JP2000289118A - 真空成形品の補強方法及び補強真空成形品 - Google Patents

真空成形品の補強方法及び補強真空成形品

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JP2000289118A
JP2000289118A JP11097642A JP9764299A JP2000289118A JP 2000289118 A JP2000289118 A JP 2000289118A JP 11097642 A JP11097642 A JP 11097642A JP 9764299 A JP9764299 A JP 9764299A JP 2000289118 A JP2000289118 A JP 2000289118A
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molded article
reinforcing
vacuum molded
reinforced resin
fiber
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JP11097642A
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English (en)
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Tetsuji Moroiwa
哲治 諸岩
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Mitsubishi Corp
Japan U-Pica Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Corp
Japan U-Pica Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸のある真空成形品の補強をサンドイッチ
構造にすることで積層脱泡作業の時間短縮、製品のコス
トダウンと重量軽減する真空成形品の補強方法及び補強
真空成形品を提供することにある。 【解決手段】 表面が凹凸形状の熱可塑性真空成形品を
補強するにあたり、その裏面に繊維強化樹脂を積層して
硬化することにより繊維強化樹脂層を形成し、1分子あ
たり2個以上のイソシアネート基を有するいわゆる多官
能イソシアネート化合物とラジカル重合開始剤とからな
るAサイドと、実質的に分子末端に第一級水酸基を有す
る不飽和ポリエステルポリオール、重合性単量体、1分
子中に2個以上の第一級又は第二級アミン基を有するア
ミン化合物及び水からなるBサイドとを混合して、該A
サイドと該Bサイドとの混合物を前記繊維強化樹脂層上
に吹き付けて硬化させてコア層を形成し、前記コア層上
に再び繊維強化樹脂層を設けて、真空成形品を補強す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空成形補強方法及
び補強真空成形品に関し、特に凹凸を有する熱可塑性シ
ート材料(アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート
等の真空成形品)、より具体的には、特に浴槽、防水パ
ンなど水周りの製品の補強をサンドイッチ構造とした真
空成形品補強方法及び補強真空成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水周り製品に対する関心が高まっ
ており、特に凹凸真空成形品の補強について種々の研究
がなされている。従来の補強方法の例として、凹凸真空
成形品であるアクリル浴槽の補強方法について以下説明
する。
【0003】最初にアクリルシートの真空成形を行っ
て、浴槽の形状(以下「シェル」と称す)とする。次に
浴槽の形状としたシェルの補強を行うが、その手順に従
って説明する。まず第一工程として、シェル裏側に、硬
