JP2000286082A - 放電ランプ点灯装置、始動用昇圧トランスおよび照明装置 - Google Patents

放電ランプ点灯装置、始動用昇圧トランスおよび照明装置

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JP2000286082A
JP2000286082A JP11087994A JP8799499A JP2000286082A JP 2000286082 A JP2000286082 A JP 2000286082A JP 11087994 A JP11087994 A JP 11087994A JP 8799499 A JP8799499 A JP 8799499A JP 2000286082 A JP2000286082 A JP 2000286082A
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Manabu Takaya
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Toshiba AVE Co Ltd
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小形で、経済的な始動用昇圧トランスを備えた
放電ランプ点灯装置、これに用いることができる始動用
昇圧トランスおよびこれらを用いた照明装置を提供す
る。 【解決手段】コア、巻枠1次巻線および2次巻線を備
え、2次巻線が巻枠に複数層整列巻きされるとともに、
各層が並列接続されてなる始動用昇圧トランスの1次巻
線に始動電圧発生手段を接続し、放電ランプに始動用昇
圧トランスの2次巻線の出力電圧が印加されるように始
動用昇圧トランスを接続し、さらに電源手段および限流
手段を備えた放電ランプ点灯回路を放電ランプに接続し
た。始動用昇圧トランスの2次巻線の第1層を確実に整
列巻きしやすくするために、2次巻線巻線部に誘導突起
または溝をねじ溝状に全周にわたって連続的または部分
的に形成することができる。また、始動用昇圧トランス
の1次巻線を放電ランプの一方の電極側に、2次巻線を
他方の電極側に、それぞれ接続し、かつ放電ランプに対
してそれぞれの端子電圧が加算して印加されるように設
定することによってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電ランプの始動
時に始動電圧を重畳させるための始動用昇圧トランスを
備えた放電ランプ点灯装置、これに用いることができる
始動用昇圧トランスおよびこれらを用いた照明装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】高圧放電ランプなどの放電ランプを始動
するときに、パルス電圧などの始動電圧を点灯回路電圧
に重畳する始動方式が従来から用いられている。始動電
圧を重畳するには、点灯回路および放電ランプの間に始
動用昇圧トランスの2次巻線を直列に挿入して、その1
次巻線に始動電圧発生回路を接続するのが一般的であ
る。
【0003】従来から用いられている始動用昇圧トラン
スは、棒コアを備えて片側極性のパルス電圧を重畳する
構成と、やや大形の棒コアを用いて両側極性のパルス電
圧を重畳する構成とがあった。片極性のパルス電圧を重
畳するには、始動用昇圧トランスに1個の2次巻線を配
設して、これを放電ランプのいずれか一方の電極側に接
続する。両極性のパルス電圧を重畳するには、互いに絶
縁された一対の2次巻線を1次巻線の両側に配設して、
これらを放電ランプのそれぞれの電極側に誘起電圧が放
電ランプに対して反対極性に印加されるように接続す
る。そして、いずれの構成においても、1次巻線は放電
ランプ点灯回路から絶縁関係に接続している。
【0004】そうして、前者の構成は、小形で安価に得
られる利点がある。これに対して、後者の構成は、始動
電圧発生回路と始動用昇圧トランスとの間を接続する高
圧線が長い場合やより高い始動電圧を印加する場合に向
いている。
【0005】また、パルスノイズによる周辺機器への誤
動作を抑制しようとする場合には、始動用昇圧トランス
にEEコアやEIを用いて閉磁路にしている。
【0006】さらに、始動用昇圧トランスの巻線は、層
間絶縁が不要でターン間の耐圧があればよいことから、
単層に形成され、その線材には低圧用トランスと同様の
ウレタン被覆導線を用いている。
【0007】以上説明したのとは別に、偏平断面の絶縁
導体をその偏平面をコアの磁路に対して直角にして巻装
した始動用昇圧トランスもある。これによれば、所要の
電流容量および巻数比を確保しながらコイルの長さを小
さくできるので、全体の小形化が可能になる。
【0008】ところで、短アークタイプのメタルハライ
ドランプは、たとえば液晶プロジェクタ形テレビジョン
受像機、オーバヘッドプロジェクタ、自動車用ヘッドラ
イトなどに用いられているが、その点灯装置は、組み込
み機器の大きさに直接的に影響を与える。この種の放電
ランプ点灯装置においては、たとえば定格消費電力が2
50Wクラスで瞬時再始動を可能にするために、25〜
30kVで、しかもエネルギーの大きな高電圧パルスを
印加する必要がある。
【0009】したがって、放電ランプ点灯装置の全体に
占める始動用昇圧トランスの大きさの割合が大きい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】放電ランプ点灯装置を
