたスリット
2の外側にエキストラスリット4を有し、エキストラス
リットは、シャドウマスク中心側のマスク22の光源側
端部23と外周側のマスク29の蛍光面側端部26とで
規定される貫通幅Wと、蛍光面側方向両側のマスク端面
エッジ24、28間で規定される開口幅Tと、光源側方
向両側のマスク端面エッジ25、27間で規定される開
口幅Sとで構成する断面形状を有し、開口幅Tの中心位
置Pが開口幅Sの中心位置Qよりもシャドウマスク中心
側にシフトし、開口幅Tと開口幅Sとを、スリット2の
光源側方向両側のマスク端面エッジ間で規定される貫通
幅Y以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管用シャ
ドウマスクに関し、更に詳しくは、エッチング加工によ
って形成された複数のスリットとマスクとからなり、そ
のマスクによって、ブラウン管の光源から蛍光面に照射
される光の照射幅が決定されるアパーチャーグリル(以
下「AG」という。)形のカラーブラウン管用シャドウ
マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、AG形カラーブラウン管の構造
の一例を示す概略斜視図である。AG形カラーブラウン
管51は、単電子銃52内でインラインに配置された3
本の電子ビームを一つの主レンズの中心で交差させつつ
収束させ、次いで静電偏向によってシャドウマスク53
に形成されたスリットを集中通過させ、縦縞状の蛍光面
54の対応する蛍光体にランディングさせて発光するよ
うにしたブラウン管である。
【0003】シャドウマスク53は、電子ビームを所定
の幅で所定の位置にランディングさせて、AG形カラー
ブラウン管51の色選別を行うために用いられる。この
シャドウマスク53は、金属薄板にエッチング加工する
ことによって所望の形状に形成され、縦方向のスリット
とすだれ状のマスクとで構成されている。こうしたシャ
ドウマスク53は、図6の(A)(B)に示すように、
鋼枠61に適当な張力で取り付けられ、すだれ状のマス
クが振動しないように位置精度よく固定される。シャド
ウマスク53を鋼枠61に取り付ける方法には、図6
(A)に示すように、鋼枠61の4カ所以上の部位を上
下から所定の圧力Fで加圧し、弾性限界内で鋼枠61を
変形させた状態に保ちつつ、シャドウマスク53の上辺
と下辺を抵抗加熱溶接やレーザービーム溶接等の溶接に
よって鋼枠61に接合装着させる方法がある。この方法
で溶接されたシャドウマスク53は、鋼枠61に加えた
圧力Fを取り去ることによって、適当な張力で固定され
る。
【0004】この際の溶接は、通常、鋼枠61とシャド
ウマスク53を合わせ、その一端から他端に向かって行
ったり、その中心付近から両端に向かって行う。このと
き、鋼枠61に溶接されるシャドウマスク53の上辺と
下辺には、溶接が進むにしたがって、溶接歪み等に基づ
くしわが発生して徐々に蓄積するようになる。その結
果、溶接が終了する側の端部付近には、蓄積したしわに
よってスリットの形状が変形するといった現象を生じる
ことがある。こうした現象は、シャドウマスク全域に渡
って所定のスリット幅を均一に維持することができない
といった問題を起こす。例えば、鋼枠61の一方の端部
から他方の端部に向かってシャドウマスク53を溶接し
ていく場合には、生じたしわの蓄積によって、溶接する
方向の端部のスリットが変形してスリット幅が小さくな
ったり、鋼枠61の中心から両端部に向かってシャドウ
マスク53を溶接していく場合には、シャドウマスク5
3の両側端部のスリットが変形してスリット幅が小さく
なるといった問題が生じるおそれがある。
【0005】このような問題を解決するため、従来は、
特開平5−159716号公報や特開平5−31492
0号公報に開示されているように、スリット幅よりも小
さい幅を有し、且つ蛍光面が露光しない程度に入射光を
遮光できるエキストラスリットを設けることによって、
端部のスリットの変形を防ぎ、シャドウマスク全域に渡
って所定のスリット幅を均一に維持させていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のシャドウマスク
31に設けられているエキストラスリット44は、図4
に示すように、有効画面のスリットの貫通幅よりも小さ
い貫通幅Zで形成されている。そして、そのエキストラ
スリット44は、スリットの断面形状と同様に、光源側
