JP2000292843A - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JP2000292843A
JP2000292843A JP11098855A JP9885599A JP2000292843A JP 2000292843 A JP2000292843 A JP 2000292843A JP 11098855 A JP11098855 A JP 11098855A JP 9885599 A JP9885599 A JP 9885599A JP 2000292843 A JP2000292843 A JP 2000292843A
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cam
barrel
optical axis
lens barrel
ring
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JP11098855A
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Inventor
Hideto Shirane
秀人 白根
Koichi Ashino
公一 芦野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴を備
えた光学機器に関し、前方からの衝撃に強いレンズ鏡胴
とする。 【解決手段】 繰出時に前端に繰出される直進移動筒3
3の前に飾り銘板36を取り付け、それらの間に衝撃吸
収用のゴムリング39を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学機器本体に対
し光軸方向への繰出し、沈胴が自在なレンズ鏡胴を備え
た光学機器、例えばカメラ、電子カメラ、ビデオカメ
ラ、映写機、オーバヘッドプロジェクタ(OHP)等に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりレンズ鏡胴を備えた各種の光学
機器が知られている。ここではその代表例としてカメラ
を取り挙げて説明する。
【0003】従来より、カメラにはレンズ鏡胴が備えら
れており、例えば電動モータを内蔵し、その電動モータ
を回転させて撮影時にはレンズ鏡胴を繰り出し、非撮影
時にレンズ鏡胴を沈胴するカメラが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、繰出し、沈胴
式のレンズ鏡胴を備えた場合、繰出状態においてレンズ
鏡胴先端が何かにぶつかったりして不用意に押され、レ
ンズ鏡胴に衝撃が加わる可能性がある。この衝撃が加わ
ると、レンズの繰出位置が不用意に変化してピンボケの
写真が撮影されてしまったり、あるいは、そのレンズ鏡
胴内の部品の破損を引き起こす可能性がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、繰出時のレン
ズ鏡胴先端からの衝撃に強いレンズ鏡胴を備えた光学機
器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光学機器は、光学機器本体に対し光軸方向への繰出
し、沈胴が自在なレンズ鏡胴を備えた光学機器におい
て、上記レンズ鏡胴が、繰出状態において光軸方向前方
に位置する筒体と、光を通過させる開口が形成された、
上記筒体内部をその筒体前方から覆う蓋体と、上記筒体
と上記蓋体とに挟まれた位置に配置された、蓋体に加え
られた衝撃を緩和する弾性体とを備えたものであること
を特徴とする。
【0007】本発明の光学機器は、上記の筒体の前方を
蓋体で覆い、その筒体と蓋体とに挟まれた位置に、蓋体
に加えられた衝撃を緩和する弾性体を備えたため、レン
ズ鏡胴先端からの衝撃はその弾性体で緩和されレンズ鏡
胴内部には伝わりにくくなり、衝撃に強いレンズ鏡胴が
実現する。
【0008】ここで、上記本発明において、上記弾性体
は、リング状の部材であることが好ましい。
【0009】リング状の弾性体を備えることによりレン
ズ鏡胴先端のどの位置から加わった衝撃をも緩和するこ
とができるとともに、上記弾性体が1つの部品で済み組
立時の取扱いにも便利である。
