JPH10182653A - ジオキサジン化合物の製造方法 - Google Patents

ジオキサジン化合物の製造方法

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JPH10182653A
JPH10182653A JP9287400A JP28740097A JPH10182653A JP H10182653 A JPH10182653 A JP H10182653A JP 9287400 A JP9287400 A JP 9287400A JP 28740097 A JP28740097 A JP 28740097A JP H10182653 A JPH10182653 A JP H10182653A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D498/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D498/22Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains four or more hetero rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B19/00Oxazine dyes
    • C09B19/02Bisoxazines prepared from aminoquinones

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、水素または(C1-C8)-アルキルを意味す
る)で表されるジオキサジン誘導体を製造する方法を提
供する。 【解決手段】 閉環助剤の存在下に下記一般式(II) 【化2】 で表される化合物を閉環する際に、閉環助剤としてN-ヘ
タレンN-オキサイドを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下記一般式(I)
【0002】
【化9】
【0003】で示されるジオキサジン化合物の改善され
た製造方法に関する。
【0004】
【従来の技術】これらのジオキサジン化合物は、価値あ
る染料および顔料を製造するために使用され(Ullmann'
s Encyclopedia of Industrial Chemistry, Vol. A3,
p. 233参照)、そして例えば閉環助剤としてベンゼンス
ルホニルクロライドまたは4-トルエンスルホニルクロラ
イドを使用した下記一般式(II)
【0005】
【化10】
【0006】で示される化合物の閉環により工業的に製
造することができる(米国特許第4 345 074 号明細書参
照)。その他の推奨される閉環助剤は、ベンゼン環上に
求電子置換基を有するベンゼンスルホニルクロライドで
ある(特開平7-145327号公報参照)。相間移動触媒(特
開昭56-141355 号公報参照)または有機塩基(特開平6-
179682号公報参照)の存在下に閉環を実施することによ
り収率を改善できることが知られている。減圧下での閉
環もすでに開示されている(特開平5-43808 号公報参
照)。上記した文献において、得られる収率は、最高で
理論値の87%である(特開平5-43808 号公報の実施例1
および3参照)。使用される閉環助剤がベンゼンスルホ
ニルクロライドまたはその誘導体である全ての方法の欠
点は、閉環助剤から大量の廃棄物が生じる点にある。達
成できる収率は依然として低いので、廃棄物の量はさら
に増加する。資源を保存しそして環境に対する影響を軽
減するという観点からの要求が以前からあった。例え
ば、特開昭62-192385 号公報では、この目的のための閉
環助剤として、回収できるヘテロ環式アミンが提唱され
ている。いくつかの廃棄物は、この結果として避けられ
るが、この方法で製造される生成物は、一般式(I) から
計算される量よりも実質的に少量の塩素しか含有しな
い。さらに、求められる値まで収率を上昇させることは
できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、以下の基準を満足した、一般式(I) で表されるジオ
