JP2000286440A - 屋根材モジュール及び太陽電池モジュール - Google Patents

屋根材モジュール及び太陽電池モジュール

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JP2000286440A
JP2000286440A JP11093034A JP9303499A JP2000286440A JP 2000286440 A JP2000286440 A JP 2000286440A JP 11093034 A JP11093034 A JP 11093034A JP 9303499 A JP9303499 A JP 9303499A JP 2000286440 A JP2000286440 A JP 2000286440A
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roofing material
module
eaves
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Masahiko Inuyama
昌彦 犬山
Kensuke Ishida
謙介 石田
Hiroshi Yamakawa
山川  洋
Seiji Omoto
誠司 大本
Takashi Fujiwara
隆 藤原
Koji Ito
孝司 伊藤
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24SSOLAR HEAT COLLECTORS; SOLAR HEAT SYSTEMS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根材と一体化した太陽電池モジュールや、
そのような太陽電池モジュールと同様な構造を採用した
屋根材モジュールにおいて、樋を設けて防水性能を保つ
場合に適した構造を提供する。 【解決手段】 ベース3と、当該ベース3の上に設けら
れた屋根材2とを有する屋根材モジュールであって、前
記ベース3には、その棟側から軒側に排水するための縦
樋7が設けられ、前記屋根材2には、上段の屋根材モジ
ュールの軒側の下方となる位置に横方向に延びる横樋1
8が設けられ、当該横樋18は、排水を前記縦樋7に流
すことができるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の屋根に配置
される屋根材モジュール及び太陽電池モジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来は、屋根に太陽電池を設置する場
合、屋根材を先に施工してから、太陽電池を屋根材の上
に設置する据置(後置)型太陽電池が一般的であった。
このような太陽電池モジュールの場合、太陽電池モジュ
ール自体に防水性能を持たせる必要はほとんどなかっ
た。ここで、据置型太陽電池の場合、屋根材を設置した
後に太陽電池を設置しなければならず、屋根材及び太陽
電池の設置作業が非常に面倒になる。また、設置した屋
根材から太陽電池が浮いた状態になり、太陽電池は屋根
材に比べて風雨等の影響を受け易くなるし、浮いた状態
の太陽電池があるために屋根全体の外観上の体裁も悪く
なるという問題も生じる。
【0003】そこで、屋根に太陽電池を設置する場合、
太陽電池を金属屋根材の上面に添って配置した太陽電池
モジュールを構成し、この太陽電池モジュールを建物の
野地板上に配置するようにすることが考えられる。この
場合、金属屋根材と共に太陽電池を簡単に設置でき、し
かも太陽電池が金属屋根材の上面に添うため、太陽電池
によって屋根全体の外観上の体裁も悪くならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】太陽電池と屋根材を一
体化した場合、太陽電池モジュールが屋根材を兼ねてい
ることから、従来の太陽電池モジュールと異なり防水性
能が要求される。そこで、本発明、屋根材と一体化した
太陽電池モジュールや、そのような太陽電池モジュール
