JP2000290516A - ジオキサジン化合物の製造方法 - Google Patents

ジオキサジン化合物の製造方法

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JP2000290516A JP2000064307A JP2000064307A JP2000290516A JP 2000290516 A JP2000290516 A JP 2000290516A JP 2000064307 A JP2000064307 A JP 2000064307A JP 2000064307 A JP2000064307 A JP 2000064307A JP 2000290516 A JP2000290516 A JP 2000290516A
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジオキサジン化合物の新規製造方法。 【解決手段】 閉環剤の存在下での、式(II): 【化1】 (式中、Rは、水素又はC〜Cアルキルである)
の化合物の閉環によるジオキサジンの製造方法であっ
て、反応媒体として、式(III): 【化2】 (式中、nは0〜2の整数であり、そしてRは、nが
0である場合エチルであるか又はnが1若しくは2であ
る場合メチルである)のアリールアルキルエーテル又は
式(III)のアリールアルキルエーテルの混合物を使
用することを含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機着色剤の分野
に属し、ジオキサジン化合物の改良された製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ジオキ
サジン化合物は、価値のある染料及び顔料を製造するた
めに使用される(ウルマンの工業化学百科事典(Ull
mann’s Encyclopediaof Ind
ustrial Chemistry)、第A3巻、第
233頁参照)。これらは、カルバゾールのN−アルキ
ル化、ニトロ化、還元、縮合及び閉環を含む5段階合成
で工業的に製造されている。この合成の最終段階で、式
(II):
【0003】
【化6】 の化合物は、例えば、ベンゼンスルホニルクロリド又は
4−トルエンスルホニルクロリドのような閉環剤を使用
して、ジオキサジン化合物に環化される(DE−A30
10 949)。この閉環のために高温度が必要であ
る。その結果、この閉環のための唯一の適切な反応媒体
は、大気圧下でのその沸点が160℃より高い不活性溶
媒である。この種類の提案されている溶媒には、ハロゲ
ン化芳香族溶媒、特にo−ジクロロベンゼン;ニトロベ
ンゼン;キノリンのような極性非プロトン性溶媒;並び
にハロゲン化モノアルキル−、ジアルキル−及びトリア
ルキルベンゼン、アルキルナフタレン並びにアルカン及
びアルケンも含まれていた。これらの反応媒体の中で、
ジオキサジン化合物の工業的製造のために今日まで確立
されるようになってきた唯一のものは、o−ジクロロベ
ンゼンである。それは、この溶媒が技術的及び経済的の
両面で多数の利点をもたらすからである。o−ジクロロ
ベンゼンの顕著な利点は、この反応媒体中で達成できる
全ての段階での高収率並びに容易な相分離及び中間体を
分離することなくまた溶媒を変更することなく得られる
作業可能性である。この種の方法によって、技術的に単
純で且つ経済的に有利な手段でジオキサジン化合物を製
造することが可能になる。しかしながら、他の塩素化芳
香族溶媒と同様に、o−ジクロロベンゼンは、製造廃水
にAOXが含有されること及び高い反応温度で、毒性が
あって環境的に有害な物質が微量生成され、製造回路内
の再生溶媒中に蓄積し、そして製品中に検出され得るこ
との欠点を有する。
【0004】それで、重要性を増しつつある環境的関心
事として、合成の全段階に亘って実施するために有利で
ある、即ち、中間体の如何なる単離も又は溶媒の変更も
必要としないが、o−ジクロロベンゼンを使用すること
とは違って、環境的に問題のない製造方法についての必
要性が生じた。
【0005】今日まで提案されたハロゲン非含有反応媒
体は、ジオキサジン化合物の工業的製造方法でそれを使
用することを妨害する欠点を有する。キノリン及びジメ
チルホルムアミド(JP−A−56−135556)の
ような極性非プロトン性溶媒は、水中に可溶性である点
でo−ジクロロベンゼンとは異なり、合成の全ての反応
段階のための反応媒体として不適切である。更に、これ