【0010】また、上記本発明において、上記蓋体は、
上記弾性体に隣接した位置に空隙を形成した状態に、上
記筒体に取着されてなるものであることが好ましい。
【0011】衝撃が加わると弾性体が変形しようとする
が、その弾性体に隣接した位置に空隙を形成しておくこ
とによりその弾性体の十分な変形を可能とし、衝撃の十
分な緩和が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。ここでは、本発明を、撮影後直ちに現像が行
なわれて写真が現れるインスタント写真用のフィルムシ
ートを装填してそのフィルムシートに撮影を行なうイン
スタント写真用のカメラに適用した実施形態について説
明する。
【0013】図1、図2は、本発明の一実施形態として
のカメラを前方斜めから見たときの斜視図であり、図
1、図2はレンズ鏡胴がそれぞれ沈胴状態、繰出状態に
あるときのものである。
【0014】このカメラの右側(図1、図2上では左
側)には、電池が内蔵されたグリップ部11が備えられ
ており、そのグリップ部11の上部にはシャッタボタン
12が配置されている。また、シャッタボタン12の斜
め上にはストロボ発光部13が備えられている。このカ
メラ10に搭載されたストロボはオートストロボであ
り、このカメラ10の左側(図1、図2上では右側)に
は、ストロボ発光時に被写体で反射して戻ってきたスト
ロボ光の光量をモニタするためのストロボ受光窓14が
配置されている。また、このカメラには実像式ファイン
ダが搭載されており、ストロボ受光窓14に隣接した位
置にはファインダ対物窓15が配置されている。
【0015】また、このカメラ10には、いわゆるアク
ティブタイプのオートフォーカス(AF)装置が搭載さ
れており、このカメラ10の、ファインダ対物窓15の
直上にはAF用投光窓16が配置され、その投光窓16
から横方向に所定の基線長だけ離れた、レンズ鏡胴30
に隣接した位置には、AF用受光窓17が配置されてい
る。ここで、ストロボ受光窓14、ファインダ対物窓1
5およびAF用投光窓16は、全体で1枚の透明な窓カ
バー18で覆われている。
【0016】また、このカメラ10の上部には、撮影の
行なわれたフィルムシートをカメラ外部に排出するため
のフィルムシート排出口19が設けられている。さら
に、このカメラ10の前面は前カバー20で覆われてい
る。
【0017】また、このカメラ10のレンズ鏡胴30
は、2段繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴であり、鏡胴カバ
ー31に覆われた固定筒と、その固定筒に対し回転しな
がら繰出し、沈胴を行なう回転移動筒32と撮影レンズ
ユニット34が組み込まれた直進移動筒33とから構成
されている。このレンズ鏡胴30が図1に示す沈胴状態
から図2に示す繰出状態に移行するにあたっては、固定
筒を残したまま回転移動筒32が回転しながら繰り出さ
れ、さらにそれと同時に、その回転移動筒32の中を、
直進移動筒33が回転を伴なわずにその回転移動筒32
に対しさらに繰り出される。また、これと同様に図2に
示す繰出状態から図1に示す沈胴状態に移行するにあた
っては、回転移動筒32は回転しながら固定筒に対し沈
胴し、直進移動筒33は、回転を伴なわずに回転移動筒
32に対し沈胴する。
【0018】撮影レンズユニット34(図2参照)の前
面には上下に分割されたレンズバリア35(図1参照)
が備えられており、このレンズバリア35は、図1に示
す沈胴状態から図2に示す繰出状態に移行する際に上下
に分かれて開き、図2に示す繰出状態から図1に示す沈
胴状態に移行する際に閉じるように構成されている。さ
らにこのレンズ鏡胴30の直進移動筒33の前面には飾
り銘板36が取り付けられており、その飾り銘板36に
は被写界の明るさを測定するためのAE受光窓37が設
けられている。
【0019】尚、本実施形態では、固定筒は光軸方向に
は移動せず、かつ鏡胴カバー31で覆われているため外
観上動かないように見え、このため固定筒と名付けられ
ているが、後述するように、この固定筒は光軸を中心と
した回転方向には移動する部材である。
【0020】図3、図4、および図5は、図1、図2に
示すカメラのレンズ鏡胴を、光軸を含む平面で断面して
