JP2000289539A - ナンバープレート - Google Patents

ナンバープレート

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JP2000289539A JP11102052A JP10205299A JP2000289539A JP 2000289539 A JP2000289539 A JP 2000289539A JP 11102052 A JP11102052 A JP 11102052A JP 10205299 A JP10205299 A JP 10205299A JP 2000289539 A JP2000289539 A JP 2000289539A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両に関連する情報を更新する必要がある際
に、情報の機密漏洩を防止することができるナンバープ
レートを提供する。 【解決手段】本発明のナンバープレートは、ナンバープ
レート本体の取付部に取り付けられる封印部の内部に、
車両に関連する情報が記憶されている半導体装置からな
る記憶部を配置する。そして、接続部の一端を記憶部に
接続し、かつ、その他端を封印部の外部に延在させて、
記憶部と車両内部または外部に設置される無線機との間
で有線または無線による通信を行う。車両からナンバー
プレートを取り外す際には、封印とともに記憶部の半導
体装置が同時に破壊されるため、上記課題を解決し、情
報の漏洩を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ITS(Intellig
ent Transport Systems :高度道路交通システム)の実
現のために、車両に関連する情報の機密を保持できるよ
うに改善されたナンバープレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、世界的に道路交通システムの高度
化が推進されている。日本でも、1995年2月に、政
府の「高度情報通信社会推進に向けた基本方針」によっ
てITSの推進が決定されている。また、これに基づい
て同年8月に、「道路・交通・車両分野における情報化
実施指針」が打ち出され、その中で11の推進施策と9
つの開発分野(ナビゲーションの高度化、自動料金収受
システム、安全運転の支援、交通管理の最適化、道路管
理の効率化、公共交通の支援、商用車の効率化、歩行者
等の支援および緊急車両の運行支援)が提示されてい
る。
【0003】例えば、ETC(Electronic Toll Collec
tion:ノンストップ自動料金収受システム)としては、
1998年8月28日付の日本経済新聞夕刊の「初の料
金自動徴収首都圏高速に登場」にもあるように、車両の
内部に設置されている無線機(車載器)と路側に設置さ
れている路側アンテナとの間で無線通信を行うことによ
って、例えば高速道路の通行料金を自動的に収受するシ
ステムの開発が推進されている。
【0004】ここで、図6および図7の概念図を参照し
ながら、前述のETCについて具体例を挙げて説明す
る。まず、図6は、車載器の取付位置を表す一例の概念
図である。同図において、符号48は車両、符号50は
室内バックミラー、符号52は車載器である。車載器5
2は、図示のように、例えば車両48の室内バックミラ
ー50の窓ガラス側に設置される。
【0005】また、図7は、路側通信システムの実施形
態を表す一例の概念図である。同図において、符号48
は図6に示す車両、符号54は、例えば高速道路等の料
金所の屋根、符号56は路側アンテナ、符号58は、車
載器52から路側アンテナ56に対して送信される車載
器情報、符号60は、路側アンテナ56から車載器52
に対して送信される料金所情報であり、路側アンテナ5
6は料金所の屋根54に設置される。
【0006】図示例のETCでは、車載器52を搭載し
た車両48が、路側アンテナ56の通信領域内に到達す
ると、車載器52と路側アンテナ56との間で無線によ
る通信が行われ、車載器52からは、所有者情報、料金
の引き落とし銀行口座等の車載器情報58が路側アンテ
ナ56側に送信される。一方、路側アンテナ56からは
通行料金、通過日時等の料金所情報60が車載器52に
送信され、車載器52の表示部に通行料金等が表示され
るとともに、後日、指定の銀行口座から自動的に通行料
金が引き落とされる。
【0007】ETCでは、車載器情報58として、上記
の所有者の情報や料金の引き落とし銀行口座の他、ナン
バープレートに記載されている陸運支局コード、車種コ
ード、用途コード、一連番号等のナンバープレート情報
等を送信できるように、あらかじめ車載器52の記憶装
置に登録しておく必要がある。また、車載器52を搭載
する車両48や車両48の所有者等が変更になった場合