化後の厚さが約0.3〜0.5mmになるように、促進
剤、硬化剤及び着色剤を添加した液状のゲルコート樹脂
をガンで吹き付け硬化させる。かかるゲルコート樹脂
は、成形品の着色と補強層の接着力アップを図るもので
ある。
【0004】第二工程として、耐水性に優れた不飽和ポ
リエステル樹脂及び、硬化剤とチョップされたロービン
グガラスを、スプレーマシーンで厚さが2〜3mmにな
るように、硬化したゲルコート樹脂上に吹き付け、脱泡
作業を行って第一補強層を形成する(いわゆる「スプレ
ーアップ成形」)。必要に応じて、硬化剤を加えた不飽
和ポリエステル樹脂と、例えば450g/m2 のチョッ
プドストランドマットとを用いて、いわゆる積層脱泡作
業を行ってもよい。
【0005】前記樹脂が硬化した後、第三工程として、
耐水べニアを、硬化剤及び充填材が添加された不飽和ポ
リエステル樹脂、いわゆるパテで接着して底部の補強を
行う。
【0006】パテが硬化後、第四工程として、第一補強
層と同様に、不飽和ポリエステル樹脂及び、硬化剤とチ
ョップされたロービングガラスを、スプレーマシーンで
厚さが2〜3mmになるように、硬化したパテに吹き付
け、脱泡作業を行って第二補強層を形成する。
【0007】第二補強層が硬化すると、第一補強層と第
二補強層とを合わせて4〜6mmの補強が完成する。こ
の後、通常実施される後硬化工程、トリミング工程、部
品取り付け工程を経て、浴槽が完成する。完成した浴槽
の重量は、サイズによって異なるが、例えば一般的な長
辺が1400mm、深さが400mmサイズの浴槽で3
0〜32kgであり、補強層の重量は18〜24kgに
もなってしまう。
【0008】このように、浴槽や防水パンなど水周り製
品の第一及び第二補強層は、前記したようにスプレーア
ップした後の脱泡作業が必要とされる。この工程に、作
業員と時間を要するため、生産コストが大きくなるのが
現状である。また、FRP層が合計で4〜6mmにもな
るため、重量が大きくなり、施工者の負担が大きい。従
って、現状の成形法では、成形コストが高く、さらに水
周り製品を設置する施工者から、製品の軽量化が望まれ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し、脱泡作業の時間短縮と製品重量の軽減、
更にはコストダウンが図れる真空成形品補強方法及び補
強真空成形品を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の成形工程における脱泡作業の短縮、成形品の重量軽減
等を目的に新規な成形法について鋭意検討を行った結
果、凹凸のある真空成形品の補強をサンドイッチ構造に
することで製品のコストダウンと重量軽減することがで
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】請求項1記載の真空成形品の補強方法は、
表面が凹凸形状の熱可塑性真空成形品を補強するにあた
り、その裏面に繊維強化樹脂を積層して硬化することに
より繊維強化樹脂層を形成し、1分子あたり2個以上の
イソシアネート基を有するいわゆる多官能イソシアネー
ト化合物とラジカル重合開始剤とからなるAサイドと、
実質的に分子末端に第一級水酸基を有する不飽和ポリエ
ステルポリオール、重合性単量体、1分子中に2個以上
の第一級又は第二級アミン基を有するアミン化合物及び
水からなるBサイドとを混合して、該Aサイドと該Bサ
イドとの混合物を前記繊維強化樹脂層上に吹き付けて硬
化させてコア層を形成し、前記コア層上に再び繊維強化
樹脂層を設けることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の補強真空成形品は、凹凸形
状の熱可塑性真空成形品の裏面に繊維強化樹脂層を設
け、その上に1分子あたり2個以上のイソシアネート基
を有するいわゆる多官能イソシアネート基を有するいわ
ゆる多官能イソシアネート化合物とラジカル重合開始剤
とからなるAサイドと、実質的に分子末端に第一級水酸