示す図であり、図3は沈胴状態、図4は沈胴状態と繰出
状態との中間的な状態、図5は繰出状態をあらわしてい
る。
【0021】カメラ本体100の内部に搭載された図示
しない電動モータからの回転駆動力が駆動シャフト10
1を経由して駆動ギア102に伝えられる。
【0022】駆動ギア102には、駆動リング311に
設けられた駆動リングギア311aが噛合してあり、駆
動ギア102が回転するとその回転駆動力は駆動リング
ギア311aに伝えられ、駆動リング311が光軸を中
心に回転する。この駆動リング311は、カメラ本体1
00に固定された固定カム筒312の外周を取り巻くリ
ング状の部材である。この駆動リング311には、連結
リング313が、その駆動リング311の回転に伴って
その駆動リング311と一体的に回転するように嵌合し
ている。この連結リング313は駆動リング311の前
端部で駆動リング311に連結しており、固定カム筒3
12の内側に回り込み、その固定カム筒312の内側に
延びる間にスリットが形成された2本のアームからなる
フォーク部313aが形成されている。このフォーク部
313aの2本のアーム間のスリットには、回転移動筒
32の外壁に立設した第1のカムピン32aが、光軸方
向にスライド自在に挿通されている。この第1のカムピ
ン32aは、連結リング313のフォーク部313aを
突き抜けて、固定カム筒312のリング状の内壁面に設
けられた第1のカム溝312aと係合している。 図6
は、固定カム筒312の内壁面に設けられた第1のカム
溝のパターンを示す図である。
【0023】図6の横軸は、光軸を中心とした回転方向
の角度であり、図の上側が光軸方向後方(カメラ本体
側)、下側が光軸方向前方である。この図6に示す、固
定カム筒312の内壁には、図3〜図5に示す第1のカ
ム溝312aのほか、この第1のカム溝312aとはカ
ムピンとの係合形状(本実施形態では具体的にはカム溝
の幅)が異なるもう一種類の第1のカム溝312bが形
成されている。これら二種類の第1のカム溝312a,
312bは、カムピンとの係合形状は相互に異なるもの
の、カムピンを案内する経路パターンは、位相が90°
ずれた位置に形成されていることを除き同一である。す
なわち、これら2種類の第1のカム溝312a,312
bは、それらのうちの一方を90°ずらすともう一方の
第1のカム溝に重なる同一のパターンを有する。
【0024】これら2種類の第1のカム溝312a,3
12bは、それぞれ、固定カム筒312の内壁面に沿っ
て光軸を一周する無端状のカム溝であり、さらにその一
周の間に光軸方向に前進して後退するパターンが2回繰
り返されている。この2回の前進後退のパターンは同一
である。すなわち、これら2種類の第1のカム溝312
a,312bのいずれも、0°〜180°の部分と18
0°〜360°の部分は同じ経路パターンを有する。
【0025】これらの第1のカム溝312a,312b
には、組立時に第1のカムピンをこの第1のカム溝31
2a,312bに挿入するためのカムピン挿入口312
a1,312b1が形成されている。ここで、カムピン
挿入口312a1,312b1は各種類の第1のカム溝
312a,312bそれぞれにつき回転方向に180°
ずれた位置に2つ、2種類の第1のカム溝312a,3
12bを合わせると回転方向に90°ずつずれた位置に
合計4つ設けられている。これに対応して、回転移動筒
32の外壁に立設した第1のカムピンも、回転方向に9
0°ずつずれた位置に1つずつ合計4つ設けられてい
る。これら4つの第1のカムピンは2種類の第1のカム
溝の係合形状に合わせて係合部の形状が交互に異なって
いる。
【0026】また、これに対応して連結リング313
(図3〜図5参照)には、図3〜図5に示す2つのフォ
ーク部313aのほかこれら2つのフォーク部313a
から回転方向に90°ずれた位置に2つのフォーク部3
13b(図8参照)が形成されている。これら合計4つ
のフォーク部313a,313bは、それぞれ対応する
カムピンを挟むのに適切なスリット幅や長さを持ってい
る。
【0027】図7、図8は、図6に示す2種類の第1の
カム溝312a,312bそれぞれの断面と、それぞれ
の第1のカム溝に係合する2種類の第1のカムピンそれ
ぞれの断面を示した図である。