組み込む機器の小形化および軽量化を図るためには、所
要の高い始動電圧を出力可能でありながら放電ランプ点
灯装置とりわけ始動用昇圧トランスの小形化、軽量化が
重要である。しかも、コストは最小限にすることが強く
要求される。
【0011】しかしながら、始動用昇圧トランスの始動
電圧を所要の値に高める場合に、2次巻線数を多くして
1次巻線と2次巻線との間の巻数比を大きくすると、大
形化が避けられなくなる。
【0012】これに対して、2次巻線を多層巻にするこ
とも考えられるが、この場合には層間絶縁が必要とな
り、やはり大形化してしまう。特にEIコアを用いる場
合、多層巻を行うと、2次巻線が対向するコアに接近し
て封入樹脂の流入するスペースが減少してしまい、耐圧
が不足する虞もある。耐圧不足を回避するためには、絶
縁グレードの高いたとえばフッ素樹脂被覆導線を用いれ
ばよいが、著しくコストアップになってしまう。
【0013】次に、片極性のパルス電圧を印加する構成
の場合に、たとえば瞬時再始動を可能にするなどでさら
に高いパルス電圧を得ようとすると、一方の出力線に極
めて高い電圧が印加されることになる。このため、リー
ク発生の危険性が高くなる。これを回避するためには、
出力線に耐圧グレードの高い絶縁被覆導線を用いる必要
があるので、コストアップになってしまう。また、外部
に放射されるノイズレベルが高くなってしまう。さら
に、フルブリッジ形インバータなどを用いた矩形波点灯
方式の場合、パルス電圧バイパス用コンデンサが接続さ
れていても、インバータ側にパルスエネルギーが流出し
て半導体スイッチング素子が破壊されやすくなる。
【0014】一方、両極性のパルス電圧を放電ランプに
印加する構成の場合には、始動用昇圧トランスの接続ピ
ンを各巻線の両端に対して6箇所配設する必要があるた
めに、巻枠およびコアが大形化してしまう。
【0015】さらに、偏平断面の絶縁被覆導線を用いた
始動用昇圧トランスは、特殊な製造装置が必要で著しく
コストアップになる。
【0016】本発明は、小形で、経済的な始動用昇圧ト
ランスを備えた放電ランプ点灯装置、およびこれに用い
る始動用昇圧トランスおよびこれらを用いた照明装置を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の放電ラ
ンプ点灯装置は、コア、コアの周囲に配設された巻枠、
巻枠に巻装された1次巻線および1次巻線に隣接して巻
枠に複数層整列巻きされるとともに各層が並列接続され
てなる2次巻線を備えた始動用昇圧トランスと;始動用
昇圧トランスの1次巻線の両端に一対の出力端が接続さ
れた始動電圧発生手段と;始動用昇圧トランスの2次巻
線の出力電圧が印加されるように接続された放電ランプ
と;電源手段および限流手段を備え放電ランプを点灯す
る放電ランプ点灯回路と;を具備していることを特徴と
している。
【0018】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0019】<始動用昇圧トランスについて>始動用昇
圧トランスは、コア、巻枠、1次巻線および2次巻線を
構成要素として備えているが、必要に応じてその他の構
成を備えることが許容される。
【0020】(コアについて)コアは、フェライトなど
からなり、I形などの開磁路、EI形およびEE形など
の閉磁路のいずれの形式に構成していてもよい。
【0021】また、コアの断面形状は矩形、円形など自
由に選択できる。しかし、矩形であると配線基板に実装
する際に高さを抑えるのに好都合である。
【0022】(巻枠について)巻枠は、絶縁材料からな
り、コアと1次巻線および2次巻線との間に介在して、
1次巻線および2次巻線を絶縁関係に支持するととも
に、少なくとも2次巻線を整列巻きしている。
【0023】巻線の絶縁関係のためには、互いに隣接す
る1次巻線と2次巻線との一端の間にそれらを隔離する
第1の鍔部を一体成形によって形成することができる。
また、1次巻線および2次巻線の他端にも絶縁のための
第2の鍔部を形成することができる。2次巻線が1組の
場合は、1次巻線の巻装部のいずれかの端部に隣接して
2次巻線の巻装部を配設すればよい。これに対して、2
次巻線が2組の場合は、1次巻線の巻装部の両側にそれ
ぞれ2次巻線の巻装部を配設することが望ましい。
【0024】2次巻線の整列巻きのための格別の構造は
必ずしも要求されない。しかし、より確実に、またはよ
り容易に整列巻きが行われることは好ましいことであ
り、そのためには、たとえば巻枠の2次巻線巻線部に直
接接触しながら巻装される下層側の2次巻線の各ターン
に対して整列巻きの誘導を行うように、所定ピッチの誘
導突起または溝を形成することができる。この場合、2
層以上の2次巻線は、第1層の2次巻線が整列巻きされ
れば、第1層の2次巻線自体が2層目の2次巻線に対す
る誘導突起または溝を提供するので、確実に整列巻きを
行うことができる。以下、3層以上の2次巻線を形成す
る場合も同様である。なお、「誘導突起または溝」の突
起および溝は、表現こそ異なるが両者は相対的なもので
技術的には同意義である。
【0025】ところで、誘導突起または溝は、溝の底部
から両側の突起部までの高さが適当な値である必要があ
る。すなわち、高すぎると、突起部が第1層のターン間
に介在するために、巻線の密接巻きができなくなるとと
もに、ターン間から上方へ突出して第2層の巻線の整列
巻きを阻害しかねない。適当な高さは、ほぼ線径の7/
8までである。
【0026】また、誘導突起または溝を形成する場合、