と同様な構造を採用した屋根材モジュールにおいて、樋
を設けて防水性能を保つ場合に適した構造を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の技術的手段を講じた。すなわち、
本発明に係る屋根材モジュールの特徴は、ベースと、当
該ベースの上に設けられた屋根材とを有する屋根材モジ
ュールであって、前記ベースには、その棟側から軒側に
排水するための縦樋が設けられ、前記屋根材には、上段
の屋根材モジュールの軒側の下方となる位置に横方向に
延びる横樋が設けられ、当該横樋は、排水を前記縦樋に
流すことができるように構成されている点にある。
【0006】この構成を採用すると、横樋に溜まった雨
水等はその横樋から縦樋を流れて排水することができ
る。したがって、屋根材モジュールとしての防水性能が
保たれている。また、縦樋と横樋を設ける場合には、双
方をベースに設けることも考えられる。しかし、縦樋と
横樋の双方をベースに設けた場合、縦樋と横樋が交わる
部分において屈曲した部分を形成する必要がある。樋に
屈曲した部分があれば、それだけ樋の構成が複雑とな
り、製造も煩雑となり、製造コストが高くなる。
【0007】一方、本発明のように、ベースに縦樋を設
け、屋根材に横樋を分配して設けることにより、縦樋と
横樋のそれぞれはシンプルな形状でよく、従って製造コ
ストを抑えることができる。また、本発明では、前記横
樋の排水口が上方開口状に形成された縦樋の上方に配置
されているものとすることができる。かかる構成を採用
すると、横樋と縦樋に特別な接続構造が不要であり、構
成を非常に簡素にすることができる。また、横樋の排水
口から排水が縦樋に落下するので、横樋における排水の
流れが促進され、防水性が高い。
【0008】また、本発明は、前記屋根材に太陽電池を
設けた太陽電池モジュールとして実施するのが好適であ
る。この場合は、ベースと、当該ベースの上に設けられ
た屋根材と、当該屋根材の上面に設けられた太陽電池と
を有する太陽電池モジュールであって、前記ベースに
は、その棟側から軒側に排水するための縦樋が設けら
れ、前記屋根材には、上段の太陽電池モジュールの軒側
の下方となる位置に横方向に延びる横樋が設けられ、
当該横樋は、排水を前記縦樋に流すことができるように
構成するのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図5において、1は太陽電
池モジュール(屋根材モジュール)で、金属屋根材2と
ベース3と太陽電池4と左右一対の吊り子5と左右一対
の支持板6と縦樋7と左右一対のストッパー8とを備え
る。この太陽電池モジュール1は、図6に示すように野
地板9上に多数配置され、例えば上段(棟側)の太陽電
池モジュール1と下段(軒側)の太陽電池モジュール1
とは左右方向に1/2モジュールずらされ、多数の太陽
電池モジュール1は千鳥状に配置されている。
【0010】図9〜図12に示すように、各金属屋根材
2は平坦状の屋根材本体11を備え、屋根材本体11の
中央部に図4に示す如く端子ボックス挿入窓12が設け
られている。各金属屋根材2の左右両端に、屋根材本体
11から下方に折曲した折曲縁部13が設けられてい
る。各金属屋根材2の棟側端部に、屋根材本体11から
上側にコの字状又はU字状に折り返された水返し16が
設けられ、水返し16の上側平坦部が棟側重合片17と
されている。また、各金属屋根材2の棟側端部に、水返
し16から棟側に断面U字状に延長した横樋18が設け
られている。
【0011】金属屋根材2の軒側端部に、係止片21と
折り返し片22と軒側重合片23とが設けられている。
係止片21は屋根材本体11の軒側端部から下方に折曲
され、折り返し片22は係止片21の下端から棟側に折
り返され、軒側重合片23は、折り返し片22の先端側
から下側に折り返して形成されている。従って、折り返
し片22は、下側に折り返して棟側に突出するように設
けられ、軒側重合片23は軒側に突出しかつ軒側重合片
23の上方が折り返し片22で覆われている。前記係止
片21及び折り返し片22の左右方向両端部に、図7、