【0028】図6に示すように位相が90°ずれた2種
類の第1のカム溝312a,312bが存在することに
対応して、回転移動筒32の外壁に立設した第1のカム
ピンも、図3、図7に示す第1のカムピン32aのほ
か、その第1のカムピン32aとは90°位相の異なる
位置に立設したもう一種類の第1のカムピン32b(図
8参照)が存在する。すなわち第1のカムピン32a,
32bは、図3に示す、2つの第1のカムピン32aの
ほか、それらとは回転方向に90°異なる位置に立設し
た2つの第1のカムピン32bが存在し、したがって第
1のカムピン32a,32bは合計4つ存在し、2種類
の第1のカム溝312a,312bのそれぞれに2つず
つ係合している。
【0029】第1のカムピン32a,32bは、回転移
動筒32の外壁側の基部32a1,32b1と、連結リ
ング313(図3〜図5参照)のフォーク部313a,
313bを構成する2本のアーム(図7、図8には各フ
ォーク部313a,313bを構成する各2本のアーム
のうちの各1本のアームが示されている)に挟まれて案
内されるガイド部32a2,32b2と、第1のカム溝
312a,312bに係合して案内される係合部32a
3,32b3とを有する。ここで図7、図8に示す2種
類の第1のカム溝312a,312bのうちの図7に示
す一方の第1のカム溝312aは幅広のカム溝であり、
それに係合する第1のカムピン32aの係合部32a3
もそのカム溝の幅形状に応じ太径に形成されている。こ
れに対し、図8に示すもう一方の第1のカム溝312b
は幅の狭いカム溝であって、それに係合する第1のカム
ピン32bの係合部32b3もそのカム溝の幅形状に応
じ細径に形成されている。
【0030】図6に示すように、2本の第1のカム溝3
12a,312bはいずれも光軸方向に前進したり後退
したりしながら光軸を無端状に取り巻くものであるた
め、それら2本の第1のカム溝312a,312bは、
図6に示すように、それらの経路の途中で相互に交差す
ることになる。そこでそれら2本の第1のカム溝312
a,312bの幅を相互に異ならせ、それらの第1のカ
ム溝312a,312bに係合する第1のカムピン32
a,32bの係合部32a3,32b3も係合するカム
溝に合わせて相互に異ならせることにより、繰出し、沈
胴時に異なるカム溝に入り込んでしまうことが防止さ
れ、繰出し、沈胴動作が安定的にかつ正確に行なわれ
る。
【0031】図3〜図5に戻って、説明を続行する。
【0032】回転移動筒32の後端部にはその外周にリ
ング状の係合溝32eが設けられており、その係合溝3
2eには、直進ガイドリング331の係合爪331aが
係合している。また固定カム筒312の内壁には直進ガ
イドキー溝312cが形成されており、直進ガイドリン
グ331に設けられた直進ガイドキー331bが嵌入し
ている。
【0033】したがって、駆動ギア102が回転してそ
の回転駆動力が駆動リングギア311aを介して駆動リ
ング311に伝えられると、その駆動リング311が光
軸を中心に回転し、その駆動リング311と嵌合してい
る連結リング313が駆動リング311と一体的に光軸
を中心に回転し、その連結リング313に備えられたフ
ォーク部312a,312b(フォーク部312bにつ
いては図3〜図5には図示せず、図8参照)で、そのフ
ォーク部312a,312bに挟まれた第1のカムピン
32a,32b(第1のカムピン32bも図3〜図5に
は図示せず、図8参照)を光軸中心に回転させ、これに
より、第1のカムピン32a,32bが固設している回
転移動筒32が光軸中心にも回転する。ここで、第1の
カムピン32a,32bは、図6に示す形状の第1のカ
ム溝312a,312bに係合しているため、回転移動
筒32はその第1のカム溝312a,312bの経路パ
ターンに従って回転しながら光軸方向に移動する。ここ
で、図6に示す第1のカム溝312a,312bの経路
パターンからわかるように、回転移動筒32は、同一方
向の回転だけで光軸方向に繰り出され、さらに回転する
ことにより沈胴する。また、この回転移動筒32の内壁
面には、第2のカム溝32cが形成されている。この第
2のカム溝32cについては後で説明する。
【0034】上述したように、この回転移動筒32の後