基を有する不飽和ポリエステルポリオール、重合性単量
体、1分子中に2個以上の第一級又は第二級アミン基を
有するアミン化合物及び水からなるBサイドとを混合し
た混合物から成るコア層を設け、次いでその上に再び繊
維強化樹脂層を設けることにより成ることを特徴とす
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の真空成形品の補強方法
は、表面が凹凸形状の熱可塑性真空成形品を補強するに
あたり、その裏面に繊維強化樹脂を積層して硬化するこ
とにより繊維強化樹脂層を形成し、1分子あたり2個以
上のイソシアネート基を有するいわゆる多官能イソシア
ネート化合物とラジカル重合開始剤とからなるAサイド
と、実質的に分子末端に第一級水酸基を有する不飽和ポ
リエステルポリオール、重合性単量体、1分子中に2個
以上の第一級又は第二級アミン基を有するアミン化合物
及び水からなるBサイドとを混合して、該Aサイドと該
Bサイドとの混合物を前記繊維強化樹脂層上に吹き付け
て硬化させてコア層を形成し、前記コア層上に再び繊維
強化樹脂層を設けたサンドイッチ構造を有する補強方法
である。
【0014】本発明に用いる繊維強化用樹脂としては、
いわゆる熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂、
エポキシアクリレート樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。また、強化繊維としては、ガラス繊維、有機繊維
(カーボン繊維、アラミド繊維など)を用いることがで
きる。強化繊維の含有量は、15〜85重量%が好まし
く、かかる範囲であると優れた強度特性を発揮する。
【0015】この繊維強化樹脂層を真空成形品の裏面に
設ける方法としては、繊維強化樹脂をスプレーアップ成
形法やハンドレイアップ成形法により積層して硬化させ
る方法を用いることができる。例えば具体的には、樹
脂、硬化剤及びガラス繊維を、対象物にスプレーマシー
ンで吹き付け、ローラーを用いて含浸脱泡作業を行い、
常温または加熱して樹脂を硬化させるいわゆるスプレー
アップ成形や、ガラスマットを貼り付け、次いで樹脂を
含浸させ、ローラーを用いて脱泡作業を行い、常温また
は加熱して樹脂を硬化させるいわゆるハンドレイアップ
成形法がある。
【0016】次いで、硬化した繊維強化樹脂層上にコア
層を設ける。本発明に用いるAサイドとBサイドとの混
合物(以下、「HORIZON」と称す)からなるコア
層について以下に説明する。
【0017】「HYRIZON」がコア材として用いる
のに適するのは、耐水性に優れていること、吹き付け発
泡であるため表面に凹凸形状を有するものに均一に発泡
構造を持たせることができること、FRPとの接着性に
優れているからである。また従来では、保温材として補
強終了後の浴槽に発泡体シートを貼り付けているが、本
発明におけるコア材の「HYMZON」が、この保温材
の作用をも有する。
【0018】本発明における「HYRIZON」とは、
米国特許5,344,852及び特表平6−50960
8に公表されているもので、詳細に説明すると、Aサイ
ドの組成物は1分子当たり2個以上のイソシアネート基
を有する多官能イソシアネート化合物とラジカル重合開
始剤とからなり、他方Bサイドの組成物は(1)不飽和
ポリエステルポリオール/重合性単量体=30〜90/
70〜10(重量比)、(2)アミン化合物の量がAサ
イドのNCO基の数:BサイドのNH基の数=10:1
〜50:1、(3)水の量がBサイド中の活性水素10
0当量(但し、水の活性水素は含まない)に対して25
〜150当量、(4)不飽和ポリエステルポリオール/
アミン化合物の当量比が99:1〜50:50からなる
ものである。AサイドとBサイドとが混合された状態に
おいては(5) NOCインデックスすなわちNCO/(N
H+OH+COOH+HOH)=0.5〜2.0(重量
比)、(6)イソシアネート化合物:(不飽和ポリエス
