JP2000289080A - 電子写真用シームレスベルト及びその製造方法 - Google Patents

電子写真用シームレスベルト及びその製造方法

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JP2000289080A
JP2000289080A JP11104079A JP10407999A JP2000289080A JP 2000289080 A JP2000289080 A JP 2000289080A JP 11104079 A JP11104079 A JP 11104079A JP 10407999 A JP10407999 A JP 10407999A JP 2000289080 A JP2000289080 A JP 2000289080A
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Akihiko Nakazawa
明彦 仲沢
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高画質及び高耐久に対応できる電子写真用シ
ームレスベルト及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 環状ダイから熱可塑性樹脂を主成分とす
る成形材料を溶融押し出しし、押し出された成形物の外
部に複数組み配置したニップ部材で成形物を部分的に挟
んで引き取り、得られた円筒状フィルムのニップ部位を
除いて所望の長さにカットすることを特徴とする折目の
ないシームレスベルトの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用方式の画
像形成装置に用いる中間転写体ベルト、転写搬送ベル
ト、感光体ベルト及び定着ベルト等のシームレスベルト
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中間転写ベルト、転写搬送ベルト及び感
光体ベルト等のベルト状部材は、カラー画像情報や多色
画像情報の複数の成分色画像を順次積層転写してカラー
画像や多色画像を合成再現した画像形成物を出力するカ
ラー画像形成装置や多色画像形成装置、またはカラー画
像形成機能や多色画像形成機能を具備させた画像形成装
置に有効である。
【0003】中間転写ベルトを用いた画像形成装置の一
例の概略図を図1に示す。
【0004】図1は電子写真プロセスを利用したカラー
画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンタ
ー)である。
【0005】1は第1の画像担持体として繰り返し使用
される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラム
と記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロ
セススピード)をもって回転駆動される。
【0006】感光ドラム1は回転過程で、1次帯電器2
により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで
不図示の像露光手段3(カラー原稿画像の色分解・結像
露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して変調されたレーザービームを出力するレーザー
スキャナによる走査露光系等)による画像露光を受ける
ことにより目的のカラー画像の第1の色成分像(例えば
イエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0007】次いで、 その静電潜像が第1の現像器(イ
エロー色現像器41)により第1色であるイエロー現像
剤(トナー)Yにより現像される。この時第2〜第4の
現像器(マゼンタ色現像器42、シアン色現像器43、
ブラック色現像器44)の各現像器は作動−オフになっ
ていて感光ドラム1には作用せず、上記第1色のイエロ
ートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受
けない。
【0008】中間転写ベルト20は時計方向に感光ドラ
ム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0009】感光ドラム1上に形成担持された上記第1
色のイエロートナー画像が、感光ドラム1と中間転写ベ
ルト20とのニップ部を通過する過程で、1次転写ロー
ラ62から中間転写ベルト20に印加される1次転写バ
イアスにより形成される電界により、中間転写ベルト2
0の外周面に順次中間転写(1次転写)されていく。
【0010】中間転写ベルト20に対応する第一色のイ
エロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面
は、クリーニング装置13により清掃される。
【0011】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写ベルト20上に重ね合わせて転写
され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画
像が形成される。
【0012】63は2次転写ローラで、2次転写対向ロ
ーラ64に対応し平行に軸受させて中間転写ベルト20
の下面部に離間可能な状態に配設してある。