巻枠の巻胴部分の全周にわたってねじ溝状に形成しても
よいし、部分的に形成してもよい。前者の構成は、より
確実な整列巻きを行える利点があり、また後者の構成の
場合には、絶縁性向上のために樹脂封入を行うときに第
1層と巻枠間に樹脂流入が容易になる利点がある。
【0027】さらに、誘導突起または溝を部分的に形成
する構成は、巻枠が矩形の場合にすこぶる効果的であ
る、すなわち、断面が矩形の巻枠に巻線を巻装する場
合、巻線はその剛性によって2次巻線巻線部の角部に強
く当接するが、平坦部に対しては浮き気味となるから、
角部に誘導突起または溝を部分的に形成するだけで、確
実な誘導が行える。
【0028】次に、誘導突起または溝と異なる整列巻き
を容易にする手段について述べる。複数層整列巻きを行
う場合に、第2層の最後のターンは、第1層の巻線の最
後のターンより半ピッチずれて巻装される関係にあるか
ら、鍔部が2次巻線巻線部に対して垂直に形成されてい
ると、第1層の巻線の最後のターンに隙間を生じ、その
結果第2層目の巻線の最後のターンまたはその近傍のタ
ーンが隙間に幾らか落ち込み、整列巻きが乱れる原因に
なる。そこで、第1層の巻線に対向する鍔部の壁を半ピ
ッチ分厚く形成することにより、巻乱れを防止すること
ができる。この構成は、2次巻線を2層並列接続とする
場合に効果的である。
【0029】また、巻枠は、1次巻線および2次巻線の
両端を外部回路と接続するために、接続ピンを鍔部など
に植立して支持していることが許容される。
【0030】さらに、巻枠は、始動用昇圧トランスを配
線基板などに固定するための取付手段を鍔部などに一体
に成形して備えていることが許容される。
【0031】(巻線について)巻線には、1次巻線およ
び2次巻線が含まれ、各巻線は必要な絶縁が図られなが
ら隣接して巻枠に巻装される。
【0032】1次巻線は、巻数が少ないので複数層並列
接続しなくてもよいが、整列巻きすることが望ましい。
【0033】2次巻線は、複数層整列巻き、かつ並列接
続でなけれならないが、並列接続は巻枠上でたとえば接
続ピンに巻き付けて行うことができる。しかし、要すれ
ば配線基板側で並列接続してもよい。
【0034】また、2次巻線は、その複数層の数を幾つ
にするかは、設計上の要求により決定すればよいが、一
般的には採用する巻線の線径と必要な2次巻線の所要の
電流容量とから決定することができる。
【0035】さらに、巻枠の項で既に述べたように、2
次巻線は、1組または2組用いることができる。片極性
のパルス電圧を出力させる場合には、1組でよい。両極
性のパルス電圧を出力させる場合には、2組用いるのが
よい。
【0036】さらにまた、複数層の2次巻線を配設する
には、第1層から順次巻装すればよい。しかし、半ピッ
チずらしておくことにより、2層の2次巻線を同時に巻
装することも可能である。
【0037】<始動電圧発生手段について>始動電圧発
生手段は、昇圧前の始動電圧を発生する手段である。し
たがって、始動電圧をパルスにする場合には、始動電圧
発生手段は、パルス発生回路にて構成される。パルス発
生回路は、コンデンサ充電回路およびギャップからなる
コンデンサ放電回路にて構成される弛張発振回路によっ
て構成することができる。この場合、ギャップに代えて
半導体スイッチング素子を用いることもできる。
【0038】また、始動電圧を高周波交流にする場合に
は、高周波発生回路にて構成される。高周波発生回路
は、インバータによって構成することができる。
【0039】<放電ランプについて>放電ランプは、低
圧放電ランプおよび高圧放電ランプのいずれであっても
よい。 しかし、本発明は、高電圧パルスを印加して高
圧放電ランプを始動し、点灯するのに特に好適である。
高圧放電ランプには、超高圧放電ランプを含むものとす
る。
【0040】また、高圧放電ランプは、長アークタイプ
および短アークタイプのいずれであってもよい。
【0041】さらに、高圧放電ランプは、水銀ランプ、
メタルハライドランプおよび高圧ナトリウムランプなど
であってもよい。
【0042】<放電ランプ点灯回路について>放電ラン
プ点灯回路は、電源手段および限流手段を備えている。
【0043】電源手段は、放電ランプに点灯するための
電気的エネルギーを供給する機能を担当する。その電気
エネルギー出力形態は、交流、パルスおよび直流のいず
れであってもよい。 交流の場合、低周波および高周波
のいずれであってもよい。高周波の交流を得るには、高
周波インバータを用いるのがよい。
【0044】また、高周波インバータとしては、ハーフ
ブリッジ形インバータ、フルブリッジ形インバータ、一
石式インバータなど既知の回路方式のインバータを用い
ることができる。高周波インバータの直流電源部にスイ
ッチングレギュレータを用いることにより、高力率、低
高調波歪を実現することができる。しかし、インバータ
のスイッチング素子を利用してスイッチングレギュレー
タ動作をも行わせる複合形インバータを用いることもで
きる。
【0045】さらに、出力波形は、正弦波、矩形波およ
び3角波など任意所望の波形であることが許容される。
【0046】パルスの場合、交流を半波整流して形成し
てもよい。
【0047】次に、限流手段は、インピーダンスから構
成されて、放電ランプの負特性を補償して放電ランプを
安定に点灯させる機能を担当する。インピーダンスは、
電源の形態に応じてインダクタンス、キャパシタンスお
よび抵抗のいずれか一種または複数種の組み合わせによ
って構成することが許容される。