には、ナンバープレート情報を書き換えるための作業が
発生する。
【0008】また、都市内の交通緩和の1つの手段とし
て、車両番号による進入制限を行うことも考えられてい
る。図8は、入場制限システムの内部構造を表す一例の
ブロック概念図である。同図に示すように、入場制限シ
ステム64は、テレビカメラ66と、画像処理装置68
と、判定処理部70と、設定部72と、電光表示板74
とを有する。なお、テレビカメラ66および電光表示板
74は路側に設置される。また、図中符号48は車両、
符号62はナンバープレートである。
【0009】入場制限システム64では、車両48前面
のナンバープレート62がテレビカメラ66によって撮
影され、ナンバープレート情報が、例えばパターンマッ
チング等の画像処理により画像処理装置68によって抽
出される。その後、判定処理部70において、抽出され
た情報と設定部72に設定されている条件とが照合さ
れ、判定条件に一致している場合にのみ、電光表示板7
4に通行可能を意味する案内が表示される。
【0010】より具体的に、例えばナンバープレート6
2に記載されている一連番号が奇数の車両48のみを通
行許可しようとする場合には、判定処理部70での判定
条件として、一連番号が奇数であれば通行許可するとい
う条件をあらかじめ設定部72に設定しておく。この場
合、判定処理部70の判定結果に応じて、電光表示板7
4には、一連番号が奇数の車両に対して「通行可」の案
内が表示され、偶数の車両に対しては「通行不可」の案
内が表示される。
【0011】図8に示す入場制限システム64では、テ
レビカメラ66によってナンバープレート62を撮影す
る。したがって、雪・雨天等のように、悪天候の条件下
では、ナンバープレート62に記載されているナンバー
プレート情報を判読することができない場合がある。ま
た、変造ナンバープレートや、著しく変形したり汚れて
いるナンバープレート等も同じく判読することができな
い場合があるという致命的な欠点がある。
【0012】さらに、自動車の排気ガスの程度、すなわ
ち、低公害車か否かによって、定められた地域への車両
の進入を決定するような場合には、前述のETCのよう
な路車間通信で、路側システムによって自動的に低公害
車か否かを判定する必要がある。すなわち、低公害車両
であるか否かは車両固有の情報であり、入場制限システ
ムのように、テレビカメラによる撮影によって得ること
ができないため、車両の排気ガス等に関する情報を路側
システムに伝送する手段が必要になる。
【0013】前述のように、ITS実現のための様々な
問題を解決するために、例えば1999年1月7日付の
朝日新聞の「みんなのQ&A」等には、ITSの動向に
対応した低公害車の識別、車種及び排気量の識別を目的
として、ナンバープレートに電子回路のチップを埋め込
む等の変革の必要性が紹介されている。また、前出の
「みんなのQ&A」の他、1998年12月7日付の朝
日新聞の「ナンバープレート化粧直し」等でも紹介され
ているように、ナンバープレートの形状や表示内容等の
見直しも検討されている。
【0014】ここで、図9に、後部ナンバープレートの
一例の正面概略図を示す。同図に示すように、ナンバー
プレート76には、道路運送車両法及びその関係法令に
基づき、「大宮」等の陸運支局コード78、「500」
等の車種コード80、「さ」等の用途コード82、「2
3−06」等の一連番号84が記載されている。また、
自家用は白地/緑文字、事業用は緑地/白文字の塗装が
施され、車両の諸元に対応して大型/中型のプレートサ
イズが定められ交付される。
【0015】例えば、普通自動車の場合、ナンバープレ
ートは、車両の前部および後部に各々1つずつ装着する
ように規定されている。また、ナンバープレートの偽造
防止等のセキュリティの観点から、ナンバープレートを
容易に脱着することができない構造とするために、後部
ナンバープレート76の左側の取付部22に封印部86
を設けることが規定されている。
【0016】続いて、図10に、後部ナンバープレート
の一例の斜視概略図示す。図示例のナンバープレート8
8において、符号12はナンバープレート本体、符号2
2は、ナンバープレート本体12を車両の所定位置に取
り付けるための取付部となる穴、符号86は封印部であ
る。取付部22となる穴は、ナンバープレート本体12
の図中上部左右の所定位置に各々開孔されており、封印
部86は、取付部22の図中左側の穴の位置に取り付け
られている。
【0017】また、図11は、図10に示すナンバープ
レートの封印部の構造を表す一例の断面概略図である。
図示例の封印部86において、符号24は封緘、符号2
6は封印、符号28は施封用バネである。また、符号1
2はナンバープレート本体、符号30は取付ボルトであ
る。封緘24の内部底面には施封用バネ28が取り付け