の開口幅が小さく、蛍光面側の開口幅が大きいすり鉢状
の断面形状を有し、エキストラスリット両側のマスクの
光源側の端部45、46間で規定される貫通幅Zを有す
るものである。こうしたエキストラスリット44は、通
常のスリットを形成する場合よりも高いエッチング精度
が要求されるので、その形成が困難になるという製造上
の問題がある。特に高精細度が要求されるブラウン管に
使用されるシャドウマスクの場合にはその傾向が著し
い。
【0007】このような従来のシャドウマスクによれ
ば、エキストラスリット44の貫通幅Zが小さいのでそ
の形成が容易でない。さらに、溶接歪み等によって発生
したしわの蓄積が大きい場合には、そのしわを吸収する
ことができなくなり、端部のスリットの幅寸法を所定の
幅寸法に維持することができないおそれがある。
【0008】本発明は、こうした問題を解決するため、
溶接歪み等によって発生したしわによるスリットの変形
を吸収することができ、さらに、スリットの形成よりも
簡単に、且つブラウン管の蛍光面を露光する幅よりも小
さい照射幅が得られるエキストラスリットを有するブラ
ウン管用シャドウマスクを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について、
実施形態を示す図面に対応付けて説明する。但し、本発
明は図示の形態に限定されない。
【0010】請求項1に記載のブラウン管用シャドウマ
スクは、エッチング加工によって形成された複数のスリ
ット2とマスク3とからなり、当該マスク3によってブ
ラウン管の光源から蛍光面54に照射される光の照射幅
xが決定されるブラウン管用シャドウマスク1におい
て、前記シャドウマスク1の両端に設けられたスリット
2のうち、少なくとも一端のスリットのさらに外側にエ
キストラスリット4を有し、前記エキストラスリット4
は、前記シャドウマスク中心側のマスク22の光源側端
部23と当該シャドウマスク外周側のマスク29の蛍光
面側端部26とで規定される貫通幅Wと、蛍光面側方向
両側のマスク端面エッジ24、28間で規定される開口
幅Tと、光源側方向両側のマスク端面エッジ25、27
間で規定される開口幅Sとで構成される断面形状を有
し、さらに、前記蛍光面側方向両側のマスク端面エッジ
24、28間で規定される開口幅Tの中心位置Pが、前
記光源側方向両側のマスク端面エッジ25、27間で規
定される開口幅Sの中心位置Qよりもシャドウマスク中
心側にシフトしてなり、前記の開口幅Tと開口幅Sと
が、前記スリット2の光源側方向両側のマスク端面エッ
ジ間で規定される貫通幅Y以上であることに特徴を有す
る。
【0011】この発明によれば、エキストラスリット4
の断面形状を構成する開口幅Tと開口幅Sとが、スリッ
ト2の光源側方向両側のマスク端面エッジ間で規定され
る貫通幅Y以上で形成されているので、スリット2の形
成よりも大きなマスクパターンで容易にエッチング加工
することができる。
【0012】また、エキストラスリット4は、一端のス
リット2のさらに外側に設けられており、シャドウマス
ク1中心側のマスク22の光源側の端部23と、シャド
ウマスク1外周側のマスク29の蛍光面側の端部26と
で規定される貫通幅Wを有し、さらに、蛍光面側方向両
側のマスク端面エッジ24、28間で規定される開口幅
Tの中心位置Pが、前記光源側方向両側のマスク端面エ
ッジ25、27間で規定される開口幅Sの中心位置Qよ
りもシャドウマスク中心側にシフトしているので、上記
の光源側の端部23と蛍光面側の端部26とが、シャド
ウマスク面に直交する方向の座標位置において、異なる
位置に形成されている。その結果、溶接時に発生するし
わが吸収される際にシャドウマスク中心側のマスク22
がシャドウマスク外周側のマスク29に近づいていって
も、上記の光源側の端部23と蛍光面側の端部26と
は、貫通幅W以下の長さでは相対向する部位に突き当た
ることがない。こうして得られたエキストラスリット4
は、シャドウマスク1を鋼枠61に溶接する際に発生す
るしわを吸収することができるので、少なくとも一端の
スリット2で起こるしわによる変形を防ぐことができ、
シャドウマスク1に形成された全てのスリット2の有効
幅を確保することができる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1に記載のブラ
ウン管用シャドウマスクにおいて、前記エキストラスリ
ット4を通過する光の照射幅xは、前記蛍光面54の露
