JP2000288739A - アルミニウム部材のアーク溶接方法 - Google Patents

アルミニウム部材のアーク溶接方法

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JP2000288739A
JP2000288739A JP11099780A JP9978099A JP2000288739A JP 2000288739 A JP2000288739 A JP 2000288739A JP 11099780 A JP11099780 A JP 11099780A JP 9978099 A JP9978099 A JP 9978099A JP 2000288739 A JP2000288739 A JP 2000288739A
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welded
surface roughness
arc
welding
aluminum member
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JP11099780A
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Yasuo Matsuda
靖男 松田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム部材のアーク溶接方法におい
て、溶接する部分にアークを集中して発生させることが
できる方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム部材1、2の溶接する部分
1a、1h、2aの面粗度を周囲の面粗度より高くする
工程と、アルミニウム部材1、2の溶接する部分1a、
1h、2aをアーク溶接によって溶接する工程と、から
なるアルミニウム部材のアーク溶接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム(ア
ルミニウム合金を含む)部材のアーク溶接方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム部材をアーク溶接する場
合、アルミニウム部材表面に汚れがあると、アークが蛇
行し、その結果、ビードが蛇行し、ビード形状やビード
幅が不均一になる。そのため、アルミニウム部材の溶接
する部分を洗浄して清浄度管理を徹底することが行われ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アルミニウム
部材の溶接する部分の清浄度を管理することによって、
アークが分散して発生し、溶接する部分の周囲へも入熱
が行われ、オーバーラップビードが形成されるという問
題がある。本発明の目的は、アルミニウム部材のアーク
溶接方法において、アークが酸化物に集中するという性
質を利用し、溶接する部分にアークを集中して発生させ
る方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、つぎのとおりである。アルミニウム部材の溶接す
る部分の面粗度を周囲の面粗度より高くする工程と、ア
ルミニウム部材の溶接する部分をアーク溶接によって溶
接する工程と、からなるアルミニウム部材のアーク溶接
方法。
【0005】上記本発明のアルミニウム部材のアーク溶
接方法では、溶接する部分の面粗度が周囲の面粗度より
高くされ、溶接する部分の単位面積あたりの酸化物量
が、周囲の単位面積あたりの酸化物量より多くなるた
め、アークがアルミニウム部材の溶接する部分に集中し
て発生する。それにより、溶接する部分に入熱が安定
し、ビード形状や溶け込み深さが安定する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1、図2は本発明実施例のアー
ク溶接方法を説明する模式図を示している。
【0007】本発明実施例のアーク溶接方法を、図1、
図2を参照して、説明する。本発明実施例では、2枚の
平板状のアルミニウム部材1、2を部分的に重ね(重ね
継手)、MIGアーク溶接によって、両方のアルミニウ
ム部材の一部の表面1a、2aと一方のアルミニウム部
材の厚さの面1hですみ肉溶接する例を示す。本発明実
施例のアーク溶接方法は、アルミニウム部材の溶接する
部分の面粗度を周囲の面粗度より高くする工程と、アル
ミニウム部材の溶接する部分をアーク溶接によって溶接
する工程と、からなる。
【0008】アルミニウム部材の溶接する部分の面粗度
を周囲の面粗度より高くする工程では、図1に示すよう
に、まず、2枚の平板状のアルミニウム部材1、2を部
分的に重ねる。そして、溶接する部分(一方のアルミニ
ウム部材1の厚さの面1hとその近くの両方のアルミニ
ウム部材1、2の表面1a、2a)を除く両アルミニウ
ム部材1、2の表面を被覆材3によって被覆し、ショッ
トピーニング処理を施す。被覆材3には、たとえば、鉄
板を使用する。ショット粒には、たとえば、粒径0.3
mm〜0.5mmの、鉄球もしくはステンレス球などを
使用する。ショット粒は、鉄板3で被覆されていない、
アルミニウム部材1、2の溶接する部分に衝突する。鉄
板3で被覆されている部分はショットピーニングの影響
を受けない。それにより、アルミニウム部材1、2の溶
接する部分1a、1h、2aの面粗度がその周囲の溶接
されない部分の面粗度より高くなる。なお、溶接する部
分1a、1h、2aの面粗度を高くする方法は、ショッ
トピーニング処理に限られず、ローレット加工などがあ
る。
【0009】アルミニウム部材1、2の溶接する部分1
a、1h、2aをアーク溶接する工程では、図2に示す
ように、アルミニウム部材の表面を被覆する際に用いた
鉄板は外す。電極は、アルミニウムからなる消耗性の溶
接ワイヤ4が用いられる。溶接ワイヤ4は、ノズル5の
先端部に位置するコンタクトチップ6に位置決めされて
いる。アルミニウム部材は酸化しやすく表面には多くの
酸化物が形成されている。そして、溶接する部分1a、
1h、2aの面粗度がその周囲の溶接されない部分の面
粗度より高くなっていることから、溶接する部分1a、
1h、2aにおける単位面積あたりの酸化物量は、周囲
より多くなっている。アークは酸化物に集中する傾向が
あるため、溶接時には、アークの陰極点が、溶接する部
分1a、1h、2aに安定的に集中する。それにより、
ビード形状、ビード幅、溶け込み深さが安定する。
【0010】アークの発生場所は、面粗度が高くされ
た、溶接する部分1a、1h、2aに集中されるので、
アルミニウム部材の表面の清浄度に影響されることがな
い。そのため、溶接前にアルミニウム部材表面を洗浄す
ることを目的として通常行われる洗浄工程の管理を緩和
してもよく、あるいは、洗浄工程を省略してもよい。ま
た、溶接する部分1a、1h、2aの面粗度を周囲より
高くすることで、アークを溶接する部分1a、1h、2
aに集中させることができるので、本発明の溶接方法は
あらゆる継手形状に適用することができる。また、溶接
方法は、TIGアーク溶接でもよい。また、溶接ワイヤ
の狙い位置がずれていても、アークは酸化物が多い方に
集中するため、アークが酸化物が多くされている溶接す
る部分1a、1h、2aから外れて発生することが抑制
される。そのため、溶接ワイヤの狙い位置裕度が広くな
る。また、アルミニウム部材のショットピーニング処理
が施されている部分1a、1h、2aが目印となり、溶
接後に、形成されたビードと目印の位置関係から、溶接
狙い位置のずれ確認が可能になる。なお、ショットピー
ニング処理を施した部分を目印とするには、ショットピ
ーニング処理範囲を、予想されるビード幅より少し広め
に設定することが望ましい。
【0011】
【発明の効果】本発明のアーク溶接方法によれば、アル
ミニウム部材の溶接する部分の面粗度が周囲の面粗度よ
り高くされ、溶接する部分の単位面積あたりの酸化物の
量が多くなるので、アークが溶接する部分に集中して発
生する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のアルミニウム部材のアーク溶接
方法を説明するための模式図である。
【図2】本発明実施例のアルミニウム部材のアーク溶接
方法を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1、2 アルミニウム部材 1a、1h、2a 溶接する部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム部材の溶接する部分の面粗
    度を周囲の面粗度より高くする工程と、 アルミニウム部材の溶接する部分をアーク溶接によって
    溶接する工程と、からなるアルミニウム部材のアーク溶
    接方法。
JP11099780A 1999-04-07 1999-04-07 アルミニウム部材のアーク溶接方法 Pending JP2000288739A (ja)

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