端部のリング状の係合溝32eには直進ガイドリング3
31の係合爪331aが係合しており、この直進ガイド
リング331の直進ガイドキー331bが固定カム溝3
12の内壁面に形成された直進ガイドキー溝312cに
嵌入しているため、回転移動筒32が回転しても直進ガ
イドリング331は回転せず、ただしこの直進ガイドリ
ング331は回転移動筒32の光軸方向の移動にはその
回転移動筒32と一緒に移動する。
【0035】この直進ガイドリング331は、回転移動
筒32の内壁面に沿って筒状に延びており、その部分に
は内壁面と外壁面とを貫いて光軸方向に直線的に延びる
スリット状の直進ガイド溝穴331cが形成されてい
る。また、その直進ガイドリング331のさらに内側に
は、レンズシャッタ組34を搭載した直進移動筒33が
配置されている。この直進移動筒33の外壁面後端部に
は第2のカムピン33aが立設し、その第2のカムピン
33aは、直進ガイドリング33に設けられた直進ガイ
ド溝穴331cを突き抜けて、回転移動筒32の内壁面
に形成された第2のカム溝32cに係合している。
【0036】図9は、回転移動筒32の内壁面に形成さ
れた第2のカム溝のパータンを示す図である。図9の横
軸は光軸を中心とした回転方向の角度であり、図示の上
方が光軸方向後方(カメラ本体側)、下側が光軸方向前
方である。
【0037】この図9に示す、回転移動筒32の内壁に
は、図6に示す第1のカム溝の場合と同様、図3〜図5
に示す第2のカム溝32cのほか、その第1のカム溝3
2cとはカムピンとの係合形状(本実施形態では具体的
にはカム溝の幅)が異なるもう一種類の第2のカム溝3
2dが形成されている。これら2種類の第2のカム溝3
2c,32dは、これも第1のカム溝の場合と同様、カ
ムピンを案内する経路パターンは位相が90°ずれた位
置に形成されていることを除き同一である。すなわち、
これら2種類の第2のカム溝32c,32dはそれらの
うちの一方を90°ずらすともう一方の第2のカム溝に
重なる同一のパターンを有する。
【0038】これら2種類の第2のカム溝32c,32
dも、第1のカム溝312a,312bと同様、それぞ
れが回転移動筒32の内壁面に沿って光軸を一周する無
端状のカム溝であり、さらにその一周の間に光軸方向に
前進して後退するパターンが2回繰り返されている。こ
の2回の前進後退のパターンは同一であり、0°〜18
0°の部分と180°〜360°の部分は同じ経路パタ
ーンを有する。
【0039】ここで、第1のカム溝312a,312b
に係合する第1のカムピン32a,32bが第1のカム
溝312a,312bの光軸方向に前進した部分に案内
されたときに、第2のカム溝32c,32dに係合する
第2のカムピン33a(第2のカム溝32dに係合する
第2のカムピンは図示省略されているがその第2のカム
ピンを含む)も第2のカム溝32c,32dの光軸方向
に前進した部分に案内され、第1のカムピン32a,3
2bが第1のカム溝312a,312bの光軸方向に後
退した部分に案内されたときに第2のカムピン33aも
第2のカム溝32c,32dの光軸方向に後退した部分
に案内されるように、第2のカム溝32c,32dの経
路パターンの回転方向の形成位置および第2のカムピン
33aの形成位置が定められている。
【0040】これらの第2のカム溝32c,32dは、
組立時に第2のカムピンを第2のカム溝32c,32d
に挿入するためのカムピン挿入口32c1,32d1が
形成されている。ここで、カムピン挿入口32c1,3
2d1は、2つの第2のカム溝32c,32dそれぞれ
につき回転方向に180°ずれた位置に2つ、これら2
つの第2のカム溝32d,32dを合わせると回転方向
に90°ずつずれた位置に合計4つ設けられている。こ
れに対応して直進移動筒33の外壁面に立設した第2の
カムピンも、回転方向に90°ずつずれた位置に1つず
つ合計4つ設けられている。これら4つの第2のカムピ
ンは、2つの第1のカム溝の係合形状が相互に異なるこ
とに対応して係合部の形状が交互に異なっている。
【0041】また、これら4つの第2のカムピンに対応
して直進ガイドリング331(図3〜図5参照)には、
図3〜図5に示す2つの直進ガイド溝穴331cのほ
か、これら2つの直進ガイド溝穴331cから回転方向