【0013】感光ドラム1から中間転写ベルト20への
第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次
転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電
源29から印加される。その印加電圧は例えば+100
V〜2kVの範囲である。
【0014】感光ドラム1から中間転写ベルト20への
第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程において、2
次転写ローラ63は中間転写ベルト20から離間するこ
とも可能である。
【0015】中間転写ベルト20上に転写された合成カ
ラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの
転写は、2次転写ローラ63が中間転写ベルト20に当
接されると共に、給紙ローラ11から転写材ガイド10
を通って、中間転写ベルト20と2次転写ローラ63と
の当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送さ
れ、2次転写バイアスが電源28から2次転写ローラ6
3に印加される。この2次転写バイアスにより中間転写
ベルト20から第2の画像担持体である転写材Pへ合成
カラートナー画像が転写(2次転写)される。トナー画
像の転写を受けた転写材Pは定着器15へ導入され加熱
定着される。
【0016】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベ
ルト20にはクリーニング用帯電部材7が当接され、感
光ドラム1とは逆極性のバイアスを印加することによ
り、転写材Pに転写されずに中間転写ベルト20上に残
留しているトナー(転写残トナー)に感光ドラム1と逆
極性の電荷が付与される。26はバイアス電源である。
【0017】前記転写残トナーは、感光ドラム1とのニ
ップ部及びその近傍において感光ドラム1に静電的に転
写されることにより、中間転写ベルトがクリーニングさ
れる。
【0018】前述の中間転写ベルトを用いた画像形成装
置を有するカラー電子写真装置は、従来の技術である転
写ドラム上に第2の画像担持体を張り付けまたは吸着せ
しめ、そこへ第1の画像担持体上から画像を転写する画
像形成装置を有したカラー電子写真装置、例えば特開昭
63−301960号公報中で述べられたごとくの転写
装置と比較すると、第2の画像担持体である転写材にな
んら加工、制御(例えばグリッパーに把持する、吸着す
る、曲率を持たせる等)を必要とせずに中間転写ベルト
から画像を転写することができるため、封筒、ハガキや
ラベル紙等の薄い紙(40g/m2 紙)から厚い紙(2
00g/m2 紙)まで、幅の広狭、長さの長短あるいは
厚さの厚薄によらず、第2の画像担持体を多種多様に選
択することができるという利点を有している。
【0019】また、転写搬送ベルト方式を用いた画像形
成装置の1例を図2に示す。図2において、転写材Pは
転写搬送ベルト12上に支持されて図中の矢印の方向に
搬送されるとともに画像形成に必要な色別にそれぞれ感
光ドラム1を配置し、順次各色の画像を転写材上に転写
して重ね合わせて、カラー画像を形成するものである。
33〜36は転写バイアス電源である。また、図示して
いないが、中間転写ベルト方式でも同様に画像形成に必
要な数の感光ドラムを配置し、中間転写ベルト上に一旦
転写した後、更に転写材に一括転写するという方式もあ
る。
【0020】これらの色別の感光体を有する画像形成装
置はカラー画像を形成する時間を大幅に短縮することが
できるため、複写機やプリンターのプリント速度向上に
非常に有効な手段である。
【0021】更に、感光ドラムをベルト状に成形し、そ
の周囲に各色の現像装置を配置する装置構成とすると現
像装置配置の自由度が増化するため、装置の小型化や現
像機構の簡略化が可能となる等の利点がある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記のように画像形成
プロセスにベルト状部材を用いたフルカラー複写機、プ
リンターは様々な利点があるが、一方で複数の改善すべ
き課題も有している。
【0023】その一つは製造コストである。これらの電
子写真用ベルト状部材は電気特性や表面性、機械物性等
様々な特性が必要とされ、それぞれを細かく制御する必
要があり、更に、一部分でも特性が大きく変化する部位
があると使用できない。また、中間転写ベルトでは画像
領域以上の表面積が必要であり、サイズが必然的に大き
くなる。また、複数の感光体を使用する装置構成の場合
は感光体配置スペースを確保する必要から転写搬送ベル
トまたは中間転写ベルトの外周長が長くなり、更に大き
なベルト状部材が必要となる。
【0024】これらの点からベルト状部材の製造コスト
は高いものとなっている。
【0025】また、耐久性についても必ずしも十分では
なく、交換が必須となっている。その結果、複写機やプ
リンターの本体価格及びランニングコストを押し上げ、
メンテナンスの手間も増加する。
【0026】更に、良好なカラー画像を得るためにはベ
ルト状の中間転写体上で複数の色を重ね合わせることに
よって生じる幾つかの問題も解決しなければならない。
【0027】その一つは各色の間に生じるずれである。
細線や文字ではわずかの色ずれでも目立ち易く、画像品