図10に示すように排水孔24が設けられている。
【0012】なお、左右に隣合う金属屋根材2の折曲縁
部13同士は適当な接続手段等によって互いに密着して
接続される。前記ベース3は金属屋根材2の踏み強度や
断熱性を保つためのもので、発泡樹脂等で構成され、各
金属屋根材2の下方に配置されている。ベース3は、図
1、図4、図7、図13に示すように、軒側端部から棟
側端部に向けて序々に肉厚が薄くなる楔形に形成されて
いる。ベース3の左右方向中央部の軒側に、金属屋根材
2の端子ボックス挿入窓12に対応して収納凹部27が
設けられている。ベース3の上面に左右一対の係止溝2
8がベースの左右両側に夫々形成されている。ベース3
上面の左右方向の一端部に樋収納凹部30が水流れ方向
に形成されている。ベース3の棟側に左右方向に間隔を
おいて4個の切り欠き凹部31が設けられ、ベース3の
下面に水流れ方向の配線溝32が切り欠き凹部31に対
応して4個設けられている。この配線溝32は、後述す
る太陽電池4のリード線71,72や接続線73(太陽
電池4の電線)を配線するためのもので、ベース3の下
面に水流れ方向に貫通するように形成され、各配線溝3
2は、金属屋根材2の下方に位置して、左右方向に互い
に間隔をおいて平行に配置されている。
【0013】吊り子5は、各ベース3の軒側端部に左右
一対ずつ設けられている。各吊り子5は、図1〜図4に
示すように、野地板9に固定するための固定部35と、
ベース3の下面に配置される固着部36と、固着部36
から立ち上がった立ち上がり部38と、立ち上がり部3
8から軒側に突出した受け部39と、受け部39から折
曲部37を介して軒側に突出した係合部41と、係合部
41から上方に突出した取付部42とを有し、受け部3
9にネジ孔40が左右一対設けられ、取付部42にねじ
孔46が形成されている。
【0014】支持板6は、各ベース3の上面に左右一対
ずつ設けられている。各支持板6は、図14〜図16に
示すように、支持板6の棟側端部に、下側にLの字状に
折れ曲がった係合片43と、上側にL字状に切り起こし
形成した係止片44とが設けられ、支持板6の軒側中途
部に取付孔47が前記ネジ孔40に対応して左右一対設
けられている。支持板6の左右両端に、下方に折曲した
折曲縁部48が設けられている。左右一対の支持板6の
折曲縁部48がベース3の係止溝28に挿入係合され
て、各支持板6は、ベース3の上面に添うように配置さ
れると共に、各支持板6の軒側中途部が吊り子5の受け
部39上に配置され、ネジ孔40に螺合する止めネジ5
0により左右一対の支持板6の軒側中途部が左右一対の
吊り子5に対して夫々締め付け固定され、これにより左
右一対の支持板6と左右一対の吊り子5との間でベース
3を挟持し、ベース3、左右一対の支持板6及び左右一
対の吊り子5が一体となるように組み立てられている。
【0015】太陽電池4は、ガラスに太陽電池セルを取
り付けてなり、下面の中央部に端子ボックス53が下方
突出されている。なお、この太陽電池4は、野地板9上
に配置した多数の金属屋根材2のうちの一部の複数の金
属屋根材2に設けられている。太陽電池4を設けない場
合は、単なる屋根材モジュールとなり、この場合、端子
ボックス挿入窓12は不要となり、金属屋根材2の端子
ボックス挿入窓12は省略される。また、ベース3の収
納凹部27も省略してもよい。
【0016】太陽電池4の端子ボックス53が端子ボッ
クス挿入窓12に挿入されて、ベース23の収納凹部2
7に収納され、この状態で太陽電池4は金属屋根材2の
屋根材本体11の上面に夫々載置されて、屋根材本体1
1の上面に接着されている。金属屋根材2の軒側端部
に、金属屋根材2に対して太陽電池4の軒側への移動を
規制するストッパ−8が左右一対設けられている。前記
太陽電池4の棟側端部は金属屋根材2の屋根材本体11
と前記棟側重合片17との間で嵌合保持され、太陽電池
4の軒側端部は、前記ストッパー8と屋根材本体11と
の間で嵌合保持されている。
【0017】上記の如く太陽電池4を金属屋根材2の屋