らの溶媒中では、中間体を単離しないで合成を行うこと
ができない。これらの溶媒を使用するとき、閉環の前に
縮合生成物を単離し、そして実質的に無水の操作を可能
にし、許容される収率を得るために、反応媒体を変更す
ることが必要である。その結果、これらの溶媒を使用し
てジオキサジン化合物を製造することは技術的に複雑で
あり、経済的ではない。
【0006】モノアルキル−、ジアルキル−及びトリア
ルキルベンゼン並びにアルキルナフタレン(JP−A−
7−331097)並びに同様にアルカン及びアルケン
(JP−A−7−331098)は、ジオキサジン化合
物の技術的及び経済的製造に関して欠点を有する。例え
ば、予備段階において、o−ジクロロベンゼンに比較し
た、これらの溶媒中の中間体、副生物及びクロラニルの
劣った溶解度によって、実質的に大きい反応体積を使用
することが必要になる。更に、比較的大きい容器内で、
相を分離しなくてはならない。これによって、o−クロ
ロベンゼン内で作業するときよりも顕著に劣った空間収
率になる。更に、これらの溶媒を使用することによって
相分離問題が起こり、長い製造時間及びそうして劣った
時間収率になる。中間体を単離することなく合成を行う
場合、これらの溶媒中の、過剰のクロラニル及び合成の
終わりに蓄積された副生物の劣った溶解度は、更に深刻
な欠点である。更に、濾過によるジオキサジン化合物の
単離に続いて、そうしないと性能特性を悪くする副生物
及び未反応の出発物質から、生成物を完全に分離するた
めに、ジオキサン化合物を、よりよい溶解力を有する有
機溶媒で洗浄しなくてはならない。生成物結晶は通常、
反応媒体としてo−ジクロロベンゼンを使用した時より
も実質的に小さく、劣った形態のものであり、この理由
のために、追加の極性溶媒による必須の洗浄の過程で、
濾過形態における激烈な劣化が起こるであろう。更に、
第二有機溶媒での操作は、追加の技術的損失を示す。こ
れらのハロゲン非含有溶媒中で達成可能な閉環収率は、
僅かなものに過ぎない。これらの欠点のために、上記の
提案されたハロゲン非含有溶媒はまた、ジオキサジン化
合物の工業的製造のために今日まで好ましいとされてき
たo−ジクロロベンゼンを置き換えることができなかっ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、160
℃以上で沸騰するある種のアリールアルキルエーテル
が、ジオキサジン化合物の完全合成のための反応媒体と
して特に適していることが見出された。
【0008】従って、本発明は、閉環剤の存在下での、
式(II):
【0009】
【化7】 (式中、Rは、水素又はC〜Cアルキルである)
の化合物の閉環によるジオキサジンの製造方法であっ
て、反応媒体として、式(III):
【0010】
【化8】 (式中、nは0〜2の整数であり、そしてRは、nが
0である場合エチルであるか又はnが1若しくは2であ
る場合メチルである)のアリールアルキルエーテル又は
式(III)のアリールアルキルエーテルの混合物を使
用することを含む方法を提供する。
【0011】好ましいものは、n=0でありR=エチ
ルであるもの(フェネトール)及びn=1でありR
メチルであるものである。メチル基は好ましくは、エー
テル官能基に対してm又はp位に位置している。特に好
ましいものは、p−クレジルメチルエーテル(4−メチ
ルアニソール)である。
【0012】C〜CアルキルであるRは、直鎖又
は分枝鎖であってよく、例えば、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチ
ル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル又はオクチルであってよい。好ましいもの
は、メチル、エチル又はプロピル、特にエチルである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の方法によって生成される
ジオキサジン化合物は、基本的に、式(a)、(b)又
は(c)の構造を有するか又はこれらの混合物であって
よい。
【0014】
【化9】
【0015】
【化10】 このアリールアルキルエーテルは、式(II)の化合物
の重量基準の量の、3〜20倍、好ましくは5〜15倍
の量で使用されるのが望ましい。
【0016】本発明の方法で使用することができる閉環
剤の例は、ベンゼンスルホニルクロリド、4−トルエン
スルホニルクロリド、ニトロ若しくはクロロ置換ベンゼ