に90°ずれた位置にさらに2つの直進ガイド溝穴(図
示せず)が形成されている。これら合計4つの直進ガイ
ド溝穴はそれぞれ対応する第2のカムピンを挟むのに適
切なスリット幅や長さを持っている。
【0042】図9に示す2つの第2のカム溝32c,3
2dは、第1のカム溝の場合と同様相互に溝幅が異なっ
ており、これら溝幅の異なる2種類の第2のカム溝32
c,32dに係合する第2のカムピンも、図7、図8に
示す第1のカムピンと同様、第2のカム溝32c,32
dと係合する係合部の太さが相互に異なり、それぞれの
第2のカム溝32c,32dの溝幅と適合する径に形成
されている。本実施形態では第2のカムピンの形状は第
1のカムピンの形状と同じであり、第1のカムピンに関
する図7、図8に相当する第2のカムピンに関する図面
の提示は省略する。
【0043】図3〜図5に再度戻って説明を続行する。
【0044】前述したようにして、回転移動筒32は、
第1のカムピン32a,32bと第1のカム溝312
a,312bとの作用により回転しながら光軸方向に移
動し、それに伴って直進ガイドリング331が回転が阻
止された状態で光軸方向には回転移動筒32とともに移
動する。
【0045】ここで回転移動筒32の内壁面には第2の
カム溝32c,32dが形成されており、直進移動筒3
3に立設した第2のカムピン32aが直進ガイドリング
331の直進ガイド溝穴331cを突き抜けて第2のカ
ム溝32c,32dに係合しているため、回転移動筒3
3が回転しながら光軸方向に移動すると、それに伴っ
て、直進移動筒33は、直進ガイド溝穴331cにより
回転が阻止された状態で光軸方向に移動する。ここで、
前述したように、第1のカムピン32a,32bが第1
のカム溝312a,312bの光軸方向前方に進んだ部
分に案内されたときに第2のカムピン33cも第2のカ
ム溝312a,312bの、光軸方向前方に進んだ部分
に案内されるように各カム溝の経路パターンや各カムピ
ンの配置位置が定められている、このため、回転移動筒
32が光軸方向前方に繰り出されるときに直進移動筒部
33はその回転移動筒32に対しさらに前方に繰り出さ
れて、図5に示すように、回転移動筒32が鏡胴カバー
37よりも前方に突出し直進移動筒33はさらに前方に
突出した状態となり、回転移動筒32が光軸方向後方に
沈胴するときに直進移動筒33もその回転移動筒32に
対し沈胴して、図3に示すように、回転移動筒32およ
び直進移動筒33の双方が鏡胴カバー31の内部に入り
込んだ状態となる。ここで、これまでの説明から明らか
なように、この繰出し、沈胴の際、回転移動筒32は回
転しながら光軸方向に移動し、直進移動筒33は回転は
伴なわずに直進的に光軸方向に移動する。また、この繰
出し、沈胴は駆動リング311が一方向に90°回転す
るごとに繰出しと沈胴が交互に繰り返される。
【0046】直進移動筒33の前面には、飾り銘板36
が緩衝用のゴムリング39を挟んだ状態で取り付けられ
ている。このゴムリング39は、図5に示す繰出状態に
おいてレンズ鏡胴前面に衝撃が加わったときに、その衝
撃の一部を吸収してレンズ鏡胴の狂いや破損を防止する
ためのものである。
【0047】図10は、このゴムリング39が取り付け
られた部分、すなわち、図5に円Rで示す部分の拡大図
である。
【0048】ゴムリング39は、レンズ鏡胴を光軸のま
わりに一周する形状を有しており、直進移動筒33と飾
り銘板36とに挟まれた位置に配置されている。この飾
り銘板36は、図1〜図3,図10に示す断面とは別の
部分で直進移動筒33にフックにより係止されている。
あるいは、飾り銘板36は、直進移動筒33にビス止め
されていてもよく、その他どのような手段で直進移動筒
33に取り付けられていてもよい。
【0049】直進移動筒33と飾り銘板36に挟まれた
部分には、ゴムリング39が配置されているほか、ゴム
リング39の変形が許容されるように、このゴムリング
39に隣接して空隙40が形成されている。該空隙40
は、ゴムリング39が衝撃を加えられて変形した時のゴ
ム材の変形量の吸収効果の役割を果たす。図10の左側
から飾り銘板36に衝撃が加わるとゴムリング39が変
形してその衝撃を緩和し、レンズ鏡胴内部にはその緩和
