JP2000288898A - 上向研削機 - Google Patents

上向研削機

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JP2000288898A JP10002799A JP10002799A JP2000288898A JP 2000288898 A JP2000288898 A JP 2000288898A JP 10002799 A JP10002799 A JP 10002799A JP 10002799 A JP10002799 A JP 10002799A JP 2000288898 A JP2000288898 A JP 2000288898A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被研削物の下面から突出する突起部や溶接ビ
ードを含む広範囲を研削して表面を平滑にすることがで
きる研削機がない。 【解決手段】 床面上に位置する下部枠Lと、この下部
枠L上で昇降する上部枠Uとを設け、この上部枠Uに、
水平方向に移動可能な支持軸18を設け、この支持軸1
8に、支持軸18の移動方向と交差する方向に移動する
支持部材20を設け、この支持部材20に、端部に設け
た把持部22を持って先端側を上下方向に揺動させるこ
とができるように支持した研削具Gを設けることによ
り、作業者が目視で確認しながら被研削物の表面を平滑
にできるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、大型の鋼板構造
物やブロックの下面から突出する突起物や溶接ビード等
を研削して平滑面に仕上るための上向研削機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、大型の構造物を形成する場
合、機械加工等が可能な大きさに形成された構成部品を
製作し、それぞれの構成部品を組立てて大型構造物が形
成されている。このような構成部品の搬送手段として、
図4(a) の被研削物の一例を示す吊下げ状態の斜視図の
ように、個々の構成部品51に吊ピース52を取付け、
これらの吊ピース52をワイヤ53で吊上げてクレーン
54等で搬送する手段が一般的に採用されている。この
吊ピース52としては、図4(b) の斜視図に示すような
形状のものが知られており、このような吊ピース52が
溶接55によって構成部品51に固定されている。そし
て、この吊ピース52は、構成部品51を所定位置に搬
送した後は、図4(c) の溶断後の吊ピース斜視図、(d)
の溶断後の吊ピース断面図に示すように、基部でガス溶
断される。また、このような構成部品51を一体化して
大型構造物を形成する場合、一般的に、図5の溶接結合
の一例を示す断面図のように、それぞれの構成部品51
の端部が溶接56によって結合されて一体化される。
【0003】しかし、前記図4(c),(d) に示すようにガ
ス溶断された吊ピース52の基部は、構造物の表面に突
起物として残り、また、図5に示すように溶接によって
接合された構成部品間にも溶接ビードが表面から突出す
るように残ってしまう。このような突起物や溶接ビード
(以下、総称して「突起物等P」という)が構造物の表
面に残ると、構造物の外観を損ねたり、船体のように水
中を航行する構造物の場合には大きな抵抗となってしま
うため、このような突起物等Pは表面が平滑となように
研削することによって除去されている。
【0004】さらに、このような突起物等Pは構造物の
下面に位置する場合もあり、構造物を反転させることが
できない場合には、図4(d) に示すように、床面Bとの
間から構造物下面の突起物等Pを研削しなければならな
い。このように構造物の下面から突起物等を研削する場
合には、限られた空間から上向きに研削することとなる
ため、作業者の負担が大きく、重労働となっている。特
に、船体のような大型構造物においては研削箇所が多い
ため、非常に重労働となっている。しかも、多くの作業
時間を要するので、製作に要する時間と費用が増大して
しまう。
【0005】このような構造物の下面を研削するための
従来技術として、例えば、特開平8−294854号公
報記載の発明がある。この発明では、被溶接物の裏波ビ
ードを研削するための装置として、溶接方向に沿って走
行する案内台車と、この案内台車上で昇降自在に取付け
られた研削具とを設け、この案内台車に設けられた位置
調節装置によって移動させる位置調節台を昇降装置で昇
降させることによって研削具で溶接ビードを研削するよ
うにしている(従来例1)。
【0006】また、他の従来技術として、実開昭63−
97448号公報記載の発明がある。この発明では、前
後に移動させるスライダーで可変傾斜角台を移動させ、
この可変傾斜角台に取付けられたグラインダーをジャッ
キで昇降させるとともに、このグラインダーをばねで被
研削物に押付けて上向きに研削するようにしている(従
来例2)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したよ
うに構造物の表面から突出する突起物等Pを研削して構
造物表面を平滑にする場合、突起物等Pの大きく突出し
ている部分を研削する時には強い力で押圧し、突出量が