キサジン化合物を製造するための閉環方法を提供するこ
とにある:廃棄物を生じない閉環助剤を使用して閉環を
実施すること、そして非常に容易に濾過できる形態で生
成物を製造し、そして最後に高い色強度(tinctorial st
rength) 、純粋な赤い色調および非常に良好な堅牢特性
を有する顔料を与えること。
【0008】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、ベンゼ
ンスルホニルクロライドまたはトルエンスルホニルクロ
ライドの代わりにN-ヘタレン(hetarene)N-オキサイドを
閉環助剤として使用した場合に、上記した基準を満足し
て一般式(I) のジオキサジン化合物を製造できることが
見出された。
【0009】従って、本発明は、下記一般式(I)
【0010】
【化11】
【0011】(式中、R1は、水素または(C1-C8)-アルキ
ルを意味する)で表されるジオキサジン誘導体を製造す
るに当たり、閉環助剤の存在下に下記一般式(II)
【0012】
【化12】
【0013】で表される化合物を閉環することによって
行う方法において、使用される閉環助剤がN-ヘタレンN-
オキサイドであることからなる上記方法に関する。(C1-
C8)-アルキルであるR1は、直鎖状または分岐鎖状であ
り、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピ
ル、n-ブチル、第二ブチル、イソブチル、第三ブチル、
ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチルであって
もよいが、エチルが好ましい。
【0014】好適なヘタレンN-オキサイドの例は、下記
一般式(III)
【0015】
【化13】
【0016】(式中、R2、R3、R4およびR5は、互いに無
関係に、水素、(C1-C4)-アルキル、塩素またはシアノを
意味する)で表される化合物、下記一般式(IV)または(I
Va)
【0017】
【化14】
【0018】(式中、R6、R7、R8およびR9は、互いに無
関係に、水素または(C1-C4)-アルキルを意味する)で表
される化合物および下記一般式(V)
【0019】
【化15】
【0020】(式中、R10 およびR11 は、互いに無関係
に、水素または(C1-C4)-アルキルを意味する)で表され
る化合物である。(C1-C4)-アルキルであるR2からR
11 は、直鎖状または分岐鎖状であり、例えばメチル、
エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、第二ブ
チル、イソブチルまたは第三ブチルであってもよい。
【0021】特に好ましいヘタレンN-オキサイドは、安
価でありそして工業的規模で容易に製造できるものであ
る。例えば、ピリジンN-オキサイドおよび種々のピコリ
ンのN-オキサイドである。ピリジンN-オキサイドが特に
好ましい。このN-ヘタレンN-オキサイドは、閉環反応に
おいて還元され、N-ヘタレンと水を生じる。生じるN-ヘ
タレンが反応温度未満で沸騰する場合には、反応の際に
反応混合物から留去し、そして公知の方法で再び酸化し
てN-ヘタレンN-オキサイドとすることができる(米国特
許第3,826,746 号明細書、同第4,504,666 号明細書およ
びヨーロッパ特許出願公開第A 224662号明細書参照)。
【0022】このN-ヘタレンN-オキサイドは、純粋な形
態で、または混合物として、または不活性有機溶媒中ま
たは水中の溶液として使用することができる。添加され
るN-ヘタレンN-オキサイドの量は、広範囲に変化しても
よい。N-ヘタレンN-オキサイドは、好ましくは1モルの
一般式(II)の化合物を基準として、1〜3モルの量で添
加される。1モルの一般式(II)の化合物を基準として、
1.2 〜2.5 モルの量が特に好ましい。
【0023】本発明による方法をキノンの存在下に実施
した場合には、一般式(I) の化合物の収率をほぼ理論値
まで上昇させることができることが見出された。従っ
て、本発明による方法の好ましい態様では、閉環反応
は、キノン化合物の存在下に実施される。使用されるキ