ンスルホニルクロリド、クロラニル及びピリジンN−オ
キシドである。好ましい閉環剤は、ベンゼンスルホニル
クロリド又は4−トルエンスルホニルクロリドである。
【0017】ベンゼンスルホニルクロリド又は置換ベン
ゼンスルホニルクロリドは、式(II)の化合物の1モ
ル当たり、好ましくは0.5〜2.0モル、特に好まし
くは1.0〜1.5モルの量で使用される。ピリジンN
−オキシドは、式(II)の化合物の1モル当たり、好
ましくは1〜3モル、特に1.2〜2.5モルの量で添
加される。クロラニルは、式(II)の化合物基準で、
好ましくは5〜50モル%、特に10〜40モル%の量
で添加される。
【0018】反応温度は、140〜200℃、好ましく
は160〜190℃の範囲内に設定されるのが望まし
い。この反応は、大気圧下、大気圧より上又は減圧下で
行うことができる。大気圧下での反応が好ましい。この
反応は一般的に、1〜10時間を要する。好ましくは、
3〜7時間の反応時間である。
【0019】高い純度の形態でジオキサジン化合物を製
造するために、閉環から熱い反応混合物(該混合物は、
本発明のアリールアルキルエーテルを含有している)を
濾過し、濾過ケークを好ましくは熱いアリールアルキル
エーテルで洗浄することで十分である。純粋の生成物
が、容易に濾過できる形態で且つ高収率で得られる。
【0020】例えば、反応の終わりに、反応混合物をア
リールアルキルエーテルで希釈し、熱い内に、好ましく
は100〜150℃で濾過することができる。粗製生成
物の得られたペーストを、好ましくは熱いアリールアル
キルエーテルで洗浄し、次いで、例えば、不活性ガスを
吹き付ける手段によって、主要量の付着しているアリー
ルアルキルエーテルから分離する。アリールアルキルエ
ーテルの残りは、スチーム蒸留又は乾燥の手段により完
全に除去することができる。水溶性副生物を除去するた
めに、一般的に生成物を水中に懸濁させ、洗浄し、乾燥
させる。
【0021】式(II)の化合物はまた、式(IV):
【0022】
【化11】 (式中、Rは、前記定義された通りである)の3−ア
ミノ−N−アルキルカルバゾールをクロラニルと、本発
明の1種又は2種以上のアリールアルキルエーテル中
で、好ましくは、例えば酢酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム又は炭酸ナトリウムのような酸結合剤の存在下で
縮合させることによって製造することもできる。クロラ
ニルとの縮合のために、アリールアルキルエーテル中で
の3−ニトロ−N−アルキルカルバゾールの還元に続い
て得られるような、アリールアルキルエーテル中の式
(IV)の3−アミノ−N−アルキルカルバゾールの溶
液を使用することも可能である。
【0023】この方法によって得られる式(II)の化
合物は、更に、単離することなく、得られるアリールア
ルキルエーテル中の懸濁液の形態で反応させて、ジオキ
サジンを得ることができる。
【0024】それで、本発明は、式(IV):
【0025】
【化12】 (式中、Rは、水素又はC〜Cアルキルである)
の3−アミノ−N−アルキルカルバゾールを、式(II
I)のアリールアルキルエーテル中で、クロラニルと縮
合させて、式(II)の化合物を得、続いて閉環剤の存
在下で閉環して、ジオキサジンを得ることによるジオキ
サジンの製造方法を提供する。使用する閉環剤は、前記
のものの何れであってもよい。この縮合工程は、20〜
90℃の温度で行うことができる。クロラニルの量は、
好ましくは使用する3−アミノ−N−アルキルカルバゾ
ール1モル当たり0.6〜0.9モルである。特別の利
点は、式(II)の縮合生成物を単離する必要がないこ
と及び全ての反応工程を本発明のアリールアルキルエー
テル中で実施することができることである。
【0026】ジオキサジン化合物の合成のためのこのア
リールアルキルエーテルの顕著な適切性は、このアリー
ルアルキルエーテルが、例えば、空いているo−若しく
はp−位で容易にニトロ化され及び/又は酸の存在下で
エーテル開裂を受ける反応性化合物である(例えば、B
eilstein、第6巻、第三補遺、第1385頁参
照)ので、予測できなかった。驚くべきことに、3−ニ
トロ−N−アルキルカルバゾールの高収率になるニトロ
化条件下で、アリールアルキルエーテルの顕著なニトロ
化もエーテル結合の顕著な開裂もないことが見出され
た。同様に、酸生成性閉環剤を使用して起こる閉環反応
の過程で、本発明のアリールアルキルエーテルの顕著な