少なくなると弱い力で押圧するとともに、その突起物等
Pの周囲と連続するように広い面積を研削しながら平滑
面に仕上る手法が一般的に採用される。そのため、例え
ば、前記図4(c) の突起物等Pが幅35mm、長さ50
0mmであったとすると、その仕上げ時には突起物等P
を中心とする周囲の幅80mm、長さ550mm程度を
研削することにより、きれいな平滑面としている。
【0008】しかも、このように突起物等Pを研削する
場合の平滑性を判断するのは人が目視や触って確認する
ことが多く、感覚的な度合いが高く、作業者の経験によ
って判断されている。
【0009】しかしながら、前記従来例1は、位置検出
器で溶接ビードを検出して案内台車を溶接方向に沿って
移動させながら研削具で溶接ビードを研削するものであ
るため、前記したような突起物等を研削して構造物の表
面と連続するような平滑面に仕上ることは困難である。
しかも、研削具による被研削部の押圧力を任意に調節す
ることもできない。
【0010】また、前記従来例2では、溶接ビードへの
押付け力を調節した状態で作業者が目視で確認しながら
作業を進めることはできるが、調節した状態の押付け力
で機械全体を前後方向に移動させるものであるため、円
形のグラインダ砥石が研削箇所に当接した状態で移動さ
せたとしても、研削部は点に近い状態で研削することと
なるため直線的にしか研削することができない。そのた
め、前記したように突起物等を含む所定幅を平滑に研削
することができない。
【0011】さらに、これらの従来例では、床面と被研
削物とが平行でなければ研削が困難であるため、傾斜面
等の研削作業ができない。しかも、研削具を任意の位置
に持って行って作業することが困難である。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決
するために、本願発明は、下部枠と、該下部枠上で昇降
する上部枠とを設け、該上部枠に、水平方向に移動可能
な移動部材を設け、該移動部材に、該移動部材の移動方
向と交差する方向に移動する支持部材を設け、該支持部
材に、端部に設けた把持部を持って先端側を上下方向に
揺動させることができるように支持した研削具を設けて
いる。
【0013】このように下部枠上で昇降する上部枠に設
けた研削具によれば、被研削物の下方で上部枠を上昇さ
せて研削具と被研削物との距離を調節した後、研削具の
把持部を持って移動部材の移動方向と、支持部材の移動
方向に移動させながら被研削物の広範囲を研削すること
ができるので、被研削物の表面を目視しながら平滑にす
ることができる。また、作業者が目視で確認しながら研
削具の把持部を持って先端側を上下に揺動させて研削す
るので、突起物等を含む広範囲を横から覗きながら作業
者の経験に応じた研削作業を行うことができる。
【0014】前記上部枠を、下側の固定上部枠と上側の
回転上部枠とで構成し、固定上部枠上で回転上部枠を旋
回可能に支持すれば、下部枠上で研削具を旋回させて異
なった角度から研削作業を行うことができる。
【0015】また、上部枠に、被研削物に当接して下部
枠を定点保持する定点保持部材を設ければ、上向研削機
を所定位置に保持した状態で研削作業を行うことがで
き、安定した研削作業を行うことができる。
【0016】さらに、定点保持部材を、上部枠の角部に
設け、それぞれの定点保持部材を高さ調節可能に構成す
れば、被研削物が傾斜していたり湾曲していたとして
も、安定して定点保持をすることができる。
【0017】また、支持部材から把持部までの距離を、
該支持部材から研削具の先端までの距離よりも大きくし
て研削具を支持することにより、てこの原理を利用して
小さな力で大きな押付け力の研削作業を行うことができ
る。
【0018】さらに、移動部材に、該移動部材の軸方向
に移動する支持部材に作用する研削具の研削反力を受け
る反力緩衝機構を設ければ、研削時に大きな研削反力が
研削具に作用したとしても反力緩衝機構で受けて移動部
材側へ伝わることを防止することができる。
【0019】その上、研削具を、支持部材上で回転可能
に支持すれば、この支持部材を回転させることにより研
削具を旋回させて研削作業を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1は本願発明の上向研削機の
第1実施形態を示す図面であり、(a) は全体斜視図、
(b) は研削具等の斜視図である。図2は図1に示す上向
研削機の側面図で、(a) は全体側面図、(b) は操作説明
用の側面図である。
【0021】図1,2に示すように、上向研削機M1
は、床面B上に位置する下部枠Lと、この下部枠L上で
上下方向に昇降する上部枠Uとが設けられており、上部
枠Uは下部枠Lとの間に設けられたリンク機構Cによっ
て昇降可能に構成されている。このリンク機構Cは、幅
方向(図1の左下−右上方向)に設けられたクロスリン
ク部材1で構成されており、それぞれのリンク部材1の
一方(この例では図1の左上側)が下部枠Lと上部枠U
とに軸2で軸支され、他方(この例では図1の右下側)
に車輪3が設けられている。この車輪3の移動位置には
受材4,5が形成されている。また、左右のリンク部材
1は、中央部と下部とが連結材6,7で連結されてお