光幅よりも小さく、前記エキストラスリット4に対して
斜めに入射する光21の一部が、シャドウマスク中心側
で光源側方向のマスク端面エッジ25と、シャドウマス
ク外周側で蛍光面側方向のマスク端面エッジ28とで遮
蔽されて決定されることに特徴を有する。
【0014】この発明によれば、エキストラスリット4
を通過する光の照射幅xが、蛍光面54の露光幅よりも
小さいので、シャドウマスク1の溶接の際にしわが発生
しない場合であっても、蛍光面54を露光させることが
ない。また、エキストラスリット4は、上述のように、
開口幅Tの中心位置Pが開口幅Sの中心位置Qよりもシ
ャドウマスク中心側にシフトしており、そのエキストラ
スリット4に対して斜めに入射する光21の一部が、シ
ャドウマスク中心側で光源側方向のマスク端面エッジ2
5と、シャドウマスク外周側で蛍光面側方向のマスク端
面エッジ28とで遮蔽されて決定されるので、エキスト
ラスリット4は、シャドウマスク1の溶接時のしわを吸
収する際に照射幅xをより小さくするように作用して、
蛍光面の露光が起こらない。
【0015】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載のブラウン管用シャドウマスクにおいて、前記
シャドウマスク中心側のマスクの光源側端部23と、当
該シャドウマスク外周側のマスクの蛍光面側端部26と
が、前記シャドウマスク面に直交する方向の座標位置と
して、5μm以上離れて形成されていることに特徴を有
する。
【0016】この発明によれば、シャドウマスク中心側
のマスクの光源側端部23と、シャドウマスク外周側の
マスクの蛍光面側端部26とが、シャドウマスク面に直
交する方向の座標位置として、5μm以上離れて形成さ
れているので、溶接時に発生するしわが吸収される際に
シャドウマスク中心側のマスク22がシャドウマスク外
周側のマスク29に近づいていっても、上記の光源側端
部23と蛍光面側端部26とは、貫通幅W以下の長さで
は相対向する部位に突き当たることがない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。
【0018】図1は、本発明のAG形カラーブラウン管
用のシャドウマスクの一例を示す平面図である。シャド
ウマスク1は、複数のスリット2とマスク3とを有する
ものであり、略長方形の金属薄板をエッチング加工する
ことによって形成される。マスク3は、ブラウン管の光
源から照射される光のうち、余分な光を遮るように作用
する。ブラウン管の光源から照射される光のうち、蛍光
面に到達させるべき光は、所定幅にエッチング加工され
たスリット2を通過し、その照射幅は、マスク3の形状
や寸法によって決定される。シャドウマスク1の左右両
端のスリットのさらに外側には、エキストラスリット4
が設けられている。また、シャドウマスク1の上辺6と
下辺7には、シャドウマスク1が適当な張力で張り押さ
えられるように、別に用意される鋼枠61(図6を参
照。)に溶接される溶接部を有している。なお、金属薄
板としては、通常、ニッケル−鉄合金等の熱膨張係数の
小さな材料や、クリープ特性を改善した鉄系材料等が用
いられる。
【0019】図2は、本発明のシャドウマスクに形成さ
れたスリットとエキストラスリットの断面形状の一例を
示す拡大断面図である。図3は、本発明のシャドウマス
クに形成されたエキストラスリットの断面形状の他の一
例を示す拡大断面図である。図2に示したエキストラス
リットは、シャドウマスク中心側のマスク22の光源側
端部23とマスク端面エッジ25とが共通し、さらにシ
ャドウマスク外周側のマスク29の蛍光面側端部26と
マスク端面エッジ28とが共通する断面形状である。一
方、図3に示したエキストラスリットは、それらが共通
していない断面形状である。
【0020】スリット2は、図5に示すように、シャド
ウマスク1がブラウン管51に装着された際に、パネル
55の内側の蛍光面54を縦縞状に露光するための紫外
線を通過させるために作用したり、電子銃52から照射
された3本の電子ビームを集中通過させる時にその照射
光の色選別を行うために作用する。そして、このスリッ
ト2を通過した照射光が、パネル55の内側に配置され
た縦縞状の蛍光面54の対応する位置の蛍光体にランデ
ィングすることによって、その蛍光体が発光する。こう
したスリット2は、図2に示すように、通常、光源側の
開口幅が小さく、蛍光面54側の開口幅が大きいすり鉢