テルポリドール+重合性単量体):アミン化合物=20
〜40:50〜80:1〜10(重量比)から構成され
る。
【0019】Aサイド組成物の1分子当たり2個以上の
イソシアネート基を有するいわゆる多官能イソシアネー
ト化合物としては、公知の各種該化合物が使用可能であ
るが、芳香族型で且つ常温で液状の化合物が望ましく、
例えばポリメリックMDI(4,4, −ジフェニルメチ
レンジイソシアネート)、PMPPI(ポリメチレンポ
リフェニルイソシアネート)などを挙げることができ
る。またBサイドの不飽和ポリエステルポリオール樹脂
を硬化するための硬化剤として作用するラジカル重合開
始剤(過酸化物)としては、ベンゾイルパーオキサイド
(BPO)、ターシャリ−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ラウリル−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エートなどを用いることができる。
【0020】Bサイド組成物中の、実質的に分子端末に
一級水酸基を有する不飽和ポリエステルポリオールは酸
価が5以下、望ましくは2以下、1当量当たりの重量は
250〜1000、望ましくは250〜600の範囲の
ものが、硬化物諸物性、特に剛性に優れる点から好まし
い。該不飽和ポリエステルポリオールの飽和二塩基酸成
分としてはフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸又はアジピン酸などを、α,β−不飽和二塩
基酸成分としては無水マイレン酸又はフマル酸などを、
グルコール成分としてはエチレングリコール、ジエチレ
ンググリコール又はポリエチレンググリコールなどを用
いることができるがこれらに限定はされない。これらの
成分は混合して使用しても何ら差し支えない。
【0021】該不飽和ポリエステルポリオールの架橋剤
として用いる重合性単量体としては、スチレン、ビニル
トルエン、ジビニルベンゼン、メチルメタクリレート、
パラメチルスチレン又はジアリルフタレートなどを用い
ることができる。
【0022】アミン化合物は常温で液体であって、且つ
Bサイドの系に溶解しなければならず、また安定なハイ
ブリッド系、及び最適な密度と発泡構造とを確保する必
要がある。これらの特性を満足するものに、エチルトル
エンジアミン等がある。
【0023】Bサイド中の水は発泡材として機能する。
Bサイド中の水は発泡剤すなわち、水がイソシアネート
基と反応して二酸化炭素を発生し、 これが実質的に発泡
剤として作用するのである。
【0024】必要に応じてBサイドには、各種添加剤、
例えば着色剤、発泡触媒、分解促進剤、ウレタン化反応
触媒及び無機充填剤等を加えることもできる。例えば着
色剤は、成形品に色を付ける必要がある際に用いる。ま
た発泡触媒としては、第三級アミンが望ましい。この第
三級アミンの作用は、イソシアネート基の求核置換反応
を活性化するもので、水との反応で二酸化炭素を発生
し、 ポリヒドロキシ化合物と反応してウレタンを生成す
る。 最も望ましい第三級アミンとしては、ジメチルアミ
ノプロピルアミンを挙げることができる。 また、ラジカ
ル重合開示剤( 過酸化物) の分解促進剤の例としては、
N,N−ジエチルアミニリン、N,N−ジメチルアミニ
リンなどを挙げることができる。ウレタン化反応触媒の
例としては、ジメチル錫ジカルボキシレート、ジメチル
錫ジラウレートなどを挙げることができる。無機充填材
としては炭酸カルシウムや水酸化アルミニウムなどを挙
げることができる。 これらはHYRIZONのコストの
低減、 、 硬化縮収率の低減、及び剛性の向上に有用であ
る。
【0025】その他必要に応じて、機械的特性の向上を
目的としたガラスチョップ、難然性向上を目的とした難
然剤などを添加することができる。
【0026】上記Bサイドに上記添加剤を混合するに
は、例えばディゾルバー(150〜1500rpm)を
用いて、現場混合することができる。
【0027】繊維強化樹脂層にHYRIZONを吹き付