り、両連結材6,7に設けられたブラケット6a,7a
間に昇降駆動用のジャッキ8が設けられている。このリ
ンク機構Cによる昇降は、下部枠Lの一方に設けられた
ペダル9を作業者が操作することにより、制御管10を
介して接続されたジャッキ8を伸縮させることによって
制御される。なお、この実施形態では、上向研削機M1
の全体を作業者が任意に移動させることができるよう
に、下部枠Lの下面四隅に車輪11が設けられている。
12aは、上向研削機M 1 を移動させる時にハンドル1
2(図2(a) )を挿入するためのハンドル取付材であ
る。
【0022】また、上部枠Uは、下側の固定上部枠U1
と上側の回転上部枠U2 とで構成されており、回転上部
枠U2 は回転中心となる支持ピン13によって固定上部
枠U 1 上に支持されている。従って、回転上部枠U2
この支持ピン13を中心に回転可能となっている。
【0023】そして、この回転上部枠U2 には、固定上
部枠U1 と接して回転する基枠14と、この基枠14か
ら所定距離上方に離れるように研削具保持枠15が設け
られている。この研削具保持枠15は、左右の枠材の下
側に案内レール16が設けられ、この案内レール16に
は、左右のガイド部材17を連結する移動部材たる支持
軸18とともに案内レール16に沿って走行する研削具
Gが設けられている。この研削具Gは、先端側(図1の
左上側)に回転砥石19を有する電気式研削具(グライ
ンダ)が採用されている。
【0024】この研削具Gは、砥石面が上向きとなるよ
うに背面側が支持軸18に支持されており、研削具Gの
背面に設けられた支持部材20(「ころがり案内」であ
るボールブッシュを採用している)によって支持軸18
の幅方向にスライド可能に構成されている。この支持軸
18の外周と支持部材20の内周は円形であるため、支
持部材20は幅方向にスライド可能であるとともに、周
方向にも回動可能となっている。
【0025】また、この例では、支持部材20の研削具
側部に案内部材21が設けられており、研削具Gの把持
部22と案内部材21の把持部23を作業者が両手で持
って研削作業をできるように構成されている。なお、こ
れらの把持部22,23を持って作業する側の研削具保
持枠15は、把持部22,23の操作が容易なように下
向きの凹状に形成されている。
【0026】従って、この実施形態における研削具G
は、図1(b) に示すように、研削具Gの後端(図1の右
下)に設けられた把持部22を上下させることによっ
て、研削具Gの先端側を上下方向zに揺動させることが
できるとともに、支持軸18に沿った左右方向xと、案
内レール16に沿った前後方向yに移動可能となってい
る。
【0027】さらに、この実施形態では、平面視におい
て左回転する研削具Gを用いているため、研削時に大き
な研削反力が研削具Gに作用した場合の横方向移動を受
けて衝撃等を緩衝する反力緩衝機構Sが設けられてい
る。この例では、支持軸18の反力作用側にコイルスプ
リング24を設けることによって反力緩衝機構Sが構成
され、研削具Gが横方向に移動しても支持部材20がコ
イルスプリング24に当接して衝撃を緩衝することがで
きる。
【0028】また、研削具保持枠15の四隅には定点保
持部材25が設けられており、研削具保持枠15の上部
から上方へ所定量突出するように設けられている。この
定点保持部材25は、上部枠U2 を上昇させて被研削物
Oの下面に当接させることにより、被研削物Oと研削具
Gとの間に所定の空間を作ることができる高さで設けら
れている。この定点保持部材25によって上向研削機M
1 を所定位置に固定することができる。さらに、この定
点保持部材25は、固定ナット25aを緩めれば個別に
高さ調節ができるようになっており、床面Bと被研削物
Oとの間が平行でない時でも個別に調節すれば、全ての
定点保持部材25を被研削物Oの下面へ当接させて固定
することができる。なお、この実施形態では、上部枠U
から被研削物Oの下面に向けて上向きの定点保持部材2
5を設けているが、下部枠Lから床面Bに向けて下向き
の昇降ジャッキ(車輪を浮かすように高さ調節可能なジ
ャッキ)を設けるようにしてもよい。
【0029】以上のように構成された第1実施形態の上
向研削機M1 によれば、図2(a),(b) に示すように、上
向研削機M1 を被研削物Oの下側に位置させた状態で、
作業者がペダル9を操作することによってリンク機構C
を伸ばして上部枠Uを上昇させ、定点保持部材25を被
研削物Oへ押圧することによって上向研削機M1 を所定
位置に固定する。この時、床面Bと被研削物Oとが平行
であれば四隅の定点保持部材25は同一の高さで良い
が、傾斜している場合には四隅の定点保持部材25の高
さを調節して傾斜面に沿うようにする。
【0030】このようにして定点保持した状態で、研削
具Gの把持部22と案内部材21の把持部23とを両手
Hで持って、回転砥石19を突起物等Pへ押圧すること
によって研削する。この時、作業者の判断によって、回
転砥石19を突起物等Pへ押圧する力(上下方向zへ揺
動させる力)を調整しながら、研削具Gを前後、左右に
移動させながら研削することができるので、突起物等P
とその周囲を含めて平滑に研削することができる。ま
