JP2000291532A - 油圧ポンプ - Google Patents

油圧ポンプ

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JP2000291532A
JP2000291532A JP11096909A JP9690999A JP2000291532A JP 2000291532 A JP2000291532 A JP 2000291532A JP 11096909 A JP11096909 A JP 11096909A JP 9690999 A JP9690999 A JP 9690999A JP 2000291532 A JP2000291532 A JP 2000291532A
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Tetsuhiro Kondo
哲弘 近藤
Noriaki Okamoto
憲明 岡本
Noriaki Kanekiyo
規彰 兼清
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯車室内で切粉や鉄片などの異物が噛み込む
ことを防ぐ油圧ポンプを提供する。 【解決手段】 ハウジング31内には駆動ポンプ35お
よび従動ポンプ36が並列に配置される。駆動ポンプ3
5の主回転軸に固定される駆動歯車46と従動回転軸4
1に固定される従動歯車47とが噛合して回転力が伝達
される。各歯車46,47は歯車室48に収容される。
歯車室48には油の流過方向に歯車室48から下方に凹
む捕獲室91を有する異物捕獲部90が設けられる。歯
車室48内を流過する油に含まれる異物は異物捕獲部9
0で捕獲される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベルなど
の建設機械などに用いられる油圧ポンプに関し、詳しく
は2つのポンプが並列に配置されて一体に構成されるパ
ラレル型油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】パラレル型油圧ポンプは、エンジンによ
って駆動される駆動ポンプと駆動ポンプに従動する従動
ポンプとがハウジングに一体に構成される。2つの油圧
ポンプはたとえば斜板式ピストンポンプである。駆動ポ
ンプの主回転軸にはエンジンから回転力が入力される。
場合によっては歯車箱を介して回転力が入力されてもよ
い。この主回転軸には駆動歯車が固定される。従動ポン
プの従動回転軸には前記主回転軸の駆動歯車に噛合する
従動歯車が固定され、主回転軸から回転力が伝達されて
従動回転する。これらの主および従動回転軸が回転する
ことによって油圧ポンプは駆動される。
【0003】ハウジングには主および従動ポンプのシリ
ンダブロック斜板などのポンプを収容するポンプ室と、
駆動および従動歯車を収容する歯車室とを仕切る隔壁が
設けられる。各ポンプから生じるドレン油はポンプ室で
各ポンプの潤滑に用いられるとともに、ポンプ室から歯
車室に導かれ、歯車の潤滑に用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように歯車室内の
油は歯車室内で撹拌されて歯車の潤滑油として用いられ
るため、油に鉄片、切粉などの異物が含まれると、歯車
の噛合部で歯車に異物が噛み込み、歯面の一部が欠ける
ことがあり、またこれによって騒音が発生するという問
題があった。
【0005】本発明の目的は、パラレル型油圧ポンプに
おいて動力を伝達する歯車に異物が噛み込まれることが
防がれた油圧ポンプを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、回転力が入力される主回転軸によって駆動される駆
動ポンプと、前記主回転軸に設けられる駆動歯車に噛合
する従動歯車を介して駆動力が伝達される従動回転軸に
よって駆動される従動ポンプとを有し、駆動ポンプおよ
び従動ポンプが並列にハウジングに収容され、ハウジン
グには駆動歯車および従動歯車が収容される歯車室と、
駆動および従動ポンプが収容されるポンプ室とを仕切る
隔壁が設けられ、駆動および従動ポンプからのドレン油
が歯車の潤滑のために歯車室に導かれる油圧ポンプにお
いて、歯車の回転により液体が回転移動する方向と同一