エーテル開裂がない。アルキルベンゼン、アルキルナフ
タレン、アルカン及びアルケンに比較して、本発明のア
リールアルキルエーテルは、この合成の出発物質、中間
体及び副生物のための良好な溶解力を有し、それで非常
に良好な空時収率が可能である。
【0027】
【実施例】下記の実施例は、本発明の方法を例示する機
能を果たす。
【0028】実施例1 KPGガラスパドル撹拌機、滴下漏斗、温度計、蒸留ブ
リッジ及び油浴を有する0.5リットルの四つ口フラス
コの中で、41.6gの2,5−ジクロロ−3,6−ビ
ス(9−エチル−3−カルバゾリルアミノ)−1,4−
ベンゾキノンを、300gの4−メチルアニソール中に
懸濁させる。この懸濁液を165℃に加熱し、18.3
gのベンゼンスルホニルクロリドを、165℃で15分
間かけて滴下により添加する。続いて、この混合物を沸
騰温度まで1時間加熱する。続いて、これを5時間蒸留
しながら撹拌する。約100mLを留去させる。この反
応混合物を150℃まで冷却し、濾過する。濾過ケーク
を250gの150℃の熱4−メチルアニソールで洗浄
し、100℃で真空中で乾燥させる。これによって、3
7.8gのジオキサジン化合物(理論値の91.6%)
が得られる。この生成物の高純度は、元素分析、IR吸
収スペクトル、質量スペクトル、X線回折図及び性能特
性から明らかである。
【0029】実施例2及び3 それぞれ、3−メチルアニソール及びフェネトールを、
4−メチルアニソールの代わりに使用することが異なる
のみで、実施例1の手順を繰り返す。ジオキサジン化合
物が、下記の収率で得られる。
【0030】
【表1】
【0031】比較例1 o−ジクロロベンゼンを4−メチルアニソールの代わり
に使用することが異なるのみで、実施例1の手順を繰り
返す。34.8gのジオキサジン化合物が得られる(理
論値の84.3%)。
【0032】実施例4 撹拌機、滴下漏斗、温度計、蒸留ブリッジ及び油浴を有
する1リットルの四つ口フラスコに、429.3gの4
−メチルアニソール中の3−アミノ−9−エチルカルバ
ゾールの14.7%強度溶液を装入する。この溶液は、
4−メチルアニソール中で対応するニトロ化合物を還元
し、続いて撹拌抽出し、洗浄し、そして有機相を分離す
ることによって得られた。50gの4−メチルアニソー
ルを添加する。40gのクロラニル及び16gの炭酸ナ
トリウムを計量添加した後、この混合物を30〜65℃
で、3−アミノ−9−エチルカルバゾールが、TLC中
でもはや見られなくなるまで撹拌する。200gの4−
メチルアニソールを添加し、165℃で加熱することに
よって反応の水を留去し、37gのベンゼンスルホニル
クロリドを165℃で15分間かけて滴下により添加
し、そして反応混合物を沸騰温度まで1時間加熱する。
続いて、蒸留しながら撹拌を4時間行う。約200mL
を留去させる。その後、フラスコの内容物を150℃ま
で冷却し、濾過する。濾過の速度は非常に速い。濾過ケ
ークを500gの150℃の熱4−メチルアニソールで
洗浄し、吹き付け乾燥し、水中で撹拌することによって
抽出する。スチームを使用する4−メチルアニソールの
蒸留除去に続いて、生成物を濾過し、水で洗浄し、乾燥
させる。これによって、79.7gのジオキサジン化合
物(理論値の90.1%)が得られる。この生成物の高
純度は、元素分析、IR吸収スペクトル、質量スペクト
ル、X線回折図及び性能特性から明らかである。
【0033】比較例2 o−ジクロロベンゼンを4−メチルアニソールの代わり
に使用することが異なるのみで、実施例4の手順を繰り
返す。74.0gのジオキサジン化合物が得られる(理
論値の83.7%)。
【0034】使用例1 その体積の90%まで、1400部の円筒形粉砕媒体
(サイルペブス(Cylpebs)(登録商標)、直径
12mm、メーカー:グロー社(Groh Gmb
H)、Hof)を充填したプラスチック製容器に、2
2.5部の上記実施例の一つに従って製造したジオキサ
ジン化合物及び7.5部の無水硫酸ナトリウムを連続し
て装入する。この混合物を、振動ミル(モデルビブラト
ム(Vibratom);メーカー:ジープテクニーク
・ミュールハイム社(Siebtechnik Muh
lheim))上で振盪させながら4時間微細に粉砕す
る。次いで、粉砕した生成物を、ふるい分けによって粉
砕媒体から除去する。25.9部の粉砕された生成物が
得られる。37.5部のイソブタノール(85%)を撹
拌容器の中に入れ、2.5部の98%強度ギ酸及び0.