ノン化合物は、脱水素剤として文献に記載されているど
のようなキノンでもよい。安価で、工業的規模で容易に
製造できるキノンが好ましい。p-ベンゾキノンが特に好
ましく、クロラニルが殊に好ましい。添加されるキノン
の量は、広範囲に変化してもよい。大量に用いても反応
に有害ではないが、廃棄物の量を低く抑えるために比較
的少量で添加される。このキノンは、一般式(II)の化合
物を基準として、5〜50モル%の量で使用することが好
ましい。10〜40モル%の量でキノンを使用することが特
に好ましい。
【0024】本発明による閉環反応は、好ましくは150
〜200 ℃の温度で実施される。好適な反応媒体は、高い
沸点を有する不活性有機溶媒である。好適な溶媒の例
は、アルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、アルキル
ナフタレン、アルカン、アルケン、o-ジクロロベンゼ
ン、m-ジクロロベンゼンおよびp-ジクロロベンゼンであ
る。好ましい反応媒体は、o-ジクロロベンゼンである。
この反応は、減圧下に実施することも可能である。反応
の速度は、ベンゼンスルホニルクロライドを使用した通
常の閉環に匹敵する。例えば、沸騰したo-ジクロロベン
ゼン中で、最大で3時間の後に、閉環は実質的に終了す
る。
【0025】反応時間の終点において、反応混合物は、
通常熱いままで濾過され、そして得られるペーストを熱
い溶媒で洗浄し、そして乾燥する。少量で生じる水溶性
の副生成物を取り除くために、この生成物を通常水で抽
出する。一般式(II)の化合物は、例えばそれ自体公知の
方法で、不活性有機溶媒中で下記一般式(VI)
【0026】
【化16】
【0027】(式中、R1は、上記した意味である)で表
される3-アミノ-N- アルキルカルバゾールとクロラニル
とを縮合させることにより製造することができる。使用
することのできる不活性有機溶媒の例は、アルキルベン
ゼン、ジアルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アル
カンおよびアルケンである(特開平7-331097号公報、お
よび特開平7-331098号公報参照)。
【0028】この方法により得られる一般式(II)の化合
物は、得られる懸濁液の状態で、すなわち単離しない
で、直接本発明による閉環反応に使用することができ
る。過剰のクロラニルを用いて縮合反応を実施する場合
には、閉環反応にさらにキノンを添加する必要はない。
本発明は、さらに下記一般式(I)
【0029】
【化17】
【0030】(式中、R1は、水素または(C1-C8)-アルキ
ルを意味する)で表されるジオキサジン誘導体を製造す
るに当たり、不活性有機溶媒中で下記一般式(VI)
【0031】
【化18】
【0032】(式中、R1は、上記した意味である)で表
される3-アミノ-N- アルキルカルバゾールとクロラニル
とを縮合させることによって下記一般式(II)
【0033】
【化19】
【0034】で表される縮合生成物を得、次いでこれを
閉環助剤の存在下に閉環して一般式(I) の化合物とする
方法において、使用される閉環助剤がN-ヘタレンN-オキ
サイドであることからなる上記方法に関する。使用する
ことのできる不活性有機溶媒の例は、アルキルベンゼ
ン、ジアルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アルカ
ンおよびアルケンである。なかでも、o-ジクロロベンゼ
ンが好ましい。
【0035】クロラニルは、好ましくは一般式(VI)の化
合物1モルに対して0.50〜0.75モル、特に好ましくは0.
55〜0.65モルの量で使用される。
【0036】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1 41.6g の2,5-ジクロロ-3,6- ビス(9-エチル-3- カルバ
ゾリルアミノ)-1,4-ベンゾキノンを、精密ガラスパド
ル撹拌器、滴下漏斗、温度計、蒸留橋および油浴を備え
た500mL の四口フラスコ中で390gのo-ジクロロベンゼン
中で撹拌する。この混合物を沸点まで加熱する。次い