【0048】しかし、交流点灯の場合、限流手段はイン
ダクタンスを主体とする手段が最適である。インダクタ
ンスを主体とする限流手段は、チョークコイルや漏洩ト
ランスによって構成することができる。
【0049】また、限流手段と始動用昇圧トランスとを
必要に応じて兼用することができる。
【0050】そうして、放電ランプ点灯回路の出力端間
には、放電ランプが接続されて点灯するが、次に始動時
に始動電圧を印加する始動用昇圧トランスとの接続関係
について説明する。すなわち、限流手段と始動用昇圧ト
ランスとが別体であって、始動用昇圧トランスの2次巻
線が1組の場合は、放電ランプ点灯装置の出力端間に放
電ランプおよび始動用昇圧トランスの2次巻線を直列接
続することができる。また、始動用昇圧トランスの2次
巻線が2組の場合は、放電ランプの両電極側に2次巻線
を分散して直列接続して放電ランプ点灯回路の出力端間
に接続することができる。
【0051】<本発明の作用について>本発明において
は、始動用昇圧トランスの2次巻線が複数層整列巻き
で、かつ各層が並列接続しているので、各層間の隣接部
分の電位差が殆ど生じないから、層間絶縁シートが不要
である。
【0052】また、各層の隣接するターン間は出力電圧
の巻数分の1の電位差が現れるだけなので、絶縁グレー
ドが低圧用トランスと同様に低い、したがって安価な絶
縁被覆導線を用いることができる。
【0053】さらに、単層巻きの場合に比較して、同一
巻数であればコイル長が短くなる。このため、同一出力
電圧に対して始動用昇圧トランスを小形化できる。ま
た、同一コイル長であれば巻数比を大きくできる。この
ため、層数が多くなるほど高い出力電圧を得ることがで
きる。
【0054】さらにまた、2次巻線の電流容量は、層数
を増加させることにより、容易に増加させ得るので、コ
ア、巻枠を共通にして多様な電流容量や出力電圧の始動
用昇圧トランスを製作することができる。このため、異
なる定格消費電力の放電ランプや瞬時再始動形にも対応
する多様な始動用昇圧トランスを得ることができる。
【0055】請求項2の発明の放電ランプ点灯装置は、
請求項1記載の放電ランプ点灯装置において、コア、コ
アの周囲に配設された巻枠、巻枠に巻装された1次巻線
および1次巻線に隣接して巻枠に巻装された2次巻線を
備えた始動用昇圧トランスと;始動用昇圧トランスの1
次巻線の両端に一対の出力端が接続された始動電圧発生
手段と;始動用昇圧トランスの1次巻線が一方の電極に
接続されるとともに他方の電極が2次巻線に接続されて
1次巻線および2次巻線の端子電圧が加算されて印加さ
れる放電ランプと;電源手段および限流手段を備え放電
ランプを点灯する放電ランプ点灯回路と;を具備してい
ることを特徴としている。
【0056】本発明は、始動用昇圧トランスの1次巻線
および2次巻線を放電ランプに接続する構成とすること
により、始動用昇圧トランスが小形でありながら所要の
高い始動電圧を得られるようにしたものである。すなわ
ち、1次巻線を従来の一対の2次巻線を配設する回路方
式における一方の2次巻線として利用できるようにした
ものである。したがって、1次巻線の電圧と2次巻線の
誘起電圧とが加算されて放電ランプに印加されるように
コイルの極性を配慮すればよいだけで、放電ランプに対
して1次巻線の端子電圧をも始動電圧の一部として利用
して所要の高電圧を印加することができる。
【0057】また、放電ランプの一方の電極側に1次巻
線が接続され、他方の電極側に2次巻線が接続されるの
で、これらと並列にパルスバイパス用コンデンサを接続
することにより、高電圧パルスが放電ランプ点灯回路側
へ流出してスイッチング素子を破壊するようなことがな
くなる。
【0058】さらに、始動用昇圧トランスの1次巻線と
2次巻線とを絶縁関係に巻装することにより、始動電圧
発生手段の電源部を放電ランプ点灯回路の電源部と共用
化することが可能になる。
【0059】始動用昇圧トランスの2次巻線を複数層背
列巻きするとともに、各層を並列接続することにより、
一層小形で経済的な始動用昇圧トランスを用いて所要の
高さの始動電圧を放電ランプに印加して所望の始動特性
を付与することができる。
【0060】請求項3の発明の始動用昇圧トランスは、
コアと;コアの周囲に配設された巻枠と;巻枠に巻装さ
れた1次巻線と;1次巻線に隣接して巻枠に複数層整列
巻きされるとともに各層が並列接続された2次巻線と;
を具備していることを特徴としている。
【0061】本発明の始動用昇圧トランスは、請求項1
記載の放電ランプ点灯装置に用いている始動用昇圧トラ
ンスと同一構成であるが、小形で比較的安価でありなが
ら所要の高電圧を発生することができるので、あらゆる
高電圧を用いる始動装置に適応する。
【0062】請求項4の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に支持された請求項1または2記載
の放電ランプ点灯装置と;を具備していることを特徴と
している。
【0063】本発明において、「照明装置」とは、放電
ランプの発光を何らかの目的で利用するあらゆる装置を
包含する広い概念である。したがって、本発明は、照明
器具、移動体用ヘッドライト、光ファイバ用光源装置、
画像投射装置たとえば液晶プロジェクタ、オーバヘッド
プロジェクタ、光化学反応装置などに適用することがで
きる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0065】図1は、本発明の放電ランプ点灯装置の第