位を損なう恐れがある。色ずれの発生原因はベルト状中
間転写体を複数の軸に張架し、駆動回転する際に中間転
写体各部位にかかる張力が必ずしも一定にはならないた
め、中間転写体に部分的な伸びやそれに伴う微少な回転
ムラが発生する。これらが各色を重ねる再に微妙な色の
ずれとなって現れるものと思われる。
【0028】また、別の問題は画像の飛び散ちりであ
る。
【0029】カラー画像は複数のトナーを重ね合わせる
ため、モノクロ画像に比較して単位面積当たりのトナー
の量が増加する。特に文字や細線では幅の狭いライン上
に多量のトナーが存在し、更に各色のトナーは同極性の
電荷を有しているため、静電的にも反発しあい、不安定
な状態で中間転写体ベルトに載っているといえる。
【0030】一方で中間転写体は回転して、張架する各
軸を通過する際に中間転写体表面と内面の描く円弧の差
によって、表面付近は周方向への伸びを生じる。
【0031】従って、前述のように不安定で外乱に弱い
状態のトナー画像がこの軸を通過する際の中間転写体表
面の伸びによって乱れを生じ、ライン部の画像飛び散り
が顕在化するものと考えられる。
【0032】更に、もう一つの問題は中間調の転写性で
あり、中間転写体に抵抗ムラや厚さムラがあると画像欠
陥が発生し易い。
【0033】これらに加えて、中間転写体は張力と繰り
返しの曲げ伸ばし応力を常に受けており、長期間使用し
ても中間転写体が破断したり亀裂を生じることのない、
高い材料剛性が必要とされる。
【0034】しかしながら、これら低コスト、高耐久及
び高画質の全てを満足するには技術的に困難を伴い、未
だ十分な性能を有する樹脂製中間転写体は得られていな
い。
【0035】また、転写搬送ベルトや感光ベルトの基材
として使用する場合は、ベルト上に画像が直接転写され
るわけではないが、コストの低減や電気特性、表面性や
耐久性等について中間転写体と同等の特性が必要にな
る。
【0036】現在、中間転写体等に用いられるベルト及
びチューブの製造方法はすでに種々知られている。例え
ば、特開平3−89357号公報及び特開平5−345
368号公報では、押し出し成形による半導電性ベルト
の製造方法が開示されている。また、特開平5−269
849号公報ではシートをつなぎ合わせ円筒形状とし、
ベルトを得る方法が開示されている。また、特開平9−
269674号公報では円筒基体に多層の塗工被膜を形
成し、最終的に基体を除くことにより、ベルトを得る方
法が開示されている。また一方、特開平5−77252
号公報では遠心成形法によるシームレスベルトの開示が
ある。上述の方法にはそれぞれ一長一短があり、本発明
者等が真に希求している方法ではない。例えば、押し出
し成形では、単に押し出しダイスのダイギャップを所望
のベルト厚みと同一寸法に設定し、成形すると、コスト
と飛び散り低減が可能な薄層ベルトの製造はかなりの困
難を有し、例え可能であったとしても厚みムラ、それに
影響を受ける電気抵抗ムラが生じ易くなり、中間転写体
としての性能及び品質安定性に支障をきたすことにな
る。シートを繋ぎ合わせる場合はつなぎ目の段差及び引
張り強度の低下が問題となる。また、キャスト成形、塗
工及び遠心成形法等溶剤を使用する方法は、塗布液の製
造−塗布成形−溶剤の除去等、工数やコストが増すもの
である。更に、溶剤の回収等環境に影響を及ぼす事項も
含んでいる。
【0037】また、薄く折目のないエンドレスベルトの
製造方法として特開平1−228823号公報や特開平
4−255332号公報では押し出したチューブ内部に
設置した冷却マンドレルにチューブを接触させてサイズ
を調整し、固化後やはりチューブ内部と外部に配置した
ニップロールで挟んでチューブ状態を維持したまま引き
取るエンドレスベルトの製造方法が開示されている。ま
た、特開平5−50490号公報ではチューブ状フィル
ム外部にサイジングスリーブを設けた製造方法が提案さ
れている。
【0038】これらの成形方法では製造装置に付随する
サイズ調整機構と成形物が接触することでサイズの調整
が行われるため、摩擦係数の大きい樹脂や急速に硬化す
る溶融温度の高い樹脂の場合は円滑な成形ができない等
の問題が発生する。従って、一般的に弾性率や破断強度
が高く、強靭な材料は溶融温度が高いため、ベルトの強
度向上に関して障害となり易い。
【0039】また、チューブ表面に接触してサイズを調
整する方法ではでき上がったベルトの表面に微細な傷を
生じ、画像特性に悪影響を生じる場合もあり好ましくな
い。更に、これらの方法では環状ダイより大幅に大きな
成形物を成形することが難しく、成形物を押し出し方向
と直角な方向に十分に延伸して成形物の強度を向上する
手段が取り難い。
【0040】また、製品のサイズを変更する際は、サイ
ズ調整機構はもちろんのこと、環状ダイまでも再度製作
する必要があり、設備費が増加し、製品のコストを押し
上げる一因となる等、様々な問題がある。
【0041】更に、通常のインフレーション成形ではピ
ンチローラーを用いて成形物を折りたたんでしまうた
め、得られた円筒状フィルムには必ず折目がついてお
り、この状態でサイズをカットしてシームレスベルトを
製造しても、折目に起因する各種の問題を生じ、電子写
真用シームレスベルトとして使用することはできない。
【0042】従って、本発明者等は、前述の問題を解決
した従来と異なる新規なシームレスベルトを提案するも
のである。
【0043】また、本発明の目的は、低コストで、工程
数が少なく、多様性に優れたシームレスベルト及びその