方向で、かつ歯車室の周壁に概ね接する位置に歯車室か
ら下方に凹んで設けられ、歯車室内の油に含まれる異物
を捕獲する捕獲室を有する異物捕獲部がハウジングに設
けられることを特徴とする油圧ポンプである。
【0007】本発明に従えば、鉄片や切粉などの異物を
含んだ油が歯車室に導かれたとき、異物は歯車室の内周
面に沿って案内され、遠心力と重力とによって捕獲室に
捕獲される。捕獲室は歯車室から下方に凹んで設けられ
るので、一旦捕獲されると再び歯車室内に戻ることが防
がれる。このようにして油とともに歯車室内に導かれた
異物は捕獲室で捕獲され、噛合部で異物が噛み込むこと
が防がれ、これによって歯車の歯面が欠けたり、騒音が
発生したりするといったことが防がれる。
【0008】請求項2記載の本発明は、前記異物捕獲部
の底部は着脱可能に設けられることを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、異物捕獲部の底部が着脱
可能に設けられることにより、底部を離脱させることに
よって捕獲した異物を容易に外部に取出すことができ
る。このようにしてメンテナンス時の清掃も容易とな
る。
【0010】請求項3記載の本発明の前記隔壁には、異
物捕獲部よりも歯車室内の油の流過方向上流側にポンプ
室と歯車室とを連通する連通孔が形成されることを特徴
とする。
【0011】ポンプ室内のドレン油は隔壁の連通孔を介
して歯車室に導かれる。歯車室内では2つの歯車が噛合
して相互に逆方向に回転しており、歯車室内の油は各歯
車の外周部に沿って回転方向に流過する。すなわち、噛
合部の噛合終わり部から歯車の回転方向に沿って流れ、
噛合始め部に導かれる。連通孔よりも流過方向下流側に
は異物捕獲部が設けられるので、連通孔を介して油とと
もに歯車室内に導かれた異物は異物捕獲部で捕獲され、
異物が除去された油が歯車の噛合部に流れる。このよう
にして油に含まれる異物は歯車の噛合部に達する前に捕
獲され、歯車への異物の噛み込みを確実に防ぐことがで
きる。
【0012】請求項4記載の本発明は、異物捕獲部の底
部に永久磁石が設けられることを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、異物捕獲部の底部に永久
磁石が設けられることにより、異物捕獲部で捕獲された
鉄片や切粉などの鉄系の異物は異物捕獲部の底部に磁気
吸着され、歯車室内に再び戻ることが確実に防がれる。
またこの異物捕獲部の底部を請求項2に記載される構成
と組合わせ、永久磁石が設けられる底部を着脱可能に設
けることによって、永久磁石を有する底部を離脱させる
ことによって捕獲した異物を底部とともに外部に取出す
ことができ、メンテナンス時の清掃がさらに容易とな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
る油圧ポンプ30を示す縦断面図であり、図2は油圧ポ
ンプ30の横断面図である。油圧ポンプ30は、たとえ
ば油圧ショベルなどの建設機械に用いられ、ハウジング
31内に2つのピストンポンプである駆動ポンプ35お
よび従動ポンプ36を並列に収容する構成となってい
る。
【0015】ハウジング31はハウジング本体32とハ
ウジング本体32の前端側(図1,図2の左方)に装着
される前カバー33と、ハウジング本体32の後端側
(図1,図2の右方)に装着される後カバー34とから
構成され、ハウジング本体32に駆動ポンプ35および
従動ポンプ36が収容される。駆動ポンプ35の主回転
軸40および従動ポンプ36の従動回転軸41は互いに
平行に配置され、主回転軸40は前端部がハウジング3
1から突出して設けられ、中間部がハウジング本体32
の前端部に設けられる軸受42によって回転自在に軸支
され、後端部が後カバー34に設けられる軸受43によ
って回転自在に軸支される。従動回転軸41の前端部は
ハウジング本体32の前端部に設けられる軸受44に回
転自在に軸支され、後端部が後カバー34に設けられる
軸受45に回転自在に軸支される。ハウジング本体32
に設けられる軸受42,44はハウジング本体32の前
端を塞ぐ隔壁59に装着される。
【0016】主回転軸40には隔壁59に近接して駆動
歯車46が固定され、この駆動歯車46に噛合する従動