1の実施形態を示す回路図である。
【0066】図において、1は低周波交流電源、2は放
電ランプ点灯回路、3は始動電圧発生手段、4は始動用
昇圧トランス、5は放電ランプである。
【0067】低周波交流電源1は、商用交流電源からな
る。
【0068】放電ランプ点灯装置2は、電源手段2aお
よび限流手段2bからなる。
【0069】電源手段2aは、全波整流器2a1、スイ
ッチングレギュレータ2a2および高周波インバータ2
a3からなる。
【0070】全波整流器2a1は、低周波交流を全波整
流して非平滑直流を得る。
【0071】スイッチングレギュレータ2a2は、非平
滑直流から安定化された平滑化直流を得る。
【0072】高周波インバータ2a3は、平滑化直流を
高周波交流に変換する。
【0073】限流手段2bは、インダクタにより構成さ
れていて、その一端が高周波インバータ2a3の一方の
出力端に接続されている。
【0074】始動電圧発生手段3は、低周波交流電源1
から電源を得て始動パルスを発生する。
【0075】始動用昇圧トランス4は、コア4a、巻枠
(図示しない。)、1次巻線4bおよび2次巻線4cを
備えている。
【0076】コア4aは、I形コアからなる。
【0077】1次巻線4bは、始動電圧発生手段3の出
力端間に接続している。
【0078】2次巻線4cは、第1層4c1および第2
層4c2を備え、各層4c1、4c2は整列巻きされる
とともに、並列接続されている。そして、2次巻線4c
は、その一端が限流手段2bの他端に接続されている。
【0079】放電ランプ5は、短アークタイプのメタル
ハライドランプからなり、一方の電極5aが始動用昇圧
トランス4の2次巻線4cの他端に接続され、他方の電
極5bが高周波インバータ2a3の他方の出力端に接続
している。
【0080】図2は、本発明の始動用昇圧トランスの第
1の実施形態における巻枠を示す正面図である。
【0081】図3は、同じく始動用昇圧トランスの要部
拡大断面図である。
【0082】図において、11はコア、12は巻枠、1
3は2次巻線である。
【0083】コア11は、フェライトからなり、I形に
形成されている。
【0084】巻枠12は、1次巻線巻線部12a、2次
巻線巻線部12b、第1の鍔部12c、第2の鍔部12
dおよび第3の鍔部12eを備えている。
【0085】第1および第3の鍔部12c、12eは、
高圧の2次巻線13を絶縁するために厚手に形成されて
いる。これに対して、第2の鍔部12dは、相対的に低
圧の1次巻線の絶縁のために比較的薄く形成されてい
る。
【0086】2次巻線巻線部12bにはねじ溝状の誘導
突起12b1が2次巻線13の各ターンに対応して一体
に成形されている。
【0087】2次巻線13は、第1層13aおよび第2
層13bの2層からなり、それぞれ整列巻きされ、図示
していないが、両端で並列接続されている。
【0088】第1層13aは、誘導突起12b1に誘導
されながら巻装されるため、乱れることなく整列巻きさ
れている。
【0089】第2層13bは、第1層13aのターン間
に形成されるねじ溝状の凹溝に誘導されて整列巻きされ
ている。
【0090】図4は、本発明の始動用昇圧トランスにお
いて2次巻線の層数に対する同一巻数のコイルの長さの
変化を単層の2次巻線を備えた比較例のそれとともに示
すグラフである。
【0091】図において、横軸は層数を、縦軸はコイル
の長さ(相対値)を、それぞれ示す。
【0092】図から理解できるように、2次巻線を2層
以上の複数層にすることにより、単層の場合に比較して
著しくコイルの長さが短縮される。このことは、始動用
昇圧トランスの小形化が可能であることを意味してい
る。特に2次巻線が単層から2層になるときの変化が極
めて大きい。
【0093】図5は、本発明の始動用昇圧トランスにお
いて2次巻線の層数に対する同一のコイルの長さの出力
電圧の変化を単層の2次巻線を備えた比較例のそれとと
もに示すグラフである。
【0094】図において、横軸は層数を、縦軸は出力電
圧(相対値)を、それぞれ示す。
【0095】図から理解できるように、本発明によれ
ば、同一のコイルの長さなら単層に比べて高い出力電圧
を得ることができることを意味している。
【0096】図6は、本発明の始動用昇圧トランスの第
2の実施形態における巻枠を示す断面図である。
【0097】図において、図3と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0098】本実施形態は、断面矩形のコアを用いる場
合に整列巻きに好適な巻枠12’を備えている点で異な
る。
【0099】すなわち、巻枠12’は、コアの断面形状
に合わせて断面矩形に形成され、2次巻線巻線部12b
の角部にのみ誘導突起12b1を部分的に形成してい
る。2次巻線は、巻枠12’も角部に形成した誘導突起
12b1により確実に誘導されて整列巻きされる。
【0100】図7は、本発明の始動用昇圧トランスの第
3の実施形態におけるコアおよび巻枠を示す断面図であ
る。
【0101】図において、図3と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0102】本実施形態は、コア11および巻枠12”
がともに断面円形であるとともに、誘導突起12b1を
部分的に形成している点において異なる。
【0103】すなわち、誘導突起12b1は、2次巻線
巻線部12bの周囲に1周に対して90゜ごとに4個配
設されている。
【0104】図8は、本発明の始動用昇圧トランスの第