製造方法を提供することにある。
【0044】また、本発明の目的は、繰り返し使用によ
る苛酷な耐久使用を行ってもサイズや特性に変化がな
く、初期と同様な特性を維持し得るシームレスベルト及
びその製造方法を提供することにある。
【0045】また、本発明の目的は、色ずれ及び飛び散
りの少ない良好なカラー画像を得られるシームレスベル
ト及びその製造方法を提供することにある。
【0046】
【課題を解決するための手段】本発明は、環状ダイから
熱可塑性樹脂を主成分とする成形材料を溶融押し出し
し、押し出された成形物の外部に複数組み配置したニッ
プ部材で成形物を部分的に挟んで引き取り、得られた円
筒状フィルムのニップ部位を除いて所望の長さにカット
することを特徴とする折目のないシームレスベルトの製
造方法及び該方法で製造された電子写真用シームレスベ
ルトである。
【0047】また、本発明は、環状ダイから熱可塑性樹
脂を主成分とする成形材料を溶融押し出しし、押し出さ
れた成形物の内部に気体を供給して円筒状態を維持し、
その後成形物の外部に複数組み配置されたニップ部材で
成形物を部分的に挟んで内部の圧力を一定に保ちつつ引
き取り、得られた円筒状フィルムをニップ部位を除いて
所望の長さにカットすることを特徴とする折目のないシ
ームレスベルトの製造方法及び該方法で製造された電子
写真用シームレスベルトである。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に本発明の機構と上記の効果
を発揮する理由を述べる。
【0049】図7に本発明の一例を示すが、必ずしもこ
の形状に限定されるわけではない。
【0050】本発明では、例えば、図3に示される環状
ダイとダイの中央部に気体を供給する装置を有する押し
出し成形装置と図7に示す引き取り装置を用いて製造す
る。図3の装置の細部に関しては後述する。
【0051】本発明においては、円筒状に押し出す成形
装置によって押し出された円筒状フィルムに直径方向全
てに渡るニップ部を形成し、かつ、押し出し方向に対し
ては一部分だけでニップ部を形成する装置によって、円
筒状フィルムの殆どの部位にニップ跡を付けることな
く、同時に円筒状フィルム内部を加圧した場合は内部の
圧力を失うことなく、引き取る。
【0052】202は駆動ローラーで矢印の方向に回転
駆動し、張架されたベルト204を矢印方向に回転す
る。これらはそれぞれ2組あり、回転のずれが生じない
ように、駆動ローラーは図示していないギヤで連結さ
れ、ベルトの裏面はスリップによる位相の変化と左右の
蛇行が生じないようにズレ防止の機構が設けられてい
る。
【0053】203はゴムや樹脂で作られたニップ部材
で204のベルト上に固定されており、2組みのベルト
に挟まれた部位で接触してニップを形成するようになっ
ている。この部位のベルト裏面には205の補強板が設
置され、ニップ部材の逃げを規制し、安定したニップを
形成しつつ回転方向(図では上方向)に移動する。ニッ
プ部材は、通常複数組が設けられるが、少なくとも1組
がニップ状態を常に形成するように設けられていればよ
い。201は環状ダイから押し出された円筒状フィルム
であり、209の安定板で徐々に扁平にされて上記のニ
ップ部に導入され、ニップ部材で挟まれて、ベルトの回
転方向に引き取られる。
【0054】また別の方法としては、ベルト部材を1組
みとし、ここに開閉するニップ装置を設けてフィルムを
引き取る方法等、様々な手段が考えられる。
【0055】このようにして得られた円筒状フィルムは
部分的にニップ跡と折り目がついている。図では207
がニップ部で208が製品部である。206のカット装
置を用いて208部の両端でカットし、207部を除く
ことで折れ目や擦り傷のないシームレスベルトを効率よ
く得ることができる。
【0056】この方式では連続成形が可能なため、遠心
成形やキャスト成形に比較してはるかに短時間で効率良
くシームレスベルトを成形できる利点がある。また、円
筒状フィルムの周囲に接触するサイジング部材がないた
め、表面傷の発生等の問題も生じにくい。更に、環状ダ
イの中央部に設けた加圧機構により円筒状フィルム内部
に定量の気体を補給することで内部の圧力を調整し、同
時に引き取り速度も調整することで溶融状態の円筒状フ
ィルムを任意の径に成形することが可能である。従っ
て、ベルトサイズごとに専用の内部マンドレルを製作す
る必要がなく、設備費用が抑制できる。更に、膨張して
フィルムを成形する場合は円周方向に十分な延伸を加え
て円筒状フィルムの強度を向上することが可能である。
また、環状ダイから押し出された直後に硬化するような
樹脂であっても、内部圧力で膨張させるため、十分な延
伸とサイズ調整が可能であり、シームレスベルトの強度
向上がし易い等の利点もある。
【0057】従って、本発明によれば、大幅のコストダ
ウンを行った上にベルト強度の向上や、表面平滑性の維
持等の電子写真用シームレスベルトに必要な特性を付与
することが可能である。
【0058】例えば、これらの高強度で平滑性の高いシ
ームレスベルトを中間転写ベルトに使用すると画像の飛
び散りが発生しにくく、繰り返し使用による耐久性が向
上し、転写効率や中間転写ベルトのクリーニング性能が
向上する等、画質とランニングコストの改善効果が高
い。また、転写搬送ベルトの場合も同様に、耐久性や転
写材の吸着特性が向上する等の効果がある。
【0059】以上により、本発明によれば低コストで耐