歯車47が従動回転軸41の前端部に固定される。これ
らの歯車46,47を覆って前カバー33がハウジング
本体32に取付けられ、ハウジング本体32の隔壁59
と前カバー33とによって形成される空間である歯車室
48内に各歯車46,47が収容される。主回転軸40
の前端部は、各歯車46,47に対向する前カバー33
の前壁69に装着されるシール50を介して前方に突出
している。この突出する主回転軸40に、たとえば電動
機もしくはディーゼルエンジンまたはガソリンエンジン
などのエンジンから回転力が入力される。場合によって
は歯車軸を介して回転力が入力されてもよい。
【0017】次に図1を参照して駆動ポンプ35の構成
について説明する。駆動ポンプ35の主回転軸40の中
央部にはシリンダブロック51がスプライン結合によっ
て主回転軸40に結合され、シリンダブロック51は主
回転軸40と一体に回転する。シリンダブロック51に
は主回転軸40を中心として周方向に複数のピストン装
着孔が、等間隔に主回転軸40に並行に形成され、各ピ
ストン装着孔にはそれぞれピストン52が主回転軸40
の軸線方向に挿脱自在に装着される。各ピストン52の
先端部には回動自在にシュー53が装着される。
【0018】ハウジング本体32の隔壁59側には斜板
支持台56が設けられ、この斜板支持台56に、主回転
軸40および従動回転軸41の各軸線に垂直な傾動軸線
回りに傾動可能に斜板55が支持される。この斜板55
には、主回転軸40を中心とする環状の円板状のシュー
プレート54が装着され、このシュープレート54の一
表面上を、回転軸40を中心として前記シュー53が滑
動する。なお、このシュープレート54は斜板55と一
体とする構造も可能である。
【0019】シリンダブロック51と後カバー34との
間には環状で片面が球面状の円板状のバルブプレート5
7が軸線回りの回転を阻止された状態で後カバー34に
装着される。なおこのバルブプレート57は、環状で両
面が平面状であってもよい。バルブプレート57には、
回転軸40の軸線を中心とする一対の半円弧状の弁孔
(図示せず)が形成され、一方の弁孔は油圧ポンプ30
の吸入口(図示せず)に連通し、他方の弁孔は吐出口
(図示せず)に連通する。
【0020】エンジンによって主回転軸40を図1の左
方から見て時計まわりに回転駆動すると、図1において
紙面の奥側に配置されるピストン52は、シュープレー
ト54に沿って上方へ移動するシュー53によってピス
トン装着孔から引出されて吸入口から作動油を吸引し、
図1の紙面の手前側に配置されるピストン52はシュー
プレート54に沿って移動するシュー53によって押込
まれてピストン装着孔内の作動油を吐出口から吐出す
る。
【0021】ピストン52には軸線方向に沿って貫通す
る油導通路60が形成され、各シュー53にも軸線方向
に貫通する油導通路61が形成される。したがってポン
プ駆動時に、シリンダブロック51に押込まれる高圧側
のピストン52およびシュー53の各油導通路60,6
1を介してシュー53とシュープレート54との間の滑
動面に作動油の一部が供給されてシュー53はシュープ
レート54上をスムーズに滑動することができる。この
とき生じるドレン油の他、ピストン52とシリンダブロ
ック51の隙間からやシリンダブロック51とバルブプ
レート57との隙間からもドレン油が生じ、生じたドレ
ン油はハウジング本体32と後カバー34とによって形
成される空間であるポンプ室39に放出され、斜板55
と斜板支持台56との摺動面などの潤滑油として利用さ
れる。
【0022】主回転軸40の回転力は駆動歯車46およ
び従動歯車47を介して従動回転軸41に伝達される。
従動ポンプ36も前述の駆動ポンプ35と同様の構成を
備えており、従動回転軸41の回転によって駆動され
る。なお、駆動ポンプ35に対応する従動ポンプ36の
構成には同一の参照符号を付して説明は省略する。この
ようにして油圧ポンプ30は2機のポンプ35,36を
駆動して吸入口から吸入した作動油を吐出口から吐出
し、油圧ショベルの走行用油圧モータまたは旋回用油圧
モータ、もしくは各種油圧シリンダを駆動させる。
【0023】各ポンプ35,36は斜板55の傾転角度
を変えることによって吐出量を調整することができる。
各ポンプ35,36の上方には回転軸40,41に平行