4の実施形態における巻枠および2次巻線を示す要部拡
大断面図である。
【0105】図において、図3と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0106】本実施形態は、巻枠12の第3の鍔部12
eの壁厚を部分的に変化させて整列巻きを確実にした点
で異なる。
【0107】すなわち、第3の鍔部12eの2次巻線1
3の第1層13aに対向する部分12e1を第2層に対
向する部分12e2より巻線1ターンの半ピッチ分厚く
形成している。これにより、2次巻線13の第1層13
aの巻終わりのターンが第3の鍔部12eの部分12e
1にほぼ当接するので、遊びが殆ど生じない。
【0108】これに対して、2次巻線13の第2層13
bは、第1層13aより半ピッチずれて巻装されるの
で、その巻終わりのターンが第3の鍔部12eの部分1
2e2にほぼ当接するので、遊びが殆ど生じない。
【0109】したがって、2次巻線13は、いずれの層
も確実に整列巻きされて乱れることがなくなる。
【0110】図9は、本発明の放電ランプ点灯装置の第
2の実施形態を示す回路図である。
【0111】図10は、同じく始動用昇圧トランスの巻
枠を示す正面図である。
【0112】各図において、図1および図2と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。
【0113】本実施形態は、始動用昇圧トランス4が一
対の2次巻線4cA、4cBを備えている点で異なる。
【0114】すなわち、巻枠12は、1次巻線巻線部1
2aの両側に第1の鍔部12cおよび第4の鍔部12f
を介して一対の2次巻線巻線部12bA、12bBを備
えるている。また、2次巻線巻線部12bBは、第4の
鍔部12fおよび第5の鍔部12gによって画成してい
る。
【0115】各2次巻線4cAおよび4cBは、ともに
第1層4cA1、4cB1および第2層4cA2、4c
B2が整列巻きされるとともに、並列接続されている。
そして、一方の2次巻線4cAは、放電ランプ5の一方
の電極5aと放電ランプ点灯回路2の一方の出力端すな
わち限流手段2bとの間に直列接続されている。また、
他方の2次巻線4cBは、放電ランプ5の他方の電極5
bと放電ランプ点灯回路2の他方の出力端との間に直列
接続されている。
【0116】そうして、一対の2次巻線4cAおよびc
Bの誘起電圧は放電ランプ5に対して加算されて印加さ
れる極性に接続されるものとする。したがって、放電ラ
ンプ5の一対の電極5a、5b間には始動時に単一の2
次巻線4cに比較して2倍の始動電圧を印加することが
できるので、瞬時再始動形にする場合などに好適であ
る。
【0117】図11は、本発明の放電ランプ点灯装置の
第3の実施形態を示す回路図である。
【0118】図において、図9と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0119】本実施形態は、一方の2次巻線4cAの代
わりに1次巻線4bを用いるとともに、限流手段2bを
始動用昇圧トランス4で兼用した点で異なる。
【0120】すなわち、始動用昇圧トランス4の1次巻
線4bを放電ランプ5の一方の電極5aおよび放電ラン
プ点灯回路2の一方の出力端の間に接続している。
【0121】また、2次巻線4cは、放電ランプ5の他
方の電極5bおよび放電ランプ点灯回路2aの他方の出
力端の間に接続している。
【0122】そうして、1次巻線4bおよび2次巻線4
cの端子電圧は放電ランプ5に対して加算されるように
極性が設定されている。
【0123】一方、放電ランプ点灯回路2は、電源手段
2aが直流電源部2a4およびフルブリッジ形インバー
タ2a5からなる。
【0124】直流電源部2a4は、全波整流器およびス
イッチングレギュレータを含んでいる。
【0125】フルブリッジ形インバータ2a5は、交互
にスイッチングする一対のスイッチング素子の第1の直
列回路2a51と、これと逆位相で交互にスイッチング
する一対のスイッチング素子の第2の直列回路2a52
とを直流電源部2a4の出力端間に並列接続して構成さ
れている。そして、フルブリッジ形インバータ2a5の
出力端は、第1および第2の直列回路2a51、2a5
2のそれぞれのスイッチング素子の接続部間に形成され
る。
【0126】そうして、フルブリッジ形インバータ2a
5は、その出力端間に矩形波の高周波交流を出力する。
【0127】他方、始動電圧発生手段3は、第1の弛張
発振回路3aおよび第2の弛張発振回路3bからなる。
【0128】第1の弛張発振回路3aは、直流電源部2
a4の出力端間に接続された抵抗器3a1およびコンデ
ンサ3a2の直列回路と、一端がコンデンサ3a2の両
端間に接続されたトリガーダイオード3a3と、後述す
る絶縁トランス3b11の1次巻線pとからなる。
【0129】第2の弛張発振回路3bは、コンデンサ充
電回路3b1およびコンデンサ放電回路3b2により構
成されている。
【0130】コンデンサ充電回路3b1は、絶縁トラン
ス3b11、ダイオード3b12および並列接続された
複数のコンデンサ3b13からなる。
【0131】絶縁トランス3b11は、その1次巻線p
の一端が第1の弛張発振回路3aのトリガーダイオード
3a3を介してコンデンサ3a2の一端に接続され、他
端がコンデンサ3a2の他端に接続されている。また、
絶縁トランス3b11の2次巻線sの一端がダイオード
3b12のカソードに接続され、他端がコンデンサ3b