根材本体11の上面に接着した理由は、取り付け強度の
向上、振動防止、金属屋根材2に設けた端子ボックス挿
入窓12等への浸水防止のためである。また、ストッパ
ー8を設けたのは、太陽電池4を接着するための接着剤
の経年劣化や、防火性試験の際の太陽電池4の脱落防止
を図るためである。前記ストッパー8は、図1〜図3に
示すように、取付孔を有する取付部59と押さえ部60
と取付部59の下端から棟側に向けて斜め下方に突出し
た係止部81とを有している。ストッパー8は、ネジ孔
46に螺合する止めネジ54によって金属屋根材2の係
止片21と共に吊り子5の取付部42に締め付け固定さ
れ、これにより金属屋根材2の軒側端部が吊り子5に固
定されている。
【0018】また、吊り子5の受け部39上に支持板6
を介して金属屋根材2の軒側端部が載せられ、これによ
り吊り子5で金属屋根材2の軒側端部を野地板9から浮
かせて、金属屋根材2を野地板9上に配置する際に、上
段の金属屋根材2の軒側端部を持ち上げることなく、該
上段の金属屋根材2の軒側端部の下に、下段側の金属屋
根材2の棟側端部が挿入できるようになっている。金属
屋根材2の棟側端部は、横樋18が係止片44に係合さ
れて、係止片44により金属屋根材2の棟側端部が支持
板6乃至ベース3から上方に浮かないように規制されて
いる。
【0019】縦樋7は、図17〜図19に示すように、
左右両端に上方に折曲された一対の立ち上がり壁56が
設けられて上方開口状の断面U字状に形成され、縦樋7
の棟側端部に上方にL字状に折曲された水返し57が設
けられ、縦樋7の下面には剥離紙付の両面接着テープ5
8が添着されている。この縦樋7は各太陽電池モジュー
ル1のベース23の樋収納凹部30に嵌合保持され、両
面接着テープ58により樋収納凹部30の底面に接着固
定されている。ベース3の樋収納凹部30は金属屋根材
2の左右方向外端よりも左右方向外方に突出され、図1
2に鎖線で示すように、縦樋7の左右方向の外端部は金
属屋根材2の左右方向外端よりも左右方向外方に突出さ
れて、左右に隣合う太陽電池モジュール1の金属屋根材
2の対向端部の下方に位置し、縦樋7が左右に隣合う金
属屋根材2の対向端部間に股がるようになっている。ま
た、左右に隣合う金属屋根材2の折曲縁部13が上側か
ら縦樋7内に挿入されている。
【0020】そして、縦樋7の軒側端部は排水孔24に
臨まされており、縦樋7に入った雨水は縦樋7から排水
孔24を通って下段の太陽電池4又は金属屋根材2上に
排出されるようになっている。図8(a)(b)に示す
ように、前記横樋18は、その長手方向(横方向)端部
が排水口18aとされ、この排水口18aから横樋18
aの水が流出できるようになっている。前記横樋18
は、金属屋根材2をベース3に取り付けた状態におい
て、縦樋7より上側に位置し、横樋18の排水口18a
は上方開口状の縦樋7の棟側端部の上方に臨んでいる。
このため横樋18の排水口18aから流れ出た水は、落
下して縦樋7に流れ込み、縦樋7を通って排水孔24か
ら下段の太陽電池4又は金属屋根材2上に排出される。
【0021】また、前記横樋18は、金属屋根材2の棟
側端に設けられており、上段の屋根材モジュールの軒側
の下方となる位置に配置されているので、この位置に入
り込んだ雨水等を確実に排水することができ、防水性能
が保たれる。図1に示すように上段の太陽電池モジュー
ル1の軒側端部の下方に、下段の太陽電池モジュール1
の棟側端部が挿入され、これにより上段の金属屋根材2
の軒側重合片23と下段の金属屋根材2の棟側重合片1
7とが、軒側重合片23を上にし棟側重合片17を下に
して上下に重合されている。
【0022】重合された上段の金属屋根材2の軒側重合
片23と下段の金属屋根材2の棟側重合片17とは結合
部材61によって上下に挟持されている。この結合部材
61は、図1〜図3に示すように、上挟持片62と下挟
持片63とこれら挟持片62,63を連結する連結部6
4とをコの字状又はU字状に有し、これにより結合部材
61が、重合された軒側重合片23と棟側重合片17と
を上下に挟持するように軒側重合片23及び棟側重合片