に設けられ、軸線方向に変位可能にサーボピストン62
が設けられる。サーボピストン62と斜板55とは傾転
ピン63を介して連結され、サーボピストン62を前後
に変位駆動することによって斜板55の傾転角度が変わ
り、吐出量を調整することができる。
【0024】図3は、歯車室48を前方から示す断面図
である。歯車室48に連通するドレンポート85がハウ
ジング31に設けられる。ポンプ室39からのドレン油
は隔壁59に装着される軸受42,44の隙間を介して
歯車室48に導かれ、さらにドレンポート85を介して
タンク86に戻される。すなわち歯車室48を通過する
一連の循環経路が形成されることになる。これによって
高温となった油が歯車室48に滞留するといったことが
防がれ、効果的に歯車46,47を冷却することができ
る。このような循環流れは、隔壁59を隔ててポンプ室
39と歯車室48との油の通路をある程度制限すること
により初めて可能となる。駆動歯車46に従動歯車47
が噛合しているので、駆動歯車46が図3において時計
まわりに回転すると従動歯車47は反時計まわりに回転
することになり、歯車室48内の油はこの歯車46,4
7の回転に従って流れる。歯車室48は、ハウジング本
体32の隔壁59と前カバー33の前壁69と周壁79
とによって規定される。歯車室48内の油は、各歯車4
6,47の回転による遠心力によって外周部に運ばれ、
各歯車46,47の外周部と周壁79との間の空間に沿
って歯車46,47の回転とともに流れる。
【0025】油圧ポンプ30は主回転軸40および従動
回転軸41が同一水平面上で相互に並行に配置されるよ
うに取付けられ、前記ドレンポート85は主回転軸40
と従動回転軸41とがつくる同一水平面より高い位置に
形成される。すなわち、ハウジング31の前カバー33
の高さ方向(図3の上下方向)中央部より高い位置に形
成される。
【0026】異物捕獲部90は、前カバー33に形成さ
れ歯車室48内の油の流過の右端面方向に沿って下方に
連通して形成される油通路の一端を袋小路状にした形状
に形成される。
【0027】したがって、ポンプ室39から歯車室48
に導かれた油は歯車46の外周部に沿って流れる。この
とき、油に含まれる鉄片や切粉などの異物は油よりも比
重が大きいので歯車室48の内周面に沿って油の流れと
ともに移動する。捕獲室91は歯車室48の内周面に滑
らかに連なり、接線方向下方に凹むので、歯車室48の
内周面に沿って案内される異物は油の流れと重力との作
用によって捕獲室91に入り込む。捕獲室は歯車室から
下方に凹んで設けられるので、1回捕獲されると歯車室
内に戻ることが防がれる。
【0028】このような異物捕獲部90はドレンポート
85が設けられる一側部のみに設ける構成に限らず、本
発明の他の実施形態として図3において仮想線100で
示すようにドレンポート85と反対側の端部に異物捕獲
部を設けるようにしてもよく、さらに両側に異物捕獲部
を設ける構成としてもよい。
【0029】また捕獲室91は油の流過方向に沿って形
成される構成に限らず、図3の仮想線101および10
2で示すように、各歯車46,47の両回転中心より外
側(左または右方)の範囲に鉛直下方に凹むように構成
してもよい。このような構成によっても下方に凹む捕獲
室に、遠心力および異物の重力によって油に含まれる異
物が入り込み、捕獲することができる。
【0030】図4は、本発明の他の実施形態の油圧ポン
プの歯車室110を示す断面図である。異物捕獲部90
は、前カバー33に形成され、歯車室48から外部に貫
通する貫通孔95と、この貫通孔95を塞ぐプラグ92
とから構成される。貫通孔95は歯車室48内の油の流
過の右端面方向に沿って下方に貫通して形成される。す
なわち、図4において歯車室48の右端部から、前カバ
ー33の周壁79の内周面に滑らかに連なるように鉛直
下方に形成される。この貫通孔95の下端部に内ねじが
刻設され、プラグ92の外周部に外ねじが刻設され、こ
のプラグ92を貫通孔95の下から螺合させることによ
り、貫通孔95は歯車室48から下方に凹む捕獲室91
として機能する。
【0031】プラグ92は貫通孔95に着脱可能に装着
されるので、定期的にプラグ92を離脱させて捕獲した
異物を容易に外部に取出することが可能となる。
【0032】図5は、本発明のさらに他の実施形態の油