た、仮に大きな力で押圧して大きな掘削反力が研削具G
に横力として作用したとしても、支持部材20がコイル
スプリング24によって受けられるので、衝撃を受ける
ことなく研削作業を続けることができる。しかも、作業
者は横から覗くようにして作業を行うことができるの
で、作業姿勢が改善されて連続作業も可能となり、効率
良く短時間で平滑面に仕上ることが可能となる。この効
率向上は、上述した幅80mm、長さ550mmの範囲
で突起物を研削する場合で比較すると、作業者の手作業
では180分の作業が40分に短縮され、約1/4.5
時間で作業が完了することとなる。
【0031】さらに、被研削物Oの表面と連続するよう
に突起物等Pを研削して平滑にするには、研削具Gの向
きを変えながら研削しなければ困難であるので、ある程
度研削すると研削具Gの向きを変更する必要がある。こ
の変更作業は、上部枠Uを一旦下げて定点保持部材25
による固定を解除し、支持ピン13を中心に回転上部枠
2 を回転させ(図1(a) の二点鎖線)、再び上部枠U
を上昇させて被研削物Oに定点保持部材25を当接させ
ることによって回転上部枠U2 のみの向きを変更した状
態で固定する。その後、上述したように研削具Gと案内
部材21の把持部22,23を持って研削作業を行え
ば、異なった角度からの研削が容易に行える。このよう
に、突起物等Pの位置のみではなく、突起物等Pの周囲
も含めて研削するとともに、研削角度を変更しながら研
削することができるので、砥石19の先端で点に近い状
態で研削したとしても広い範囲を研削して被研削物Oの
表面を平滑にすることができる。しかも、作業者が力加
減を調節しながら行えるので、研削状況に応じた研削作
業を容易に行うことが可能となる。
【0032】図3は本願発明の上向研削機の第2実施形
態を示す図面であり、(a) は全体斜視図、(b) は研削具
の斜視図である。この第2実施形態は、上述した第1実
施形態における研削具の移動に加え、研削具のみの回転
を可能としたものである。なお、上述した第1実施形態
と同一の構成には同一符号を付して、その説明は省略す
る。
【0033】図示するように、この第2実施形態では、
上部枠Uを構成する上側の回転上部枠U2 に設けられた
研削具保持枠15の左右に位置する枠材の上側に案内レ
ール16が設けられており、この案内レール16には、
左右のガイド部材17を連結する移動部材たる支持軸1
8とともに案内レール16に沿って走行する研削具Gが
設けられている。この研削具Gも、先端側(図3の左上
側)に回転砥石19を有し、砥石面が上向きとなるよう
に背面側が支持されている。そして、この実施形態で
は、この支持軸18に、幅方向にスライド可能な支持部
材20(ボールブッシュ)が設けられるとともに、この
支持部材20の上部にはピン26によって回動可能に支
持された支持プレート27が設けられている。この支持
軸18の外周と支持部材20の内周も円形であり、支持
部材20は幅方向にスライド可能であるとともに、周方
向にも回動可能となっている。また、支持プレート27
は、支持部材20上でピン26を中心に回動可能となっ
ている。
【0034】さらに、この実施形態では、この支持プレ
ート27と研削具Gとの間が支持スプリング28によっ
て連結されている。この支持スプリング28は、研削具
Gの幅方向に2本設けられ、上端が研削具Gに、下端が
支持プレート27に取付けられており、この支持スプリ
ング28によって研削具Gが支持プレート27上で弾性
支持されている。
【0035】従って、この第2実施形態の上向研削機M
2 における研削具Gによれば、図3(b) に示すように、
研削具Gの後端(図3の右下)に設けられた把持部22
を上下させることによって、研削具Gの先端側を上下方
向zに揺動させることができるとともに、支持軸18に
沿った左右方向xと、案内レール16に沿った前後方向
yの移動と、ピン26を中心とした回転vと、支持スプ
リング28による研削具Gの弾性支持wが可能となって
いる。
【0036】以上のように構成された第2実施形態の上
向研削機M2 によれば、上述した第1実施形態と同様
に、上向研削機M2 を被研削物Oの下側に位置させた状
態で、ペダル9でジャッキ8を伸長させることによって
リンク機構Cを伸ばして上部枠Uの定点保持部材25を
被研削物Oに押圧し、上向研削機M2 を所定位置に固定
する(図2と同様)。この時、床面Bと被研削物Oとが
傾斜している場合には四隅の定点保持部材25の高さを
調整することによって傾斜面に沿うようにする。
【0037】このようにして定点保持した状態で、研削
具Gの把持部22と案内部材21の把持部23とを持っ
て、回転砥石19で突起物等Pを研削する。この時、作
業者の判断によって、回転砥石19の突起物等Pへの押
圧力を調整しながら、研削具Gを前後、左右に移動させ
ながら研削することができるので、突起物等Pとその周
囲を含めて平滑に研削することができる。
【0038】また、支持スプリング28を介して研削具
Gを支持しているので、大きな力で砥石を突起物等Pに
押圧したとしても、研削具Gは支持プレート27上に弾
性支持されているのでその反力は支持部材20へ直接的
に伝わることなく緩衝することができる。これにより安