17に対して嵌合可能に構成されている。また、結合部
材61は、上挟持片62の棟側端部から上側に折り返し
た係合片83を有し、係合片83の端部に、上挟持片6
2から上側に徐々に大きく離間するように傾斜した係合
部84が形成されている。
【0023】従って、図3に示す如く結合部材61を矢
印方向に移動して、重合された軒側重合片23と棟側重
合片17とを上下に挟持するように軒側重合片23及び
棟側重合片17に対して結合部材61を嵌合してゆく
と、係合部84が下側に弾性変形して係止部81を乗り
越え、係止部81を乗り越えた後に図2に示すように係
合部84が係止部81に棟側から係合し、これにより軒
側重合片23及び棟側重合片17からの結合部材61の
抜脱を阻止するようになっている。従って、軒側重合片
23及び棟側重合片17に対して結合部材61を嵌合す
ることによって、結合部材61で重合された軒側重合片
23と棟側重合片17とを上下に簡単に挟持することが
でき、しかも軒側重合片23及び棟側重合片17に対し
て結合部材61を嵌合すると、軒側重合片23及び棟側
重合片17から結合部材61が不測に抜脱しないように
係止することができるため、特別に結合部材61が軒側
重合片23及び棟側重合片17から抜脱しないように抜
け止め操作等をする必要もなくなり、非常に便利であ
る。
【0024】結合部材61を軒側重合片23及び棟側重
合片17に対して嵌合することによって、結合部材61
の上挟持片62が上段側の金属屋根材2の軒側重合片2
3の上面に配置され、結合部材61の下挟持片63が下
段側の金属屋根材2の棟側重合片17の下面に配置さ
れ、結合部材61の連結部64が重合された軒側重合片
23と棟側重合片17との先端間を軒側から塞ぐように
なっている。そして、上段の金属屋根材2の折り返し片
22が、上段の金属屋根材2の軒側重合片23と下段の
金属屋根材2の棟側重合片17との重合部分を結合部材
61を含めて、上方から覆っている。
【0025】なお、左右に隣合う結合部材61の対向端
部同士は適当な接続手段によって互いに密着して接続さ
れる。この場合、左右に隣合う金属屋根材2同士の接続
部と左右に隣合う結合部材61同士の接続部との位置を
互いにずらすようにすれば、防水性はさらによくなり、
また上下左右の金属屋根材2の締結も更に強固なものに
なし得る。具体的には、図23又は図24に示すように
結合部材61を配置する。すなわち、結合部材61とし
ては、太陽電池モジュールの横幅と同じ寸法の長さ(9
10mm)の第1結合部材61aとそれより長い(10
24mm)の第2結合部材61bを用意しておく。
【0026】図23に示すようにな千鳥状に太陽電池モ
ジュールを配置する場合、まず屋根の横方向一端側(図
23では左側)には第2結合部材61bを用いる。そし
て、その第2結合部材61より右側には第1結合部材6
1aを用いる。そして、屋根の右端の残った部分には第
1結合部材61aを切断して長さをその部分に適応させ
た結合部材61cを用いる。また、図24に示すように
太陽電池モジュールをストレートに配置する場合にも、
同様に結合部材61を用いることができる。
【0027】このように結合部材61を用いると、一つ
の結合部材61a,61b,61cに常に2つのストッ
パ8が掛かるようになり、結合部材61の抜けを確実に
防止することができる。図1〜図4、図8に示すよう
に、金属屋根材2の下方に、後述する太陽電池4のリー
ド線71,72及び接続線73(太陽電池4の電線)を
配線する左右方向の配線スペース69が、左右方向に貫
通するように設けられている。即ち、前記太陽電池モジ
ュール1の各金属屋根材2の軒側端部は、ベース3より
も軒側に突出されて、野地板上に配置される上段のベー
ス3の軒側端部と下段のベース3の棟側端部とが、水流
れ方向に互いに離間するように構成されており、上段の
ベース3と下段のベース3との間に、各太陽電池モジュ
ール1のベース3の軒側前方であって金属屋根材2の軒
側端部の下方に、前記配線スペース69が設けられてい
る。そして、前記ベース3に設けた4個の配線溝32と