られており、その底面中央部には取付ボルト30を通す
ための穴が開孔されている。
【0018】ナンバープレート88を車両に取り付ける
に際しては、まず、封緘24に封印26がはめ込まれて
いない状態で、封緘24の底面中央部に開孔されている
穴に取付ボルト30を通し、さらに、封緘24の外部底
面から突出する取付ボルト30の先端をナンバープレー
ト本体12の左側の取付部22の穴に通し、取付ボルト
30をドライバ等で締め付けて、ナンバープレート本体
12を車両の所定位置に取り付ける。その後、封印26
を封緘24にはめ込んで施封する。
【0019】この時、施封用バネ28は、封緘24に封
印26をはめ込むのにしたがって、封印26の先端の内
側に折り曲げられている部分の内壁に押下されてたわむ
が、この施封用バネ28のたわみは、封印26の先端部
分が施封用バネ28の先端部分を越えて通過するのと同
時に開放される。これにより、施封用バネ28の先端の
外径は元の寸法に復元し、封印26の先端の内側に折り
曲げられている部分の内径よりも大きくなることによっ
て施封が完了する。
【0020】なお、車両からナンバープレート88を取
り外すためには、封印26を破壊して取付ボルト30を
露出させてから緩めなければならず、セキュリティの観
点から極めて有用な機能を有していると言える。
【0021】ナンバープレート88は、車両やその所有
者に対して一意に交付されるものである。したがって、
車両に関連する情報が記憶されている記憶装置をナンバ
ープレート88に搭載することにより、必要に応じて記
憶装置から情報を取り出し、記憶装置と車載器との間で
情報のやり取りを行うことができるし、ナンバープレー
ト88を交換する必要がある時には、ナンバープレート
88とともに記憶装置も同時に交換することができるた
め都合がよい。
【0022】しかし、ナンバープレート本体12の表面
や裏面にICメモリ等の記憶装置を単純に装着しただけ
では、記憶装置が破損しやすいという問題があるし、ナ
ンバープレート88の盗難等によって情報が漏洩する可
能性がある等のセキュリティ上の問題もある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に基づく問題点をかえりみて、車両に関連する
情報を更新する必要がある際に、情報の機密漏洩を防止
することができるナンバープレートを提供することにあ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、車両の所定位置に取り付けるための取付
部が形成されているナンバープレート本体と、前記車両
に前記ナンバープレート本体を取り付ける際に、前記取
付部の位置に取り付けられる封印部とを有し、前記封印
部を破壊しなければ、前記車両から前記ナンバープレー
ト本体を取り外し不能に構成されているナンバープレー
トであって、前記車両に関連する情報が記憶され、前記
封印部の内部に配置されている半導体装置からなる記憶
部と、一端が前記記憶部に接続され、他端が前記封印部
の外部に延在する接続部とを有することを特徴とするナ
ンバープレートを提供するものである。
【0025】ここで、前記接続部の他端には、前記記憶
部と前記車両の内部に設置される無線機との間で有線通
信を行うための端子部、もしくは、前記記憶部と前記車
両の内部または外部に設置される無線機との間で無線通
信を行うための無線送受信部が接続されているのが好ま
しい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面に示す好適実
施例に基づいて、本発明のナンバープレートを詳細に説
明する。図1は、本発明のナンバープレートの第1の実
施例の正面概略図である。図示例のナンバープレート1
0において、符号12はナンバープレート本体、符号1
4は封印部、符号16は記憶部となる半導体装置、符号
18は接続部の一例となるケーブル、符号20は端子部
である。
【0027】ナンバープレート本体12には、図中上部
左右の所定位置に、車両の所定位置に取り付けるための
取付部22となる穴が各々開孔されている。封印部14
は、取付部22の図中左側の穴の位置に取り付けられ、
端子部20は、ナンバープレート本体12の左側端部の
所定位置に配置されている。半導体装置16は封印部1
4の内部に配置され、半導体装置16と端子部20と
は、ナンバープレート本体12の裏面側に延在するケー
ブル18を介して互いに接続されている。
【0028】なお、端子部20は、車両の外部に設置さ
れる無線機との間で無線通信を行うために、車両の内部
に搭載される無線機(車載器)に接続される。本発明
は、普通自動車や大型車の他、軽自動車や小型自動車、
自動二輪車、特殊車両等のナンバープレートを必要とす
るあらゆる車両に適用可能である。また、取付部20の
形成位置やその個数も必要に応じて適宜変更してもよい