けるには、複式ユニットポンプを有するスプレーマシー
ンを使用することができる。AサイドとBサイドとの混
合は、スプレーガン先端のスタチックミクサーを通過さ
せることで行われる。
【0028】このように吹き付けたHYRIZONは、
例えば常温で30秒以内に硬化することができるため、
即、次工程へ進むことができる。
【0029】次いで硬化したコア層上に、再び繊維強化
樹脂層を設けてサンドイッチ構造にする。繊維強化樹脂
層としては、上記したものと同じものを使用でき、その
設定方法も同様である。
【0030】このようなサンドイッチ構造とすること
で、FRPより軽い重量で、従来のFRPと同等以上の
剛性を得ることができる。
【0031】更に、内側から繊維強化層:コア層:繊維
強化層の厚み割合は、特に制限されることなく、目的と
する対象物に応じて変化させることができる。好ましく
は5〜200:100:5〜200である。
【0032】このような本発明の補強方法を用いること
で脱泡作業の軽減、成形品の量軽減が可能となり、特
に、従来技術と比較して、脱泡工程時間が20〜40%
短縮されるので成形時間が短くなること、完成した成形
品重量が20〜40%軽減されることができる。
【0033】このようにして得られた本発明の真空成形
補強品は、アクリル浴槽を例にしてさらに詳しく説明す
ると、表面積が3.3m2のアクリル真空成形浴槽を補強
する場合、第一補強浴槽のスプレー及び脱泡工程に、ガ
ラス強化樹脂を7.5kg用い、 15分の時間を要し、
(但し、底部補強は10分)、コア層「HYRIZO
N」形成に樹脂3kgを用い、スプレー・硬化に3分を
要し、第二補強層のスプレー及び脱泡工程に、強化樹脂
7.5kgを用い、10分の時間を要する。従って全体
で、樹脂とガラスと「HYRIZON」量18kg、成
形時間38分で補強工程を終了し、同様の補強をするの
に従来技術は樹脂・ガラス量24kg、成形時間50分
を要したのに対して、重量で25%軽減、成形時間で2
4%短縮することが可能になった。更に、材料コストや
加工コストも削減可能となり、安価な補強真空成形品を
得ることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を次の実施例及び比較例を用い
て説明するが、以下の実施例に限定されるものではな
い。コア材の調製 (1)A−サイドの調製 Dow Chemical社製のPAPI2027(ポリ
メチレン・ポリフェニルイシアネート)962gと50
%BPO(市販のべンゾイルパーオキサイドペースト)
38gとを攪拌混合し、A−サイド樹脂1000gを調
製した。
【0035】(2)B−サイドの調製 (a)不飽和ポリエステルポリオールと重合性単量体と
の混合物の調製 グリコール成分としてジエチレングリコール2.64モ
ル、飽和二塩基酸としてイソフタル酸1.0モル、α,
β−不飽和二塩基酸成分として無水マレイン酸1.0モ
ルとを反応釜に仕込み、常法で酸価2mgKOH/gの
不飽和ポリエステルポリオール750重量部を得た。こ
の不飽和ポリエステルポリオールと禁止剤としてトルハ
イドロキノン100ppmとを重合性単量体のスチレン
250重量部に溶解して不飽和ポリエステルポリオール
樹脂(HM−T)1000重量部を得た。
【0036】(b)不飽和ポリエステルポリオール樹脂
(日本ユピカ(株)製 ユピカHM−T)513.2
g、エチレングリコール5.9g、ジエチルトルエンジ
アミン11.3g、水3.4g、N,N−ジメチルバラ
トルイジン6.4g、ジメチルアミノプロピルアミン
2.0g、ジメチルチンジラウレート3.8g、界面活
性剤(Dabco DC197)10.2g、着色用グ
レートナー(御国色素(株)製)5.1g、及び炭酸カ
ルシウム438.7gを攪拌混合して、B−サイド樹脂
1000gを調製した。
【0037】実施例1アクリル真空成形品浴槽の補強 透明なアクリルシート(「PX−200」三菱レイヨン
製)を真空成形法で浴槽の形状にした(幅1600m