12の一端に接続されている。
【0132】ダイオード3b12は、そのアノードがコ
ンデンサ3b13の他端に接続している。
【0133】コンデンサ放電回路3b2は、一対のギャ
ップ3b21および始動用昇圧トランス4の1次巻線4
bによって構成される。
【0134】一対のギャップ3b21は、直列接続さ
れ、その直列回路一端がコンデンサ3b13およびダイ
オード3b12の接続点に接続され、他端が始動用昇圧
トランス4の1次巻線4bの一端に接続されている。1
次巻線4bの他端は、コンデンサ3b13の他端に接続
されている。
【0135】そうして、第1の弛張発振回路3aに直流
電源部2a4の直流電圧が印加されると、時定数時間に
応じてコンデンサ3a2の端子電圧が上昇していく。そ
の端子電圧がトリガーダイオード3a3のトリガー電圧
を超えると、トリガーダイオード3a3がオンし、コン
デンサ3a3の充電電荷がトリガーダイオード33を介
して絶縁トランス3b11の1次巻線pに放電する。そ
して、コンデンサ3a3の端子電圧が低下すると、再び
抵抗器3a1を介して直流電源部2a3からコンデンサ
3a3が充電され、上記と同じ回路動作を繰り返すの
で、第1の弛張発振回路3aは、絶縁トランス3b11
に対する交流の入力電圧を発生する。
【0136】一方、絶縁トランス3b11の1次巻線p
に入力電圧が印加されると、巻数比に応じた昇圧電圧が
2次巻線sに誘起される。そして、2次巻線sの誘起電
圧は、ダイオード3b12により半波整流されてコンデ
ンサ3b13を充電する。
【0137】コンデンサ3b13の充電電圧が高くなる
と、ギャップ3b21が放電して始動用昇圧トランス4
の1次巻線4bの端子間に1次電圧が現れる。したがっ
て、始動用昇圧トランス4の2次巻線4cの端子間にそ
の巻数比倍に昇圧された2次電圧が現れる。そして、始
動用昇圧トランス4の1次電圧と2次電圧とは加算され
て放電ランプ5に所要の始動電圧として印加される。
【0138】放電ランプ5の印加された始動電圧は、放
電ランプ点灯回路2に流出しないように高周波バイパス
用コンデンサ6を迂回する。
【0139】図12は、本発明の放電ランプ点灯装置の
第3の実施形態における各部に現れる始動電圧を示す波
形図である。
【0140】図において、(a)は始動用昇圧トランス
の2次巻線に誘起される始動電圧、(b)は同じく1次
巻線に印加される始動電圧、(c)は放電ランプに印加
される始動電圧である。
【0141】図から理解できるように、放電ランプの電
極間に印加される始動電圧は、始動用昇圧トランスの2
次巻線の誘起電圧と1次巻線の端子電圧とが加算されて
高くなっている。
【0142】一例を示すと、1次巻線の端子電圧が6k
V、2次巻線の誘起電圧が18kVであれば、これらが
加算されて合計24kVの始動電圧を放電ランプに印加
することができる。したがって、2次巻線には耐圧グレ
ードが20kVの絶縁被覆導線を用いることができる。
【0143】これに対して、単一の2次巻線で24kV
の始動電圧を誘起するように構成する場合には、耐圧グ
レードが30kVの絶縁被覆導線を用いる必要があり、
著しくコストアップになってしまう。
【0144】また、一対の2次巻線を配設してそれぞれ
12kVの始動電圧を誘起させるとともに、これを加算
して放電ランプに印加するように構成すると、1次巻線
を加えて3個の巻線が必要になり、コアおよび巻枠が長
くなり、始動用昇圧トランスが大形化してしまう。
【0145】図13は、本発明の照明装置の一実施形態
としての液晶プロジェクタを示す概念的断面図である。
【0146】図において、21はメタルハライドランプ
ユニット、22は液晶表示手段、23は画像制御手段、
24は放電ランプ点灯装置、25は光学系、26は本体
ケース、27はスクリーンである。
【0147】メタルハライドランプユニット21は、メ
タルハライドランプ21aおよび反射鏡21bを光学的
に位置合わせて固定したものである。
【0148】メタルハライドランプ21aは、短アーク
タイプのものである。
【0149】反射鏡21bは、赤外線透過・可視光反射
形のダイクロイックミラーを内面に形成してなる。
【0150】液晶表示手段22は、投射すべき画像を液
晶によって表示するもので、その背面からメタルハライ
ドランプユニット21によって集光された可視光の照明
光を照射するように構成されている。
【0151】画像制御手段23は、液晶表示手段22を
駆動および制御するもので、要すればテレビジョン受信
機能なども備えている。
【0152】放電ランプ点灯装置24は、メタルハライ
ドランプユニット21を点灯させるもので、図1に示す
実施形態のものである。
【0153】光学系25は、液晶表示手段22を透過す
ることによって形成されたた画像光をスクリーン27に
投射する。
【0154】本体ケース26は、メタルハライドランプ
ユニット21、液晶表示手段22、画像制御手段23お
よび光学系25と、さらに電源、表示手段および操作手
段などの所要の要素を収納ないし装着している。
【0155】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、コア、巻枠、
1次巻線および2次巻線を備え、2次巻線が巻枠に複数
層整列巻きされるとともに各層が並列接続されてなる始
動用昇圧トランスの1次巻線に始動電圧発生手段を接続
し、放電ランプに始動用昇圧トランスの2次巻線の出力
電圧が印加されるように始動用昇圧トランスを接続し、