圧ポンプの歯車室120を示す断面図である。隔壁59
には、歯車46,47の噛合部80における歯車46,
47の回転方向A下流側の領域S1にポンプ室39と歯
車室48とを連通する連通孔96が形成される。この連
通孔96を介してポンプ室39内のドレン油が歯車室4
8に導かれる。
【0033】連通孔96を形成し、ポンプ室39から歯
車室48に一方向に油を流す構造の場合、ポンプ室39
に残存している鉄片、切粉などの異物が歯車室48に導
かれ、歯車46,47に噛込まれるおそれがある。この
ような異物の噛込みを防ぐために、ドレンポート85が
形成される前カバー33の一側方(図5の右方)に異物
捕獲部90が設けられる。
【0034】このように異物捕獲部90を連通孔95よ
りも油の流過方向下流側に設けることによって連通孔9
6から歯車室48内に導かれた油は噛合部80に達する
前に異物捕獲部90で異物が除去され、噛合部80に達
した油には異物が含まれず、切粉や鉄片などの異物が歯
車46,47に噛み込まれるといったことが確実に防が
れる。これによって騒音の発生や歯車46,47の歯面
の一部が欠けるといったことが防がれる。また、異物捕
獲部90の上流側にドレインポート85が設けられるこ
とにより、油の一部は異物捕獲部90の手前でドレイン
ポート85からタンク86に排出される。
【0035】図6は、本発明のさらに他の実施形態の油
圧ポンプの歯車室130を示す断面図である。図4に関
して説明したプラグ92に、捕獲室91に臨んで永久磁
石片93が取付けられる。これにより鉄系の異物が永久
磁石片93に磁気吸着されるので、一旦捕獲された鉄系
の異物が歯車室に戻ることがさらに確実に防がれる。ま
た、プラグ92を取外したときに捕獲室91内の異物が
外部に撒き散らされるといったことが防がれる。
【0036】上述した実施形態では駆動および従動ポン
プは斜板式ピストンポンプとしたが、本発明はこれに限
らず、斜軸式ピストンポンプで構成してもよく、さらに
他の形態のポンプであってもよい。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、歯車室
から下方に凹む捕獲室を有する異物捕獲部が設けられる
ことにより、油に切粉や鉄片などの異物が含まれていた
としても前記異物捕獲部で捕獲され、異物が歯車に噛み
込むといったことが防がれる。これによって騒音の発生
や歯車の歯面の一部が欠けるといったことが確実に防が
れる。またこれによって歯車室内の清浄度が保たれる。
【0038】請求項2記載の本発明によれば、異物捕獲
部の底部が着脱可能に設けられることにより、捕獲した
異物を容易に外部に取出することができ、メンテナンス
時の清掃が容易となる。
【0039】請求項3記載の本発明によれば、異物捕獲
部よりも上流側の隔壁に連通孔が形成されるので、ポン
プ室から歯車室に一方向に導かれる油は異物捕獲部で異
物が除去された後噛合部に到達する。これによって噛合
部で異物が噛み込むといったことが確実に防がれる。
【0040】請求項4記載の本発明によれば、永久磁石
が設けられることにより、切粉や鉄片など鉄系の異物を
異物捕獲部の底部に磁気吸着させ、捕獲した鉄系の異物
が再び歯車室内に戻るといったことがより確実に防がれ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である油圧ポンプ30の
縦断面図である。
【図2】油圧ポンプ30の横断面図である。
【図3】歯車室48を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態の歯車室110を示す断
面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態の歯車室120を
示す断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態の歯車室130を
示す断面図である。
【符号の説明】
30 油圧ポンプ 31 ハウジング 39 ポンプ室 40 主回転軸 41 従動回転軸 46 駆動歯車 47 従動歯車 48,110,120,130 歯車室 59 隔壁 80 噛合部 85 ドレンポート 86 タンク 90 異物捕獲部 91 捕獲室 92 プラグ 93 永久磁石片 95 貫通孔 96 挿通孔