久性が高く、飛び散りや、クリーニング不良等の発生を
抑えた中間転写ベルトまたは転写搬送ベルト等のシーム
レスベルトが得られ、前述の問題点を全て解決すること
ができる。
【0060】本発明における中間転写ベルトまたは転写
搬送ベルト等の電子写真用シームレスベルトの厚さは4
0〜300μmの範囲が好ましい。40μm未満では成
形安定性に欠け、厚さムラを生じ易く、 耐久強度も不十
分で、シームレスベルトの破断や割れが発生する場合が
ある。一方で300μmを超えると材料が増えコストが
高くなる上に、シームレスベルト張架軸部位での内面と
外面の周速差が大きくなり、画像飛び散りが悪化し易
い。更に、シームレスベルトの剛性が高くなり過ぎて駆
動トルクが増大し、本体の大型化やコスト増加を招くと
いった問題を生じる。
【0061】以下に本発明の電子写真用シームレスベル
トの例として、中間転写ベルトの製造方法の一態様を説
明するが、転写搬送ベルトの場合も同様の方法で製造で
きる。
【0062】ただし、以下の例により本発明が制限を何
ら受けるものではない。
【0063】図3に本発明に用いる成形装置の一例を示
す。本装置は基本的には、押し出し機、押し出しダイス
及び空気吹き込み装置よりなる。
【0064】図3は2層構成ベルト成形用に押し出し機
100及び110と2基具備しているが、少なくとも本
発明においては1基以上有していればよい。次に、単層
の中間転写ベルトの製造方法について述べる。まず、成
形用樹脂、導電剤及び添加剤等を所望の処方に基づき、
予め予備混合後、混練分散した成形用原料を押し出し機
100に具備したホッパー12に投入する。押し出し機
100は、成形用原料が後工程でのベルト成形が可能と
なる溶融粘度となり、また、原料相互が均一分散するよ
うに、設定温度及び押し出し機のスクリュー構成が選択
される。成形用原料は押し出し機100中で溶融混練さ
れ、溶融体となり環状ダイ140に入る。環状ダイ14
0は空気導入路150が配設されており、空気導入路1
50より空気が環状ダイ140に吹き込まれることによ
り、ダイス140を通過した溶融体は径方向に拡大膨張
する。空気の吹き込みは成形開始時に多量に吹き込み、
その後は徐々に絞って安定させる。
【0065】この時、吹き込まれる気体は空気以外に窒
素、二酸化炭素及びアルゴン等を選択することができ
る。膨張した成形体は冷却リング160により冷却され
つつ上方に設けられた図7の引き取り装置によってに引
き上げられる。空気の吹き込みは流量計とコントロール
バルブにより微調整が可能となっており、外径が安定し
た後は本発明の引き取り装置によって少量ずつ失われる
分の空気を定量補給して、成形物の外形を常に適正サイ
ズに調整し、最終的な形状寸法180が得られる。更
に、図7の引き取り装置を通過した後、ニップ部位を除
いて必要な長さにカットしシームレスベルト状中間転写
体190を得ることができる。
【0066】説明は単層ベルトに関してであったが、2
層の場合は図3に示されるように更に押し出し機110
を配置し、押し出し機100の混練溶融体と同時に2層
用の環状ダイ140へ、押し出し機110の混練溶融体
を送り込み、2層同時に拡大膨張させ2層ベルトを得る
ことができる。
【0067】もちろん3層以上のときには、層数に応じ
相応に押し出し機を準備すればよい。図4〜5に2層及
び3層構成の中間転写ベルトを例示する。このように本
発明は単層のみならず、多層構成の中間転写ベルトを一
段工程で、かつ短時間に寸法精度良く、成形することが
可能である。この短時間成形が可能ということは量生産
及び低コスト生産が可能であることを十分示唆するもの
である。
【0068】本発明における環状ダイと成形された円筒
状フィルムの厚さ比は環状ダイのギャップ( スリット)
の幅に対して成形された円筒状フィルムの厚さの比較で
あり、前者に対して後者は1/3以下であることが必要
であり、更に好ましくは1/5以下である。
【0069】同様に環状ダイと成形された円筒状フィル
ムの直径の比率とは、環状ダイ140または141のダ
イスリットの外径に対して、成形後の形状寸法180が
得られた時の外径の比をパーセントで表すもので、50
〜400%の範囲が好ましい。
【0070】これらは材料の延伸状態を現すものであ
り、厚さ比が1/3より大きい場合や外径比50%未満
の場合は周方向への延伸が不十分で強度の低下や抵抗及
び厚さのムラ等の不具合が発する。一方で外径の比率が
400%を超える場合では過剰に延伸されており、生産
安定性が低下したり本発明に必要な厚さを確保すること
が難しくなる。
【0071】本発明においては図7に示すような部分的
ニップを形成して引き取る装置に付随して補助的にロー
ラー状のニップ装置を設けてもよい。ただし、この装置
は円筒状フィルムの端部を必ず残してニップ部を形成し
なければならない。
【0072】本発明の電子写真用シームレスベルトの製
造方法においては、押し出し後、空気を吹き込みつつ、
拡大膨張させるか、または張力をかけて引き伸ばし、所
望の寸法を得ているため、成形用原料としては、その製
造方法に対応した下記の特性を有することが好ましい。
破壊伸びが2.0%未満であると、押し出し工程を経た
後、溶融状態から冷却工程への移行時、成形体は瞬時に
凝結固化し、所望の寸法に成形することが難しくなる。
【0073】また、前述の耐久性及び飛び散りや色ずれ
を防止するためには得られたシームレスベルトの引張り