状であり、従来と同様のエッチング加工によって所定の
数、ピッチ、貫通幅Yおよび断面形状等で形成される。
特に、高精細度のカラーブラウン管に使用されるシャド
ウマスク1は、スリット2のピッチや貫通幅Yが小さ
く、より精密なエッチング加工が要求される。
【0021】エキストラスリット4は、シャドウマスク
1を溶接する際の溶接歪み等によって発生するしわを吸
収して、両端部のスリット2形状の変形を防ぐように作
用する。エキストラスリット4は、左右両端のスリット
2のさらに外側の位置に形成され、スリット2の形成と
同じエッチング加工によって形成される。
【0022】エキストラスリット4を左右両端に設ける
ことにより、シャドウマスク1の溶接を、その中央から
両端に向かって行うことができる。また、シャドウマス
クの一端から他の一端に向かって溶接する場合であって
も、溶接方向が特に決まっていないような場合には、予
め両端に設けておくことが便利である。溶接方向が決ま
っているような場合には、溶接が終了する側のみにエキ
ストラスリット4を設けることができる。溶接によって
発生するしわを十分に吸収するためには、エキストラス
リット4の長手方向の長さを、スリット2の長手方向の
長さと同程度の長さにすることが好ましい。
【0023】エキストラスリット4の断面形状は、図2
や図3に示すように、シャドウマスク面に直交する方向
の断面形状において、シャドウマスク中心側のマスク2
2の光源側端部23とシャドウマスク外周側のマスク2
9の蛍光面側端部26とで規定される貫通幅Wと、蛍光
面側方向両側のマスク端面エッジ24、28間で規定さ
れる開口幅Tと、光源側方向両側のマスク端面エッジ2
5、27間で規定される開口幅Sとで構成されてなるも
のである。さらに、蛍光面側方向両側のマスク端面エッ
ジ24、28間で規定される開口幅Tの中心位置Pが、
光源側方向両側のマスク端面エッジ25、27間で規定
される開口幅Sの中心位置Qよりもシャドウマスク中心
側にシフトしてなり、上記の開口幅Tと開口幅Sとが、
スリット2の光源側方向両側のマスク端面エッジ間で規
定される貫通幅Y以上の断面形状で構成されている。こ
のとき、エキストラスリット4の貫通幅Wは、スリット
2の貫通幅Yよりも大きくても小さくてもよく、特に限
定されない。
【0024】従って、開口幅Tと開口幅Sとが、スリッ
ト2の貫通幅Y以上で形成されているので、スリット2
の形成よりも大きなエッチング加工用のマスクパターン
を使用することができる。そのため、高度なエッチング
加工が要求されることがなく、通常のエッチング工程で
容易にエキストラスリット4を形成できる。
【0025】エキストラスリット4を構成する光源側端
部23や蛍光面側端部26は、図2に示すように、各々
のマスク表面に形成されたナイフエッジのような形状で
形成され、マスク端面エッジ25、28とそれぞれ共通
するものであってもよく、図3に示すように、各々のマ
スク表面から少し入り込んだ位置に形成された形状であ
ってもよい。こうしたエキストラスリット4の断面形状
は、エッチング加工の際のエッチング条件によって適宜
設定することができる。
【0026】本発明においては、こうした光源側端部2
3と蛍光面側端部26とが、シャドウマスク面に直交す
る方向の座標位置において、異なる位置に形成されてい
る。その結果、溶接時に発生するしわが吸収される際に
シャドウマスク中心側のマスク22がシャドウマスク外
周側のマスク29に近づいていっても、光源側の端部2
3と蛍光面側の端部26とは、貫通幅W以下の長さでは
相対向する部位に突き当たることがない。こうして得ら
れたエキストラスリット4は、シャドウマスク1を鋼枠
61に溶接する際に発生するしわを吸収することができ
るので、少なくとも一端のスリット2で起こるしわによ
る変形を防ぐことができ、シャドウマスク1に形成され
た全てのスリット2の有効幅を確保することができる。
【0027】エキストラスリット4に対して斜めに入射
する光21は、エキストラスリット4のシャドウマスク
中心側で光源側方向のマスク端面エッジ25と、シャド
ウマスク外周側で蛍光面側方向のマスク端面エッジ28
とでその一部が遮蔽され、所定の照射幅xでエキストラ
スリット4を通過して蛍光面54に照射される。開口幅
Tの中心位置Pと開口幅Sの中心位置Qとのシフト量
は、照射幅xが蛍光面54を露光する幅よりも小さくな
るように調節され、各々の端面エッジ25、28が所定
