JP3090385B2 - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JP3090385B2
JP3090385B2 JP05170410A JP17041093A JP3090385B2 JP 3090385 B2 JP3090385 B2 JP 3090385B2 JP 05170410 A JP05170410 A JP 05170410A JP 17041093 A JP17041093 A JP 17041093A JP 3090385 B2 JP3090385 B2 JP 3090385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー陰極線管、特
にその架張式色選別電極構体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管は、電子銃から
発射される電子ビームを所定の蛍光体にのみ到達させる
ように、電子銃と蛍光体との間に色選別電極構体を配置
している。この色選別電極構体にはいくつかのタイプの
構造があり、その一つとしてスリット状細孔を多数形成
したアパーチャグリルと称されるものを、弾性フレーム
にて架張した構造のものがある。
【0003】図4は架張式色選別電極の斜視図であり、
図において、1は赤、緑、青の各色の蛍光体ストライ
プ、2は蛍光体ストライプ1が所定の順序をもって並列
配置されてなるカラー蛍光面、3は蛍光体ストライプ1
と平行に穿孔されたスリット、4はスリット3が多数並
置配列されてなるアパーチャグリルで、枠辺5Aと腕部
5Bとからなるフレーム5に架張され溶接されている。
【0004】アパーチャグリル4は、例えば化学エッチ
ングにて金属薄板に一方向に所定の間隔で配列された多
数のスリットを形成し、スリットの延長方向の両端縁が
フレーム5の枠辺5Aに溶接される。その際、枠辺5A
を互いに引き寄せる方向にたわませた状態で保持してお
り、アパーチャグリル4を枠辺5Aに溶接した後、フレ
ーム5を解放するため、その反力にてアパーチャグリル
4に所定の張力が発生する。
【0005】アパーチャグリル4の両外端には図5に示
すようにb部つまり無孔部分6が設けられており、この
無孔部分6は、蛍光面2へ蛍光体ストライプを焼き付け
るときに有効画面を制限するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のアパーチャグリ
ル4は以上のように構成されているため、溶接後張力が
加わったとき、図5に示すように、両最外端のスリット
3Aの中央部が他のスリットに比べて大きく広がる。こ
れはスリットが穿孔されているa部に比べて、それより
外側の無穿孔部b部の強度が強いために、図6に示すよ
うに、b部の張力がa部に比べて低下し、最外端スリッ
ト3Aより外側の張力が、それより内側の張力より小さ
くなるため、外側がたわんだ状態になるからである。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消しよ
うとするものであり、アパーチャグリル4の両外端b部
の強度を下げることによって、最外端スリットの中央部
分の幅が広がることを防止しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるカラー
陰極線管は、各色の蛍光体ストライプが所定の順序をも
って並置配列された蛍光面に、上記蛍光体ストライプと
平行のスリットが多数所定の間隔で並置穿設されたアパ
ーチャグリルが対向して配置され、且つ上記アパーチャ
グリルは、フレームに上記スリットの延長方向に所定の
張力をもって架張されているものにおいて、陰極線管の
アパーチャグリルの両外端の無孔部分に未貫通の溝また
は多数の未貫通の穴を設けたものである。
【0009】
【作用】この発明におけるアパーチャグリルは、未貫通
溝または穴を設けることにより、最外端スリットの外側
でスリットの穿孔されていないb部の強度が未貫通の溝
または穴により弱くなるため、スリットが穿設されてい
るa部での強度差が小さくなることになり、図5におけ
るb部の張力が低下せず、a部、b部の張力がほぼ均等
になる。これにより最外端スリット幅の中央部分が広が
ることはなく、最外端スリット幅を規格値におさめるこ
とができる。
【0010】
【実施例】
実施例1.以下この発明の一実施例を図について説明す
る。図1、図2において、3、4、3A、4、5、5
A、5B、6は図4に示したものと同様である。7はア
パーチャグリル4の両外端にスリット3、3Aと平行に
設けられた2条の未貫通の溝である。さらに詳しく説明
すると、アパーチャグリル4には化学エッチングにて、
金属薄板に一方向に例えば間隔pで多数の幅sのスリッ
ト3、3Aが形成される。最外端スリット3Aの外側に
は半エッチングにてスリット3、3Aと同じ間隔pでス
リット幅と同じ幅sの2条の未貫通溝7が設けられてい
る。枠辺5Aを互いに引き寄せる方向にたわませた状態
で保持し、アパーチャグリル4を枠辺5Aに溶接した
後、枠辺5Aの保持を解放し、アパーチャグリル4に張
力を発生させる。このとき、未貫通の溝7が設けられた
部分の強度がスリット部分の強度に近づくため、端部の
張力が低下することなく、最外端スリット3Aの幅は規
格値sになる。
【0011】実施例2.なお、上記実施例では未貫通溝
を設けたものを示したが、未貫通溝の代わりに、図3に
示すように、多数の未貫通穴7aを設けても同様な効果
を得ることができる。
【0012】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、アパ
ーチャグリルの短辺端に未貫通溝または多数の未貫通穴
を設けたので、最外端スリットが外側に大きく広がるこ
とがなく、性能の優れたカラー陰極線管を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるカラー陰極線管の要
部を示す斜視図である。
【図2】図1の水平断面を拡大して示す図である。
【図3】この発明の実施例2によるカラー陰極線管の要
部を示す斜視図である。
【図4】一般的な架張式色選別電極を示す斜視図であ
る。
【図5】従来の架張後のアパーチャグリルを示す斜視図
である。
【図6】従来の架張後のアパーチャグリルの張力分布図
である。
【符号の説明】
1 蛍光体ストライプ 2 カラー蛍光面 3 スリット 3A 最外端スリット 4 アパーチャグリル 5 フレーム 5A フレーム枠辺 5B フレーム腕部 6 無孔部分 7 未貫通溝 7A 未貫通穴

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各色の蛍光体ストライプが所定の順序を
    もって並置配列された蛍光面に、上記蛍光体ストライプ
    と平行のスリットが多数所定の間隔で並置穿設されたア
    パーチャグリルが対向して配置され、且つ上記アパーチ
    ャグリルは、フレームに上記スリットの延長方向に所定
    の張力をもって架張されているカラー陰極線管におい
    て、上記アパーチャグリルの最外端スリットの外側に未
    貫通の溝または未貫通の多数の穴を設けたことを特徴と
    するカラー陰極線管。
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