破壊強度または降伏点強度が30MPa以上あることが
好ましく、更に好ましくは40MPa以上である。この
数値は安定した成形を行う上でも重要であり、30MP
a未満では円筒面にシワ、歪みや凸凹が発生し易くな
る。
【0074】本発明の電子写真用シームレスベルトの電
気抵抗値及びベルト内の電気抵抗値の一様性は、中間転
写ベルトの性能を維持する上で重要な因子である。中間
転写ベルトの電気抵抗値が高過ぎる場合は、1次転写時
及び2次転写時に充分な転写電界を与えることができず
転写不良となる。一方、低過ぎる場合は、部分的な放電
が生じ、やはり転写電界を形成することができない。ま
た、ベルト内の抵抗が不均一であると、前述と同様に部
分的な放電すなわちリークが発生し、1次転写及び2次
転写時に印加した電流はそこから逃げ必要な転写電界を
得ることができない。
【0075】従って本発明によれば、電子写真用シーム
レスベルトの抵抗値は、体積抵抗が1×100 〜1×1
14Ωで、表面抵抗が1×100 〜1×1014Ω/□で
あることが好ましく、上記のようなリークや転写不良、
また部分的な転写ムラの発生を防止するためには、中間
転写ベルト各部位での抵抗差は表面抵抗、体積抵抗共1
00倍以内であることが必要である。
【0076】本発明の電子写真用シームレスベルトに用
いられる成形用原料のうちの主たる材料である樹脂は本
発明の特性を満たしていれば特に制約はないが、例え
ば、ポリスチレン及び各種ポリスチレン共重合体、メタ
クリル酸メチル樹脂及びその他アクリル系樹脂やその共
重合体、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマ
ー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素含
有樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共
重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、
ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレン
オキサイド樹脂、ポリサルホン及びポリフェニレンサル
ファイド等の硫黄含有樹脂等からなる群より選ばれる1
種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただ
し、上記材料に限定されるものではない。
【0077】次に、本発明の電子写真用シームレスベル
トの電気抵抗値を調節するために抵抗制御剤に必要に応
じて本発明の物性を阻害しない範囲で導電剤を添加して
もよい。一般的にはカーボンブラックが用いられるが、
必ずしもこれに限定されるものではなく、各種の金属酸
化物からなる粒状や針状の導電材、イオン導電材や低抵
抗の樹脂等を混合する方法もある。
【0078】添加量はシームレスベルトの成形性や機械
物性を考慮すると、樹脂に対して30重量%以下が望ま
しいが、密度が大きい導電剤の場合はこの限りではな
い。また、樹脂材料そのもので抵抗を制御する方法もあ
り、この場合の添加量は上記の制約を受けることはな
い。
【0079】更に、本発明においては、必要に応じてそ
の他の添加材を混合してもよい。例えば潤滑剤や酸化防
止剤、難燃剤等でありこれらの種類や添加量もシームレ
スベルトの機械特性等に影響しない範囲で適宜選択でき
る。
【0080】また、潜像担持体としては、少なくとも最
外層にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の微粉
末を含有する感光ドラムを用いると、より高い1次転写
効率が得られるために好ましい。これは、PTFEの微
粉末を含有することにより、該感光ドラム最外層の表面
エネルギーが低下し、トナーの離型性が向上するためで
はないかと考えられる。
【0081】以下に本発明に関わる諸物性の測定方法を
示す。
【0082】<引張り強度>引張り破壊強さは、成形用
原料の性質や、成形用原料に用いられる樹脂に応じて、
JISK7113及びJISK7127に準じて測定す
る。
【0083】<抵抗測定方法>測定装置は抵抗計に超高
抵抗計R8340A(アドバンテスト社製)、試料箱は
超高抵抗測定用試料箱TR42(アドバンテスト社製)
を使用するが、主電極は直径25mm、ガード・リング電
極は内径41mm、外径49mmとする。
【0084】サンプルは次のように作成する。まず、シ
ームレスベルトを直径56mmの円形に打ち抜き機また
は鋭利な刃物で切り抜く。切り抜いた円形片の片面はそ
の全面をPt−Pd蒸着膜により電極を設け、もう一方
の面はPt−Pd蒸着膜により直径25mmの主電極と
内径38mm、外径50mmのガード電極を設ける。P
t−Pd蒸着膜は、マイルドスパッタE1030(日立
製作所製)で蒸着操作を2分間行うことにより得られ
る。蒸着操作を終了したものを測定サンプルとする。
【0085】測定雰囲気は23℃/湿度55%とし、測
定サンプルは予め同雰囲気下に12時間以上放置してお
く。測定はディスチャージ10秒、チャージ30秒、メ
ジャー30秒とし、印加電圧1〜1000Vで測定を行
う。
【0086】なお、印加電圧は、本発明の画像形成装置
で使用されるシームレスベルトに印加される電圧の範囲
の一部である1〜1000Vの間で任意に選択する。サ
ンプルの抵抗値、厚み、絶縁破壊強さ等に応じて、上記
印加電圧の範囲において、使用される印加電圧は、適時