し、封印部14を取り付ける取付部20の位置や個数も
自由に変更してよい。
【0029】続いて、図2に、図1に示す本発明のナン
バープレートの封印部の構造を表す一実施例の断面概略
図を示す。図示例の封印部14において、符号24は封
緘、符号26は封印、符号28は施封用バネである。な
お、符号30は取付ボルトであり、これ以外の構成要件
については、図1に示すものと同じものであるから、同
一の構成要件には同じ符号を付してある。
【0030】同図に示すように、封緘24の内部底面
(ナンバープレート本体12の表面と接触する面の反対
側の面)には、V字型に折り曲げられた複数のバネを封
緘24の内壁面に沿って配設した施封用バネ28が取り
付けられている。また、封緘の底面中央部の施封用バネ
28が取り付けられている部分には取付ボルト30を通
すための穴が開孔されており、底面周辺部にはケーブル
18を通すための穴が開孔されている。
【0031】これに対応して、封印部14が取り付けら
れる取付部22の穴の周辺には、封緘24の底面に開孔
されているケーブル18を通すための穴の位置に対応す
る位置に同様の穴が開孔されている。
【0032】封緘24は、その底面に開孔されている2
つの穴の位置を、これに対応してナンバープレート本体
12の取付部22とその周辺に開孔されている2つの穴
の位置に位置合わせされ、取付ボルト30を封緘24の
内部底面側からナンバープレート本体12の裏面側に向
かって通し、ドライバ等で取付ボルト30を締め付ける
ことによって、ナンバープレート本体12と共に車両の
所定位置に取り付けられている。
【0033】一方、封印26の内部底面(ナンバープレ
ート本体12の表面と対向する面)には、特に手段は限
定されないが、例えば接着等によって、記憶部の半導体
装置の一例となるマイクロプロセッサ16が固定されて
いる。封印26は、マイクロプロセッサ16に接続され
ているケーブル18の位置と封緘24およびナンバープ
レート本体12に各々開孔されているケーブル18を通
すための穴の位置とを位置合わせして封緘24の内部に
はめ込まれている。
【0034】ここで、図3に、本発明のナンバープレー
トで用いられるマイクロプロセッサの内部構造を表す一
実施例のブロック概念図を示す。同図に示すように、マ
イクロプロセッサ16は、CPU(中央演算処理装置)
32と、ROM(リードオンリーメモリ)34と、RA
M(ランダムアクセスメモリ)36と、I/F(インタ
ーフェース)部38とを有する。なお、同図には、ケー
ブル18および端子部20も記載してある。
【0035】ROM34およびRAM36はCPU32
に接続されている。ROM34やRAM36には、この
ナンバープレート10が取り付けられる車両に関連する
情報、例えばナンバープレート本体12の表面に記載さ
れている陸運支局コード、車種コード、用途コード、一
連番号等のナンバープレート情報の他、必要に応じて、
排気量、年式、低公害車かどうか等の車両そのものの情
報や、名前、銀行口座番号等の車両の所有者の情報等が
記憶される。なお、ROM34やRAM36には、車両
に関連する情報であれば、どのような情報を記憶させて
もよい。
【0036】CPU32はI/F部38に接続されてお
り、I/F部38にはケーブル18の一端が接続されて
いる。図2に示すように、ケーブル18は、封緘24お
よびナンバープレート本体12の対応する位置に開孔さ
れている穴を介してナンバープレート本体12の裏面側
まで延在しており、その他端には端子部20が接続され
ている。なお、端子部20は、図示していないが、直接
あるいはケーブル等を介して車載器に接続される。
【0037】マイクロプロセッサ16において、CPU
32は、I/F部38、ケーブル18、端子部20等を
介して車載器との間で有線通信を行い、車載器や専用の
情報書込装置からROM34やRAM36に情報を書き
込んだり、ROM34やRAM36に書き込まれている
情報を車載器側に読み出す。そして、車載器は、車両の
外部に設置されている無線機との間で無線通信を行い、
両者の間で情報のやり取りが相互に行われる。
【0038】次に、本発明の第2の実施態様について説
明する。図4は、本発明のナンバープレートの第2の実
施例の正面概略図である。図示例のナンバープレート4
0は、図1に示すナンバープレート10と比較して、端
子部20の代わりに無線送受信部42を備えている点が
相違するだけである。これ以外の構成要件については図
1に示すものと同じであるから、同一の構成要件には同
じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0039】図示例のナンバープレート40において、
無線送受信部42は、ナンバープレート本体12表面の
左側上部の所定位置に配置されている。マイクロプロセ