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月28日(2000.1.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、回転力が入力される主回転軸によって駆動される駆
動ポンプと、前記主回転軸に設けられる駆動歯車に噛合
する従動歯車を介して駆動力が伝達される従動回転軸に
よって駆動される従動ポンプとを有し、駆動ポンプおよ
び従動ポンプが並列にハウジングに収容され、ハウジン
グには駆動歯車および従動歯車が収容される歯車室と、
駆動および従動ポンプが収容されるポンプ室とを仕切る
隔壁が設けられ、駆動および従動ポンプからのドレン油
が歯車の潤滑のために歯車室に導かれる油圧ポンプにお
いて、前記隔壁には、歯車の噛合部よりも歯車の回転方
向下流側で、ポンプ室と歯車室とを連通する連通孔が形
成され前記歯車室には、前記連通孔よりも歯車の回転方
向下流側にドレンポートが形成され、ドレンポートの下
に、歯車室の内周面に連なり、接線方向に下方に凹む異
物捕獲部が設けられ、前記連通孔を介してポンプ室から
歯車室に導かれたドレン油は、歯車の回転によってドレ
ンポートから排出されて循環し、油よりも比重の大きい
異物は、ドレンポートの下の異物捕獲部に入り込んで捕
獲されることを特徴とする油圧ポンプである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】本発明に従えば、鉄片や切粉などの異物を
含んだ油が歯車室に導かれたとき、異物は歯車室の内周
面に沿って案内され、遠心力と重力とによって捕獲部に
捕獲される。捕獲部は歯車室から下方に凹んで設けられ
るので、一旦捕獲されると再び歯車室内に戻ることが防
がれる。このようにして油とともに歯車室内に導かれた
異物は捕獲部で捕獲され、噛合部で異物が噛み込むこと
が防がれ、これによって歯車の歯面が欠けたり、騒音が
発生したりするといったことが防がれる。また、ポンプ
室内のドレン油は隔壁の連通孔を介して歯車室に導かれ
る。歯車室内では2つの歯車が噛合して相互に逆方向に
回転しており、歯車室内の油は各歯車の外周部に沿って
回転方向に流過する。すなわち、噛合部の噛合終わり部
から歯車の回転方向に沿って流れ、噛合始め部に導かれ
る。連通孔よりも流過方向下流側には異物捕獲部が設け
られるので、連通孔を介して油とともに歯車室内に導か
れた異物は異物捕獲部で捕獲され、異物が除去された油
が歯車の噛合部に流れる。このようにして油に含まれる
異物は歯車の噛合部に達する前に捕獲され、歯車への異
物の噛み込みを確実に防ぐことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】請求項3載の本発明は、異物捕獲部の底部
に永久磁石が設けられることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、歯車室
から下方に凹む異物捕獲部が設けられることにより、油
に切粉や鉄片などの異物が含まれていたとしても前記異
物捕獲部で捕獲され、異物が歯車に噛み込むといったこ
とが防がれる。これによって騒音の発生や歯車の歯面の
一部が欠けるといったことが確実に防がれる。またこれ
によって歯車室内の清浄度が保たれる。また、異物捕獲
部よりも上流側の隔壁に連通孔が形成されるので、ポン
プ室から歯車室に一方向に導かれる油は異物捕獲部で異
物が除去された後噛合部に到達する。これによって噛合
部で異物が噛み込むといったことが確実に防がれる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】請求項3記載の本発明によれば、永久磁石
が設けられることにより、切粉や鉄片など鉄系の異物を
異物捕獲部の底部に磁気吸着させ、捕獲した鉄系の異物
が再び歯車室内に戻るといったことがより確実に防がれ