さらに電源手段および限流手段を備えた放電ランプ点灯
回路を具備することにより、小形で経済的な始動用昇圧
トランスを備えた放電ランプ点灯装置を提供することが
できる。
【0156】請求項2の発明によれば、コア、巻枠、1
次巻線および2次巻線を備えた始動用昇圧トランスの1
次巻線に始動電圧発生手段を接続するとともに1次巻線
を放電ランプの一方の電極に接続し、2次巻線を放電ラ
ンプの他方の電極に接続して1次巻線および2次巻線の
端子電圧が加算されて放電ランプに印加されるように
し、さらに電源手段および限流手段を備えた放電ランプ
点灯回路を具備することにより、小形で経済的な始動用
昇圧トランスを備えた放電ランプ点灯装置を提供するこ
とができる。
【0157】請求項3の発明によれば、コア、巻枠、1
次巻線および2次巻線を備え、2次巻線が巻枠に複数層
整列巻きされるとともに各層が並列接続されてなること
により、小形で経済的な始動用昇圧トランスを提供する
ことができる。
【0158】請求項4の発明によれば、請求項1および
2の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電ランプ点灯装置の第1の実施形態
を示す回路図
【図2】本発明の始動用昇圧トランスの第1の実施形態
における巻枠を示す正面図
【図3】同じく始動用トランスの要部拡大断面図
【図4】本発明の始動用昇圧トランスにおいて2次巻線
の層数に対する同一巻数のコイルの長さの変化を単層の
2次巻線を備えた比較例のそれとともに示すグラフ
【図5】本発明の始動用昇圧トランスにおいて2次巻線
の層数に対する同一のコイルの長さの出力電圧の変化を
単層の2次巻線を備えた比較例のそれとともに示すグラ
【図6】本発明の始動用昇圧トランスの第2の実施形態
における巻枠を示す断面図
【図7】本発明の始動用昇圧トランスの第3の実施形態
におけるコアおよび巻枠を示す断面図
【図8】本発明の始動用昇圧トランスの第4の実施形態
における巻枠および2次巻線を示す要部拡大断面図
【図9】本発明の放電ランプ点灯装置の第2の実施形態
を示す回路図
【図10】同じく始動用昇圧トランスの巻枠を示す正面
【図11】本発明の放電ランプ点灯装置の第3の実施形
態を示す回路図
【図12】本発明の放電ランプ点灯装置の第3の実施形
態における各部に現れる始動電圧を示す波形図
【図13】本発明の照明装置の一実施形態としての液晶
プロジェクタを示す概念的断面図
【符号の説明】
1…低周波交流電源 2…放電ランプ点灯回路 2a…電源手段 2a1…全波整流器 2a2…スイッチングレギュレータ 2a3…高周波インバータ 2b…限流手段 3…始動電圧発生手段 4…始動用昇圧トランス 4a…コア 4b…1次巻線 4c…2次巻線 4c1…第1層 4c2…第2層 5…放電ランプ 5a…一方の電極 5b…他方の電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K072 AA01 AA11 AA12 AA13 AA14 AA15 AC01 AC02 AC04 BA03 BA05 BB01 BC01 DD08 GB01 GB04 GB12 GB18 GC04 HB03 3K083 AA85 AA91 BA04 BA05 BA25 BC13 BC14 BC15 BC16 BC17 BC19 BC34 BC42 BC47 CA33 CA34 5E043 AA02 AB01 BA01 BA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コア、コアの周囲に配設された巻枠、巻枠
    に巻装された1次巻線および1次巻線に隣接して巻枠に
    複数層整列巻きされるとともに各層が並列接続されてな
    る2次巻線を備えた始動用昇圧トランスと;始動用昇圧
    トランスの1次巻線の両端に一対の出力端が接続された
    始動電圧発生手段と;始動用昇圧トランスの2次巻線の
    出力電圧が印加されるように接続された放電ランプと;
    電源手段および限流手段を備え放電ランプを点灯する放
    電ランプ点灯回路と;を具備していることを特徴とする
    放電ランプ点灯装置。
  2. 【請求項2】コア、コアの周囲に配設された巻枠、巻枠
    に巻装された1次巻線および1次巻線に隣接して巻枠に
    巻装された2次巻線を備えた始動用昇圧トランスと;始
    動用昇圧トランスの1次巻線の両端に一対の出力端が接
    続された始動電圧発生手段と;始動用昇圧トランスの1
    次巻線が一方の電極に接続されるとともに他方の電極が
    2次巻線に接続されて1次巻線および2次巻線の端子電
    圧が加算されて印加される放電ランプと;電源手段およ
    び限流手段を備え放電ランプを点灯する放電ランプ点灯
    回路と;を具備していることを特徴とする放電ランプ点
    灯装置。
  3. 【請求項3】コアと;コアの周囲に配設された巻枠と;
    巻枠に巻装された1次巻線と;1次巻線に隣接して巻枠
    に複数層整列巻きされるとともに各層が並列接続されて
    なる2次巻線と;を具備していることを特徴とする始動
    用昇圧トランス。
  4. 【請求項4】照明装置本体と;照明装置本体に支持され
    た請求項1または2記載の放電ランプ点灯装置と;を具
    備していることを特徴とする照明装置。
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