で、15g のo-ジクロロベンゼン中の15g のピリジンN-オ
キサイドの溶液を、撹拌および蒸留とともに、30分かけ
て滴下して加える。次いで、この混合物をさらに蒸留し
ながら3時間撹拌する。全体で約100mL が留去される。
この反応混合物を、熱いままで濾過する。ペーストを、
500gの熱いo-ジクロロベンゼンで洗浄し、そして100 ℃
で減圧下に乾燥する。乾燥した材料を、約60℃で500gの
水中で撹拌し、濾過し、そして水で洗浄する。乾燥する
ことによって、33.6g の一般式(I) においてR1がエチル
基であるジオキサジン化合物が得られる(理論値の81.3
%)。化合物の特定は、IR吸収スペクトル、X線回折、
顔料としてのテストおよび元素分析により確認された。 実施例2 41.6g の2,5-ジクロロ-3,6- ビス(9-エチル-3- カルバ
ゾリルアミノ)-1,4-ベンゾキノンを、精密ガラスパド
ル撹拌器、滴下漏斗、温度計、蒸留橋および油浴を備え
た500mL の四口フラスコ中で390gのo-ジクロロベンゼン
中で撹拌する。5.7gのクロラニルを添加し、この混合物
を沸点まで加熱する。12g のo-ジクロロベンゼン中の1
2.0g のピリジンN-オキサイドの溶液を、撹拌および蒸
留とともに、15分かけて滴下して加える。次いで、この
混合物をさらに蒸留しながら3時間撹拌する。全体で約
100mL が留去される。この反応混合物を、熱いままで濾
過する。ペーストを、500gの熱いo-ジクロロベンゼンで
洗浄し、そして100 ℃で減圧下に乾燥する。乾燥した材
料を、約60℃で500gの水中で撹拌し、濾過し、そして水
で洗浄する。乾燥することによって、40.7g の一般式
(I) においてR1がエチル基であるジオキサジン化合物が
得られる(理論値の98.5%)。化合物の特定は、IR吸収
スペクトル、X線回折、顔料としてのテストおよび元素
分析により確認された。 実施例3〜7 実施例2を繰り返すが、ピリジンN-オキサイドおよび/
またはクロラニルの代わりに、その他のN-ヘタレンN-オ
キサイドまたはその他のキノン化合物を使用する。
【0037】一般式(I) においてR1がエチル基であるジ
オキサジン化合物の収率は、以下の表1に示す。 比較例1(通常の方法) 41.6g の2,5-ジクロロ-3,6- ビス(9-エチル-3- カルバ
ゾリルアミノ)-1,4-ベンゾキノンを、精密ガラスパド
ル撹拌器、温度計、蒸留橋および油浴を備えた500mL の
四口フラスコ中で390gのo-ジクロロベンゼン中で撹拌す
る。17g のベンゼンスルホニルクロライドを添加し、こ
の混合物を沸点まで加熱する。次いで、この混合物を蒸
留しながら3時間撹拌する。全体で約100mL が留去され
る。この反応混合物を、熱いままで濾過する。ペースト
を、500gの熱いo-ジクロロベンゼンで洗浄し、そして10
0 ℃で減圧下に乾燥する。乾燥した材料を、約60℃で50
0gの水中で撹拌し、濾過し、そして水で洗浄する。乾燥
することによって、34.7gの一般式(I) においてR1がエ
チル基であるジオキサジン化合物が得られる(理論値の
84.0%)。 実施例8 o-ジクロロベンゼン中の3-アミノ-9- エチルカルバゾー
ルの7.5 %の工業品質の溶液840gを、精密ガラスパドル
撹拌器、滴下漏斗、温度計、蒸留装置および油浴を備え
た1000mLの四口フラスコに導入する。39g のクロラニル
および16g のソーダを添加し、次いでこの混合物を30〜
65℃で、3-アミノ-9- エチルカルバゾールがTLC で検出
されなくなるまで撹拌する。160 ℃に加熱することによ
って反応水を留去し、そしてこの混合物をさらに沸点で
加熱する。32g のo-ジクロロベンゼン中の32g のピリジ
ンN-オキサイドの溶液を、撹拌および蒸留とともに、30
分かけて滴下して加える。次いで、この混合物をさらに
蒸留しながら3時間撹拌する。全体で約250mL が留去さ
れる。この反応混合物を、熱いままで濾過する。ペース
トを、1000g のo-ジクロロベンゼンで洗浄し、そして10
0 ℃で減圧下に乾燥する。乾燥した材料を、約60℃で10
00g の水中で撹拌し、濾過し、そして水で洗浄する。乾