された衝撃しか伝わらず、したがって衝撃に強いレンズ
鏡胴が構成される。
【0050】尚、ここでは衝撃緩和用の弾性体としてゴ
ムリングを備えたが、ゴムである必要はなく、スポンジ
体であってもよく、あるいは、リング状の板バネであっ
てもよく、衝撃を緩和することができるものであればよ
い。
【0051】また、ここでは、レンズ鏡胴全周にわたる
リング状の弾性体を備えた場合について説明したが、弾
性体が全周を取り巻いている必要はなく、レンズ鏡胴を
取り巻く方向に分散配置されていてもよい。
【0052】図1〜図3にもう一度戻って説明を続行す
る。
【0053】飾り銘板36の中央部には撮影用の光をレ
ンズ鏡胴に取り込むための開口36aが形成されてお
り、その開口36aの内側には、上下に分割されたレン
ズバリア35が配置されている。このレンズバリア35
は、図示しない機構により図3に示す沈胴状態では閉
じ、その沈胴状態から繰出状態に移行すると上下に開く
ように構成されている。
【0054】また、直進移動筒33には、レンズシャッ
タ組34が搭載されているが、このレンズシャッタ組3
4を構成するレンズ後群34aは、レンズシャッタ組3
4の他の部分とは独立に、図示しないピント調整用電動
モータにより光軸方向に移動するようになっており、図
5に示す繰出状態においてシャッタボタン12が押され
ると、シャッタ34bが実際に開閉するよりも前に、こ
のカメラに搭載されたアクティブタイプのオートフォー
カス装置により被写体までの距離が測定され、レンズ後
群34aがその測定された距離に応じた位置に移動し、
その後シャッタ34bが開閉するようになっている。
【0055】このレンズ鏡胴30の繰出し、沈胴を担う
図示しない電動モータは、正転のみでレンズ鏡胴30の
繰出しと沈胴との双方を担っており、本実施形態では、
その電動モータの逆転は、図示しないフィルムシートを
図1、図2に示すフィルムシート排出口19からカメラ
外部に送り出すために使用されている。
【0056】上記のように、本実施形態では第1のカム
溝、第2のカム溝とも2本のカム溝を形成しそれら2本
のカム溝それぞれにカムピンを係合させて繰出し、沈胴
を行なわせるように構成したため、繰出しや沈胴に際し
ガタつきやレンズの傾き等が抑えられ、安定的にかつ高
精度な繰出し、沈胴が行なわれる。
【0057】また、本実施形態では、第1のカム溝、第
2のカム溝とも2本のカム溝の溝幅を異ならせ、それに
対応してカムピンの係合部の太さも異ならせたため、図
6、図9に示すように2本のカム溝は相互に交差してい
るものの、一方の種類のカム溝に係合するカムピンが他
方の種類のカム溝に係合するような動きが確実に阻止さ
れ、本実施形態ではこの点からも安定的かつ正確な繰出
し、沈胴が行なわれる。
【0058】尚、上述した実施形態では、第1のカム
溝、第2のカム溝双方とも溝幅の異なる2本のカム溝が
形成されているが、カム溝を相互に異ならせるのは溝幅
である必要はなく、溝の深さであってもよく、一般的に
はカム溝の断面形状が相互に異なるものであればよい。
【0059】また、上述の実施形態では、第1のカム
溝、第2のカム溝双方とも、光軸を一周する間に光軸方
向への前進と後退を2回繰り返すパターンに形成されて
いるが、一周の間の光軸方向の前進、後退は2回である
必要はなく、1回以上任意の回数のものであってもよ
い。
【0060】さらに、上述の実施形態では、第1のカム
溝、第2のカム溝双方とも2本のカム溝が形成されてい
るが、2本である必要はなく3本以上のカム溝が形成さ
れていてもよい。その場合、カムピンとの係合形状は3
本とも相互に異なっている必要はなく、それら3本以上
のカム溝全体として2種類以上の係合形状を持っていれ
ばよい。
【0061】さらに、上記実施形態は、二段繰出し、沈
胴式のレンズ鏡胴を備えたカメラであるが、本発明は一
段のみの繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴を備えたカメラに
も適用することができ、さらに、本発明は、カメラに限
らず、例えば電子カメラ、ビデオカメラ、映写機、OH
P等、繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴を備えた光学機器で