変えることができる。また、前記印加電圧のいずれか一
点の電圧で測定された、複数個所の体積抵抗率及び表面
抵抗が、本発明の抵抗範囲に含まれれば、本発明の目的
とする抵抗範囲であると判断される。
【0087】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を詳細に説明す
る。実施例中の「部」は重量部である。
【0088】 (実施例1) ポリサルホン 100部 導電性カーボンブラック 20部
【0089】上記の配合を2軸の押し出し混練機で混練
し、所望の電気抵抗になるようにカーボン等添加剤を十
分にバインダー中に均一分散させ、1〜2mmのペレッ
トとした成形用原料(1)を得た。次に、図3に示され
る1軸押し出し機100のホッパー120へ前記混練物
を投入し、加熱して押し出すことにより、溶融体とし
た。溶融体は引き続いて、ダイス直径100mm、ダイ
ギャップ1mmの単層用押し出し環状ダイ140に導か
れた。更に、そこで空気導入路150より空気を吹き込
み、拡大膨張させ、徐々に吹き込み量を調整しつつ、図
7の装置で引き取り、ニップ部を除いてカットして、直
径190mm、幅320mmの折目のないシームレスベ
ルト(1)を得た。
【0090】このシームレスベルト(1)の100V印
加時の体積抵抗は9×104 Ωであった。また、上記の
シームレスベルト(1)を周方向に4箇所、各位置での
軸方向に2箇所、計8箇所の測定を行い、同一ベルト内
の電気抵抗のバラツキを測定したが、8箇所の測定値は
体積抵抗、表面抵抗共1桁以内に収まっていた。同様の
位置での厚み測定のバラツキは155±15μmの範囲
であった。シームレスベルト(1)の目視観察による
と、表面にはブツ及びフィッシュアイ等の異物及び成形
不良はみられなかった。このシームレスベルト(1)の
引張り破壊強さは78MPaであった。
【0091】このシームレスベルト(1)を図1に示さ
れるフルカラー電子写真装置に中間転写ベルトとして装
着し、23℃/湿度60%の環境下で80g/m2 紙に
シアンとマゼンタ、シアンとイエローのそれぞれ2色を
使用してブルーとグリーンの文字画像及びライン画像を
プリントした。
【0092】それぞれの画像を目視で判断し、色ずれと
画像飛び散りについて評価を行ったところ、両者共問題
なく、良好な結果が得られた。
【0093】次に、中間転写ベルトのクリーニング方式
は、2次転写残トナーにクリーニングローラーで正規帯
電と逆の電荷を与えて感光体に戻す1次転写同時クリー
ニング方式とし、フルカラー画像5万枚の連続耐久試験
を行った。
【0094】耐久後は初期と比較して極わずかの飛び散
り及び色ずれが見られたが、特に問題となることではな
く、良好な画像を得ることができた。トナーのフィルミ
ングやヒビ割れ、削れ及び摩耗等の問題点も認められ
す、十分な耐久性を有しているものと判断された。
【0095】 (実施例2) ポリサルホン 100部 導電性カーボンブラック 14部
【0096】上記の配合を2軸押し出し機で混練分散
し、均一な混練物を得、成形材料(2)とした。次い
で、図3の押し出し機を使用してダイス直径200m
m、ダイギャップ0.8mmの環状押し出しダイス14
1を用いて連続押し出し成形し、実施例1と同様にカッ
トして直径300mm、長さ320mmのシームレスベ
ルト(2)を得た。
【0097】このシームレスベルトの引張り破壊強さは
74MPa、100V印加時の体積抵抗は8×108 Ω
であった。
【0098】このシームレスベルト(2)の抵抗ムラは
1桁以内で、厚みムラも95±10μmと良好であっ
た。
【0099】次に、このシームレスベルト(2)を使用
して、図2の装置に転写搬送ベルトとして装着し、実施
例1と同様のパターンでフルカラー連続5万枚のプリン
ト試験を行ったところ、実施例1と同様に良好な結果で
あった。
【0100】 (実施例3) 変性ポリフェニレンエーテル 100部 導電性カーボンブラック 17部
【0101】上記の配合を2軸押し出し機で混練分散
し、均一な混練物を得、成形材料(3)とした。次い
で、実施例1と同様にして直径190mm、長さ320
mm、厚み140μmのシームレスベルト(3)を得
た。
【0102】このシームレスベルト(3)の100V印
加時の体積抵抗は7×107 Ω、抵抗ムラは1桁以内
で、厚みムラも185±11μmと良好であり、引張り
破壊強さは60MPaであった。
【0103】次に、このシームレスベルト(3)を中間
転写ベルトとして使用して実施例1と同様してプリント
試験を行ったところ、シームレスベルト(1)と同様に
良好な結果であった。
【0104】(比較例1)実施例3で製造した成形材料
(3)を使用して実施例1と同様に図3の装置で溶融押
し出しし、膨張させた後、得られた円筒状フィルムの周
長の1/2より長いピンチローラーでニップ部を形成し
て引き取った後、カットして実施例3と同じサイズのシ
ームレスベルト(4)を得た。ただし、このシームレス
ベルト(4)は2本の折目がついていた。
【0105】このシームレスベルト(4)の100V印
加時の体積抵抗は6×107 Ω、抵抗ムラは1桁以内
で、厚みムラも145±15μmとほぼ良好であり、引
張り破壊強さは64MPaであった。
【0106】次に、このシームレスベルト(4)を中間
転写ベルトとして使用して実施例1と同様にしてプリン
ト試験を行った。その結果、初期から折目部位での画像