配線スペース69とは、太陽電池モジュール1の軒側端
部において互いに連通され、また、前記収納凹部27
は、ベース3の軒側に開放状に形成されており、金属屋
根材2の下方で収納凹部27が配線スペース69に連通
されている。
【0028】図8及び図20に示すように、各太陽電池
モジュール1の太陽電池4の端子ボックス53に、プラ
ス側のリード線(太陽電池4の電線)71とマイナス側
のリード線(太陽電池4の電線)72とが突設されてい
る。この各プラス側のリード線71とマイナス側のリー
ド線72は、例えば端子ボックス53の軒側端面から突
出され、各リード線71,72の先端に防水コネクタ7
1a,72aがそれぞれ設けられている。各プラス側の
リード線71及びマイナス側のリード線72は、ベース
3の収納凹部27から配線スペース69側に引き出され
ている。
【0029】そして、図20に示すように、各太陽電池
4のリード線71、72は、左右又は水流れ方向に隣り
合う太陽電池4のリード線72,71に対して、直接に
又は防水コネクタ73aを有する別途の接続線73を介
して、防水コネクタ71a,72aにより順次直列に接
続され、これにより左右又は水流れ方向に隣り合う6個
の太陽電池4が直列に接続されている。このように接続
してなる6個の太陽電池4の直列回路が複数組形成さ
れ、この複数組の太陽電池4の直列回路が、コネクタ7
3aを有する接続線(太陽電池4の電線)73によって
順次並列に接続されて、例えば棟側から建物の内部等に
配線されるようになっている。
【0030】太陽電池4のリード線71,72は、各太
陽電池モジュール1の配線スペース69内に配線にさ
れ、接続線73は、複数の太陽電池モジュール1の配線
スペース69及び配線溝32に亘って配線されている。
上記実施の形態によれば、太陽電池モジュール1を設置
する場合、左右一対の支持板6の折曲縁部48をベース
3の係止溝28に挿入係合して、各支持板6をベース3
の上面に添って配置すると共に、支持板6の係合片43
をベース3の棟側下面に係合して、ベース3の棟側でベ
ース3と支持板6とを一体化する。また、止めネジ50
により左右一対の支持板6を左右一対の吊り子5に対し
て夫々締め付け固定し、これにより左右一対の支持板6
と左右一対の吊り子5との間でベース3を挟持し、これ
らを一体のものに組み立てておく。また、太陽電池4を
屋根材本体11の上面に接着し、ストッパー8を、止め
ネジ54によって金属屋根材2の係止片21と共に吊り
子5の取付部42に締め付け固定し、これによりストッ
パ−8で太陽電池4の軒側への移動を規制し、金属屋根
材2の軒側端部を吊り子5に固定し、横樋18を係止片
44に係合して、金属屋根材2の棟側端部を支持板6乃
至ベース3から上方に浮かないように規制しておく。ま
た、縦樋7をベース23の樋収納凹部30に嵌合して、
両面接着テープ58により樋収納凹部30の底面に接着
固定する。これにより、金属屋根材2、ベース3、太陽
電池4、縦樋7等を備える太陽電池モジュール1を予め
組み立てておく。
【0031】そして、多数の太陽電池モジュール1を葺
く場合、作業者は棟側を向いた状態で、野地板9上に太
陽電池モジュール1を棟側から順次配置し、吊り子5の
固定部35の取付孔を利用して、釘66で吊り子5の固
定部35を野地板9及び垂木67に固定する。野地板9
上に固定した上段(棟側)の太陽電池モジュール1に対
して下段(軒側)の太陽電池モジュール1を左右方向に
1/2モジュールずらした状態で、上段の太陽電池モジ
ュール1の軒側端部の下方に、下段の太陽電池モジュー
ル1の棟側端部が挿入し、これにより上段の金属屋根材
2の軒側重合片23と下段の金属屋根材2の棟側重合片
17とを、軒側重合片23を上にし棟側重合片17を下
にして上下に重合する。
【0032】重合された上段の金属屋根材2の軒側重合
片23と下段の金属屋根材2の棟側重合片17とに結合
部材61を嵌合して、これら軒側重合片23と棟側重合
片17とを結合部材61によって上下に挟持し、結合部
材61の連結部64で重合された軒側重合片23と棟側