る。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 30 油圧ポンプ 31 ハウジング 39 ポンプ室 40 主回転軸 41 従動回転軸 46 駆動歯車 47 従動歯車 48,110,120,130 歯車室 59 隔壁 80 噛合部 85 ドレンポート 86 タンク 90 異物捕獲部 91 捕獲室 92 プラグ 93 永久磁石片 95 貫通孔 96 連通孔 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月29日(2000.5.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、回転力が入力される主回転軸によって駆動される駆
動ポンプと、前記主回転軸に設けられる駆動歯車に噛合
する従動歯車を介して駆動力が伝達される従動回転軸に
よって駆動される従動ポンプとを有し、駆動ポンプおよ
び従動ポンプが並列にハウジングに収容され、ハウジン
グには駆動歯車および従動歯車が収容される歯車室と、
駆動および従動ポンプが収容されるポンプ室とを仕切る
隔壁が設けられ、駆動および従動ポンプからのドレン油
が歯車の潤滑のために歯車室に導かれる油圧ポンプにお
いて、前記隔壁には、歯車の噛合部よりも歯車の回転方
向下流側で、ポンプ室と歯車室とを連通する連通孔が形
成され、前記歯車室には、前記連通孔よりも歯車の回転
方向下流側にドレンポートが形成され、連通孔からポン
プ室に導かれたドレン油は、歯車の回転によってドレン
ポートから排出され、歯車室の周壁の内周面は、歯車の
外周に沿って形成され、歯車室のドレンポートの下に
は、歯車の回転中心を中心とし、噛合部に対して概ね対
称な位置から、歯車室の内周面に連なり、接線方向に下
方に凹む異物捕獲部が設けられ、歯車外周部の油は、歯
車の回転によって円周方向の流速を持ち、これによって
異物は歯車室の内周面に沿って移動し、下方に凹む異物
捕獲部に入り込んで捕獲されることを特徴とする油圧ポ
ンプである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】請求項2記載の本発明は、歯車室の周壁を
下方に貫通して設けられる貫通孔に、着脱可能にプラグ
が設けられて、前記異物捕獲部の凹所が形成されること
を特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼清 規彰 兵庫県神戸市西区櫨谷町松本234番地 川 崎重工業株式会社西神戸工場内 Fターム(参考) 3H070 AA01 BB04 CC08 DD04 DD91 3H071 AA03 BB02 BB12 CC41 DD42 DD82

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転力が入力される主回転軸によって駆
    動される駆動ポンプと、前記主回転軸に設けられる駆動
    歯車に噛合する従動歯車を介して駆動力が伝達される従
    動回転軸によって駆動される従動ポンプとを有し、駆動
    ポンプおよび従動ポンプが並列にハウジングに収容さ
    れ、ハウジングには駆動歯車および従動歯車が収容され
    る歯車室と、駆動および従動ポンプが収容されるポンプ
    室とを仕切る隔壁が設けられ、駆動および従動ポンプか
    らのドレン油が歯車の潤滑のために歯車室に導かれる油
    圧ポンプにおいて、 歯車の回転により流体が回転移動する方向と同一方向
    で、かつ歯車室の周壁に概ね接する位置に歯車室から下
    方に凹んで設けられ、歯車室内の油に含まれる異物を捕
    獲する捕獲室を有する異物捕獲部がハウジングに設けら
    れることを特徴とする油圧ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記異物捕獲部の底部は着脱可能に設け
    られることを特徴とする請求項1記載の油圧ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記隔壁には、異物捕獲部よりも歯車室
    内の油の流過方向上流側にポンプ室と歯車室とを連通す
    る連通孔が形成されることを特徴とする請求項1または
    2記載の油圧ポンプ。
  4. 【請求項4】 異物捕獲部の底部に永久磁石が設けられ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油
    圧ポンプ。
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