定した連続作業が可能となる。しかも、作業者は横から
覗くようにして作業を行うことができるので、連続作業
が可能となって効率良く作業をすることができる。
【0039】また、この実施形態では、研削具Gの向き
を変えて研削したい場合には、把持部22,23を持っ
て支持プレート27から上部を回転させることができる
ので、様々な角度から突起物等Pを含む周囲を連続して
効果的に研削して、被研削物Oの表面を平滑に研削する
ことが容易に可能となる。
【0040】さらに、研削反力によって研削具Gが支持
部材20とともに横方向に移動したとしても、コイルス
プリング24によって衝撃を緩衝することができる。
【0041】なお、上述した実施の形態1,2では、研
削具Gとしてグラインダを例に説明したが、グラインダ
に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。
また、これらの実施形態における構成は、使用条件等に
応じて適宜組合わせてもよい。
【0042】さらに、上述した実施形態は一実施形態で
あり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更
は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。
【0043】
【発明の効果】本願発明は、以上説明したような形態で
実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0044】構造物下面の突起物等を含む広範囲を横か
ら覗きながら作業者が判断して研削作業を行うことがで
きるので、作業能率を大幅に向上させることが可能とな
る。また、作業者の作業姿勢を改善することによって連
続作業ができるようになり、作業時間の大幅な短縮が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の上向研削機の第1実施形態を示す図
面であり、(a) は全体斜視図、(b) は研削具等の斜視図
である。
【図2】図1に示す上向研削機の側面図で、(a) は全体
側面図、(b) は操作説明用の側面図である。
【図3】本願発明の上向研削機の第2実施形態を示す図
面であり、(a) は全体斜視図、(b) は研削具等の斜視図
である。
【図4】本願発明の上向研削機で研削する被研削物の一
例を示す図面であり、(a) は吊下げ状態の斜視図、(b)
は吊ピースの斜視図、(c) は溶断後の吊ピースの斜視
図、(d) は溶断後の吊ピースの断面図である。
【図5】従来から行われている溶接結合の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1…リンク部材 2…軸 3…車輪 4,5…受材 6,7…連結材 6a,7a…ブラケット 8…ジャッキ 9…ペダル 10…制御管 11…車輪 12…ハンドル 13…支持ピン 14…基枠 15…研削具保持枠 16…案内レール 17…ガイド部材 18…支持軸 19…回転砥石 20…支持部材 21…案内部材 22,23…把持部 24…コイルスプリング 25…定点保持部材 25a…固定ナット 26…ピン 27…支持プレート 28…支持スプリング U…上部枠 U1 …固定上部枠 U2 …回転上部枠 L…下部枠 B…床面 C…リンク機構 G…研削具 O…被研削物 P…突起物等 S…反力緩衝機構 v…回転 w…弾性支持 x…左右方向 y…前後方向 z…上下方向 M1,M2 …上向研削機
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月1日(2000.2.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 移動部材に、該移動部材の軸方向に移動
する支持部材に作用する研削具の研削反力を受ける反力
緩衝機構を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
記載の上向研削機。
【請求項】 研削具を、支持部材上で回転可能に支持
したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記
載の上向研削機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決
するために、本願発明は、下部枠と、該下部枠上で昇降
する上部枠とを設け、該上部枠に、水平方向に移動可能
な移動部材を設け、該移動部材に、該移動部材の移動方
向と交差する方向に移動する支持部材を設け、該支持部
材に、端部に設けた把持部を持って先端側を上下方向に
揺動させることができるように支持した研削具を設け
とともに、該支持部材から把持部までの距離を、該支持
部材から研削具の先端までの距離よりも大きくして研削
具を支持している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月7日(2000.4.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 移動部材に、該移動部材の軸方向に移動
する支持部材に作用する研削具の研削反力を受ける反力