ッサ16は同じく封印部14の内部に配置されており、
これらのマイクロプロセッサ16と無線送受信部42と
は、ナンバープレート本体12の裏面側から図中左側端
部を迂回して表面側へ延在するケーブル18を介して互
いに接続されている。なお、無線送受信部42は、必要
に応じて車両の所定位置に配置してもよい。
【0040】続いて、図5に、本発明のナンバープレー
トで用いられる無線送受信部の内部構造を表す一実施例
のブロック概念図を示す。図示例の無線送受信部42
は、変復調部44と、アンテナ46とを有する。なお、
同図に記載のマイクロプロセッサ16の内部構造は図3
に示すものと同じであり、マイクロプロセッサ16のI
/F部38と無線送受信部42の変復調部44とが、ケ
ーブル18を介して互いに接続されている。
【0041】図示例の無線送受信部42を備えるナンバ
ープレート40においては、アンテナ46によって、車
両外部の無線機や車載器から送信されてくる情報を受信
し、これを変復調部44によって復調してマイクロプロ
セッサ16のROM34やRAM36に書き込む。ま
た、ROM34やRAM36に記憶されている情報は、
変復調部44によって無線周波数に変調され、アンテナ
46によって車載器や車両外部の無線機に対して送信さ
れる。
【0042】なお、上記各実施例では、記憶部の半導体
装置の一例としてマイクロプロセッサ16を挙げて説明
しているが、マイクロプロセッサ16の内部構造は図示
例のものに限定されない。また、記憶部となる半導体装
置は、マイクロプロセッサ16に限定されず、車両に関
連する情報を記憶し、これを外部に読み出せるものであ
れば何でもよく、各種のコントローラや各種の半導体メ
モリ等を使用して同じ機能を実現することももちろん可
能である。
【0043】また、上記各実施例では、封印部14の具
体的な構造を例示して説明したが、本発明は図示例の封
印部14の構造に限定されるものではない。すなわち、
封印部14は、機能的には、その内部に格納される取付
ボルト30および記憶部の半導体装置16を封印するこ
とができればよく、同じ機能を他の構造で実現すること
が可能である。また、封印部14は、その形状や大き
さ、個数、配置等を必要に応じて適宜変更してもよい。
【0044】次に、具体的にナンバープレートが交付さ
れる時の手順について説明する。ナンバープレート1
0,40の交付時には、まず、車両に関連する各種の情
報がマイクロプロセッサ16に書き込まれる。この時、
ケーブル18の他端には、端子部20または無線送受信
部42のいずれかが接続されており、車載器や専用の情
報書込装置と端子部20または無線送受信部とが有線ま
たは無線で接続され、マイクロプロセッサ16に情報が
書き込まれる。
【0045】マイクロプロセッサ16に情報が書き込ま
れた後、ナンバープレート本体12が車両の所定位置に
取り付けられる。封印部14を取り付ける取付部22で
は、前述のように、ナンバープレート本体12の取付部
22の穴と封緘24の穴の位置とを合わせ、取付ボルト
30で締め付けることによって、封緘24とともにナン
バープレート本体12が車両の所定位置に固定される。
また、封印部14を取り付けない取付部22も取付ボル
ト30で締めて固定される。
【0046】続いて、ケーブル18の他端から端子部2
0または無線送受信部42が一旦取り外される。ケーブ
ル18の他端は、封緘24の底面周辺部に開孔されてい
る穴に通され、ナンバープレート本体12の裏面側に引
き出される。これに対応して、ケーブル18の一端に接
続されているマイクロプロセッサ16が内部底面に固定
されている封印26が封緘24にはめ込まれ、取付ボル
ト30とマイクロプロセッサ16が、封印部14の内部
に同時に封印される。
【0047】ここで、取付ボルト30は封印部14の内
部にあり、かつ、封印26は施封用バネ28によって固
定されるので、封印26を破壊しない限り、取付ボルト
30を外してナンバープレート10,40を車両から取
り外すことはできない。マイクロプロセッサ16も封印
部14の内部に配置されており、封印26を破壊すると
マイクロプロセッサ16も同時に破壊される。このた
め、マイクロプロセッサ16に記憶されている情報の機
密漏洩を確実に防止することができる。
【0048】そして最後に、ケーブル18の他端に再度
端子部20または無線送受信部42が取り付けられる。
端子部20は、車載器に直接、あるいは、ナンバープレ
ート本体12の裏面や車両の所定位置に設置され、ケー
ブル等を介して車載器と有線接続される。一方、無線送
受信部42の場合には、ナンバープレート本体12の表
面や車両の所定位置に固定される。無線送受信部42と
車載器や車両外部の無線機との間では、双方向に無線通
信が行われる。
【0049】以上、本発明のナンバープレートについて
詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、
本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や
変更をしてもよいのはもちろんである。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明のナン
バープレートは、ナンバープレート本体の取付部に取り
付けられる封印部の内部に、車両に関連する情報が記憶
されている半導体装置からなる記憶部を配置し、接続部
の一端を記憶部に、その他端を封印部の外部に延在させ
て、記憶部と車両内部または外部に設置される無線機と
の間で有線または無線による通信を行うものである。し
たがって、本発明のナンバープレートによれば、例えば
排気ガス等の車両固有の情報に基づいて進入制限等を行
う場合であれば、車両に関連する情報として、ナンバー
プレート情報に上記排気ガスに関する情報を含めるとい
うように、記憶部の半導体装置に記憶されている車両に
関連する情報をITSの各種の分野に有効活用すること
ができる。また、本発明のナンバープレートによれば、
ナンバープレートが車両やその所有者に対して固有に交
付されるものであることから、ナンバープレートを交換
する必要が発生した場合には、ナンバープレートととも
に記憶部の半導体装置も同時に交換することができる
し、車両からナンバープレートを取り外す際には、記憶
部の半導体装置が封印と同時に破壊される構造であるた
め、記憶部の半導体装置に記憶されている車両に関連す
る情報の漏洩を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のナンバープレートの第1の実施例の
正面概略図である。
【図2】 図1に示す本発明のナンバープレートの封印
部の構造を表す一実施例の断面概略図である。
【図3】 本発明のナンバープレートで用いられるマイ
クロプロセッサの内部構造を表す一実施例のブロック概
念図である。
【図4】 本発明のナンバープレートの第2の実施例の
正面概略図である。
【図5】 本発明のナンバープレートで用いられる無線
送受信部の内部構造を表す一実施例のブロック概念図で
ある。
【図6】 車載器の取付位置を表す一例の概念図であ
る。
【図7】 路側通信システムの実施形態を表す一例の概
念図である。
【図8】 入場制限システムの内部構造を表す一例のブ
ロック概念図である。
【図9】 後部ナンバープレートの一例の正面概略図で
ある。
【図10】 後部ナンバープレートの一例の斜視概略図
である。
【図11】 図10に示すナンバープレートの封印部の
構造を表す一例の断面概略図である。
【符号の説明】
10,40,62,76,88 ナンバープレート 12 ナンバープレート本体 14,86 封印部 16 記憶部 18 接続部 20 端子部 22 取付部 24 封緘 26 封印 28 施封用バネ 30 取付ボルト 32 CPU(中央演算処理装置) 34 ROM(リードオンリーメモリ) 36 RAM(ランダムアクセスメモリ) 38 I/F(インターフェース)部 42 無線送受信部 44 変復調部 46 アンテナ 48 車両 50 室内バックミラー 52 車載器 54 屋根 56 路側アンテナ 58 車載器情報 60 料金所情報 64 入場制限システム 66 テレビカメラ 68 画像処理装置 70 判定処理部 72 設定部 74 電光表示板 78 陸運支局コード 80 車種コード 82 用途コード 84 一連番号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の所定位置に取り付けるための取付部
    が形成されているナンバープレート本体と、前記車両に
    前記ナンバープレート本体を取り付ける際に、前記取付
    部の位置に取り付けられる封印部とを有し、前記封印部
    を破壊しなければ、前記車両から前記ナンバープレート
    本体を取り外し不能に構成されているナンバープレート
    であって、 前記車両に関連する情報が記憶され、前記封印部の内部
    に配置されている半導体装置からなる記憶部と、一端が
    前記記憶部に接続され、他端が前記封印部の外部に延在
    する接続部とを有することを特徴とするナンバープレー
    ト。
  2. 【請求項2】前記接続部の他端には、前記記憶部と前記
    車両の内部に設置される無線機との間で有線通信を行う
    ための端子部、もしくは、前記記憶部と前記車両の内部
    または外部に設置される無線機との間で無線通信を行う
    ための無線送受信部が接続されていることを特徴とする
    請求項1に記載のナンバープレート。
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