あればどのような機器にも適用することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前からの衝撃に強いレンズ鏡胴を備えた光学機器を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのカメラを前方斜め
から見たときの斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのカメラを前方斜め
から見たときの斜視図である。
【図3】本発明のカメラのレンズ鏡胴を、光軸を含む平
面で断面して示す図である。
【図4】本発明のカメラのレンズ鏡胴を、光軸を含む平
面で断面して示す図である。
【図5】本発明のカメラのレンズ鏡胴を、光軸を含む平
面で断面して示す図である。
【図6】固定カム筒の内壁面に設けられた第1のカム溝
のパターンを示す図である。
【図7】図6に示す2種類の第1のカム溝のうちの一方
の第1のカム溝の断面と、その第1のカム溝に係合する
第1のカムピンの断面を示した図である。
【図8】図6に示す2種類の第1のカム溝のうちの一方
の第1のカム溝の断面と、その第1のカム溝に係合する
第1のカムピンの断面を示した図である。
【図9】回転移動筒の内壁面に形成された第2のカム溝
のパータンを示す図である。
【図10】図5に円Rで示す部分の拡大図である。
【符号の説明】
10 カメラ 11 グリップ部 12 シャッタボタン 13 ストロボ発光部 14 ストロボ受光窓 15 ファインダ対物窓 16 AF用投光窓 17 AF用受光窓 18 窓カバー 19 フィルムシート排出口 20 前カバー 30 レンズ鏡胴 31 鏡胴カバー 32 回転移動筒 33 直進移動筒 32a,32b カムピン 32c,32d カム溝 32e 係合溝 33 直進移動筒 33a カムピン 34 レンズシャッタ組 34a レンズ後群 34b シャッタ 35 レンズバリア 36 飾り銘板 36a 開口 37 AE受光窓 39 ゴムリング 40 空隙 100 カメラ本体 101 駆動シャフト 102 駆動ギア 311 駆動リング 311a 駆動リングギア 312 固定カム筒 313 連結リング 313a,313b フォーク部 312a,312b カム溝 312c 直進ガイドキー溝 331 直進ガイドリング 331a 係合爪 331b 直進ガイドキー 331c 直進ガイド溝穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学機器本体に対し光軸方向への繰出
    し、沈胴が自在なレンズ鏡胴を備えた光学機器におい
    て、 前記レンズ鏡胴が、 繰出状態において光軸方向前方に位置する筒体と、 光を通過させる開口が形成された、前記筒体内部を該筒
    体前方から覆う蓋体と、 前記筒体と前記蓋体とに挟まれた位置に配置された、該
    蓋体に加えられた衝撃を緩和する弾性体とを備えたもの
    であることを特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】 前記弾性体は、リング状の部材であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学機器。
  3. 【請求項3】 前記蓋体は、前記弾性体に隣接した位置
    に空隙を形成した状態に、前記筒体に取着されてなるも
    のであることを特徴とする請求項1又は2記載の光学機
    器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014035371A (ja) * 2012-08-07 2014-02-24 Nikon Corp レンズ鏡筒及びカメラ
JP2017223984A (ja) * 2017-08-24 2017-12-21 株式会社ニコン レンズ鏡筒及びカメラ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014035371A (ja) * 2012-08-07 2014-02-24 Nikon Corp レンズ鏡筒及びカメラ
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