重合片17との先端間を軒側から塞ぐ。以下、上記太陽
電池モジュール1の固定作業を棟側から軒側に向けて順
次繰り返せばよい。また、以上の設置構造になっている
ので、止めネジ54を外してストッパー8を取り外し、
上下の結合部材61を取り外してから、金属屋根材2を
軒(水下)側にスライドさせると、吊り子5、ベース
3、縦樋7及び支持板6を残して金属屋根材2を簡単に
取り外すことができ、また逆の手順で金属屋根材2を取
り付けることも簡単にできる。そして、太陽電池4を組
付けた金属屋根材2の場合は、メンテナンス時に任意の
一枚の太陽電池4を簡単に着脱することも可能となる。
【0033】そして、太陽電池4の電線(リード線7
1,72及び接続線73)を配線する場合、金属屋根材
2の下方に、太陽電池4の電線を配線する水流れ方向の
配線溝32が、水流れ方向に貫通するように設けられて
いるので、太陽電池モジュール1の設置部分にも、配線
溝32を通してリード線71,72又は接続線73を水
流れ方向に配線することができ、また金属屋根材2の軒
側端部は、ベース3よりも軒側に突出され、ベース3の
軒側前方であって屋根材2の軒側端部の下方に、前記左
右方向の配線スペース69が、左右方向に貫通するよう
に設けられており、太陽電池4の電線を配線する左右方
向の配線スペース69が太陽電池モジュール1を左右方
向に貫通しているので、左右方向に対応する一列の太陽
電池モジュール1の設置が終了した後に、その左右方向
一列の太陽電池4のリード線71,72及び接続線73
をまとめて配線スペース69で左右方向に配線して、互
いに簡単に接続することができる。従って、ある程度の
太陽電池モジュールの設置が終了した後に、各太陽電池
モジュール1の太陽電池4の電線の配線をまとめて行う
ことができるようになって、太陽電池モジュール1の設
置作業と太陽電池4の配線作業とを別工程で分けて行う
ことができ、太陽電池モジュール1の施工作業を簡単で
かつ効率よくなし得る。
【0034】しかも、前記配線溝32と配線スペース6
9とが互いに連通されているから、リード線71,72
及び接続線73の水流れ方向の配線と左右方向の配線と
を連続してスムーズになし得る。さらに、配線溝32及
び配線スペース69が金属屋根材2の下方に位置するた
め、配線溝32及び配線スペース69に配線したリード
線71,72及び接続線73が雨等によって濡れるのを
金属屋根材2により効果的に防止することができる。ま
た、収納凹部27が前記配線スペース69に連通されて
いるので、太陽電池4のリード線71,72を収納凹部
27から簡単に配線スペース69側に導出でき、この点
からも太陽電池4の電線の配線がより簡単かつスムーズ
になって、太陽電池モジュール1の施工作業がより一層
効率よくなし得る。
【0035】図21及び図22は他の実施の形態を示
し、太陽電池モジュール1の配置を千鳥状に代えて、ス
トレートの配置するようにしたものである。この場合
も、十分な防水性を確保することが可能であり、前記実
施の形態の場合と同様に、太陽電池モジュール1の設置
部分にも、配線溝32及び配線スペース69を通してリ
ード線71,72又は接続線73を水流れ方向に配線す
ることができ、また太陽電池モジュール1の設置作業と
太陽電池4の配線作業とを別工程で分けて行うことがで
き、太陽電池モジュール1の施工作業を簡単でかつ効率
よくなし得る。また、この場合、図22に示すように太
陽電池モジュール1の斜線のない部分が配線スペース6
9及び配線溝32になり、特に複数の太陽電池モジュー
ル1の配線溝32が水流れ方向に列状に並び太陽電池4
の電線の水流れ方向の配線がより簡単になる。
【0036】なお、前記実施の形態によれば、太陽電池
モジュール1の屋根材2を金属屋根材にて構成している
が、これに代え、屋根材2を合成樹脂材その他で構成す
るようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、横樋に溜まった雨水等
はその横樋から縦樋を流れて排水することができるの