の位置関係となるようにシャドウマスクを形成する。こ
れにより、シャドウマスク1を溶接する際のしわ発生の
有無に関わらず、蛍光面54を露光させることがなく、
また、しわの発生する場合であっても、照射幅xをより
小さくするようにエキストラスリット4が作用するの
で、蛍光面の露光が起こらない。
【0028】各々のエッジ25、28の位置関係は、シ
ャドウマスク1が装着されるブラウン管の大きさの相違
に基づく光の入射角度の相違、シャドウマスク1に使用
される金属薄板の厚さの相違、エッチング加工条件の相
違、蛍光面の露光性(蛍光面材料や紫外線強度)の相違
等によって適宜設定されるが、開口幅Tの中心位置Pと
開口幅Sの中心位置Qとが、シャドウマスク面に直交す
る座標軸において30μm以上の距離でシフトしている
ことが好ましい。
【0029】光源側の開口幅Sと蛍光面側の開口幅Tの
大きさは、上述の位置関係を有することを条件として適
宜設定することができるが、通常は貫通幅W以上で形成
される。
【0030】シャドウマスク中心側のマスクの光源側端
部23と、シャドウマスク外周側のマスクの蛍光面側端
部26とは、シャドウマスク面に直交する方向の座標位
置ΔHとして、5μm以上離れて形成されていることが
好ましい。これにより、溶接時に発生するしわが吸収さ
れる際に、シャドウマスク中心側のマスク22がシャド
ウマスク外周側のマスク29に近づいていっても、光源
側端部23と蛍光面側端部26とは、貫通幅W以下の長
さでは相対向する部位に突き当たることがない。
【0031】また、通常のブラウン管51の蛍光面54
は、50μmを超える幅で照射されることによって露光
する場合があるので、照射幅xを50μm以下とするよ
うなエキストラスリット4であることが好ましい。蛍光
面54の露光の程度は、蛍光面を形成する感光材料や、
露光のために使用する紫外線の強度等の露光条件によっ
て異なる場合があるので、特殊な態様の場合には露光条
件を考慮して照射幅xが適宜決定される。蛍光体の感度
や紫外線強度が高い場合には、蛍光面54上の照射幅x
をより小さくするようなエキストラスリットを形成する
ことが好ましい。
【0032】なお、シャドウマスク1を鋼枠61に溶接
する際の溶接加工が、シャドウマスク1の一端から他の
一端に向かって行われる場合には、エキストラスリット
を必ずしも両側に設ける必要はなく、少なくとも一方に
形成すればよい。
【0033】以上説明したシャドウマスク1は、従来公
知の方法で製造することができる。通常、フォトエッチ
ング技術を用いた一連の工程で行われ、連続したインラ
イン装置またはオフライン装置で製造される。例えば、
先ず、金属薄板の両面に水溶性コロイド系フォトレジス
ト等が塗布される。乾燥後、その両面に露光用原板を密
着させて、高圧水銀等の紫外線に富んだ光によって露光
し、水で現像する。現像後、レジスト膜で周囲がカバー
された金属の露出部分は、エッチング加工される。その
結果、図2や図3に示すように、すり鉢状にエッチング
加工されたスリット2と、蛍光面側の開口中心Pと光源
側の開口中心Qとがオフセットし、且つ蛍光面側の開口
中心Pがシャドウマスク1の中心側にシフトした形状に
エッチング加工されたエキストラスリット4とを有する
シャドウマスク1が製造される。このとき、エキストラ
スリット4の形状が図2または図3に示す形状になるよ
うに、露光用原板のパターンおよびその密着位置が調整
される。なお、エッチング加工は、熱処理等がなされた
後、金属薄板の両面側から塩化第二鉄溶液をスプレー等
することによって行われ、その後、水洗い、剥離等の後
工程が連続的に行われる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のブラウ
ン管用シャドウマスクによれば、スリットの形成よりも
大きなマスクパターンで容易にエッチング加工すること
が可能となるので、シャドウマスクの製造を容易に行う
ことができる、さらに高精細度が要求されるブラウン管
に使用されるシャドウマスクに対しても好ましく適用す
ることができる。
【0035】請求項2のブラウン管用シャドウマスクに
よれば、シャドウマスクの溶接時のしわの発生の有無に
関わらず、蛍光面を露光させることがない。
【0036】請求項3のブラウン管用シャドウマスクに
よれば、溶接時に発生するしわが吸収される際にシャド
ウマスク中心側のマスクがシャドウマスク外周側のマス