抜けが発生し、色ずれ、飛び散り共顕著であり、使用不
可と判断して耐久試験は行わなかった。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、低コストで、工程数が
少なく、多様性に優れたシームレスベルト及びその製造
方法を可能にした。
【0108】また、繰り返し使用による苛酷な耐久使用
を行ってもサイズや特性に変化がなく、初期と同様な特
性を維持し得るシームレスベルト及びその製造方法を可
能にした。
【0109】また、色ずれ及び飛び散りの少ない良好な
カラー画像を得られるシームレスベルト及びその製造方
法を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用シームレスベルトを中間転
写ベルトとして用いた画像形成装置の一例の概略構成図
である。
【図2】本発明の電子写真用シームレスベルトを転写搬
送ベルトとして用いた画像形成装置の一例の概略構成図
である。
【図3】本発明の電子写真用シームレスベルトの製造に
用いる成形装置の一例の模式図である。
【図4】本発明の電子写真用シームレスベルトの一例の
模式図である。
【図5】本発明の電子写真用シームレスベルトの一例の
模式図である。
【図6】本発明の電子写真用シームレスベルトの一例の
模式図である。
【図7】本発明の電子写真用シームレスベルトの製造方
法の一例を示す模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H032 BA09 BA18 DA13 4F207 AA04 AA11 AA13E AA15 AA21 AA24 AA31 AA34 AA39 AB18 AC01 AG01 AG08 AH33 KA01 KA17 KA19 KK74 KK90 KL63 KW23 4F213 AA04 AA11 AA13 AA15 AA21 AA24 AA31 AA34 AA39 AB18 AC01 AG01 AG08 AH33 WA06 WA33 WA54 WA63 WA97 WB01 WF36

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状ダイから熱可塑性樹脂を主成分とす
    る成形材料を溶融押し出しし、押し出された成形物の外
    部に複数組み配置したニップ部材で成形物を部分的に挟
    んで引き取り、得られた円筒状フィルムのニップ部位を
    除いて所望の長さにカットすることを特徴とする折目の
    ないシームレスベルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 環状ダイから熱可塑性樹脂を主成分とす
    る成形材料を溶融押し出しし、押し出された成形物の内
    部に気体を供給して円筒状態を維持し、その後成形物の
    外部に複数組み配置されたニップ部材で成形物を部分的
    に挟んで内部の圧力を一定に保ちつつ引き取り、得られ
    た円筒状フィルムをニップ部位を除いて所望の長さにカ
    ットすることを特徴とする折目のないシームレスベルト
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 電子写真方式を用いた画像形成装置に使
    用されるシームレスベルトにおいて、該シームレスベル
    トの少なくともひとつの構成要素が、請求項1または2
    の方法で製造されたことを特徴とする電子写真用シーム
    レスベルト。
  4. 【請求項4】 成形された円筒状フィルムの厚さが、ダ
    イギャップの1/3以下である請求項3記載の電子写真
    用シームレスベルト。
  5. 【請求項5】 成形された円筒状フィルムの直径が、環
    状ダイ径の50〜400%である請求項3または4に記
    載の電子写真用シームレスベルト。
  6. 【請求項6】 体積抵抗が1×100 〜1×1014Ωで
    ある請求項3〜5のいずれかに記載の電子写真用シーム
    レスベルト。
  7. 【請求項7】 表面抵抗が1×100 〜1×1014Ω/
    □である請求項3〜6のいずれかに記載の電子写真用シ
    ームレスベルト。
  8. 【請求項8】 シームレスベルトが中間転写ベルトまた
    は転写搬送ベルトである請求項3〜7のいずれかに記載
    の電子写真用シームレスベルト。
  9. 【請求項9】 体積抵抗の最大値が、最小値の100倍
    以内である請求項8記載の電子写真用シームレスベル
    ト。
  10. 【請求項10】 表面抵抗の最大値が、最小値の100
    倍以内である請求項8または9に記載の電子写真用シー
    ムレスベルト。
  11. 【請求項11】 引張り破壊強度または降伏点強さが4
    0MPa以上である請求項8〜10のいずれかに記載の
    電子写真用シームレスベルト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003162157A (ja) * 2001-08-31 2003-06-06 Canon Inc プロセスカートリッジ、電子写真装置および中間転写ベルト

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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