緩衝機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の上向
研削機。
【請求項】 研削具を、支持部材上で回転可能に支持
したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の上向
研削機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決
するために、本願発明は、下部枠と、該下部枠上で昇降
する上部枠とを設け、該上部枠に、水平方向に移動可能
な移動部材を設け、該移動部材に、該移動部材の移動方
向と交差する方向に移動する支持部材を設け、該支持部
材に、端部に設けた把持部を持って先端側を上下方向に
揺動させることができるように支持した研削具を設ける
とともに、該支持部材から把持部までの距離を、該支持
部材から研削具の先端までの距離よりも大きくして研削
具を支持し、該上部枠を、下側の固定上部枠と上側の回
転上部枠とで構成し、固定上部枠上で回転上部枠を旋回
可能に支持している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】しかも、前記上部枠を、下側の固定上部枠
と上側の回転上部枠とで構成し、固定上部枠上で回転上
部枠を旋回可能に支持しているので、下部枠上で研削具
を旋回させて異なった角度から研削作業を行うことがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸 武雄 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 石田 順一 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 Fターム(参考) 3C058 AA04 AA11 AA13 AA14 AC01 CA01 CB03 CB04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部枠と、該下部枠上で昇降する上部枠
    とを設け、該上部枠に、水平方向に移動可能な移動部材
    を設け、該移動部材に、該移動部材の移動方向と交差す
    る方向に移動する支持部材を設け、該支持部材に、端部
    に設けた把持部を持って先端側を上下方向に揺動させる
    ことができるように支持した研削具を設けたことを特徴
    とする上向研削機。
  2. 【請求項2】 上部枠を、下側の固定上部枠と上側の回
    転上部枠とで構成し、固定上部枠上で回転上部枠を旋回
    可能に支持したことを特徴とする請求項1記載の上向研
    削機。
  3. 【請求項3】 上部枠に、被研削物に当接して下部枠を
    定点保持する定点保持部材を設けたことを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の上向研削機。
  4. 【請求項4】 定点保持部材を、上部枠の角部に設け、
    それぞれの定点保持部材を高さ調節可能に構成したこと
    を特徴とする請求項3記載の上向研削機。
  5. 【請求項5】 支持部材から把持部までの距離を、該支
    持部材から研削具の先端までの距離よりも大きくして研
    削具を支持したことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の上向研削機。
  6. 【請求項6】 移動部材に、該移動部材の軸方向に移動
    する支持部材に作用する研削具の研削反力を受ける反力
    緩衝機構を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の上向研削機。
  7. 【請求項7】 研削具を、支持部材上で回転可能に支持
    したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の上向研削機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008137140A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Kawada Kogyo Kk グラインダ保持装置
JP2013198906A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Japan Marine United Corp 溶接ビード切削装置
JP6355811B1 (ja) * 2017-11-20 2018-07-11 宮地エンジニアリング株式会社 走行式研磨装置
JP2019198918A (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 株式会社北村製作所 研削装置

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JP2019093452A (ja) * 2017-11-20 2019-06-20 宮地エンジニアリング株式会社 走行式研磨装置
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