38部のアルキルフェノールポリグリコールエーテル硫
酸のナトリウム塩を、続けて添加する。次いで、25部
の上記の粉砕した生成物を導入し、この混合物を20〜
25℃で20時間撹拌する。この間に、別の50部の8
5%イソブタノールを添加する。次に、150部の水を
添加し、この混合物を沸点で5時間加熱し、ブリッジで
100℃で加熱することによって、イソブタノールを共
沸的に留去する。この混合物を60℃まで冷却した後、
吸引によって顔料を濾別し、中性で塩が含有されなくな
るまで水で洗浄し、80℃で乾燥させる。
【0035】これによって、アルキド−メラミン樹脂ワ
ニス内で、赤い色調を有し、高い純度を有する透明で、
強く着色したすみれ色の上塗りを与える顔料18.6部
が得られる。上塗りに対する堅牢性は優れている。ニト
ロセルロースグラビア印刷において、高い純度を有する
透明で、強く着色したプリントが得られる。
【0036】使用例2 その体積の90%まで、1400部の円筒形粉砕媒体
(サイルペブス(登録商標)、直径12mm、メーカ
ー:グロー社、Hof)を充填したプラスチック製容器
に、30部の上記実施例の一つに従って製造したジオキ
サジン化合物を装入する。この粗製顔料を、振動ミル
(モデルビブラトム;メーカー:ジープテクニーク・ミ
ュールハイム社)上で振盪させながら4時間微細に粉砕
する。次いで、粉砕した生成物を、ふるい分けによって
粉砕媒体から除去する。25.9部の粉砕された生成物
が得られる。37.5部のイソブタノール(85%)を
撹拌容器の中に入れ、1.25部の98%強度ギ酸を添
加する。次いで、25部の上記の粉砕した生成物を導入
し、この混合物を20〜25℃で20時間撹拌する。こ
の間に、別の50部の85%イソブタノールを添加す
る。次に、150部の水を添加し、ブリッジで100℃
で加熱することによって、イソブタノールを共沸的に留
去する。この混合物を60℃まで冷却した後、吸引によ
って顔料を濾別し、中性になるまで水で洗浄し、80℃
で乾燥させる。これによって、PVC内で、透明で、強
く着色したすみれ色の色合いを与える顔料24.2部が
得られる。ブリードに対する堅牢性は非常に良好であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペーター・ケムプター ドイツ国、65812・バート・ゾーデン、ド ロツセルベーク・11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉環剤の存在下での、式(II): 【化1】 (式中、Rは、水素又はC〜Cアルキルである)
    の化合物の閉環によるジオキサジンの製造方法であっ
    て、反応媒体として、式(III): 【化2】 (式中、nは0〜2の整数であり、そしてRは、nが
    0である場合エチルであるか又はnが1若しくは2であ
    る場合メチルである)のアリールアルキルエーテル又は
    式(III)のアリールアルキルエーテルの混合物を使
    用することを含む方法。
  2. 【請求項2】 式(IV): 【化3】 (式中、Rは、水素又はC〜Cアルキルである)
    の3−アミノ−N−アルキルカルバゾールをクロラニル
    と縮合させて、式(II): 【化4】 の縮合生成物を得、続いてジオキサジンに閉環すること
    によるジオキサジンの製造方法であって、この縮合及び
    閉環を、式(III): 【化5】 (式中、nは0〜2の整数であり、そしてRは、nが
    0である場合エチルであるか又はnが1若しくは2であ
    る場合メチルである)のアリールアルキルエーテル又は
    式(III)のアリールアルキルエーテルの混合物中で
    実施することを含む方法。
  3. 【請求項3】 Rが、メチル、エチル又はプロピルで
    ある、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(II)の化合物を単離しない、請求
    項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 式(III)のアリールアルキルエーテ
    ルが、フェネトール、3−メチルアニソール又は4−メ
    チルアニソールである、請求項1〜4の何れか1項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 式(III)の1種若しくは複数種のア
    リールアルキルエーテルを、式(II)の化合物の重量
    基準の量の、3〜20倍、好ましくは5〜15倍の量で
    使用する、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 閉環を、140〜200℃、好ましくは
    160〜190℃の温度で実施する、請求項1〜6の何
    れか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 閉環剤が、ベンゼンスルホニルクロリ
    ド、4−トルエンスルホニルクロリド、ニトロ若しくは
    クロロ置換ベンゼンスルホニルクロリド、クロラニル又
    はピリジンN−オキシドである、請求項1〜7の何れか
    1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 閉環の終了の後で、反応混合物を100
    〜150℃の温度で濾過する、請求項1〜8の何れか1
    項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 得られた濾過ケークを、式(III)
    のアリールアルキルエーテルで洗浄する、請求項9に記
    載の方法。
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