燥することによって、73.3g の一般式(I) においてR1
エチル基であるジオキサジン化合物が得られる(理論値
の82.9%)。化合物の特定は、IR吸収スペクトル、X線
回折、顔料としてのテストおよび元素分析により確認さ
れた。 実施例9 o-ジクロロベンゼン中の3-アミノ-9- エチルカルバゾー
ルの7.5 %の工業品質の溶液840gを、精密ガラスパドル
撹拌器、滴下漏斗、温度計、蒸留装置および油浴を備え
た1000mLの四口フラスコに導入する。39g のクロラニル
および16g のソーダを添加し、次いでこの混合物を30〜
65℃で、3-アミノ-9- エチルカルバゾールがTLC で検出
されなくなるまで撹拌する。160 ℃に加熱することによ
って反応水を留去し、4.5gのクロラニルを添加し、そし
てこの混合物を沸点まで加熱する。25g のo-ジクロロベ
ンゼン中の25g のピリジンN-オキサイドの溶液を、撹拌
および蒸留とともに、30分かけて滴下して加える。次い
で、この混合物をさらに蒸留しながら3時間撹拌する。
全体で約250mL が留去される。この反応混合物を、熱い
ままで濾過する。ペーストを、1000g の熱いo-ジクロロ
ベンゼンで洗浄し、そして100 ℃で減圧下に乾燥する。
乾燥した材料を、約60℃で1000g の水中で撹拌し、濾過
し、そして水で洗浄する。乾燥することによって、79.1
g の一般式(I) においてR1がエチル基であるジオキサジ
ン化合物が得られる(理論値の89.4%)。化合物の特定
は、IR吸収スペクトル、X線回折、顔料としてのテスト
および元素分析により確認された。 実施例10 実施例9を繰り返すが、9gのクロラニルを混合物に添加
する点でのみ異なる。86.1g の一般式(I) においてR1
エチル基であるジオキサジン化合物が得られる(理論値
の97.4%)。化合物の特定は、IR吸収スペクトル、X線
回折、顔料としてのテストおよび元素分析により確認さ
れた。 実施例11 o-ジクロロベンゼン中の3-アミノ-9- エチルカルバゾー
ルの7.5 %の工業品質の溶液840gを、精密ガラスパドル
撹拌器、滴下漏斗、温度計、蒸留装置および油浴を備え
た1000mLの四口フラスコに導入する。39g のクロラニル
および16g のソーダを添加し、次いでこの混合物を30〜
65℃で、3-アミノ-9- エチルカルバゾールがTLC で検出
されなくなるまで撹拌する。160 ℃に加熱することによ
って反応水を留去し、そして9gのクロラニルおよび25g
のピリジンN-オキサイドを添加する。この混合物をさら
に沸点まで加熱する。1時間で210mL が留去される。21
0mL のo-ジクロロベンゼンを2時間かけて滴下して加
え、同時に210mL を留去する。この混合物を、熱いまま
で濾過する。ペーストを、1000g の熱いo-ジクロロベン
ゼンで洗浄し、そして100 ℃で減圧下に乾燥する。乾燥
した材料を、約60℃で1000g の水中で撹拌し、濾過し、
そして水で洗浄する。乾燥することによって、84.5g の
一般式(I) においてR1がエチル基であるジオキサジン化
合物が得られる(理論値の95.5%)。化合物の特定は、
IR吸収スペクトル、X線回折、顔料としてのテストおよ
び元素分析により確認された。 実施例12 o-ジクロロベンゼン中の3-アミノ-9- エチルカルバゾー
ルの7.5 %の工業品質の溶液840gを、精密ガラスパドル
撹拌器、滴下漏斗、温度計、蒸留装置および油浴を備え
た1000mLの四口フラスコに導入する。39g のクロラニル
および16g のソーダを添加し、次いでこの混合物を30〜
65℃で、3-アミノ-9- エチルカルバゾールがTLC で検出
されなくなるまで撹拌する。160 ℃に加熱することによ
って反応水を留去し、次いで4.5gのp-ベンゾキノンを添
加し、そしてこの混合物を沸点まで加熱する。35g のo-
ジクロロベンゼン中の35g の4-ピコリンN-オキサイドの
溶液を、撹拌および蒸留とともに、30分かけて滴下して
加える。次いで、この混合物をさらに蒸留しながら3時
間撹拌する。全体で250mL が留去される。この反応混合
物を、熱いままで濾過する。ペーストを、1000g の熱い