クに近づいていっても、光源側端部と蛍光面側端部と
は、貫通幅W以下の長さでは相対向する部位に突き当た
ることがないので、発生するしわを十分に吸収すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアパーチャーグリル形カラーブラウン
管用のシャドウマスクの一例を示す平面図である。
【図2】本発明のシャドウマスクに形成されたスリット
とエキストラスリットの断面形状の一例を示す拡大断面
図である。
【図3】本発明のシャドウマスクに形成されたエキスト
ラスリットの断面形状の他の一例を示す拡大断面図であ
る。
【図4】従来のシャドウマスクに形成されるエキストラ
スリットの拡大断面と入射光と蛍光面と関係を示す概略
図である。
【図5】アパーチャーグリル形カラーブラウン管の構造
を示す概略斜視図である。
【図6】鋼枠に張力を加えて溶接した状態を示す正面図
(A)と縦断面図(B)である。
【符号の説明】
1 シャドウマスク 2 スリット 3 マスク 4 エキストラスリット 21 入射光 22 シャドウマスク中心側のマスク 23 シャドウマスク中心側のマスクの光源側端部 24、28 蛍光面側方向両側のマスク端面エッジ 25、27 光源側方向両側のマスク端面エッジ 26 シャドウマスク外周側のマスクの蛍光面側端部 29 シャドウマスク外周側のマスク 54 蛍光面 W エキストラスリットの貫通幅 T 蛍光面側の開口幅 P 開口幅Tの中心位置 Q 光源側の開口幅 S 開口幅Qの中心位置 x 照射幅 Y スリットの貫通幅
フロントページの続き (72)発明者 広部 吉紀 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 5C031 EE02 EF05 EF07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチング加工によって形成された複数
    のスリットとマスクとからなり、当該マスクによってブ
    ラウン管の光源から蛍光面に照射される光の照射幅が決
    定されるブラウン管用シャドウマスクにおいて、 前記シャドウマスクの両端に設けられたスリットのう
    ち、少なくとも一端のスリットのさらに外側にエキスト
    ラスリットを有し、 前記エキストラスリットは、前記シャドウマスク中心側
    のマスクの光源側端部と当該シャドウマスク外周側のマ
    スクの蛍光面側端部とで規定される貫通幅Wと、蛍光面
    側方向両側のマスク端面エッジ間で規定される開口幅T
    と、光源側方向両側のマスク端面エッジ間で規定される
    開口幅Sとで構成される断面形状を有し、 さらに、前記蛍光面側方向両側のマスク端面エッジ間で
    規定される開口幅Tの中心位置Pが、前記光源側方向両
    側のマスク端面エッジ間で規定される開口幅Sの中心位
    置Qよりもシャドウマスク中心側にシフトしてなり、 前記の開口幅Tと開口幅Sとが、前記スリットの光源側
    方向両側のマスク端面エッジ間で規定される貫通幅Y以
    上であることを特徴とするブラウン管用シャドウマス
    ク。
  2. 【請求項2】 前記エキストラスリットを通過する光の
    照射幅xは、前記蛍光面の露光幅よりも小さく、前記エ
    キストラスリットに対して斜めに入射する光の一部が、
    シャドウマスク中心側で光源側方向のマスク端面エッジ
    と、シャドウマスク外周側で蛍光面側方向のマスク端面
    エッジとで遮蔽されて決定されることを特徴とする請求
    項1に記載のブラウン管用シャドウマスク。
  3. 【請求項3】 前記シャドウマスク中心側のマスクの光
    源側端部と、当該シャドウマスク外周側のマスクの蛍光
    面側端部とが、前記シャドウマスク面に直交する方向の
    座標位置として、5μm以上離れて形成されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラウン
    管用シャドウマスク。
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JP3194290B2 (ja) * 1992-04-30 2001-07-30 ソニー株式会社 アパーチャーグリルおよびそれを有する陰極線管
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