m、深さ500mm、以下「シェル」と称す)。シェル
の第一補強工程として、シェル裏側に硬化後の厚さが
0.3mmになるようにゲルコート樹脂(「ACクリア
ー」御国色素(株)製)1.1kgと硬化剤(「バーメ
ックN」日本油脂(株)製)11gを混合し、ガンで吹
き付け硬化させた。ゲルコート樹脂の使用目的は、成形
品の着色(デコレーション)と補強層の接着力アップで
ある。
【0038】第二工程として、耐水性に優れた不飽和ポ
リエステル樹脂(「ユピカ8861PT」日本ユピカ
製)5.25kg、硬化剤(「バーメックN」日本油脂
(株)製)52.5g及びチョップされたロービングガ
ラス(旭ファイバーガラス社(株)製)2.25kgを
スプレーマシーンで厚さが1〜2mmになるように吹き
付け、脱泡ローラーを用いて脱泡作業を行い、第一補強
層を形成させた(第一補強層重量7.55kg、作業時
間15分)。
【0039】第三工程として、不飽和ポリエステル樹脂
700g(「ユピカ4083PT」日本ユピカ(株)
製)にタルク700g(「タルクKFK−7」)を充填
したパテ1.4kgと硬化剤(「バーメックN」日本油
脂(株)製)7gとを攪拌混合したものを用いて、耐水
べニア合板の接着を行った(作業時間10分)。
【0040】パテの硬化後、第四工程として、特殊なイ
ソシアネートから成る上記A−サイド樹脂0.65kg
と不飽和ポリエステルポリオールを主成分とする上記B
−サイド樹脂2.35kgとをスプレーマシーンで混合
し、0.4mm吹き付けて、コア材を形成させた(コア
層重量2.35kg、作業時間1分)。
【0041】次いで第五工程として、剛性に優れた不飽
和ポリエステル樹脂(「ユピカ4083APT」日本ユ
ピカ(株)製)3.82kg及び硬化剤(「バーメック
N」日本油脂(株)製)38gとチョップされたロービ
ングガラス(旭ファイバーガラス(株)製)1.64k
gとをスプレーマシーンで厚さが1mmになるように吹
き付け、脱泡ローラーを用いて脱泡作業を行い、第二補
強層を形成した(第二補強層重量5.46kg、作業時
間5分、全重量16.76kg)。
【0042】比較例1 従来のアクリル真空成形品浴槽
の補強 透明なアクリルシート(「PX−200」三菱レイヨン
(株)製)を真空成形法で浴槽の形状にした(幅160
0mm、深さ500mm、以下「シェル」と称す)。シ
ェルの第一補強工程として、シェル裏側に硬化後の厚さ
が0.3mmになるようにゲルコート樹脂(「ACクリ
アー」御国色素(株)製)1.1kgと硬化剤(「パー
メックN」日本油脂(株)製)11gを混合し、ガンで
吹き付け硬化させた。ゲルコート樹脂の使用目的は、成
形品の着色(デコレーション)と補強層の接着力アップ
である。
【0043】第二工程として、耐水性に優れた不飽和ポ
リエステル樹脂(「ユピカ8861PT」日本ユピカ
(株)製)8.10kg及び硬化剤(「パーメックN」
日本油脂(株)製)85gとチョップされたロービング
ガラス(旭ファイバーガラス(株)製)3.5kgとを
スプレーマシーンで厚さが2〜3mmにるように吹き付
け、脱泡ローラーを用いて脱泡作業を行い第一補強層を
形成させた(第一補強層重量11.6kg、作業時間2
5分)。
【0044】第三工程として、不飽和ポリエステル樹脂
700g(「ユピカ4083PT」日本ユピカ(株)
製)にタルク700g(「クルクKFK−7」)を充填
したパテ1.4kgと硬化剤(「パーメックN」日本油
脂(株)製)7gとを攪拌混合したものを用いて、耐水
ベニア合板の接着を行った(作業時間10分)。
【0045】パテの硬化後、第四工程として、剛性に優
れた不勉和ポリエステル樹脂(「ユピカ4083AP
T」日本ユピカ(株)製)8.10kg及び硬化剤
(「バーメックN」日本油脂(株)製)85gとチョッ
プされたロービングガラス(旭ファイバーガラス(株)
製)3.5kgをスプレーマシーンで厚さが2〜3mm
になるように吹き付け、脱泡ローラーを用いて脱泡作業
を行い第二補強層を形成させた(第二補強層重量11.