o-ジクロロベンゼンで洗浄し、そして100 ℃で減圧下に
乾燥する。乾燥した材料を、約60℃で1000gの水中で撹
拌し、濾過し、そして水で洗浄する。乾燥することによ
って、84.7gの一般式(I) においてR1がエチル基である
ジオキサジン化合物が得られる(理論値の95.8%)。化
合物の特定は、IR吸収スペクトル、X線回折、顔料とし
てのテストおよび元素分析により確認された。 比較例2(通常の方法) o-ジクロロベンゼン中の3-アミノ-9- エチルカルバゾー
ルの7.5 %の工業品質の溶液840gを、精密ガラスパドル
撹拌器、温度計、蒸留装置および油浴を備えた1000mLの
四口フラスコに導入する。39g のクロラニルおよび16g
のソーダを添加し、次いでこの混合物を30〜65℃で、3-
アミノ-9- エチルカルバゾールがTLC で検出されなくな
るまで撹拌する。160 ℃に加熱することによって反応水
を留去し、そして35g のベンゼンスルホニルクロライド
を添加する。この混合物をさらに沸点まで加熱し、次い
で蒸留しながら3時間撹拌する。この反応混合物を、熱
いままで濾過する。ペーストを、1000g の熱いo-ジクロ
ロベンゼンで洗浄し、そして100 ℃で減圧下に乾燥す
る。乾燥した材料を、約60℃で1000g の水中で撹拌し、
濾過し、そして水で洗浄する。乾燥することによって、
76.3g の一般式(I) においてR1がエチル基であるジオキ
サジン化合物が得られる(理論値の86.3%)。 使用例1 上記した実施例において製造された22.5部の一般式(I)
においてR1がエチル基であるジオキサジン化合物および
7.5 部の無水硫酸ナトリウムを、90容量%まで1400部の
円筒形粉砕媒体(Cylpebs (登録商標)、直径12mm、製
造元:Groh GmbH, Hof)を充填したプラスチック容器に
導入する。この混合物を、4時間振動ミル(モデル:Vi
bratom、製造元:Siebtechnik Muehlheim )で振動させ
て微細に粉砕する。次いで、粉砕された生成物を、粉砕
媒体からふるい分けする。25.9部の粉砕された生成物が
得られる。
【0038】37.5部のイソブタノール(85%)を撹拌さ
れた容器に導入し、2.5 部の98%ギ酸および次いで0.38
部のアルキルフェノールポリグリコールエーテルスルフ
ェートのナトリウム塩を添加する。次いで、25部の上記
した粉砕された生成物を導入し、そしてこの混合物を20
〜25℃で20時間撹拌する。この間に、別に50部の85%イ
ソブタノールを添加する。次いで、150 部の水を添加
し、混合物を5時間沸点で加熱し、そして100 ℃に加熱
することによってイソブタノールを共沸蒸留する。混合
物を60℃に冷却した後に、顔料を吸引濾過し、中性で塩
がなくなるまで水で洗浄し、そして80℃で乾燥する。
【0039】18.6部の顔料が得られる。これは、アルキ
ド−メラミン樹脂コーティングにおいて、透明で赤みを
帯びた強いバイオレット色の仕上げをもたらす。オーバ
ーコーティングの堅牢性は十分である。ニトロセルロー
ス凹版印刷では、透明で強い色合いの印刷が高い光沢で
得られる。 使用例2 上記した実施例において製造された30部の一般式(I) に
おいてR1がエチル基であるジオキサジン化合物を、90容
量%まで1400部の円筒形粉砕媒体(Cylpebs(登録商
標)、直径12mm、製造元:Groh GmbH, Hof)を充填した
プラスチック容器に導入する。この粗顔料を、4時間振
動ミル(モデル:Vibratom、製造元:Siebtechnik Mueh
lheim )で振動させて微細に粉砕する。次いで、粉砕さ
れた生成物を、粉砕媒体からふるい分けする。25.9部の
粉砕された生成物が得られる。
【0040】37.5部のイソブタノール(85%)を撹拌さ
れた容器に導入し、1.25部の98%ギ酸を添加する。次い
で、25部の上記した粉砕された生成物を導入し、そして
この混合物を20〜25℃で20時間撹拌する。この間に、別
に50部の85%イソブタノールを添加する。次いで、150
部の水を添加し、そして100 ℃に加熱することによって
イソブタノールを共沸蒸留する。混合物を60℃に冷却し