で、防水性が保たれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】同太陽電池モジュール1の軒側端部部分の側面
断面図である。
【図3】同結合部材を装着する前の状態を示す側面断面
図である。
【図4】同分解斜視図である。
【図5】同構成部材の位置関係を示す平面図である。
【図6】同野地板上に配置した太陽電池モジュールの配
置状態を示す平面図である。
【図7】同太陽電池モジュールの正面図である。
【図8】(a)は同太陽電池モジュールの平面図であ
り、(b)は横樋と縦樋の交差部の部分拡大図である。
【図9】同金属屋根材の側面図である。
【図10】同金属屋根材の正面図である。
【図11】同図10のA−A線断面図である。
【図12】同金属屋根材の正面断面図である。
【図13】同ベースの正面図である。
【図14】同支持板の平面図である。
【図15】同支持板の側面図である。
【図16】同支持板の背面図である。
【図17】同縦樋の平面図である。
【図18】同縦樋の側面図である。
【図19】同縦樋の正面図である。
【図20】太陽電池4の配線状態を示す平面図である。
【図21】他の実施形態を示す太陽電池4の配線状態の
平面図である。
【図22】同太陽電池モジュール1の平面図である。
【図23】結合部材の配置を示す平面図である。
【図24】結合部材の配置の他の例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 太陽電池モジュール 2 金属屋根材 3 ベース 4 太陽電池 7 縦樋 18 横樋 18a 排水口
フロントページの続き (72)発明者 山川 洋 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 大本 誠司 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 藤原 隆 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 伊藤 孝司 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 Fターム(参考) 2E108 AZ01 BB04 BN02 DD01 ER09 GG08 GG16 KK04 LL04 MM04 NN07 5F051 BA03 BA18 EA01 EA17 JA02 JA08 JA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース(3)と、当該ベース(3)の上
    に設けられた屋根材2とを有する屋根材モジュールであ
    って、 前記ベース(3)には、その棟側から軒側に排水するた
    めの縦樋(7)が設けられ、 前記屋根材(2)には、上段の屋根材モジュールの軒側
    の下方となる位置に横方向に延びる横樋(18)が設け
    られ、 当該横樋(18)は、排水を前記縦樋(7)に流すこと
    ができるように構成されていることを特徴とする屋根材
    モジュール。
  2. 【請求項2】 前記横樋(18)の排水口(18a)
    が、上方開口状に形成された縦樋(7)の上方に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の屋根材モジュ
    ール。
  3. 【請求項3】 ベース(3)と、当該ベース(3)の上
    に設けられた屋根材(2)と、当該屋根材(2)の上面
    に設けられた太陽電池(4)とを有する太陽電池モジュ
    ールであって、 前記ベース(3)には、その棟側から軒側に排水するた
    めの縦樋(7)が設けられ、 前記屋根材(2)には、上段の太陽電池モジュールの軒
    側の下方となる位置に横方向に延びる横樋(18)が設
    けられ、 当該横樋(18)は、排水を前記縦樋(7)に流すこと
    ができるように構成されていることを特徴とする屋根材
    モジュール。
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