6kg、作業時間5分、全重量24.6kg)。
【0046】実施例2 サンドイッチ板の作製 不飽和ポリエステル樹脂(商品名:ユピカ8861P
T)125gと硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサ
イド)1.25gを攪拌混合後、ガラス繊維(商品名:
チョップドストランドマット CM455FA 旭ファ
イバーガラス(株)製)54gに含浸させ脱泡作業を行
った。常温で硬化後、厚み1mmのFRPを得た。この
上に、前述した方法でHYRIZON表面に、再び不飽
和ポリエステル樹脂(商品名:ユピカ8861PT)1
25gと硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサイド)
1.25gを攪拌混合後、ガラス繊維(商品名:チョッ
プドストランドマット CM455FA 旭ファイバー
ガラス(株)製)54gに含浸させ脱泡作業を行った。
常温で硬化後、厚み5mmのサンドイッチ板を得た。
【0047】比較例2 FRP板の作成 不飽和ポリエステル樹脂(商品名:ユピカ8861P
T)500gと硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサ
イド)5gを攪拌混合後、ガラス繊維(商品名:チョッ
プドストランドマット CM455FA 旭ファイバー
ガラス(株)製)215gに含浸させ脱泡作業を行っ
た。常温で硬化後、厚み4mmのFPRを得た。
【0048】試験例 試験例1 実施例1及び比較例1で得られた浴槽成形品に80℃の
温水を注ぎ、満水時となった時の浴槽長側面中央部のた
わみ量を測定した。表1にその測定結果、作業時間、脱
泡作業、重量比較を示す。
【0049】
【表1】
【0050】試験例2 上記実施例2及び比較例2で得られた成形品から以下の
試験片サイズを得た。 FRP 200mm ×25mm×4mm (比較例2) ガラスコンテント30% FRP/Hyrizon/FRP 200mm ×25×(FRP1mm+Hyrizon4mm+FRP1mm) サンドイッチ( 実施例2 ) ガラスコンテント18%
【0051】次いで、かかる試験片を島津オートグラフ
AG−5000Bを用い、以下の試験条件で曲げ試験を
行い、その結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】本発明の真空成形品の補強方法は、コア
材を設けたサンドイッチ構造とすることにより、FRP
脱泡作業時間の短縮と補強加工費用の削減ができ、この
方法により得られた補強真空成形品は、その製品重量を
軽減することができ、安価なものとすることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 22:00 Fターム(参考) 4F205 AA41 AA42 AA43 AB03 AD05 AD18 AD19 AD24 AG03 AH49 HA04 HA14 HA24 HA33 HA36 HA47 HB01 HB11 HC04 HC16 HE12 HF01 HF25 HG04 HK02 HK05 HK16 HM05 HT02 HT11 HT24 HT27 4F208 AA41 AA42 AA43 AB03 AD05 AD18 AD19 AD24 AG03 AH49 MA01 MB01 MB11 MB22 MW02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が凹凸形状の熱可塑性真空成形品を
    補強するにあたり、その裏面に繊維強化樹脂を積層して
    硬化することにより繊維強化樹脂層を形成し、1分子あ
    たり2個以上のイソシアネート基を有するいわゆる多官
    能イソシアネート化合物とラジカル重合開始剤とからな
    るAサイドと、実質的に分子末端に第一級水酸基を有す
    る不飽和ポリエステルポリオール、重合性単量体、1分
    子中に2個以上の第一級又は第二級アミン基を有するア
    ミン化合物及び水からなるBサイドとを混合して、該A
    サイドと該Bサイドとの混合物を前記繊維強化樹脂層上
    に吹き付けて硬化させてコア層を形成し、前記コア層上
    に再び繊維強化樹脂層を設けることを特徴とする真空成
    形品の補強方法。
  2. 【請求項2】 凹凸形状の熱可塑性真空成形品の裏面に
    繊維強化樹脂層を設け、その上に1分子あたり2個以上
    のイソシアネート基を有するいわゆる多官能イソシアネ
    ート基を有するいわゆる多官能イソシアネート化合物と
    ラジカル重合開始剤とからなるAサイドと、実質的に分
    子末端に第一級水酸基を有する不飽和ポリエステルポリ
    オール、重合性単量体、1分子中に2個以上の第一級又
    は第二級アミン基を有するアミン化合物及び水からなる
    Bサイドとを混合した混合物から成るコア層を設け、次
    いでその上に再び繊維強化樹脂層を設けることにより成
    ることを特徴とする補強真空成型品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101830095A (zh) * 2010-03-10 2010-09-15 中国人民解放军国防科学技术大学 具有表面功能层的复合材料构件及其vimp制备方法
CN102514209A (zh) * 2012-01-10 2012-06-27 保定华翼风电叶片研究开发有限公司 一种消泡方法及消泡装置

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