た後に、顔料を吸引濾過し、中性になるまで水で洗浄
し、そして80℃で乾燥する。
【0041】24.2部の顔料が得られる。これは、PVC に
おいて、透明で強いバイオレット色を与える。ブリード
堅牢度は非常に良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マンフレート・ウルバン ドイツ連邦共和国、65205 ヴイースバー デン、シユタイガーヴアルトストラーセ、 2アー (72)発明者 デイーター・シユナイトマン ドイツ連邦共和国、65817 エップシユタ イン、ツァイルリング、28アー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、水素または(C1-C8)-アルキルを意味す
    る)で表されるジオキサジン誘導体を製造するに当た
    り、閉環助剤の存在下に下記一般式(II) 【化2】 で表される化合物を閉環することによって行う方法にお
    いて、使用される閉環助剤がN-ヘタレンN-オキサイドで
    あることを特徴とする上記方法。
  2. 【請求項2】 R1が、エチルである請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 ヘタレンN-オキサイドが、下記一般式(I
    II) 【化3】 (式中、R2、R3、R4およびR5は、互いに無関係に、水
    素、(C1-C4)-アルキル、塩素またはシアノを意味する)
    で表される化合物、下記一般式(IV)または(IVa) 【化4】 (式中、R6、R7、R8およびR9は、互いに無関係に、水素
    または(C1-C4)-アルキルを意味する)で表される化合物
    または下記一般式(V) 【化5】 (式中、R10 およびR11 は、互いに無関係に、水素また
    は(C1-C4)-アルキルを意味する)で表される化合物であ
    る請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 使用されるN-ヘタレンN-オキサイドがピ
    リジンN-オキサイドまたはピコリンN-オキサイドである
    請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 N-ヘタレンN-オキサイドが、一般式(II)
    の化合物1モル当たり1〜3モル、好ましくは1.2 〜2.
    5 モルの量で使用される請求項1〜4のいずれかに記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 キノン化合物の存在下に実施される請求
    項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 使用されるキノン化合物がp-ベンゾキノ
    ンまたはクロラニルである請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 キノン化合物が、一般式(II)の化合物を
    基準として、5〜50モル%、好ましくは10〜40モル%の
    量で使用される請求項6または7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 下記一般式(I) 【化6】 (式中、R1は、水素または(C1-C8)-アルキルを意味す
    る)で表されるジオキサジン誘導体を製造するに当た
    り、不活性有機溶媒中で下記一般式(VI) 【化7】 (式中、R1は、上記した意味である)で表される3-アミ
    ノ-N- アルキルカルバゾールとクロラニルとを縮合させ
    ることによって下記一般式(II) 【化8】 で表される縮合生成物を得、次いでこれを閉環助剤の存
    在下に閉環して一般式(I) の化合物とする方法におい
    て、使用される閉環助剤がN-ヘタレンN-オキサイドであ
    ることを特徴とする上記方法。
  10. 【請求項10】 一般式(II)の化合物を単離しない請求
    項9に記載の方法。
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